JP7322772B2 - 電池システム - Google Patents

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Description

本開示は、電池システムに関し、より特定的には、車両に搭載可能な電池システムに関する。
近年、多くの車両に電池システムが搭載されている。一般に、車載の電池システムに含まれる電池モジュールは、時間の経過とともに、または走行距離の増加に伴い劣化する。そのため、劣化した電池モジュールを再利用するためのシステムが提案されている(たとえば特開2012-109260号公報:特許文献1参照)。
特開2012-109260号公報 特開2014-011060号公報
特許文献1には、電池モジュールを再利用する際には、電池モジュールを車両から取り外し、その電池モジュールを解体・再構築することが記載されている。しかし、このような工程には費用も時間もかかる。よって、これらの工程の実施回数をできるだけ削減することが望ましい。
本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、車両に搭載可能な電池システムにおいて、電池モジュールを再利用するための工程の実施回数を削減可能な技術を提供することである。
本開示のある局面に従う電池システムは、補機および駆動用の電力変換装置を含む車両に搭載可能である。電池システムは、複数の電池モジュールを含む組電池と、組電池の電力を変換する電力変換装置と、切替装置と、切替装置を制御する制御装置とを備える。切替装置は、組電池と電力変換装置との間に電気的に接続され、複数の電池モジュールの各々を電力変換装置への電力供給用と補機への電力供給用とのいずれかに割り当て可能に構成されている。制御装置は、複数の電池モジュールのうち最も劣化している電池モジュールを補機への電力供給用に割り当てるように切替装置を制御する。
上記構成によれば、最も劣化している電池モジュールが補機への電力供給用に割り当てられる。通常、補機への電力供給時に電池モジュールにかかる負荷は、車両駆動時に電池モジュールにかかる負荷よりも小さい。したがって、上記のように割り当てることで、最も劣化している電池モジュールの負荷が小さくなる。これにより、最も劣化している電池モジュールの劣化の進行速度を遅くすることができる。その結果、最も劣化している電池モジュールを含む全電池モジュールが再利用に至るまでの期間を延ばすことができ、再利用工程の実施回数を削減できる。
本開示によれば、車両に搭載可能な電池システムにおいて、電池モジュールを再利用するための工程の実施回数を削減できる。
本実施の形態における車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。 PCUおよび切替回路の構成の一例を示す回路ブロック図である。 本実施の形態における切替制御を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
以下では、本開示に係る電池システムがハイブリッド車両に搭載された構成を例に説明する。しかし、本開示に係る電池システムは、他の種類の車両(電気自動車、プラグインハイブリッド車両または燃料電池車など)にも搭載可能である。
[実施の形態]
<車両構成>
図1は、本実施の形態における車両の全体構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、車両100は、ハイブリッド車両であって、電池システム1を備える。電池システム1は、組電池10と、電池センサ群20と、切替回路30と、システムメインリレー(SMR:System Main Relay)40と、ECU50とを備える。車両100は、電池システム1に加えて、パワーコントロールユニット(PCU:Power Control Unit)60と、補機負荷70と、第1モータジェネレータ(MG:Motor Generator)81と、第2モータジェネレータ82と、エンジン83と、動力分割装置91と、駆動軸92と、駆動輪93とを備える。
組電池10は、第1モータジェネレータ81および第2モータジェネレータ82を駆動するための電力を蓄え、PCU60を通じて第1モータジェネレータ81および第2モータジェネレータ82へ車両100の駆動用電力を供給する。また、組電池10は、第1モータジェネレータ81および第2モータジェネレータ82の発電時にPCU60を通じて発電電力を受けて充電される。
組電池10は、複数の電池モジュールを含む。複数の電池モジュールの各々は、直列接続および/または並列接続された複数のセルを含む。各セルは二次電池であり、本実施の形態ではリチウムイオン電池である。リチウムイオン電池の正極、負極、セパレータおよび電解液等の材料としては公知の各種材料を採用できる。組電池10の構成については図2にて説明する。
電池センサ群20は、電圧センサ21と、電流センサ22と、温度センサ23とを含む。電圧センサ21は、組電池10に含まれる各セルの電圧を検出する。これにより、各電池モジュールの電圧が算出される。電流センサ22は、組電池10(各電池モジュール)に充放電される電流IBを検出する。温度センサ23は、組電池10の温度TBを検出する。各センサは、その検出結果をECU50に出力する。
切替回路(切替装置)30は、組電池10とPCU60との間に電気的に接続されている。切替回路30の構成については図2にて詳細に説明する。
SMR40は、組電池10(この例では切替回路30)とPCU60とを結ぶ電力線(高圧電力線PLH)に電気的に接続されている。SMR40は、ECU50からの制御指令に応じて、PCU60と組電池10との間の電気的な接続と遮断とを切り替える。
なお、組電池10、電池センサ群20、切替回路30およびSMR40は、1パッケージ化されて電池パックを構成してもよい。
ECU50は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ51と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリ52と、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)とを含む。ECU50は、電池センサ群20の各センサから受ける信号ならびにメモリ52に記憶されたプログラムおよびマップに基づいて、車両100の走行制御を実行する。また、ECU50は、組電池10の状態を監視する。ECU50により実行される主要な監視処理の一例としては、組電池10に含まれる各電池モジュールの劣化状態を推定し、その推定結果に基づいて切替回路30を制御する「切替制御」が挙げられる。切替制御については後述する。
なお、ECU50は、本開示に係る「制御装置」に相当する。本実施の形態では説明の複雑化を避けるため、ECU50が1つに統合された構成を例に説明する。しかし、ECU50は、機能に応じて複数のECU(電池ECU、エンジンECU、HVECUなど)に分割されていてもよい。
PCU60は、ECU50からの制御指令に従って、組電池10と第1モータジェネレータ81および第2モータジェネレータ82との間、または、第1モータジェネレータ81と第2モータジェネレータ82との間で双方向の電力変換を実行する。なお、PCU60は、本開示に係る「電力変換装置」に相当する。
補機負荷70は、いずれも図示しないが、たとえば、ランプ類(ヘッドランプ、フォグランプ、コーナリングシグナルランプ、コーナーランプ等)、空調装置、オーディオ、カーナビゲーションシステム、ABS(Antilock Brake System)、オイルポンプ、メータ類、デフォガ、ワイパおよびパワーウィンドを駆動するアクチュエータ等を含む。補機負荷70は、電動パワーステアリング、アクセルおよびブレーキなどのバイワイヤシステムをさらに含み得る。
第1モータジェネレータ81および第2モータジェネレータ82の各々は、交流回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。
第1モータジェネレータ81は、主として、動力分割装置91を経由してエンジン83により駆動される発電機として用いられる。第1モータジェネレータ81が発電した電力は、PCU60を介して第2モータジェネレータ82または組電池10に供給される。また、第1モータジェネレータ81は、エンジン83のクランキングを行うことも可能である。
第2モータジェネレータ82は、主として電動機として動作し、駆動輪93を駆動する。第2モータジェネレータ82は、組電池10からの電力および第1モータジェネレータ81の発電電力の少なくとも一方を受けて駆動され、第2モータジェネレータ82の駆動力は駆動軸(出力軸)92に伝達される。一方、車両100の制動時や下り斜面での加速度低減時には、第2モータジェネレータ82は、発電機として動作して回生発電を行う。第2モータジェネレータ82が発電した電力は、PCU60を介して組電池10に供給される。
エンジン83は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーをピストンやロータなどの運動子の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する。
動力分割装置91は、たとえば遊星歯車装置である。いずれも図示しないが、動力分割装置91はサンギヤと、リングギヤと、ピニオンギヤと、キャリアとを含む。キャリアはエンジン83に連結されている。サンギヤは第1モータジェネレータ81に連結されている。リングギヤは、駆動軸92を介して第2モータジェネレータ82および駆動輪93に連結されている。ピニオンギヤは、サンギヤとリングギヤとに噛合する。キャリアは、ピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持する。
<切替回路構成>
図2は、PCU60および切替回路30の構成の一例を示す回路ブロック図である。図2では、図面が煩雑になるのを避けるため、SMR40の図示を省略している。
図2を参照して、組電池10は、この例では6個の電池モジュール11~16を含む。ただし、電池モジュールの個数は例示に過ぎず、適宜変更可能である。電池モジュール11~16は互いに並列に接続されている。
PCU60は、高圧コンバータ61と、インバータ62と、補機用コンバータ63とを含む。切替回路30は、スイッチ311~316,321~326を含む。
高圧コンバータ61は、高圧電力線PLHに電気的に接続されている。高圧電力線PLHを伝送される直流電力の電圧は、たとえば数百Vである。高圧コンバータ61は、双方向コンバータであり、組電池10から供給される直流電力を昇圧してインバータ62に供給したり、インバータ62から供給される直流電力を降圧して組電池10に供給したりする。
インバータ62は、高圧コンバータ61からの直流電力を交流電力に変換し、その交流電力を用いて第1モータジェネレータ81および第2モータジェネレータ82を駆動する。インバータ62は、第1モータジェネレータ81を駆動するインバータと、第2モータジェネレータ82を駆動するインバータ(いずれも図示せず)とに分割されていてもよい。インバータ62は、第1モータジェネレータ81の発電時には、第1モータジェネレータ81からの交流電力を直流電力に変換して高圧コンバータ61に供給する。また、インバータ62は、第2モータジェネレータ82の回生時には、第2モータジェネレータ82からの交流電力を直流電力に変換して高圧コンバータ61に供給する。
補機用コンバータ63は、高圧コンバータ61に電気的に接続されるとともに、低圧電力線PLLに電気的に接続されている。低圧電力線PLLを伝送される電力の電圧は、たとえば約12Vである。低圧電力線PLLには補機負荷70も電気的に接続されている。図示しないが、低圧電力線PLLには補機バッテリ(鉛蓄電池など)も電気的に接続されている。補機用コンバータ63は、高圧コンバータ61と低圧電力線PLLとの間で直流電力の電圧レベルを調整可能に構成されている。
各スイッチ311~316,321~326は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワー半導体素子である。スイッチ311~316の各々の一方端は、高圧電力線PLHに電気的に接続されている。スイッチ311~316の他方端は、電池モジュール11~16にそれぞれ電気的に接続されている。スイッチ321~326の各々の一方端は、低圧電力線PLLに電気的に接続されている。スイッチ321~326の他方端は、電池モジュール11~16にそれぞれ電気的に接続されている。
スイッチ311とスイッチ321とは、ECU50からの制御指令に応答して選択的にオン/オフされる。すなわち、スイッチ311,321のうちの一方がオンである場合、他方はオフである。これにより、電池モジュール11は、高圧電力線PLHおよび低圧電力線PLLのうちのいずれか一方のみに電気的に接続される。
同様に、スイッチ312とスイッチ322とは、ECU50からの制御指令に応答して選択的にオン/オフされる。これにより、電池モジュール12は、高圧電力線PLHおよび低圧電力線PLLのうちのいずれか一方のみに電気的に接続される。残りのスイッチ313~316,323~326の制御も同様であるので、説明は繰り返さない。
なお、電池モジュール11の各々の電圧が低圧電力線PLLの電圧(たとえば12V)よりも高い場合には、スイッチ321~326と低圧電力線PLLとの間に降圧コンバータ(図示せず)を設けてもよい。
<ハイレート劣化の進行>
一般に、リチウムイオン電池の充放電に伴いリチウムイオン電池の電解液に塩濃度の偏りが生じると、リチウムイオン電池の内部抵抗が上昇する。このような塩濃度の偏りに起因する内部抵抗の上昇は、リチウムイオン電池を構成する材料の経年劣化と区別して「ハイレート劣化」と称される。ハイレート劣化の進行度合いは評価値ΣDを用いて定量化される。評価値ΣDの算出手法については後に詳細に説明する。
電池モジュール11~16のうちのいずれかの電池モジュールのハイレート劣化が進行した場合、その劣化した電池モジュールを車両100から取り外し、解体・再構築(あるいは交換)することも考えられる。しかし、そのような工程には費用も時間もかかる。
そこで、本実施の形態においては、前述のように構成された切替回路30を用いて、電池モジュール11~16のうち、最もハイレート劣化が進行している電池モジュールを補機負荷70への電力供給のために使用する。図2に示した例では、電池モジュール16のハイレート劣化が最も進行しているため、スイッチ316をオフし、かつ、スイッチ326をオンすることで、電池モジュール16が低圧電力線PLLに電気的に接続される。これにより、電池モジュール16が補機負荷70への電力供給用に割り当てられる。
多くの場合、車両駆動に要求される電池負荷と比べて、補機負荷の動作に要求される電池負荷は小さい。したがって、図2によれば、低圧電力線PLLへの接続により電池モジュール16にかかる負荷が低減される。そうすると、電池モジュール16におけるハイレート劣化の進行が遅くなったり、ハイレート劣化の進行状態が回復したりする(すなわち電解液の塩濃度の偏りが緩和される)可能性がある。その結果、電池モジュール16の寿命が延び、電池モジュール11~16の解体・再構築(または交換)に至るまでの期間を長くすることができる。
<切替制御フロー>
図3は、本実施の形態における切替制御を示すフローチャートである。このフローチャートは、所定条件が成立する度、または、予め定められた周期が経過する度に繰り返し実行される。各ステップは、ECU50によるソフトウェア処理により実現されるが、ECU50に作製されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。なお、このフローチャートの実行開始前の初期状態では、すべての電池モジュール11~16が車両100の駆動用に使用されているものとする。この場合、補機負荷70への電力供給源は補機バッテリ(図示せず)である。
図3を参照して、S1において、ECU50は、すべての電池モジュール11~16の劣化状態を推定する。より具体的には、ECU50は、電池モジュール11~16の各々についてハイレート劣化の評価値ΣDを算出する。この算出手法について以下説明する。
ECU50は、電池モジュール11~16の各々について、入出力される電流IBとその通電時間とに基づいて、塩濃度の偏りに起因するダメージ量Dを算出する。ダメージ量Dは、たとえば、以下の式(1)に基づいて、所定の周期Δtで算出される。
D(N)=D(N-1)-α×Δt×D(N-1)+(β/C)×IB×Δt
・・・(1)
ここで、D(N)はダメージ量Dの今回演算値を示し、D(N-1)は、周期Δt前に算出されたダメージ量Dの前回演算値を示す。D(N-1)は、前回演算時の値が記憶され、その値が今回演算時に読み出される。
式(1)における右辺第2項のα×Δt×D(N-1)は、ダメージ量Dの減少項であり、塩濃度の偏りが緩和するときの成分を示す。αは忘却係数であり、電解液中におけるイオンの拡散速度に対応する係数である。拡散速度が高いほど、忘却係数αは大きくなる。α×Δtの値は、0から1までの値となるように設定される。このダメージ量Dの減少項は、忘却係数αが大きいほど(すなわちイオンの拡散速度が高いほど)、また、周期Δtが長いほど、大きな値となる。
忘却係数αは、電池モジュール11~16のSOC(State Of Charge)や温度に依存し得る。忘却係数αと、SOCおよび温度との対応関係を実験等によって予め求めてメモリ52に記憶させておくことで、演算時におけるSOCおよび温度に基づいて忘却係数αを設定できる。なお、忘却係数αは、電池モジュール11~16の温度が同じであればSOCが高いほど大きな値に設定され、電池モジュール11~16のSOCが同じであれば温度が高いほど大きな値に設定され得る。
式(1)における右辺第3項の(β/C)×IB×Δtは、ダメージ量Dの増加項であり、塩濃度の偏りが発生するときの成分を示す。βは電流係数であり、Cは限界閾値を示す。このダメージ量Dの増加項は、電流IBが大きいほど、また、周期Δtが長いほど、大きな値となる。
電流係数βおよび限界閾値Cも、電池モジュール11~16のSOCや温度に依存し得る。電流係数βおよび限界閾値Cの各々と、SOCおよび温度との対応関係を実験等によって予め求めてメモリ52に記憶させておくことで、演算時におけるSOCおよび温度に基づいて、電流係数βおよび限界閾値Cを設定できる。なお、限界閾値Cは、電池モジュール11~16の温度が同じであればSOCが高いほど大きな値に設定され、電池モジュール11~16のSOCが同じであれば温度が高いほど大きな値に設定され得る。
このように、塩濃度の偏りの発生および緩和をそれぞれ上記の増加項および減少項で表して現在のダメージ量Dを算出することにより、ハイレート劣化の要因と考えられる塩濃度の偏りの変化(増減)を適切に把握することができる。
さらに、ECU50は、電池モジュール11~16のハイレート劣化の度合いを示す評価値ΣDを算出する。評価値ΣDは、たとえば、前述のダメージ量Dを積算する以下の式(2)に基づいて算出できる。
ΣD(N)=γ×ΣD(N-1)+η×D(N) ・・・(2)
ここで、ΣD(N)は評価値の今回演算値を示し、ΣD(N-1)は、周期Δt前に算出された評価値の前回演算値を示す。γは減衰係数であり、ηは補正係数である。ΣD(N-1)は、前回演算時にメモリ52に記憶され、今回演算時にメモリ52から読み出される。γおよびηも、メモリ52に予め記憶され、今回演算時にメモリ52から読み出される。
減衰係数γは、1よりも小さい値に設定される。時間の経過に伴うイオンの拡散によって塩濃度の偏りが緩和されるので、今回の評価値ΣD(N)を算出するときに、前回の評価値ΣD(N-1)が減少していることを考慮するものである。補正係数ηは、適宜設定される。
このように、評価値ΣDは、各電池モジュール11~16の電流IBと電流IBとの通電時間とに基づいてダメージ量を積算することにより算出される。電池モジュール11~16が充電過多の使われ方をした場合、評価値ΣDは、充電過多に応じた塩濃度の偏りが増加することにより負方向(負値)に増加する。一方、電池モジュール11~16が放電過多の使われ方をした場合には、評価値ΣDは、放電過多に応じた塩濃度の偏りが増加することにより正方向(正値)に増加する。
S2において、ECU50は、S1における推定結果に基づき、電池モジュール11~16のなかにハイレート劣化が所定度合いよりも進行した電池モジュールが含まれているかどうかを判定する。具体的には、ECU50は、少なくとも1つの電池モジュール11~16において評価値ΣD(N)の絶対値が所定の閾値THを超えたかどうかを判定する。
すべての電池モジュール11~16の評価値ΣD(N)の絶対値が閾値TH未満である場合(S2においてNO)、ECU50は、以下の処理をスキップして処理をメインルーチンに戻す。この場合には、依然として、すべての電池モジュール11~16が車両100の駆動用に使用される。
一方、電池モジュール11~16のうちの1以上の電池モジュールにおいて、評価値ΣD(N)の絶対値が閾値TH以上である場合(S2においてYES)、ECU50は、処理をS3に進める。
S3において、ECU50は、電池モジュール11~16のなかから最もハイレート劣化が進行した電池モジュールを特定する。具体的には、ECU50は、評価値ΣD(N)の絶対値が最も大きい電池モジュールを特定する。図2に示した例では、電池モジュール16が最もハイレート劣化が進行した電池モジュールとして特定される。
S4において、ECU50は、S3にて特定された電池モジュールを補機負荷70への電力供給用に割り当てる。具体的には、ECU50は、当該電池モジュール(たとえば電池モジュール16)が低圧電力線PLLに電気的に接続され、かつ、残りの電池モジュール(電池モジュール11~15)が高圧電力線PLHに電気的に接続されるように、スイッチ311~316,321~326のオン/オフを制御する。
以上のように、本実施の形態においては、切替回路30を用いて電池モジュール11~16の高圧電力線PLH/低圧電力線PLLとの接続を切り替えることにより、最もハイレート劣化が進行した電池モジュールが補機負荷70への電力供給用に割り当てられる。補機負荷70の動作には通常、大電流を要さないので、当該電池モジュールを補機負荷70用に使用している間に当該電池モジュールにおける塩濃度の偏りが緩和される得る。すなわち、最もハイレート劣化が進行した電池モジュールの劣化度合いが時間の経過とともに回復し得る。これにより、最もハイレート劣化が進行した電池モジュールの寿命が延びる。したがって、電池モジュール11~16の取り外し、解体・再構築、交換といった工程を先延ばしにすることができ、当該工程の回数を削減できる。
なお、本実施の形態では、各電池モジュール11~16がリチウムイオン電池からなる構成を例に説明したが、二次電池の種類はこれに限定されない。負荷を小さくする(大電流での充放電を避ける)ことで劣化の進行を抑制可能であれば、電池システム1には他の種類の二次電池も採用可能である。
また、図3に示す例では、当初は補機バッテリ(図示)から低圧電力線PLLに電力を供給し、ハイレート劣化がある程度進行した場合に電池モジュールからも低圧電力線PLLへの電力供給を開始すると説明した。しかし、当初より電池モジュールから低圧電力線PLLに電力を供給してもよい。この場合には補機バッテリを設けなくてくもよい。
さらに、低圧電力線PLLに電力供給する電池モジュールの個数は1個(最もハイレート劣化が進行した電池モジュールのみ)に限定されない。車両100の駆動用電力の供給能力(瞬間的な充放電電力の大きさと、長距離走行可能な電池容量)を確保できるのであれば、2個以上の電池モジュールから低圧電力線PLLに電力供給してもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電池システム、10 組電池、11~16 電池モジュール、20 電池センサ群、21 電圧センサ、22 電流センサ、23 温度センサ、30 切替回路、311~316,321~326 スイッチ、40 SMR、50 ECU、51 プロセッサ、52 メモリ、60 PCU、61 高圧コンバータ、62 インバータ、63 補機用コンバータ、70 補機負荷、81 第1モータジェネレータ、82 第2モータジェネレータ、83 エンジン、91 動力分割装置、92 駆動軸、93 駆動輪、100 車両。

Claims (1)

  1. 補機と駆動用の電力変換装置とを含む車両に搭載可能な電池システムであって、
    複数の電池モジュールを含む組電池と、
    記複数の電池モジュールの各々を、前記電力変換装置に電気的に接続するか前記補機に電気的に接続するかを切替可能に構成された切替装置と、
    前記切替装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記複数の電池モジュールのうち最も劣化している電池モジュールが前記補機に電気的に接続されるように前記切替装置を制御する、電池システム。
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