JP7320712B2 - コンテナの連結構造、コンテナ、及びコンテナの連結方法 - Google Patents
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コンテナを建築物として新築する場合、着工前に建築確認申請を行い、建築確認を受けて確認済証を取得しなければならない。建築確認を受けるには、コンテナ自体の構造強度に加え、コンテナと基礎との確実な連結、コンテナを上下に積み重ねる場合には上下のコンテナの確実な連結が求められる。
特許文献2には、引用文献1同様の断面L字の支柱の上下端に平板を溶接し、上下に積み重ねたコンテナの平板同士を重ね合わせてボルト締結することで、上下のコンテナ同士を連結する、連結構造が開示されている。
特許文献3には、角形鋼管からなる支柱の上下両端部にボックス状のコーナーキャスティングを溶接し、コーナーキャスティング内からコンテナを基礎に連結し、また上下のコンテナ同士を連結する、連結構造が開示されている。
特許文献4には、角形鋼管からなる支柱の上下両端部にベースプレートを溶接し、ベースプレートに設けたボルト孔を介して、コンテナを基礎に連結し、また上下のコンテナ同士を連結する、連結構造が開示されている。
<1>特許文献1、2のコンテナは、支柱が断面L字形状を呈するため、曲げや座屈に対する断面性能が低く、支柱として十分な剛性を確保できない。またベースプレート(平板)が支柱に対し片持ちの構造となるため、地震や風による水平力を受けて変形しやすい。更に、ボルトとナットが外部に露出するため、隙間に雨水が溜まって腐食しやすく、外観上も美観を欠く。
<2>特許文献3のコンテナのように、支柱に角形鋼管を採用すれば、支柱自体の剛性は確保できる。しかし、このコンテナは支柱とコーナーキャスティングが別部材であり、この接合部が弱部となるため、コンテナ構造全体としての剛性を確保することができない。
<3>特許文献4のコンテナは、支柱が角形鋼管の一本物からなるが、支柱の直下ではなく、支柱の外側に延出したベースプレートの耳部を介して基礎と連結するため、連結強度が低く、結局のところ支柱の性能がコンテナ構造全体の剛性に貢献していない。
<4>特許文献2~4のコンテナは、円形のボルト孔にボルトを挿通して連結する。しかし実際には、コンテナの製造誤差や施工誤差によって、ボルトとボルト孔との位置にずれが生じるのが通常であり、この位置ずれを現場で調整できないため、著しく施工性に劣る。
<5>特許文献1のコンテナは、ボルト孔を長孔にすることによって、ボルト位置のずれを吸収することができるが、ボルト孔の内壁とボルトの外周との間に空間が生じるため、地震や台風などによってコンテナが水平に移動したり、ボルトの周囲に応力が集中してベースプレートが変形し、連結が損なわれるおそれがある。
<1>角筒構造からなる支柱の端部に連結用の隅角部を一体に構成することにより、支柱としての高い剛性を発揮しつつ、基礎や上下のコンテナと確実に連結することができる。
<2>支柱の内部から連結する構造であり、ボルトやナットが外部に露出しないため、雨水の浸入による腐食を防ぐことができ、また、外観上も美観に優れる。
<3>設置時にボルト位置のずれを連結開口内に吸収しつつ、設置後に連結開口の隙間を嵌合スペーサによって塞ぐことができるため、施工性と連結の確実性とを両立させることができる。
なお、本明細書等において、「上」「下」「上方」「下方」「上部」「下部」等の用語は、コンテナを設置面上に配置した状態における上下方向を意味する。
<1>全体の構成(図1、2)。
本発明のコンテナの連結構造1を、コンテナAと基礎Bとの連結に適用した例について説明する。
連結構造1は、コンテナAの支柱A1の下端部に構成した隅角部10と、隅角部10内に配置した支圧板20及び嵌合スペーサ30と、基礎B内に埋設し先端を支圧板20及び嵌合スペーサ30に連通したアンカーボルト41と、アンカーボルト41の先端に螺着したナット50と、を少なくとも備える。
連結構造1は、角筒構造の支柱A1を基礎Bと直接連結することで、コンテナAに建築物として十分な構造強度を付与可能な構成に一つの特徴を有する。
コンテナAは、四隅に位置する支柱A1と、支柱A1間を接続する複数の梁材A2と、複数の梁材A2間に配設する複数の面材A3と、の組み合わせからなる、箱型形状の構造物である。
支柱A1は角筒構造からなり、少なくとも下端部に、基礎Bと連結用の隅角部10を一体に構成する。
本例では、支柱A1として、一般構造用角形鋼管(STKR400)を採用する。角形鋼管はL字等の開放型断面に比べて断面性能が高く、柱構造としての高い強度と安定性を発揮することができる。
本発明に適用するコンテナAは、四隅に角筒構造の支柱A1を備える点に特徴がある。その他の構成は公知なのでここでは詳述しない。
基礎Bは、少なくともコンテナAの4本の支柱A1の直下に配置する。
本例では基礎Bとして、コンテナA設置場所の設置面内に埋設したブロック状のコンクリート基礎(四点基礎)を採用する。ただしこれに限らず、例えばベタ基礎、布基礎、設置面上に配置した四点基礎等であってもよい。
基礎B内には、後述するアンカーボルト41を埋設し、アンカーボルト41の先端を基礎Bの上面から上向きに突出させる。
隅角部10は、支柱A1に設けた連結構造要素である。
隅角部10は、支柱A1の下端部に一体に構成する。すなわち支柱A1の角形鋼管の下端部を連結板13で塞ぐとともに、内外に連通する複数の開口を設け、これを隅角部10とする。
隅角部10は、第一側板11と、第二側板12と、連結板13と、連結空間15と、を少なくとも有する。本例ではさらに仕切板14を有する。
なお、第一側板11と第二側板12との区別は説明の便宜上のものであって、支柱A1の二側面の内いずれを第一側板11とし、いずれを第二側板12としてもよい。
第一側板11は、コンテナAの外側に面する面であって、外部と連結空間15とを連通する第一開口11aを有する。本例では、第一開口11aは上下方向に延在する長孔である。
第二側板12は、コンテナAの外側に面する面であって、第一側板11と直交する。本例では、第二側板12が、外部と連結空間15とを連通する第二開口12aを有する。本例では、第二開口12aは、第一開口11aと同形の長孔である。なお、第二開口12aは、必須の構成要素ではない。
第一開口11a及び第二開口12aは、支圧板20等の挿入用、及びナット50螺着作業用の孔である。この他、第一開口11a及び第二開口12aは、コンテナAをクレーンで吊り上げる際、クレーンフックを掛止するために使用することもできる。
連結板13は、支柱A1の下端面を覆うベースプレートである。
本例では連結板13として、支柱A1の下端面に溶接した一般構造用圧延鋼材(SS400)の鋼板を採用する。
連結板13は、外部と連結空間15とを連通する連結開口13aを有する。連結開口13aは長孔である。本例では、連結開口13aの長径がコンテナAの長さ方向に、短径がコンテナAの幅方向に延在する。
連結開口13aの短径は、アンカーボルト41の直径よりも大きく構成する。
仕切板14は、支柱A1を補強する内ダイアフラムである。
仕切板14は、連結空間15内において連結板13と対面する位置に設けられ、連結空間15の上部を区画する。
本例では仕切板14として、支柱A1と梁材A2の接合部の内側に溶接した、一般構造用圧延鋼材の鋼板を採用する。
仕切板14によって、梁材A2に作用する水平力を受けて支柱A1の側面が変形することを防止する。なお、仕切板14は必須の構成要素ではない。
連結空間15は、支圧板20や嵌合スペーサ30等の連結部材を収容する空間である。
連結空間15は、支柱A1の内壁によって周囲四面を区画され、仕切板14と連結板13によって上下を区画される。
連結空間15は、少なくとも第一開口11aと連結開口13aによって外部と連通する。なお、本例ではさらに第二開口12aを有する。
本発明の連結構造1は、支圧板20等を外部に露出させず、連結空間15内に収容することによって、アンカーボルト41や支圧板20等の隙間に雨水が浸入して腐食することを防ぐことができる。
支圧板20は、連結板13を支圧する板材である。
本例では支圧板20として、一般構造用圧延鋼材(SS400)からなる円形プレートを採用する。
支圧板20は、両面を連通する2つのボルト孔20aを有する。ただしボルト孔20aの数はこれに限らず、1つ又は3つ以上としてもよい。
支圧板20は、連結空間15において、ボルト孔20a内にアンカーボルト41が連通し、底面が連結板13に接面し、上面がボルト孔20a付近でワッシャ60と接面する。
支圧板20の直径は、支柱A1の連結空間15における対向する内壁間の距離より小さく、かつ連結開口13aの長径より大きく構成する。
これによって、連結開口13aの上部を完全に覆い、連結板13を確実に支圧することが可能となる。
嵌合スペーサ30は、連結開口13aの隙間を塞ぐスペーサである。
本例では嵌合スペーサ30として、一般構造用圧延鋼材の鋼板を採用する。
嵌合スペーサ30は、両面を連通する2つのボルト孔30aを有する。ただしボルト孔30aの数はこれに限らず、1つ又は3つ以上としてもよい。
嵌合スペーサ30は、ボルト孔30a内にアンカーボルト41が連通し、連結開口13a内に嵌め込まれる。嵌合スペーサ30の底面は基礎Bの上面に接面し、嵌合スペーサ30の上面は支圧板20の底面と接面する。
嵌合スペーサ30の外形は、連結開口13aの形状と相似する。ここで「連結開口の形状と相似する」とは、連結板13の平面視において嵌合スペーサ30の外周の形状が連結開口13aの内周の形状と略一致し、嵌合スペーサ30を連結開口13a内にほぼ隙間なく嵌め込めることを意味する。
嵌合スペーサ30の厚みは、連結開口13aの深さとほぼ同一とする。
本発明の連結構造1は、連結開口13aの周壁とアンカーボルト41の間に嵌合スペーサ30を嵌め込んで固定することで、地震や台風などの外部応力による、コンテナAの水平移動を規制するとともに、アンカーボルト41の引張応力による、支圧板20の撓み変形を防ぐことができる。
支圧板20及び嵌合スペーサ30の直径と厚みは、第一開口11a又は第二開口12aを通過可能な寸法の組み合わせとする。
例えば、支圧板20の直径を第一開口11aの長径より小さくし、支圧板20や嵌合スペーサの厚みを第一開口11aの短径より小さくする。
これによって、コンテナAを設置面上に吊り下ろした後に、隅角部10の外側から連結空間15内に支圧板20及び嵌合スペーサ30を差し入れて施工することが可能となる。
アンカーボルト41、ナット50、及びワッシャ60は、支圧板20を連結板13に支圧する締結部材である。
本例ではアンカーボルト41として、基端が基礎B内で水平方向に曲折し、先端が基礎Bの上面から上方に突出する、L字形状のアンカーボルトを採用する。
本例では、基礎B内に2本のアンカーボルト41を配置し、各アンカーボルト41の先端は、それぞれ、嵌合スペーサ30のボルト孔30aと支圧板20のボルト孔20aを連通し、支圧板20上に突出したネジ部に1枚のワッシャ60を環設して2つのナット50を螺着している。
なお、ナット50の数やワッシャ60の配置はこれに限られない。
本発明のコンテナの連結構造1は、例えば以下の手順で施工する。なお図3では、説明の便宜のため、第一側板11の一部と第二側板12の一部を透過して表示し、支柱A1のうち仕切板14より上部を省略している。
コンテナ設置面における、支柱A1の設置位置を所定の深さ掘削する。
掘削面に砕石を敷設して敷き均し、砕石上に所定厚さの捨てコンクリートを打設する。
捨てコンクリートの硬化後、捨てコンクリートの上部に型枠を組んで、型枠内に鉄筋を組み立てる。型枠内に2本のアンカーボルト41を据え付けた後、地盤の高さまでコンクリートを打設する。
コンクリートの硬化後に型枠を脱型することによって、設置面内に、上部からアンカーボルト41が突出した基礎Bが構築される。基礎Bの周囲は必要に応じて埋め戻す。
なお、基礎Bの設置方法は上記に限らず、例えば基礎Bは無筋コンクリートであってもよい。また、現場打設によらず、二次製品の基礎ブロックを設置面内に埋設する方法であってもよい。
コンテナAを設置面上に吊り下ろす(図3(a))。この際、コンテナA四隅の隅角部10を基礎Bの直上に位置合わせし、連結開口13aを通して、アンカーボルト41の先端を連結空間15内に挿入する(図3(b))。
ここで、隅角部10底部の連結開口13aは長孔であるため、仮にコンテナAの製造誤差と基礎Bの施工誤差等によって、隅角部10とアンカーボルト41の相対位置にずれが生じた場合であっても、誤差を連結開口13a内に吸収することができる。
なお、コンテナAの吊り下ろし前に、基礎Bの上に無収縮モルタルを盛って、基礎Bと連結板13の隙間を埋めてもよい。
第一開口11a又は第二開口12aを通して、嵌合スペーサ30を連結空間15内に差し入れる。
連結空間15内で、アンカーボルト41の先端に嵌合スペーサ30のボルト孔30aを通して(図3(c))、嵌合スペーサ30を連結開口13a内に嵌め込む。
仮に隅角部10とアンカーボルト41の位置にずれがあり、嵌合スペーサ30を連結開口13a内に嵌め込めない場合には、嵌合スペーサ30にボルト孔30aを開け直すことで、現場で微調整することができる。
このように、アンカーボルト41の位置の誤差調整をコンテナAの吊り下ろし作業に影響させず、吊り下ろし後に調整できることで、コンテナAの設置を容易にすることができる。
第一開口11a又は第二開口12aを通して、支圧板20を連結空間15内に差し入れる。
連結空間15内で、アンカーボルト41の先端に支圧板20のボルト孔20aを通して嵌合スペーサ30の上に下ろし(図3(d))、支圧板20の下面を連結板13の上面に接面させる。
隅角部10とアンカーボルト41の位置にずれがある場合には、嵌合スペーサ30と同様に、支圧板20にボルト孔を開け直して微調整する。
アンカーボルト41の先端にワッシャ60を通し、ナット50を螺着する(図3(e))。
ナット50は、例えば、第一開口11aから連結空間15内に指を入れてアンカーボルト41の先端に仮留めし、電動締結具Cで螺着して締結する。
本例では、電動締結具Cとして、回転部C1に角度調整アタッチメントを付設したインパクトレンチを採用する。角度調整アタッチメントによって、回転部C1先端の回転軸を、回転部C1基端の回転軸から屈折させ、回転部C1を隅角部10の外側から第一開口11a内に差し込んで、ナット50をアンカーボルト41に螺着することができる(図4)。
なお、ナット50の螺着は電動工具Cによるものに限らず、第一開口11aから連結空間15内にラチェットレンチ等の手動工具を差し入れて、手動で螺着することも可能である。
本発明のコンテナ連結方法は、支圧板20と嵌合スペーサ30が薄板状の別部材からなるため、第一開口11aが比較的小さくても、隙間から差し入れて連結空間15内に配置することができる。
また、回転部C1を屈折させた電動締結具Cを用いることで、回転部C1の先端を第一開口11aに差し入れて、ナット50を螺着することができる。
以上より、第一開口11aを小さく構成し、支柱A1の断面欠損量を低減して十分な有効断面積を確保することで、支柱A1の剛性を高め、コンテナAに建築物としての十分な構造強度を発揮させることが可能となる。
<1>全体の構成(図5)。
本発明のコンテナの連結構造1を、上下に積み重ねたコンテナA同士の連結に適用した例について、連結方法を含めて説明する。
なお、基礎連結構造にて説明済みの構造や手順については、説明を省略する。
下部のコンテナAは、支柱A1の少なくとも上端部に隅角部10を一体に構成している。上部のコンテナAは、支柱A1の少なくとも下端部に隅角部10を一体に構成している。
上部のコンテナAを、下部のコンテナAの上に吊り下ろす。この際、下部のコンテナAの連結板13の上面に、上部のコンテナAの連結板13の底面を当接させた状態で、上部のコンテナAを下部のコンテナA上に積載する。
上部のコンテナAの第一開口11aを通じて、連結空間15内に嵌合スペーサ30を差し入れ、上部の連結開口13aを通して上下の連結開口13a内に2枚の嵌合スペーサ30を連続して嵌め込む。
この際、下部のコンテナAの第一開口11aを通じて、連結空間15内に支圧板20を差し入れ、連結開口13a内の嵌合スペーサ30が連結空間15内に落ちないように支える。
同時に上部のコンテナAの第一開口11aを通じて、連結空間15内にもう1枚の支圧板20を差し入れ、嵌合スペーサ30の上面に配置する。
下部のコンテナAの第一開口11aから連結空間15内に支圧ボルト42を差し入れ、2枚の支圧板20のボルト孔20a及び2枚の嵌合スペーサ30のボルト孔30aを位置合わせして、下から上に向けて支圧ボルト42を連通する。
上部の第一開口11aを通して支圧ボルト42の先端に、ワッシャ60とナット50を仮留めし、支圧板20や嵌合スペーサ30が連結空間15内に落下するのを防ぐ。
上部のコンテナAの第一開口11aを介して、電動締結具Cの回転部C1を連結空間15内に差し入れ、電動締結具Cを操作して、支圧ボルト42の先端にナット50を螺着して締結する。
なお、上記の手順は連結方法の一例にすぎず、例えば支圧ボルト42の差し込み方向や、支圧板20等を挿入する位置などは適宜変更することができる。
10 隅角部
11 第一側板
11a 第一開口
12 第二側板
12a 第二開口
13 連結板
13a 連結開口
14 仕切板
15 連結空間
20 支圧板
20a ボルト孔
30 嵌合スペーサ
30a ボルト孔
40 ボルト
41 アンカーボルト
42 支圧ボルト
50 ナット
60 ワッシャ
A コンテナ
A1 支柱
A2 梁材
A3 面材
B 基礎
C 電動締結具
C1 回転部
Claims (11)
- 角筒構造からなる支柱を有するコンテナを基礎と連結する、コンテナの連結構造において、
前記支柱の下端部に設けた隅角部であって、前記コンテナの外側に面する第一側板と、前記コンテナの外側に面し前記第一側板と直交する第二側板と、前記支柱の下端面を覆う連結板と、前記第一側板、前記第二側板、及び前記連結板によって三方を区画される連結空間と、を有し、前記第一側板及び前記第二側板の少なくとも一方は、前記連結空間と外部とを連通する側部開口を有し、前記連結板は、前記連結空間と外部とを連通する長孔である連結開口を有する、隅角部と、
前記連結空間において片面を前記連結板に接面した、ボルト孔を有する支圧板と、
前記連結開口の内部に配置した、ボルト孔を有する嵌合スペーサと、
前記コンテナの設置面内に埋設した基礎と、
前記基礎内から上方に突出し、前記嵌合スペーサのボルト孔及び前記支圧板のボルト孔を連通したアンカーボルトと、
前記アンカーボルトの先端に螺着したナットと、を備え、
前記嵌合スペーサが、前記連結開口の形状に相似した外形と、前記連結開口の深さと実質的に同一の厚みと、を有することを特徴とする、
連結構造。 - 角筒構造からなる支柱を有するコンテナを上下に積み重ねて相互に連結する、コンテナの連結構造において、
上部の前記コンテナの前記支柱の下端部及び下部の前記コンテナの前記支柱の上端部に設けた隅角部であって、それぞれ、前記コンテナの外側に面する第一側板と、前記コンテナの外側に面し前記第一側板と直交する第二側板と、前記支柱の端面を覆う連結板と、前記第一側板、前記第二側板、及び前記連結板によって三方を区画される連結空間と、を有し、前記第一側板及び前記第二側板の少なくとも一方は、前記連結空間と外部とを連通する側部開口を有し、前記連結板は、前記連結空間と外部とを連通する長孔である連結開口を有する、隅角部と、
上部の前記コンテナの前記連結空間において片面を前記連結板に接面した、ボルト孔を有する上部の支圧板と、
上部の前記コンテナの前記連結開口の内部に配置した、ボルト孔を有する上部の嵌合スペーサと、
下部の前記コンテナの前記連結空間において片面を前記連結板に接面した、ボルト孔を有する下部の支圧板と、
下部の前記コンテナの前記連結開口の内部に配置した、ボルト孔を有する下部の嵌合スペーサと、
前記上部の嵌合スペーサ、前記上部の支圧板、前記下部の支圧板、及び前記下部の嵌合スペーサを、それぞれボルト孔で連通した支圧ボルトと、
前記支圧ボルトの先端に螺着したナットと、を備え、
前記上部及び下部の嵌合スペーサがそれぞれ、前記連結開口の形状に相似した外形と、前記連結開口の深さと実質的に同一の厚みと、を有することを特徴とする、
連結構造。 - 前記隅角部を前記支柱の端部に一体に構成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の連結構造。
- 前記支圧板及び前記嵌合スペーサが、それぞれ前記側部開口を通過可能な寸法からなることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の連結構造。
- 前記支圧板が円盤であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の連結構造。
- 前記支圧板が、前記連結開口全体を被覆することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の連結構造。
- 前記隅角部が、前記連結空間において前記連結板と対面する仕切板を有することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の連結構造。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の連結構造により、基礎と連結し、又は上下に積み重ねて相互に連結したことを特徴とする、
コンテナ。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の連結構造に係る、コンテナの連結方法であって、
前記嵌合スペーサ及び前記支圧板を、前記連結空間内に配置する、配置工程と、
前記嵌合スペーサのボルト孔及び前記支圧板のボルト孔に、アンカーボルト又は支圧ボルトを連通する、連通工程と、
前記アンカーボルト又は前記支圧ボルトの先端に前記ナットを螺着する、螺着工程と、を備えることを特徴とする、
連結方法。 - 前記螺着工程において、回転部の先端の回転軸を基端の回転軸から屈折させた電動締結具を用い、前記電動締結具の回転部を前記隅角部の外側から前記側部開口に差し込み、前記電動締結具を前記隅角部の外側で操作して前記ナットをアンカーボルト又は支圧ボルトに螺着することを特徴とする、請求項9に記載の連結方法。
- 前記配置工程において、前記嵌合スペーサ及び前記支圧板を、前記側部開口を通して、前記連結空間内へ挿入することを特徴とする、請求項9又は10に記載の連結方法。
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