JP7313945B2 - 吊金具、吊下構造、および吊下方法 - Google Patents
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Description
陸上搬送では道路法規などの制約があるのに対し、海上搬送では大型運搬船に積載することでブロック規模を大きくでき、例えば一ブロックが数階建ての建物に相当することも多々ある。このような大型のブロックを船舶へ積み込む際、あるいは現場で組み立てる際には、専用の大型クレーン船が用いられる(特許文献1参照)。
スリングは、大型ブロックに設置された吊金具に接続される。吊金具は、中央にボルトを挿通可能な挿通孔を有する。スリングの先端部には、シャックルが装着される。シャックルは、それぞれボルトを支持する支持孔が形成された一対の対向部を有する。
吊金具とシャックルとを接続する際には、シャックルの対向部の間に吊金具を配置し、各対向部の支持孔と吊金具の挿通孔とを同軸上に揃え、そこにボルトを挿通している。
吊金具としては、アイボルトなど対象物に螺合固定されるものは用いられず、アイプレートなど対象物に強固に溶接される板状の部材が用いられる。吊金具には、挿通孔の周囲に補強材を重ね合わせて溶接しておくこともある。吊金具は、接続されるスリングの姿勢に応じて、対象物に対して傾斜して固定される。
しかし、吊下対象物が大型構造物であるため、シャックルが巨大で重量も大きく、シャックルを吊金具に引き寄せる作業に大きな労力が必要である。さらに、吊金具およびシャックルにボルトを挿通する際には、シャックルを吊金具に対して所定の姿勢で保持している必要がある。そして、複数の作業員で巨大なシャックルを支えつつ、別の作業員がボルトを持ち上げて支持孔および挿通孔に挿通させる、といった煩雑な作業が必要であり、作業効率の向上が望まれていた。
シャックルと吊金具とを接続する際には、作業員は、スリングに吊り下げられたシャックルを吊金具の近傍に引き寄せ、一対の対向部の間に吊金具本体を導入し、シャックル本体を保持部に保持させる。
シャックル本体を保持部に保持させた際には、一対の支持孔および挿通孔が同軸線上に揃うようにできる。作業員は、ボルトを持ち上げ、これらの支持孔および挿通孔に挿通させることで、シャックルと吊金具とを接続することができる。
つまり、ボルトを挿通する際には、シャックル本体が保持部に保持されており、作業員はシャックルを支え続ける必要がなく、少人数での簡素な作業にできる。その結果、大型構造物を吊り下げる際の吊金具とシャックルとの接続作業を容易にできる。
このような本発明では、シャックル本体を保持部に保持させた際に、シャックル本体と一対の突起部とが2点で接し、対向部を吊金具本体の表面の所定位置に保持させることができる。従って、吊金具本体において、予め一対の突起部と挿通孔との位置関係を適切に設定しておけば、シャックル本体を保持部に保持させる操作を行うだけで、自動的に対向部の支持孔と吊金具本体の挿通孔とが同軸線上に揃うようにでき、作業を一層容易にできる。
このような本発明では、形鋼材または鋼管を吊金具本体の表面に溶接する簡素な作業により、一対の突起部を簡単に形成することができる。
このような本発明では、前述した本発明の吊金具で説明した通りの作用効果を得ることができる。
このような本発明では、吊金具本体の傾斜方向を、吊り下げた時にスリングが張られる方向とすることで、吊り下げ時の張力を適切に受けることができる。
このような傾斜した吊金具本体にスリングのシャックルを接続する作業においては、未接続の状態でシャックルがスリングから鉛直下向きに吊り下げられ、その支持孔と傾斜した吊金具本体の挿通孔とが一直線上に揃わず、ボルトを挿通する作業が難しくなることがある。しかし、保持部があることで、吊金具本体に沿ってシャックルを仮置きすることができ、その支持孔と傾斜した吊金具本体の挿通孔とが一直線上に揃い、これによりボルトの挿通作業を容易に行える。
また、吊金具本体が傾斜していることで、吊金具を接続する際に保持部で保持されたシャックルが、吊金具本体に対して傾斜方向下向きに押し付けられ、支持孔と挿通孔とを一直線上に揃った状態に保持するなど、保持状態を安定させることができる。
このような本発明では、吊金具本体が傾斜していることで、吊金具本体に対して傾斜方向下向きに押し付けられたシャックルが、吊金具本体の表面からの本来の距離よりも近づき過ぎる可能性がある。これに対し、ワッシャを配置しておくことで、シャックルと吊金具本体の表面との間に所定の間隔を確保できる。そして、ワッシャをボルトに挿通させることで、不用意に脱落することを防止でき、作業性を向上できる。
このような本発明では、前述した本発明の吊金具で説明した通りの作用効果を得ることができる。
このような本発明では、前述した本発明の吊下構造で説明した通り、吊り下げ時の張力を適切に負担して、保持状態を安定させることができる。
また、ワッシャを配置しておくことで、シャックルと吊金具本体の表面との間に所定の間隔を確保でき、ワッシャが不用意に脱落することを防止でき、作業性を向上できる。
このような本発明では、保持部とシャックル本体との間のスペーサの厚みや枚数を変化させることで、吊金具本体に対するシャックル本体の高さを調整することができる。そして、シャックル本体の高さ調整により、対向部の支持孔の高さと吊金具本体の挿通孔の高さとを合わせることができ、支持孔および挿通孔が同軸線上に揃うことでボルトの挿通を容易かつ確実に行うことができる。
図1において、吊下対象物1は、海洋構造物のプラットフォームなどの大型構造物であり、平面形状が略矩形で縦横数十~数百メートルの巨大な鋼材架構体である。吊下対象物1を運搬船に乗せ替える際に、相応の吊下能力を有するクレーン船2が用いられる。
クレーン船2の吊下フック3には、4本のスリング4が吊り下げられている。スリング4の先端には、それぞれシャックル5が装着されている。吊下対象物1の側縁に沿った4箇所には、それぞれ吊金具6が設置されている。
図3および図4において、シャックル本体50は、U字状の各先端に一対の対向部51,52を有し、対向部51,52にはそれぞれ支持孔53,54が形成されている。支持孔53,54には、ボルト55が挿通され、ボルト55は両端を対向部51,52で支持されている。
図3、図4および図5において、吊金具本体60は、上部が半円形で下端が水平な鋼板で形成されている。吊金具本体60の下部の表裏には、両側縁に沿って交差方向に延びる支持板61が溶接され、これらの支持板61も吊金具本体60とともに下縁を吊下対象物1に溶接されている。
図3のように、吊金具本体60に固定された吊金具本体60は、吊下対象物1の水平な表面に対して、片側の表面が上向きとなるように傾斜されている。この傾斜は、図1の吊り下げ状態で四角錐状となるスリング4の延長線に吊金具本体60の表面が沿うような傾斜とされ、これによりスリング4の張力を吊金具本体60の延伸方向に作用させることができる。
補強板62,63および吊金具本体60を貫通して、挿通孔64が形成されている。挿通孔64は、前述したボルト55の軸部よりやや大きい内径とされ、ボルト55を挿通可能である。
保持部65は、吊金具本体60の上向きの表面に溶接された一対のL形鋼651,652で構成されている。
保持部66は、吊金具本体60の下向きの表面に溶接された一対のL形鋼661,662で構成されている。
一対のL形鋼651,652の間隔、および一対のL形鋼661,662の間隔は、それぞれシャックル5の対向部51,52の外側寸法より十分小さく形成され、一対のL形鋼651,652、および一対のL形鋼661,662により対向部51,52を保持可能である。
この配置により、一対のL形鋼651,652、および一対のL形鋼661,662により対向部51,52を保持した際には、対向部51,52の支持孔53,54の中心位置と挿通孔64の中心位置とが略一致するようになっている。
この際、対向部51と補強板62との間、および対向部52と補強板63との間には、それぞれワッシャ67がボルト55に挿通された状態で配置され、対向部51と補強板62と、および対向部52と補強板63とが、互いに所定間隔とされている。
準備作業として、クレーン船2の吊下フック3に、それぞれシャックル5が先端に装着された4本のスリング4を吊り下げておく。一方、吊下対象物1には、上面の4箇所に吊金具6を固定しておく。
シャックル5を、吊金具6の近傍に引き寄せた際には、吊金具本体60の表面の延長上に一対の対向部51,52を配置し、そのまま吊金具本体60の表面方向へ平行移動させることで、一対の対向部51,52の間に吊金具本体60を導入することが容易である。
ここで、一対の対向部51,52と補強板62,63との間に、それぞれワッシャ67を配置したので、吊金具6の保持状体を傾斜により安定させつつ、ワッシャ67により吊金具6をシャックル5の中心に合わせて配置することができる。
ワッシャ67は、粘着テープなどで補強板62,63に仮止めしておく。これにより、ボルト55が挿通されていない状態でも、ワッシャ67が脱落することを防げる。
図8に示すように、支持孔53,54および挿通孔64の中心が同一軸線上に並んだら、これらの支持孔53,54および挿通孔64にボルト55を挿通する。
以上により、吊金具6およびシャックル5が互いに接続され、吊下対象物1が吊金具6、シャックル5およびスリング4を介して接続されることで、クレーン船2による吊り下げを行うことができる。
本実施形態では、吊下対象物1をクレーン船2で吊り下げる吊下構造7として、スリング4の先端に接続され、一対の対向部51,52にそれぞれ支持孔53,54を有するシャックル本体50と、一対の支持孔53,54に支持されるボルト55と、を有するシャックル5と、吊下対象物1に固定され、一対の対向部51,52の間に配置されかつボルト55が挿通可能な挿通孔64を有する吊金具本体60と、吊金具本体60から突出しかつシャックル本体50を保持可能な保持部65,66と、を有する吊金具と、を設け、一対の支持孔53,54および挿通孔64にボルト55が挿通される構成を採用した。
シャックル本体50を保持部65,66に保持させた際には、一対の支持孔53,54および挿通孔64が同軸線上に揃うようにできる。作業員は、ボルト55を持ち上げ、これらの支持孔53,54および挿通孔64に挿通させることで、シャックル5と吊金具6とを接続することができる。
つまり、ボルト55を挿通する際には、シャックル本体50が保持部65,66に保持されており、作業員はシャックル5を支え続ける必要がなく、少人数での簡素な作業にできる。その結果、吊下対象物1が大型構造物であっても、吊り下げる際の吊金具6とシャックル5との接続作業を容易にできる。
このため、シャックル本体50を保持部65,66に保持させた際に、シャックル本体50と一対の突起部(L形鋼651,652,661,662)とが2点で接し、対向部51,52を吊金具本体60の表面(本実施形態では補強板62,63の表面)の所定位置に保持させることができる。従って、吊金具本体60において、予め一対の突起部(L形鋼651,652,661,662)と挿通孔64との位置関係を適切に設定しておけば、シャックル本体50を保持部65,66に保持させる操作を行うだけで、自動的に対向部51,52の支持孔53,54と吊金具本体60の挿通孔64(補強板62,63の挿通孔64を含む)とが同軸線上に揃うようにでき、作業を一層容易にできる。
このため、簡素な溶接作業により、一対の突起部を簡単に形成することができる。
このため、吊金具本体60の傾斜方向を、吊り下げた時にスリング4が張られる方向とすることで、吊り下げ時の張力を適切に受けることができる。
さらに、傾斜した吊金具本体60にスリング4のシャックル5を接続する作業においては、未接続の状態でシャックル5がスリング4から鉛直下向きに吊り下げられ、その支持孔53,54と傾斜した吊金具の挿通孔64とが一直線上に揃わず、ボルト55を挿通する作業が難しくなることがある。しかし、保持部65,66があることで、吊金具本体60に沿ってシャックル5を仮置きすることができ、その支持孔53,54と傾斜した吊金具本体60の挿通孔64とが一直線上に揃い、これによりボルト55の挿通作業を容易に行える。
また、吊金具本体60が傾斜していることで、吊金具6を接続する際に保持部65,66で保持されたシャックル5が、吊金具本体60に対して傾斜方向下向きに押し付けられ、支持孔53,54と挿通孔64とを一直線上に揃った状態に保持するなど、保持状態を安定させることができる。
このため、保持部65,66とシャックル本体50との間のスペーサ56の厚みや枚数を変化させることで、吊金具本体60に対するシャックル本体50の高さを調整することができる。そして、シャックル本体50の高さ調整により、対向部51,52の支持孔53,54の高さと吊金具本体60の挿通孔64の高さとを合わせることができ、支持孔53,54および挿通孔64が同軸線上に揃うことでボルト55の挿通を容易かつ確実に行うことができる。
前記実施形態では、吊金具6の保持部65,66が、それぞれ一対のL形鋼651,652、および一対のL形鋼661,662で形成されるとともに、L形鋼651,652およびL形鋼661,662の各対は、各々の稜線を向かい合わせに設置されていた。
図9に示す本発明の他の実施形態において、吊金具6Aは、保持部65Aが一対のL形鋼651,652で構成され、反対側の保持部66Aが一対のL形鋼661,662で構成される点は同じであるが、各対の稜線が全て上向きに配置されている。
このような本実施形態によっても、前述した図3ないし図8の実施形態と同様な効果を得ることができる。
図10に示す本発明のさらに他の実施形態において、吊金具6Bは、保持部65Bが一対の鋼管653,654で構成され、保持部66Bが一対の鋼管663,664で構成されている。
このような本実施形態によっても、前述した図3ないし図8の実施形態と同様な効果を得ることができる。
また、吊金具6の保持部65,66は、吊金具本体60または補強板62,63に溶接されるものに限らず、ボルト締結あるいは機械的な係合により支持されるものでもよい。
前記実施形態では、吊金具6の表裏にそれぞれ保持部65,66を形成したが、いずれか片側だけであってもよい。片側とする場合、傾斜した吊金具本体60の上向きとなる側の保持部65を採用することで、シャックル5の安定した支持が期待できる。ただし、傾斜した吊金具本体60の下向きとなる側の保持部66を用いても、シャックル5の支持は十分に可能である。
前記実施形態において、吊金具6を吊下対象物1に固定する際に支持板61を用いたが、その形状や配置は適宜選択してよく、省略してもよい。
前記実施形態では、吊下対象物1として海洋構造物のプラットフォームを用い、吊り上げにクレーン船2を用いた。これに対し、吊下対象物1は、建築などの固定構造物などに用いられる鉄鋼材架構体など、大型構造物であれば多様なものに適用可能である。また、クレーンは、対象となる大型構造物に応じて適宜選択すればよい。
図11において、本発明の他の実施形態である吊下構造7Dは、吊下対象物1を吊り下げるために、計12本のスリング4,4D、および吊枠8を用いる。吊枠8は、鋼材で組み立てられた枠体であり、吊下対象物1の上面に相当する平面形状を有する。
計12本のスリング4,4Dのうち、4本のスリング4Dは吊枠8を吊り下げるものであり、各々フック3から下方へ傾斜して延び、先端のシャックル5が、吊枠8に溶接された吊金具6に接続されている。吊枠8に溶接された吊金具6は、スリング4Dが斜めに接続されるため、吊枠8の上面に対して傾斜した姿勢で固定されている。
一方、8本のスリング4は、各々フック3から下方へ傾斜して延び、吊枠8の側面のガイド部を経由したのち垂直に延び、先端のシャックル5が、吊下対象物1に溶接された吊金具6に接続されている。吊下対象物1に溶接された吊金具6は、スリング4が垂直に接続されるため、吊下対象物1の上面に対して垂直に固定されている。
このような吊下構造7Dによっても、前記実施形態で説明した通りの効果を得ることができる。
Claims (9)
- 一対の対向部にそれぞれ支持孔を有するシャックル本体と、一対の前記支持孔に支持されるボルトと、を有するシャックルが接続される吊金具であって、
一対の前記対向部の間に配置されかつ前記ボルトが挿通可能な挿通孔を有する吊金具本体と、前記吊金具本体から突出しかつ前記シャックル本体を保持可能な保持部と、を有し、
前記保持部は、前記吊金具本体の表面の、前記挿通孔の中心よりも低い部位から起立し、前記挿通孔の中心を挟んで対向する一対の突起部であり、
前記一対の突起部は、前記吊金具本体の同じ表面に配置され、かつ互いの間隔が前記シャックル本体の前記対向部の外側寸法より小さいことを特徴とする吊金具。 - 請求項1に記載の吊金具において、
一対の前記突起部は、形鋼材または鋼管で形成され、前記吊金具本体の表面に溶接で固定されていることを特徴とする吊金具。 - スリングの先端に接続され、一対の対向部にそれぞれ支持孔を有するシャックル本体と、一対の前記支持孔に支持されるボルトと、を有するシャックルと、
吊下対象物に固定され、一対の前記対向部の間に配置されかつ前記ボルトが挿通可能な挿通孔を有する吊金具本体と、前記吊金具本体から突出しかつ前記シャックル本体を保持可能な保持部と、を有する吊金具と、を備え、
前記保持部は、前記吊金具本体の表面の、前記挿通孔の中心よりも低い部位から起立し、前記挿通孔の中心を挟んで対向する一対の突起部であり、
前記一対の突起部は、前記吊金具本体の同じ表面に配置され、かつ互いの間隔が前記シャックル本体の前記対向部の外側寸法より小さく、
一対の前記支持孔および前記挿通孔に前記ボルトが挿通されていることを特徴とする吊下構造。 - 請求項3に記載の吊下構造において、
前記吊金具本体が、表面が前記吊下対象物に対して傾斜した状態で、前記吊下対象物に固定されていることを特徴とする吊下構造。 - 請求項3または請求項4に記載の吊下構造において、
前記吊金具本体と前記対向部との間に、前記ボルトに挿通されたワッシャが配置されていることを特徴とする吊下構造。 - スリングの先端に接続され、一対の対向部にそれぞれ支持孔を有するシャックル本体と、一対の前記支持孔に支持されるボルトと、を有するシャックルと、
吊下対象物に固定され、一対の前記対向部の間に配置されかつ前記ボルトが挿通可能な挿通孔を有する吊金具本体と、前記吊金具本体から突出しかつ前記シャックル本体を保持可能な保持部と、を有する吊金具と、を備え、
一対の前記支持孔および前記挿通孔に前記ボルトが挿通されており、
前記吊金具本体と前記対向部との間に、前記ボルトに挿通されたワッシャが配置されていることを特徴とする吊下構造。 - 一対の対向部にそれぞれ支持孔を有するシャックル本体と、一対の前記支持孔に支持されるボルトと、を有するシャックルを、スリングの先端に接続し、
一対の前記対向部の間に配置可能かつ前記ボルトが挿通可能な挿通孔を有する吊金具本体と、前記吊金具本体から突出しかつ前記シャックル本体を保持可能な保持部と、を有し、前記保持部は、前記吊金具本体の表面の、前記挿通孔の中心よりも低い部位から起立し、前記挿通孔の中心を挟んで対向する一対の突起部であり、前記一対の突起部は、前記吊金具本体の同じ表面に配置され、かつ互いの間隔が前記シャックル本体の前記対向部の外側寸法より小さい吊金具を、吊下対象物に固定し、
前記スリングに吊り下げられた前記シャックルを前記吊金具の近傍に引き寄せ、
一対の前記対向部の間に前記吊金具本体を導入し、前記シャックル本体を前記保持部に保持させ、
前記シャックル本体が前記保持部に保持された状態で、一対の前記支持孔および前記挿通孔に前記ボルトを挿通させることを特徴とする吊下方法。 - 一対の対向部にそれぞれ支持孔を有するシャックル本体と、一対の前記支持孔に支持されるボルトと、を有するシャックルを、スリングの先端に接続し、
一対の前記対向部の間に配置可能かつ前記ボルトが挿通可能な挿通孔を有する吊金具本体と、前記吊金具本体から突出しかつ前記シャックル本体を保持可能な保持部と、を有する吊金具を、吊下対象物に固定し、
前記スリングに吊り下げられた前記シャックルを前記吊金具の近傍に引き寄せ、
一対の前記対向部の間に前記吊金具本体を導入し、前記シャックル本体を前記保持部に保持させ、
前記シャックル本体が前記保持部に保持された状態で、一対の前記支持孔および前記挿通孔に前記ボルトを挿通させる吊下方法であって、
前記吊金具本体を、表面が前記吊下対象物に対して傾斜した状態で、前記吊下対象物に固定しておき、
一対の前記対向部の間に前記吊金具本体を導入する際には、前記吊金具本体の上向きになる表面と前記対向部との間に、前記挿通孔と同軸でワッシャを配置しておき、
前記シャックル本体を前記保持部に保持させる際には、前記ワッシャを前記吊金具本体と前記対向部との間に挟持させることを特徴とする吊下方法。 - 一対の対向部にそれぞれ支持孔を有するシャックル本体と、一対の前記支持孔に支持されるボルトと、を有するシャックルを、スリングの先端に接続し、
一対の前記対向部の間に配置可能かつ前記ボルトが挿通可能な挿通孔を有する吊金具本体と、前記吊金具本体から突出しかつ前記シャックル本体を保持可能な保持部と、を有する吊金具を、吊下対象物に固定し、
前記スリングに吊り下げられた前記シャックルを前記吊金具の近傍に引き寄せ、
一対の前記対向部の間に前記吊金具本体を導入し、前記シャックル本体を前記保持部に保持させ、
前記シャックル本体が前記保持部に保持された状態で、一対の前記支持孔および前記挿通孔に前記ボルトを挿通させる吊下方法であって、
前記保持部は、前記吊金具本体に固定されており、
前記シャックル本体を前記保持部に保持させる際に、前記保持部と前記シャックル本体との間にスペーサを挟み込んで前記シャックル本体の高さを調整することを特徴とする吊下方法。
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