JP7310564B2 - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、三元触媒を含有する排ガス浄化触媒に関する。
自動車エンジン等の内燃機関から排出されるガス中の一酸化炭素(CO)及び炭化水素(HC)を酸化すると同時に、窒素酸化物(NOx)を還元できる排ガス浄化触媒として、金属酸化物からなる触媒担体に貴金属を担持した、いわゆる三元触媒が知られている。しかしながら、この三元触媒は、低温での排ガス浄化活性が低いため、エンジンの始動時のように触媒入りガス温度が低い場合には、排ガスが十分に浄化されずに排出されるという問題があった。
そこで、特開2009-7942号公報(特許文献1)には、排ガス流路に設けられた三元触媒よりも排ガス流れの上流側にCO酸化触媒を、下流側にHCトラップ触媒を設けた排ガス浄化触媒装置が提案されている。この排ガス浄化触媒装置においては、低温でも高い触媒活性を示すCO酸化触媒が三元触媒よりも排ガス流れの上流側に設けられているため、触媒入りガス温度が低い段階からCOの浄化が可能となり、また、COの浄化により発生した反応熱により三元触媒の入ガス温度が高くなり、三元触媒が活性化されるため、HC及びNOxも十分に浄化される。しかしながら、前記排ガス浄化触媒装置においては、CO酸化触媒と三元触媒とが直列に配置されているため、三元触媒のみが配置されている場合に比べて、排ガス浄化触媒装置の規模が大きくなるという問題があった。
また、特表平10-504370号公報(特許文献2)には、CO酸化触媒と炭化水素酸化触媒とを備える排気装置が記載されており、さらに、三元触媒を備えることが好ましいこと、並びに、前記CO酸化触媒として、白金及び/又はパラジウムを含むものが好ましいことも記載されている。しかしながら、白金及び/又はパラジウムを含むCO酸化触媒を配合した排ガス浄化触媒は、コストが高くなるという問題があった。
さらに、特開2006-289213号公報(特許文献3)には、担体に複数の貴金属粒子が担持され、前記貴金属粒子の平均粒径及び平均粒子間距離が特定の範囲内にある排ガス浄化触媒が記載されており、これにより、高温環境下における貴金属粒子の凝集が抑制され、高い触媒活性が得られることも記載されている。しかしながら、貴金属粒子の平均粒径や平均粒子間距離を特定の範囲内に調整しても、触媒入りガス温度が低温の段階においては十分な触媒活性を得ることは困難であった。
特開2009-7942号公報 特表平10-504370号公報 特開2006-289213号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、触媒入りガス温度が低温の段階から、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の浄化が可能であり、かつ、より安価な排ガス浄化触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、三元触媒に、コバルト酸化物粒子を含有するCO酸化触媒を配合することによって、触媒入りガス温度が低温の段階から、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の浄化が可能であり、かつ、より安価な排ガス浄化触媒が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の排ガス浄化触媒は、コバルト酸化物粒子と、ジルコニウム酸化物粒子、セリウム酸化物粒子、セリウム-ジルコニウム固溶体酸化物粒子、及びアルミニウム酸化物粒子からなる群から選択される少なくとも1種の他の金属酸化物粒子とを含有するCO酸化触媒と、金属酸化物からなる触媒担体と該触媒担体に担持された貴金属とを含有する三元触媒とを含有し、前記CO酸化触媒に含まれる前記他の金属酸化物粒子と前記三元触媒に含まれる前記金属酸化物からなる触媒担体とが別個独立したものであることを特徴とするものである。
このような排ガス浄化触媒においては、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が400μm以下であることが好ましい。また前記コバルト酸化物粒子が前記他の金属酸化物粒子に担持されていることがより好ましい。
また、本発明の排ガス浄化触媒において前記CO酸化触媒と前記三元触媒との質量比(CO酸化触媒/三元触媒)としては、1/5~5/1が好ましい。さらに、本発明の排ガス浄化触媒は、前記CO酸化触媒と前記三元触媒との混合物の加圧成形体の粉砕物であることが好ましい。
なお、本発明において、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値は、以下の方法により求められるものである。すなわち、先ず、本発明の排ガス浄化触媒について、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)を備える走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてSEM-EDS分析を行い、コバルトマッピング画像を取得する。次に、得られたコバルトマッピング画像について、画像解析処理ソフト(例えば、米国国立衛生研究所(NIH)にて開発された「imageJ」)を用いて8bitで二値化処理を行い、得られた二値化画像について、50pix以上を閾値として粒子検出処理を行った後、黒色領域をCO酸化触媒、白色領域を三元触媒としてマスク処理を行う。15個以上のCO酸化触媒(黒色領域)が分散した画像について、画像解析ソフト(例えば、旭化成エンジニアリング株式会社製「A像くん(R)」)の分散度計測機能を用いてCO酸化触媒(黒色領域)の重心間距離を計測し、その平均値を算出する。
また、本発明の排ガス浄化触媒を用いることによって、触媒入りガス温度が低温の段階から、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の浄化が可能となる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明の排ガス浄化触媒は、コバルト酸化物粒子を含有するCO酸化触媒と、三元触媒とを含有するものである。前記コバルト酸化物粒子を含有するCO酸化触媒は、低温でも高い酸化触媒活性を示すため、触媒入りガス温度が低温の段階から、前記CO酸化触媒によるCO及びHCの浄化が可能となると推察される。また、CO及びHCは酸化されることによって浄化されるが、このとき、反応熱が発生し、この反応熱が三元触媒の温度を上昇させるため、触媒入りガス温度が低温の段階から、前記三元触媒が活性化され、NOxの浄化が可能となると推察される。
本発明によれば、触媒入りガス温度が低温の段階から、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の浄化が可能であり、かつ、より安価な排ガス浄化触媒を得ることが可能となる。
実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前の排ガス浄化触媒の 触媒入りガス温度とCO浄化率との関係を示すグラフである。 実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前の排ガス浄化触媒の 触媒入りガス温度とC浄化率との関係を示すグラフである。 実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前の排ガス浄化触媒の 触媒入りガス温度とNO浄化率との関係を示すグラフである。 実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前及び耐久試験後の排 ガス浄化触媒のCO50%浄化温度を示すグラフである。 実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前及び耐久試験後の排 ガス浄化触媒のC50%浄化温度を示すグラフである。 実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前及び耐久試験後の排 ガス浄化触媒のNO50%浄化温度を示すグラフである。 実施例6で得られた排ガス浄化触媒の電子顕微鏡写真をマスク処理した後 の二値化画像(CO酸化触媒分散画像)である。 比較例4で得られた排ガス浄化触媒の電子顕微鏡写真をマスク処理した後 の二値化画像(CO酸化触媒分散画像)である。 実施例で得られた排ガス浄化触媒の電子顕微鏡写真をマスク処理した後 の二値化画像(CO酸化触媒分散画像)である。 実施例5~及び比較例4~で得られた耐久試験前及び耐久試験後の排 ガス浄化触媒のCO50%浄化温度を示すグラフである。 実施例5~及び比較例4~で得られた耐久試験前及び耐久試験後の排 ガス浄化触媒のC50%浄化温度を示すグラフである。 実施例5~及び比較例4~で得られた耐久試験前及び耐久試験後の排 ガス浄化触媒のNO50%浄化温度を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本発明の排ガス浄化触媒は、コバルト酸化物粒子を含有するCO酸化触媒と、三元触媒とを含有するものである。三元触媒にコバルト酸化物粒子を含有するCO酸化触媒を配合することによって、触媒入りガス温度が低温の段階から、CO、HC及びNOxの浄化が可能となる。
(CO酸化触媒)
本発明に用いられるCO酸化触媒は、コバルト酸化物粒子を含有するものである。このコバルト酸化物粒子は低温でのCO酸化活性に優れており、例えば、エンジン始動時等の触媒入りガス温度が低い段階であってもCO及びHCを十分に浄化することができる。また、このとき発生する反応熱により、後述する三元触媒の温度を上昇させ、三元触媒の活性を早期に発現させることができる。
このようなコバルト酸化物粒子としては、例えば、四酸化三コバルト(Co)粒子、酸化コバルト(CoO)粒子、三酸化二コバルト(Co)粒子が挙げられる。これらのコバルト酸化物粒子は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらのコバルト酸化物粒子のうち、コバルトの酸化状態が変化しやすいという観点から、四酸化三コバルト(Co)粒子、酸化コバルト(CoO)粒子が好ましい。
前記コバルト酸化物粒子の平均粒子径としては、1~500nmが好ましく、5~100nmがより好ましい。前記コバルト酸化物粒子の平均粒子径が前記下限未満になると、熱による前記コバルト酸化物粒子の粒成長が顕著になる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、CO酸化触媒における活性点数が不足する傾向にある。なお、前記コバルト酸化物粒子の平均粒子径は、XRD測定により得られるX線回折パターンにおける前記コバルト酸化物粒子に起因するピークの半値幅からシェラーの式により求めることができる。
また、前記コバルト酸化物粒子の比表面積としては、5~100m/gが好ましく、5~75m/gがより好ましい。前記コバルト酸化物粒子の比表面積が前記下限未満になると、CO酸化触媒の活性が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、熱による前記コバルト酸化物粒子の比表面積の減少が顕著になる傾向にある。なお、前記コバルト酸化物粒子の比表面積は、BET法により求めることができる。
前記CO酸化触媒は、前記コバルト酸化物粒子に加えて、ジルコニウム酸化物粒子(ZrO粒子)、セリウム酸化物粒子(CeO粒子)、セリウム-ジルコニウム固溶体酸化物粒子(CeO-ZrO粒子)、及びアルミニウム酸化物粒子(Al粒子)からなる群から選択される少なくとも1種の他の金属酸化物粒子を更に含んでいてもよい。このような他の金属酸化物粒子を前記コバルト酸化物粒子と併用することによって、前記コバルト酸化物粒子を高分散状態に保持することができる。また、これらの他の金属酸化物粒子のうち、前記コバルト酸化物粒子と過剰な相互作用を起こさないという観点から、ジルコニウム酸化物粒子(ZrO粒子)、セリウム酸化物粒子(CeO粒子)、セリウム-ジルコニウム固溶体酸化物粒子(CeO-ZrO粒子)が好ましく、ZrO粒子がより好ましい。
また、前記CO酸化触媒において、前記コバルト酸化物粒子は、前記他の金属酸化物粒子と単に物理的に混合されているだけでもよいが、前記コバルト酸化物粒子がより高分散状態に保持されるという観点から、前記他の金属酸化物粒子に担持されていることが好ましい。
前記他の金属酸化物粒子の平均粒子径としては、5~200nmが好ましく、10~200nmがより好ましい。前記他の金属酸化物粒子の平均粒子径が前記下限未満になると、熱により前記他の金属酸化物粒子自体が粒成長する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、前記コバルト酸化物粒子を高分散状態に保持することが困難となる傾向にある。なお、前記他の金属酸化物粒子の平均粒子径は、XRD測定により得られるX線回折パターンにおける前記他の金属酸化物粒子に起因するピークの半値幅からシェラーの式により求めることができる。
また、前記他の金属酸化物粒子の比表面積としては、10~200m/gが好ましく、20~150m/gがより好ましい。前記他の金属酸化物粒子の比表面積が前記下限未満になると、前記コバルト酸化物粒子を高分散状態に保持する能力が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、熱により前記他の金属酸化物粒子自体の比表面積が減少する傾向にある。なお、前記他の金属酸化物粒子の比表面積は、BET法により求めることができる。
前記CO酸化触媒において、前記コバルト酸化物粒子の含有量としては、CO酸化触媒全体に対して、5~95質量%が好ましく、10~90質量%がより好ましい。前記コバルト酸化物粒子の含有量が前記下限未満になると、前記CO酸化触媒の活性が低くなり、触媒入りガス温度が低い段階ではCO及びHCの浄化が十分に進行しない傾向にある。また、浄化による反応熱が十分に発生しないため、三元触媒の温度が上昇せず、触媒入りガス温度が低い段階でのNOxの浄化も十分に進行しない傾向にある。その結果、CO、HC及びNOxの50%浄化温度が十分に低下しない傾向にある。他方、前記コバルト酸化物粒子の含有量が前記上限を超えると、前記コバルト酸化物粒子を高分散状態に保持することが困難となる傾向にある。
このようなCO酸化触媒の調製方法としては特に制限はなく、公知の含浸法や共沈法を採用することができる。例えば、コバルトの塩(例えば、炭酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト)を含有する水溶液に、必要に応じて前記他の金属酸化物粒子を浸漬し、得られた水溶液を加熱して溶媒(水)を除去した後、生成した固体成分を大気中で焼成することによって、前記コバルト酸化物粒子(好ましくは、前記他の金属酸化物粒子に担持された前記コバルト酸化物粒子)からなるCO酸化触媒を得ることができる。また、コバルトの塩(例えば、炭酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト)と、必要に応じて前記他の金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)とを含有する水溶液に、酸(例えば、炭酸、硝酸、塩酸、硫酸)を滴下してコバルトの塩と前記他の金属の塩とを共沈させた後、加熱により溶媒(水)を除去し、得られた固体成分を大気中で焼成することによっても、前記コバルト酸化物粒子(好ましくは、前記コバルト酸化物粒子と前記他の金属酸化物粒子との共沈物)からなるCO酸化触媒を得ることができる。
(三元触媒)
本発明に用いられる三元触媒としては、CO、HC及びNOxの浄化に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、金属酸化物からなる触媒担体に貴金属が担持された公知の三元触媒が挙げられる。
前記金属酸化物としては特に制限はなく、例えば、アルミニウム酸化物(Al)、セリウム酸化物(CeO)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、セリウム-ジルコニウム固溶体酸化物(CeO-ZrO)が挙げられる。これらの金属酸化物は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらの金属酸化物のうち、耐熱性の観点から、アルミニウム酸化物(Al)、ジルコニウム酸化物(ZrO)が好ましく、Alがより好ましい。
このような金属酸化物からなる触媒担体の平均粒子径としては、5~100nmが好ましく、5~50nmがより好ましい。前記触媒担体の平均粒子径が前記下限未満になると、耐熱性が不足する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、貴金属を高分散に担持できない傾向にある。なお、前記触媒担体の平均粒子径は、XRD測定により得られるX線回折パターンにおける前記触媒担体に起因するピークの半値幅からシェラーの式により求めることができる。
また、前記触媒担体の比表面積としては、5~200m/gが好ましく、20~150m/gがより好ましい。前記触媒担体の比表面積が前記下限未満になると、貴金属を高分散に担持できない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、熱により前記金属酸化物自体が粒成長する傾向にある。なお、前記触媒担体の比表面積は、BET法により求めることができる。
さらに、本発明の排ガス浄化触媒において、前記CO酸化触媒に前記他の金属酸化物粒子が含まれる場合、前記触媒担体を構成する金属酸化物は、前記他の金属酸化物粒子と別個独立したものであってもよいし、前記他の金属酸化物粒子であってもよい。すなわち、前者の場合、本発明の排ガス浄化触媒は、前記他の金属酸化物粒子と前記コバルト酸化物粒子(好ましくは、前記他の金属酸化物粒子に担持された前記コバルト酸化物粒子)とを含有するCO酸化触媒と、前記金属酸化物からなる触媒担体に前記貴金属が担持された三元触媒とを含有するものである。一方、後者の場合、本発明の排ガス浄化触媒は、前記他の金属酸化物粒子と前記コバルト酸化物粒子(好ましくは、前記他の金属酸化物粒子に担持された前記コバルト酸化物粒子)とを含有し、さらに、前記他の金属酸化物粒子に担持された前記貴金属を含有するものである。
前記貴金属としては特に制限はなく、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)が挙げられる。これらの貴金属は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらの貴金属のうち、CO、HC及びNOxを効率よく浄化できるという観点から、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)が好ましい。
前記貴金属の平均粒子径としては、1~100nmが好ましく、2~50nmがより好ましい。前記貴金属の平均粒子径が前記下限未満になると、熱により前記貴金属自体が粒成長する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、三元触媒における活性点数が不足する傾向にある。なお、前記貴金属の平均粒子径は、TEM像において貴金属粒子を無作為に抽出して粒子径を測定し、それらを平均することにより求めることができる。
前記三元触媒において、前記貴金属の含有量(担持量)としては、前記触媒担体100質量部に対して、0.01~4質量部が好ましく、0.1~1質量部がより好ましい。前記貴金属の含有量が前記下限未満になると、前記三元触媒における活性点数が不足し、NOxの浄化が十分に進行しない傾向にある。他方、前記上限を超えると、浄化性能が飽和する傾向にある。
このような三元触媒の調製方法としては特に制限はなく、公知の含浸法や共沈法を採用することができる。例えば、前記貴金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)を含有する水溶液に前記金属酸化物を浸漬し、得られた水溶液を加熱して溶媒(水)を除去した後、生成した固体成分を大気中で焼成することによって、前記金属酸化物からなる触媒担体に前記貴金属が担持された三元触媒を得ることができる。また、前記貴金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)と前記金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)とを含有する水溶液に、酸(例えば、炭酸、硝酸、塩酸、硫酸)を滴下して前記貴金属の塩と前記金属の塩とを共沈させた後、加熱により溶媒(水)を除去し、得られた固体成分を大気中で焼成することによっても、前記金属酸化物からなる触媒担体に前記貴金属が担持された三元触媒を得ることができる。
〔排ガス浄化触媒〕
本発明の排ガス浄化触媒は、前記CO酸化触媒と前記三元触媒とを含有するものである。このような本発明の排ガス浄化触媒は、少なくとも耐久試験前において、触媒入りガス温度が低温の段階から、良好なCO、HC及びNOxの浄化性能を示す。また、このような排ガス浄化触媒の調製方法としては特に制限はなく、例えば、前記CO酸化触媒と前記三元触媒とを攪拌して物理混合する方法が挙げられる。また、このようにようにして得られる前記CO酸化触媒と前記三元触媒との混合物を加圧成形した後、得られた成形体を粉砕・篩分けして触媒ペレットを形成してもよい。
また、本発明の排ガス浄化触媒の他の調製方法としては、例えば、コバルトの塩(例えば、炭酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト)と前記貴金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)とを含有する水溶液に、前記他の金属酸化物粒子を浸漬し、得られた水溶液を加熱して溶媒(水)を除去した後、生成した固体成分を大気中で焼成することによって、前記他の金属酸化物粒子と前記他の金属酸化物粒子に担持された前記コバルト酸化物粒子とを含有し、さらに、前記他の金属酸化物粒子に担持された前記貴金属を含有する本発明の排ガス浄化触媒を得ることができる。さらに、コバルトの塩(例えば、炭酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト)と、前記貴金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)と、前記他の金属の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩)とを含有する水溶液に、酸(例えば、炭酸、硝酸、塩酸、硫酸)を滴下してコバルトの塩と前記貴金属の塩と前記他の金属の塩とを共沈させた後、加熱により溶媒(水)を除去し、得られた固体成分を大気中で焼成することによっても、前記他の金属酸化物粒子と前記他の金属酸化物粒子に担持された前記コバルト酸化物粒子とを含有し、さらに、前記他の金属酸化物粒子に担持された前記貴金属を含有する本発明の排ガス浄化触媒を得ることができる。
本発明の排ガス浄化触媒においては、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が400μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることが更に好ましい。前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が前記範囲内にある排ガス浄化触媒は、耐久試験前だけでなく、耐久試験後においても、触媒入りガス温度が低温の段階から、良好なCO、HC及びNOxの浄化性能を示すのに対して、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が前記上限を超える排ガス浄化触媒は、耐久試験後において、触媒入りガス温度が低温の段階でのCO、HC及びNOxの浄化性能が低下する傾向にある。この理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、前記CO酸化触媒と前記三元触媒とを含有する排ガス浄化触媒においては、前記CO酸化触媒においてCO及びHCの浄化により発生した反応熱が前記三元触媒に伝達される。このとき、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が前記範囲内にある排ガス浄化触媒においては、発生した反応熱の多くが前記三元触媒に伝達されるため、前記三元触媒の温度上昇が大きく、耐久試験により三元触媒が熱劣化(例えば、貴金属が粒成長)した場合でも、前記三元触媒の大きな温度上昇によって、触媒入りガス温度が低い段階でのNOxの浄化性能の大幅な低下が抑制されると推察される。一方、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が前記上限を超える排ガス浄化触媒においては、前記CO酸化触媒から前記三元触媒に伝達される反応熱が少なく、前記三元触媒の温度上昇は小さいと推察される。耐久試験前においては、前記三元触媒が熱劣化していないため、前記三元触媒の温度上昇が小さくても、触媒入りガス温度が低い段階から、良好なNOxの浄化性能を示すのに対して、耐熱試験により三元触媒が熱劣化(例えば、貴金属が粒成長)した場合には、前記三元触媒の小さな温度上昇では、触媒入りガス温度が低い段階でのNOxの浄化性能の大幅な低下を十分に抑制することができないと推察される。
なお、前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値の下限としては特に制限はないが、前記CO酸化触媒に含まれるコバルトにより前記貴金属がカバーリングされること或いは前記貴金属の粒子粗大化が促進されることによって浄化性能が低下することを防ぐという観点から、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましい。
本発明の排ガス浄化触媒において、前記CO酸化触媒と前記三元触媒との質量比としては、CO酸化触媒/三元触媒=1/5~5/1が好ましく、1/2~2/1がより好ましい。CO酸化触媒と三元触媒との質量比が前記下限未満になると、前記CO酸化触媒の触媒量が少なく、触媒入りガス温度が低い段階ではCO及びHCの浄化が十分に進行しない傾向にある。また、浄化による反応熱が十分に発生しないため、三元触媒の温度が上昇せず、触媒入りガス温度が低い段階でのNOxの浄化も十分に進行しない傾向にある。その結果、CO、HC及びNOxの50%浄化温度が十分に低下しない傾向にある。他方、前記上限を超えると、前記三元触媒の触媒量が少なく、NOxの浄化が十分に進行しないため、NOxの50%浄化温度が十分に低下しない傾向にある。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
〔CO酸化触媒の調製〕
四酸化三コバルト(Co)と酸化ジルコニウム(ZrO)との質量比がCo:ZrO=5:95となるように、硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO、99.5%、富士フィルム和光純薬株式会社製)1.81gをイオン交換水50mlに溶解して調製したCo(NO水溶液に酸化ジルコニウム粒子(ZrO、第一稀元素化学工業株式会社製「RC-100」、比表面積:100m/g)9.5gを浸漬してZrO粒子にCo(NO水溶液を含浸させた後、200℃に設定したホットプレート上で溶媒(水)を蒸発させ、さらに、大気中、400℃で5時間焼成して、ZrO粒子上にCo粒子が担持したCO酸化触媒粒子を得た。
〔三元触媒の調製〕
パラジウム(Pd)と酸化アルミニウム(Al)との質量比がPd:Al=0.5:100となるように、硝酸パラジウム(Pd(NO)溶液(田中貴金属工業株式会社製)0.61gをイオン交換水50mlで希釈した溶液に酸化アルミニウム粒子(Al、Sasol社製「PURALOX TH100-L1」、BET比表面積:100m/g)10gを浸漬してAl粒子にPd(NO溶液を含浸させた後、200℃に設定したホットプレート上で溶媒を蒸発させ、さらに、大気中、400℃で5時間焼成して、Al粒子上にPd粒子が担持した三元触媒粒子を得た。
〔排ガス浄化触媒の調製〕
前記CO酸化触媒粒子0.75gと前記三元触媒粒子0.75gとを乳鉢で10分間攪拌して物理混合を行った。得られた混合物を1000kg/cmの圧力で加圧成形した後、得られた成形体を粉砕・篩分けして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(実施例2)
CO酸化触媒粒子におけるCoとZrOとの質量比をCo:ZrO=10:90に変更した以外は実施例1と同様にして排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(実施例3)
CO酸化触媒粒子におけるCoとZrOとの質量比をCo:ZrO=33:67に変更した以外は実施例1と同様にして排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(実施例4)
CO酸化触媒粒子におけるCoとZrOとの質量比をCo:ZrO=50:50に変更した以外は実施例1と同様にして排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(比較例1)
前記CO酸化触媒粒子の代わりに、酸化アルミニウム粒子(Al、Sasol社製「PURALOX TH100-L1」、BET比表面積:100m/g)0.75gを用いた以外は実施例1と同様にして排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(比較例2)
前記CO酸化触媒粒子を用いず、前記三元触媒粒子の量を1.5gに変更した以外は実施例1と同様にして排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(比較例3)
前記三元触媒粒子の代わりに、酸化アルミニウム粒子(Al、Sasol社製「PURALOX TH100-L1」、BET比表面積:100m/g)0.75gを用いた以外は実施例3と同様にして排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
<耐久試験>
得られた排ガス浄化触媒ペレット(粒径:0.5~1.0mm)1.5gを石英ガラス管に充填し、水素含有ガス(H(2%)+N(残部))と酸素含有ガス(O(1%)+N(残部))とを5分間ごとに切替えながら流量0.5L/minで流通させ、800℃で5時間の耐久試験を行った。
<排ガス浄化触媒の性能評価試験>
耐久試験前又は耐久試験後の排ガス浄化触媒ペレット(粒径:0.5~1.0mm)1.5gを充填した触媒層を固定床流通反応装置(ベスト測器株式会社製「CATA-5000-8」)にセットした。この触媒層にストイキモデルガス(CO(1.00%)+C(1200ppmC)+NO(1200ppm)+O(6200ppm)+CO(10.0%)+N(残部))を流量7L/minで供給し、触媒入りガス温度を100℃から400℃まで25℃/minの昇温速度で上昇させながら、触媒出ガス中のCO濃度、C濃度及びNO濃度を測定し、各触媒入りガス温度におけるCO、C及びNOの浄化率を算出した。図1A~図1Cは、実施例1~4及び比較例1~3で得られた耐久試験前の排ガス浄化触媒ペレットの触媒入りガス温度とCO、C及びNOの浄化率との関係を示すグラフである。また、耐久試験前及び耐久試験後の排ガス浄化触媒ペレットの触媒入りガス温度とCO、C及びNOの浄化率との関係を示すグラフに基づいて、CO、C及びNOの浄化率が50%となる温度(50%浄化温度)を求めた。その結果を表1及び図2A~図2Cに示す。なお、図2A~図2C中の棒グラフは、左側が耐久試験前の結果であり、右側が耐久試験後の結果である。
表1及び図2A~図2Bに示したように、本発明にかかるCO酸化触媒を含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(実施例1~4及び比較例3)は、本発明にかかるCO酸化触媒を含まない耐久試験前の排ガス浄化触媒(比較例1~2)に比べて、CO及びCの50%浄化温度が低くなることがわかった。これは、本発明にかかるCO酸化触媒が三元触媒に比べて低温でのCO及びCの浄化が可能であったためと考えられる。また、実施例1~4の結果から明らかなように、Coの担持量が多くなるにつれて、CO及びCの50%浄化温度が低くなる傾向にあることがわかった。
また、図1Cに示したように、三元触媒を含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(実施例1~4及び比較例1~2)は400℃未満の温度でほぼ100%のNOの浄化が可能であったのに対して、三元触媒を含まない耐久試験前の排ガス浄化触媒(比較例3)は400℃以下ではNOの浄化が困難であった。この結果は、NOの浄化が三元触媒上で進行していることを示している。
さらに、表1及び図2Cに示したように、本発明にかかるCO酸化触媒と三元触媒とを含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(実施例1~4)は、三元触媒を含有し、本発明にかかるCO酸化触媒を含まない耐久試験前の排ガス浄化触媒(比較例1~2)に比べて、NOの50%浄化温度が低くなることがわかった。これは、本発明にかかるCO酸化触媒上でのCO及びCの浄化が触媒入りガス温度が低い段階から開始したことにより、その浄化により発生した反応熱が三元触媒の温度を上昇させ、その結果、触媒入りガス温度が低い段階から、温度が上昇した三元触媒上でNOの浄化が開始したためと考えられる。一方、CO酸化触媒を含まない場合(比較例1~2)には、浄化による反応熱が発生せず、三元触媒の温度が上昇しないため、触媒入りガス温度が低い段階では、三元触媒上でNOの浄化が開始しなかったことによると考えられる。また、CO酸化触媒のみの場合(比較例3)には、NOの50%浄化温度が著しく高くなることがわかった。
また、表1及び図2Cに示した実施例1~4の結果から明らかなように、Coの担持量が多くなるにつれて、NOの50%浄化温度が低くなる傾向にあることがわかった。これは、Coの担持量が多くなるにつれて、CO酸化触媒上でのCO及びCの浄化が、触媒入りガス温度がより低い段階から開始したことにより、その浄化により発生した反応熱が三元触媒の温度を上昇させ、その結果、触媒入りガス温度がより低い段階から、温度が上昇した三元触媒上でNOの浄化が開始したためと考えられる。
さらに、表1及び図2A~図2Cに示したように、これらの傾向は、耐久試験後の排ガス浄化触媒においても認められ、CO酸化触媒による効果、三元触媒による効果、及びCO酸化触媒と三元触媒とを混合することによる効果は、耐久試験後においても維持されていることが確認された。
(実施例5)
〔CO酸化触媒の調製〕
CO酸化触媒粒子におけるCoとZrOとの質量比をCo:ZrO=10:90に変更した以外は実施例1と同様にしてZrO粒子上にCo粒子が担持したCO酸化触媒粒子を調製し、このCO酸化触媒粒子を粒子径が75μm以下となるように、乳鉢で粉砕した後、篩分けにより整粒した。
〔三元触媒の調製〕
実施例1と同様にしてAl粒子上にPd粒子が担持した三元触媒粒子(Pd:Al=0.5:100(質量比))を調製し、この三元触媒粒子を粒子径が75μm以下となるように、乳鉢で粉砕した後、篩分けにより整粒した。
〔排ガス浄化触媒の調製〕
前記CO酸化触媒粒子(粒子径:75μm以下)0.75gと前記三元触媒粒子(粒子径:75μm以下)0.75gとを用いた以外は実施例1と同様にして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(実施例6)
〔CO酸化触媒の調製〕
CO酸化触媒粒子におけるCoとZrOとの質量比をCo:ZrO=10:90に変更した以外は実施例1と同様にしてZrO粒子上にCo粒子が担持したCO酸化触媒粒子を調製し、このCO酸化触媒粒子を粒子径が75μm以下となるように、乳鉢で粉砕した後、篩分けにより整粒した。
〔三元触媒の調製〕
パラジウム(Pd)と酸化ジルコニウム(ZrO)との質量比がPd:ZrO=0.5:100となるように、硝酸パラジウム(Pd(NO)溶液(田中貴金属工業株式会社製)0.61gをイオン交換水50mlで希釈した溶液に酸化ジルコニウム粒子(ZrO、第一稀元素化学工業株式会社製「RC-100」、BET比表面積:100m/g)10.0gを浸漬してZrO粒子にPd(NO溶液を含浸させた後、200℃に設定したホットプレート上で溶媒を蒸発させ、さらに、大気中、400℃で5時間焼成して、ZrO粒子上にPd粒子が担持した三元触媒粒子を調製した。この三元触媒粒子を粒子径が75μm以下となるように、乳鉢で粉砕した後、篩分けにより整粒した。
〔排ガス浄化触媒の調製〕
前記CO酸化触媒粒子(粒子径:75μm以下)1.0gと前記三元触媒粒子(粒子径:75μm以下)1.0gとを用いた以外は実施例1と同様にして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(実施例7)
CO酸化触媒粒子及び三元触媒粒子の粒子径が25μm以下となるように粉砕、整粒した以外は実施例6と同様にして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
比較例4
〔排ガス浄化触媒の調製〕
パラジウム(Pd)と四酸化三コバルト(Co)と酸化ジルコニウム(ZrO)との質量比がPd:Co:ZrO=0.5:10:90となるように、硝酸パラジウム(Pd(NO)溶液(田中貴金属工業株式会社製)0.61gと硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO、99.5%、富士フィルム和光純薬株式会社製)1.81gとをイオン交換水50mlに溶解し、さらにイオン交換水50mlを添加して調製したPd(NOとCo(NOとを含有する水溶液に、酸化ジルコニウム粒子(ZrO、第一稀元素化学工業株式会社製「RC-100」、比表面積:100m/g)20.0gを浸漬してZrO粒子にPd(NOとCo(NOとを含有する水溶液を含浸させた後、200℃に設定したホットプレート上で溶媒を蒸発させ、さらに、大気中、400℃で5時間焼成して、ZrO粒子上にPd粒子とCo粒子が担持した排ガス浄化触媒粒子を調製した。この排ガス浄化触媒粒子を粒子径が75μm以下となるように、乳鉢で粉砕した後、篩分けにより整粒した。
得られた排ガス浄化触媒粒子(粒子径:75μm以下)を1000kg/cmの圧力で加圧成形した後、得られた成形体を粉砕・篩分けして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(実施例
CO酸化触媒粒子及び三元触媒粒子の粒子径が0.5~1.0mmとなるように粉砕、整粒した以外は実施例6と同様にして粒子径が0.5~1.0mmのCO酸化触媒粒子及び三元触媒粒子をそれぞれ調製した。前記CO酸化触媒粒子0.75gと前記三元触媒粒子0.75gとを乳鉢で10分間攪拌して物理混合を行い、粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(比較例
前記CO酸化触媒粒子の代わりに、粒子径が75μm以下となるように粉砕、整粒したセリア-ジルコニア固溶体粒子(CeO-ZrO(CZ)、ソルベイ・スペシャルケム・ジャパン株式会社製CeO-ZrO複合酸化物、BET比表面積:60m/g)1.0gを用いた以外は実施例5と同様にして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(比較例
前記CO酸化触媒粒子の代わりに、粒子径が75μm以下となるように粉砕、整粒した酸化ジルコニウム粒子(ZrO、第一稀元素化学工業株式会社製「RC-100」、BET比表面積:100m/g)1.0gを用いた以外は実施例6と同様にして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
(比較例
前記三元触媒粒子の代わりに、粒子径が75μm以下となるように粉砕、整粒した酸化ジルコニウム粒子(ZrO、第一稀元素化学工業株式会社製「RC-100」、BET比表面積:100m/g)1.0gを用いた以外は実施例6と同様にして粒径0.5~1.0mmの排ガス浄化触媒ペレットを作製した。
<耐久試験>
得られた排ガス浄化触媒ペレット(粒径:0.5~1.0mm)1.5gを石英ガラス管に充填し、水素含有ガス(H(2%)+N(残部))と酸素含有ガス(O(1%)+N(残部))とを5分間ごとに切替えながら流量0.5L/minで流通させ、800℃で5時間の耐久試験を行った。
<CO酸化触媒の重心間距離の測定>
耐久試験後の排ガス浄化触媒ペレット(粒径:0.5~1.0mm)を一部採取して硬化性樹脂(エポキシ樹脂)に埋没させ、表面を研磨して触媒ペレットの断面を露出させ、さらに、露出した触媒ペレットの断面を鏡面研磨した。得られた研磨断面をエネルギー分散型X線分析装置(EDS、株式会社堀場製作所製「X-max」、有効素子面積:50mm)を備える走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社日立ハイテクノロジーズ製「SU3500」)を用いて観察(倍率:400倍(実施例は40倍))してSEM-EDS分析(EDSのスイープ回数(積算回数):20回)を行い、コバルトマッピング画像を取得した。得られたコバルトマッピング画像について、画像解析処理ソフト(米国国立衛生研究所(NIH)にて開発された「imageJ」)を用いて8bitで二値化処理を行い、得られた二値化画像について、50pix以上を閾値として粒子検出処理を行った後、黒色領域をCO酸化触媒、白色領域を三元触媒としてマスク処理を行った。図3A~図3Cに、実施例6、比較例4実施例8で得られた排ガス浄化触媒ペレットについてのマスク処理後の二値化画像(CO酸化触媒分散画像)を示す。このCO酸化触媒分散画像について、15個以上のCO酸化触媒(黒色領域)を対象として、画像解析ソフト(旭化成エンジニアリング株式会社製「A像くん(R)」)の分散度計測機能を用いてCO酸化触媒(黒色領域)の重心間距離を計測し、その平均値を算出した。その結果を表2に示す。なお、図3A~図3C中の実線は、CO酸化触媒(黒色領域)の重心を結んだ直線であり、この直線の長さを重心間距離として計測した。
<排ガス浄化触媒の性能評価試験>
耐久試験前又は耐久試験後の排ガス浄化触媒ペレット(粒径:0.5~1.0mm)1.5gを充填した触媒層を固定床流通反応装置(モデルガス発生装置:ベスト測器株式会社製「CATA-5000-SP」、ガス分析計:ベスト測器株式会社製「BEX5900C-SP」)にセットした。この触媒層にストイキモデルガス(CO(1.00%)+C(1200ppmC)+NO(1200ppm)+O(6200ppm)+CO(10.0%)+N(残部))を流量10L/minで供給し、触媒入りガス温度を100℃から450℃まで25℃/minの昇温速度で上昇させながら、触媒出ガス中のCO濃度、C濃度及びNO濃度を測定し、各触媒入りガス温度におけるCO、C及びNOの浄化率を算出した。耐久試験前及び耐久試験後の排ガス浄化触媒ペレットの触媒入りガス温度とCO、C及びNOの浄化率との関係を示すグラフに基づいて、CO、C及びNOの浄化率が50%となる温度(50%浄化温度)を求めた。その結果を表2及び図4A~図4Cに示す。なお、図4A~図4C中の棒グラフは、左側が耐久試験前の結果であり、右側が耐久試験後の結果である。
表2及び図4A~図4Bに示したように、本発明にかかるCO酸化触媒を含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(実施例5)は、前記CO酸化触媒の代わりに酸化触媒や酸素吸放出材として高い活性を有するセリア-ジルコニア固溶体を含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(比較例)に比べて、CO及びCの50%浄化温度が低くなることがわかった。これは、本発明にかかるCO酸化触媒がセリア-ジルコニア固溶体に比べて低温でのCO及びCの浄化が可能であったためと考えられる。また、この傾向は、耐久試験後の排ガス浄化触媒においても認められ、CO酸化触媒による効果は耐久試験後においても維持されていることが確認された。
さらに、表2及び図4Cに示したように、本発明にかかるCO酸化触媒と三元触媒とを含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(実施例5)は、前記CO酸化触媒の代わりにセリア-ジルコニア固溶体を含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(比較例)に比べて、NOの50%浄化温度が低くなることがわかった。これは、本発明にかかるCO酸化触媒を含有する排ガス浄化触媒(実施例5)においては、前記CO酸化触媒上でのCO及びCの浄化が触媒入りガス温度が低い段階から開始したことにより、その浄化により発生した反応熱が三元触媒の温度を上昇させ、その結果、触媒入りガス温度が低い段階から、温度が上昇した三元触媒上でNOの浄化が開始したのに対して、前記CO酸化触媒の代わりにセリア-ジルコニア固溶体を含有する排ガス浄化触媒(比較例)においては、浄化による反応熱が発生せず、三元触媒の温度が上昇しないため、触媒入りガス温度が低い段階では、三元触媒上でNOの浄化が開始しなかったことによると考えられる。また、この傾向は、耐久試験後の排ガス浄化触媒においても認められ、CO酸化触媒と三元触媒とを混合することによる効果は耐久試験後においても維持されていることが確認された。
また、表2及び図4A~図4Cに示したように、三元触媒の担体としてZrOを用いた場合においても、Alを用いた場合と同様に、本発明にかかるCO酸化触媒を含有する耐久試験前の排ガス浄化触媒(実施例6)は、本発明にかかるCO酸化触媒を含まない耐久試験前の排ガス浄化触媒(比較例)に比べて、CO、C及びNOの50%浄化温度が低くなることがわかった。さらに、三元触媒の担体としてZrOを用いた場合(実施例6)には、Alを用いた場合(実施例5)と同等以上のCO、C及びNOの低温浄化性能が得られることがわかった。また、これらの傾向は、耐久試験後の排ガス浄化触媒においても認められ、CO酸化触媒による効果、三元触媒による効果、及びCO酸化触媒と三元触媒とを混合することによる効果は、耐久試験後においても維持されていることが確認された。
さらに、表2及び図4A~図4Cに示したように、CO酸化触媒の重心間距離の平均値が所定の範囲を超える排ガス浄化触媒(実施例)は、CO酸化触媒の重心間距離の平均値が所定の範囲内にある排ガス浄化触媒(実施例6~7及び比較例4)に比べて、耐久試験前においては、CO、C及びNOの50%浄化温度が同程度であったが、耐久試験後においては、CO、C及びNOの50%浄化温度が高くなることがわかった。これは、CO酸化触媒の重心間距離の平均値が所定の範囲を超える耐久試験後の排ガス浄化触媒(実施例)のNOの50%浄化温度が本発明にかかるCO酸化触媒を含まない耐久試験後の排ガス浄化触媒(比較例)のNOの50%浄化温度と同程度であることから、CO酸化触媒の重心間距離の平均値が所定の範囲を超える耐久試験後の排ガス浄化触媒(実施例)においては、CO酸化触媒と三元触媒との混合による効果が十分に得られていないためと考えられる。すなわち、CO酸化触媒の重心間距離の平均値が所定の範囲内にある排ガス浄化触媒(実施例6~7及び比較例4)においては、前記CO酸化触媒上でCO及びCの浄化により発生した反応熱の三元触媒への伝達量が多いため、耐久試験によって三元触媒が熱劣化しても、伝達された反応熱によって三元触媒の温度が十分に上昇し、三元触媒の活性の低下が十分に抑制されると考えられる。一方、CO酸化触媒の重心間距離の平均値が所定の範囲を超える排ガス浄化触媒(実施例)においては、CO酸化触媒と三元触媒との距離が長くなるため、前記CO酸化触媒上で発生した反応熱の三元触媒への伝達量が少なくなると考えられる。その結果、耐久試験前においては、三元触媒が熱劣化していないため、CO酸化触媒から三元触媒への熱の伝達量が少なくても、三元触媒の活性の低下は抑制されるが、耐久試験により三元触媒が熱劣化した場合には、CO酸化触媒から三元触媒への熱の伝達量が少ないため、三元触媒の温度が上昇せず、三元触媒の活性が低下したと考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、触媒入りガス温度が低温の段階から、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)の浄化が可能となる。
したがって、本発明の排ガス浄化触媒は、自動車エンジン等の内燃機関から排出される、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)を含有する排ガスを浄化するための触媒等として有用である。

Claims (5)

  1. コバルト酸化物粒子と、ジルコニウム酸化物粒子、セリウム酸化物粒子、セリウム-ジルコニウム固溶体酸化物粒子、及びアルミニウム酸化物粒子からなる群から選択される少なくとも1種の他の金属酸化物粒子とを含有するCO酸化触媒と、金属酸化物からなる触媒担体と該触媒担体に担持された貴金属とを含有する三元触媒とを含有し、
    前記CO酸化触媒に含まれる前記他の金属酸化物粒子と前記三元触媒に含まれる前記金属酸化物からなる触媒担体とが別個独立したものであることを特徴とする排ガス浄化触媒。
  2. 前記CO酸化触媒の重心間距離の平均値が400μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒。
  3. 前記コバルト酸化物粒子が前記他の金属酸化物粒子に担持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒。
  4. 前記CO酸化触媒と前記三元触媒との質量比(CO酸化触媒/三元触媒)が1/5~5/1であることを特徴とする請求項1~のうちのいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒。
  5. 前記CO酸化触媒と前記三元触媒との混合物の加圧成形体の粉砕物であることを特徴とする請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の排ガス浄化触媒。
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