JP7321411B2 - 切削チップ及び被加工部材の製造方法 - Google Patents
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この切削チップとしては、例えば図9Aに示すように、第1切れ刃(P1)と第1切れ刃から曲がって延びる第2切れ刃(P2)を備えた切削チップが知られている。なお、切削チップの第1切れ刃によって、図9Bに示すように、例えば鍛造体(P3)の同図上部の小径部分の根元(P4)を切削加工する際には、同時に、第2切れ刃によって、根元に隣接し且つ小径部分に対して略垂直となった平面(P5)を加工することができる。
この切削チップは、被切削材における被加工部材の第1面に対応した箇所を、切削加工するための第1切削部と、被切削材における被加工部材の第2面に対応した箇所を、切削加工するための第2切削部と、を備えている。
第1切削部は、第1面に対応した箇所に接触して切削するための第1切れ刃であって、直線状に延びる第1切れ刃と、第1切れ刃から第1切れ刃側と反対側の後方に延びる第1すくい面と、第1すくい面の後方側にて、第1すくい面から所定高さで突出する第1ブレーカ壁部と、を備えている。
しかも、第1ブレーカ壁部と第2ブレーカ壁部との間にて、第1ブレーカ壁部と第2ブレーカ壁部とに隣接した中間突出部であって、第1ブレーカ壁部及び第2ブレーカ壁部の隣接部分よりも第2切れ刃側に延びるとともに、高さ方向に突出する中間突出部を備えている。
このように、本開示の一態様の切削チップは、第1ブレーカ壁部と第2ブレーカ壁部との間にて、第1ブレーカ壁部と第2ブレーカ壁部とに隣接した中間突出部を備えている。詳しくは、第1ブレーカ壁部及び第2ブレーカ壁部の隣接部分よりも第2切れ刃側に延びるとともに、高さ方向に突出する中間突出部を備えている。
(2)本開示の一態様では、切削チップをすくい面方向から見た平面視で、第1切れ刃と第1ブレーカ壁部の第1切れ刃側における高さ方向の上端部との第1距離W1と、第2切れ刃と中間突出部の高さ方向の上端部との最短距離である第2距離W2と、第2切れ刃と第2ブレーカ壁部の第2切れ刃側における高さ方向の上端部との第3距離W3とは、W2<W1、かつ、W2<W3の関係を有していてもよい。
第2切削部における切削抵抗は第1切削部における切削抵抗より小さく、第2切削部から生じる切削切屑は、通常、第1切削部から生じる切削切屑よりも細い。従って、「W1>W3の関係を有する」ように構成することで、第1切削部から生じる切削切屑も、第2切削部から生じる切削切屑も、その径が安定するという利点がある。
(5)本開示の他の一態様は、上述した切削チップを用いて、被加工部材を製造する、被加工部材の製造方法である。
(6)本開示の他の一態様では、被加工部材は、点火プラグの製造に用いられる主体金具であってもよい。
[1.実施形態]
[1-1.点火プラグ]
まず、被加工部材である主体金具が用いられる点火プラグ(即ちスパークプラグ)について、図1を参照して説明する。
先端部23は、胴部25より細径で、胴部25よりも先端側に突出する筒状部分である。先端部23の外周面にはネジ山が形成された取付ネジ部24が設けられている。なお、本実施形態では、主体金具7の取付ネジ部24を内燃機関30のネジ孔30aに螺合させることによって、点火プラグ1を内燃機関30に取り付けることが可能である。
工具係合部29は、溝部27よりも外周方向に張り出した鍔状部である。工具係合部29は、点火プラグ1を内燃機関30に取り付けるための工具(図示せず)に係合する形状を有する。
次に、点火プラグ1の製造方法の概略について説明する。
図2に示すように、点火プラグ1を製造する際には、中心電極3を製作する工程(ステップS100)、絶縁碍子5を製作する工程(ステップS110)、主体金具7を製作する工程(ステップS120)をそれぞれ行うことによって、中心電極3、絶縁碍子5および主体金具7をそれぞれ用意する。なお、主体金具7を製造する方法についての詳細は後述する。
次に、主体金具7の製造方法を説明する。
図3に示すように、主体金具7を製造する際には、まず、鍛造加工(ステップS200)を行う。具体的には、冷間鍛造機を用いて、主体金具7の素材である円柱状の低炭素鋼材(例えば、JIS規格のS10CやS15C等)を複数回に分けてプレスし、主体金具7の元となる形状に成形した鍛造体(即ち被切削材)41(図4参照)を作成する。
次に、上述した切削加工を行う際に用いられる切削工具の全体構成について説明する。
図5に示すように、主体金具7を切削加工によって製造する場合には、鍛造体41を切削する切削工具(即ち、バイト)43が用いられる。なお、図5は、切削加工直後の状態を示している。
切削チップ53によって、主体金具7の首部35の外周面(第1面)35aと座面(第2面)37との形状が削り出される。
切削チップ57によって、主体金具7の後端側(図5の下方)の端部の形状が削り出される。
次に、前記切削チップ51~57のうち、鍛造体41に対して、前記首部35と座面37となる部分の切削加工を行う切削チップ53について説明する。
第1切削部81は、鍛造体41における主体金具7の外周面35aに対応した箇所(即ち鍛造体41の一部)に接触して切削するための第1切れ刃85であって、直線状に延びる第1切れ刃85を備えている。ここでは、第1切れ刃85は、平面視で直線である。
ここで、第1距離W1としては、例えば1.4~1.6mmの範囲内の例えば1.5mmを採用できる。第2距離W2としては、例えば0.4~0.6mmの範囲内の例えば0.5mmを採用できる。第3距離W3としては、例えば0.9~1.1mmの範囲内の例えば1.0mmを採用できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)本実施形態の切削チップ53は、第1ブレーカ壁部89と第2ブレーカ壁部95との間にて、第1ブレーカ壁部89と第2ブレーカ壁部95とに隣接した中間突出部97であって、第1ブレーカ壁部89及び第2ブレーカ壁部95の隣接部分よりも第2切れ刃91側に延びるとともに、高さ方向に突出する中間突出部97を備えている。
(1b)本実施形態では、第1距離W1と第2距離W2と第3距離W3とは、W2<W1、かつ、W2<W3の関係を有していることにより、第2切削部83のうち第1切削部81との隣接部分に、ブレーカ幅の特に小さい部分を設けることができる。
ここで、文言の対応関係について説明する。
本実施形態の、主体金具7、外周面35a、座面37、鍛造体41、切削チップ53、第1切削部81、第2切削部83、第1切れ刃85、第1すくい面87、第1ブレーカ壁部89、第2切れ刃91、第2すくい面93、第2ブレーカ壁部95、中間突出部97は、それぞれ本開示の、被加工部材、第1面、第2面、被切削材、切削チップ、第1切削部、第2切削部、第1切れ刃、第1すくい面、第1ブレーカ壁部、第2切れ刃、第2すくい面、第2ブレーカ壁部、中間突出部の一例に相当する。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2b)また、被切削材は鍛造体でなくてもよい。すなわち、鍛造加工が不要な形状の素材を用意して、これを被切削材としてもよい。
7…主体金具
35…首部
35a…外周面(第1面)
37…座面(第2面)
41…鍛造体
53…切削チップ
81…第1切削部
83…第2切削部
85…第1切れ刃
87…第1すくい面
89…第1ブレーカ壁部
91…第2切れ刃
93…第2すくい面
95…第2ブレーカ壁部
97…中間突出部
Claims (6)
- 被切削材を切削加工することによって、第1面と、該第1面に略垂直な第2面と、を有する被加工部材を製造するための切削チップであって、
前記被切削材における前記被加工部材の前記第1面に対応した箇所を、切削加工するための第1切削部と、
前記被切削材における前記被加工部材の前記第2面に対応した箇所を、切削加工するための第2切削部と、
を備えており、
前記切削チップをすくい面方向から見た平面視で、
前記第1切削部は、
前記第1面に対応した箇所に接触して切削するための第1切れ刃であって、直線状に延びる第1切れ刃と、
前記第1切れ刃から該第1切れ刃側と反対側の後方に延びる第1すくい面と、
前記第1すくい面の前記後方側にて、前記第1すくい面から所定高さで突出する第1ブレーカ壁部と、
を備え、
前記第2切削部は、
前記第2面に対応した箇所に接触して切削するための第2切れ刃であって、前記第1切れ刃の端部に接続すると共に、前記接続する部分にて曲がって前記第1切れ刃側と反対側に延びる第2切れ刃と、
前記第2切れ刃から該第2切れ刃側と反対側の後方に延びる第2すくい面と、
前記第2すくい面の前記後方側にて、前記第2すくい面から所定高さで突出する第2ブレーカ壁部と、
を備え、
前記第1ブレーカ壁部の前記第1切れ刃側における高さ方向の上端部は、前記第1切れ刃と平行に延びている形状を有し、
前記第1ブレーカ壁部と前記第2ブレーカ壁部との間にて、前記第1ブレーカ壁部と前記第2ブレーカ壁部とに隣接した中間突出部であって、前記第1ブレーカ壁部及び前記第2ブレーカ壁部の前記隣接した部分よりも前記第2切れ刃側に延びるとともに、前記高さ方向に突出する中間突出部を備えており、
前記中間突出部の前記第1切れ刃側における前記高さ方向の上端部と、前記第1ブレーカ壁部の前記上端部とは、同一直線上にあって、前記第1切れ刃と平行に延びている形状を有する、
切削チップ。 - 前記切削チップをすくい面方向から見た平面視で、
前記第1切れ刃と前記第1ブレーカ壁部の前記第1切れ刃側における前記高さ方向の前記上端部との第1距離W1と、前記第2切れ刃と前記中間突出部の前記高さ方向の前記上端部との最短距離である第2距離W2と、前記第2切れ刃と前記第2ブレーカ壁部の前記第2切れ刃側における前記高さ方向の上端部との第3距離W3とは、W2<W1、かつ、W2<W3の関係を有する、
請求項1に記載の切削チップ。 - 前記第1距離W1と前記第3距離W3とは、W1>W3の関係を有する、
請求項2に記載の切削チップ。 - 前記切削チップは、点火プラグの製造に用いられる主体金具の表面の切削加工用である、
前記請求項1~3のいずれか1項に記載の切削チップ。 - 前記請求項1~3のいずれか1項に記載の切削チップを用いて、前記被加工部材を製造する、被加工部材の製造方法であって、
前記被加工部材は、円筒形状又は円柱形状の首部を有するとともに、前記首部の外周面である前記第1面と、前記第1面から径方向外側に略垂直に張り出す前記第2面と、を備えており、
前記被切削材を自身の軸線を中心にして回転させるとともに、前記第1切れ刃が前記第1面に対応した箇所に対向して配置された前記切削チップを、前記首部に対応した箇所に向かって移動させることによって、前記第1面に対応した箇所を前記第1切れ刃によって切削加工するとともに、前記第2面に対応した箇所を前記第2切れ刃によって切削加工する、
被加工部材の製造方法。 - 前記被加工部材は、点火プラグの製造に用いられる主体金具である、
請求項5に記載の被加工部材の製造方法。
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