(実施の形態)
以下、本発明に係る情報処理装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本実施の形態に係る情報処理装置は、顧客から注文を受けた会社が自社の工場で生産する製品の顧客に対する適正な納期を算出するための装置である。なお、自社の工場は、グループ会社、生産委託先等の工場であっても良い。算出の対象とする流通経路は、自社の工場から顧客に対して製品を直送する場合と、自社の工場から在庫拠点を経由して顧客に対して製品を輸送する場合と、が想定される。これらの工場および在庫拠点は、それぞれ1つでも複数でも良い。個別の流通経路は、製品と顧客の組み合わせから決定される。
本実施の形態に係る情報処理装置1は、図1に示すように、各種情報を格納する記憶部11と、実績を反映する実績補正値算出部12と、他社情報を取得する他社情報取得部13と、マスタデータを設定するマスタ設定部14と、シミュレーション処理を実行するシミュレーション実行部15と、を備える。
記憶部11は、自社情報、シミュレーション処理に使用するマスタデータ、実際の製品の受注と供給の実績を表す実績情報等の各種情報を格納する。また、記憶部11は、後述する処理を情報処理装置1が実行するためのプログラムを格納する。記憶部11は、特許請求の範囲に記載された記憶手段の一例である。
実績補正値算出部12は、実際の製品供給の実績を表す実績情報から補正値を算出する。具体的には、実績補正値算出部12は、実績情報に基づいて実力納期を算出する。そして、実績補正値算出部12は、算出した実力納期と、理想納期設定部145で設定された理想納期との差分を補正値として算出する。後述するシミュレーション処理を次に行う際には、算出された補正値がシミュレーション実行部15によって使用される。
他社情報取得部13は、競合他社の情報を取得する。具体的には、他社情報取得部13は、クローリング技術によって、インターネットを経由して他社のサーバ、ECサーバ等にアクセスして競合他社の情報を取得する。そして、他社情報取得部13は、スクレイピング技術によって、取得した情報から後述する処理に必要な情報を抽出する。他社情報取得部13は、特許請求の範囲に記載された他社情報取得手段の一例である。
マスタ設定部14は、さまざまなマスタデータを設定する。マスタ設定部14は、項目名の対応を設定する項目名対応設定部141と、製品の分類を設定する製品分類設定部142と、人気ランキングを設定する人気ランキング設定部143と、納期の重要度を設定する納期重要度設定部144と、理想納期を設定する理想納期設定部145と、を備える。
項目名対応設定部141は、他社情報の項目名と自社情報の項目名の対応関係を設定する。他社情報取得部13で抽出した他社情報と自社情報とを後述する処理で比較するために、項目名対応設定部141は、対応すると考えられる項目名の名称の一致度を算出する。そして、項目名対応設定部141は、算出した一致度に基づいて、対応する項目名を表す情報を記録する。項目名対応設定部141は、特許請求の範囲に記載された項目関連付手段の一例である。
製品分類設定部142は、製品の分類を設定する。具体的には、製品分類設定部142は、製品ごとの分類をユーザの操作に従って付与する。後述する処理では、付与された製品分類ごとにシミュレーションを実行する。
人気ランキング設定部143は、人気ランキングを設定する。具体的には、人気ランキング設定部143は、他社情報に基づいて、他社の人気ランキングを会社と製品分類の組み合わせごとに算出する。そして、人気ランキング設定部143は、算出した人気ランキングを画面に表示して、表示された画面を参照したユーザの操作に従って、人気ランキングを設定する。人気ランキングは、特許請求の範囲に記載された人気度の一例である。
納期重要度設定部144は、納期の重要度を設定する。具体的には、納期重要度設定部144は、納期と人気ランキングとの相関関係を分析する。そして、納期重要度設定部144は、分析した結果を画面に表示して、表示された画面を参照したユーザの操作に従って、納期の重要度を設定する。
理想納期設定部145は、理想納期を設定する。理想納期とは、自社が顧客から受注を受けてから、工場または在庫拠点から製品を出荷するまでの納期であって、工場の生産能力その他の制約条件を考慮しない理想の納期を表す。具体的には、理想納期設定部145は、他社情報をベースに設定するか、自社情報をベースに設定するかをユーザの選択によって決定する。理想納期設定部145は、他社情報もしくは自社情報に基づいて理想納期の推奨値を算出して表示し、表示された画面を参照したユーザの操作に従って、理想納期を設定する。理想納期設定部145は、特許請求の範囲に記載された理想納期設定手段の一例である。
シミュレーション実行部15は、シミュレーション処理を実行する。シミュレーション実行部15は、条件を設定する条件設定部151と、基準在庫数を算出する基準在庫数算出部152と、受注計画を生成する受注計画生成部153と、生産計画を生成する生産計画生成部154と、納期遵守率を算出する納期遵守率算出部155と、補正案を生成する改善案生成部156と、を備える。
条件設定部151は、ユーザの操作に従って、シミュレーション処理を実行するためのさまざまな設定値を決定する。
基準在庫数算出部152は、基準在庫数を算出する。具体的には、基準在庫数算出部152は、条件設定部151が決定した設定値に基づいて、各在庫拠点または工場における基準在庫数を算出する。基準在庫数とは、設定された理想納期での運用を遵守するために各在庫拠点または工場に最低限保有しておくべき在庫数の基準値である。
受注計画生成部153は、受注計画を生成する。具体的には、受注計画生成部153は、前年度の受注実績と設定値に基づいて、今年度の受注数を製品ごとに日別に算出する。
生産計画生成部154は、マスタデータに含まれる自社の工場の生産能力に基づいて、今年度の生産数を製品ごとに日別に算出する。
納期遵守率算出部155は、受注計画生成部153が生成した受注計画と生産計画生成部154が生成した生産計画とに基づいて、製品ごとに理想納期を遵守することができる割合を、納期遵守率として算出する。納期遵守率算出部155は、特許請求の範囲に記載された納期遵守率算出手段の一例である。
改善案生成部156は、納期遵守率算出部155が算出した納期遵守率が条件設定部151で設定された目標納期遵守率を達成しているか否かを判定する。そして、改善案生成部156は、目標納期遵守率を達成していないと判定した場合に、基準在庫を補正する補正案と、生産能力を補正する補正案と、基準在庫と生産能力をともに補正する補正案と、の3つの補正案を生成する。そして、これら3つの補正案に基づいて、受注計画生成部153、生産計画生成部154および納期遵守率算出部155は、それぞれ並行して処理を再帰的に実行する。そして、改善案生成部156は、目標遵守率が達成していると判定するか、またはこれ以上改善が見込めないと判定した場合に、シミュレーション処理を終了する。
次に、情報処理装置1のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。情報処理装置1は、各種の処理を実行するCPU(Central Processing Unit)101と、揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)102と、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)103と、各種情報を記憶するハードディスクドライブ104と、操作を受け付けるキーボード105と、情報を表示するディスプレイ106と、情報を送受信するネットワークカード107と、を備える。
CPU101は、ハードディスクドライブ104に記憶されているプログラムをRAM102に読み出して実行することにより、後述する各種処理を実行する。
RAM102は、揮発性メモリであり、CPU101の作業領域として用いられる。
ROM103は、不揮発性メモリであり、情報処理装置1の基本動作のためにCPU101が実行する制御プログラム、BIOS(Basic Input Output System)等を記憶する。
CPU101、RAM102およびROM103は、協働して、前述の実績補正値算出部12、基準在庫数算出部152、受注計画生成部153、生産計画生成部154、納期遵守率算出部155および改善案生成部156として機能する。
ハードディスクドライブ104は、情報を記憶する媒体である。ハードディスクドライブ104には、前述のマスタデータ、自社情報等の各種情報、外部から取得した他社情報および各種処理をCPU101に実行させるためのプログラムが格納される。ハードディスクドライブ104は、前述の記憶部11として機能する。
キーボード105は、情報を入力するための操作を受ける機器である。
ディスプレイ106は、液晶パネル、プロジェクタ等の情報を表示するための機器である。ディスプレイ106は、ユーザがキーボード105を操作して情報を入力するために必要な情報、CPU101の処理結果等を表示する。キーボード105およびディスプレイ106は、CPU101、RAM102およびROM103と協働して、前述のマスタ設定部14および条件設定部151として機能する。
ネットワークカード107は、外部機器と情報を通信する通信機器である。ネットワークカード107は、他社サーバ2およびECサーバ3とインターネット4を介して通信可能に接続されている。ネットワークカード107は、CPU101、RAM102およびROM103と協働して、前述の他社情報取得部13として機能する。
次に、情報処理装置1の動作について、図面を参照して説明する。情報処理装置1の記憶部11には、図3に示される自社情報が予め格納されている。自社情報は、自社の製品に関する情報である。自社情報には、製品ごとに、顧客への納期を表す納期設定、顧客への販売価格を表す価格設定、納期設定を遵守して顧客に納品した割合を表す納期遵守率、製品の分類を表す製品分類、製品の生産ラインを区別する生産グループ等が含まれる。顧客への納期は要求納期ではなく、引受納期を表す。以下では、単に納期と言った場合には、引受納期を表すものとする。
また、記憶部11には、図4に示される納期設定区分情報も格納されている。納期設定区分情報については後述する。
ユーザが情報処理装置1のキーボード105を操作して処理の開始を要求すると、情報処理装置1は、図5に示される適正納期算出処理を開始する。
情報処理装置1は、適正納期算出処理を開始すると、ディスプレイ106に図6に示されるメニュー画面を表示する。ユーザがキーボード105を操作して、メニュー画面に表示された「他社情報取得」を選択すると、情報処理装置1の他社情報取得部13は、図5に示されるように、他社情報を取得する(ステップS101)。具体的には、他社情報取得部13は、インターネット4に接続して他社サーバ2、ECサーバ3等のサーバからクローリング技術によって情報を収集し、収集した情報からスクレイピング技術によって製品に関連する情報を抽出する。そして、他社情報取得部13は、図7に例示される他社サーバ2から収集および抽出したカタログデータ、図8に例示されるECサーバ3から収集および抽出したECサイトデータ等の他社情報を記憶部11に格納する。なお、他社情報取得部13は、収集元のサーバに関連する名称を他社情報のテーブル名とする。また、他社情報取得部13は、取得した各項目の内容に関連する名称を他社情報の項目名とする。このステップS101は、特許請求の範囲に記載された他社情報取得ステップの一例である。
次に、ユーザがメニュー画面に表示された「項目名寄せ」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の項目名対応設定部141は、項目名を名寄せする(ステップS102)。具体的には、項目名対応設定部141は、カタログデータ、ECサイトデータ等の収集された他社情報の項目名と、自社情報の項目名を文字列として比較して、文字の一致率を算出する。そして、項目名対応設定部141は、一致率の高い組み合わせの一覧を図9に示される項目名寄せ画面に表示する。項目名寄せ画面には、自社情報の項目名と他社情報の項目名との一致率が表示され、名寄せをして対応する項目として登録するか否かを個別に選択可能となっている。そして、ユーザが名寄せする項目を選択し、名寄せ実行を指示する操作をすると、項目名対応設定部141は、選択された項目名の対応付けを表す情報を記憶部11に格納する。
次に、ユーザがメニュー画面に表示された「製品分類設定」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の製品分類設定部142は、製品分類を設定する(ステップS103)。具体的には、製品分類設定部142は、他社情報に基づいて会社ごとの製品の一覧を生成する。そして、製品分類設定部142は、図10に示されるように、生成した製品の一覧を含む製品分類設定画面を表示する。製品分類設定画面では、ユーザがあらかじめマスタデータに格納された製品分類から製品ごとに選択することができる。ユーザが登録を指示する操作を行うと、製品分類設定部142は、製品の一覧に表示された情報に、設定された製品分類を関連付けて、他社の製品情報として記憶部11に格納する。
次に、ユーザがメニュー画面に表示された「人気ランキング設定」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の人気ランキング設定部143は、人気ランキングを設定する(ステップS104)。具体的には、人気ランキング設定部143は、他社情報として、例えばECサイトデータに含まれる人気ランキングの値、その他売り上げ、ユーザ評価等の情報を解析して、ステップS103で設定された製品分類と会社名の組み合わせごとの人気ランキングを集計する。そして、人気ランキング設定部143は、図11に示されるように、人気ランキング設定画面を表示する。人気ランキング設定画面には、集計された結果が人気ランキング推奨値として表示され、ユーザが、表示された人気ランキング推奨値を参考にして、数値を入力することができるテキストボックスが含まれる。そして、ユーザが登録を指示する操作を行うと、人気ランキング設定部143は、入力された人気ランキングを他社の製品情報に関連付けて記憶部11に格納する。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「納期重要度設定」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の納期重要度設定部144は、納期重要度を設定する(ステップS105)。具体的には、納期重要度設定部144は、製品分類ごとに、各会社の人気ランキング設定値と納期設定の日数の相関分析を行い、各製品分類の人気ランキングとの相関係数を算出する。また、同様に、納期重要度設定部144は、製品分類ごとに各会社の価格設定の金額と納期設定の日数の相関分析を行い、各製品分類の価格設定との相関係数を算出する。例えば、製品分類「モータ」は、納期が短いほど人気があるという傾向にあって、納期との相関関係が強く、価格との相関関係が弱い場合に、一例として納期設定との相関係数は0.9、価格設定との相関係数は0.1となる。
続いて、納期重要度設定部144は、製品分類ごとに、各会社の人気ランキング設定値を目的変数として、価格設定の金額、納期設定の日数等を説明変数とした回帰分析を行う。そして、納期重要度設定部144は、製品分類ごとに、各説明変数の係数、標準偏差、t値、P値等を算出する。
納期重要度設定部144は、相関分析および回帰分析の結果から、納期設定と人気ランキングとの関連が大きいほど納期が重要であると判定して、製品分類ごとの納期重要度を算出する。そして、納期重要度設定部144は、図12に示されるように、納期重要度設定画面を表示する。納期重要度設定画面には、算出された納期重要度が納期重要度推奨値として表示され、ユーザが、表示された納期重要度推奨値を参考にして、値を入力することができるテキストボックスが含まれる。そして、ユーザが登録を指示する操作を行うと、納期重要度設定部144は、入力された納期重要度を製品分類に関連付けて記憶部11に格納する。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「理想納期設定」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の理想納期設定部145は、理想納期を設定する(ステップS106)。具体的には、ユーザがメニュー画面に表示された「他社情報ベース」を選択すると、理想納期設定部145は、他社情報に基づいて、各会社の納期設定値を製品分類ごとに平均した値を算出する。そして、理想納期設定部145は、図13に示されるように、他社情報ベース画面を表示する。他社情報ベース画面には、算出された各会社の納期設定値と、ステップS105で算出された納期重要度と、が表示される。また、他社情報ベース画面には、製品分類を選択するプルダウンメニューが表示される。ユーザが設定したい製品分類を選択して設定画面に遷移する操作を行うと、理想納期設定部145は、選択された製品分類の理想納期を設定するための他社情報ベース理想納期設定画面を表示する。
他社情報ベース理想納期設定画面は、図14に示されるように、製品分類ごとの納期重要度、他社の最短納期、自社の納期、納期設定の推奨値が表示される。他社の最短納期は、製品分類ごとに、各社の納期設定値のうち最短の納期設定値を表す。また、自社の納期は、自社情報に設定された納期設定値である。納期設定推奨値は、他社の最短納期と自社の納期のうちの小さい方である。ユーザは、表示された値を参考にして、製品分類ごとの理想納期を入力する。そして、ユーザが登録を指示する操作を行うと、理想納期設定部145は、入力された理想納期を製品分類に関連付けて記憶部11に格納する。
一方、ユーザがメニュー画面に表示された「自社情報ベース」を選択すると、理想納期設定部145は、自社情報に基づいて、以下の式1によって、製品分類ごとに納期重要度計算値を算出する。
(納期重要度計算値)=(係数α)×(平均納期遵守率)+(係数β)×(納期設定値と平均要求納期の平均乖離日数)+(係数γ)×(平均受注金額)・・・(式1)
ここで、係数α、βおよびγは、あらかじめ設定される重み付けの値である。平均納期遵守率は、自社情報に含まれる納期遵守率を製品分類ごとに平均した値である。納期設定値と平均要求納期の平均乖離日数は、納期設定値と顧客が要求した納期の平均値との差分の日数を製品分類ごとに平均した値である。また、平均受注金額は、自社情報に含まれる平均受注金額を製品分類ごとに平均した値である。そして、理想納期設定部145は、図15に示されるように、自社情報ベース画面を表示する。自社情報ベース画面には、算出された納期重要度計算値が表示される。また、自社情報ベース画面には、製品分類を選択するプルダウンメニューが表示される。ユーザが設定したい製品分類を選択して設定画面に遷移する操作を行うと、理想納期設定部145は、選択された製品分類の納期設定推奨値を算出する。ここで、理想納期設定部145は、図4に示される納期設定区分情報を参照する。納期設定区分情報は、納期設定重要度計算値の数値範囲に関連付けて納期設定推奨値が規定されている。理想納期設定部145は、算出した納期重要度計算値が数値範囲に関連付けられた納期設定推奨値を含めて、選択された製品分類の理想納期を設定するための自社情報ベース理想納期設定画面を表示する。
自社情報ベース理想納期設定画面は、図16に示されるように、製品分類ごとの納期重要度計算値と、納期設定推奨値が表示される。ユーザは、表示された値を参考にして、製品分類ごとの理想納期を入力する。そして、ユーザが登録を指示する操作を行うと、理想納期設定部145は、入力された理想納期を製品分類に関連付けて記憶部11に格納する。
ユーザは、製品分類によって他社情報に基づいて理想納期を設定するか、自社情報に基づいて理想納期を設定するかを選択して、いずれかの情報に基づいて製品分類ごとの理想納期を設定する。このステップS106は、特許請求の範囲に記載された理想納期設定ステップの一例である。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「シミュレーション条件設定」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の条件設定部151は、シミュレーション条件を設定する(ステップS107)。具体的には、条件設定部151は、シミュレーション条件設定画面を表示する。シミュレーション条件設定画面は、図17に示されるように、納期遵守率の目標値、規模伸長率、計画誤差のパターン、在庫上限の設定等を入力するための画面である。
納期遵守率の目標値である目標納期遵守率は、後述するシミュレーションの終了条件として使用される。すなわち、納期遵守率が目標納期遵守率以上であれば、設定された理想納期が妥当であることを示すため、シミュレーションを終了する。規模伸長率は、後述する受注計画の算出に使用され、前年度の出荷実績に対する伸長率を表す。計画誤差は、規模伸長率と同様に、後述する受注計画の算出に使用され、前年度の出荷実績との誤差を月毎に表す。計画誤差の選択対象の設定パターンは、予めマスタデータとして規定されている。ここで、在庫上限は、工場または各在庫拠点で経営上、または在庫スペースの制約上、保有可能な在庫の上限であって、全製品分の合計値である。ユーザは、在庫上限を数量で設定するか、在庫上限を金額で設定するか、または在庫上限を設定しないかを選択し、数量か金額で設定する場合は、工場および各在庫拠点のそれぞれの設定値を入力する。そして、ユーザが登録を指示する操作を行うと、条件設定部151は、入力された各設定値の情報を記憶部11に格納する。条件設定部151が設定した値は、特許請求の範囲に記載された基準条件の一例である。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「工場理想納期算出」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の基準在庫数算出部152は、工場理想納期を算出する(ステップS108)。具体的には、基準在庫数算出部152は、まず下記の式2によって各在庫拠点の理想基準在庫数を製品別に算出する。なお、理想基準在庫数とは、在庫上限を考慮せず、納期を遵守するための最低限保有すべき在庫数である。
(各在庫拠点の理想基準在庫数)=(日別の受注実績の標準偏差)×(目標納期遵守率の安全係数)×√{(工場の納期設定値)+(輸送リードタイム)-(理想納期設定値)}+(日別の受注実績の平均値)×(発注間隔)・・・(式2)
ここで、目標納期遵守率の安全係数は、平均を0、標準偏差を1とした場合の正規分布の累積分布関数が目標納期遵守率となる逆関数の値である。工場の納期設定値は、工場と在庫拠点間または工場と顧客間で取り決めた納期設定値であって、在庫拠点または顧客が工場に発注してから工場が製品を出荷するまでの期間である。工場の納期設定値は、製品ごとの値が記憶部11に格納されている。輸送リードタイムは、工場が出荷してから納品されるまでの理論上の輸送期間である。理想納期設定値はステップS106で設定した値である。なお、理想納期設定値は、工場の納期設定値とは異なり、顧客に対する納期設定値を意味し、工場から直送するか、あるいはどの在庫拠点から出荷するかに関わらず、顧客からの受注を受けてから顧客に出荷するまでの日数である。発注間隔は、顧客からの定期発注の間隔であり、受注実績から抽出する。なお、日別の受注実績についての平均値および標準偏差は、発注のあった日だけを対象とした統計値である。
続いて、基準在庫数算出部152は、算出した各在庫拠点の理想基準在庫数と、シミュレーション条件として設定された各在庫拠点の在庫上限数を比較して、全製品分の理想基準在庫数の合計が在庫上限数以下であるか否かを判定する。そして、基準在庫数算出部152は、全製品分の理想基準在庫数の合計が在庫上限数以下でないと判定すると、工場の納期設定値を1日ずつ小さくして各在庫拠点の理想基準在庫数の算出と上述の判定を繰り返して、全製品分の理想基準在庫数の合計が在庫上限数以下となる工場の納期設定値を決定する。なお、在庫上限が金額で設定されている場合は、全製品分の理想基準在庫数を金額に換算して、全製品分の理想基準在庫金額の合計が在庫上限金額以下となる工場の納期設定値を決定する。また、在庫上限の設定が無い場合は、そのままの工場の納期設定値で決定する。こうして決定された工場の納期設定値を工場理想納期とする。
次に、ユーザがメニュー画面に表示された「基準在庫数算出」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の基準在庫数算出部152は、基準在庫数を算出する(ステップS109)。具体的には、基準在庫数算出部152は、以下の式3によって工場の理想基準在庫数を製品別に算出する。
(工場の理想基準在庫数)=(日別の受注実績の標準偏差)×(目標納期遵守率の安全係数)×√{(工場理想納期)+(生産リードタイム)}+(日別の受注実績の平均値)×(倉入れ間隔)・・・(式3)
ここで、生産リードタイムは、製品を生産してから倉入れするまでの期間である。倉入れ間隔は、製品を倉入れする間隔である。生産リードタイムおよび倉入れ間隔は、受注実績から抽出する。そして、基準在庫数算出部152は、算出した工場の理想基準在庫数と、シミュレーション条件として設定された工場の在庫上限を比較して、全製品分の理想基準在庫数の合計が在庫上限数以下であるか否かを判定する。そして、基準在庫数算出部152は、全製品分の工場の理想基準在庫数の合計が在庫上限数以下でないと判定すると、(工場の基準在庫数)=(工場の理想基準在庫数)×(工場の在庫上限数)÷(全製品分の工場の理想基準在庫数の合計)とする。一方、基準在庫数算出部152は、全製品分の工場の理想基準在庫数の合計が在庫上限数以下であると判定すると、(工場の基準在庫数)=(工場の理想基準在庫数)とする。なお、在庫上限が金額で設定されている場合は、工場の理想基準在庫数を金額に換算して在庫上限金額以下であるか否かを判定する。そして、基準在庫数算出部152は、全製品分の工場の理想基準在庫金額の合計が在庫上限金額以下でないと判定すると、(工場の基準在庫数)=(工場の理想基準在庫数)×(工場の在庫上限金額)÷(全製品分の工場の理想基準在庫金額の合計)とする。同様に、基準在庫数算出部152は、全製品分の工場の理想基準在庫金額の合計が在庫上限金額以下であると判定すると、(工場の基準在庫数)=(工場の理想基準在庫数)とする。また、在庫上限の設定が無い場合も、(工場の基準在庫数)=(工場の理想基準在庫数)とする。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「受注計画生成」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の受注計画生成部153は、受注計画を生成する(ステップS110)。具体的には、受注計画生成部153は、前年度の同日付の受注実績をベースに、シミュレーション条件として設定された規模伸長率、計画誤差等と、ステップS108で算出された工場理想納期と、に基づいて、日別の製品別の受注計画を生成する。受注計画の生成の一例として、受注計画生成部153は、まず、工場理想納期を考慮しない場合の顧客からの要求納期日別に受注数を下記の式4によって算出する。
(要求納期日別受注数)=(前年度の日別受注数)×(1+(規模伸長率))×(1+(対象月の計画誤差))・・・(式4)
例えば、製品MM01の2019年1月10日の受注数が100台、規模伸長率が20%、1月の計画誤差が10%の場合、2019年1月10日の受注数は、100×(1+0.2)×(1+0.1)=132台となる。
次に、受注計画生成部153は、引受納期日に応じて受注数を平準化する。すなわち、工場理想納期および理想納期を考慮した受注数を考慮した受注数を算出する。平準化には単純移動平均を適用する。なお、シミュレーション期間の開始日からの経過日数が理想納期に満たない場合には、(日別受注数)=(要求納期日別受注数の累積値)÷(理想納期-経過日数)とする。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「生産計画生成」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の生産計画生成部154は、生産計画を生成する(ステップS111)。具体的には、生産計画生成部154は、月末在庫数、基準在庫数、受注計画、月別生産能力、生産頻度、生産リードタイム等に基づいて生産計画を生成する。生産計画の生成の一例として、生産計画生成部154は、まず、月次生産数推奨値を下記の式5によって算出する。なお、生産頻度は、自社製品情報にあらかじめ設定されているものとする。
(月次生産数推奨値)=(基準在庫数)-(生産リードタイム前の在庫数)+(受注計画の受注数の月別の合計値)・・・(式5)
次に、生産計画生成部154は、月次生産数推奨値に対して生産能力を考慮した月次生産数を算出する。具体的には、生産グループ別の生産能力が設定値としてあらかじめ記憶部11に格納されている。生産グループ別生産能力情報は、図18に示されるように、生産グループ別の生産能力値を表す。そこで、生産計画生成部154は、生産グループ別の生産調整比率を、(生産グループ別の生産調整比率)=(生産グループ別生産能力値)÷(生産グループ別月次生産数推奨値の合計)として算出し、月次生産数を、(月次生産数)=(月次生産数推奨値)×(生産グループ別の生産調整比率)として算出する。例えば、図18に示される設定値のもとで算出された例を図19に示す。
そして、生産計画生成部154は、算出した月次生産数を日割りした日別生産数推奨値を算出する。具体的には、生産計画生成部154は、生産頻度の設定値に基づいて、生産日を算出する。例えば、生産計画生成部154は、生産頻度が月4回であるとすると、月初めと月末を生産日とした上で、残り2回を等間隔となる10日および20日に決定する。そして、生産計画生成部154は、算出した生産日にしたがって、日別生産数を算出する。
続いて、ユーザがメニュー画面に表示された「納期遵守率算出」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の納期遵守率算出部155は、納期遵守率を算出する(ステップS112)。具体的には、図20に示される評価開始画面を表示する。評価開始画面では、評価対象期間と初期在庫数が設定可能となっている。初期在庫数は、基準在庫数か実在庫数かのいずれかから選択される。ユーザによる開始を指示する操作を受けると、納期遵守率算出部155は、X=(受注数の累積値)と、Y=(初期在庫数)+(日別生産数の累積値)と、を比較して製品別に在庫数、欠品発生数、欠品発生期間を算出する。
具体的には、納期遵守率算出部155は、日ごとにXとYを比較して、X>Yの場合に、A-Bの欠品が発生したことを記録する。納期遵守率算出部155は、評価対象期間分の記録を生成する。そして、納期遵守率算出部155は、納期遵守率を(欠品発生日数)÷(評価対象期間)として算出する。また、納期遵守率算出部155は、在庫数の最大値、最小値等を算出し、図21に示す評価結果画面を表示する。
評価結果画面には、サマリーとして、在庫数および在庫金額の基準値、最大値、最小値、納期遵守率の平均値、欠品数等が表示される。また、製品別に、基準在庫数、納期遵守率、納期遅延日数等が表示される。なお、納期遅延日数は、欠品発生期間の最大値を表す。このステップS112は、特許請求の範囲に記載された納期遵守率算出ステップの一例である。
次に、ユーザがメニュー画面に表示された「改善案生成」を選択すると、図5に示されるように、情報処理装置1の改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上であるか否かを判定する(ステップS113)。そして、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上でないと判定すると(ステップS113:No)、3つの改善案生成スレッドを生成する(ステップS114)。生成された3つの改善案生成スレッドは、マルチスレッドとしてそれぞれ並行して処理される。
第1の改善案生成スレッド処理では、図22に示されるように、改善案生成部156は、基準在庫数を補正する(ステップS201)。具体的には、改善案生成部156は、工場および各在庫拠点の基準在庫数について、(基準在庫数)+(最大欠品発生数)を補正後の基準在庫数とする。ただし、補正後の基準在庫数は、在庫上限の設定値を超えない範囲とする。
次に、改善案生成部156は、補正後の基準在庫数に基づいて、受注計画の生成(ステップS202)、生産計画の生成(ステップS203)、および納期遵守率の算出(ステップS204)を同様に実行する。そして、改善案生成部156は、新たに算出した納期遵守率が目標納期遵守率以上であるか否かを判定する(ステップS205)。そして、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上であると判定すると(ステップS205:Yes)、処理を終了する。一方、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上でないと判定すると(ステップS205:No)、さらに今回の欠品数が前回の欠品数より小さいか否かを判定する(ステップS206)。そして、改善案生成部156は、今回の欠品数が前回の欠品数より小さいと判定すると(ステップS206:Yes)、ステップS201に戻り、さらに基準在庫数を補正する。一方、改善案生成部156は、今回の欠品数が前回の欠品数より小さくないと判定すると(ステップS206:No)、これ以上の改善が見込めないため、処理を終了する。
第2の改善案生成スレッド処理では、図23に示されるように、改善案生成部156は、生産能力値を補正する(ステップS301)。具体的には、改善案生成部156は、生産計画における製品別の生産能力値について、(生産能力値)+(最大欠品発生数)を補正後の生産能力値とする。ただし、補正後の生産能力値は、生産グループ別の生産能力の設定値を超えない範囲とする。
次に、改善案生成部156は、補正後の生産能力値に基づいて、生産計画の生成(ステップS302)、および納期遵守率の算出(ステップS303)を同様に実行する。そして、改善案生成部156は、新たに算出した納期遵守率が目標納期遵守率以上であるか否かを判定する(ステップS304)。そして、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上であると判定すると(ステップS304:Yes)、処理を終了する。一方、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上でないと判定すると(ステップS304:No)、さらに今回の欠品数が前回の欠品数より小さいか否かを判定する(ステップS305)。そして、改善案生成部156は、今回の欠品数が前回の欠品数より小さいと判定すると(ステップS305:Yes)、ステップS301に戻り、さらに生産能力値を補正する。一方、改善案生成部156は、今回の欠品数が前回の欠品数より小さくないと判定すると(ステップS305:No)、これ以上の改善が見込めないため、処理を終了する。
第3の改善案生成スレッド処理では、図24に示されるように、改善案生成部156は、基準在庫数および生産能力値を補正する(ステップS401)。具体的には、改善案生成部156は、工場および各在庫拠点の基準在庫数について、(基準在庫数)+(最大欠品発生数)÷2を補正後の基準在庫数とする。また、改善案生成部156は、生産計画における製品別の生産能力値について、(生産能力値)+(最大欠品発生数)÷2を補正後の生産能力値とする。ただし、補正後の基準在庫数は、在庫上限の設定値を超えない範囲とし、補正後の生産能力値は、生産グループ別の生産能力の設定値を超えない範囲とする。
次に、改善案生成部156は、補正後の基準在庫数に基づいて、受注計画を生成する(ステップS402)。そして、改善案生成部156は、補正後の基準在庫数および生産能力値に基づいて、生産計画の生成(ステップS403)、および納期遵守率の算出(ステップS404)を同様に実行する。そして、改善案生成部156は、新たに算出した納期遵守率が目標納期遵守率以上であるか否かを判定する(ステップS405)。そして、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上であると判定すると(ステップS405:Yes)、処理を終了する。一方、改善案生成部156は、納期遵守率が目標納期遵守率以上でないと判定すると(ステップS405:No)、さらに今回の欠品数が前回の欠品数より小さいか否かを判定する(ステップS406)。そして、改善案生成部156は、今回の欠品数が前回の欠品数より小さいと判定すると(ステップS406:Yes)、ステップS401に戻り、さらに基準在庫数および生産能力値を補正する。一方、改善案生成部156は、今回の欠品数が前回の欠品数より小さくないと判定すると(ステップS406:No)、これ以上の改善が見込めないため、処理を終了する。
3つの改善案生成用スレッドの処理が完了すると、改善案生成部156は、補正後評価結果画面を表示する。補正後評価結果画面には、図25に示されるように、製品ごとに各スレッドの補正値と、納期遵守率の最終的な値が表示される。
図5に戻り、改善案生成部156が3つの改善案生成スレッドの処理が完了するか、または、ステップS113の処理において、納期遵守率が目標納期遵守率以上であると判定すると(ステップS113:Yes)、情報処理装置1の実績補正値算出部12は、実績補正値を算出する(ステップS115)。具体的には、実績補正値算出部12は、生産能力値、計画誤差を生産実績に合わせ、規模伸長率を0%として、ステップS108からステップS112までの一連の処理を実行して、実力納期を算出する。ここで、実力納期とは、顧客に対し、工場の生産能力その他の制約条件を考慮して遵守可能な範囲での最大限理想納期に近い納期である。実績補正値算出部12は、ステップS112で算出された納期遵守率および納期遅延日数に基づいて、理想納期設定値に最も近い値として目標納期遵守率が達成可能な納期を実力納期として算出する。そして、理想納期設定と実力納期との差分を実力納期補正日数として算出し、実績補正値設定画面を表示する。
実績補正値設定画面は、図26に示されるように、製品別の納期設定値と、算出した実力納期および実力納期補正日数が表示され、次回のシミュレーションにおいて補正値を反映するか否かが選択可能となっている。そして、ユーザが補正値として使用する製品を選択し、登録を指示する操作をすると、実績補正値算出部12は、選択された補正値を記憶部11に格納する。登録された補正値は、次回のシミュレーション処理において、理想納期設定値に加算される。
以上のように、本実施の形態に係る情報処理装置1によれば、他社情報を取得して解析し、解析した結果を参考にして納期設定を行うことができる。これによって、競合他社に遅れを取らず、かつ無理に短い納期ともならない、適正な納期設定が可能となる。
また、本実施の形態に係る情報処理装置1によれば、自社の製品情報に基づいて納期設定を行うことができる。これによって、競合他社の情報が入手できない場合であっても、適正な納期設定が可能となる。
また、本実施の形態に係る情報処置装置1によれば、人気ランキングと納期との相関関係を分析して、分析の結果に基づいて理想納期を設定する。これによって、納期が重要な製品かそうでない製品かを区別することができ、戦略的な納期の設定が可能となる。
また、本実施の形態に係る情報処置装置1によれば、シミュレーション処理を改善する改善案を生成し、シミュレーションを再実行することによって、シミュレーションの精度を向上させ、より適正な納期の設定が可能となる。
(変形例)
本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他の種々の変更が可能である。
本実施の形態において、自社または他社との区別は、情報処理装置1による納期設定の対象とそれ以外とを区別するためのものであって、厳密に会社単位の区別でなくても良い。例えば、グループ会社、関連会社、団体等を自社に含んでも良い。
本実施の形態において、項目名対応設定部141が項目名の名称の一致度によって対応付けを行う例を示した。しかし、自然言語解析によって意味の一致度で対応付けを行っても良い。このようにすれば、「価格」と「金額」など文字が全く一致しない場合でも意味に基づいて対応付けを行うことができるため、より実践的な対応付けが可能となる。
本実施の形態において、マスタ設定部14は、各種の推奨値を表示して、ユーザが推奨値を参照して、設定値を選択または入力する例を示した。これによって、推奨値を参考にしながら、適当な設定値を検討して登録することができる。しかし、マスタ設定部14は、算出した各種の推奨値を自動で設定しても良い。このようにすれば、ユーザの負担が軽減され、より簡単に設定を行うことができる。
本実施の形態において、マスタ設定部14は、各種の推奨値を表示して、ユーザが推奨値を参照して、設定値を選択または入力する例を示した。これによって、推奨値を参考にしながら、適当な設定値を検討して登録することができる。しかし、マスタ設定部14は、算出した各種の推奨値を自動で設定しても良い。このようにすれば、ユーザの負担が軽減され、より簡単に設定を行うことができる。
上述した実施の形態に係る情報処理装置1は、専用の装置によらず、通常のコンピュータを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに上述のいずれかを実行するためのプログラムを格納した記録媒体から該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報処理装置1を構成してもよい。また、複数のサーバ、コンピュータ等が協働して動作するか、または専用の装置とサーバ、コンピュータ等が協働して動作することによって、情報処理装置1を構成してもよい。
また、コンピュータにプログラムを供給するための手法は、任意である。例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システム等を介して供給してもよい。
また、上述の機能の一部をOS(Operating System)が提供する場合には、OSが提供する機能以外の部分をプログラムで提供すればよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。