JP2003150683A - 流通処理システム - Google Patents

流通処理システム

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JP2003150683A
JP2003150683A JP2001352316A JP2001352316A JP2003150683A JP 2003150683 A JP2003150683 A JP 2003150683A JP 2001352316 A JP2001352316 A JP 2001352316A JP 2001352316 A JP2001352316 A JP 2001352316A JP 2003150683 A JP2003150683 A JP 2003150683A
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Juichi Sekiguchi
寿一 関口
Shintaro Mikami
慎太郎 三上
Satoru Kobayashi
知 小林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 商品供給会社と小売会社間の2階層流通を前
提として、新しい「フィービジネス」に対応することが
できる流通処理システムを提供する。 【解決手段】 商品供給会社に情報処理装置1を、小売
会社側に情報処理装置2を、物流機能代行会社に情報処
理装置3を、金融機能代行会社に情報処理装置4を備
え、これらの情報処理装置1〜4に接続され、各会社間
での取引に伴う情報の蓄積ならびに情報の加工・伝達処
理をするとともに商品の受発注処理をする情報処理装置
5を情報処理機能代行会社に備え、情報処理装置5は、
各機能代行会社が提供するサービスまたは情報の従量に
応じた課金情報を情報処理装置4に送信し、情報処理装
置4は、受けた課金情報に基づき、商品供給会社に対す
る商品代金支払いの処理ならびに各機能代行会社に対す
るサービスの対価を支払う処理をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間流通(卸)が
もつ基本的な機能を細分化し、これらに要求される情報
処理をする情報処理装置を、各機能を分担する企業に備
え付け構成する情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の商取引は、メーカー等の商品供給
会社と小売会社(小売業者)間に卸を介する形で行なわ
れることが多い。こうした従来の商取引の形態では、商
品供給会社と小売会社の間に入る卸は、小売会社に商品
を卸す際の卸価格にマージンを付加し、利益を得てい
る。この従来の卸による「マージンビジネス」は、商品
供給会社からの購入原価と小売会社への販売価格の差額
(マージン)を原資に、「集荷・分散」に集約される基
本的な中間流通機能を担うものであった(図2参照)。
一方、近年では、商品供給会社と小売会社による直接取
引が浸透しつつある。この直接取引の浸透は、中間流通
である卸を排除し「商品供給会社と小売会社間の2階層
流通」へと移行させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、メーカー等
の商品供給会社と小売会社が直接取引を行うようになる
と、購入原価は卸も小売会社も差がなくなるため、卸の
「マージンビジネス」は成り立たなくなる。しかし、直
接取引を行うようになっても、卸の「集荷・分散」機能
は消滅する訳ではなく、2階層を前提とする直接取引に
対応するように再構成されて行くと考えられる。一方、
在庫管理や集荷・保管・配送・受発注処理等の基本的な
中間流通機能は、商品の購入原価とは関係なく経費とし
て必要となるため、受益者側は、よりローコストで合理
的な中間流通の機能を代行する者があれば、それに業務
を委託し対価(フィー)を支払うことで所望の中間流通
の機能を獲得する「フィービジネス」へと変化していく
と考えられる。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、商品供給会社と小売会社間の2階層流通を前提とし
て、新しい「フィービジネス」に対応することができる
流通処理システムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の流通処理システ
ムは、卸が有する物流機能と、金融機能と、情報処理の
機能を分化させ、各機能を別々に代行可能とさせる流通
処理システムであって、該流通処理システムは、商品を
販売する商品供給会社に備わる情報処理装置1と、商品
を購入する小売会社側に備わる情報処理装置2と、商品
供給会社と小売会社間の商品の物流に関し商品の保管お
よび集荷・配送を担う物流機能代行会社に備わる情報処
理装置3と、商品の代金および各機能代行会社に支払わ
れる対価の決済処理を担う金融機能代行会社に備わる情
報処理装置4と、前記商品供給会社、小売会社、物流機
能代行会社、金融機能代行会社の各情報処理装置1,
2,3,4に接続され、各会社間での取り引きに伴う情
報の蓄積ならびに情報の加工・伝達処理をするとともに
商品の受発注処理を担う情報処理機能代行会社に備わる
情報処理装置5と、から構成され、前記情報処理機能代
行会社の情報処理装置5は、各機能代行会社が提供する
サービスまたは情報の従量に応じた課金情報を前記金融
機能代行会社の情報処理装置4に送信し、該金融機能代
行会社の情報処理装置4は、受けた課金情報に基づき、
商品供給会社に対する商品代金支払いの処理ならびに各
機能代行会社に対するサービスの対価を支払う処理をす
ることを特徴とする。
【0006】また、本発明の情報処理装置は、請求項1
に記載の流通処理システムにおける情報処理機能代行会
社の情報処理装置5であって、前記情報処理装置5は、
物流機能代行会社の情報処理装置3から受ける入庫情報
と出庫情報とから当該物流機能代行会社に対する在庫の
管理のための処理をし、該処理結果に基づき、前記商品
供給会社に対し前記物流機能代行会社へ商品を補給させ
るための情報を、前記商品供給会社の情報処理装置1に
送信することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明の流通処理シス
テムが組み込まれるビジネスモデル(以下、新流通モデ
ルと称す)の概要について説明する。これまで流通は、
情報化社会の伸展にともない商・物分離の傾向を強めて
いたが、その後のネットワーク化/IT化、またマネジ
メント技術の高度化などによって、新たな視点からさら
なる分化を始めている。前述したように、メーカーと小
売が直接取引を行うようになると、従来、卸が行ってい
た「マージンビジネス」は成り立たなくなる。その一方
で、受益者側は、よりローコストで合理的なそれぞれの
機能代行者があればそれに業務を委託し、対価(フィ
ー)を支払うことで機能を獲得する「フィービジネス」
へと変化していくと考えられる。
【0008】従来、中間流通業は、メーカー(商品供給
会社)の販売代理業と小売業者(小売会社)の購買代理
業の両面を、「集荷・分散」と表現される基本機能の形
で担ってきた。しかし、メーカーと小売業者が直接取引
をする時代になると、販売代理機能の大部分は、メーカ
ーをクライアントとする店頭フォロー機能として働き、
メーカーから対価を得る活動になるが、小売業者に対す
る購買代理機能も、中間流通の基本機能として「新たな
担い手」により代行されることになる。この購買代理業
務を、個別の機能とローコスト化の面から追求していく
と、少なくとも「情報、物流、金融」の三つの機能分化
が必要になってくると考えられる。
【0009】このように、従来卸が担っていたメーカー
と小売業者に対する代理機能は、営業(メーカーをクラ
イアントとする店頭フォロー機能)、情報、物流、及び
金融の四つに集約され、それぞれの機能を代行する独立
した組織(会社)によって運営されていくことになると
考えられる(図3参照)。特に、情報、物流、及び金融
の機能を担う3つの機能代行会社は、むしろ小売業が期
待する機能を代行する組織であり、クライアントあるい
はユーザである小売会社を軸にして「小売:情報会社、
小売:物流会社、小売:金融会社」と、それぞれ機能別
に一対一の関係で成立するようになる。一方、これら3
つの機能代行会社は、特別な相互関係を必ずしも必要と
しないものとなる。
【0010】ここで、例えば、仮に平均マージン12%
をとる従来型「マージンビジネス」が、機能代行型「フ
ィービジネス」へ転換したとすると、図4に示すよう
に、情報処理機能代行会社へ3%、物流機能代行会社へ
3%、金融機能代行会社へ3%、さらに店頭フォロー会
社へ3%といった形で分割されて支払われていくことに
なる。これによって、当初はマージン額と機能別フィー
の総額が同じであっても、卸等の中間流通へ丸投げ的に
支払われていたマージンが、機能別に必要なレベルと品
質の対価(フィー)として支払われるようになるため、
個々のクライアントやユーザ企業としては本当に必要な
機能だけを購入すれば良くなり、コスト削減が可能とな
る。
【0011】また、機能別に費用対効果や効率の把握が
できるようになるため機能別組織毎にも競争原理が働
き、サービスメニューの充実や単価の低下など流通全体
としてのコスト合理化が進む一方、評価技術の進化も期
待され、取引のあり方は大きく変容することになる。
【0012】このように、従来の「マージンビジネス方
式」に比べ、新流通モデルでは、ユーザである小売企業
は、自社が期待するサービスの質や内容を機能毎に定め
て、サービス内容を細かく要求できるようになる。さら
に具体的に説明すると、例えば、物流機能代行会社で
は、ケースによる納品は 100円/梱(1梱24
入)、バラによる納品は 30円/行(一行3個)、
と言うように料金が設定され、従来は引き取り形態に係
わらず売上金額に対する比率で設定されていたサービス
価格が、機能別に設定される業務単価に従量で課金され
るため、いままでの経費の曖昧性は排除され、実際に処
理した内容に沿って対価が請求さるため、その評価も容
易にできるようになる。
【0013】また、本来の物流経費は、対象の商品単価
とは関係なく処理内容の違い(梱・バラ、形態、タッチ
数等)によって設定される「メニュープライシング」で
あるべきで、この方式の導入によりユーザは必要なサー
ビスの選択と効率化を追求でき、コストダウンに繋げる
ことができる。また、事前受注による早期の引き取りや
自社便によるメーカー側の物流センターからの直接引き
取りの場合など、より木目細かいサービスメニューの開
発とプライシングの提案ができるようになる。一方、情
報処理機能代行会社では、上記内容を処理するに当た
り、課金のための料金所(トールゲート)をシステム内
に設置して、提供する情報・サービスの内容に対しその
従量をカウントすることで、課金の透明性も合わせて確
保することができるようになる。
【0014】さて、このような従量課金の仕組みをもつ
ことで、機能代行業務の透明性は確保されるが、それを
客観的に評価し維持するためには、機能代行会社がそれ
ぞれ中立的立場で機能することが必要になってくる。各
機能代行会社が業務内容の公正さ、正当性を証明するに
は、業務遂行当事者と評価者とを別に設置し、また、相
互に監視できるような仕組みにすることが重要なファク
ターになる。
【0015】したがって新たな流通システムには、「業
務の信頼性を保障する相互監視体制」の確立が求められ
るが、上記3つあるいは4つの機能代行会社がそれぞれ
相互監視することにより、それによって卸への丸投げ、
丸抱えといった今までの取引とは根本的に異なり、個々
の業務品質を明確に追求できる透明性の高い仕組みが構
築できる。
【0016】次に、本発明の流通処理システムが組み込
まれ小売会社の購買代理機能を代行する、情報処理機能
代行会社、物流機能代行会社および金融機能代行会社に
おける業務内容とその機能について説明する。
【0017】(1)情報処理機能代行会社の業務内容と
その機能について 新流通モデルを構築する鍵は、この「情報処理機能代行
会社」にある。機能的には、小売に係わる情報処理を事
業基盤とし、日々新たに発生する情報(データ)を蓄積
し、単なる情報処理ではなく、ここで収集する情報に付
加価値を付ける。この情報処理機能代行会社の基本的機
能は、以下の2つに集約される。 1.コールセンター機能:顧客へのメンテナンス業務。 2.計算センター機能:各会社間の業務上で発生する基
本的なデータ処理。 情報処理機能代行会社がこの機能を果すことで、他の2
つの会社(物流機能代行会社および金融機能代行会社)
と有機的に機能を代行し合いながらも相互に独立した関
係を成立させることができる。
【0018】新流通モデルにおける情報機能代行会社の
基本業務フローは、図5に示す通りである(詳細は、後
述する)。図に示した情報の流れ、および、この情報に
基づく商品・金銭の流れは、情報処理機能代行会社で情
報処理された結果(物流機能代行会社(DC)に対する
在庫管理の処理を含む)であり、提供業務として提供さ
れ利用されたデータ(指示等も含む)に関して従量制で
課金されることになる。小売会社側は、店舗における管
理業務の削減がメリットとして享受できる。
【0019】また、図6に示す情報処理機能代行会社の
付加機能業務フローでは、後述する、商品供給会社(メ
ーカー)への仕入計画情報や特売品管理情報等の提供
と、さらに、小売会社側店舗に対する在庫管理の業務の
代行ならびに発注代行(これはまた小売会社側店舗への
商品の自動補給に繋がる。)や、商品の自動補給の際に
提示する事前出荷案内等の提供を行っている。これによ
り小売会社側店舗では、在庫管理に加えその他の間接業
務も大幅に削減することができる。その結果、発注業務
等の付帯業務から開放された店舗では、本来の基本役務
である「売り」の業務に集中でき、競争力の向上につな
がっていく。
【0020】上記情報処理機能代行会社の付加機能業務
では、情報処理機能代行会社は計算センターとして、小
売会社の各店舗の在庫データからなる在庫ファイルを保
有し、物流機能代行会社の物流センターから店舗に納品
された商品の入荷情報と日々の店舗別販売実績(POS
データ)を在庫ファイルに書き込む処理を行う。このよ
うに商品の店頭への入口である入荷を入荷情報として電
子化しているので、出口である販売情報(POSデー
タ)が得られれば、店舗在庫の出納把握(在庫管理)が
できるようになる。また、情報処理機能代行会社の情報
処理装置5が、店頭において収集されるPOSデータか
ら店頭の在庫情報を合わせ持つことで、月次決算の大部
分を代行できるようになる。
【0021】また、この在庫管理の過程で、後述のよう
に必要な基準値を算出し活用することによって、付加機
能業務としての店舗の発注業務の代行をする。これはま
た、商品供給会社への自動発注または小売会社側店舗へ
の商品の自動補給を実現するものとして機能するため、
店頭では品切れの無い確実な商品供給が実現することに
なる。
【0022】(2)物流機能代行会社の業務内容とその
機能について 物流機能代行会社は、メーカーからの商品調達から店舗
への配送(納品)までが業務範囲であり、この分野では
従来の卸が担っていた機能と基本的に変わらない。しか
し、サービスメニューの細分化と単価設定(メニュープ
ライシング)に基づく業務提供をすることにより、サー
ビスを受ける小売側では、従来では売上対比(%)で計
算していた物流サービスから、主体的に経費効率の向上
を前提とした物流サービスの内容(例えば、発注単位、
発注回数(単品の発注インターバルを一定の間隔に保
つ)等)を組み立て、メニュー別の最適発注を行うこと
で無駄の無い商品供給を実現させることが可能になる。
【0023】このようなメニュープライシングを導入す
ることにより、経費の掛かり方がオープンになるため、
小売業側では受けるサービスの質と内容を評価できるこ
とになり、今までの「一括していくら」といった経費把
握のレベルよりも一歩進んだ経費把握可能なシステムの
構築ができる。しかし、さらにこれを上回る経費効率の
向上をさせるには、物流機能代行会社でのメニューに合
わせたロウプライス中心の発注では限界がある。なぜな
らば、直接取引型の流通では、小売業者は情報の発信者
ではなく、情報処理機能代行社がその役を担うのため、
物流処理の効率化には、この情報処理機能代行会社との
有機的連携が必要となるからである。新流通モデルで
は、情報処理機能代行会社を軸に各社が連携することに
よって、今まで以上に安いコストで高レベルの物流サー
ビスを提供することが可能になる。
【0024】また、現在の配送の形態では、顧客の軒先
渡しの価格設定が、ほぼ全国一律的に採用されている
が、直接取引では、軒先渡しになるか、または調達物流
を受け入れるかのいずれかになってくる。当然、こうし
た配送の形態によって価格設定も変わってくる。従来の
卸が行っていた中間流通としての機能は、多くのメーカ
ーの商品を一ヶ所に集め、これを小売の要請に合わせて
小分けする「集荷・分散」が、果すべき基本機能であっ
たが、さらなる効率向上には、中間流通機能としての集
荷、即ち合理的「調達」方法として「マルチピックアッ
プ」が望まれる。
【0025】マルチピックアップとは、調達側で車輛を
手配し、複数のメーカー側の物流センターを回って商品
を引き取り、商品を車輛単位で満載(満車)にしたとこ
ろで自社のセンターまで回収する方法で、配送効率を需
要側で操作することが可能になる点でより一層の効率化
が期待できるものである。一方、一般に、大量の商品を
供給するメーカーでは、取引制度に数量引き(ボリュー
ムディスカウント)が盛り込まれており、大量(一車輛
単位の配送)引き取りによるメリットをメーカーと調達
者側の相互に享受できる仕組みもある。このように、集
荷・分散の仕組みに関する選択肢(メニュー)も設け、
内容に応じた料金設定をすることにより、今まで以上に
進んだ経費効率を追求する仕組みの構築ができるように
なる。
【0026】(3)金融機能代行会社の業務内容とその
機能について 金融機能代行会社は、電子決済によるペーパ−レス取引
を推進することで、従来の伝票処理による業務を再編
し、「e―ビジネス」に対応した決済処理等の金融機能
を担う。金銭の流れを一元的に管理することで、取引の
それぞれの場面で発生する経費の処理を全て代行する。
以上、各機能代行会社の業務内容とその機能について説
明した。
【0027】新流通モデルでは、上記3つの機能代行会
社が連携して業務を行うが、代金決済等の金融面では金
融機能代行会社が情報処理機能代行会社から受ける情報
に基づいて全てを処理し、物流機能代行会社も、自社の
意思をまったく反映させずに情報処理機能代行会社の指
示の通りに物流処理を行う。そして、それぞれの機能代
行会社の業務の遂行(業務品質)を相互にチェックする
ことで、業務品質を明確に追求できる透明性の高い仕組
みとなる。
【0028】また、図7に示す通り、各機能代行会社と
これらが代行すべき機能の評価者を別にすることで機能
代行者の代替性を高める(すなわち、評価者である販売
店が自由に機能代行会社を選択できる)と同時に、全て
の課金窓口を情報機能代行会社に置き、課金対象となる
情報の発生の明細を、経費の処理を請け負う金融機能代
行会社及び直接のユーザである小売会社に報告すること
で、透明性を確保し、課金の内容が公明であることも相
互監視のもとでアピールされる。なお、この金融機能代
行会社の直接的な収入は、決済代行業務による。
【0029】このように、新流通モデルでは、従来の卸
を介した流通の曖昧性は一切排除され、各機能代行会社
を選択する際の基準は、各機能代行会社が実行する業務
に対して、ユ−ザである小売会社が行う業務評価が全て
であり、各機能代行会社の選択権は小売会社側に存在す
る。したがって、各機能代行会社は、自社が提供するサ
ービス内容や質が問われ、そのメニューで提示される料
金(対価)は客観的評価に耐え得るものとなり、より一
層の効率化が追求されることになる。
【0030】また、これらの機能代行会社には相互に特
別な繋がりは必要なく(所定のデータの送受信と所定の
データ処理のみ可能であればよい)、ユーザである小売
業側から理想とする組み合わせを求められる結果、いく
つかの選ばれた機能代行会社が小売会社の業務を受託す
ることになる。また、ユーザが評価する内容は必ずしも
同一ではないので、ユーザ企業が必要とする機能に関し
て最も合理的な企業(機能代行会社)が選択されること
になる。
【0031】次に、本発明の流通処理システムの一実施
の形態を説明する。この流通処理システムは、上述した
新流通モデルを実現するものである。
【0032】本実施の形態の流通処理システムは、メー
カー等の商品供給会社に備わる情報処理装置1と、小売
会社側に備わる情報処理装置2と、商品の保管および集
荷・配送のみを担う物流機能代行会社(以下、物流セン
ターと称す)に備わる情報処理装置3と、代金決済処理
のみを担う金融機能代行会社(以下、金融会社と称す)
に備わる情報処理装置4と、各会社間での取引に伴う情
報の蓄積ならびにその伝達処理をするとともに、物流に
伴う商品の受発注処理を担う情報処理機能代行会社(以
下、情報処理会社と称す)に備わる情報処理装置5とか
ら構成され、これらの装置はネットワークにより接続さ
れている。
【0033】なお、これらの情報処理装置1〜5は、ハ
ードディスク、光磁気ディスク等の不揮発性の記録装置
により構成され各種データを記憶する記憶部と、メモリ
およびCPU(中央処理装置)等により構成され後述す
る各機能を実現するためのプログラムをメモリにロード
して実行することによりその機能を実現する処理部と、
ネットワークに接続するためのインターフェースを備え
ているものとする。
【0034】また、情報処理装置1〜5には、周辺機器
として入力装置、表示装置等(いずれも図示せず)が接
続されるものとする。ここで、入力装置とはキーボー
ド、マウス等の入力デバイスのことをいう。表示装置と
はCRT(Cathode Ray Tube)や液晶
表示装置等のことをいう。また、商品供給会社、小売会
社(店舗)、物流センター、金融会社、情報処理会社
は、それぞれ複数存在し、したがって、情報処理装置1
〜5も複数設置されることになる。
【0035】本実施の形態では、情報処理会社は物流セ
ンターの在庫管理も担っており(なお、物流センター
は、前述したように、情報処理会社からの指示に基づい
た商品の集荷・保管・配送のみを担っており、在庫管理
や発注等は自身で実施しない)、情報処理会社の情報処
理装置5では、物流センターからの入庫情報および出庫
情報に基づいて現在庫を示す在庫データを作成・更新
し、この在庫データならびに後述する在庫管理のための
諸データに基づき物流センターの在庫管理の処理を行
い、この処理の結果に基づき商品供給会社に対し物流セ
ンターへの商品を補給させるために発注データを送る。
なお、情報処理会社の情報処理装置5における物流セン
ターに対する在庫管理の処理の方法は、例えば本出願人
による特開2000−053218号公報、あるいは、
特開2000−168917号公報等に開示された発明
を用いて実施することができる。
【0036】情報処理装置1〜4は、取引に応じてその
都度発生する情報を情報処理装置5に送り、情報処理装
置5により集中的に管理され集計・加工された情報(各
種指示を含む)を受ける。図5では基本的なオペレーシ
ョンにおける情報処理装置1〜5間で送受信される情報
に加え、各会社間で配送される商品、および商品の代金
あるいはサービスに対する対価(フィー)である金銭の
流れを示している。
【0037】ここで、各会社間でやり取りされる商品お
よび金銭、ならびに情報処理装置1〜5間で送受信され
る情報の一連の流れを、図面を参照して説明する。
【0038】図5に示すように、小売会社側にある情報
処理装置2からは、発注対象の商品の商品コードや商品
名およびその数量等からなる発注データが情報処理会社
の情報処理装置5に送られ(1)、情報処理会社の情報
処理装置5からは、小売会社側から受けた発注データに
基づいて商品の出庫指示が物流センターの情報処理装置
3へ送られる(3)。物流センターでは、受けた出庫指
示に基づき小売会社に商品を出荷・納品し(4)、小売
会社側へ出荷した商品の商品コードやその数量等からな
る出荷情報が物流センターの情報処理装置3に入力さ
れ、この情報処理装置3から情報処理会社の情報処理装
置5へ、小売会社(店舗)へ出荷した商品の商品コード
やその数量等からなる出荷情報が送られる(7’)。一
方、小売会社(店舗)への納品が済むと、入庫された商
品の商品コードやその数量等からなる入庫情報が小売会
社側の情報処理装置2に入力され、この情報処理装置2
から情報処理会社の情報処理装置5へ入庫情報が送られ
る(7)。
【0039】この入庫情報を受けた情報処理会社の情報
処理装置5は、小売会社側に商品を販売したことによる
商品の売掛金に関する情報(売掛情報:商品名、商品コ
ード、数量、単価、合計金額等からなる)を金融会社の
情報処理装置4へ送る(8)。もちろん各商品の単価や
割引に関する情報等のデータも商品供給会社から情報処
理会社に与えられ情報処理会社の情報処理装置5におい
て一元的に管理されている。そして、このデータと先の
入庫情報に基づき売掛情報を生成する。この際、情報処
理会社の情報処理装置5では、物流センターからの出荷
情報(7’)と小売会社側からの入庫情報(7)を付き
合わせて、出荷/入庫された数量等をチェックすること
ができる。さらに、情報処理会社の情報処理装置5は、
小売会社側からの受注および物流センターの在庫の状況
に応じて商品供給会社の情報処理装置1に対し、物流セ
ンターへ商品の補給をさせるための発注データを送る
(10)。商品供給会社では、受けた発注データに基づ
き物流センターに商品を出荷・納品し(11)、その出
荷情報が商品供給会社の情報処理装置1から情報処理会
社の情報処理装置5へ送られる(13’)。
【0040】一方、物流センターでは、商品供給会社か
らの納品を受けると、その入庫情報が物流センターの情
報処理装置3から情報処理会社の情報処理装置5へ送ら
れる(13)。そしてこの入庫情報に基づき物流センタ
ーに納品された商品に関する買掛情報が情報処理会社の
情報処理装置5から金融会社の情報処理装置4に送られ
る(14)。この際、情報処理会社の情報処理装置5で
は、商品供給会社から受ける出荷情報と物流センターか
らの入庫情報とを付き合わせて、出荷/入庫された数量
等をチェックすることができる。そして、小売会社側か
ら小売会社の店舗に納品された商品の代金ならびに各機
能会社に支払われる対価(フィー)が金融会社に入金さ
れ、この金融会社から、商品供給会社へ商品の品代が支
払われ、各機能会社へは、提供した(従量による)サー
ビスの対価が支払われる。以上が、流通処理システムに
よる新流通モデルを実現する基本オペレーションであ
る。
【0041】次に、情報処理会社において提供する基本
サービスに、さらに、小売会社側店舗の在庫管理および
小売会社側店舗への商品の自動補給のサービスならびに
商品供給会社への仕入計画情報等を加えて提供する形態
の流通処理システムについて説明する。この実施の形態
における各会社間およびその情報処理装置1〜5間で実
行されるオペレーションは、上述した基本オペレーショ
ンを基本とするが、以下では異なる点を説明する。
【0042】本実施の形態では、小売会社側店舗の在庫
管理とこの店舗への商品の自動補給を実施するため、基
本オペレーションでは小売会社側店舗の情報処理装置2
から送られる発注データが本実施の形態では送信されず
に、小売会社側店舗のPOS端末から発信される販売実
績のデータ(POSデータ)が情報処理会社の情報処理
装置5に送られる。そして、この情報処理装置5では、
受けたPOSデータを用いて物流センターから小売店側
の店舗への自動補給のための処理(在庫管理を含み、詳
細は、後述する)をする。そして、この自動補給のため
の処理結果に基づいて物流センターへ店舗への出庫指示
が出されるようになる。また、情報処理装置5では、商
品供給会社であるメーカー等において生産計画を立てる
際に利用できる仕入計画情報や特売品管理情報等を生成
し、商品供給会社に提供する。なお、この仕入計画情報
等は、例えば、WWW(World−Wide We
b)の技術を利用して、商品供給会社側に提供される。
【0043】また、上記情報処理装置1〜4は、前述し
た情報の送受信およびその管理者に対する情報の表示等
を基本的な機能として有しておればよく、また、金融会
社の情報処理装置4における決済に係る処理は、情報処
理会社の情報処理装置5から受ける課金情報に基づき行
う点を除けば、従来からある決済処理のためのシステム
(プログラム)を利用して実現できる。以下では、この
新流通モデルの中核となる情報処理会社の情報処理装置
5がもつ機能について、さらに詳述する。
【0044】図1に、情報処理装置5の構成を示す。こ
の図に示すように、情報処理装置5は、処理部20と記
憶部30を備えており、処理部20は、後述する、基本
オペレーションを実行する受発注処理部21、在庫管理
処理部22、課金処理部23と、付加機能オペレーショ
ンにおいて機能する付加情報生成部24と、店舗在庫管
理処理部25とからなり、記憶部30には、下記の諸デ
ータが蓄積される。
【0045】情報処理会社では、基本機能として、以下
に述べる、物流センターに対する在庫管理と小売会社側
からの受発注業務の代行(基本オペレーション機能)を
実施するとともに、課金処理部23が、課金のための料
金所(トールゲート)として機能を果す。受発注業務の
代行機能については、前述したように情報処理装置1〜
4と情報処理装置5間で送受信される情報の流れを、情
報処理会社の情報処理装置5の受発注処理部21が制御
することにより達成される。具体的には、店舗から受け
る発注データに基づき発注された商品の出庫をさせるた
め物流センターの情報処理装置3に対し出庫指示を送る
とともに、店舗からの入庫情報と物流センターからの出
荷情報に基づき、納品された商品の売掛情報を金融会社
の情報処理装置4に送る。一方、情報処理装置5では、
下記の在庫管理処理部22の機能により物流センターの
在庫の状態に応じて、受発注処理部21が、物流センタ
ーに必要な商品を補給するため商品供給会社の情報処理
装置1に発注データを送信する。そして商品供給会社の
情報処理装置1から物流センターへの出荷情報と物流セ
ンターの情報処理装置3からの入庫情報を受け、これら
に基づき買掛情報を金融会社の情報処理装置4に送信す
る処理をする(図5、6参照)。
【0046】また、この情報処理装置5においてする物
流センターの在庫管理の機能(在庫管理処理部22の機
能)は、前述したように、本出願人による特開2000
−053218号公報、あるいは、特開2000−16
8917号公報等に開示された発明を用いて実現でき
る。この情報処理装置5の在庫管理処理部22は、必要
に応じて受発注処理部21に、物流センターへ商品の補
給をするための発注データ(商品コード、商品名、数量
(発注量)等からなる)を商品供給会社の情報処理装置
1に送らせる。商品供給会社が、この発注データに基づ
き物流センターに商品を補給することにより、物流セン
ターにおける在庫管理が達成される。なお、上記発注量
は、例えば、基準在庫から現在庫量を引いた値に、事前
に補足された特売品の確定した出荷分を加えた値を発注
単位で割り、その商に発注単位をかけた値をその商品の
発注量として用いる。また、発注データは、ある商品に
対して現在庫量がその発注点を割るタイミングで商品供
給会社の情報処理装置1へ送信させる。
【0047】また、この情報処理装置5においてする課
金ための処理は、課金処理部23が、商品の販売に関し
ては、販売された商品の代金の情報を課金情報に含め、
また、各機能代行会社の提供する情報・サービスの内容
に対しては、その従量を、例えば月単位にカウントし、
従量に従った対価を課金情報に含め、この課金情報を金
融会社に送り、金融会社が実際に金銭の入・出金を行う
ことで代金決済がなされる。なお、課金処理部23は、
下記のマスタデータに含まれる商品の単価や、提供され
る情報・サービスの内容に対応する対価の情報に基づ
き、上記課金情報を生成する。
【0048】また、物流センターに対する在庫管理の処
理ならびに課金処理をするため、情報処理装置5の記憶
部30には、各製品毎の単価および各機能代行会社が提
供するサービス(情報処理会社が提供する情報等を含
む)毎の対価を含むマスタデータと、各製品の過去の出
荷量および出荷日を含む出荷データ(出荷実績DBに格
納される)と、各製品の出荷日数に応じたランク情報
(日数ランク)を含むランクデータと、各製品毎の発注
点(出荷日1日当たりの平均出荷量に別途定められる発
注点日数を乗じたもの)からなる発注点データと、各製
品毎の最大在庫量(出荷日1日当たりの平均出荷量に別
途定められる保有日数を乗じたもの)からなる基準在庫
データと、予め捕捉された特売品の出荷計画値である特
売受注データ(計画値)、ならびに付加機能としてもつ
後述する店舗在庫管理用データ等を含む諸データを記憶
している。これらのデータは、小売会社側店舗、商品供
給会社、物流センター、金融会社の情報処理装置1〜4
から送られてくるデータを集計し、加工・保存したもの
である。
【0049】また、情報処理会社の情報処理装置5は、
付加機能(付加情報生成部24および店舗在庫管理処理
部25の機能)として、以下に述べる、商品供給会社で
あるメーカー等における商品の補給・生産・販売計画を
立てる際の基礎情報として利用可能な、定番品の出荷量
の予測値(出荷予測値)やその出荷可能性等の情報と特
売品の出荷量の計画値を含んだ仕入計画情報(仕入計画
表)ならびに下記の特売品管理情報等を生成する機能
や、小売会社側店舗における在庫管理および店舗への商
品の自動補給をするための代行機能(付加的オペレーシ
ョン機能)を提供する。
【0050】なお、上記特売品管理情報は、図8下段部
分に示すように、商談等から事前に捕捉された特売品の
受注情報に基づき入力された商品の投入計画(数量)お
よび確定数量から、経過数量(投入計画の数量と確定数
量との差)と特売計画としての評価等からなる一覧とし
て、週単位に生成される。図8では、特売品管理情報の
各設定値と、2か月前の特売の企画立案(商談)の段階
からから一週間前における特売計画の確定段階までの対
応関係をさらに示している。次に、上記仕入計画表を生
成するための処理について説明する。
【0051】情報処理会社の情報処理装置5の付加情報
生成部24は、物流センターの在庫データを基に、定番
品に対する出荷量の予測(出荷予測)を行う。この在庫
データは、物流センターから送られる入庫情報と出荷情
報とから商品毎に集計することにより得られるものであ
り、情報処理装置5に蓄積されている。この出荷予測と
して、以下の3つのパターンを考える。
【0052】1)直近の予測:これは、次週の補給計画
を立てるためにするもので、後述する指数平滑法を用い
た予測手順Aにより次週の曜日別予測を行うものであ
り、予測の確度は高いものとなる。
【0053】2)当月内の予測:これは、当月内の物流
センターへの補給計画やメーカー等の商品供給会社にお
ける生産計画を立てるためにするもので、過去の出荷の
単純平均をとる予測手順Bあるいは過去の出荷の実日平
均をとる予測手順Cにより予測を行うものである。予測
の確度は、直近の予測に比べ低くなる。予測手順Bで
は、過去の出荷の単純平均をとった単純平均出荷量を求
め、さらに、この単純平均出荷量で現在庫を除すること
により得られる値を、在庫がいつまでもつかを示す在庫
保証期間として求める(次回の発注日を探る)。また、
予測手順Cでは、過去の出荷の実日平均をとった実日平
均出荷量を求め、さらに、この実日平均出荷量で現在庫
を除することにより、現在庫のもとでの見込出荷回数を
得る。
【0054】なお、実日平均(実出荷量/日)は、各商
品(品名)毎に直近13週間の定番分の出荷データから
総出荷量を求め、それを出荷日数で割って出荷日1日当
たりの平均出荷量として得ている。より具体的に説明す
ると、図9に示すように、例えば、直近13週間の総出
荷量が120であって、出荷日数が30日であれば、出
荷日1日当たりの出荷量は4となる。また、単純平均
は、同図の下欄に示すように、直近13週間の総出荷量
を営業日で割って営業日1日当たりの平均出荷量として
得られるものである。この例によれば、出荷量が120
を営業日の60(日)で割ることとなって、営業日1日
当たりの出荷量2を得る。
【0055】3)直近2ヶ月間の予測:これは、直近2
ヶ月間の生産計画等を立てるためにするもので、後述す
る補給インターバル法による予測手順Dにより、直近2
ヶ月間内の各月間に必要な全量を予測するものであり、
予測の確度は低い。
【0056】以上のように、3つのパターンの予測をす
るが、予測値を利用する目的によって要求される予測の
確度が異なるので、前述した(一部は後述する)予測の
手法(予測手順A〜D)を目的に合わせて適用する。
【0057】また、予測をするに当たっては、商品を特
売品と定番品とに区分し、定番品に対して行う。このよ
うに商品を定番分と特売分とに分離するのは、定番品と
特売品とで在庫特性が著しく異なるためである。しか
し、予め特売品として受注があった場合(事前に捕捉で
きる場合)を除いて、特売品と定番品の区別は困難であ
るので、小口受注分を定番分とし、定番分の定義を超え
る受注分は特売分として扱う。なお、定番分と特売分と
をどのレベルで分離するかは商品の販売状況(地域特性
その他)によって異なる。したがって、定番分と特売分
を分離するレベルについては各物流センターの事情に応
じて別途定められるものである。一例として、1回1ア
イテム30ケースを基準としてこの値未満か超えるかで
定番分と特売分の分離を行う。このようにして分離され
る特売分と定番分を区別するため、情報処理装置5に蓄
積される(物流センターの)出荷データには、これらを
区別するためのフラグを含め蓄積する。
【0058】次に、一連の予測手順について説明する。
毎日実行する処理として、商品供給会社から受ける物流
センターへの出荷に係る出荷情報(出荷データ)と物流
センターから受ける小売会社側店舗への出荷に係る出荷
情報(出荷データ)を蓄積し、これらのデータから、当
該物流センターの在庫データを得る。これは物流センタ
ーの元の在庫量に商品供給会社の当該物流センターへの
出荷量を加算し、物流センターから店舗への出荷量を減
算することにより得られる。そして、週次(一週間に一
回)で出荷予測値を算出する。ここでは、まず商品の出
荷特性(出荷のパターン)に応じて、以下に基づき4分
類する。これは、出荷特性に応じて異なる予測手順の組
み合わせを実行するためである。
【0059】1)安定型:連続して出荷が発生し、量的
にも安定的な波動を示すタイプ。なお、安定出荷型と
は、出荷数量の変動が別途定められる幅の範囲内にある
タイプであり、連続した出荷とは、少なくとも週に1回
の出荷がある場合を言う。 2)不定期型:毎回の出荷量は安定しているが頻度が非
連続型であり出荷の発生が不定期で予測が難しい。 3)不安定型:出荷数量の変動が多く(通常の(平均値
の)5倍〜10倍、前述のように特売分として処理す
る)、予測は不可能に近い。 4)事前捕捉型:受注による特売品で、出荷頻度が少な
く事前に情報を捕捉することが容易である。
【0060】以上の4分類に分類して、各分類に応じた
予測手順に従い予測値を作成する。上記4分類に対し用
いる予測手順は以下となる。 1)安定型の場合、上記予測手順A,B,C,Dを用い
る(パターンa)。 2)不定期型の場合、予測手順A,C,Dを用いる(パ
ターンb)。 3)不安定型の場合、予測手順A,B,Dを用いる(パ
ターンc)。 4)事前捕捉型の場合、予測手順A,Dを用いる(パタ
ーンd)。 なお、上記分類に際し、出荷データに対し、各パターン
(a〜d)に対応するフラグ付けを行い、予測手順を実
行する場合には、このフラグを見て、対応する予測を行
う。
【0061】ここで作成される直近の予測値(予測手順
Aによる)は、特に、安定型以外の分類では、次週の補
給の可能性にかかわらず予測出荷量を算出するものとな
っているので、次にはこの予測値の発生時点を予測す
る。この予測値の発生時点は、出荷頻度の分類である下
記の日数ランク(5分類)により、該当商品がどの位の
頻度で出荷しているのかを把握し、さらに最新の出荷実
績の発生時点を捕捉した上で直近の出荷可能性(何週に
出荷があるか)を探り計画に反映させる。
【0062】ここで日数ランク(5分類)について説明
する。この出荷日数ランクは、図10に一例を示す出荷
日数ランキング(「1」〜「5」)に基づき設定される
ものである。ここでは、各商品の出荷日数ランクを、現
時点を基準に過去13週間の各商品ごとの品名、出荷
量、出荷金額、出荷日、届出先等を含む出荷データか
ら、出荷日数が営業日の80%を超えるものをランク
「1」、出荷日数が営業日の50〜80%を占めるもの
をランク「2」、出荷日数が営業日の20〜50%を占
めるものをランク「3」、出荷日数が営業日の5〜20
%を占めるものをランク「4」、出荷日数が営業日の5
%以下を占めるものをランク「5」として区分してい
る。
【0063】上記のように、日数ランク1では、ほぼ毎
日の出荷が有り、日数ランク2では、週に2〜3回の出
荷が有り、日数ランク3では、週に1〜2回の出荷があ
り、日数ランク4では、月に1回〜週1回の出荷があ
り、日数ランク5では、月1回以下の出荷があるという
ように分類される。そこで、本実施の形態では、日数ラ
ンク1〜3の商品は、次週にも出荷があるものと予測
し、日数ランク4,5の商品は、直近で出荷実績があれ
ば出荷の可能性はない等、出荷可能性の判断をする。
【0064】そして、以上のようにして得られる定番品
の予測値と出荷可能性と特売品の計画値に基づき、図1
1に示す仕入計画表として出力する。この仕入計画表に
は、定番品(定番分)については、次週の商品別曜日別
予測出荷量と、翌週から4週後までで出荷可能性のある
週に予測出荷量が設定される。また、今月計と来月計の
欄には、後述の予測手順Dによる月間補給必要量が設定
される。また、特売品については、事前に補足された計
画値(あるいは確定値)が設定される。また、図11で
は示していないが、上記予測手順Bまたは予測手順Cを
用いた予測もされる場合には、在庫保証期間や見込出荷
回数等のデータも設定される。なお、この仕入計画表
は、毎週生成され周毎にそのデータは更新される。
【0065】このようにして生成された仕入計画表は、
定番品の予測値と特売品の計画値を合わせて、その商品
の出荷の計画値として活用することができる。また、こ
の仕入計画表は仕入計画情報として、WWW技術を利用
したインターネット等のネットワークを介して提供され
る。商品供給会社側では、Web画面を通じて提供され
る仕入計画情報を社内に取り込み、メーカーにあっては
生産計画に、商社等にあっては販売計画に反映させる基
礎情報として利用でき、また、社内の生産管理等の仕組
みと連動させることも可能になり、無駄のない商品供給
体制を情報機能会社主導で実現できるようになってく
る。
【0066】次に、指数平滑法(簡便法)を用いた予測
手順Aの概要を説明し、この予測手順Aについてさらに
その詳細を後述する。
【0067】予測手順Aでは、直近13週間の出荷実績
をもとに下記の指数平滑法(簡便法)を使って製品アイ
テム毎の翌週の曜日別予測出荷量を算出する(図12参
照)。予測手順Aは、下記の式に基づき、ある週の出荷
実績(新需要)と予測値(旧予測値)とから、次週の予
測値(新予測値)を算出するものである。
【0068】 新予測値 = 旧予測値+α×(新需要−旧予測値) = α×(新需要)+(1−α)(旧予測値)
【0069】なお、平滑定数αが、0に近い値の場合、
精度は良いが変化の応答が遅くなり、1に近い値の場
合、応答は早いが精度が落ちる傾向がある。実際には、
α=0.2〜0.3前後としてシミュレーションを行
い、逐次修正することが好ましい。
【0070】予測手順Aでは、直近13週間の出荷実績
データ(出荷データ)を用い、13週目の予測出荷量と
出荷実績とから、翌週(14週目)の予測出荷量を曜日
別に算出する。例えば、第1週目以前に出荷実績のデー
タがない場合は、予測出荷量の算出を第3週目から行
い、以降毎週更新をする。この場合、第3週目の予測出
荷量は、第2週目の予測出荷量の代わりに第1週目の出
荷実績を用いて算出する。もちろん、第1週目以前に継
続して予測を行っている場合は、第1週以前の予測出荷
量と出荷実績を用いて第1週目からの予測をすることが
できる。このように、翌週の予測出荷量は、その前の週
の出荷実績と予測出荷量から算出されるものであるが、
その値は、直近13週に渡り過去の影響を多少なりとも
受けた値となる。
【0071】図13〜17に、予測出荷量の算出例を示
している。図13は、第1週から第13週までのある製
品の出荷実績の一例を示しており、図14は、平滑定数
αを0.3とした場合に算出される予測出荷量を示し、
図15に、平滑定数αを0.2とした場合に算出される
予測出荷量を示している。なお、図14、15に示した
例では、前週の出荷実績のデータがあるものとして、第
1週のみ前週の出荷実績の単純平均値を前週の予測出荷
量として用い、第1週の予測出荷量を算出している。図
16には、平滑定数α=0.3とした場合の予測確度
(=出荷実績÷予測出荷量×100)を、また、図17
に、平滑定数α=0.2とした場合の予測確度を示して
いる。図16、17に示すように本実施の形態の指数平
滑法を用いた予測では、第13週目の予測確度が100
に近似している。すなわち、本実施の形態の指数平滑法
を用いた予測により、現実の出荷実績に近い予測ができ
ていることがわかる。このようにして、予測出荷量を製
品アイテム別日別(曜日別)に算出する。
【0072】なお、本実施の形態では、本出願人による
特開2000−053218号公報、あるいは、特開2
000−168917号公報に開示された手法により算
出される基準在庫および発注点を週毎に設定する。ま
た、上記指数平滑法による製品アイテム毎の曜日別予測
出荷量の算出は、毎週行い、製品アイテム毎の入庫日ま
での日数分の予測出荷量の算出と、上記想定在庫の算出
を毎日行うものとする。以上、指数平滑法を用いた予測
手順Aの概要について説明した。
【0073】次に、この予測手順Aについて、具体的に
説明する。
【0074】[定番/特売分離処理]ここでの処理は、
物流センターの出荷データ(販売実績)から定番分と特
売分とに分けるものである。これを行うのは、前述した
ように予測対象となる出荷実績から定番実績と特売実績
を分離しなければ正確な予測を行うことが不可能である
からである。以下では、図18に示す動作フローチャー
トを参照して説明する。
【0075】ここでは、まず、現時点を基準に過去13
週間の商品毎の品名、出荷量、出荷金額、出荷日、届出
先等を含む出荷データを出荷実績DBから読み込む(ス
テップS111)。そして、この出荷データから、前述
のようにして定番分と判定される出荷分に対しこれを識
別するための定番フラッグを付与する。すなわち、ステ
ップS112の判断で、定番であると判定された場合、
定番フラッグを設定する(ステップS113)。
【0076】また、残りの出荷分に対しては、これを特
売分としてこれを識別するための特売フラッグを付与す
る。すなわち、ステップS112の判断で、特売である
と判定された場合、特売フラッグを設定する(ステップ
S114)。そして、定番フラッグあるいは特売フラッ
グを設定されたデータを記憶部30に保存する(ステッ
プS115)。こうして出荷データを定番分と特売分と
に分ける。
【0077】[定番分予測出荷量算出処理]ここでの処
理は、出荷データから定番分を抽出した定番分の出荷デ
ータから予測出荷量を算出するものである。以下では、
図19に示す動作フローチャートを参照して説明する。
【0078】はじめに、出荷実績DBから出荷データを
読み込む(ステップS121)。そして、この出荷デー
タから、直近13週間で定番フラッグが付与されたデー
タを定番分出荷データとして抽出する(ステップS12
2)。そして、抽出した直近13週間の定番分出荷デー
タを、記憶部30に保存する(ステップS123)。
【0079】次に、抽出された定番分出荷データから、
製品アイテム別曜日別に、前週の出荷実績に平滑定数α
(例えば、α=0.3)を乗じた値と、前週の予測値に
1−α(α=0.3の場合、0.7)を乗じた値とを加
えた値を当該週の製品アイテム別曜日別予測出荷量と
し、第14週目の製品アイテム別曜日別予測出荷量まで
算出する(ステップS124)。そして、ステップS1
24で算出された14週目の製品アイテム別曜日別予測
出荷量を翌週の予測出荷量として求め、記憶部30に保
存する(ステップS125)。以上のようにして、予測
手順Aによる曜日別の予測出荷量を求める。
【0080】次に、補給インターバル法による予測手順
Dについて説明する。予測手順Dでは、商品供給会社か
ら各物流センターへの補給実績に基づき、商品供給会社
から当該物流センターへの月間補給必要量(予測値)を
算出する。これは、商品供給会社において月間の補給計
画に反映させるものである。以下では、図20に示す動
作フローチャートを参照して説明する。なお、メーカー
等の商品供給会社側では、通常1ヶ月の内、日曜日を除
く日を営業日として運営がなされており、以下の説明で
は、この営業日の日数を26日として説明する。
【0081】はじめに、物流センター別製品アイテム別
に、直近12ヶ月の特売分と定番分の出荷実績から、特
売分の出荷実績と、定番分の出荷実績と、定番分の補給
回数を集計する(ステップS201)。なお、この特売
分の出荷実績と、定番分の出荷実績等のデータは、情報
処理会社の情報処理装置5の記憶部30に蓄積されてい
るものとする。また、本実施例では、直近12ヶ月の期
間の実績を基に処理を行うが、この期間を12ヶ月に限
定するものではなく、3ヶ月あるいは4ヶ月等であって
もよい。
【0082】次に、直近12ヶ月での補給間隔(何日に
一回補給されているか)を算出する(ステップS20
2)。そして、特売分と定番分を合算した総出荷実績を
求め、さらにこの総出荷実績をステップS201で集計
した補給回数で除することで、補給一回当たりの平均補
給量を算出する(ステップS203)。さらに、この補
給一回当たりの平均補給量をステップS202で算出し
た補給間隔で除して、一日当たりの平均補給量を算出す
る(ステップS204)。
【0083】次に、物流センターの有効在庫量として、
物流センターの月末の現在庫から発注点(発注点量)を
減じた値を算出する(ステップS205)。なお、図2
1に示した例では、物流センターにおける月末の現在庫
を9個、基準在庫を15個、発注点を5個として、9個
−5個で、物流センターの有効在庫量は4個となる。
【0084】そして、この有効在庫量をステップS20
4で算出した一日当たりの平均補給量で除した、物流セ
ンターにおける月末時点からの現在庫の保有期間(月末
の現在庫が存続する期間)を算出し、さらに、営業日数
の26日からこの保有期間を減じた補給対象日数を算出
する(ステップS206)。なお、図21に示した例で
は、一日当たりの平均補給量を0.5個/日とすると、
上記保有期間は、4(個)÷0.5(個/日)で8日と
なり、補給対象日数は、26日−8日で18日となる。
【0085】次に、ステップS206で算出した保有期
間が、1ヶ月の営業日数である26日以下であるか否か
判断する(ステップS207)。ステップS207の判
断で、上記保有期間が26日を越えると判定された場
合、次月においては当該物流センターへの製品の補給は
必要としないので、次月の月間補給必要量を0とする
(ステップS208)。
【0086】一方、上記保有期間が26日以下であると
判定された場合、発注量として、卸店の基準在庫量から
発注点を減じた値を算出し、さらにこの発注量を当該卸
店への一日当たりの平均補給量で除した、この発注量分
の保有日数を算出する(ステップS209)。なお、図
21に示した例では、上記発注量は、15個−5個で1
0個となり、発注量分の保有日数は、10(個)÷0.
5(個/日)で20日となる。
【0087】次に、ステップS209で算出した発注量
分の保有日数が、補給対象日数未満であるか判断する
(ステップS210)。ステップS210の判断で、上
記発注量分の保有日数が補給対象日数以上であると判定
された場合、補給回数は1回となるので、次月の月間補
給必要量を1回分の発注量とする(ステップS21
1)。
【0088】一方、ステップS210の判断で、上記発
注量分の保有日数が、補給対象日数未満であると判定さ
れた場合、上記補給対象日数を発注量分の保有日数で除
し、小数点以下を切り上げた補給必要回数を算出し、さ
らにこの補給必要回数に発注量を乗じた次月の月間補給
必要量を算出する(ステップS211)。
【0089】そして、以上の処理により算出された物流
センター別製品アイテム別の月間補給必要量を集計し、
製品アイテム別に当該物流センターへの次月の月間補給
必要量を求め、この月間補給必要量(来月計)を、仕入
計画表に設定する。同様に、上記物流センターにおける
現在庫の保有期間ならびに上記補給必要回数および発注
量とから、今月分の補給必要量を求め仕入計画表に設定
する。図11の仕入計画表の今月計、来月計の欄には、
各予測値が設定されるが、別に特売分として受注した量
をさらに加えて設定するようにしてもよい。
【0090】このように、求められた物流センターへの
次月および今月の月間補給必要量(予測値)等を、当該
物流センターへの月間(あるいは週次)の補給計画ある
いは工場における生産計画に反映させることで、物流セ
ンターから商品供給会社側の工場まで、需要に応じた在
庫保有ならびに製品の供給・生産をすることができる。
以上、補給インターバル法による予測手順Dについて説
明した。
【0091】以上のようにして、仕入計画表は生成され
るが、予測手順A〜Dによる定番品に対する予測は、あ
くまでも予測であり、また、特売品の計画値もあくまで
予定にすぎず、これらは実績との乖離が生じる場合があ
る。したがって、この乖離を絶えず検証し精度の向上に
努める必要がある。この実績値と予測値あるいは計画値
との乖離を検証する手法として以下を提案する。
【0092】a.予測手順Aで求めた週間予測値と実績
値とを比較し、週間予測値と実績との間に20%以上の
差(乖離度)があった場合は、予測値全体を見直し、乖
離の要因を探る。このため、以下(b.〜d.)を検討
する。 b.実日平均と直近実績を比較して見る。 この段階では、実日実績と直近実績を比較し、実日実績
に対して直近実績との乖離が多い場合、例えば、実日実
績6個に対し直近平均では10個だった場合、過去の売
れ行きに対し、直近の売れ行きの変化がわかるので、予
測値もそれに応じて変わる必要がある点を検討する。
【0093】c.年間を通した出荷実績のトレンドから
変化傾向を見る。 この段階では、商品の出荷の年間のトレンドから、変化
傾向を見る。例えば、季節品の類の商品は、時期によっ
て売れ行きの変動があり、こうした変動が、予測値に反
映されているか等を検討する。 d.出荷実績の最低最大の幅を見る。 この段階では、過去実績13週の中で最低と最大で何倍
の差があるかを見る。最低と最大の幅が大きい場合は、
特売の捕捉が不十分であることがわかり、特売品の捕捉
を高める検討をする。
【0094】以上の手順で検証をするためのデータを生
成し、乖離度の大きい商品は、例えば、図22の表のよ
うに、予測値/計画値、実績、乖離度等を出力させ、計
画の修正値等を入力して利用したり、さらには、予測手
順Aの指数平滑法で用いる平滑定数αの修正等を適宜行
う。
【0095】次に、情報処理会社の情報処理装置5がも
つ付加機能の1つであって、小売会社側店舗の在庫管理
と発注業務を代行し、小売会社側店舗へ商品を自動補給
する機能(店舗在庫管理処理部25の機能)について説
明する。以下に提案する店舗での在庫管理およびこの店
舗への自動補給の仕組みは、物流センターに対する在庫
管理とは異なり、小売店舗に固有にある問題点を解決す
るものである。
【0096】さて、小売店舗内で実際に行われる店頭作
業には、発注、荷受、検品、補充、棚管理、在庫管理、
売場点検、売場演出、清掃、接客、アルバイト・パート
作業指示管理等がある。図23に一般的な店頭作業の作
業種別の時間構成比を示しているが、このグラフから、
例えば、定番品発注作業だけでも13%の時間を費やし
ていることがわかる。この定番品発注作業は、店員が陳
列棚を見て、陳列棚を満たすように不足分を補充するよ
うに発注することが一般的に行われる。
【0097】このように陳列棚をすべて満たすように発
注すると、商品を仕入れるための費用がかさみ、小売業
者のキャッシュフローが悪くなる。したがって、小売店
では、商品のストックを必要最小限にとどめるのが理想
的である。すなわち、在庫量を少なくしすぎることによ
る店頭での見栄え(消費者へ与える印象)の悪化をさせ
ず、かつ、品切れにならない程度の商品を陳列棚に置く
ことが好ましい。また、ローコスト化の観点から、手間
がかかる発注作業を削減または廃止できることが望まれ
る。
【0098】また、小売店の場合、取扱う商品が多種に
わたる場合が多く、様々な商品特性をもつ各商品を管理
することになる。また、店頭にあっては物流センターの
倉庫とは異なり、店頭における違法行為により実際の在
庫(現物の在庫)が変動し、計算上の在庫(理論在庫)
と食い違いが生じる問題もある。
【0099】以下に説明する小売会社側店舗(以下、小
売店舗と称す)に対する在庫管理および商品の自動補給
の仕組み(店舗在庫管理処理部25)は、上記のような
特性をもつ小売店舗において、発注に係る店頭作業を減
らすことができる(特には、定番品の発注作業を廃止で
きる)効果をもつ。図24に、店舗在庫管理処理部25
の構成と処理対象のデータ類(店舗在庫管理データ)を
示している。
【0100】ここで、店舗在庫管理処理部25による処
理の概要について説明する。各小売店舗には、POS
(Point Of Sales)端末(図示せず)が
設置される。店舗在庫管理処理部25は、各小売店舗の
POS端末から、あるいはこれらのPOS端末のPOS
データを蓄積しているホストコンピュータ等から当該P
OSデータを収集する(図25参照)。このPOSデー
タ(実売上データ)は、小売店舗別・商品別・売上日
(レジ通過日)別に売上数量、売上金額を合算したもの
である。このPOSデータから、各店舗別および商品別
の売上日・売上数量等のデータが取得される。
【0101】そして、別途集計された実棚データ(ある
時点の店頭における実際の在庫のデータ)を取得し、こ
の実棚データを用いて、各店舗別・商品別の理論在庫を
修正する。小売店舗では、前述のように違法行為等によ
り在庫量が変動するので、適宜実棚データを取得する必
要がある。さらに小売店舗から別途発注・仕入れされる
特売品の仕入れに関する特売仕入データを取得し、この
特売仕入データを用いて、定番品の在庫量・補給量等を
算出する。このように、小売店舗におけるPOSデー
タ、実棚データ、特売仕入データは、小売店舗から卸問
屋へ送られる。そして、店舗在庫管理処理部25が、こ
れらのデータを使用する。
【0102】以上の、小売店舗からのPOSデータの収
集から補給量の算出および小売店舗への商品の補給・荷
受・品出しまでの過程の一例を図26に示している。こ
のように、店舗在庫管理処理部25は、定番品の補給を
自動化するので、図23に示した店頭作業の内13%を
しめる定番発注の作業を廃止することができる等の効果
がある。
【0103】また、店舗在庫管理処理部25は、商品の
カテゴリー(ライン)毎に売れ方が異なる点と、さら
に、同じカテゴリーの商品であっても商品毎に売れ方が
異なることに着目し、下記の金額ランクと日数ランクを
設定している。
【0104】金額ランクとは、各商品の売上げに応じて
ランク付けするための指標である。図27に示すように
5段階(S、A、B、C、D)にランク付けする場合の
例では、売上金額の上位20%までの商品に金額ランク
「S」を付与し、21%〜40%までの売上げの商品に
金額ランク「A」を付与する、というように各商品に金
額ランクを割り当てる。
【0105】また、日数ランクとは、所定の期間内に当
該商品の売上げが発生した日数(=顔出し回数)に応じ
てランク付けするための指標である。図28に示すよう
に5段階(1〜5)に、かつ上記所定の期間を8週間
(営業日は、7日×8週=56日)としてランク付けす
る場合の例では、顔出し比率(=顔出し回数÷56日×
100)が100%〜80%の商品に対し日数ランク
「1」を付与し、79%〜50%の顔出し比率の商品に
対し日数ランク「2」を付与する、というように各商品
に日数ランクを割り当てる。
【0106】図29に、金額ランクと日数ランクによ
り、商品を分類した例(金額ランクおよび日数ランクと
も5段階とした場合)を示している。この図からもわか
るように、良く売れる商品は、金額ランクおよび日数ラ
ンクとも上位のランクに位置する。図29の例では、金
額ランク「S」、日数ランク「1」にランク付けされた
商品がないが、ランク付けを行う際の区切り(上記10
0%〜80%等)を、金額ランク「S」および日数ラン
ク「1」から金額ランク「D」および日数ランク「5」
までの対角線上に分布するように、適宜設定することが
好ましい。
【0107】また、商品のカテゴリー(ライン)によっ
て、売れ方が異なることから、ラインによっては上記の
ような5段階のランク付けでは、うまく当てはめること
ができないケースがある。そこで、店舗在庫管理処理部
25では、図30、31に示すように、5×5(5行5
列)の金額ランクおよび日数ランクからなるテーブルレ
イアウトに加え、さらに、6×5、5×4、4×5、4
×4、4×3、3×4、3×3のように、複数のテーブ
ルレイアウト(ライングループTBレイアウト:A1〜
A8、図30参照)を設定している。また、定番ゴンド
ラの最大在庫量を超えて在庫する場合のテーブルレイア
ウト(B1〜B8、図31参照)も別途設定している。
これらは、商品およびラインの売上げに係る特性に応じ
て適宜選択・設定される。
【0108】次に、店舗在庫管理処理部25の構成を説
明する。店舗在庫管理処理部25は、後述する各処理を
行う処理部2と、処理の対象または処理結果である各種
データを記憶する記憶部30とを備える。
【0109】まず、記憶部30に記憶される各データに
ついて説明する。店舗マスター:各小売店舗を識別する
ための店舗コードと、店舗名称と、店舗グループを識別
するコードと、1週あたりの納品回数(週納品回数)
と、納品曜日のコード(納品曜日コード)の各項目をも
つデータからなる(図32参照)。この店舗マスターで
は、店舗コードを検索キーとしている。なお、店舗グル
ープは、規模と売上傾向が類似した店舗群をグループ化
するもので、同じグループの店舗には、下記の基準値・
日数マスターの使用に当たり、共通の基準値・日数マス
ターを使用する。これにより、店舗毎に基準値・日数マ
スターを用意する必要がなく、基準値・日数マスターの
メンテナンスが容易となる。
【0110】ライン名称テーブル:ラインコードと、ラ
イン名称の各項目をもつデータからなる(図33参
照)。このテーブルでは、ラインコードを検索キーとす
る。ライン・グループマスター・テーブル:店舗グルー
プと、ラインのコード(ラインコード)と、ライン名称
と、後述する基準値TBレイアウトおよびランク区切り
の各項目をもつデータからなる(図34参照)。なお、
ラインとは、取扱商品の区分(スナック菓子、缶詰、…
等)を意味する。このテーブルでは、店舗グループおよ
びラインコードを検索キーとしている。
【0111】基準値・日数マスター:基準値TBレイア
ウト、金額ランク、日数ランク、保有在庫日数、補給点
在庫日数、実日過去日数(顔出し日数の指定値)、保有
在庫補給F/Cの各項目をもつデータからなる(図35
参照)。なお、保有在庫補給F/Cは、下記の商品マス
ターの最大陳列量を超えて保有在庫数まで補給する商品
の有無を表す。図35の例では、最大陳列量を超えて保
有在庫数まで補給する商品が無い場合に「0」(有る場
合は、「1」)としている。また、この保有在庫補給F
/Cは、商品の在庫回転率(=月間売上金額÷(最大陳
列数×商品単価))に応じて設定される。これは、在庫
回転率が高い商品ほど、最大陳列数以上の在庫をもたな
い場合品切れとなる可能性が高くなるので、こうした商
品は、商品マスターの最大陳列量を超えて保有在庫数ま
で補給するように、保有在庫補給F/Cを設定する。
【0112】なお、図36に基準値・日数マスターの代
表的な例を示している。この基準値・日数マスターは、
基準値TBレイアウト、金額ランク、日数ランクを検索
キーとしている。なお、この基準値・日数マスターに含
まれる保有日数(保有在庫日数)、補給日数(補給点在
庫日数)、過去日数(実日過去日数)は、商品およびラ
インの売上げに係る特性に応じて適宜設定されるが、こ
れらの設定値を変更することにより、店頭の在庫をコン
トロールすることができる。例えば、保有在庫日数を増
やすことで店頭在庫を増やすことができ、逆に保有在庫
日数を減らすことで店頭在庫を減らすことができる。
【0113】金額・日数ランク区切りパラメータ・テー
ブル:ランク区切りの項目と、金額ランク区切りパラメ
ータと日数区切りパラメータが格納される金額ランク
(S、A、B、C、D、E)、日数ランク(1〜5)の
各項目をもつデータからなる(図37参照)。このテー
ブルは、ランク区切りパラメータ(R1、R2、…)を
検索キーとしている。なお、このテーブルに格納される
金額ランク区切りパラメータと日数区切りパラメータの
例を図38に示している。例えば、ランク区切りがR1
のパターンの場合、金額ランク「S」の金額ランク区切
りパラメータは、「0%〜20%」であり、日数ランク
「1」の日数ランク区切りパラメータは、「0%〜0.
5%」となる。
【0114】金額合計テーブル:店舗コード、ライング
ループ、期間内金額VE合計の各項目をもつデータから
なる(図39参照)。このテーブルは、店舗コード、ラ
イングループを検索キーとしている。特売区分テーブ
ル:特売区分のコードと、特売区分の名称(特売区分名
称)の各項目をもつデータからなる(図40参照)。こ
のテーブルは、特売区分を検索キーとしている。
【0115】商品マスター:商品を識別するための商品
コードと、商品名称、当該商品が定番ゴンドラ(棚)に
陳列される際のフェース(棚前面に並べられる数)、奥
行き(奥行き方向に並べられる数)、積み数(積み上げ
られる数)、最大陳列数(=フェース×奥行き×積み
数)、最小陳列数(店頭の見栄えを悪くしない程度の値
に設定される)、納品単位、の各項目をもつデータから
なる(図41参照)。
【0116】実績DB(実績データベース):通番1の
店舗コード、通番2の店舗名称、通番3の店舗グルー
プ、通番4の(商品を識別するための)商品コード、通
番5の商品名称、通番6の大分類(いくつかのラインを
さらにまとめた商品のカテゴリー:加工食品、菓子、日
用品、雑貨等)、通番7のラインコード、通番8のライ
ン名称、通番9のライングループ、通番9−1の基準値
TBレイアウト、通番9−2のランク区切り、POSデ
ータ抽出対象期間の開始日である通番10のスタート日
付、POSデータ抽出対象期間の終了日である通番11
のエンド日付、対象の商品が実際に販売された日付であ
る通番15の売上日、通番16の(売上げの)数量、通
番17の(売上げの)金額、POSデータ抽出対象期間
の売上数量である通番18の期間内数量、POSデータ
抽出対象期間の売上金額である通番19の期間内金額、
POSデータ抽出対象期間の平均の売価である通番20
の期間内平均売価、通番19の期間内金額の平方根の値
をとった通番21の期間内金額VE、後述する通番22
の期間内金額VE構成比、POSデータ抽出対象期間に
販売された回数である通番23の期間内顔出し回数、後
述する通番24の期間内顔出し構成比、前述した通番2
5の金額ランクおよび通番26の日数ランク、下記の通
番27の保有在庫日数、通番28の補給点在庫日数、2
9の実日過去日数(顔出し日数の指定値)、後述する通
番29の保有在庫補給F/Cおよび通番30の実日累計
販売数、下記の通番32の実日平均販売数、通番33の
保有在庫数、通番24の補給点在庫数の各項目をもつデ
ータからなる(図42参照)。
【0117】ここで、保有在庫日数、補給点在庫日数、
実日平均販売数(実日販売数)、保有在庫数、補給点在
庫数の関係を説明する。これらは、図43に示す関係と
なっている。保有在庫数は、最大在庫数である。実日平
均販売数は、売上日1日当たりの平均の販売数であり、
保有在庫数は、実日平均販売数に保有在庫日数を乗じた
ものである。また、補給点日数は、売上日1日に商品の
納品にかかるリードタイムを加えた日数であり、補給点
在庫数は、実日平均販売数に補給点日数を乗じたものと
なる。
【0118】次に、店舗在庫管理処理部25の機能を実
現する処理部2の構成要素について説明する。店舗在庫
管理処理部25の機能を実現する処理部2の構成要素と
して、POSデータ受信部2aと、特売仕入データ受信
部2bと、実棚データ受信部2cと、POSデータ抽出
部2dと、実績DB更新部2eと、演算部2fと、最適
化部2gと、出力部2hがある。
【0119】POSデータ受信部2aは、各小売店舗に
設置されたPOS端末から得られるPOSデータを取得
し記憶部2に記憶させる。特売仕入データ受信部2b
は、定番品とは別に小売店舗から発注される特売品に係
るデータ(特売仕入データ)を取得し記憶部2に記憶さ
せる。この特売仕入データは、ホストコンピュータのも
とで別途管理され、当該ホストコンピュータから取得す
る。実棚データ受信部2cは、別途集計された実棚デー
タを取得し記憶部2に記憶させる。
【0120】POSデータ抽出部2dは、POSデータ
受信部2aが取得したPOSデータから、抽出対象の期
間および店舗のPOSデータを店舗別・商品別に抽出す
る。実績DB更新部2eは、抽出されたPOSデータを
用いて、実績DBの内容を更新する。詳細は、後述す
る。
【0121】演算部2fは、実績DBの内容に基づき、
基準値データ(図44参照)求め、さらに補給データを
求める。なお、図44に示した基準値データの例は、店
舗コード、店舗名称、店舗グループ、商品コード、商品
名称、大分類、ラインコード、オペレーション日付、金
額ランク、日数ランク、保有在庫日数、補給点在庫日
数、保有在庫補給F/C、保有在庫数、補給点在庫数の
各項目をもつ、店舗別・商品別のデータからなる。この
ように、基準値データは、小売店舗に対する補給処理に
係る基本的なデータを含むものである。また、補給デー
タは、店舗別・商品別の補給量を含むデータであり、補
給量は、下記の算出式から算出する(図43参照)。
【0122】(1)保有在庫補給F/Cの設定が、最大
陳列量を超えて保有在庫数まで補給する設定となってい
ない場合: 補給量 = 最大陳列量 − (理論在庫の)現在庫数 (2)保有在庫補給F/Cの設定が、最大陳列量を超え
て保有在庫数まで補給する設定となっている場合: 補給量 = 保有在庫数 − (理論在庫の)現在庫数
【0123】最適化部2gは、各小売店舗において、在
庫の商品が品切れとならないように、最適な補給量、補
給日等を算出する。ここでの計算は、例えば、あらゆる
設定を試し、品切れが0となるケースの設定値を最適な
選択とする。出力部2hは、各種データ、リスト等を表
示装置へ表示させるか、印刷装置に印刷させる。
【0124】次に、このように構成された店舗在庫管理
処理部25の動作を説明する。
【0125】以下の説明では、POSデータ、特売仕入
データ、実棚データは、先に受信され記憶部30に記憶
されているものとする。まず、使用者によりPOSデー
タ抽出の対象期間(入力期間)の入力を受ける。この入
力期間(週数)は、4週〜13週の範囲で、設定入力さ
れる。さらに週平均の営業日日数の入力を受け、これと
先の週数から、下記の式より入力期間内の営業日日数を
求める。 入力期間内営業日日数=週数×週平均営業日日数
【0126】次に、入力期間のPOSデータの抽出処理
を行う。ここで、POSデータの入力処理には、一括処
理、週次処理、日次処理の3種類の処理形態がある 対象期間・週パラメータ(外部入力により処理毎に入
力) スタート週〜エンド週:4週間から13週間の期間 対象期間・日付パラメータ(外部入力により処理毎に入
力) スタート年月日〜エンド年月日
【0127】一括処理の場合、実績DBを初期設定し、
与えられた対象期間・週パラメータの期間の日別・店舗
別・商品別POSデータを使用する。なお、POSデー
タがない場合は、例えば、初期値として保有在庫数の在
庫があるものとして実績DBを初期設定する。週次処理
の場合、与えられた対象期間・週パラメータのエンド週
の日別・店舗別・商品別POSデータを使用する。日次
処理の場合、与えられた対象期間・週パラメータのエン
ド週の日付パラメータのエンド年月日分の日別・店舗別
・商品別POSデータを使用する。
【0128】以下に、POSデータを抽出する際の抽出
条件を示す。 1.店舗マスターテーブルによる抽出:店舗マスターテ
ーブルを参照して、店舗マスターテーブルに登録されて
いる店舗のみを対象に抽出する。 2.週、日付による抽出:上記、週次処理及び日次処理
の場合、与えられたパラメータによって、週または日付
のデータを対象にして抽出する。 3.数量のゼロ抽出:POSデータ内の数量がゼロとな
っているものを対象外として抽出する。 4.定番品の抽出:POSデータ内の特売区分をキーに
して、特売区分テーブルに登録されている「定番」を対
象として抽出する。図40の特売区分テーブルの例で
は、特売区分が「00」またはスペースの場合に、「定
番」としてPOSデータの抽出対象とする。
【0129】次に、店舗マスターのテーブル内の「店舗
グループ」とPOSデータの「ラインコード」を検索キ
ーとし、ライン・グループマスター・テーブルからライ
ングループを求める。
【0130】次に、抽出対象となったPOSデータを用
いて実績DBを更新する。この処理は、実績DB更新部
2eが行う。詳細は下記のとおりである。
【0131】はじめに、抽出対象となったPOSデータ
内の店舗コードにより、通番1の店舗コードの項目を更
新する。次に、店舗マスターを参照し、上記店舗コード
に基づき対応する店舗名称を求め、通番2の店舗名称の
項目を更新する。さらに、上記店舗コードに基づき対応
する店舗グループを求め通番3の店舗グループの項目を
更新する。
【0132】次に、抽出対象となったPOSデータ内の
商品コード、商品名称、大分類、ラインコードをそれぞ
れ、通番4の商品コード、通番5の商品名称、通番6の
大分類、通番7のラインコードの各項目に設定する。そ
して、ライン名称テーブルを参照し、上記ラインコード
に基づきライン名称を求め、通番8のライン名称の項目
に設定する。そして、ライン・グループマスター・テー
ブルを参照し、店舗グループのコードとラインコードに
基づき、ライングループ(基準値TBレイアウト、ラン
ク区切り)を求め、通番9のライングループ、通番9−
1の基準値TBレイアウト、通番9−2のランク区切り
の各項目を設定する。
【0133】次に、初期設定されたスタート日付と、エ
ンド日付と、スタート週と、エンド週を、通番10のス
タート日付と、通番11のエンド日付と、通番13のス
タート週と、通番14のエンド週の各項目にそれぞれ設
定し、さらに処理当日の日付を通番12のオペレーショ
ン日付に設定する。
【0134】そして、実績DB内にある最大92日分の
売上日(通番15)、(売上)数量(通番16)、(売
上)金額(通番17)の各項目を、1番目から91番目
のデータを2番目から92番目へと順次シフトさせ、最
新の売上日、(売上)数量、(売上)金額のデータを1
番目の対応する項目にそれぞれ設定する(図45参
照)。このように、実績DBは、店舗別・商品別に過去
92日分の売上げがあった日の売上日、(売上)数量、
(売上)金額の履歴を保持する。
【0135】次に、初期設定されたスタート日付からエ
ンド日付までの期間の(売上)数量、(売上)金額をそ
れぞれ合計し、通番18の期間内数量、通番19の期間
内金額の各項目にそれぞれ設定する。さらに、期間内金
額を期間内数量で除算した期間内平均売価を、通番20
の期間内平均売価の項目に設定する。そして、上記期間
内金額の平方根の値を、通番21の期間内金額VEに設
定する。
【0136】次に、店舗コード、ライングループのコー
ドをキーに、金額合計テーブルを使用して、期間内金額
VEを合計(集約)する。そして、店舗コード、ライン
グループのコードをキーに、期間内金額VEの大きい順
に、商品毎の累計構成比を算出する。なお、期間内金額
VE構成比は、期間内金額VEを金額合計テーブル(図
39参照)の期間内金額VE合計で除算し、さらに10
0倍した百分率の値として計算する。こうして算出され
た累計構成比は、通番22の期間内金額VE構成比の項
目に設定される。図46に、期間内金額VE構成比の計
算例を示す。
【0137】次に、初期設定されたスタート日付〜エン
ド日付の期間に売上げが存在する回数(顔出し回数)を
計数し、通番23の期間内顔出し回数の項目に設定す
る。次に、店舗コード、ライングループをキーに、商品
毎に下式の期間内顔出し構成比を算出し、通番24の期
間内顔出し構成比の項目に設定する。 期間内顔出し構成比=期間内顔出し回数÷初期設定され
た営業日日数×100
【0138】次に、実績DBの通番9−2のランク区切
りを使用して、金額・日数ランク区切りパラメータを求
める。そして、通番22の期間内金額VE構成比と金額
・日数ランク区切りパラメータとを比較し、金額ランク
を求める。例えば、通番22の期間内金額VE構成比が
38.2%であった場合、通番25の金額ランクには
「A」を設定する。
【0139】次に、金額ランク同様に、通番9−2のラ
ンク区切りを使用して、金額・日数ランク区切りパラメ
ータを求める。そして、通番24の期間内顔出し構成比
と金額・日数ランク区切りパラメータとを比較し、日数
ランクを求める。例えば、通番24の期間内顔出し構成
比が78.11%であった場合、日数ランクには「2」
を設定する。
【0140】次に、通番9−1の基準値TBレイアウト
と通番25の金額ランク、通番26の日数ランクをキー
に使用し、基準値・日数マスター(図35参照)より、
保有在庫日数、補給点在庫日数、実日過去日数、保有在
庫補給F/Cを求め、通番27の保有在庫日数、通番2
8の補給点在庫日数、通番29の実日過去日数、通番3
0の保有在庫補給F/Cの各項目にそれぞれ設定する。
【0141】次に、通番29の実日過去日数と通番23
の期間内顔出し回数を比較し、 実日過去日数=<期間内顔出し回数の場合、 通番29の実日過去日数(8日〜30日:商品特性によ
って変更を基に、通番16の数量(最大92個保持)
を、1〜通番29の実日過去日数分累計したものを、通
番31の実日累計販売数に設定する。そしてさらに、
式: 実日平均販売数=通番31の実日累計販売数÷通番29
の実日過去日数による計算結果を通番32の実日平均販
売数に設定する。 また、上記比較で、実日過去日数>期間内顔出し回数の
場合、通番18の期間内数量を、通番31の実日累計販
売数に設定する。そしてさらに、式: 実日平均販売数=通番31の実日累計販売数÷通番23
の期間内顔出し回数、による計算結果を通番32の実日
平均販売数に設定する。
【0142】次に、式: 保有在庫数=通番32の実日平均販売数×通番27の保
有在庫日数、による計算結果を通番33の保有在庫数の
項目に設定する。さらに、式: 補給点在庫数=通番32の実日平均販売数×通番28の
補給点在庫日数、による計算結果を通番33の補給点在
庫数の項目に設定する。 以上の処理が、実績DB更新部2eによって行われる。
【0143】以上のようにして、実績DBの更新後、演
算部2fは、実績DBより基準値データ(図44参
照)、補給データを求める。このデータに含まれる補給
量は、前述したように保有在庫補給F/Cに応じて最大
陳列量または保有在庫から理論在庫の現在庫を減じたも
のとして算出する。また、小売店の店頭における在庫と
理論在庫の現在庫には食い違いが生じるため、理論在庫
の現在庫は、実棚データを用いて定期的に更新される。
【0144】そして出力部2hは、基準値データおよび
補給データ等の出力を行い、さらに店舗別ライン別保有
在庫金額一覧等の帳票類の出力も行う。また、出力部2
hは、更新された実績DBを利用して、例えば、店舗コ
ードをキーに店舗別のデータを検索し表示させること
や、さらに商品コードをキーに店舗別商品別のデータを
検索し表示させることができる。そして、卸問屋は、上
記補給データに基づき、補給する商品を、補給を必要と
する小売店舗へ、納品曜日に納品する。
【0145】以上、店舗在庫管理処理部25の動作を説
明した。図47に、店舗在庫管理処理部25を用いた自
動補給による、小売店舗における在庫の推移(金額)の
例を示す。このグラフが示すように、月毎に保有在庫が
減少していることがわかる。すなわち、本店舗在庫管理
処理部25によって保有在庫を削減できることがわか
る。また、例えば、従来の納品回数が3回である小売店
舗では、納品回数を減らすことで検品や品出しの回数を
減らすことができるが、店舗在庫管理処理部25を使っ
て、納品回数を2回とした場合の基準値データをシミュ
レーションして求め、小売店舗における店頭作業の改善
のための検討に使用することもできる。
【0146】また、店舗在庫管理処理部25による定番
分の自動補給によって、店頭での定番発注コストを削減
することができ、作業の効率化と人時生産性の向上を図
ることができる。また、これは人件費の削減にもなる。
同様に人的ミス(発注漏れ、忘れ)の回避による品切れ
の削減から、商品の販売機会を確保することができる。
また、保有在庫数をコントロールでき、店頭での定番在
庫負担コストを削減することができることから、キャッ
シュフローを良くすることができる。また、定番在庫を
削減することで、陳列棚の長期滞留品を削減することが
でき、鮮度の高い売場の実現(陳列棚の在庫回転率向
上)を可能とする。また、店舗在庫管理処理部25から
得られるデータから、棚割(フェース、奥行き、積数の
設定)を、販売動向に合わせて設定することもできる。
【0147】次に、店舗在庫管理処理部25の実施例
(使用例)を説明する。図48は、店舗在庫管理処理部
25のメニュー選択画面例である。
【0148】メニュー選択画面上の店舗マスターメンテ
ナンス・ボタンがクリックされると、図49に示す店舗
マスターメンテナンス画面が表示される。この画面か
ら、店舗マスターのデータを更新できる。
【0149】また、環境設定マスターメンテナンス・ボ
タンがクリックされると、図50に示す環境設定画面が
表示される。この画面からは、基準値・日数マスターが
設定される。図50の例は、金額ランクおよび日数ラン
クが5段階の場合の例であるが、前述したとおり、複数
のパターンがある。
【0150】また、商品マスターメンテナンス・ボタン
がクリックされると、図51に示す商品マスターメンテ
ナンス画面が表示される。この画面からは、取得した商
品マスターのデータを更新することができる。また、商
品マスターが、ホストコンピュータ等で管理される場
合、インポートして利用する。もちろん、この商品マス
ターは、取引先の小売店舗が取り扱う商品の情報を含む
ものである。
【0151】また、データベース初期化・ボタンがクリ
ックされると、図52に示すデータベース初期化画面が
表示される。この画面から、実績DBを初期化できる。
図中のチェックボタン(「最大陳列数をSETしない場
合は、チェックする」)がチェックされると、取得した
POSデータに基づき初期化(更新)する。チェックさ
れない場合、最大陳列数を初期値として初期化(更新)
する。
【0152】また、POS実績データインポート・ボタ
ンがクリックされると、図53に示す売上日入力画面が
表示される。ここで処理日付(スタート日付およびエン
ド日付)が入力され、OKボタンがクリックされると当
該期間のPOSデータが入力される。
【0153】また、データエクスポート・ボタンがクリ
ックされると、図54に示すデータエクスポート・メニ
ュー画面が表示される。本実施例では、補給量データ、
品切れデータ、実績データ、在庫データをそれぞれ選択
することができ、メニュー画面上で、所望のデータに対
応するチェックボタンをマークしEXPORTボタンを
クリックすることで、当該データを表示させることがで
きる。図55〜58に補給量データ、品切れデータ、実
績データ、在庫データの表示例をそれぞれ示している。
【0154】補給量データは、店舗別・商品別に、補給
日、補給量、売上日、実績売上数、特売仕入数量、1日
平均販売数、保有在庫、補給点在庫、品切れ数、金額ラ
ンク、日数ランク等の項目からなっている。
【0155】品切れデータは、店舗別・商品別に、売上
日、品切れ数、実績売上数、特売仕入数量、1日平均販
売数、保有在庫、補給点在庫、補給量、金額ランク、日
数ランク、売価等の項目からなっている。
【0156】また、実績データは、店舗別・商品別に、
前回更新日付、今回更新日付、売上日分(図の例では9
日分)の実績売上数・売上日・補給日と、1日平均販売
数、保有在庫、補給点在庫、品切れ数、補給量、売価、
保有在庫数量、保有在庫金額、補給点在庫数量、補給点
在庫金額、平均売価等の項目からなる。
【0157】また、在庫データは、店舗別に、売上数量
合計、売上金額合計、特売仕入数量合計、商品M(マス
ター)在庫数量、保有在庫数量、保有在庫金額、補給点
在庫数量、補給点在庫金額、処理日、From(スター
ト日付)、To(エンド日付)、品切在庫数量、品切在
庫金額等の項目からなる。
【0158】また、チェックリスト出力・ボタンがクリ
ックされると、図59に示す売上日・納品日設定画面が
表示される。ここで売上日と納品日を設定し、印刷ボタ
ンをクリックすると図60〜62に印刷例を示すチェッ
クリスト(品切れ数のリスト、売上数量合計・売上金額
合計・特売仕入数量合計リスト、店舗別・商品別の補給
量リスト)がそれぞれ印刷される。
【0159】また、在庫照会・ボタンがクリックされる
と、図63に示す在庫照会画面(店舗別の在庫情報を示
す画面)が表示される。この画面では、POSデータお
よび商品マスターおよび実績DBの情報を基に、店舗コ
ード・店舗名称、処理日(処理当日日付、スタート日
付、エンド日付)、POSデータ情報(売上数量合計、
売上金額合計、特売仕入数量合計)、商品マスター情報
(商品M(マスター)在庫数量、商品M(マスター)在
庫金額)、実績DB情報(在庫数量、在庫金額、保有在
庫数量、保有在庫金額、補給点在庫数量、補給点在庫金
額)、品切れ情報(品切れ数量、品切れ金額、品切れ率
数量(品切れ数量の比率)、品切れ率金額(品切れ金額
の比率))の各情報が示される。この在庫照会画面か
ら、各店舗の在庫状況を把握することができる。
【0160】以上説明したように、小売会社側店舗に対
する在庫管理および商品の自動補給のための処理では、
小売販売店から送られる、実売上データから、店舗別・
商品別に、定番商品の実売上データを抽出し、当該定番
商品の実売上データに基づき、商品補給に必要となる情
報が格納される実績DBを更新し、商品の売上金額と商
品の売上日の日数に応じて設定される最大在庫に係る情
報と小売販売店に対する補給の基準となる情報を含む基
準値・日数マスターに基づき、商品の補給量を含む情報
を自動的に算出するので、この情報を用いて小売販売店
に対する定番商品の補給を行うことにより、小売販売店
における定番商品の発注作業を廃止することができる。
【0161】なお、図1における処理部20の機能の一
部あるいは全部を実現するためのプログラムをコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体
に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み
込ませ実行することにより、情報処理会社の情報処理装
置5における処理を行ってもよい。すなわち、このプロ
グラムは、受発注処理部21の機能と、在庫管理処理部
22の機能と、課金処理部23の機能と、付加情報生成
部24の機能と、店舗在庫管理処理部25の機能の一部
あるいは全部をコンピュータに実現させる。
【0162】なお、ここでいう「コンピュータシステ
ム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むもの
とする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシ
ステムを利用している場合であれば、ホームページ提供
環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキ
シブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−RO
M等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハ
ードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コン
ピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネッ
ト等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプ
ログラムが送信された場合のサーバやクライアントとな
るコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)
のように、一定時間プログラムを保持しているものも含
むものとする。
【0163】また、上記プログラムは、このプログラム
を記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝
送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により
他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここ
で、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネ
ット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回
線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体
のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能
の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、
前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録され
ているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、い
わゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良
い。
【0164】以上、この発明の実施形態を、図面を参照
して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限
られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲
の構成等も含まれる。
【0165】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、情報処理機能代行会社の情報処理装置5が、各
機能代行会社が提供するサービスまたは情報の従量に応
じた課金情報を前記金融機能代行会社の情報処理装置4
に送信し、該金融機能代行会社の情報処理装置4が、受
けた課金情報に基づき、商品供給会社に対する商品代金
支払いの処理ならびに各機能代行会社に対するサービス
の対価を支払う処理をするので、従来の卸が有する物流
機能と、金融機能と、情報処理の機能を、物流機能代行
会社と金融機能代行会社と情報処理機能代行会社とで別
々に代行可能となり、また、これらを利用する小売会社
は、これらの機能代行会社を自由に選択できることか
ら、各機能代行社間での競争が生まれ、流通コストのさ
らなる低減が期待できる。
【0166】また、本発明によれば、情報処理機能代行
会社の情報処理装置5が、物流機能代行会社の情報処理
装置3から受ける入庫情報と出庫情報とから当該物流機
能代行会社に対する在庫の管理のための処理をし、該処
理結果に基づき、前記商品供給会社に対し前記物流機能
代行会社へ商品を補給させるための情報を、前記商品供
給会社の情報処理装置1に送信するので、物流機能代行
会社は、自身で在庫管理をする必要がなくなり、単純な
商品の集荷・保管・配送のみの業務実施すればよく、結
果として、従来の卸が有する物流機能と、金融機能と、
情報処理の機能を、明確に分化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 情報処理機能代行会社の情報処理装置の構成
を示す図である。
【図2】 従来の卸を介した流通システムの概念図であ
る。
【図3】 新流通システムの概念図である。
【図4】 従来型「マージンビジネス」が、機能代行型
「フィービジネス」へ転換した場合の対価(フィー)の
分配を示す図である。
【図5】 本発明の流通処理システムによる情報・商品
・金銭の流れ(基本オペレーション)を示す図である。
【図6】 本発明の流通処理システムによる情報・商品
・金銭の流れ(付加機能オペレーション)を示す図であ
る。
【図7】 本発明の流通処理システムによる各機能代行
会社と販売店との関係を示す図である。
【図8】 特売品管理情報の一例を示す図である。
【図9】 実出荷量を説明するための図である。
【図10】 出荷日数ランキング(テーブル)の一例で
ある。
【図11】 仕入計画表の一例である。
【図12】 予測出荷量に基づく発注の仕組みを示す図
である。
【図13】 出荷実績データの一例である。
【図14】 図13に示す出荷実績データから、同実施
の形態の指数平滑法(平滑定数=0.3の場合)により
算出される予測出荷量の一例である。
【図15】図13に示す出荷実績データから、同実施の
形態の指数平滑法(平滑定数=0.2の場合)により算
出される予測出荷量の一例である。
【図16】 図13および図14に示した例における、
出荷実績に対する予測出荷量の予測確度の一例である。
【図17】 図13および図15に示した例における、
出荷実績に対する予測出荷量の予測確度の一例である。
【図18】 定番/特売分離処理を説明するための動作
フローチャートである。
【図19】 定番分予測出荷量の算出処理を説明するた
めの動作フローチャートである
【図20】 物流センターへの月間補給必要量算出処理
を説明するための動作フローチャートである。
【図21】 月間補給必要量算出処理の具体例を説明す
るための図である。
【図22】 予測/計画と実績との乖離の検証をする際
に利用される一覧表の一例である。
【図23】 小売販売店における店頭作業の作業種別の
時間構成比の一例である。
【図24】 店舗在庫管理処理部と店舗在庫管理用デー
タの構成を示す図である。
【図25】 小売販売店と卸間の関係を示す図である。
【図26】 小売販売店と卸間の処理及びデータ・商品
の送り受けの過程の一例を示す図である。
【図27】 金額ランクの割り当てを説明する図であ
る。
【図28】 日数ランクの割り当てを説明する図であ
る。
【図29】 金額ランク及び日数ランクによる商品分類
図である。
【図30】 ライングループTBレイアウト(A1〜A
8)の一例である。
【図31】 ライングループTBレイアウト(B1〜B
8)の一例である。
【図32】 店舗マスターの例である。
【図33】 ライン名称テーブルの例である。
【図34】 ライン・グループマスター・テーブルの例
である。
【図35】 基準値・日数マスターの例である。
【図36】 基準値・日数マスターの代表的事例であ
る。
【図37】 金額・日数ランク区切りパラメータの例で
ある。
【図38】 金額ランク区切りパラメータおよび日数ラ
ンク区切りパラメータの一例である。
【図39】 金額合計テーブルの例である。
【図40】 特売区分テーブルの例である。
【図41】 商品マスターの例である。
【図42】 実績DBのデータ項目を示す図である。
【図43】 保有在庫数・補給点在庫数・補給量等を説
明する図である。
【図44】 基準値データの例である。
【図45】 実績DBの更新を説明する図である。
【図46】 店舗在庫管理処理部による在庫の推移を示
す図である。
【図47】 期間内金額VE構成比の計算例である。
【図48】 店舗在庫管理処理部によるメニュー選択画
面例である。
【図49】 店舗マスターメンテナンス画面例である。
【図50】 環境設定画面例である。
【図51】 商品マスターメンテナンス画面例である。
【図52】 データベース初期化画面例である。
【図53】 売上日入力画面例である。
【図54】 データエクスポート・メニュー画面例であ
る。
【図55】 エクスポートされる補給量データ例であ
る。
【図56】 エクスポートされる品切れデータ例であ
る。
【図57】 エクスポートされる実績データ例である。
【図58】 エクスポートされる在庫データ例である。
【図59】 売上日・納品日設定画面例である。
【図60】 品切れ数のリスト例である。
【図61】 売上数量合計・売上金額合計・特売仕入数
量合計リスト例である。
【図62】 店舗別・商品別の補給量リスト例である。
【図63】 在庫照会画面例である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5…情報処理装置 20…処理部 21…受発注処理部 22…在庫管理処
理部 23…課金処理部 24…付加情報生
成部 25…店舗在庫管理処理部 30…記憶部 2a…POSデータ受信部 2b…特売仕入デ
ータ受信部 2c…実棚データ受信部 2d…POSデー
タ抽出部 2e…実績DB更新部 2f…演算部 2g…最適化部 2h…出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 知 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卸が有する物流機能と、金融機能と、情
    報処理の機能を分化させ、各機能を別々に代行可能とさ
    せる流通処理システムであって、 該流通処理システムは、 商品を販売する商品供給会社に備わる情報処理装置1
    と、 商品を購入する小売会社側に備わる情報処理装置2と、 商品供給会社と小売会社間の商品の物流に関し商品の保
    管および集荷・配送を担う物流機能代行会社に備わる情
    報処理装置3と、 商品の代金および各機能代行会社に支払われる対価の決
    済処理を担う金融機能代行会社に備わる情報処理装置4
    と、 前記商品供給会社、小売会社、物流機能代行会社、金融
    機能代行会社の各情報処理装置1,2,3,4に接続さ
    れ、各会社間での取引に伴う情報の蓄積ならびに情報の
    加工・伝達処理をするとともに商品の受発注処理を担う
    情報処理機能代行会社に備わる情報処理装置5と、から
    構成され、 前記情報処理機能代行会社の情報処理装置5は、各機能
    代行会社が提供するサービスまたは情報の従量に応じた
    課金情報を前記金融機能代行会社の情報処理装置4に送
    信し、該金融機能代行会社の情報処理装置4は、受けた
    課金情報に基づき、商品供給会社に対する商品代金支払
    いの処理ならびに各機能代行会社に対するサービスの対
    価を支払う処理をすることを特徴とする流通処理システ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流通処理システムにお
    ける情報処理機能代行会社の情報処理装置5であって、 前記情報処理装置5は、 物流機能代行会社の情報処理装置3から受ける入庫情報
    と出庫情報とから当該物流機能代行会社に対する在庫の
    管理のための処理をし、該処理結果に基づき、前記商品
    供給会社に対し前記物流機能代行会社へ商品を補給させ
    るための情報を、前記商品供給会社の情報処理装置1に
    送信することを特徴とする情報処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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