JP2008180072A - 建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ - Google Patents

建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ Download PDF

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Abstract

【課題】少ない部品点数、組付け工程で、コンテナと基礎、上下に積み重ねられたコンテナ同士を固定することができ、しかも建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得可能なコンテナを提供する。
【解決手段】JIS規格で規格化された鋼材を構造計算で求められた形状及び数量で使用したラーメン構造の鉄骨フレーム10からなるコンテナCであって、支柱11の下端部及び上端部に少なくとも1つのボルト挿通孔61が形成された下部ベースプレート52及び上部ベースプレート51が固着され、ボルト挿通孔61が側壁部34より外側に位置していると共に下部ベースプレート52と上部ベースプレート51を重ねたときに略一致するように形成され、コンテナCが下部ベースプレート52のボルト挿通孔61を介して基礎コンクリートKに埋設されたアンカーボルト71を挿通し、ダブルナット72により基礎コンクリートKに固定される。
【選択図】図3

Description

本発明は建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナに係り、特に、複数段積み重ねて使用することができると共に、建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナに関する。
従来より、コンテナは倉庫、店舗、カラオケルーム等の室内的な用途としても利用されている。そして、コンテナを室内的な用途として利用するために設置する場合には、建築確認を行い、建築主事又は指定確認検査機関から確認済証を取得する必要がある。しかし近年、確認済証を取得せず、安全性が確保さていれない状態でコンテナを室内的な用途として設置しているものが数多く見受けられる。
建築確認とは、建築基準法に基づき、建築物等の建築計画が建築基準法令や建築基準関係規定に適合しているかどうかを着工前に審査する行政行為であり、建築確認の対象となるのは、一定規模以上・一定用途の建築物や都市計画区域内等の建築物等の他、一定規模の看板やエレベーター等の建築設備も対象となるものがある。なお、建築確認が必要な場合には、建築確認を受け確認済証を取得した後でなければ着工してはならない。また、一定規模・用途の建築物は、工事完了後に完了検査を受け検査済証を取得した後でなければ使用してはならない。
建築確認を行うためには、まずコンテナと基礎、さらにコンテナを複数段積み重ねて使用する場合には上下に位置するコンテナ同士が固定されている必要がある。
そこで、従来から収納物を安定して長期間保存できるように、コンテナと基礎、上下に積み重ねられたコンテナ同士を固定する技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1では、コンテナが基礎に固定され、さらに、コンテナの上面隅部にずれ止め金具やずれ止めブロックが固着されることにより、コンテナの積み重ねを可能にしている。
また、特許文献2では、コンテナの上下面4隅に相互に嵌合可能な支持脚と凹部材が固着され、2段に積み重ねられたコンテナが、支持脚と凹部材の嵌合及びボルト止めによって連結され、上段コンテナの落下を防止している。
特開平11−93265号公報(段落0012〜0014、図1,3〜5) 特開平8−230983号公報(段落0016,0017,0022,0025、図3,4,10)
しかしながら、特許文献1に記載の可搬型防災倉庫では、コンテナの基礎部への固定を、断面L字型の基礎固定金具と平座金を用い、基礎固定金具を基礎部側とコンテナ側でそれぞれ固定することにより行っており、部品点数が多く、固定に手間がかかるという問題があった。また、コンテナの上面隅部には、上段コンテナのずれを防止するためのずれ止め金具やずれ止めブロックが固着されている。さらに、コンテナはワイヤー等によって引っ張り固定されている。このように、特許文献1に記載の可搬型防災倉庫では、コンテナを固定するのに様々な部材を使用しており、部品点数が多く、工数及びコスト面において問題があった。
これに対し、特許文献2に記載の防災備蓄コンテナでは、上下に積み重ねられたコンテナを、コンテナの上下面4隅に固着された支持脚と凹部材の嵌合及びボルト止めによって固定することができるものの、コンテナが基礎に固定されていないため、建築確認による確認済証を取得することはできない。なお、他の固定部材を用いてコンテナを基礎に固定することも考えられるが、その場合、部品点数が増え、作業効率やコスト面で問題が生じる。
本発明の目的は、少ない部品点数、組付け工程で、コンテナと基礎、上下に積み重ねられたコンテナ同士を固定することができ、しかも着工前の建築確認及び工事完了後の完了検査において、建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナを提供することにある。
上記課題は、本発明によれば、複数段積み重ねて使用することができると共に、着工前の建築確認及び工事完了後の完了検査において確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナにおいて、前記コンテナは、JIS規格で規格化された鋼材を構造計算で求められた形状及び数量で使用したラーメン構造の鉄骨フレームから構成されるものであって、略矩形状の床部と、該床部の四隅に立設された支柱と、該支柱上に支持された略矩形状の天井部と、該天井部と前記床部の周縁間に立設された側壁部と、を備え、該側壁部は、少なくとも一面に開閉扉を備え、前記支柱の下端部及び上端部には、少なくとも1つのボルト挿通孔が形成された下部ベースプレート及び上部ベースプレートが固着され、前記下部ベースプレート及び前記上部ベースプレートの前記ボルト挿通孔は、前記側壁部より外側に位置していると共に、その形成位置が前記下部ベースプレートと前記上部ベースプレートを重ねたときに略一致するように形成され、前記コンテナは、前記下部ベースプレートの前記ボルト挿通孔を介して基礎コンクリートに埋設されたアンカーボルトを挿通し、ナット締めによって基礎コンクリートに対して固定されることにより解決される。
このように、本発明のコンテナは、支柱の下端部及び上端部に、少なくとも1つのボルト挿通孔が形成された下部ベースプレート及び上部ベースプレートが固着されている。そして、下部ベースプレートのボルト挿通孔にアンカーボルトを挿通し、ナット締めによってコンテナを基礎に固定しているため、少ない部品点数、組付け工程でコンテナを基礎にしっかりと固定することができる。なお、ボルト挿通孔が、側壁部より外側に位置しているため、コンテナを屋外側で簡単に固定することができ、手間をかけずにコンテナと基礎、上下に積み重ねられたコンテナ同士を固定することが可能である。
また、ラーメン構造の鉄骨フレームが、構造計算で求められた形状及び数量の鋼材によって構成されると共に、鋼材がJIS規格で規格化された鋼材であることから、鉄骨フレームを建築基準法に定められた規格に適合するものとすることができ、建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能となり、コンテナを倉庫等の室内的な用途として利用することが可能である。
また、前記コンテナを複数段積み上げた際には、下段コンテナの前記上部ベースプレートの上面に、上段コンテナの前記下部ベースプレートの下面が載置され、両ベースプレートの前記ボルト挿通孔を介してボルトが挿通され、ナット締めによって上下方向に位置する前記コンテナが固定されると好適である。
下部ベースプレート及び上部ベースプレートのボルト挿通孔の形成位置が、下部ベースプレートと上部ベースプレートを重ねたときに略一致するように形成されていることにより、1つのコンテナに設けられた下部ベースプレート及び上部ベースプレートを利用して、コンテナを基礎又は上下方向に位置するコンテナと固定することができ、少ない部品点数、組付け工程でコンテナを固定することができる。このように、コンテナと基礎、上下に積み重ねられたコンテナ同士が固定されることにより、コンテナを複数段積み重ねた場合にも建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能となる。
また、前記下部ベースプレート及び前記上部ベースプレートは、前記支柱端部に固着される略矩形状の部分から、前記ボルト挿通孔が形成された部分が突出した平面視略L字状に形成されていると好適である。このように構成すると、下部ベースプレート及び上部ベースプレートをコンテナの支柱にしっかりと固定することができる。
また、前記鉄骨フレームは、前記支柱と、該支柱間に架設された大梁と、該大梁からなる床枠内に架設された小梁とからなると好適である。また、前記支柱、前記大梁は、JIS−STKR400の鋼管であり、前記小梁は、JIS−SS400の鋼材であると好適である。このように構成すると、コンテナの耐震性を向上させることができ、鉄骨フレームを建築基準法に定められた規格に適合するものとすることができる。
また、前記アンカーボルトは、前記基礎コンクリートに少なくとも1本埋設され、下端部にフック部を備えていると好適である。このように構成すると、コンテナを基礎コンクリートに確実に設置固定することが可能である。
また、前記ナットは、ダブルナットであると好適である。このように構成すると、2つのナットを互いに締め合うことにより、ねじの締め付け力を保持し、ねじを緩みにくくすることができる。
本発明の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナによれば、支柱の下端部及び上端部に、少なくとも1つのボルト挿通孔が形成された下部ベースプレート及び上部ベースプレートが固着され、さらに、下部ベースプレート及び上部ベースプレートのボルト挿通孔の形成位置が下部ベースプレートと上部ベースプレートを重ねたときに略一致するように形成されていることにより、下部ベースプレート、上部ベースプレートを利用して、コンテナを基礎又は上下方向に位置するコンテナに固定することができ、少ない部品点数、組付け工程でコンテナを固定することができる。
また、コンテナの屋外側でボルト・ナットによって締結する構成としているため、コンテナと基礎又は上下方向に位置するコンテナ同士を屋外側で容易に固定することができる。
さらに、コンテナと基礎、上下方向に位置するコンテナ同士を固定することができ、ラーメン構造の鉄骨フレームが構造計算で求められた形状及び数量の鋼材によって構成されると共に、鋼材がJIS規格で規格化された鋼材であることから、確実に建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能となり、コンテナを倉庫等の室内的な用途として利用することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1乃至図14は本発明の一実施形態に係るものであり、図1は建築物等の建築におけるフロー、図2はコンテナの斜視図、図3は図2のコンテナを2段積み重ねた状態の斜視図、図4は図2のA−A線断面詳細図、図5は図2のB−B線断面詳細図、図6は鉄骨フレームの正面図、図7は鉄骨フレームの背面図、図8は鉄骨フレームの側面図、図9は鉄骨フレームの1、2階床伏図、図10は鉄骨フレームの1、2階天井伏図、図11は図6のD−D線断面拡大図、図12はベースプレートの説明図、図13は下部ベースプレートと基礎との固定状態の説明図、図14はコンテナを積み重ねた状態での下段コンテナの上部ベースプレートと上段コンテナの下部ベースプレートとの固定状態の説明図である。
図1は建築物等の建築におけるフローである。建築物等の建築にあたっては、建築計画の作成→建築主事又は指定確認検査機関による建築確認→確認済証の交付(建築基準への適合性が認められた場合)→着工→工事完了→建築主事又は指定確認検査機関による完了検査→検査済証の交付(建築基準への適合性が認められた場合)→使用といった流れになっている。
前述したように、建築確認とは、建築基準法に基づき、建築物等の建築計画が建築基準法令や建築基準関係規定に適合しているかどうかを着工前に審査する行政行為であり、建築確認の対象となるのは、一定規模以上・一定用途の建築物や都市計画区域内等の建築物等の他、一定規模の看板やエレベーター等の建築設備も対象となるものがある。このため、コンテナを倉庫、店舗、カラオケルーム等の室内的な用途として利用するために設置する場合には、建築確認を行い確認済証を取得する必要がある。
そして、建築確認が必要な場合には、建築確認を受け確認済証を取得した後でなければ着工してはならず、一定規模・用途の建築物の場合には、工事完了後に完了検査を受け検査済証を取得した後でなければ使用してはならない。しかし近年、コンテナを利用したレンタルボックス等において、コンテナが基礎に固定されていなかったり、複数段積み重ねられたコンテナ同士が固定されていなかったりと、確認済証や検査済証を取得せずに、安全性が確保さていれない状態で利用されているものが数多く見受けられる。
本発明に係るコンテナCは、後述するように、着工前の建築確認及び工事完了後の完了検査において確認済証及び検査済証を確実に取得することができるようにしたものである。
図2に示すように、本発明に係るコンテナCは、複数段積み重ねて使用することが可能なコンテナであって、略矩形状の床部31と、床部31の四隅に立設された支柱11と、支柱11上に支持された略矩形状の天井部32と、天井部32と床部31の周縁間に立設された側壁部34と、支柱11の下端部及び上端部に固着されたベースプレート50(下部ベースプレート52、上部ベースプレート51)とを主要構成要素としている。なお、側壁部34の少なくとも一面には、開閉扉20が設けられている。
また、天井部32、側壁部34には外壁として波形鋼板35が配設されている。コンテナCは、貨車やコンテナトラックで運搬可能な大きさであり、本例では、長さ6058mm、幅2438mm、高さ2615mmのコンテナCを1例として説明する。なお、コンテナCのサイズはこれに限定されるものではない。
図3は、図2のコンテナを2段積み重ねた状態の斜視図である。本例では、下段コンテナC1の上部ベースプレート51の上面に、上段コンテナC2の下部ベースプレート52の下面を載置し、上部ベースプレート51及び下部ベースプレート52をボルト74、ダブルナット72で締結することにより、上下方向に位置する上段コンテナC2、下段コンテナC1を固定している(図14参照)。
図4は図2のA−A線断面詳細図であり、コンテナCをA−A線で切り、上方から見た図である。また、図5は図2のB−B線断面詳細図であり、コンテナCをB−B線で切り、側方から見た図である。
天井部32、側壁部34に設けられた波形鋼板35は、端部が支柱11又は大梁12から延出した鋼板14に溶着されることにより固定されている。また、開閉扉20は扉フレーム21を介して支柱11に回動可能に取り付けられている。本例では、扉フレーム21として100mm×50mm角×3.2mm厚の角型鋼管を用いている。
また、天井部32、側壁部34には、波形鋼板35の内側に、化粧プリント合板41が貼着された発泡スチレンボード42が配設されている。発泡スチレンボード42を設けることにより、断熱効果を得ることができ、長期間収納物を保存することが可能となる。なお、発泡スチレンボード42は不図示の間柱に挟み込まれることにより配設されている。
本例では、波形鋼板2.0mm厚、化粧プリント合板3.6mm厚、天井部用発泡スチレンボード50mm厚、側壁部用発泡スチレンボード30mm厚のものをそれぞれ使用している。なお、各部材の寸法はこれに限定されるものではない。また、波形鋼板35や発泡スチレンボード42の固定方法もこれに限定されるものではなく、公知の固定手段によって行われればよい。
さらに、床部31には合板43が敷設されている。なお、本例では、18mm厚の合板43が用いられている。また、床部31と側壁部34とが接する部分には巾木44が取り付けられ、天井部32と側壁部34とが接する部分にはコーナー見切45が取り付けられている。本例では、巾木44、コーナー見切45として塩化ビニール製のものを使用しているが、各材質はこれに限定されるものではない。
図6は鉄骨フレーム10の正面図、図7は鉄骨フレーム10の背面図、図8は鉄骨フレーム10の側面図、図9は鉄骨フレーム10の1、2階床伏図、図10は鉄骨フレーム10の1、2階天井伏図である。
図6〜10に示すように、コンテナCは、四隅に立設された支柱11と、支柱11間に架設された大梁12と、大梁12からなる床枠W1内に架設された小梁13a,13bとを備えた鉄骨フレーム10により構成されている。また、支柱11の下端部及び上端部には、ベースプレート50(下部ベースプレート52、上部ベースプレート51)が溶接により固着されている。
なお、鉄骨フレーム10は、構造計算で求められた形状及び数量の支柱11、大梁12、小梁13a,13bを使用したラーメン構造体とされている。そして、このような鉄骨フレーム10を用いることにより、コンテナCが耐震強度の確保されたものとなる。なお、本例では、支柱11として、150mm×150mm角×3.2mm厚の角型鋼管を使用し、大梁12として、150mm×100mm角×3.2mm厚の角型鋼管を使用している。
また、図6に示すように、鉄骨フレーム10の開閉扉20が設けられる上部分は扉取付部材17によって補強されると良い。本例では、扉取付部材17として、100mm×50mm角×3.2mm厚の角型鋼管を使用している。
さらに、図9に示すように、床枠W1内には、小梁13a,13bが架設されている。小梁13a,13bには溝形鋼を使用している。小梁は、コンテナCの長手方向に19本設けられ、3本おきに上部フランジ幅が下部フランジ幅よりも長く形成された溝形鋼の小梁13bを使用している。本例では、小梁13aとして、ウェブ高さ122mm、フランジ幅45mm、板厚4mmの溝形鋼を使用し、小梁13bとして、ウェブ高さ122mm、上部フランジ幅75mm、下部フランジ幅45mm、板厚4mmの溝形鋼を使用している。
なお、図10に示すように、本例では天井枠W2内に小梁を設けない構成としているが、床枠W1のように小梁を架設する構成としても良い。
本例では、支柱11、大梁12にJIS−STKR400の鋼管を用い、小梁13a,13bにJIS−SS400の鋼材を用いている。このように、本例の鉄骨フレーム10の主要構成部材はすべてJIS規格品によって構成されている。なお、支柱11、大梁12、小梁13a,13bの寸法、数量、形状は、本実施例に限定されるものではない。
なお、支柱11、大梁12、小梁13a,13bの接合部分は、突き合わせ溶接加工により接合されている。そして、接合部分については超音波探傷検査試験を実施し、溶接部の欠陥等の探傷を行うと良い。超音波探傷検査によって探傷検査が行われることにより、効率的に欠陥等の探傷を行うことができ、安全性の高いコンテナを得ることができる。
このように、本例の鉄骨フレーム10は、構造計算で求められた形状及び数量の支柱11、大梁12、小梁13a,13bを使用したラーメン構造体であり、さらに、各部材としてJIS規格品が使用されているため、鉄骨フレーム10を建築基準法に定められた規格に適合したものとすることができる。
図11は図6のD−D線断面拡大図であり、図12はベースプレート50の説明図である。本例の上部ベースプレート51、下部ベースプレート52は、同形状のものであり、図12に示すベースプレート50を用いている。ベースプレート50は、平面視略L字状に形成され、支柱11端部に固着された状態において、側壁部34より外側に位置する部分、つまり屋外側に位置する部分に、ボルト挿通孔61が形成されている。ボルト挿通孔61が側壁部34より外側に位置しているため、コンテナCの外側でボルト・ナットによる締結を行うことができ、コンテナを容易に固定することができる。なお、本例のボルト挿通孔61は、コンテナCの短手方向に2つ形成されている。
また、本例では、下部ベースプレート52及び上部ベースプレート51のボルト挿通孔61の形成位置が、下部ベースプレート52と上部ベースプレート51を重ねたときに略一致するように形成されている。なお、本例ではベースプレート50として、12mm厚の鋼板を使用しているが、これに限定されるものではない。
前述したように、ベースプレート50は、支柱11の端部に固着される略矩形状の部分からボルト挿通孔61が形成された部分が突出した平面視略L字状に形成されている。本例のベースプレート50は、ボルト挿通孔61の形成された部分がコンテナCの短手方向に延出するように配設されている。そして、図9、図11に示すように、四隅に設けられた支柱11の最前面及び最後面(図9中の最下面及び最上面)が、コンテナCの短手方向に架設された大梁12の外側面(図9中の最下面及び最上面)より外側に位置しており、ボルト挿通孔61は、この支柱11と大梁12との段差部分に位置している。このため、ボルト・ナット締めの位置をコンテナCから大きく突出させることなく、好適な外観を得ることができる。
そして、ベースプレート50の支柱11に固着される略矩形状の部分には、貫通孔62が形成されており、コンテナCを吊り上げ下げする際のフック差込み部として、また、コンテナCを積み重ねて搬送する際の固定手段として機能するようになっている。本例では、ベースプレート50に貫通孔62が形成されていることにより、支柱11や大梁12にフック差込み部を設ける必要がない。このように、ベースプレート50をコンテナCの固定部として利用できる他、フック差込み部等としても利用することができるため、コンテナ構造を簡易化することができる。また、支柱11や大梁12にフック差込み部を設ける必要がないため、好適な外観を得ることができる。なお、本例ではベースプレート50としてJIS−SS400を使用している。
図13に示すように、コンテナC(下段コンテナC1)は、下部ベースプレート52のボルト挿通孔61を介して基礎コンクリートKに埋設されたアンカーボルト71を挿通し、ナット締めによって基礎コンクリートKに対して固定されている。なお、本例では、ステンレス製のダブルナット72を用いて締め付けを行っている。ダブルナット72において2つのナットを互いに締め合うことにより、締め付け力を保持することができる。
つまり、図13に示すように、基礎コンクリートKには、頭部が基礎コンクリートK上面から垂直上方に突出するようにアンカーボルト71が埋設されている。本例では、アンカーボルト71として下端部にフック部を備えたM12の中ボルトを2本埋設している。フック部を備えたアンカーボルト71を用いることにより、コンテナCを基礎コンクリートKに確実に設置固定することができる。また、基礎コンクリートK上面には無収縮モルタルMが打設されている。なお、無収縮モルタルMは必ずしも必要なものではなく、使用しない場合もある。
また、前述したように、支柱11の下端部には下部ベースプレート52が固着されており、この下部ベースプレート52にはアンカーボルト71を挿通するためのボルト挿通孔61が形成されている。そして、ボルト挿通孔61に基礎コンクリートK上面から突出したアンカーボルト71を挿通した後、アンカーボルト71にワッシャ73を貫装し、ダブルナット72を螺合して下部ベースプレート52を基礎コンクリートKに固定する。なお、本例のワッシャ73は金属製でリング状に形成されている。
また、図14に示すように、コンテナCを複数段積み上げた際には、下段コンテナC1の上部ベースプレート51の上面に、上段コンテナC2の下部ベースプレート52の下面が載置される。なお、下部ベースプレート52と上部ベースプレート51におけるボルト挿通孔61の位置は略一致している。そして、上部ベースプレート51と下部ベースプレート52のボルト挿通孔61を介してボルト74を挿通し、ダブルナット72を締め付けることによって上下方向に位置する上段コンテナC2と下段コンテナC1が固定される。
本例では、上部ベースプレート51と下部ベースプレート52の固定に用いられるボルト74として、M12の中ボルトを2本用いている。また、ボルト74は上段コンテナC2側から挿通され、下段コンテナC1側からダブルナット72によって締め付けられている。
なお、ボルト74の頭部と上段コンテナC2の下部ベースプレート52上面との間、ダブルナット72と下段コンテナC1の上部ベースプレート51下面との間には、それぞれワッシャ73が介装されている。
このように、本例では、1つのコンテナCに設けられた下部ベースプレート52及び上部ベースプレート51を利用して、コンテナCを基礎コンクリートK又は上下方向に位置するコンテナCに固定することができ、少ない部品点数、組付け工程でコンテナCを固定することができる。また、コンテナCを基礎コンクリートK上又は下段コンテナC1上に載置した後に、屋外側で簡単に固定することができ、手間をかけずにコンテナCと基礎コンクリートK、又は下段コンテナC1と上段コンテナC2を固定することが可能である。
そして、下段コンテナC1と基礎コンクリートK、上段コンテナC2と下段コンテナC1がそれぞれ固定され、前述したように、コンテナCの鉄骨フレーム10が、構造計算で求められた形状及び数量の支柱11、大梁12、小梁13a,13bによって構成されると共に、支柱11、大梁12、小梁13a,13bがすべてJIS規格品であることから、図1に示す着工前の建築確認及び工事完了後の完了検査において、確実に確認済証及び検査済証を取得することができる。これにより、コンテナCを倉庫等の室内的な用途として利用することが可能となる。
なお、本例ではボルト挿通孔61、アンカーボルト71をそれぞれ2つ設けているが、図15、図16に示すように、ボルト挿通孔61、アンカーボルト71をそれぞれ1つ設ける構成としてもよい。なお、この場合には、アンカーボルト71、ボルト74としてM16のボルトを使用すると良い。
また、ボルト挿通孔61やアンカーボルト71の設けられる位置は、本例に限定されるものではなく、図17に示すように、ボルト挿通孔61、アンカーボルト71がコンテナCの長手方向に配置されるようにしてもよい。
建築物等の建築におけるフローである。 本発明の一実施形態に係るコンテナの斜視図である。 図2のコンテナを2段積み重ねた状態の斜視図である。 図2のA−A線断面詳細図である。 図2のB−B線断面詳細図である。 鉄骨フレームの正面図である。 鉄骨フレームの背面図である。 鉄骨フレームの側面図である。 鉄骨フレームの1、2階床伏図である。 鉄骨フレームの1、2階天井伏図である。 図6のD−D線断面拡大図である。 ベースプレートの説明図である。 下部ベースプレートと基礎との固定状態の説明図である。 コンテナを積み重ねた状態での下段コンテナの上部ベースプレートと上段コンテナの下部ベースプレートとの固定状態の説明図である。 本発明の他の実施形態に係る図13と同様な説明図である。 本発明の他の実施形態に係る図14と同様な説明図である。 本発明の他の実施形態に係るコンテナの斜視図である。
符号の説明
10 鉄骨フレーム
11 支柱
12 大梁
13a,13b 小梁
14 鋼板
17 扉取付部材
20 開閉扉
21 扉フレーム
31 床部
32 天井部
34 側壁部
35 波形鋼板
41 化粧プリント合板
42 発泡スチレンボード
43 合板
44 巾木
45 コーナー見切
50 ベースプレート
51 上部ベースプレート
52 下部ベースプレート
61 ボルト挿通孔
62 貫通孔
71 アンカーボルト
72 ダブルナット
73 ワッシャ
74 ボルト
C コンテナ
C1 下段コンテナ
C2 上段コンテナ
K 基礎コンクリート
M モルタル
W1 床枠
W2 天井枠

Claims (7)

  1. 複数段積み重ねて使用することができると共に、着工前の建築確認及び工事完了後の完了検査において確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナにおいて、
    前記コンテナは、JIS規格で規格化された鋼材を構造計算で求められた形状及び数量で使用したラーメン構造の鉄骨フレームから構成されるものであって、
    略矩形状の床部と、該床部の四隅に立設された支柱と、該支柱上に支持された略矩形状の天井部と、該天井部と前記床部の周縁間に立設された側壁部と、を備え、
    該側壁部は、少なくとも一面に開閉扉を備え、
    前記支柱の下端部及び上端部には、少なくとも1つのボルト挿通孔が形成された下部ベースプレート及び上部ベースプレートが固着され、
    前記下部ベースプレート及び前記上部ベースプレートの前記ボルト挿通孔は、前記側壁部より外側に位置していると共に、その形成位置が前記下部ベースプレートと前記上部ベースプレートを重ねたときに略一致するように形成され、
    前記コンテナは、前記下部ベースプレートの前記ボルト挿通孔を介して基礎コンクリートに埋設されたアンカーボルトを挿通し、ナット締めによって基礎コンクリートに対して固定されることを特徴とする建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
  2. 前記コンテナを複数段積み上げた際には、下段コンテナの前記上部ベースプレートの上面に、上段コンテナの前記下部ベースプレートの下面が載置され、両ベースプレートの前記ボルト挿通孔を介してボルトが挿通され、ナット締めによって上下方向に位置する前記コンテナが固定されることを特徴とする請求項1に記載の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
  3. 前記下部ベースプレート及び前記上部ベースプレートは、前記支柱端部に固着される略矩形状の部分から、前記ボルト挿通孔が形成された部分が突出した平面視略L字状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
  4. 前記鉄骨フレームは、前記支柱と、該支柱間に架設された大梁と、該大梁からなる床枠内に架設された小梁とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
  5. 前記支柱、前記大梁は、JIS−STKR400の鋼管であり、前記小梁は、JIS−SS400の鋼材であることを特徴とする請求項4に記載の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
  6. 前記アンカーボルトは、前記基礎コンクリートに少なくとも1本埋設され、下端部にフック部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
  7. 前記ナットは、ダブルナットであることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築基準法に基づく確認済証及び検査済証を取得することが可能なコンテナ。
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