JP7316640B2 - ハンガー、天井構造、及び天井構造の組立方法 - Google Patents

ハンガー、天井構造、及び天井構造の組立方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハンガー、天井構造、及び天井構造の組立方法に関する。
建築躯体の構造材である母屋に対し、中間部材を介して化粧パネルを固定した天井構造が広く普及している。例えば特許文献1には、躯体側部材(母屋)に対して支持部材が係合し、支持部材に対して固定部材が固定され、この固定部材に野縁が固定された天井構造が開示されている。ロックウール吸音板やグラスウールボード等である天井材(化粧パネル)は、ビス等により野縁に取り付けられる。
特開2017-226989号公報
上述したように、特許文献1記載の天井構造では、化粧パネルが取り付けられる野縁が、支持部材や固定部材を介して母屋に固定されている。このように野縁が直接的に母屋に固定されておらず、野縁と母屋との間の固定部分に他部材が介在している天井構造は、地震等により母屋が揺動した場合に、野縁や化粧パネルの振幅が大きくなり、損傷に至り、化粧パネルや部材が落下する等のおそれがあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、堅牢な天井構造を実現するハンガー、天井構造、及び天井構造の組立方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、断面が略H字形状を呈するバーを、断面が略C字形状を呈する母屋に対して仮固定するためのハンガーであって、ハンガー底板と、ハンガー底板の一端から所定方向に延出するハンガー背面板と、ハンガー底板の他端から所定方向に延出し、所定間隔を空けてハンガー背面板と対向するハンガー正面板と、母屋のリップ部に係止するための係止部と、バーのフランジを支持するための支持部と、を有し、ハンガー底板に開口が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ハンガーがバーを母屋に対して仮固定している状態で、母屋の一部を、ハンガー底板に形成された開口を介して露出させることができる。これにより、当該開口を挿通する固定部材により、母屋とバーとの間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋とバーとを固定することが可能になる。すなわち、バーを直接的に母屋に固定することが可能になる。この結果、地震等により母屋が揺動した場合でも、バーの振幅の増大を抑制し、天井構造の損傷を抑制することが可能になる。
また、係止部は、ハンガー正面板の所定方向側の端部からハンガー背面板側に傾斜して延出する係止板を有し、ハンガー正面板と係止板との間に形成される空間は、両端部が開放されている。
この構成によれば、母屋のリップ部が、ハンガー正面板と係止板との間に形成される空間に進入するようにハンガーを配置することにより、ハンガーを容易に母屋に係止させることができる。また、当該空間は、両端部が開放されているため、母屋のリップ部に対してハンガーをスライド移動させることができる。これにより、バーを仮固定しているハンガーをスライド移動させ、母屋に対するバーの位置を調整することが可能になる。
また、支持部は、ハンガー底板よりも所定方向と反対の方向に配置された支持板を有し、支持板は、ハンガー底板との間にスロットを形成している。
この構成によれば、スロット内に、断面が略H字形状を呈するバーのフランジを挿入配置することにより、支持板によりフランジを下方から支持するとともに、開口を介して母屋とフランジとを対向させることができる。これにより、当該開口を挿通する固定部材により、母屋とバーとの間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋とバーとを固定することが可能になる。
本発明において、好ましくは、支持板は、所定方向(つまり、ハンガー背面板及びハンガー正面板が延出する方向)に貫通する貫通穴が形成され、開口の一部を覆うように配置されている。
この構成によれば、開口を覆うように配置された支持板により、バーのフランジが開口を介して母屋と適切に対向するように当該フランジを支持しつつ、貫通穴及び開口を挿通する固定部材により、母屋と当該フランジとを固定することが可能になる。
本発明において、好ましくは、所定間隔(つまり、ハンガー背面板とハンガー正面板との間隔)は、50mmから54mmであり、ハンガー背面板の延出量は、34mmから36mmであり、ハンガー正面板の延出量は、20mmから24mmである。
一般に、母屋として、JIS G 3350に準拠したリップ溝形鋼(C形鋼)が用いられることが多い。特に、梁成が略100mm、梁幅が略50mm、リップ高さが略20mmのリップ溝形鋼は、母屋として広く用いられている。JIS G 3350では、梁幅50mmに対して±1.5mmの寸法許容値が定められ、リップ高さ20mmに対して2.0mmの寸法許容値が定められている。
上記構成によれば、ハンガー背面板とハンガー正面板との間隔は50mmから54mmとされ、ハンガー背面板の延出量は34mmから36mmとされ、ハンガー正面板の延出量は20mmから24mmとされている。特に、ハンガー背面板とハンガー正面板との間隔、ハンガー正面板の延出量は、それぞれ、上述した寸法許容値を考慮した母屋の梁幅、リップ高さに対応するものであり、母屋と、当該母屋に係止したハンガーとの間に適度なクリアランスが形成されるように設定されている。本発明者らの検討によれば、このようなサイズを有するハンガーの係止部を、上述した梁成、梁幅、及びリップ高さを有する母屋のリップ部に係止させた後、ハンガー底板を軽く持ち上げるだけで、ハンガー背面板とハンガー正面板との間に母屋を嵌入させ、そのハンガーの姿勢を維持できることが判った。つまり、母屋に係止させているハンガーの姿勢を、固定部材等を用いることなく、バーを母屋に固定し終えた際のハンガーの姿勢に近いものにすることが可能になる。この結果、母屋にハンガーを係止させた後、バーをハンガーに支持させる作業や、固定部材により母屋とバーとを固定する作業を、容易に行うことが可能になる。
上述した目的を達成するために、本発明の他の態様は、天井構造であって、断面が略C字形状を呈する母屋と、断面が略H字形状を呈し化粧パネルを保持するバーと、バーを母屋に仮固定するためのハンガーと、バーを母屋に固定する固定部材と、を備え、ハンガーは、ハンガー底板と、ハンガー底板の一端から所定方向に延出するハンガー背面板と、ハンガー底板の他端から所定方向に延出し、所定間隔を空けてハンガー背面板と対向するハンガー正面板と、母屋のリップ部に係止するための係止部と、バーのフランジを支持するための支持部と、を有し、ハンガー底板に開口が形成されており、固定部材は、開口を挿通してバーを母屋に固定しており、係止部は、ハンガー正面板の所定方向側の端部からハンガー背面板側に傾斜して延出する係止板を有し、ハンガー正面板と係止板との間に形成される空間は、奥行方向における両端部が開放されており、支持部は、ハンガー底板よりも所定方向と反対の方向に配置された支持板を有し、支持板は、ハンガー底板との間にスロットを形成しており、バーのフランジは、スロット内に配置され、支持板により下方から支持されていることを特徴とする。
この構成によれば、ハンガー底板に形成された開口を挿通する固定部材により、母屋とバーとの間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋とバーとが固定されている。すなわち、バーは直接的に母屋に固定されている。この結果、地震等により母屋が揺動した場合でも、バーの振幅の増大を抑制し、天井構造の損傷を抑制することが可能になる。
上述した目的を達成するために、本発明の他の態様は、天井構造の組立方法であって、ハンガー底板と、ハンガー底板の一端から所定方向に延出するハンガー背面板と、ハンガー底板の他端から所定方向に延出し、所定間隔を空けてハンガー背面板と対向するハンガー正面板と、係止部と、ハンガー底板よりも所定方向と反対の方向に配置された支持板を有する支持部であって、支持板は、所定方向に貫通する貫通穴が形成されている、支持部と、を有するハンガーの係止部を、断面が略C字形状を呈する母屋のリップ部に係止させる係止工程と、断面が略H字形状を呈するバーのフランジを、ハンガーの支持部に支持させるバー支持工程と、バーを母屋に固定する固定工程と、バーに化粧パネルを保持させるパネル保持工程と、を有し、ハンガー底板に開口が形成されており、固定工程において、開口及び貫通穴に固定部材を挿通させ、固定部材をバーのフランジと母屋とに螺入させることによりバーを母屋に固定することを特徴とする。
この構成によれば、固定工程において、ハンガー底板に形成された開口を挿通する固定部材により、母屋とバーとの間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋とバーとを固定することが可能になる。すなわち、バーを直接的に母屋に固定することが可能になる。この結果、地震等により母屋が揺動した場合でも、バーの振幅の増大を抑制し、天井構造の損傷を抑制することが可能になる。
また、パネル保持工程において、バーのフランジ間に化粧パネルを挿入するという簡単な作業により、バーに化粧パネルを保持させることができる。つまり、本発明に係るバーは、従来の天井構造における野縁、及び、野縁に対して化粧パネルを固定するための固定部材、の双方の機能を有している。これにより、天井構造の組み立てに要する工程の簡略化や省力化を図ることが可能になる。
本発明によれば、堅牢な天井構造を実現するハンガー、天井構造、及び天井構造の組立方法を提供することができる。
実施形態に係る天井構造を示す斜視図である。 図1のII部を示す断面図である。 母屋周辺の構成を示す分解斜視図である。 ハンガーを示す斜視図、側面図、及び断面図である。 母屋に対するハンガーの係止を示す説明図である。 互いに固定された母屋及びバーを示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1から図4を参照しながら、実施形態に係る天井構造1の概略と、天井構造1を構成する各部材の構成について説明する。図1は、天井構造1を示す斜視図であり、図2は、図1のII部を示す断面図である。図3は、母屋2周辺の構成を示す分解斜視図である。図4(A)、図4(B)は、それぞれハンガー3を示す斜視図、側面図である。図4(C)は、図4(A)のC-C断面を示す断面図である。
天井構造1は、不図示の建築躯体の天井部分を構成している。図1は、天井構造1を上方から示している。天井構造1は、それぞれ複数の母屋2、ハンガー3、バー4、及び化粧パネル5、を備えている。
母屋2は、建築躯体の構造材である。JIS G 3350に準拠したリップ溝形鋼が母屋2として用いられており、図3に示されるように、梁成H2、梁幅W2、及びリップ高さL2を有している。梁成H2は略100mmであり、梁幅W2は略50mmであり、リップ高さL2は略20mmである。
母屋2は鋼板を曲げ加工することにより形成されており、母屋底板21と、母屋背面板22と、下リップ部23と、上面板24と、上リップ部25と、を有している。下リップ部23は、本発明に係るリップ部の一例である。母屋背面板22と下リップ部23は、それぞれ母屋底板21の一端と他端から母屋底板21と略垂直な方向に延出し、互いに対向している。母屋底板21と母屋背面板22は屈曲部2aにおいて互いに連結しており、母屋底板21と下リップ部23は屈曲部2bにおいて互いに連結している。上面板24は、母屋底板21と略平行に配置され、上リップ部25は、母屋背面板22と略平行に配置されている。下リップ部23と上リップ部25との間には隙間が形成されている。このような構成を有する母屋2の断面は、略C字形状を呈している。
ハンガー3は、後述するように、バー4を母屋2に対して仮固定するための部材である。ハンガー3は、JIS G 3302に準拠した厚さ略0.8mmの溶融亜鉛めっき鋼板を曲げ加工することにより形成されている。図4に示されるように、ハンガー3は、ハンガー底板31と、ハンガー背面板32と、ハンガー正面板33と、係止板34と、支持板35,35と、を有している。
ハンガー底板31は、平面視で略矩形を呈している。図4(A)及び図4(C)に示されるように、ハンガー底板31の中央部に開口31aが形成されている。開口31aは、ハンガー底板31を厚さ方向に貫通している。
ハンガー背面板32とハンガー正面板33は、それぞれハンガー底板31の一端と他端からハンガー底板31と略垂直な方向に延出し、互いに対向している。すなわち、ハンガー背面板32及びハンガー正面板33は、互いに略平行に配置されている。図4(B)に示されるハンガー背面板32の延出量H3は、34mmから36mmであり、ハンガー正面板33の延出量L3は、20mmから24mmである。また、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間隔W3は、50mmから54mmである。すなわち、間隔W3は、上述した母屋2の梁幅W2(略50mm)と同程度か、若干大きい値に設定されている。図4(A)及び図4(B)に示されるように、ハンガー背面板32の端部近傍には、貫通穴32aが形成されている。
係止板34は、ハンガー正面板33の端部から、ハンガー背面板32側に傾斜して延出している。図4(B)に示される係止板34とハンガー正面板33とがなす角度θは、略30度である。係止板34は、ハンガー正面板33との間に空間34aを形成している。空間34aのハンガー底板31側の端部は開放されており、これにより、ハンガー底板31側から空間34aに進入可能に構成されている。また、図4(B)の紙面奥行方向における空間34aの両端部も開放されている。
支持板35,35は、ハンガー底板31よりも、ハンガー背面板32及びハンガー正面板33が延出している方向と反対の方向に配置されている。図4(C)に示されるように、支持板35,35は、ハンガー底板31の開口31aの端部から中央部に向かって延出し、平面視で開口31aの一部を覆うように配置されている。支持板35,35の上面は、後述するようにバー4のフランジ41を支持するための支持部3bとして機能する。ハンガー3の支持部3bとして機能する。また、支持板35,35は、ハンガー底板31と略平行に配置され、ハンガー底板31との間にフランジ用スロット71を形成している。さらに、支持板35,35の端部35a,35a間には、ウェブ用スロット72が形成されている。
バー4は、化粧パネル5を保持するための部材である。図2及び図3に示されるように、バー4は、フランジ41,43と、ウェブ45と、を有している。フランジ41,43は間隔を空けて配置され、ウェブ45は、その両者を連結している。これにより、バー4の断面は略H字形状を呈している。
化粧パネル5は、居室の天井面を構成する部材である。化粧パネル5はグラスウールを基材としており、その表面は意匠性を高めるために化粧処理が施されている。
次に、図1から図6を参照しながら、天井構造1の組立方法について説明する。図5は、母屋2に対するハンガー3の係止を示す説明図である。図6は、互いに固定された母屋2及びバー4を示す断面図であり、図4のC-C断面に対応する断面を示している。
本実施形態に係る天井構造1の組立方法は、係止工程と、バー支持工程と、調整工程と、固定工程と、パネル保持工程と、を有している。
[係止工程]
まず、係止工程において、図3に矢印A1で示されるように、ハンガー3を母屋2に係止させる。詳細には、図5(A)に矢印A5で示されるように、ハンガー3のハンガー正面板33と係止板34との間に形成された空間34aに、母屋2の下リップ部23の上端23aを進入させるようにして、係止板34を下リップ部23に係止させる。
さらに、図5(B)に矢印A6で示されるように、ハンガー底板31を軽く持ち上げる。詳細には、下リップ部23の上端23aに係止している係止板34を中心として、ハンガー3を回転させるように持ち上げる。これにより、図5(C)に示されるように、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間に母屋2が嵌入する。この際、ハンガー底板31やハンガー背面板32が、母屋2の屈曲部2aや屈曲部2bと干渉する場合があるが、上述したようにハンガー3は薄い鋼板により形成されているため、弾性変形して母屋2を嵌入させることができる。ハンガー3のハンガー底板31、ハンガー背面板32、ハンガー正面板33は、それぞれ、母屋2の母屋底板21、母屋背面板22、下リップ部23に沿うように配置される。また、ハンガー底板31に形成された開口31aは、母屋底板21の一部を露出させ、支持板35,35がその下方を覆う。
ところで、ハンガー3には、その自重により、下リップ部23の上端23aを中心とする回転モーメントが作用する。この自重による回転モーメントは、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間から母屋2を離脱させる方向にハンガー3を回転させる方向に作用する。
しかしながら、上述したように、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間隔W3(50mmから54mm)は、母屋2の梁幅W2(略50mm)と同程度か、若干大きい値に設定されている。そのため、母屋2が嵌入しているハンガー3に対して上述した回転モーメントが作用した場合でも、ハンガー底板31が屈曲部2bに引っ掛かったり、ハンガー背面板32が屈曲部2aに引っ掛かったりして、回転モーメントに抗する反力が発生する。これにより、図5(C)に示されるように、母屋2が嵌入している状態のハンガー3の姿勢が維持される。
[バー支持工程]
バー支持工程では、母屋2に係止しているハンガー3にバー4を支持させる。詳細には、図3に矢印A2で示されるように、バー4のフランジ41をハンガー3のフランジ用スロット71(図4(C)参照)内に挿入配置するとともに、バー4のウェブ45をハンガー3のウェブ用スロット72(図4(C)参照)内に挿入配置する。
これにより、バー4のフランジ41が、ハンガー3の支持板35,35の上面により下方から支持される。すなわち、ハンガー3は、バー4を母屋2に対して仮固定する。バー4のフランジ41の一部は、ハンガー底板31に形成された開口31aを介して、母屋底板21と対向する。
[調整工程]
調整工程は、固定工程に先駆けて実施される。調整工程では、バー4が挿入配置されたハンガー3の位置を調整する。詳細には、図5(C)に矢印A7で示されるように、ハンガー3を、母屋2の長手方向に沿ってスライド移動させることにより、母屋2に対するバー4の位置を調整する。
上述したように、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間隔W3(50mmから54mm)は、母屋2の梁幅W2(略50mm)と同程度か、若干大きい値に設定されている。そのため、母屋背面板22とハンガー背面板32との間、及び、下リップ部23とハンガー正面板33との間には、それぞれ微小な隙間が形成されている。これにより、過大な力を加えることなくハンガー3をスライド移動させ、バー4の位置を容易に調整することが可能になる。
[固定工程]
固定工程では、まず、図3に矢印A4で示されるように、ねじ62によりハンガー3を母屋2に固定する。ねじ62は、ハンガー背面板32に形成されている貫通穴32aを挿通し、母屋背面板22に螺入している。これにより、ハンガー3が母屋背面板22に固定される。
次に、図3に矢印A3で示されるように、ねじ61によりバー4を母屋2に固定する。ねじ61は、本発明に係る固定部材の一例である。図6に示されるように、ねじ61は、支持板35に形成されている貫通穴35b、及び、ハンガー底板31に形成されている開口31aを挿通し、フランジ41と母屋底板21に螺入している。これにより、母屋2とバー4との間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋2とバー4とが固定される。すなわち、バー4は直接的に母屋2に固定される。このねじ61により、ハンガー3も母屋底板21に固定される。
尚、図6は、ハンガー3の貫通穴35b,35bの一方のみにねじ61が挿通された形態を示しているが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、貫通穴35b,35bの双方にねじ61を挿通させ、より強固にバー4を母屋2に固定してもよい。
[パネル保持工程]
パネル保持工程では、図1に示されるように、バー4に化粧パネル5を保持させる。詳細には、図2に示されるように、バー4のフランジ41,43及びウェブ45により形成される凹部に化粧パネル5の端部51を挿入することにより、化粧パネル5の四方を保持する。隣り合う複数の化粧パネル5により一連の天井面を構成することにより、天井構造1の組み立てが完了する。
次に、本実施形態に基づく作用効果について説明する。
この構成によれば、ハンガー3がバー4を母屋2に対して仮固定している状態で、母屋2の一部を、ハンガー底板31に形成された開口31aを介して露出させることができる。これにより、開口31aを挿通するねじ61により、母屋2とバー4との間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋2とバー4とを固定することが可能になる。すなわち、バー4を直接的に母屋2に固定することが可能になる。この結果、地震等により母屋2が揺動した場合でも、バー4の振幅の増大を抑制し、天井構造1の損傷を抑制することが可能になる。
また、ハンガー正面板33と係止板34との間に形成される空間34aは、両端部が開放されている。この構成によれば、母屋2の下リップ部23が、ハンガー正面板33と係止板34との間に形成される空間34aに進入するようにハンガー3を配置することにより、ハンガー3を容易に母屋2に係止させることができる。また、空間34aは、両端部が開放されているため、母屋2の下リップ部23に対してハンガー3をスライド移動させることができる。これにより、バー4を仮固定しているハンガー3をスライド移動させ、母屋2に対するバー4の位置を調整することが可能になる。
また、支持板35,35は、ハンガー底板31との間にフランジ用スロット71を形成している。この構成によれば、フランジ用スロット71内に、断面が略H字形状を呈するバー4のフランジ41を挿入配置することにより、支持板35,35によりフランジ41を下方から支持するとともに、開口31aを介して母屋2とフランジ41とを対向させることができる。これにより、開口31aを挿通するねじ61により、母屋2とバー4との間の固定部分に他部材を介在させることなく、母屋2とバー4とを固定することが可能になる。
また、支持板35,35は、所定方向に貫通する貫通穴35bが形成され、開口31aの一部を覆うように配置されている。この構成によれば、開口31aを覆うように配置された支持板35,35により、バー4のフランジ41が開口31aを介して母屋2と適切に対向するようにフランジ41を支持しつつ、貫通穴35b及び開口31aを挿通するねじ61により、母屋2とフランジ41とを固定することが可能になる。
また、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間隔W3は、50mmから54mmであり、ハンガー背面板32の延出量H3は、34mmから36mmであり、ハンガー正面板33の延出量L3は、20mmから24mmである。本発明者らの検討によれば、このようなサイズを有するハンガー3の係止板34を、梁成H2が略100mm、梁幅W2が略50mm、リップ高さL2が略20mmの母屋2の下リップ部23に係止させた後、ハンガー底板31を軽く持ち上げるだけで、ハンガー背面板32とハンガー正面板33との間に母屋2を嵌入させ、そのハンガー3の姿勢を維持できることが判った。つまり、母屋2に係止させているハンガー3の姿勢を、ねじ等を用いることなく、バー4を母屋2に固定し終えた際のハンガー3の姿勢に近いものにすることが可能になる。この結果、母屋2にハンガー3を係止させた後、バー4をハンガー3に支持させる作業や、ねじ61により母屋2とバー4とを固定する作業を、容易に行うことが可能になる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されず、適宜変更することができる。
1 :天井構造
2 :母屋
23 :下リップ部(リップ部)
3 :ハンガー
3b :支持部
31 :ハンガー底板
31a:開口
32 :ハンガー背面板
32a:貫通穴
33 :ハンガー正面板
34 :係止板(係止部)
34a:空間
35 :支持板
4 :バー
41,43:フランジ
5 :化粧パネル
61 :ねじ(固定部材)
71 :フランジ用スロット(スロット)
H2 :梁成
H3 :延出量
L2 :リップ高さ
L3 :延出量
W2 :梁幅
W3 :間隔(所定間隔)

Claims (10)

  1. 断面が略H字形状を呈するバーを、断面が略C字形状を呈する母屋に対して仮固定するためのハンガーであって、
    ハンガー底板と、
    前記ハンガー底板の一端から所定方向に延出するハンガー背面板と、
    前記ハンガー底板の他端から前記所定方向に延出し、所定間隔を空けて前記ハンガー背面板と対向するハンガー正面板と、
    前記母屋のリップ部に係止するための係止部と、
    前記バーのフランジを支持するための支持部と、を有し、
    前記ハンガー底板に開口が形成されており、
    前記係止部は、前記ハンガー正面板の前記所定方向側の端部から前記ハンガー背面板側に傾斜して延出する係止板を有し、
    前記ハンガー正面板と前記係止板との間に形成される空間は、奥行方向における両端部が開放されており、
    前記支持部は、前記ハンガー底板よりも前記所定方向と反対の方向に配置された支持板を有し、
    前記支持板は、前記ハンガー底板との間にスロットを形成していることを特徴とする、ハンガー。
  2. 前記支持板は、前記所定方向に貫通する貫通穴が形成され、前記開口の一部を覆うように配置されている、請求項に記載のハンガー。
  3. 前記所定間隔は、50mmから54mmであり、
    前記ハンガー背面板の延出量は、34mmから36mmであり、
    前記ハンガー正面板の延出量は、20mmから24mmである、請求項1又は2に記載のハンガー。
  4. 天井構造であって、
    断面が略C字形状を呈する母屋と、
    断面が略H字形状を呈し化粧パネルを保持するバーと、
    前記バーを前記母屋に仮固定するためのハンガーと、
    前記バーを前記母屋に固定する固定部材と、を備え、
    前記ハンガーは、
    ハンガー底板と、
    前記ハンガー底板の一端から所定方向に延出するハンガー背面板と、
    前記ハンガー底板の他端から前記所定方向に延出し、所定間隔を空けて前記ハンガー背面板と対向するハンガー正面板と、
    前記母屋のリップ部に係止するための係止部と、
    前記バーのフランジを支持するための支持部と、を有し、
    前記ハンガー底板に開口が形成されており、
    前記固定部材は、前記開口を挿通して前記バーを前記母屋に固定しており、
    前記係止部は、前記ハンガー正面板の前記所定方向側の端部から前記ハンガー背面板側に傾斜して延出する係止板を有し、
    前記ハンガー正面板と前記係止板との間に形成される空間は、奥行方向における両端部が開放されており、
    前記支持部は、前記ハンガー底板よりも前記所定方向と反対の方向に配置された支持板を有し、
    前記支持板は、前記ハンガー底板との間にスロットを形成しており、
    前記バーのフランジは、前記スロット内に配置され、前記支持板により下方から支持されていることを特徴とする、天井構造。
  5. 前記支持板は、前記所定方向に貫通する貫通穴が形成され、前記開口の一部を覆うように配置されており、
    前記固定部材は、前記開口及び前記貫通穴を挿通して前記バーを前記母屋に固定している、請求項に記載の天井構造。
  6. 前記母屋は、梁成が略100mmであり、梁幅が略50mmであり、リップ高さが略20mmであり、
    前記所定間隔は、50mmから54mmであり、
    前記ハンガー背面板の延出量は、34mmから36mmであり、
    前記ハンガー正面板の延出量は、20mmから24mmである、請求項4又は5に記載の天井構造。
  7. 天井構造の組立方法であって、
    ハンガー底板と、
    前記ハンガー底板の一端から所定方向に延出するハンガー背面板と、
    前記ハンガー底板の他端から前記所定方向に延出し、所定間隔を空けて前記ハンガー背面板と対向するハンガー正面板と、
    係止部と、
    前記ハンガー底板よりも前記所定方向と反対の方向に配置された支持板を有する支持部であって、前記支持板は、前記所定方向に貫通する貫通穴が形成されている、前記支持部と、
    を有するハンガーの前記係止部を、断面が略C字形状を呈する母屋のリップ部に係止させる係止工程と、
    断面が略H字形状を呈するバーのフランジを、前記ハンガーの支持部に支持させるバー支持工程と、
    前記バーを前記母屋に固定する固定工程と、
    前記バーに化粧パネルを保持させるパネル保持工程と、を有し、
    前記ハンガー底板に開口が形成されており、
    前記固定工程において、前記開口及び前記貫通穴に固定部材を挿通させ、該固定部材を前記バーのフランジと前記母屋とに螺入させることにより前記バーを前記母屋に固定することを特徴とする、天井構造の組立方法。
  8. 前記係止部は、前記ハンガー正面板の前記所定方向側の端部から前記ハンガー背面板側に傾斜して延出する係止板を有し、
    前記ハンガー正面板と前記係止板との間に形成される空間は、奥行方向における両端部が開放されており、
    前記固定工程に先駆けて、前記バーを支持している前記ハンガーを前記母屋の長手方向に沿ってスライド移動させることにより、前記バーの位置を調整する調整工程を有している、請求項に記載の天井構造の組立方法。
  9. 前記支持板は、前記ハンガー底板との間にスロットを形成しており、
    前記バー支持工程において、前記バーの前記フランジを前記スロット内に挿入配置し、該フランジを前記支持板に下方から支持させる、請求項に記載の天井構造の組立方法。
  10. 前記母屋は、梁成が略100mmであり、梁幅が略50mmであり、リップ高さが略20mmであり、
    前記所定間隔は、50mmから54mmであり、
    前記ハンガー背面板の延出量は、34mmから36mmであり、
    前記ハンガー正面板の延出量は、20mmから24mmである、請求項からのいずれか一項に記載の天井構造の組立方法。
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