JP7314103B2 - 電動機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機の制御装置に関し、モータ電流センサを用いずにモータ電流情報を検出するセンサレス制御方法及び装置に関するものである。
従来、電動機の制御装置において、電動機の磁極位置を検出するための磁極位置センサ、あるいはモータ電流センサを省略することによるセンサレス制御技術が提案されている。
特許文献1の同期モータ制御装置は、同期モータ制御装置は、直流電圧を電力半導体スイッチング素子で交流電圧に変換して同期モータを駆動するインバータ回路と、指令速度に従って制御処理を行う制御回路と、前記インバータ回路を駆動するドライバと、前記インバータ回路に流れる直流電流を検出する直流電流検出器とを具備し、前記制御回路が電力半導体素子をスイッチングする信号を作成するタイマ回路と、該スイッチング信号に同期して前記検出した直流電流をアナログデジタル変換( 以下A D 変換と略記する。) するA D 変換部とを備え、前記スイッチング信号に同期して、一定の時間間隔で複数回アナログデジタル変換を行い、アナログデジタル変換した複数の直流電流情報を基に前記インバータの出力電流を再現して同期モータを制御する。
直流電流情報は、電流検出回路の温度変化や部品バラツキにより検出性誤差が生じるが、解決策として特許文献1では、直流電流が流れていない位相もA D 変換し、その結果と直流が流れている位相でのA D 変換結果とを組み合わせて、直流電流検出回路の出力に含まれるオフセット電圧を除去している。
特開2004-64903
特許文献1の方法では直流電流が流れていない位相のA D 変換について、特に同期モータを駆動中においては、直流電流が流れている位相のA D 変換とは異なるAD変換器を用いこととなるため専用の回路が必要である。
また、直流電流が流れている位相のA D 変換はキャリア信号の三角波の山側と谷側のタイミング、またはインバータ回路の電力半導体スイッチング素子が全てオフであるタイミングとしているが、このタイミングでは前記電力半導体スイッチング素子のオフ遅れによる直流電流の残留成分や、半導体スイッチング素子がスイッチングした時に生じるリンギング電流を検出してしまい、直流電流検出回路の出力に含まれるオフセット電圧を正しく検出できない可能性がある。
記課題を解決するために、本発明に係る電動機の制御装置は、直流電圧を複数の電力半導体スイッチング素子によって3相交流電圧に変換して同期モータを駆動するPWM制御型インバータ回路と、指令速度に従って制御処理を行う制御回路と、前記インバータ回路を駆動するドライバと、前記インバータ回路に流れる直流電流を検出する直流電流検出器とを具備した同期モータの制御装置において、前記制御回路がPWM信号を作成するタイマ回路と、該PWM信号に同期して前記検出した直流電流をアナログデジタル変換するAD変換部とを備えていて前記PWM信号に同期して、第1のアナログデジタル変換と第2のアナログデジタル変換とを行い、所定のタイミングにおいて前記第1のアナログデジタル変換または第2のアナログデジタル変換の代わりに、直流電源の正端子側に接続したインバータ回路の電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、もしくは負端子間に接続した電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、あるいは6個のスイッチング素子がいずれもオフとなる時点でアナログデジタル変換を行って第3の直流電流情報を得て、電圧最小相電流である第1の直流電流情報と前記第3の直流電流情報の差と、電圧最大相電流である第2の直流電流情報と前記第3の直流電流情報との差と、PWM信号情報とを基に前記インバータ回路の出力電流を再現して同期モータを制御し、直流電源の正端子側に接続したインバータ回路の電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、もしくは負端子間に接続した電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、あるいは6個のスイッチング素子がいずれもオフとなる時点、のいずれにも該当しない状態に切り替わる直前でアナログデジタル変換を行って第3の直流電流情報を得て、前記第1の直流電流情報と前記第3の直流電流情報の差と、前記第2の直流電流情報と第3の直流電流情報との差と、前記PWM信号情報とを基に前記インバータ回路の出力電流を再現して同期モータを制御することを特徴とする
本発明により、センサレス制御方式の目的である、部品削減による信頼性向上、設置場所における制約の排除を満たしたまま、電流検出回路の温度変化や部品バラツキの補正が同期モータを駆動している間にも可能となり、従来の電流センサレス制御よりも電流検出精度を向上し高品質なモータ制御を実現できる。
本実施例の同期モータ制御装置のブロック図 増幅器7 の増幅特性図 モータ印加電圧情報1 8 a とキャリア信号の模式図 図3 の正弦波信号とキャリア信号を、キャリア信号の1 周期に対して拡大した図 インバータ回路2 の各オンモードにおける通電状態 A D 変換部8 の構成のブロック図 図6 のA D 変換部8 の動作説明図
以下図面を用いて説明する。図1 は、本実施例の同期モータ制御装置のブロック図である。図1 の同期モータ制御装置では、直流電源1 の電圧を、パルス幅変調( P W M ) された交流電圧に変換して同期モータ3 のU 相, V 相, W 相の固定子巻線に供給して同期モータ3 を回転させるインバータ回路2 と、速度指令信号に応じて前記同期モータ3 の制御処理を行う制御回路4 と、この制御回路4 からの信号に従ってインバータ回路2 を駆動するドライバ5 と、直流電源1 からインバータ回路2 に流れる直流電流I D C を検出する抵抗器6 とを備えている。前記制御回路4 は、ワンチップマイクロコンピュータまたはこれを利用したハイブリットI C である。また、前記インバータ回路2 は、図1 に示す通り、直列接続された2 つの半導体スイッチング素子対の3 組が、それぞれ直流電源の正端子と負端子間に接続されたインバータであって、正端子側の上アーム側がU + , V + , W + 、また負端子側の下アーム側がU - , V - , W - である。インバータ回路の半導体スイッチング素子にはパワーM O S F E T やI G B T を用いる。
制御回路4 には、前記抵抗器6 と一緒に直流電流検出回路を構成して、抵抗器6 に発生する直流電流検出電圧6 a を増幅する増幅器7 と、増幅器7 の出力電圧7 a を、A D 起動時間決定部1 1 から出力されるA D 変換起動時間1 1 a に従い、サンプリングしてアナログ値をディジタル値に変換するA D 変換ユニットを備えたA D 変換部8 と、A D 変換値8 aを通電モード情報1 9 a を基に、ゼロ電流情報9 a とモータ電流情報9 b とに分けて出力する選択器9 と、通電モード情報1 9 a と、A D 起動間隔設定器1 2 から出力されるA D起動の時間間隔T w と、A D 変換サンプリング時間設定器1 3 にて設定されるA D サンプリング時間1 3 a とからA D 変換起動時間1 1 a を決定するA D 起動時間決定部1 1 と、通電モード情報1 9 a とゼロ電流情報9 a とモータ電流情報9 b と3 相モータ電流推定値1 5 a とを基に、モータ電流を再現してモータ電流再現値1 4 a を出力するモータ電流再現部1 4 と、モータ電流再現値1 4 a を入力してd 軸q 軸電流1 6 a に変換する3 φ / dq 座標変換部1 6 と、d 軸q 軸電流1 6 a を入力して平均値2 1 a を出力するフィルタ2 1 と、d 軸電流とq 軸電流の平均値2 1 a を入力して3 相モータ電流推定値1 5 a を出力するd q / 3 φ 逆変換部1 5 と、d 軸q 軸電流1 6 a とモータ定数2 0 a と指令速度とd 軸電流指令とq 軸電流指令とから、d 軸q 軸電流1 6 a がそれぞれの指令と一致するようにモータへ印加するd 軸q 軸モータ印加電圧情報1 7 a を生成するモータ印加電圧生成部1 7 と、d 軸q 軸モータ印加電圧情報1 7 a から座標逆変換して3 相モータ印加電圧情報1 8 a とキャリア周期データ1 8 b とを出力する座標逆変換/ キャリア周期決定部1 8 と、3 相モータ印加電圧情報1 8 a とキャリア周期データ1 8b とからP W M 信号を生成するためのタイマ情報1 9 b とA D 変換起動時間1 1 a の決定とモータ電流再現に必要な通電モード情報1 9 a とを出力するP W M 信号生成タイマ情報部1 9 と、P W M 信号生成タイマ情報1 9 b をドライバ5 へのP W M 信号2 2 a に変換するP W M 信号生成部2 2 とを備えている。
図2 は、増幅器7 の増幅特性図であって、直流電流I D C と増幅器7 の出力電圧7 a との関係を示す。直流電流I D C がI D C m a x , 0 , I D C m i n の場合に、増幅器の出力がそれぞれV I D C m a x , V I D C 0 , V I D C m i n を出力する。直流電流I D C が正負の範囲の値であるのに対して、A D 変換部8 が正電源でしか動作しないため、増幅器7 は図2 のようなオフセット電圧付きの増幅器としている。図2 で、V I D C 0がオフセット電圧であり、直流電流I D C が0 の時の増幅器7 の出力であるが、このオフセット電圧は、温度変化や部品バラツキにより変動するため、図2 に示すようにV I D C m ax とV I D C m i n も変動する。
例えば、A D 変換部8 が例えば5 V 電源で動作するA D 変換ユニットを備えている場合には、増幅器7 に、直流電流が0 A で、電源電圧の半分の電圧である2 . 5 V をオフセット電圧にする。そして、後述の方法で、直流電流が流れないタイミングでもA D 変換部を動作させてオフセット電圧を第3 の直流電流情報として確保する。
図3 に、モータ印加電圧情報1 8 a とキャリア信号とを模式的に表す。同期モータ3 に正弦波状の電流を流す場合、インバータの出力電圧は正弦波電圧とする必要がある。このために、図3 に示すように、三角波で示すキャリア信号と、モータ印加電圧情報1 8 a である正弦波で示す信号波V u , V v , V w の交差する点で、スイッチングのオン・オフ信号いわゆるP W M 信号2 2 a をP W M 信号生成部2 2 で生成し、この信号に応じてインバータ回路を構成する6 個の半導体スイッチング素子をスイッチングさせて同期モータ3 に正弦波電圧を印加する。その結果、同期モータ3 に印加される相電圧は、正弦波で示す信号波V u , V v , V w の大きさに従って、交互に最大となる相および交互に最小になる相が1 2 0 ° 毎に切り替わる。
図4 は、図3 の正弦波信号とキャリア信号を、キャリア信号の1 周期に対して拡大した図であり、P W M 信号2 2 a と直流電流I D C との関係を示す。図4 ではデットタイムの生成のために、キャリア信号を、ダブルキャリア信号としている。この2 つのキャリア信号と各電圧レベル( 最大相, 中間相, 最小相) とが一致した時点で、それぞれの相の上アーム側と下アーム側のP W M 信号の状態を変化させている。
キャリア信号と各相の印加電圧情報1 8 a の大きさとによって各電圧相毎にP W M 信号2 2 a の波形が決定される。P W M 信号2 2 a がH i の時はインバータ回路2 の上アームが導通し、L o w の時は下アームが導通する。
P W M 信号生成タイマ情報部1 9 では、図3 に示すモータ印加電圧情報1 8 a である信号波V u , V v , V w を実現するように、各相の電圧を表す時間データと、キャリア信号周期を表す時間データとの4 種類のタイマ情報1 9 b を決定する。P W M 信号生成部2 2 では、タイマ情報1 9 b に従って、アップダウン型のタイマを動作させて、各相の電圧を表す時間データとタイマ値とが一致した時点でオン・オフする信号を作成して、P WM 信号2 2 a とする。
図5 は、インバータ回路2 の各オンモードにおける通電状態を示す。抵抗器6 に流れる直流電流I D C に現れる情報は、インバータ回路2 の通電状態によって時分割に変化する。これを図4 に示す通電モード(1) から(4) の関係と合わせて説明する。
図5 ( a ) および図4(4)に示すように、上アームが全てオンで下アームが全てオフの時、もしくは図5 ( b ) および図4(3) に示すように、上アームが全てオフで下アームが全てオンの時は、直流電流I D C は流れない。また、図5 ( c ) および図4(1) に示すように、上アームが2 つオンで下アームが1 つオンの時は、直流電流I D C には電圧最小相( k 相と呼ぶ。) のモータ電流情報が現れる。さらに、図5 ( d ) および図4 (2)に示すように、上アームが1 つオンで下アームが2 つオンの時は、直流電流I D C には電圧最大相( i 相と呼ぶ。) のモータ電流情報が現れる。そして、これら電圧最大相と電圧最小相の電流は、キャリア信号の立上り側と立下り側の2 箇所で観測でき、図3 に示すように、インバータ出力周波数の6 0 ° 毎に相が切り替わる。
以下、図4(1)の通電モードの直流電流I D C 1 ( 1 ) またはI D C 1 ( 2 ) を第1 の直流電流情報、図4(2)の通電モードの直流電流I D C 2 ( 1 ) またはI D C 2 ( 2 )を第2 の直流電流情報、図4(3)および(4) の通電モードの直流電流I D C 0 ( 実際には0 A ) を第3 の直流電流情報として説明する。
また、増幅器7 の出力電圧7 a の符号を、図4 に示す対応する各直流電流の符号の頭にVの符号を付けて、それぞれ、V I D C 1 ( 1 ) とV I D C 2 ( 1 ) 、およびV I D C 1 (2 ) とV I D C 2 ( 2 ) , V I D C 0 とする。このV I D C 0 は、図2 で説明したオフセット電圧である。
また、同様に、各直流電流の符号に対して頭にA D の符号をつけて、A D 変換値8 a を、A D I D C 1 ( 1 ) , A D I D C 1 ( 2 ) , A D I D C 2 ( 1 ) , A D I D C 2 ( 2 ) ,A D I D C 0 で表す。この場合、A D I D C 0 が図1 のゼロ電流情報9 a に相当し、モータ電流情報9 b がA D I D C 1 ( 1 ) , A D I D C 1 ( 2 ) , A D I D C 2 ( 1 ) , A DI D C 2 ( 2 ) に対応して、それぞれが通電モード情報1 9 a に従って選択器9 で分離される。これらのA D 変換値8 a の検出タイミングは、A D 起動時間決定部1 1 で通電モード情報1 9 a に従って決定される。
本実施例では、ゼロ電流情報9 a に相当するA D I D C 0 は、キャリア信号の立下り側の通電モード(3)から(2)へ切り替わる直前のタイミングにて、A DI D C 2 ( 2 )の代わりとしてA D 起動する。他の実施方法として、キャリア信号の立上り側の通電モード(4)から(1)へ切り替わる直前のタイミングにてA D I D C 1 ( 1 )の代わりとしてA D 起動しても良い。この時A DI D C 2 ( 2 )またはA D I D C 1 ( 1 )は検出できないので、後述の3 相分の電流情報を得る際には前回値検出値をもとにモータ電流を推定する。
本実施例のA D 変換値、A D I D C 1 ( 1 ) , A D I D C 1 ( 2 ) , A D I D C 2 ( 1 ), A D I D C 2 ( 2 ) は、図4 に示すように、キャリア信号の立上り側では、時間間隔Tw で、電圧中間相が上アームオンから下アームオンにスイッチングする前後で、それぞれA D I D C 1 ( 1 ) とA D I D C 2 ( 1 ) を第1 のシーケンスとして連続してA D 変換する。また同様に、キャリア信号の立下がり側では、時間間隔T w で、電圧中間相が下アームオンから上アームオンにスイッチングする前後で、それぞれA D I D C 2 ( 2 ) とA D I DC 1 ( 2 ) を第2 のシーケンスとして連続してA D 変換する。なお、どちらか1 つのシーケンスとしてもよい。本実施例では、このように、時間間隔T w で、できるだけ近いタイミングで2 相分の電流検出を行い、下記( 数1 ) 式に示すモータ電流の総和がゼロとなる関係を用いて、3 相分の電流情報を得る。
0 = I u + I v + I w … ( 数1 )
ここで、I u , I v , I w はそれぞれU 相, V 相, W 相のモータ電流である。これによって、3 φ / d q 座標変換部1 6 で回転座標系のd 軸q 軸電流を座標変換する際に、モータ電流の検出位相ズレによって生じる誤差を低減できる。
次に、前記のタイミングで得たA D 変換値から、直流電流I D C 1 ( 1 ) とI D C 2 ( 1) 、およびI D C 1 ( 2 ) とI D C 2 ( 2 ) に対応したデジタル値を( 数2 ) 式から( 数5 ) 式で求める。ここで、各電流に対応したデジタル値を、各電流の符号の末尾に_ d ig の符号をつけて表す。
I D C 1 ( 1 ) _ d i g = A D I D C 1 ( 1 ) - A D I D C 0 … ( 数2 )
I D C 2 ( 1 ) _ d i g = A D I D C 2 ( 1 ) - A D I D C 0 … ( 数3 )
I D C 1 ( 2 ) _ d i g = A D I D C 1 ( 2 ) - A D I D C 0 … ( 数4 )
I D C 2 ( 2 ) _ d i g = A D I D C 2 ( 2 ) - A D I D C 0 … ( 数5 )
これらの( 数2 ) 式から( 数5 ) 式の演算は、図1 のモータ電流再現部1 4 で実行される処理の1 つである。
実際のインバータ回路2 を駆動する場合には、上アームと下アームが同時にオンしないようにP W M 信号にはデットタイムが設定しており、さらに、インバータ回路2 の半導体スイッチング素子がスイッチングすると、インバータ回路2 からモータ巻線までの配線インダクタンスと浮遊容量とによって、モータ電流が高周波で振動するリンギング現象が発生する。このリンギング電流は、直流電流I D C にも流れる。従って、これらデットタイムとリンギング時間を考慮して前記のA D 起動の時間間隔T w 、またはI D C 0取得時のA D 起動の時間間隔Tw0と、A D 起動のタイミングとを決定する。さらに、A D 変換を起動しても、起動までの遅れ時間や変換に有限の時間が必要であり、これらの遅れや変換の時間も考慮することが重要である。
図4は、これらを配慮して表したキャリア信号, 3 相上アーム側と下アーム側P W M 信号, 2 種類の直流電流I D C , A D 起動タイミングを表す。前記P W M 信号に対して、インバータ回路2 の上下各アームがスイッチングするタイミングは、モータ電流の極性に依存する。図4に示す直流電流I D C では、モータ側に流れ出る方向を正としており、最大相電流が正、かつ最小相電流が負であって、中間相電流が正の場合と負の場合との2 つの場合を表す。図4 に示すように、インバータの出力スイッチングのタイミングは、モータ電流が正極性では、上アーム側のP W M 信号に従い、負極性では下アーム側のP W M 信号に従う。
しかし、モータ電流の極性はモータ電流を検出するまでは不明である。従って、A D 起動タイミングの決定には、モータ電流の極性が正負どちらであっても確実に検出できる必要がある。このために、本実施例では、具体的に以下に示すようにする。
キャリア信号の立上り側では、時間間隔T w を置いて、電圧中間相の上アームP W M 信号の遷移時点を基準とし、その前後で、それぞれA D I D C 1 ( 1 ) とA D I D C 2 ( 1 )を第1 のシーケンスとして連続してA D 変換する。
キャリア信号の立下がり側では、時間間隔T w を置いて、電圧中間相が下アームオンP WM 信号の遷移時点を基準として、その前後で、それぞれA D I D C 2 ( 2 ) とA D 1 ( 2 ) とを第2 のシーケンスとして連続してA D 変換する。
すなわち、上記いずれのシーケンスも、中間相の上下P W M 信号に対して早い時点で遷移する側を選択する。しかし、実際にはインバータの出力がモータ電流極性に従って、遅いタイミングでスイッチングすることがあって、スイッチング後に直流電流がリンギングすることもあるので、本実施例では時間間隔T w を、次の( 数6 ) 式に示す時間以上に設定した。なお、( 数6 ) 式でT d はデットタイム時間、T r i g は電流の振動が減衰するまでの時間である。ここで、電流の振動が減衰するまでの時間T r i g は、電流の振動の山から谷までの電圧が最初の値の5 0 % 以下になった時点までの時間である。
T w = T d + T r i g … ( 数6 )
電流の振動が減衰するまでの時間T r i g の時間は、同期モータ3 とインバータ回路2とを結ぶケーブルが長くなるほど、長い時間に設定する必要がある。本実施例では、デットタイム時間T d と合わせて、A D 起動の時間間隔T w としてA D 起動間隔設定器1 2 で、用途毎の設定ができるようにした。
次に本実施例のA D 変換部8 の詳細と時間間隔T w及びTw0 の作成方法を、図6 と図7とを用いて説明する。図6 は、A D 変換部8 の構成のブロック図である。A D 変換部8 は、それぞれ独立にA D 変換できる第1 A D 変換ユニット8 1 と第2 A D 変換ユニット8 2 と、A D 変換結果を格納する第1 A D 変換結果レジスタ8 3 と、第2 A D 変換結果レジスタ8 4 と、それぞれのA D 変換ユニットをタイミング起動するA D 変換タイマ8 5 と、第1 タイマレジスタ8 6 と、第2 タイマレジスタ8 6 と、第1 タイマレジスタ8 6 と第2 タイマレジスタ8 6 とにそれぞれ設定されたタイマレジスタ値T D C 1 とT D C 2 とをA D 起動タイマ8 5 のタイマデータと比較して、A D 起動信号を出力する第1 比較器8 8 と第2 比較器89 とを備えている。
タイマレジスタ値T D C 1 とT D C 2 とは、A D 起動時間決定部1 1 でA D 変換起動時間1 1 a として設定したデータである。また、第1 A D 変換結果レジスタ8 3 と、第2 A D変換結果レジスタ8 4 とに格納されたA D 変換値8 a は、選択部9 に伝えられる。
図7 は、図6 のA D 変換部8 の動作説明図である。A D 起動タイマ8 5 は、P W M 信号作成のためのキャリア信号に同期して、キャリア信号の半周期を1 周期としてアップカウントしている。このカウント値とタイマレジスタ値T D C 1 とT D C 2 とがそれぞれ一致すると、それぞれ異なるタイミングでA D 起動信号を発生する。
本実施例では、タイマレジスタ値T D C 1 とT D C 2 との差をA D 起動の時間間隔T wに設定する。また、A D I D C のAD変換時にはA D 起動の時間間隔Tw0に設定する。タイマレジスタ値T D C 1 は、キャリア信号の立上り側では、電圧中間相の上アームP W M 信号の遷移時点から、A D 変換ユニットのサンプリング時間遅れT s m p lだけ早いタイミングとし、キャリア信号の立下がり側では、電圧中間相の下アームP W M信号の遷移時点から、A D 変換ユニットのサンプリング時間遅れT s m p l だけ早いタイミングとする。このT s m p l は、A D サンプリング時間1 3 a として、図1 に示すA D変換サンプリング時間設定器1 3 で設定する。
1 … 直流電源、
2 … インバータ回路、
3 … 同期モータ、
4 … 制御回路、
5 … ドライバ、
6… 抵抗器、
6 a … 直流電流検出電圧、
7 … 増幅器、
7 a … 出力電圧、
8 … A D 変換部、
8a … A D 変換値、
9 … 選択器、
9 a … ゼロ電流情報、
9 b … モータ電流情報、
1 1 … A D起動時間決定部、
1 1 a … A D 変換起動時間、
1 2 … A D 起動間隔設定器、
1 3 … A D 変換サンプリング時間設定器、
1 3 a … A D サンプリング時間、
1 4 … モータ電流再現部、
1 4 a … モータ電流再現値、
1 5 … d q / 3 φ 逆変換部、
1 6 … 3 φ / d q 座標変換部、
1 6 a … d 軸q 軸電流、
1 7 … モータ印加電圧生成部、
1 7 a … d 軸q 軸モータ印加電圧情報、
1 8 … 座標逆変換/ キャリア周期決定部、
1 8 a … 3 相モータ印加電圧情報、
1 8b … キャリア周期データ、
1 9 … P W M 信号生成タイマ情報部、
1 9 a … 通電モード情報、
1 9 b … P W M 信号生成タイマ情報、
2 2 … P W M 信号生成部、
2 2 a … P W M 信号、
I D C , I D C 1 ( 1 ) , I D C 2 ( 1 ) , I D C 1 ( 2 ) , I D C 2 ( 2 ) … 直流電流、
f c m a x … キャリア周波数最大値、
f c m i n … キャリア周波数最小値、
U + , V + , W + … 正端子側スイッチング素子、
U - , V - , W - … 負端子側スイッチング素子、
T w … 時間間隔、
V I D C 0 … オフセット電圧。

Claims (4)

  1. 直流電圧を複数の電力半導体スイッチング素子によって3相交流電圧に変換して同期モータを駆動するPWM制御型インバータ回路と、指令速度に従って制御処理を行う制御回路と、前記インバータ回路を駆動するドライバと、前記インバータ回路に流れる直流電流を検出する直流電流検出器とを具備した同期モータの制御装置において、
    前記制御回路がPWM信号を作成するタイマ回路と、該PWM信号に同期して前記検出した直流電流をアナログデジタル変換するAD変換部とを備えていて、前記PWM信号に同期して、第1のアナログデジタル変換と第2のアナログデジタル変換とを行い、所定のタイミングにおいて前記第1のアナログデジタル変換または第2のアナログデジタル変換の代わりに、直流電源の正端子側に接続したインバータ回路の電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、もしくは負端子間に接続した電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、あるいは6個のスイッチング素子がいずれもオフとなる時点でアナログデジタル変換を行って第3の直流電流情報を得て、電圧最小相電流である第1の直流電流情報と前記第3の直流電流情報の差と、電圧最大相電流である第2の直流電流情報と前記第3の直流電流情報との差と、PWM信号情報とを基に前記インバータ回路の出力電流を再現して同期モータを制御し、
    直流電源の正端子側に接続したインバータ回路の電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、もしくは負端子間に接続した電力半導体スイッチング素子がいずれも導通する時点、あるいは6個のスイッチング素子がいずれもオフとなる時点、のいずれにも該当しない状態に切り替わる直前でアナログデジタル変換を行って第3の直流電流情報を得て、前記第1の直流電流情報と前記第3の直流電流情報の差と、前記第2の直流電流情報と第3の直流電流情報との差と、前記PWM信号情報とを基に前記インバータ回路の出力電流を再現して同期モータを制御することを特徴とする電動機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動機の制御装置を、電気掃除機の制御装置としたことを特徴とする電気掃除機
  3. 請求項1記載の電動機の制御装置を、電気洗濯機の制御装置としたことを特徴とする電気洗濯機。
  4. 請求項1記載の電動機の制御装置を、電気井戸水ポンプの制御装置としたことを特徴とする電気井戸水ポンプ
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