JP7315206B2 - 耐熱材料 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱特性に優れた白金をベースとする材料、特に、高温で使用されるルツボや器具、ヒーター線、として有用な耐熱材料の技術分野に属する。
高温で使用されるルツボや器具および装置、熱電対、ヒーター線等を構成する材料として、白金が広い産業分野で用いられている。白金が広い分野で用いられている理由としては、優れた耐食性及び耐酸化性を有すること、高い融点を有すること、非反応性で高温下においても酸化物等の溶融物や固形物との反応が少ないこと、各種形状への加工が容易であること等が挙げられる。
しかしながら、Ptは機械的強度が低く、また工程中に高温領域下での加熱がある場合、結晶粒が粗大化し、工程中で曲げ加工等が行われると、粒界から破断するといった問題がある。
また、PtにRh等を添加し、高温強度を上げる場合もあるが、Rhが含有されている場合、特にルツボでは溶融物と反応し、溶融物が変色する場合があり、Rhを含有しない材料での高強度化の要求がある。
特許文献1には、酸化物分散型強化白金が開発されている。Ptにジルコニア等の酸化物を分散させると高温下での強化が向上することが記載されている。
特許文献2には、PtとSrおよび/またはBaを合金化した線材は、高温クリープ試験における破断時間が増加することが開示されている。
特許文献3には、Pt中にPtとSrの金属間化合物を形成させた合金は、Ptと比較して、室温、高温で引張強さが増加することが開示されている。
特公昭54-3803 特許第4251517号 特許第5187925号
酸化物分散型強化白金は、Pt-Rh合金以上の高温強度を有するが、溶接部での強度低下(溶融時に酸化物が抜ける)および溶接方法により強度低下にばらつきが生じる、PtやPt-Rh合金と異なり伸びが小さく、破壊の予測が難しい等の取扱いの難しさがある。また特許文献2、3ではPtに対して十分高強度化は図れているが、更なる長寿命化が求められている。
そこで、本発明の目的は、耐熱性の指標としての高温におけるクリープ破断時間が顕著に増加する耐熱材料を提供することである。
そこで、本発明者らは、上記従来技術の課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、Ptをベースとする材料に特定量のSr及び特定量のBaを含有させ、当該材料中にPtとS
rとBaとを析出相として分散させると、耐熱性の指標としての高温におけるクリープ破断時間が顕著に増加することを見出した。
したがって、本発明の主たる特徴又は態様を表すものとして、次の材料:
1500~7500ppmのSr及び100~2500ppmのBaを含有し、残部がPt及び不可避不純物よりなり、かつ、Pt中にPtとSrとBaとが析出相として分散していることを特徴とする耐熱材料、を提供する。
本発明によれば、耐熱性の指標としての高温におけるクリープ破断時間が従来の類似品に比べ顕著に増加する耐熱材料を提供することができる。
本発明の耐熱材料にいう、耐熱又は耐熱性は、例えば、被験材料から作製したt0.25mmの板を試験片として、大気雰囲気中、1400℃、応力6.5MPaでクリープ試験を行った場合に、破断時間が10時間以上、好ましくは11時間以上、より好ましくは、12時間以上であることを意味する。
本発明の耐熱材料は、前述のとおり、一般的には、1500~7500ppmのSr及び100~2500ppmのBaを含有する。しかし、限定されるものでないが、別の態様として、Srは、1800~7500ppm、1800~7000ppm、2000~7000ppm、2000~6800ppm、であることができる。一方、Baは、100~2400ppm、100~2300ppm、100~2000ppmであることができる。これらのSr又はBaの各範囲内にある、いずれの値のSrといずれの値のBaとの組み合わせであることもできる。しかし、これらの値又は組み合わせは、前述のクリープ試験を行って、それらの試験結果を参照に適宜決定することができる。ここで1ppm=0.0001mass%である。
上記のように構成される材料において、PtとSrとBaが析出相として分散している材料は、高温でのクリープ特性が顕著に優れている。高温でのクリープ破断時間が延びたことにより、所期の効果を奏する上で、より長時間での使用、または使用量を減らすことが可能となる。
Srが1500ppm未満、または、Baが100ppm未満の場合、高温におけるクリープ破断時間の値は低下し、Pt中にPtとSrの金属間化合物を形成させたPt-Sr合金と同等もしくはそれ以下となる。
Srが7500ppm超でさらにBaが2500ppm超でSrとBaの合計が10000ppm以上含有すると冷間時に割れ等が発生し、加工性が低下する。
本発明に従う耐熱材料は、より具体的には、PtにSrとBaを所定の量で調整し、それをアーク溶解、高周波溶解などで溶解することにより製造することができる。溶解時の雰囲気は、例えば、アルゴンなどの不活性雰囲気中で行い、溶融状態の上記の合金を適当な型に鋳造し、インゴットを作製する。必要に応じて、インゴットを鍛造やスェージング加工を施し、圧延による板加工や、溝ロールにより角形または多角形の棒材または、ダイス伸線による線材に加工する。このようにして、Pt合金であってPtとSrとBaの3元素からなる析出相が材料中に形成、分散されている耐熱材料を作製することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
表1に示す実施例1~6と比較例1~7の成分組成のPtおよびPt合金を、アーク溶解炉でアルゴン雰囲気下に溶解して試験用インゴットを製造した。
Figure 0007315206000001
作製したインゴットを1000℃×1hr熱処理、圧延を繰り返し、最終的にt1.0mmで熱処理し、t0.25mmまで圧延(加工率:75%)した。加工性評価は、t1mmで1000℃×1hr熱処理し、t0.25mmまで冷間圧延できるかを判断基準とした。表2に加工性調査結果を示す。
Figure 0007315206000002
試験の結果、比較例6以外t0.25mmまで圧延が可能であり問題なく加工が可能であった。このことからSrおよびBaを過度に添加すると加工性が低下することが分かる。
加工性、クリープ試験を調査した。作製したt0.25mmの板を試験片とし、大気雰囲気中、1400℃、応力6.5MPaでクリープ試験を行った。表3にクリープ試験時の破断時間を示す。
Figure 0007315206000003
表3の結果から実施例1~7は、Baを添加していない比較例3と比較し、約2~4倍程
度破断時間が延びた。比較例1~2は、負荷応力まで達せず切れたため記載していない。比較例4、5は、比較例3のBaを添加していないものに比べ、ほぼ差のない時間で破断しており、寿命の向上は確認できなかった。
比較例7~8のように、SrにBa以外を添加しても、比較例3に比べて破断時間は差がないか若干低下することが分かった。
実施例のサンプルについて、EPMAによる面分析を行った。面分析の結果、Srの検出位置とBaの検出位置が同一箇所で確認されており、析出相はPtとSrとBaからなっていることが分かる。析出相の大きさは、数十nm~数μmの大きさで分散している。なお、EPMAにおいて、プローブ電流値は2×10-7A、プローブ径は1μmに設定した。
実施例2~4の数μmの析出相を、エネルギー分散型X線分析(EDS)で、ZAF補正を使い定量分析を行った。同時に析出相以外のマトリックスの定量分析も同時に行った。分析結果を表4に示す。
Figure 0007315206000004
表4中の実施例2~4の析出相は、PtとSrとBaから形成されていることが分かる。

Claims (1)

  1. 1500~7500ppmのSr及び100~2500ppmのBaを含有し、残部がPt及び不可避不純物よりなり、かつ、Pt中にPtとSrとBaとが析出相として分散していることを特徴とする耐熱材料。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001335862A (ja) 2000-03-23 2001-12-04 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 耐熱特性に優れた白金材料
JP2009287077A (ja) 2008-05-28 2009-12-10 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 導電材料
JP2010275575A (ja) 2009-05-27 2010-12-09 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 高耐久性Pt線

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