JP7320154B1 - ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置 - Google Patents
ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7320154B1 JP7320154B1 JP2023056766A JP2023056766A JP7320154B1 JP 7320154 B1 JP7320154 B1 JP 7320154B1 JP 2023056766 A JP2023056766 A JP 2023056766A JP 2023056766 A JP2023056766 A JP 2023056766A JP 7320154 B1 JP7320154 B1 JP 7320154B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- honeycomb structure
- silicon
- mass
- silicon carbide
- concentration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Catalysts (AREA)
Abstract
Description
[態様1]
外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第一端面から第二端面まで流体の流路を形成する複数のセルを区画する隔壁とを有するセラミックス製のハニカム構造部と、
前記外周壁の外表面に設けられて前記セルの延びる方向に帯状に延び、前記ハニカム構造部の中心軸を挟んで対向するように設けられた一対の電極層と、
を備え、
前記セラミックスが少なくとも珪素と炭化珪素を含み、以下の(1)及び(2)の一方又は両方の条件を満たすハニカム構造体。
(1)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(2)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が130質量ppm以上450質量ppm以下である。
[態様2]
前記(1)及び(2)の両方の条件を満たす態様1に記載のハニカム構造体。
[態様3]
前記セラミックスが以下の(3)及び(4)の一方又は両方の条件を満たす態様1又は2に記載のハニカム構造体。
(3)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(4)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が300質量ppm以上450質量ppm以下である。
[態様4]
前記(3)及び(4)の両方の条件を満たす態様3に記載のハニカム構造体。
[態様5]
前記セラミックス中の珪素と炭化珪素の合計含有量が80~95質量%である態様1~4の何れかに記載のハニカム構造体。
[態様6]
前記セラミックスが更に酸化珪素を5~20質量%含有する態様1~5の何れかに記載のハニカム構造体。
[態様7]
前記ハニカム構造部の隔壁の気孔率が30%以上である態様1~6の何れかに記載のハニカム構造体。
[態様8]
前記ハニカム構造部の50℃での体積抵抗率(ρv50)に対する500℃での体積抵抗率(ρv500)の比(ρv500/ρv50)が0.30~0.80であることを特徴とする、態様1~7の何れかに記載のハニカム構造体。
[態様9]
態様1~8の何れかに記載のハニカム構造体と、
前記一対の電極層のそれぞれの外表面に接合された金属端子と、
を備える電気加熱型担体。
[態様10]
態様9に記載の電気加熱型担体と、
前記電気加熱型担体を収容する金属管と、
を備える排ガス浄化装置。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気加熱型担体100を第一端面116から観察したときの模式図である。図2は、本発明の一実施形態に係る電気加熱型担体100の模式的な斜視図である。
一実施形態において、ハニカム構造体110は、
外周壁114と、外周壁114の内側に配設され、第一端面116から第二端面118まで流路を形成する複数のセル115を区画する隔壁113とを有するセラミックス製のハニカム構造部、
外周壁114の外表面に設けられ、セル115の延びる方向に帯状に延びる第一電極層112a、及び
外周壁114の外表面に設けられ、セル115の延びる方向に帯状に延びる第二電極層112bであって、ハニカム構造部の中心軸Oを挟んで第一電極層112aと対向するように設けられた第二電極層112b、
を備える。
セラミックス製のハニカム構造部は、電極層112a、112bよりも体積抵抗率は高いものの導電性を有する。ハニカム構造部の体積抵抗率は、通電してジュール熱により発熱可能である限り特に制限はなく、印加する電圧に応じて適宜設定すればよいが、例えば、25℃で測定したときに、0.001~500Ω・cmとすることができる。60Vより大きい高電圧用には2~100Ω・cmとすることができ、典型的には5~100Ω・cmとすることができる。また、48V等の60V以下の低電圧用には0.001~2Ω・cmとすることができ、典型的には0.001~1Ω・cmとすることができ、より典型的には0.01~1Ω・cmとすることができる。
珪素及び炭化珪素中のドーパントとしては、例えば、周期表の第13族元素及び第15族元素から選択される1種又は2種以上とすることができる。例えば、第13族元素として、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)等が挙げられ、第15族元素としては窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等が挙げられる。この中でも、NTCサーミスタ特性を緩和する観点からは、珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)、及び炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)の少なくとも一方を制御することが好ましく、両方を制御することがより好ましい。
(1)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP-B量が20質量ppm以上である。
(2)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl-N量が130質量ppm以上450質量ppm以下である。
(3)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP-B量が20質量ppm以上である。
(4)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl-N量が300質量ppm以上450質量ppm以下である。
好ましい。
外周壁114の外表面には、第一電極層112a及びこれにハニカム構造部の中心軸Oを挟んで対向する第二電極層112bを設けることができる。外周壁114よりも体積抵抗率の低い電極層112a、112bが配設されることで、電流がハニカム構造体110の周方向及びセル115の延びる方向に広がりやすくなるので、ハニカム構造体110の均一発熱性を高めることが可能となる。図1を参照すると、セル115の延びる方向に垂直な断面において、一対の電極層112a、112bのそれぞれの周方向中心からハニカム構造体110の中心軸O(重心)まで延ばした二つの線分のなす角度θ(0°≦θ≦180°)は、150°≦θ≦180°であることが好ましく、160°≦θ≦180°であることがより好ましく、170°≦θ≦180°であることが更により好ましく、180°であることが最も好ましい。
金属端子130は、一対の電極層112a、112bのそれぞれの外表面に直接又は間接的に接合することができる。金属端子130を介してハニカム構造体110に電圧を印加すると通電してジュール熱によりハニカム構造体110を発熱させることが可能である。このため、ハニカム構造体110はヒーターとしても好適に用いることができる。これにより、ハニカム構造体110の均一発熱性を向上させることが可能となる。印加する電圧は12~900Vが好ましく、48~600Vが更に好ましいが、印加する電圧は適宜変更可能である。
本発明の一実施形態に係る電気加熱型担体は、排ガス浄化装置に用いることができる。図3を参照すると、排ガス浄化装置200は、電気加熱型担体100と、当該電気加熱型担体100を収容する金属管220とを有する。電気加熱型担体100の金属端子130には給電のための電線240を接続することができる。金属管220を構成する金属としては限定的ではないが、クロム系ステンレス鋼を始めとする各種ステンレス鋼等を挙げることができる。これらの金属を使用することで、高い耐熱性と耐腐食性を有する排ガス浄化装置となる。
次に、本発明の一実施形態に係るハニカム構造体を製造する方法について説明する。ハニカム構造体は、坏土を作製する工程1と、坏土を成形してハニカム成形体を得る工程2と、外周壁の外表面に、前記ハニカム成形体の中心軸を挟んでセルの延びる方向に帯状に延びるように一対の電極層形成ペーストを塗布し、電極層形成ペースト付きハニカム成形体を作製する工程3と、ハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体を作製する工程4とを含む製造方法により製造可能である。
工程1では、炭化珪素粉末と、(金属)珪素粉末とを含む成形原料を混錬し、坏土を作製する。炭化珪素粉末及び珪素粉末の一方又は両方は、B、Al、N、P等のドーパントがドーピングされたものを適宜使用可能である。炭化珪素粉末及び珪素粉末中のドーパント濃度は、例えば、成形原料製造時にドーパント元素を微量添加しドープする方法や、異なるドーパント量を有する成形原料を任意の割合で混合する方法によって、調整することができる。また、珪素中へのP及びBのドーピングについては、所定量のドーパント源(水溶性無機塩、水溶性有機化合物など)を含有する水溶液を成形原料と一緒に混錬して坏土中にドーパント源を取り込み、焼成時にドープする方法も挙げられる。
工程2では、工程1で作製した坏土を成形してハニカム成形体を得る。具体的には、坏土を押出成形して、外周壁及び隔壁を有する柱状のハニカム成形体を作製する。押出成形に際しては、所望の全体形状、セル形状、隔壁厚み、セル密度等を有する口金を用いることができる。次に、得られたハニカム成形体について、乾燥を行うことが好ましい。ハニカム成形体のセルの延びる方向の長さが、所望の長さではない場合は、ハニカム成形体の両端部を切断して所望の長さとすることができる。乾燥後のハニカム成形体をハニカム乾燥体と呼ぶ。
工程3は、ハニカム成形体の外周壁の外表面に、ハニカム成形体の中心軸を挟んでセルの延びる方向に帯状に延びるように一対の電極層形成ペーストを塗布し、電極層形成ペースト付きハニカム成形体を作製する工程である。電極層形成ペーストは、電極層の要求特性に応じて配合した原料粉(金属粉末、及び、セラミックス粉末等)に各種添加剤を適宜添加して混練することで形成することができる。原料粉の平均粒子径は、限定的ではないが、例えば、5~50μmであることが好ましく、10~30μmであることがより好ましい。原料粉の平均粒子径はレーザー回折法で粒度の頻度分布を測定したときの、体積基準による算術平均径を指す。
工程4は、電極層形成ペースト付きハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体、すなわち目的とするハニカム構造体を得る工程である。焼成前に、バインダ等を除去するため、脱脂を行ってもよい。脱脂及び焼成の方法は特に限定されず、電気炉、ガス炉等を用いて焼成することができる。焼成条件としては、ハニカム構造体の材質にもよるが、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気において、1400~1500℃で、1~20時間加熱することが好ましい。
(1.円柱状の坏土の作製)
30gのリン酸エステル塩を及び12.5gのホウ酸を30kgの純水に添加して20分間撹拌し、P及びBを含有する水溶液を得た。
次いで、Al及びNがドーピングされた炭化珪素(SiC)粉末と、珪素(Si)粉末を、65:35の質量割合で混合してセラミックス原料を調製した。SiC(炭化珪素)中にドーピングするAl及びNの量は、Al及びNのドーピング量が異なるSiC(炭化珪素)を混合することにより調整した。このセラミックス原料に、バインダとしてヒドロキシプロピルメチルセルロース、造孔材として吸水性樹脂を添加すると共に、先のP及びBを含有する水溶液を添加して成形原料とした。次いで、成形原料を真空土練機により混練し、円柱状の坏土を作製した。
得られた円柱状の坏土を所定の口金構造を有する押出成形機を用いて成形し、セルの延びる方向に垂直な断面における各セル形状が六角形である円柱状のハニカム成形体を得た。このハニカム成形体を高周波誘電加熱乾燥した後、熱風乾燥機を用いて更に120℃で2時間、大気雰囲気下で乾燥し、両端面を所定量切断して、ハニカム乾燥体を作製した。
珪素(Si)粉末、炭化珪素(SiC)粉末、メチルセルロース、グリセリン、及び水を、自転公転攪拌機で混合して、電極層形成ペーストを調製した。Si粉末、及びSiC粉末は体積比で、Si粉末:SiC粉末=40:60となるように配合した。また、Si粉末、及びSiC粉末の合計を100質量部としたときに、メチルセルロースは0.5質量部であり、グリセリンは10質量部であり、水は38質量部であった。珪素粉末の平均粒子径は6μmであった。炭化珪素粉末の平均粒子径は35μmであった。これらの平均粒子径はレーザー回折法で粒度の頻度分布を測定したときの、体積基準による算術平均径を指す。
上記の電極層形成ペーストを上記のハニカム乾燥体の外周壁の外表面上に中心軸を挟んで対向するように、曲面印刷機によって二箇所塗布した。各塗布部は、ハニカム乾燥体の両端面間の全長に亘って帯状に形成した(角度θ=180°、中心角α=127°)。次に、ハニカム乾燥体に塗布した電極層形成ペーストを乾燥させて、電極層形成ペースト付きハニカム乾燥体を得た。乾燥温度は、70℃とした。
得られた電極層形成ペースト付きハニカム乾燥体を、550℃で3時間、大気雰囲気下で脱脂した。次に、脱脂したハニカム乾燥体を1450℃で2時間、アルゴン雰囲気下で焼成し、円柱状のハニカム構造体を得た。ハニカム構造体は以下の試験に必要な数を製造した。
上記で得られたハニカム構造体は端面が直径80mmの円形であり、高さ(セルの延びる方向における長さ)が80mmであり、隔壁の厚みは125mmであり、外周壁の厚みは0.5mmであり、セル密度は90セル/cm2であり、隔壁の気孔率は38%であった。
上記で得られたハニカム構造体のハニカム構造部を構成するセラミックスにおけるSi(珪素)、SiC(炭化珪素)、及びSiO2(酸化珪素)の含有量を先述した方法に従って測定した。結果を表1に示す。
上記で得られたハニカム構造体のハニカム構造部を構成するセラミックスにおける珪素(Si)中のP濃度及びB濃度を先述した方法に従って測定した。ICP(高周波誘導結合プラズマ)分析装置としては、日立ハイテク社製の型式PS3510DDを使用した。結果を表1に示す。
上記で得られたハニカム構造体のハニカム構造部を構成するセラミックスにおける炭化珪素(SiC)中のAl濃度及びN濃度を先述した方法に従って測定した。SEMとしては、日立ハイテク社製の型式S-3400Nを使用し、SIMSとしてはCAMECA社製の型式NanoSIMS 50Lを使用した。結果を表1に示す。
上記で得られたハニカム構造体のハニカム構造部の25℃における体積抵抗率を先述した方法に従って測定した。結果を表1に示す。
ハニカム構造部の50℃での体積抵抗率(ρv50)に対する500℃での体積抵抗率(ρv500)の比(ρv500/ρv50)を先述した方法に従って測定した。結果を表1に示す。
上記で得られたハニカム構造体のハニカム構造部から隔壁のサンプルを採取し、気孔率を水銀ポロシメータにより求めた。結果を表1に示す。
上記で得られたハニカム構造体の一対の電極層のそれぞれの表面中央に400Vの電圧を20s印加したときの、ハニカム構造体の両端面及び外周壁における温度分布をサーモグラフィで観測し、発熱分布の均一性を評価した。評価基準は以下とした。結果を表1に示す。
A:ハニカム構造体に通電した際に、最高温度と最低温度の差が、実施例1の最高温度と最低温度の差と比較して、+150℃以内である。
B:ハニカム構造体に通電した際に、最高温度と最低温度の差が、実施例1の最高温度と最低温度の差と比較して、+150℃超、+250℃以内である。
C:ハニカム構造体に通電した際に、最高温度と最低温度の差が、実施例1の最高温度と最低温度の差と比較して、+250℃超であり、クラックへの影響が懸念される状態である。
ハニカム構造体のハニカム構造部を構成するセラミックスにおけるSi(珪素)、SiC(炭化珪素)、及びSiO2(酸化珪素)の含有量が表1に記載の値になるように、成形原料における炭化珪素(SiC)粉末と珪素(Si)粉末の配合比を変更した。また、Si中のB濃度及びP濃度が実施例1と同じになるように、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を調整した。それ以外は実施例1と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
Si(珪素)中にドーピングするP及びBの量を、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を変更することによって変更した他は、実施例2と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
Si(珪素)中にドーピングするP及びBの量を、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を変更することによって変更した他は、実施例1と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
ハニカム構造体のハニカム構造部を構成するセラミックスにおけるSi(珪素)、SiC(炭化珪素)、及びSiO2(酸化珪素)の含有量が表1に記載の値になるように、成形原料における炭化珪素(SiC)粉末と珪素(Si)粉末の配合比を変更した。また、Si中のB濃度及びP濃度が実施例6と同じになるように、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を調整した。それ以外は実施例6と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
Si(珪素)中にドーピングするP及びBの量を、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を変更することによって変更した他は、実施例3と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
SiC(炭化珪素)中にドーピングするAl及びNの量を、Al及びNのドーピング量が異なるSiC(炭化珪素)を混合することにより変更した他は、実施例2と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
SiC(炭化珪素)中にドーピングするAl及びNの量を、Al及びNのドーピング量が異なるSiC(炭化珪素)を混合することにより変更した他は、実施例1と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
Si(珪素)中にドーピングするP及びBの量を、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を変更することによって変更し、SiC(炭化珪素)中にドーピングするAl及びNの量を、Al及びNのドーピング量が異なるSiC(炭化珪素)を混合することにより変更した他は、実施例1と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
ハニカム構造体のハニカム構造部を構成するセラミックスにおけるSi(珪素)、SiC(炭化珪素)、及びSiO2(酸化珪素)の含有量が表1に記載の値になるように、成形原料における炭化珪素(SiC)粉末と珪素(Si)粉末の配合比を変更した。Si(珪素)中にドーピングするP及びBの量を、P及びBを含有する水溶液中のP及びBの濃度を変更することによって変更し、SiC(炭化珪素)中にドーピングするAl及びNの量を、Al及びNのドーピング量が異なるSiC(炭化珪素)を混合することにより変更した。その他は、実施例1と同じ方法でハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表1に示す。
110 :ハニカム構造体
112a :第一電極層
112b :第二電極層
113 :隔壁
114 :外周壁
115 :セル
116 :第一端面
118 :第二端面
120 :下地層
130 :金属端子
200 :排ガス浄化装置
220 :金属管
240 :電線
Claims (10)
- 外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第一端面から第二端面まで流体の流路を形成する複数のセルを区画する隔壁とを有するセラミックス製のハニカム構造部と、
前記外周壁の外表面に設けられて前記セルの延びる方向に帯状に延び、前記ハニカム構造部の中心軸を挟んで対向するように設けられた一対の電極層と、
を備え、
前記セラミックスが少なくとも珪素と炭化珪素を含み、以下の(1)及び(2)の一方又は両方の条件を満たすハニカム構造体。
(1)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(2)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が130質量ppm以上450質量ppm以下である。 - 前記(1)及び(2)の両方の条件を満たす請求項1に記載のハニカム構造体。
- 前記セラミックスが以下の(3)及び(4)の一方又は両方の条件を満たす請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
(3)前記セラミックス中の珪素含有量が21~30質量%であり、前記珪素はP及びBを含み、前記珪素中のP濃度からB濃度を差し引いた値(P-B量)が20質量ppm以上である。
(4)前記セラミックス中の炭化珪素含有量が50質量%以上であり、前記炭化珪素はAl及びNを含み、前記炭化珪素中のAl濃度からN濃度を差し引いた値(Al-N量)が300質量ppm以上450質量ppm以下である。 - 前記(3)及び(4)の両方の条件を満たす請求項3に記載のハニカム構造体。
- 前記セラミックス中の珪素と炭化珪素の合計含有量が80~95質量%である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
- 前記セラミックスが更に酸化珪素を5~20質量%含有する請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
- 前記ハニカム構造部の隔壁の気孔率が30%以上である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
- 前記ハニカム構造部の50℃での体積抵抗率(ρv50)に対する500℃での体積抵抗率(ρv500)の比(ρv500/ρv50)が0.30~0.80であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
- 請求項1又は2に記載のハニカム構造体と、
前記一対の電極層のそれぞれの外表面に接合された金属端子と、
を備える電気加熱型担体。 - 請求項9に記載の電気加熱型担体と、
前記電気加熱型担体を収容する金属管と、
を備える排ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023056766A JP7320154B1 (ja) | 2023-03-30 | 2023-03-30 | ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023056766A JP7320154B1 (ja) | 2023-03-30 | 2023-03-30 | ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7320154B1 true JP7320154B1 (ja) | 2023-08-02 |
Family
ID=87469584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023056766A Active JP7320154B1 (ja) | 2023-03-30 | 2023-03-30 | ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7320154B1 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012214306A (ja) | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 導電性セラミックス焼結体の製造方法 |
JP2022142543A (ja) | 2021-03-16 | 2022-09-30 | 日本碍子株式会社 | ハニカム構造体及び電気加熱式担体 |
-
2023
- 2023-03-30 JP JP2023056766A patent/JP7320154B1/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012214306A (ja) | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 導電性セラミックス焼結体の製造方法 |
JP2022142543A (ja) | 2021-03-16 | 2022-09-30 | 日本碍子株式会社 | ハニカム構造体及び電気加熱式担体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6716488B2 (ja) | 導電性ハニカム構造体 | |
CN112096495B (zh) | 蜂窝结构体、电加热式蜂窝结构体、电加热式载体以及废气净化装置 | |
EP2656900B1 (en) | Honeycomb structure | |
JP6364374B2 (ja) | ハニカム構造体、及びその製造方法 | |
JP7186643B2 (ja) | 電気加熱型担体、排気ガス浄化装置、電気加熱型担体の製造方法、接合体及び接合体の製造方法 | |
CN111691952A (zh) | 电加热型载体、废气净化装置以及电加热型载体的制造方法 | |
US11865529B2 (en) | Honeycomb structure and electrically heating support | |
JP7155054B2 (ja) | 電気加熱式担体及び排気ガス浄化装置 | |
JP7320154B1 (ja) | ハニカム構造体、電気加熱型担体及び排ガス浄化装置 | |
US20220287154A1 (en) | Honeycomb structure, electrically heating support and exhaust gas purifying device | |
US20220240352A1 (en) | Electrically heating support and exhaust gas purifying device | |
JP7335836B2 (ja) | 電気加熱型担体、排気ガス浄化装置及び電気加熱型担体の製造方法 | |
JP7225470B2 (ja) | 電気加熱式担体及び排気ガス浄化装置 | |
JP7313589B1 (ja) | ハニカム構造体の製造方法 | |
JP6905929B2 (ja) | ハニカム構造体 | |
US20230278022A1 (en) | Honeycomb structure, electrically heating catalyst support and exhaust gas purifying device | |
US20230313721A1 (en) | Honeycomb structure, electrically heated carrier, and exhaust gas purification device | |
JP7250996B2 (ja) | ハニカム構造体及び電気加熱式担体 | |
US20230311110A1 (en) | Honeycomb structure, electrically heated carrier and exhaust gas purification device | |
JP7261934B2 (ja) | 電気加熱式担体及び排気ガス浄化装置 | |
US20230311107A1 (en) | Honeycomb structure, electrically heated carrier, and exhaust gas purification device | |
JP7259133B2 (ja) | 電気加熱式担体及び排気ガス浄化装置 | |
JP7330359B2 (ja) | 電気加熱式担体及び排気ガス浄化装置 | |
US20230304429A1 (en) | Honeycomb structure, electrically heating support, and exhaust gas purification device | |
JP2022144219A (ja) | ハニカム構造体、電気加熱式担体及び排気ガス浄化装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230413 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20230413 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7320154 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |