以下、実施形態の充電装置、電気掃除機、および二次電池装置を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして重複する説明は省略する場合がある。本明細書で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
(実施形態)
<全体構成>
図1は、実施形態の電気掃除機10を含む電気掃除装置1の一例を示す斜視図である。電気掃除装置1は、例えば、電気掃除機10と、非使用時の電気掃除機10が取り付けられる充電装置20とを備えている。
<電気掃除機>
まず、電気掃除機10について説明する。電気掃除機10は、例えば、いわゆるスティック型の電気掃除機であり、二次電池ユニット160が内蔵されたコードレスタイプの電気掃除機である。ただし、電気掃除機10は、上記例に限定されず、車輪を含む掃除機本体を有したキャニスタ型や、コードタイプの電気掃除機や、その他の形式の電気掃除機であってもよい。
電気掃除機10は、例えば、掃除機本体100と、延長管190と、吸込口体(床ブラシ)300とを備えている。掃除機本体100は、例えば、本体ケース110と、把持部120と、集塵装置130と、電動送風機150と、二次電池ユニット160と、回路基板170とを有する。
本体ケース110は、掃除機本体100の外郭を形成している。本体ケース110は、電動送風機150と、二次電池ユニット160と、回路基板170とを収容している。また、本体ケース110は、延長管190の一端が接続される延長管接続部111を有する。
把持部120は、本体ケース110の上部後端に設けられている。把持部120は、電気掃除機10を用いて床面(被掃除面)を掃除する際に、ユーザにより把持される部位である。把持部120は、電気掃除機10の運転に関するユーザの操作を受け付ける操作受付部121を有する。操作受付部121は、例えば、複数の操作ボタン121aを含む。
操作ボタン121aは、電源ボタンやモード選択ボタンなど、複数のボタンを含む。電源ボタンは、電気掃除機10の電源をON/OFFするためのボタンである。モード選択ボタンは、電気掃除機10の駆動モード(運転モード)を切り替えるための1つ以上のボタンである。
電気掃除機10の駆動モードは、例えば、「弱モード」、「強モード」、「ブラシ回転モード」、「ブラシ停止モード」などの複数のモードを含む。「弱モード」は、電動送風機150を低速回転させるモードである。「強モード」は、電動送風機150を高速回転させるモードである。「ブラシ回転モード」は、回転ブラシ303を回転させるモードである。「ブラシ停止モード」は、回転ブラシ303を回転させないモードである。
なお、詳細については図14を用いて後述するが、操作ボタン121aは、充電時間設定ボタン1400や、劣化対策ONボタン1410や、劣化対策OFFボタン1411などを含む。
また、把持部120は、電気掃除機10の運転に関する報知を行う表示部122を有する。表示部122は、例えば、表示ランプを有する。表示部122は、表示ランプが点灯することによって、充電中であることや、充電完了をユーザに報知する。なお、詳細については図12等を用いて後述するが、表示部122は、推奨する充電時間の報知や、二次電池201が高温である旨の報知などを行う。
集塵装置130は、本体ケース110に着脱可能に装着されている。集塵装置130は、電動送風機150の働きにより掃除機本体100に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を分離する装置である。
電動送風機150は、ファンモータまたはメインモータと呼ばれるモータ(以下「メインモータ151」という)と、メインモータ151により回転されるインペラとを含み、駆動されることで負圧を発生させる。電動送風機150は、発生させた負圧により吸込口体300の吸込口301aなどから集塵装置130へ含塵空気を吸い込み、集塵装置130で塵埃が分離された空気を電気掃除機10の外部に排気する。電動送風機150のメインモータ151は、例えば、直流モータであるが、これに限定されない。
二次電池ユニット160は、電気掃除機10が動作するために必要な電力を電気掃除機10に供給する。例えば、二次電池ユニット160は、電動送風機150や、ブラシモータ304や、回路基板170などに電力を供給する。本実施形態では、二次電池ユニット160は、本体ケース110の後端部に配置されている。
二次電池ユニット160は、例えば、外郭ケース161や、二次電池201(図2参照)や、不図示の二次電池制御部などを有する。外郭ケース161は、二次電池ユニット160の外郭を形成している。二次電池201および二次電池制御部は、外郭ケース161の内部に収容されている。二次電池201は、例えばリチウムイオン電池のような二次電池であり、電力を蓄える。二次電池制御部は、二次電池201の充電および放電を制御する。詳細については後述するが、二次電池制御部は、二次電池201の充電電流を制御する充電電流制御部204(図2参照)を有する。
回路基板170は、配線パターンが設けられたプリント配線板と、プリント配線板に実装された複数の電子部品とを含む。回路基板170は、例えば、電気掃除機10の動作を制御する制御部を含む。
次に、延長管190について説明する。延長管190は、例えば長尺状に形成されており、第1端部191と、第2端部192とを有する。延長管190の第1端部191は、掃除機本体100の延長管接続部111に気密に接続される。延長管190の第2端部192は、吸込口体300に気密に接続される。延長管190の内部には、掃除機本体100と吸込口体300とを電気的に接続する接続配線が設けられている。
次に、吸込口体300について説明する。吸込口体300は、床面に沿って移動される部分である。吸込口体300は、例えば、吸込口体ケース301と、接続管302と、回転ブラシ303と、ブラシモータ304とを含む。
吸込口体ケース301は、横長、すなわち左右方向に長手状に形成されている。吸込口体ケース301は、ブラシモータ304を収容している。吸込口体ケース301は、床面に対向する下部に、吸込口301aを有する。吸込口301aは、電動送風機150が駆動されることで、床面の塵埃を吸い込む開口部である。
接続管302は、吸込口体ケース301と延長管190の第2端部192とを気密に接続する部分であり、吸込口体ケース301に回動可能に接続されている。接続管302により吸込口体ケース301と延長管190とが接続されることで、吸込口体ケース301の吸込口301aから延長管190を経由して掃除機本体100に至る風路が形成される。
回転ブラシ303は、吸込口301aに設けられ、床面に沿って配置されている。回転ブラシ303は、吸込口体ケース301に対して回動可能に設けられている。回転ブラシ303は、床面から塵埃を浮かせるまたは絨毯などの毛先を立たせるなどの働きをする。
ブラシモータ304は、不図示の回転駆動機構を介して回転ブラシ303に機械的に接続され、回転ブラシ303を駆動する(回転させる)。ブラシモータ304は、例えば、直流モータであるが、これに限定されない。
<充電装置>
次に、充電装置20について説明する。非使用時の電気掃除機10は、例えば延長管190が縮められた状態で充電装置20に取り付けられる。充電装置20は、電気掃除機10の外形に対応した窪みである受け部21を有し、電気掃除機10を支持する。
充電装置20の受け部21は、例えば、電気掃除機10の吸込口体300を下方から支持する吸込口体受け部21aと、電気掃除機10の延長管190を後方から支持する延長管受け部21bとを含む。充電装置20は、電気掃除機10に設けられた外部接続端子(不図示)と接続される接続端子22A,22Bを有するとともに、外部電源に電気的に接続される。電気掃除機10の二次電池201は、電気掃除機10が充電装置20に取り付けられることで、充電装置20を介して外部電源に電気的に接続され、外部電源から供給される電力により充電可能である。なお本明細書において「充電装置から電力が供給される」とは、充電装置20を介して外部電源から電力が供給される場合も含む。
また、本実施形態において、二次電池ユニット160は、電気掃除機10に内蔵された状態で充電可能なタイプのものである。ただし、二次電池ユニット160は、電気掃除機10から取り外して充電されるタイプのものであってもよい。なお、二次電池ユニット160を取り外して充電されるタイプの場合、二次電池ユニット160が専用の充電装置に載置されて接続端子が接続されることで、または、専用の充電装置にコード接続されることで、当該充電装置を介して外部電源に電気的に接続されて、外部電源から供給される電力により充電される。
<電気掃除機の機能的構成>
図2は、実施形態の電気掃除機10の機能的構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、主に、二次電池ユニット160の機能的構成について説明する。二次電池ユニット160は、二次電池装置の一例である。図2において、二次電池ユニット160は、操作受付部121と、表示部122と、二次電池ユニット160とを備える。二次電池ユニット160は、二次電池201と、充電部202と、温度検出部203と、充電電流制御部204と、劣化検出部205と、入力部206と、設定部207、報知制御部208と、記憶部209とを備える。
なお、これらの機能部202~209は、二次電池ユニット160に具備されることに限らず、充電装置20に具備されてもよい。また、これらの機能部202~209は、電気掃除機10(回路基板170)に具備されてもよい。なお、本実施形態において、二次電池ユニット160は、二次電池201と、充電部202と、温度検出部203と、充電電流制御部204とは、必須の構成要素とする。
充電部202と、充電電流制御部204と、劣化検出部205と、設定部207、例えばマイクロコンピュータのような1つのIC(Integrated Circuit)部品により実現される。また、温度検出部203は、サーミスタなどの温度検出素子によって実現される。入力部206は、例えば、操作受付部121によって実現される。報知制御部208は、表示部122によって実現される。記憶部209は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような不揮発性メモリである。
充電部202は、電気掃除機10に用いられる二次電池201を充電する。二次電池201は、例えば、電池パックである。充電部202は、充電装置20やACアダプタなどから供給された電力を用いて、二次電池201を充電する。温度検出部203は、二次電池201の温度を検出する。例えば、温度検出部203は、電池パックを構成するいずれかの電池間に配置されていてもよいし、電池パックの表面に配置されていてもよい。
充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度に応じた充電電流で二次電池201を充電させるように充電部202を制御する。例えば、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度に合わせて、適宜、充電電流を変える制御を行う。具体的には、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度に応じて、少なくとも2段階以上に充電電流を変える制御を行えばよい。
ここで、図3~図6を参照し、充電電流制御部204による充電電流の制御について説明する。なお、図3~図6に示す各曲線は、一例に過ぎず、このような曲線以外の曲線となる場合もある。
<充電開始時の二次電池201の温度が基準温度の範囲内にある場合>
図3は、充電開始時の二次電池201の温度が基準温度の範囲内にある場合の、二次電池201の温度と、充電電流制御部204が制御する充電電流との関係の一例を示す説明図である。図3において、温度曲線310は、温度検出部203によって検出された二次電池201の温度を示す。電流曲線320は、充電電流制御部204によって制御される充電電流を示す。
温度曲線310に示すように、二次電池201の温度は、充電開始時(時刻t0)において、下限温度d1から上限温度d2の範囲内(基準温度の範囲内)にある。一例として、基準温度は、5℃~45℃の範囲である。なお、基準温度は、任意の温度の範囲に設定することが可能である。具体的には、基準温度の上限温度は、充電によって二次電池201の劣化が著しく促進される温度以下であればよい。また、基準温度の下限温度は、充電によって二次電池201の劣化が著しく促進される温度以上であればよい。
二次電池201の温度が基準温度内にある場合、電流曲線320に示すように、充電開始時(時間t=0)において、充電電流制御部204は、開始電流値EA1の高い充電電流で制御する。充電が開始されると、温度曲線310に示すように、二次電池201の温度は上昇していく。そして、時刻t1のときに、所定温度d3を上回ったとする。一例として、所定温度d3は、42℃である。なお、所定温度は、上限温度以下の温度であれば、任意の温度に設定することが可能である。
二次電池201の温度が所定温度d3に達すると、電流曲線320に示すように、充電電流制御部204は、充電電流を下げる。なお、図示では、充電電流を下げた後も、二次電池201の温度は上昇している。ただし、二次電池201の仕様や開始電流値EA1や時刻t1において下げた充電電流値等によっては、充電電流を下げた後に、二次電池201の温度の上昇が止まる場合もある。
そして、時刻t2になり、二次電池201の温度が所定温度d3を下回ったとすると、充電電流制御部204は、充電電流を下げることを止める。また、図3においては図示していないが、時刻t2以降に、二次電池201の温度が所定温度d3を下回ると、例えば、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。そして、充電電流制御部204は、例えば、二次電池201の温度が再び所定温度d3を上回ると、充電電流を下げる。充電電流制御部204は、このような制御を繰り返す。これにより、充電電流制御部204は、二次電池201を所定温度d3に保ちながら充電を行うことが可能である。
なお、充電電流を下げる条件である温度(所定温度d3)と、充電電流を上げる条件である温度(所定温度d3)とは、同じ温度であることに限らず、異なる温度であってもよい。例えば、充電電流を下げる条件である温度よりも、充電電流を上げる条件である温度の方が低い温度であってもよい。これにより、充電電流制御部204は、二次電池201の温度を、これらの温度間に保ちながら充電を行うことが可能である。
また、所定温度d3は、例えば、ユーザの操作によって設定された充電設定時間に応じて変わる値である。充電設定時間は、例えば、充電の残量がなくなってから満充電までに要する時間である。充電設定時間は、例えば、1時間~4時間の範囲で設定される。充電設定時間が短い場合は、充電設定時間が長い場合に比べて、高い充電電流で充電されるため、充電時に二次電池201の温度が高温になる傾向にある。そこで、所定温度d3は、充電設定時間が短い場合は、充電設定時間が長い場合に比べて、高い温度とする。これにより、充電設定時間が短い場合は、できるだけ高い充電電流値とし、高速充電を可能にする。
また、所定温度d3は、例えば、二次電池201の劣化度合いに応じて変わる値である。二次電池201の劣化度合いが高い場合は、二次電池201の劣化度合い低い場合に比べて、充電時に二次電池201の温度が高温になる傾向にある。特に、二次電池201の劣化が進んでいる場合には、発火の危険性がある。そこで、所定温度d3は、劣化度合いが高い場合、劣化度合いが低い場合に比べて、低い温度とする。これにより、劣化度合いが高い場合は、できるだけ低い充電電流値とし、劣化の進行を抑えたり、二次電池201の発火を抑えたりすることができる。
<充電開始時の二次電池201の温度が高温である場合>
図4は、充電開始時の二次電池201の温度が高温である場合の、二次電池201の温度と、充電電流制御部204が制御する充電電流との関係の一例を示す説明図である。図4において、温度曲線410に示すように、二次電池201の温度は、充電開始時(時刻t0)において、上限温度d2を超える温度(高温)である。二次電池201の温度が高温である場合に、開始電流値EA1と同様に高い電流値で充電させたとすると、二次電池201の温度がより高温になり、劣化が促進される。
そこで、二次電池201の温度が上限温度d2を超える場合、電流曲線420に示すように、充電開始時(時間t=0)において、充電電流制御部204は、低電流の開始電流値EA2の充電電流で制御する。低電流の開始電流値EA2で制御されると、温度曲線310に示すように、例えば、二次電池201の温度は吸熱反応により下降していく。そして、時刻t3のときに、所定温度d3を下回ったとする。
二次電池201の温度が所定温度d3を下回ると、電流曲線420に示すように、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。図示では、充電電流を上げた後も、二次電池201の温度は下降している。なお、二次電池201の仕様や開始電流値EA2や時刻t3において上げた充電電流値等によっては、充電電流を上げた後に、二次電池201の温度の下降が止まる場合もある。
そして、時刻t4になり、二次電池201の温度が所定温度d3を上回ったとすると、充電電流制御部204は、充電電流を上げることを止める。また、図4においては図示していないが、時刻t4以降に、二次電池201の温度が再び所定温度d3を下回ると、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。そして、充電電流制御部204は、例えば、二次電池201の温度が所定温度d3を上回ると、充電電流を下げる。充電電流制御部204は、このような制御を繰り返す。なお、この場合でも、図3において説明した場合と同様に、充電電流を下げる条件である温度と、充電電流を上げる条件である温度とは、同じ温度であることに限らず、異なる温度であってもよい。
<充電開始時の二次電池201の温度が低温である場合>
図5は、充電開始時の二次電池201の温度が低温である場合の、二次電池201の温度と、充電電流制御部204が制御する充電電流との関係の一例を示す説明図である。図5において、温度曲線510に示すように、二次電池201の温度は、充電開始時(時刻t0)において、下限温度d1を下回る温度(低温)である。二次電池201の温度が低温である場合に、開始電流値EA1と同様に高い電流値で充電させたとすると、二次電池201の劣化が促進される。
そこで、二次電池201の温度が下限温度d1を下回る場合、電流曲線520に示すように、充電開始時(時間t=0)において、充電電流制御部204は、低電流の開始電流値EA2の充電電流で制御する。なお、図4に示した開始電流値EA2と、図5に示した開始電流値EA2とは、説明の便宜上、同じ値とするが、異なる値であってもよい。
二次電池201の低温時に、低電流の開始電流値EA2で制御されると、温度曲線310に示すように、例えば、二次電池201の温度はゆっくりと上昇していく。また、充電電流制御部204は、開始電流値EA2から徐々に電流を上げるように制御する。そして、時刻t5のときに、二次電池201の温度が下限温度d1以上になったとする。
二次電池201の温度が下限温度d1以上になると、電流曲線420に示すように、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。充電電流を上げると、温度曲線510に示すように、時刻t5以降、二次電池201の温度の上昇を示す傾きも大きくなる。
そして、時刻t6になり、二次電池201の温度が所定温度d3を上回ったとすると、充電電流制御部204は、充電電流を上げることを止め、充電電流を下げる。図示では、充電電流を下げた後も、二次電池201の温度は上昇している。
そして、時刻t7になり、二次電池201の温度が所定温度d3を下回ったとすると、充電電流制御部204は、充電電流を下げることを止める。また、図5においては図示していないが、時刻t7以降において、二次電池201の温度が所定温度d3を下回ると、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。
そして、充電電流制御部204は、例えば、二次電池201の温度が所定温度d3を上回ると、再び充電電流を下げる。充電電流制御部204は、このような制御を繰り返す。なお、この場合でも、図3において説明した場合と同様に、充電電流を下げる条件である温度と、充電電流を上げる条件である温度とは、同じ温度であることに限らず、異なる温度であってもよい。
<二次電池201が劣化している場合>
図6は、二次電池201が劣化している場合の、二次電池201の温度と、充電電流制御部204が制御する充電電流との関係の一例を示す説明図である。図6において、二次電池201の温度は、充電開始時(時刻t0)において、下限温度d1から上限温度d2の範囲内(基準温度の範囲内)にある。
ここで、電流曲線320に示すように、劣化した二次電池201に対して、充電開始時(時間t=0)において、充電電流制御部204が開始電流値EA1と同様に高い充電電流で制御したとする。開始電流値EA1で充電を開始したとすると、温度曲線610に示すように、二次電池201の温度は、温度曲線310よりも急な傾きで上昇していく。そして、図3に示した時刻t1よりも早い時刻t8では、所定温度d3に達してしまう。すなわち、開始電流値EA1で充電を開始したとすると、劣化した二次電池201に対して、劣化をより促進させてしまう。
そこで、劣化した二次電池201に対しては、電流曲線620に示すように、充電電流制御部204は、充電開始時(時間t=0)において、開始電流値EA3の充電電流で制御する。すなわち、充電電流制御部204は、劣化していない二次電池201に対する開始電流値EA1よりも、低い値の開始電流値EA3で充電を開始させる。これにより、温度曲線610に示す急な傾きで温度上昇してしまうことを抑えることが可能になる。
また、二次電池201が劣化している場合には、充電電流を下げる条件である温度についても、所定温度d3よりも低い温度とする。また、充電電流を上げる条件である温度についても、所定温度d3よりも低い温度とする。これにより、二次電池201の劣化を抑えることができるとともに、充電時における二次電池201の発火を抑えることができる。
図2に戻り、劣化検出部205は、二次電池201の劣化度合いを検出する。二次電池201の劣化度合いは、例えば、SOH(健全度:States Of Health)で表すことができる。SOHは、劣化度合いを示す情報の一例である。なお、劣化度合いの検出の具体例については、図7および図8を用いて後述する。
記憶部209は、SOHの履歴データを記憶する。劣化検出部205は、記憶部209を参照し、二次電池201の劣化度合いを検出する。本実施形態において、劣化度合いは、例えば、劣化の少ない第1レベルと、第1レベルよりも劣化が進行した第2レベルと、第2レベルよりもさらに劣化が進行した第3レベルとの3段階で表される。
充電電流制御部204は、二次電池201の温度に加え、劣化検出部205によって検出された劣化度合いにも基づいて、充電電流の大きさを変更する。具体的には、充電電流制御部204は、劣化度合いが第2レベルの場合、例えば、図6の電流曲線620に示したように、劣化した二次電池201に対して開始電流値EA3で充電を開始させる。また、劣化度合いが第3レベルの場合、充電電流制御部204は、開始電流値EA3よりもさらに値の小さい開始電流値EA5(図12参照)で充電を開始させる。
また、充電電流制御部204は、劣化度合いが第2レベルの場合、二次電池201の温度が所定温度d3よりも低い所定温度(ここでは「所定温度d4」という)に達すると、充電電流を下げる。そして、二次電池201の温度が所定温度d4を下回ったとすると、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。さらに、充電電流制御部204は、例えば、二次電池201の温度が再び所定温度d4を上回ると、充電電流を下げる。充電電流制御部204は、このような制御を繰り返す。
また、充電電流制御部204は、劣化度合いが第3レベルの場合、所定温度d4よりも低い所定温度(ここでは「所定温度d5」という)達すると、充電電流を下げる。そして、二次電池201の温度が所定温度d5を下回ったとすると、充電電流制御部204は、充電電流を上げる。さらに、充電電流制御部204は、例えば、二次電池201の温度が再び所定温度d5を上回ると、充電電流を下げる。充電電流制御部204は、このような制御を繰り返す。
また、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度が閾値範囲内にある場合、第1電流値の充電電流で二次電池201を充電させる。閾値範囲は、例えば、図3の下限温度d1から上限温度d2の範囲である。なお、閾値範囲は、任意の温度に設定することが可能である。第1電流値は、例えば、図3に示した開始電流値EA1である。
ここで、二次電池201が高温のときに高い充電電流で充電すると、二次電池201の温度がより高温になるため、二次電池201の劣化がより促進される。このため、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度が閾値範囲よりも高い場合、すなわち、二次電池201の温度が高い場合、第1電流値よりも小さい第2電流値の充電電流で二次電池201を充電させる。第2電流値は、例えば、図4に示した開始電流値EA2である。
また、二次電池201が低温のときは、二次電池201の内部抵抗が高い。充電電流による二次電池201の温度上昇は、抵抗と充電電流との積の二乗で表される。このため、二次電池201の低温時に高い充電電流で充電すると、急激な温度上昇が起こり、二次電池201が発火する危険がある。
このため、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度が閾値範囲よりも低い場合、すなわち、二次電池201の温度が低い場合、第1電流値よりも小さい第3電流値の充電電流で二次電池201の充電を開始させ、充電電流の大きさを徐々に大きくする。第3電流値は、例えば、図5に示した開始電流値EA2である。第2電流値と、第3電流値は、例えば、同じ開始電流値EA2であるが、異なる電流値であってもよい。
ここで、電流制御を可能とする制御回路を組み込むとすると、充電電流を平滑化するために、インダクタを組み込む必要がある。インダクタを組み込むと、スナバ回路が必要になる等、構成が複雑になるなどの弊害がある。そこで、充電電流制御部204は、充電部202に充電電流制御用のパルス電圧を印加することで充電電流を制御する。このような構成とすることにより、コンデンサを組み込むだけで済むため、簡易な構成とすることができる。
入力部206は、二次電池201の充電速度または充電時間を変更するユーザの操作に応じた受付内容を入力する。入力部206は、操作受付部121によって実現される。すなわち、入力部206は、例えば、操作受付部121によって受け付けられた受付内容を入力する。充電速度を変更する操作は、例えば、「低速充電」、「通常充電」、および「高速充電」などを切り替える操作である。本実施形態において、充電時間を変更する操作は、例えば、「4時間充電」、「3時間充電」、「2時間充電」、「1時間充電」の4段階の操作である。なお、充電速度または充電時間は、2段階以上に切り替え可能であればよい。
入力部206は、操作受付部121によって実現されるが、これに限らない。例えば、電気掃除機10が通信部(通信インタフェース)を有する場合、入力部206は、通信部によって実現されてもよい。具体的に補足すると、入力部206は、スマートフォンなどの通信端末やリモコンなどからユーザの操作の受付内容を受信することによって、当該受付内容を入力してもよい。なお、スマートフォンなどの通信端末には、所定のアプリケーションソフトウェア(アプリ)がインストールされていてもよい。通信端末は、当該アプリを起動させることにより、ユーザからの操作を受け付けて、電気掃除機10の通信部と通信してもよい。
入力部206によって入力されたユーザの操作の内容は、設定部207に設定される。なお、以下において、ユーザの操作によって設定された充電速度または充電時間を「充電設定時間」という場合がある。
充電電流制御部204は、入力部206によって入力された受付内容に基づき、充電電流の大きさを変更する。充電速度または充電時間は、いずれも充電電流の値に応じて変化する。例えば、充電電流を高くすると、充電速度が速くなり、すなわち、充電時間が短くなる。一方、充電電流を低くすると、充電速度が遅くなり、すなわち、充電時間が長くなる。
設定部207は、入力部206によって入力された受付内容に基づき、充電電流制御部204による充電電流の大きさを抑制する制御(二次電池201の温度に応じた充電電流の制御)の有効または無効の設定状態を変更する。充電電流制御部204による充電電流の大きさを抑制する機能は、二次電池201の劣化を抑制するための機能である。以下において、この機能を「劣化対策機能」という。設定部207によって劣化対策機能が無効に設定された場合、充電電流制御部204による制御が行われない。この場合、充電電流制御部204は、例えば、予め定められた充電電流で充電を行わせる。予め定められた充電電流は、一定の充電電流であってもよい。予め定められた充電電流の電流値は、例えば、高速充電であれば高い電流値であり、低速充電であれば低い電流値である。
報知制御部208は、例えば、二次電池201が高温である状態で、高速充電を行う場合、二次電池201が高温である旨や、高速充電を行うと二次電池201の寿命が短くなる可能性がある旨などを報知する制御を行う。上位概念化して述べると、報知制御部208は、温度検出部403によって検出された温度が閾値以上である状態で、二次電池201の充電速度を大きくするまたは充電時間を短くする受付内容が入力部206によって入力された場合、二次電池201の状態と受付内容に応じた不利益な内容とのうち少なくとも一方を報知する。
報知の態様は、例えば、表示部122による表示ランプの点灯態様である。言い換えれば、報知制御部208は、表示ランプの点灯態様を制御することにより、各種報知を行う。ただし、報知の態様は、表示ランプの点灯態様に限らない。電気掃除機10が表示装置(例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ)を備える場合は、報知制御部208は、表示装置に文字や記号等を表示させて、各種報知を行ってもよい。また、電気掃除機10がスピーカーなどの音声出力装置を備える場合、音声出力装置から音声やブザーを出力させて、各種報知を行ってもよい。
<劣化検出部205による劣化度合いの検出について>
次に、図7を参照して、二次電池201の劣化による特性の変化について説明する。ここで、充電部202から供給される電力を用いて定電流制御によって二次電池201が充電されると、単位時間当たりの二次電池201の電圧の変化率は、二次電池201のSOHによって異なる。
図7は、二次電池201の劣化による特性の変化の一例を示す説明図である。図7において、横軸は充電に要する時間を示し、縦軸は電圧を示す。図7に示す3つの曲線は、劣化状態が異なる二次電池201の充電に要する時間と、充電開始後の二次電池201の電圧変化との対応関係(特性カーブ)を示している。
図7に示すように、所定の電圧(V1)から目標電圧(V2)まで充電するのに要する充電時間(Δt)は、二次電池201の劣化状態が進むほど短くなる。換言すれば、充電開始時点の電圧V1から電圧V2に遷移する際に必要な時間幅Δtは、各特性カーブの特徴量の一例である。Δt1、Δt2、Δt3は、時間幅Δtの一例である。Δt1、Δt2、Δt3の大小関係は、Δt1>Δt2>Δt3、である。Δt1で特徴づけられる特性カーブは、他の特性カーブよりも劣化の進行が進んでいないことを示す。また、Δt3で特徴づけられる特性カーブは、3つの特性カーブの中で、最も劣化の進行が進んでいることを示す。
ここでは、電圧V1と電圧V2の電位差を、電圧の変化量(電圧変化量ΔV)と称する。また、単位時間当たりの二次電池201の電圧の変化率を「ΔV/Δt」と定義する。なお、図7では、説明の便宜上、特性カーブを3本のみ示している。ただし、実際には、より多くの複数の劣化状態(SOH)のそれぞれに対する特性カーブが予め求められている。
図8は、参照テーブル800の一例を示す説明図である。参照テーブル800は、単位時間当たりの二次電池201の電圧の変化率「ΔV/Δt」と、SOHとの対応関係が登録されたテーブルである。なお、図8では、理解を容易にするため、図7に示した各特性カーブの変化率と、二次電池201のSOHとの対応関係を代表として示している。実際には、二次電池201の種々の電圧の変化率「ΔV/Δt」は、いずれかのSOHのレベルに対応するように分類されている。参照テーブル800は、記憶部209に記憶されている。
<SOHの履歴データを記憶する処理について>
図9は、劣化検出部205が行うSOHの履歴データを記憶する処理の一例を示すフローチャートである。図9において、劣化検出部205は、充電開始であるか否かを判断する(ステップS901)。充電開始は、例えば、電気掃除機10が充電装置20に取り付けられることである。劣化検出部205は、充電開始になるまで待機する(ステップS901:NO)。充電開始になると(ステップS901:YES)、劣化検出部205は、所定の電圧変化量(ΔV)と、所定の電圧変化量(ΔV)の充電に要する時間幅(Δt)を取得する(ステップS902)。
ここで、SOHの特性カーブは、二次電池201の温度の影響を受ける。このため、SOHの検出精度を高めるためには、二次電池201の温度に基づいて補正することが望ましい。そこで、劣化検出部205は、温度検出部203により検出された二次電池201の充電時の温度と、二次電池201の温度毎に予め設定された補正量とに基づいて、二次電池201の電圧の変化率(ΔV/Δt)を補正する(ステップS903)。
次に、劣化検出部205は、温度状態に基づいて補正された二次電池201の電圧の変化率(ΔV/Δt)と、参照テーブル800(図8参照)とを比較する(ステップS904)。そして、劣化検出部205は、SOHのレベル判定を行う(ステップS905)。
ここで、SOHのレベル判定について、具体的に説明する。劣化検出部205は、まず、参照テーブル800に「第1レベル(100%以下で80%以上)」と対応付けられて登録されている電圧の変化率(ΔV/Δt)と、二次電池201の充電時(ステップS902)に検出された電圧の変化率(ΔV/Δt)とを比較し、SOHが「第1レベル」であるか否かを判定する。劣化検出部205は、参照テーブル800に「第1レベル」と対応付けられて登録されている電圧の変化率(ΔV/Δt)と、二次電池201の充電時に検出された電圧の変化率(ΔV/Δt)とが一致する場合、二次電池201のSOHが「第1レベル」であると判定する。
劣化検出部205は、参照テーブル800に「第1レベル」と対応付けられて登録されている電圧の変化率(ΔV/Δt)と、二次電池201の充電時に検出された電圧の変化率(ΔV/Δt)とが一致しない場合、次に、参照テーブル800に「第2レベル(80%未満で50%以上)」と対応付けられて登録されている電圧の変化率(ΔV/Δt)と、二次電池201の充電時に検出された電圧の変化率(ΔV/Δt)とを比較し、SOHが「第2レベル」であるか否かを判定する。
劣化検出部205は、参照テーブル800に「第2レベル」と対応付けられて登録されている電圧の変化率(ΔV/Δt)と、二次電池201の充電時に検出された電圧の変化率(ΔV/Δt)とが一致する場合、二次電池201のSOHが「第2レベル」であると判定する。
劣化検出部205は、参照テーブル800に「第2レベル(80%未満で50%以上)」と対応付けられて登録されている電圧の変化率(ΔV/Δt)と、二次電池201の充電時に検出された電圧の変化率(ΔV/Δt)とが一致しない場合、SOHが「第3レベル(50%未満)」であると判定する。
次に、劣化検出部205は、記憶部209にSOHの履歴データが記憶されている場合(例えば履歴データが蓄積されている場合)、SOHの履歴データと、新しく検出されたSOHとを比較し、二次電池201の劣化状態が所定量を超えて改善されたか否かを判定する(ステップS906)。劣化検出部205は、二次電池201の劣化状態が所定値を超えて改善された判定した場合に(ステップS906:YES)、二次電池201が交換されたものと判断して、記憶部209に記憶されたSOHの履歴データを消去(初期化)する(ステップS907)。
一方で、劣化検出部205は、劣化状態が改善されていないと判断した場合(ステップS906:NO)、または、記憶部209にSOHの履歴データが記憶されていないと判断した場合、新しく検出したSOHを履歴データに追加する(ステップS908)。
以上説明したステップS901からステップS908までの処理は、二次電池201が充電されるごとに実行される。これにより、二次電池201が充電されるごとに、記憶部209に記憶されるSOHの履歴データには、SOHの最新の値が追加される。
なお、本実施形態では、二次電池201の充電時に、二次電池201のSOHが検出される。これは、二次電池201の充電時は、二次電池201の放電時(電気掃除機10の使用時)に比べて、SOHをより精度良く検出することができるためである。その理由は、二次電池201の充電時は、(1)電気掃除機10の使用時と比べて二次電池201に影響を与える電流の電流値自体が小さいこと、(2)電流値の変化が小さい(例えば一定である)こと、(3)二次電池201自体は吸熱を伴う化学反応中であり、二次電池201の放電時と比べて二次電池201の温度が安定していること、などの理由である。
<充電電流の制御処理について>
図10は、充電電流制御部204が行う充電電流の制御処理の一例を示すフローチャートである。図10において、充電電流制御部204は、充電開始か否かを判断する(ステップS1001)。充電電流制御部204は、充電開始になるまで待機する(ステップS1001:NO)。充電電流制御部204は、充電開始になると(ステップS1001:YES)、記憶部209に記憶されているSOHの履歴データを参照する(ステップS1002)。
そして、充電電流制御部204は、SOHが第1レベルであるか否かを判断する(ステップS1003)。SOHが第1レベルでない場合(ステップS1003:NO)、すなわち、SOHが第2レベルまたは第3レベルである場合、充電電流制御部204は、SOHのレベルと、検出部203によって検出された温度とに応じた電流値に充電流を下げて充電を開始し(ステップS1004)、ステップS1008へ移行する。
充電電流制御部204による充電開始時の電流値の取得に際して、例えば、図13を用いて後述する充電電流設定テーブルが用いられてもよい。当該テーブルを用いた場合、充電電流制御部204は、例えば、開始電流値EA3~EA6のいずれかの充電開始時の電流値を取得する。なお、SOHが第3レベルである場合、例えば、強制的に高速充電を禁止してもよく、すなわち、強制的に低い電流値で充電を行うようにしてもよい。
SOHが第1レベルである場合(ステップS1003:YES)、すなわち、二次電池201が劣化していない場合、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された二次電池201の温度が基準温度の範囲内にあるか否かを判断する(ステップS1005)。基準温度の範囲内は、例えば、図3に示した下限温度d1から上限温度d2の範囲内である。
二次電池201の温度が基準温度の範囲内にない場合(ステップS1005:NO)、充電電流制御部204は、充電電流を下げて充電を開始する(ステップS1006)。具体的には、充電電流制御部204は、図4および図5に示したように、開始電流値EA2で充電を開始させる。二次電池201の温度が基準温度の範囲内にある場合(ステップS1005:YES)、充電電流制御部204は、充電電流を下げずに、図3に示したように、開始電流値EA1で充電を開始する(ステップS1007)。
そして、充電電流制御部204は、劣化対策機能がONであるか否かを判断する(ステップS1008)。劣化対策機能がOFFである場合(ステップS1008:NO)、充電電流制御部204は、ステップS1012へ移行する。劣化対策機能がONである場合(ステップS1008:YES)、充電電流制御部204は、設定部207に設定されている充電設定時間を参照する(ステップS1009)。そして、充電電流制御部204は、二次電池201の温度が所定温度を超えたか否かを判断する(ステップS1010)。所定温度は、例えば、充電設定時間や劣化状態に応じて異なる温度である。
二次電池201の温度が所定温度を超えた場合(ステップS1009:YES)、充電電流制御部204は、充電電流を下げる(ステップS1011)。そして、充電電流制御部204は、満充電か否かを判断する(ステップS1012)。満充電ではない場合(ステップS1012:NO)、充電電流制御部204は、ステップS1008に戻る。満充電である場合(ステップS1012:YES)、充電電流制御部204は、一連の処理を終了する。
ステップS1010において、二次電池201の温度が所定温度を超えない場合(ステップS1010:NO)、充電電流制御部204は、二次電池201の温度が所定温度未満であるか否かを判断する(ステップS1013)。ステップS1010における所定温度と、ステップS1013における所定温度とは、例えば、同じ温度であるが、異なる温度であってもよい。これらの所定温度を異なる温度とする場合、ステップS1010における所定温度よりも、ステップS1013における所定温度の方が低い温度とすればよい。
二次電池201の温度が所定温度未満ではない場合(ステップS1013:NO)、すなわち、二次電池201の温度が所定温度である場合、充電電流制御部204は、ステップS1012に進む。充電電流制御部204は、二次電池201の温度が所定温度未満である場合(ステップS1013:YES)、充電電流を上げ(ステップS1014)、ステップS1012に進む。これにより、二次電池201の温度を所定温度に近付けた温度で充電することができる。すなわち、二次電池201が劣化しない程度の高い電流値で充電することができる。
上述した処理により、二次電池201の温度および劣化度合いに応じた充電電流で充電することができる。したがって、充電時間の短縮化を図りつつ、二次電池201の劣化を抑えることができる。
<二次電池201の温度および劣化に関する報知処理について>
図11は、報知制御部208が行う温度および劣化に関する報知処理の一例を示すフローチャートである。図11において、報知制御部208は、充電開始か否かを判断する(ステップS1101)。報知制御部208は、充電開始になるまで待機する(ステップS1101:NO)。報知制御部208は、充電開始になると(ステップS1101:YES)、温度検出部203によって検出された二次電池201の温度が高温(例えば、45℃を超える温度)であるか否かを判断する(ステップS1102)。
報知制御部208は、二次電池201の温度が高温ではない場合(ステップS1102:NO)、ステップS1104に移行する。報知制御部208は、二次電池201の温度が高温である場合(ステップS1102:YES)、表示部122を制御して、二次電池201の温度が高温である旨を報知する(ステップS1103)。二次電池201の温度が高温である旨の報知は、例えば、急速充電(電流値の高い充電)ができない旨の報知である。そして、報知制御部208は、記憶部209に記憶されているSOHの履歴データを参照する(ステップS1104)。
そして、報知制御部208は、設定部207に設定されている設定内容を参照する(ステップS1105)。この設定内容は、劣化対策機能のON/OFFや、充電設定時間である。そして、報知制御部208は、報知内容を判定する(ステップS1106)。報知内容の判定では、例えば、図12に示す報知内容判定テーブルが用いられる。
ここで、報知内容判定テーブルについて説明する。図12は、報知内容判定テーブルの一例を示す説明図である。図12において、報知内容判定テーブル1200は、充電設定時間と、SOHと、報知内容との各項目を含む。充電設定時間は、例えば、1~4時間の4段階で表される。例えば、充電設定時間が1時間に設定されていることは、高速充電を行う設定となっていることを示す。また、充電設定時間が4時間に設定されていることは、低速充電を行う設定となっていることを示す。SOHは、第1レベル~第3レベルの3段階で表される。第3レベルは、二次電池201が最も劣化していることを示す。報知内容は、充電時に報知する内容を示す。
例えば、充電設定時間が1hであり、SOHが第1レベルの場合、報知内容は「なし」となっている。また、充電設定時間が1hであり、SOHが第2レベルの場合、報知内容は、2h以上を推奨する旨の報知が行われる。2h以上を推奨する旨の報知は、例えば、二次電池201の寿命が短くなる可能性がある旨の報知である。また、充電設定時間が1hであり、SOHが第3レベルの場合、報知内容は、1h充電が不可能である旨の報知が行われる。このような報知内容判定テーブル1200を用いて、報知制御部208は、報知内容を判定する。
そして、報知制御部208は、報知内容判定テーブル1200を用いた判定の結果、報知を行うか否かを判断する(ステップS1107)。報知を行わない場合(ステップS1107:NO)、一連の処理を終了する。一方、報知を行う場合(ステップS1107:YES)、報知制御部208は、劣化に関する報知を行い(ステップS1108)、一連の処理を終了する。
上述した処理により、充電時に、二次電池201の温度や二次電池201の劣化状態に応じた報知を行うことができる。
<充電開始時に用いられる充電流設定テーブルの一例>
図13は、充電開始時に用いられる充電電流設定テーブルの一例を示す説明図である。図13において、充電電流設定テーブル1300は、SOHと、電流値との各項目を含む。電流値は、基準温度範囲内と、基準温度範囲外とに応じた値が設定されている。図13に示す各電流値の大小関係を以下に示す。EA1>EA2。EA3>EA4。EA5>EA6。EA1>EA3>EA5。EA2>EA4>EA6。
例えば、SOHが第1レベルであり、基準温度範囲内である場合には、充電開始時に電流値EA1が設定されることを示している。SOHが第1レベルであり、基準温度範囲外である場合には、電流値EA2が設定されることを示している。
また、SOHが第2レベルであり、基準温度範囲内である場合には、充電開始時に電流値EA3が設定されることを示している。SOHが第2レベルであり、基準温度範囲外である場合には、電流値EA4が設定されることを示している。また、SOHが第3レベルであり、基準温度範囲内である場合には、充電開始時に電流値EA5が設定されることを示している。SOHが第3レベルであり、基準温度範囲外である場合には、電流値EA6が設定されることを示している。
このような充電電流設定テーブル1300を用いることにより、充電開始時に、SOHおよび基準温度範囲内にあるか否かに応じた電流値で充電を開始させることができる。
<操作受付部121の一例>
図14は、操作受付部121の一例を示す説明図である。図14に示すように、操作受付部121は、充電時間設定ボタン1400を含む。充電時間設定ボタン1400は、スライド自在になっている。充電時間設定ボタン1400は、例えば、1hの充電時間を示す位置と、2hの充電時間を示す位置と、3hの充電時間を示す位置と、4hの充電時間を示す位置とに移動可能である。なお、充電時間設定ボタン1400は、任意の時間(例えば1時間半や2時間半など)に設定可能にスライドする構成であってもよい。
また、操作受付部121は、劣化対策機能のON/OFFを切り替える、劣化対策ONボタン1410と、劣化対策OFFボタン1411とを含む。劣化対策ONボタン1410が操作されると、劣化対策ONボタン1410に含まれるランプが点灯し、劣化対策機能がONになったことを通知する。また、劣化対策OFFボタン1411が操作されると、劣化対策ONボタン1410に含まれるランプが消灯し、劣化対策機能がOFFになったことを通知する。
このような操作受付部121により、ユーザは、充電時間の設定や、劣化対策機能のON/OFFの切り替えを簡単に行うことができる。
以上説明した実施形態に係る電気掃除機10は、温度検出部203によって検出された二次電池201の温度に応じた充電電流で、二次電池201を充電するようにした。このため、二次電池201の温度が二次電池201の劣化を抑えることができる温度となる範囲内で、高い充電電流で二次電池201を充電することができる。具体的には、充電電流制御部204は、二次電池201の温度が所定温度を超える場合に充電電流を下げ、二次電池201の温度が所定温度を下回る場合に充電電流を上げることができる。このため、充電時間の短縮化を図りつつ、二次電池201の劣化を抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、最適な充電を行うことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機10は、二次電池201の温度に加え、二次電池201の劣化度合いにも基づいて、充電電流の大きさを変更するようにした。これにより、二次電池201の劣化度合いと温度とに応じた充電電流で二次電池201を充電することができる。このため、二次電池201の劣化の進行を抑えることができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機10は、二次電池201の温度が閾値範囲内にある場合、第1電流値の充電電流で二次電池201を充電させ、二次電池201の温度が閾値範囲よりも高い場合に、第1電流値よりも小さい第2電流値の充電電流で二次電池201を充電させるようにした。このため、電気掃除機10が使用された直後など、充電開始時の二次電池201の温度が高い場合には、充電電流を低くして、充電を開始させることができる。これにより、二次電池201の劣化を促進しないようにすることができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機10は、二次電池201の温度が閾値範囲よりも低い場合に、第1電流値よりも小さい第3電流値の充電電流で充電を開始し、充電電流の大きさを徐々に大きくするようにした。これにより、二次電池201の急激な温度上昇を抑えることができるため、二次電池201の劣化や、充電時における二次電池201の発火を抑えることができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機10は、二次電池201の充電速度または充電時間を変更するユーザの操作の内容に基づき、充電電流の大きさを変更するようにした。すなわち、充電設定時間を、ユーザが選択できるようにした。これにより、ユーザの好みに応じて、二次電池201の長持ちを優先させるか、充電時間の短縮化を優先させるかを選択することができる。したがって、ユーザにとって最適な充電を行うことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機10は、ユーザの操作に基づき、二次電池201の温度に応じて充電電流の大きさを抑制する制御の有効または無効の設定状態を変更するようにした。すなわち、劣化対策機能をONにするか、OFFにするかを、ユーザが選択できるようにした。これにより、ユーザが劣化を気にせずに、迅速に充電させたいと思う場合には、劣化対策機能をOFFにすることができる。したがって、ユーザにとって最適な充電を行うことができる。
また、本実施形態に係る電気掃除機10は、二次電池201が高温である状態で、高速充電を行う場合、二次電池201が高温であることと、高速充電を行うと二次電池201の寿命が短くなる可能性があることとのうち、少なくとも一方を報知するようにした。したがって、ユーザに二次電池201の劣化しやすさを把握させることができる。これにより、二次電池201の劣化の促進を抑えることができる。
(実施形態の変形例)
以下に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例において、実施形態において説明した内容と同様の内容については、同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
次に、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、二次電池ユニット160が劣化検出部205を必須の構成要素としなくてもよい構成について説明した。変形例1では、二次電池ユニット160が劣化検出部205を必須の構成要素とする構成について説明する。具体的には、変形例1において、二次電池ユニット160は、充電部202と、温度検出部203と、充電電流制御部204と、劣化検出部205とを必須の構成要素とする。各部の構成については、上述した実施形態と同様である。
具体的に説明すると、充電電流制御部204は、温度検出部203によって検出された温度と、劣化検出部205によって検出された劣化度合いとに基づく充電電流で、二次電池201を充電するように充電部202を制御する。例えば、充電電流制御部204は、二次電池201の温度と、二次電池201の劣化度合いとに基づいて、少なくとも2段階以上に充電電流を変える制御を行えばよい。
変形例1によれば、二次電池201の劣化度合いと温度とに基づく充電電流で二次電池201を充電することができる。このため、充電時間の短縮化を図りつつ、二次電池201の劣化の進行を抑えることができる。したがって、最適な充電を行うことができる。
(変形例2)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、二次電池ユニット160が入力部206と、設定部207とを必須の構成要素としなくてもよい構成について説明した。変形例2では、二次電池ユニット160が入力部206と、設定部207とを必須の構成要素とする。具体的には、変形例2において、二次電池ユニット160は、充電部202と、温度検出部203と、充電電流制御部204と、入力部206と、設定部207とを必須の構成要素とする。各部の構成については、上述した実施形態と同様である。
変形例2によれば、劣化対策機能をONにするか、OFFにするかを、ユーザが選択できる。これにより、ユーザが劣化を気にせずに、迅速に充電させたいと思う場合には、劣化対策機能をOFFにし、迅速に充電を行うことができる。また、劣化対策機能がONの場合には、充電時間の短縮化を図りつつ、二次電池201の劣化を抑えることができる。したがって、ユーザにとって最適な充電を行うことができる。
なお、上述した実施形態および変形例1,2において、図2に示した機能部202~209は、二次電池ユニット160に具備されることに限らず、充電装置20や、電気掃除機10(回路基板170)に具備されてもよい。このようにしたとしても、二次電池201の充電時間の短縮化を図りつつ、二次電池201の劣化を抑えることができ、最適な充電を行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。