JP7323172B2 - ご祝儀用袋等の内袋収納器具 - Google Patents

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Description

本発明は、ご祝儀用袋等の内袋収納器具に関する。
従来、冠婚葬祭において金銭を贈る場合には、礼節を損なわないように各種儀礼に則した金封として方形状のご祝儀用袋或いは葬儀用袋(以下、単にご祝儀用袋等と称す。)を用いている。
一般的に、ご祝儀用袋等は、一端に収納用開口を有した封筒式のものや折り目に沿って袋状に形成する展開可能な折り紙式のものがあり、別途用意したご祝儀用袋等よりも小さい定形封筒状の内袋に金銭を納めてかかる内袋を内包して二重袋状とし、用途に応じた水引をご祝儀用袋等の長手中央部に掛け回し装飾して使用するものである(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭59-094067
このようなご祝儀用袋等の準備は、冠婚葬祭の催事が突然であったり催事直前まで他の諸用で忘れていたりすることも多々あり、作業負担を大きくして大変な手間を要していた。
すなわち、ご祝儀用袋等内へ内袋を収納するためには、ご祝儀用袋等から水引紐をいったん解舒し、封筒式のものであればご祝儀用袋等の内底部へ、また、折り紙式のものであれば折り畳んだ場合にご祝儀用袋等の袋本体部となる全展開用紙の中央部へ配置し、金銭を収納した内袋を内包させた後、再びご祝儀用袋等を折り畳んだり水引紐を掛け回し緊縛する等、ご祝儀用袋等の展開・折り畳みや水引の解舒・結束といった面倒且つ煩雑な作業を行う必要がある。
実際には、水引が祝儀用袋等の胴部を紐環で束縛しつつ同紐端部で冠婚葬祭の用途に応じた複雑且つ特別な結び形状を形成した状態となっているために、紐を解舒することなく結束状態を保持した水引(以下、単に結束形態の水引とも言う。)をご祝儀用袋等から上下方向にずらして取り外し、金銭を収納した内袋をご祝儀用袋等内に収納した後、結束形態の水引をご祝儀用袋等の長手中央部に位置するように再び袋の上下端部から嵌め込む嵌着作業が行われている。
しかしながら、取り外した結束形態の水引は、嵌着作業の紐環を内袋収納前のご祝儀用袋等の胴廻り外寸と略同じ内寸で束縛形成していることから、金銭や内袋の厚みの分、外寸を増した内袋収納後のご祝儀用袋等に適合せず、内袋収納後のご祝儀用袋等への水引の嵌着作業が行い難い問題があった。
また、結束形態の水引を掛けた状態のご祝儀用袋等は、胴部を水引で束縛規制されるために、収納用開口を拡開操作しても内部空間を大きく開放することができず、袋の内部空間を水引の巻き掛け部分を中心に薄板状とした略扁平状空間にしている。
そのため、仮に結束形態の水引を掛けた状態のご祝儀用袋等内に内袋を収納しようとしても、ご祝儀用袋等の内側面と内袋の外側面との接触面積が増大して紙特有の粗面も相俟って面摺動による摩擦抵抗が大きくなり、結果、内袋をご祝儀用袋等の奥側の内底部まで挿入配置することができない虞があった。
また、一般的に多用される折り紙式のご祝儀用袋等は、所定幅の左右裾部を交互に重ねると共に所定長さの上下裾部を交互に重ねるように裏側で折り返すことで、上下左右の折曲部分により囲繞された部分を内袋を納めるための袋本体部に形成している。
このため結束形態の水引を掛け回した状態で内袋を収納する場合には、折り紙式のご祝儀用袋等は、上下裾部のいずれか一方の裾部を伸展し、同裾部内部空間と袋本体部内部空間とを連通させて、同裾部の先端に収納用開口を形成した長尺の略封筒形態とする。
しかしながら、長尺の略封筒形態のご祝儀用袋等においては、裾部を展開伸延した分、収納用開口から封筒奥底側に相当する袋本体部の内底部までの距離が必然的に長くなり、また、裾部と袋本体部の間の折り目部分が内袋の干渉段差となり、内袋を奥底の袋本体部に手指で押し込み収納することができない問題があった。このような理は、肉薄の内袋を収納する際に顕著に現れる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、ご祝儀用袋等の展開・折り畳みや水引の解舒・結束などの面倒且つ煩雑な作業を省略でき、結束形態の水引を掛け回した状態のご祝儀用袋等であっても作業負担をかけずに内袋を確実にご祝儀用袋等内に定置収納することができるご祝儀用袋等の内袋収納器具を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明では、先端側で上下方向に開閉自在となるように重ね合わせた上下板から成り、冠婚葬祭用の祝儀用袋或いは葬儀用袋の内袋を前記上下板間に形成され長手方向の長さを205~235mmとした内袋挟持領域に面圧着により挟持する挟持板と、前記上下板のそれぞれの先端を切り欠いて前記挟持板の先端に形成した切欠部と、より構成したことを特徴とするご祝儀用袋等の内袋収納器具を提供する。
本発明に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具によれば、冠婚葬祭用の祝儀用袋或いは葬儀用袋の内袋を上下板間で挟持可能とし、且つ、長さを内袋の縦方向の長さと略同一とした挟持板と、挟持板の先端に形成した切欠部と、挟持板の基端に連設した抽出し用把手部と、より構成したため、ご祝儀用袋等の展開・折り畳みや水引の組立・結束などの面倒且つ煩雑な作業を省略でき、結束形態の水引を掛け回した状態のご祝儀用袋等であっても作業負担をかけずに内袋を確実にご祝儀用袋等内に定置収納することができる効果がある。
具体的には、挟持板の上下板間に金銭を収納した内袋を挟持させ、同挟持板の先端縁部がご祝儀用袋等内の奥側の内底部に突き当たるまで差し込む。
特に結束形態の水引を掛け回した状態のご祝儀用袋等であっても、水引の巻き掛け部分で束縛規制されて同巻き掛け部分を中心に薄板状となったご祝儀用袋等内の略扁平状空間を、挟持板の先端が強制的に上下方に拡開しながら袋の奥側へと挟持体に挟持した金銭収納後の内袋を誘導できる。
また、裾部を展開伸延した分収納用開口から封筒奥底側に相当する袋本体部までの距離が長くなった長尺封筒形態の折り紙式のご祝儀用袋等にも対応でき、裾部と袋本体部との間の折り目部分の段差に干渉されることなく、内袋を袋本体部の奥側の内底部に配置できる。
すなわち、挟持板先端の切欠部で露出する内袋先端部をご祝儀用袋等の外底部から一方の手指で摘んで内袋をご祝儀用袋等内部で固定状態とし、挟持板の基端の抽出し用把手部をもう一方の手指で把持して挟持板のみをご祝儀用袋等内から抽出することにより、ご祝儀用袋等内に内袋を残して、結束形態の水引を掛け回したご祝儀用袋等内の奥側に内袋を定置収納することができる効果がある。
実施例1に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具の構成を示す平面図である。 実施例1に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具の構成を示すA-A断面図である。 実施例1に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具を用いて内袋をご祝儀用袋等内部に定置収納する過程を示す模式的断面図である。 実施例1に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具を用いて内袋をご祝儀用袋等内部に定置収納する過程を示す模式的断面図である。 実施例1に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具を用いて内袋をご祝儀用袋等内部に定置収納する過程を示す模式的断面図である。 実施例2に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具の構成を示す平面図及びA-A断面図である。
この発明は、冠婚葬祭用の祝儀用袋或いは葬儀用袋の内袋を上下板間で挟持可能とし、且つ、長さを内袋の縦方向の長さと略同一とした挟持板と、挟持板の先端に形成した切欠部と、挟持板の基端に連設した抽出し用把手部と、より構成したことを特徴とするご祝儀用袋等の内袋収納器具を提供することをその要旨とする。
[実施例1]
以下、本発明に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具の実施例を、図面に基づいて詳説する。図1及び図2は内袋を挟持した状態のご祝儀用袋等の内袋収納器具Aの構成を示す平面図及びA-A断面図、図3~図5はご祝儀用袋等の内袋収納器具Aを用いて内袋をご祝儀用袋等内部に定置収納する過程を示す模式的断面図である。
本実施例に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具A(以下、単に内袋収納器具Aと言う。)は、図1~図5に示すように、冠婚葬祭用の祝儀用袋或いは葬儀用袋といったご祝儀用袋等100の内袋110を上下板40、50間で挟持可能とし、且つ、長さを内袋110の縦方向の長さと略同一とした挟持板10と、挟持板10の先端11に形成した切欠部20と、挟持板10の基端12に連設した抽出し用把手部30と、より構成している。
本器具Aが用いられるご祝儀用袋等100は、例えば祝儀袋、不祝儀袋、熨斗袋、香典袋、慶弔袋などのいわゆる冠婚葬祭に使用する金封であって、封筒式又は折り畳式の別を問わない。なお、本実施例では、折り畳式のご祝儀用袋等100であって全展開しない折り畳み袋状態のものに使用する。
すなわち、本器具Aは、使用対象とするご祝儀用袋等100が封筒式のものであればその長手一端の収納用開口103から、図3~図5に示すように折り紙式のものであれば上下裾部101、102のいずれか一方を伸展して同裾部先端に形成した収納用開口103から、ご祝儀用袋等100の内部空間へ本器具Aの挟持板10を差込み金銭収納後の内袋110を定置収納するように使用するものである。
また、本発明に特筆すべき点として、本器具Aは、図3~図5に示すように水引120を解舒することなく結束形態の水引120を長手中央部に巻き掛けた状態のご祝儀用袋等100に使用できることが挙げられる。
すなわち、本器具Aは、水引120の巻き掛け部分で束縛規制され、同巻き掛け部分を中心に薄板状となったご祝儀用袋等100内の略扁平状空間Sを、挟持板10の先端で強制的に上下方拡開しながら袋の奥側へと挟持板10に挟持した金銭収納後の内袋110を誘導配置できることにある。
また、本器具Aは、折り紙式のご祝儀用袋等100について全展開することなく、図3(b)に示すように一方の裾部102を展開伸延した状態の長尺の略封筒形態、すなわち一方の裾部端縁の収納用開口103から袋本体部104の内底部に相当する他方の裾部101の折曲部101aまでの距離に対応すると共に一方の裾部102と袋本体部104との間の折曲部102aの伸延に伴い形成される段差102a-1に対応して、内袋110を袋本体部104の奥側の内底部に配置できる。
内袋収納器具Aは、図1及び図2に示すように硬質樹脂製の薄い長手帯板であって、長手略前半部を挟持板10に形成すると共に長手略後半部を抽出し用把手部30に形成している。なお、内袋収納器具Aの硬質樹脂素材としては、アクリル、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン等があげられる。
かかる内袋収納器具Aの前後長さ(挟持板10と抽出し用把手部30の前後長さの総和)は、一端に内袋110を収納するための収納用開口103を有した封筒状のご祝儀用袋等100の縦長さよりも長くし、内袋収納器具Aをご祝儀用袋等100内部に収容した際に後方の抽出し用把手部30が収納用開口103から外部に露出する長さとなるように形成している。
具体的には、内袋収納器具Aの前後長さは、封筒式のご祝儀用袋等100であればその前後縦長さ、また、折り紙式のご祝儀用袋等100であれば上下裾部101、102のいずれか一方を展開伸延した際の一方の裾部と袋本体部104の長さの総和、すなわち一方の展開伸延した裾部端部102の収納用開口103から他方の裾部101を折曲げ閉塞した袋本体部104の底部に相当する折曲部101aまでの長さよりも長くなるように形成している。なお、内袋収納器具Aの幅員は、ご祝儀用袋等100の内幅よりより幅狭となるようにしている。
挟持板10は、上下板40、50の間に内袋110を挟持収納することができればよく、例えば、上下板40、50の左右端縁部同士及び基端同士を接合接着して先端に開口部を形成し内部に内袋110を納める扁平袋状に形成してもよい。
本実施例の挟持板10は、図2(a)及び図2(b)に示すように略同形同大の2枚の上下板40、50を面対向して同位相で重ね合わせると共に先端側で上下方向に開閉自在となるように上下板40、50の基端同士を枢着して上下板40、50からなる上下二又状に形成している。
換言すれば、内袋収納器具Aの帯板の長手中央部には、図1、図2(a)及び図2(b)に示すように挟持板10をなす2枚の上下板40、50の枢支部60を形成している。
具体的には、内袋収納器具Aは、図1に示すように挟持板10において、上下板40、50基端面同士を板幅方向に沿って面接合することにより平面視矩形状の枢支部60を形成すると共に、枢支部60よりも前方の上下板40、50の対向面領域に内袋110を上下方向から常時面圧着して挟持するための内袋挟持領域Tに形成している。
このような構成により、枢支部60を中心に上下板40、50を先端側で指でめくるようにそれぞれ離反方向に湾曲撓み変形させて挟持板10を二又拡開状態とし、同上下板40、50同士の間に内袋110を配置して上下板40、50を直板状に弾性復帰させて挟持板10を二又閉塞状態とすることにより内袋110を上下板40、50の対向面に面圧着した状態で挟持することができる。
また、枢支部60を形成するための上下板40、50基端面同士の接合手段は、枢支部60を中心に上下板40、50を離反方向に湾曲撓み変形させた際に枢支部60(接合部)に集中する上下板40、50の面対向方向(接合方向)に略直交した剥離応力に可及的対応できれば、特に限定されることはない。
接合手段としては、例えば、スナップフィットやかしめなどの機械的接合を可能とするネジ係合部材、接着剤や接着テープなどの接着材料、上下板40、50の基端の左右側を上下側で挟持するグレーチングクリップなどの挟持部材、接着溶剤による化学溶着、熱溶着、超音波溶着、振動溶着、レーザー溶着などの溶着処理など、いずれであってもよい。本実施例の接合手段は、低コストで比較的接着強度が確保できる両面テープを採用している。
また、接合手段として接着剤や接着テープなどの接着材料を採用した場合には、枢支部60を形成する上下板40、50の基端面をそれぞれ複数の凹部を有する凹凸面に形成することにより、接着剤料が該凹凸面の凹部に入り込んで強固な接着を実現することができ、上下板40、50の接合強度を可及的向上させて挟持板10の二又拡開時における剥離応力に可及的対応することができる。
なお、接合手段による上下板40の枢着面(接着面)の前後長さは、特に限定されることはないが、例えば、10mm~20mm程度にすることができる。また、枢支部60は、上下板40、50の基端同士を例えばヒンジや回転軸などの枢軸で上下板40、50を上下拡開閉塞可能に構成することとしてもよい。
挟持板10の厚みは、水引120巻き掛け部分で薄板状となったご祝儀用袋等100の略扁平状空間に挿入可能で、同略扁平状空間を強制的に拡開開放できれば特に限定されることはないが、差し込み操作がしやすいように可及的薄板状としたものが良い。
具体的には、挟持板10の厚みは、例えば厚み約1.0~5.0mm程度、より好ましくは約1.0~3.0mmとし、挟持板10を構成する上下板40、50の板厚をそれぞれ約0.25~1.5mmとする。なお、本実施例では上下板40、50の板厚を0.7~0.8mmとし、挟持板10の厚みを1.4mm~1.6mmとしている。
また、挟持板10の寸法(平面視寸法)は、挟持板10に内袋110を挟持させた際に挟持板10の外方に内袋110がはみ出さず、枢支部60の先端縁61から挟持板10の先端縁までの長さが内袋110の長手方向の長さ(縦方向の長さ)と略同一となるように形成している。
本実施例の挟持板10の上下板40、50の接触面積、すなわち内袋挟持領域Tの面積は、一定規格の内袋110の上下面積と略同じとなる寸法とし、例えばその寸法は横90~120mm×縦205~235mmである。
なお、他の実施例として、挟持板10の先端縁を先端狭窄状の上下テーパー面に形成することで水引120による略扁平状空間Sへの挿入をしやすくすることもできる。
また、挟持板10における上下板40、50の対向面には、上下板40、50の間で略面平行に挟持された内袋110を上下板40、50の長手方向に沿って滑動させるための内袋110の滑動手段を備えることとしてもよい。
具体的には、内袋110の滑動手段は、上下板40、50の対向面に長手方向に沿って伸延する縦凹部を幅方向に所定間隔を隔てて複数形成すると共に同縦凹溝同士の間に縦凸部を形成して構成することができる。
これにより、内袋110の上下表面と上下板40、50の対向面との接触面積を可及的減少させて摩擦抵抗を低減化し、内袋110の挟持板10からの前後スライド抜去作業をスムーズに行うことができる。
また、他の滑動手段としては、上下板40、50の対向面にフッ素コーティング剤やシリコーン剤を吹き付け処理したり、目の細かいサンドペーパー等でブラスト処理したりして、上下板40、50の対向面を滑動面に構成して、上下板40、50の対向面の滑り性を向上することもできる。
切欠部20は、図1に示すように挟持板10を構成する上下板40、50の先端中央部を内方に切り欠いて形成している。
具体的には、切欠部20は、平面視で上下板40、50をそれぞれ先端縁及び両角部同士を同位相で重ね合わせた状態で、板軸を中心に上下板40、50の先端中央部をそれぞれ略同じ面積の平面視略半円状に同位相に切り欠いた上下切欠部要素21、22により形成している。なお、切欠部20の面積(切り欠き面積)は、手指で上下側から挟んだ際の指腹面同士の当接面面積が確保できればよく、例えば0.5~2.5cm2程度である。
かかる切欠部20の形成により、挟持板10の内袋挟持領域Tの先端一部には、挟持板10に内袋110を挟持させた際に、内袋110の先端一部を露出させる内袋先端露出領域T2が形成される。
抽出し用把手部30は、平面視矩形の長尺帯板であって、挟持板10の基端、すなわち上下板40、50同士の枢支部60から後方側に延設している。本実施例の内袋収納器具Aは、上下板40、50のうちのいずれか一方を後方側に伸延して抽出し用把手部30を形成している。
具体的には、内袋収納器具Aは、平面視において、所定長さの長尺帯板体と、同帯板体よりも縦長さを短く且つ同じ幅員とした短尺帯体とよりなり、互いに先端縁及び先端側両角部を重ね合わせた状態で、短尺帯板体の基端面と対応する長尺帯板体との対向面とを面接着して枢支部60を形成することにより、前半部に上下板40、50からなる挟持板10を形成すると共に後半部に抽出し用把手部30を形成している。
なお他の実施例として、内袋収納器具Aは、同形同大の長尺帯板体同士を重ね合わせ、長手後半部の対向面を面接着して抽出し用把手部30を形成すると共に、長手前半部に上下板40、50からなる挟持板10を形成することとしてもよい。この場合、抽出し用把手部30の前端部分、すなわち内袋収納器具Aの長尺帯板体の長手中央部が枢支部60として機能する。
また、抽出し用把手部30は、図1に示すようにその後端部に抽出し作業の際に手指を係合するための指係合部31を形成している。
具体的には、指係合部31は、抽出し用把手部30の後端面中央に平面視略円形の孔を貫通して構成している。なお、指係合部31は、手指の腹面で摘んで抽出し可能に構成されていればよく、例えば高摩擦力を生起するように抽出し用把手部30の後端両面を粗面に形成したり、凹凸面に形成して構成することとしてもよい。
また、、内袋収納器具Aにおける各角部はR状に形成することとしてもよい。具体的には、平面視において、内袋収納器具Aの方形状における4つの角部(挟持板10先端の両角部と抽出し用把手部30後端の両角部)や、切欠部20の両端角部(切欠部20による挟持板10の円弧状縁部と先端縁部とによりなす2つの角部)をR状に面取り加工している。
以上のように構成した内袋収納器具Aは、図1、図2(a)及び図2(b)に示したように二又拡開状態とした挟持板10の上下板40、50間の内袋挟持領域Tに金銭を収納した内袋110を配置し、挟持板10を二又閉塞状態にして上下板40、50の間に内袋110を挟持させる。
なお、結束形態の水引120が掛け回された状態の折り紙式のご祝儀用袋等100においては、図3(a)に示すように内外交互に重ねた上下裾部101、102のうち、図3(b)に示すように内側の裾部102を伸展して同裾部102の内部空間と袋本体部104の内部空間とを連通させて内袋110を内挿可能とした内部空間S(扁平状空間S)を形成し、同裾部102の先端に収納用開口103を形成した長尺の略封筒形態とする。
かかる略封筒形態のご祝儀用袋等100に対して、内袋収納器具Aの挟持板10を、図3(b)に示すようにご祝儀用袋等100の収納用開口103から挿入し、挟持板10の先端縁部がご祝儀用袋等100内の内底部に突き当たるまで袋内方側にスライドさせる。
この際、内袋収納器具Aは、袋本体部104と裾部102との間の折曲部102aにより形成された段差102a-1に干渉されることなく内袋110を挟持板10に挟持させながら誘導する。
さらに奥側に内袋収納器具Aをスライドさせると、結束形態の水引120が掛け回された状態のご祝儀用袋等100において、図4(a)に示すように挟持板10先端が水引120巻き掛け部分を中心に上下幅狭の薄板状となったご祝儀用袋等100の略扁平状空間Sを強制的に上下方に拡開させて、図4(b)に示すように袋の奥側へと挟持板10を誘導する。
次いで、図5に示すようにご祝儀用袋等100内の奥の内底部に定置した挟持板10の先端の切欠部20で露出する内袋110の先端部を、ご祝儀用袋等100の外底部を介して一方の手指F1で上下方から摘んで内袋110をご祝儀用袋等内部で固定状態とする。
かかる内袋110の固定状態で、図5に示すように挟持板10の基端で挟持板10と一体に延設した抽出し用把手部30をもう一方の手指F2で把持する。この際、手指F2を指係合部31に係合する。
最終的に挟持板10をご祝儀用袋等100内部から袋開口側(後方側)にスライドさせることにより、抽出し用把手部30を介して挟持板10を抽出抜去すると共にご祝儀用袋等100内部に切欠部20を介して固定状態とした内袋110を残して定置する。
そして、結束形態の水引120が掛け回された状態の折り紙式のご祝儀用袋等100は、伸展した内側の裾部102を水引120により結束された折返し状態の外側の裾部101よりも内側に差込み収納することにより、内袋110の収納を完了する。
[実施例2]
次に、実施例2に係る内袋収納器具について説明する。図6(a)及び図6(b)は、それぞれ本実施例の内袋収納器具A2の構成を示す平面図及びA-A断面図である。なお、以下において、実施例1にかかる内袋収納器具Aと同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
切欠部20aは、図6(a)に示すように、上下板40a、50aのうち一方の板に形成した切欠部要素21aと他方の板に形成した切欠部要素22aとにおいて、少なくとも他方の切欠部要素22aによる他方の板の先端縁部23が一方の切欠部要素21aの内側で露出するように構成している。すなわち、切欠部20aは、上下板40a、50aのうち一方の板の切欠部要素21aと他方の板の切欠部要素22aの位相を前後左右にずらしたり平面視形状を違えるなどして構成している。
本実施例の切欠部20aは、上板40aの切欠部要素21aを下板50aの切欠部要素22aよりも内側に大きく平面視略半円状に切り欠くことにより互いの位相を前後にずらして構成し、挟持板10の閉塞状態において切欠部要素22aにより形成された下板50aの先端縁部23を上板40aの切欠部要素21aの内側に露出させている。
これにより、二又閉塞状態の挟持板10において一方の切欠部要素21aの内側で露出する他方の板の先端縁部23が上下板40a、50a同士の拡開作業時における指腹との係合機能を果たし、上下板40a、50a同士を湾曲離反させる挟持板10の二又拡開状態への変位作業を容易に行うことができる。
また、挟持板10の上下板40a、50aは、いずれか一方の板の厚みを他方の板の厚みより肉厚に形成している。本実施例の挟持板10は、下板50aの板厚を1.2mmとし、上板40aの板厚を0.75mmとし、下板50aの板厚を上板40aの板厚よりも約1.5倍ほど肉厚に形成している。
換言すれば、本実施例の抽出し用把手部30aは、下板50aと一体となるように下板50aを後方側に伸延して形成し、下板50aの板厚と略同じ板厚に形成される。
これにより、肉厚とした一方の板やこれに連なる抽出し用把手部30aをより硬質にして抽出作業における機械的強度を可及的向上させると共に内袋収納器具Aを平面に載置した際の基盤板として機能させることができ、また、肉薄の他方の板を内袋110を挟持させる際に撓み変形させる弾性板として機能させることができる。
また、挟持板10は、上下板40a、50aを面平行にした状態で上下板40a、50a同士の間で上下方向に一定のクリアランス空間T3を形成するように構成している。すなわち、クリアランス空間T3は、内袋挟持領域Tの方形状を平面視外形とする所定厚みを有した扁平状の空間である。
具体的には、上下板40a、50aの基端同士の間に所定厚みの枢支用帯板62を介設して枢支部60aを構成することにより、枢支部60a前方側の上下板40a、50a同士の間に金銭を収納した内袋110の厚みに対応した枢支用帯板62の板厚と略同じ厚みのクリアランス空間T3を形成するように構成している。なお、本実施例の枢支用帯板62の板厚、すなわちクリアランス空間T3の上下方向長さは約0.25~1.5mm程度である。
これにより、金銭を収納して厚みを増した内袋110を挟持板10で挟持した際の上下板40a、50aによる挟持圧着力を過度に作用させることなく、二又閉塞状態の挟持板10からの内袋110のスライド抜去作業を容易に行うことができる。
また、枢支部60aの後方側の上方角部は面取り加工することとしてもよい。具体的には、枢支部60aの上方角部(上板40aの基端上方角部)を面取りしてR状にしたり、枢支部60aの上面を上板40aの上面からその下方位置の抽出し用把手部30aの上面へとなだらかに下方傾斜して連なるテーパー面に形成することとしてもよい。
これにより、ご祝儀用袋等100内部で枢支部60aの後方側の上方角部が裾部端部102と袋本体部104との間の段差102a-1につっかかったりして干渉されることを防止でき、ご祝儀用袋等100から抽出し用把手部30aを介して挟持板10を抽出抜去する作業を容易に行うことができる。
以上説明してきたように、本発明に係るご祝儀用袋等の内袋収納器具によれば、ご祝儀用袋等の展開・折り畳みや水引の解舒・結束などの面倒且つ煩雑な作業を省略でき、結束形態の水引を掛け回した状態のご祝儀用袋等であっても作業負担をかけずに内袋を確実にご祝儀用袋等内に定置収納することができる効果がある。
A 内袋収納器具
10 挟持板
20 切欠部
30 抽出し用把手部
40、50 上下板
60 枢支部
100 ご祝儀用袋等
110 内袋

Claims (2)

  1. 先端側で上下方向に開閉自在となるように重ね合わせた上下板から成り、冠婚葬祭用の祝儀用袋或いは葬儀用袋の内袋を前記上下板間に形成され長手方向の長さを205~235mmとした内袋挟持領域に面圧着により挟持する挟持板と、
    前記上下板のそれぞれの先端を切り欠いて前記挟持板の先端に形成した切欠部と、
    前記挟持板の基端に連設した抽出し用把手部と、より構成したことを特徴とするご祝儀用袋等の内袋収納器具。
  2. 前記挟持板の基端に、前記上下板を接合手段により接合して形成した枢支部を備える、請求項1に記載のご祝儀袋等の内袋収納器具。
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