JP7309317B2 - 竪配管の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の竪配管を施工する方法に関する。
空調設備や衛生設備などの各種建築設備用の竪配管を高層建築物等の建物に施工する場合、複数本に分割された竪管部材を垂直状態で順次揚重し、それらをフレームや固定部材などを用いてユニット化して竪配管を施工する工法(ライザーユニット工法)が従来から採用されている(例えば特許文献1~3参照)。
施工に用いられる竪管部材の上端には吊り下げピースが取り付けられており、それらにチェーンブロックを取り付けて、竪管部材を垂直状態の姿勢で吊り上げて揚重する。そして、上下の竪管部材の端部同士を突き合せ、溶接によって両者を接続することにより、建物内に竪配管が施工される。
特許第3688837号公報 特許第4750326号公報 特許第5300311号公報
ここで、地域冷暖房(DHC)の冷水や温水等の熱媒を供給する竪配管については、接続される竪管部材同士の端部間の隙間を所望の精度で管理することが望ましいとされる。地域冷暖房の竪配管については、溶接後に行われるJIS基準に基づくレントゲン検査において、管の内面にも均一な溶接ビードが形成されていることが確認できるようにしなければならない等、厳格な隙間管理が求められる。従来、かかる隙間管理のために、竪管部材同士の端部間を一旦100mm程度の隙間を設けて設置し、そこから上の竪管部材をチェーンブロックで吊って降ろしながら隙間調整をしていた。さらに、隙間調整をした後、金馬を溶接して竪管部材同士の端部を仮固定してから溶接していた。
しかしながら、チェーンブロックで吊りながら行われる隙間調整では作業に時間がかかり、また、作業員も相当な人数が必要であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数本の竪管部材を順次接続して竪配管を施工するにあたり、隙間調整作業を効率よくできるようにすることを目的とする。
本発明によれば、
建物内において、複数本の中空円筒形状の竪管部材を順次接続し、開口に貫通させて竪配管を施工する方法であって、先に建物に固定された竪管部材の上端部に円周方向に沿って複数の位置調整治具を装着し、前記複数の位置調整治具を用いて、次の竪管部材の下端部を、先に建物に固定された竪管部材の上端部に対して、竪管部材の軸方向及び軸方向と垂直な方向に位置調整した後、次の竪管部材をブラケットを介して建物に仮止めし、先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接して接続する工程を繰り返し行う方法であり、前記位置調整治具による位置調整は、竪管部材の下端部の取り付けピースに固定される上部連結ケースと、竪管部材の上端部の取り付けピースに固定される下部連結ケースと、これら上部連結ケースと下部連結ケースを互いに移動させる上リンクアームおよび下リンクアームを有し、これら上リンクアームと下リンクアームの角度が変えられて、上部連結ケースと下部連結ケースとの距離が調整されることにより行われ、前記複数の位置調整治具による竪管部材の軸方向及び軸方向と垂直な方向の位置調整をした後に、次の竪管部材を保持するクレーンが開放され、先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接して接続する工程は、前記クレーンが解放された後、前記複数の位置調整治具が取り付けられていない任意の位置から溶接を開始し、前記複数の位置調整治具のうちの一つの位置調整治具が取り付けられている位置の近傍の位置まで来ると、溶接の前方位置にある当該一つの位置調整治具だけを取り外し、当該取り外した位置調整治具を超えた位置まで溶接し、同様にして、溶接の前方位置にある位置調整治具を一つずつ取り外しながら、溶接を開始した位置まで連続して溶接する工程であり、先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部が溶接された後に、前記先に固定された竪管部材が貫通された開口が封止されること、を特徴とする、竪配管の施工方法が提供される。
本発明によれば、竪管部材同士の端部間の隙間を位置調整治具を用いて調整することにより、隙間調整作業を効率よく行うことができ、作業時間が短縮され、作業員も低減できるようになる。また、位置調整治具で固定して溶接することにより、金馬を用いた仮固定を行う必要が無くなり、入熱による強度低下も回避できるようになる。
なお、先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接しながら、溶接の前方位置にある位置調整治具を順次取り外すようにすれば、溶接する際に位置調整治具が邪魔とならず、位置調整冶具と管材の周面との間のスペースを狭くできる。これにより、竪配管を施工する鉄骨や床スラブなどに形成される開口の内径を小さくでき、開口を塞ぐための作業を簡便に実施できる。
竪管部材の説明図である。 位置調整治具の正面図(a)と側面図(b)である。 基礎となる竪管部材を建物に設置した状態の説明図である。 基礎となる竪管部材の上方に次の竪管部材を移動させる状態の説明図である。 基礎となる竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部の隙間調整する状態の説明図である。 基礎となる竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接する状態の説明図であり、(a)は溶接開始時の状態を示し、(b)は溶接の前方位置にある位置調整治具2を先ず一つだけ取り外す状態を示し、(c)は取り外した位置調整治具を超えた位置まで溶接する状態を示し、(d)は溶接開始位置と対象位置から再び溶接を開始し、溶接開始位置まで溶接する状態を示し、(e)は最後に残りの部分を溶接した溶接終了時の状態を示している。 基礎となる竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接する状態の説明図であり、(a)は溶接開始時の状態を示し、(b)は溶接の前方位置にある位置調整治具2を先ず一つだけ取り外す状態を示し、(c)は溶接の前方位置にある位置調整治具2をさらに一つ取り外す状態を示し、(d)は溶接終了時の状態を示している。 次の竪管部材の上方にさらに次の竪管部材を移動させる状態の説明図である。
以下、本発明の実施の形態にかかる竪配管の施工方法を図面を参照にして説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示すように、竪管部材1は、両端が開口した中空円筒形状の管材10の上端部の側面にプレート状の取り付けピース11を取り付け、同様に、管材10の下端部の側面にプレート状の取り付けピース12を取り付けた構成を有している。これら取り付けピース11、12には、転倒防止用の突起が設けられている。この実施の形態では、竪管部材1の上端部において、複数個、一例として4個の取り付けピース11が90°の等角度間隔で側面に取り付けられ、同様に、竪管部材1の下端部においても、複数個、一例として4個の取り付けピース12が90°の等角度間隔で側面に取り付けられている。管材10には、例えばSTPG370などの圧力配管用炭素鋼鋼管、黒ガス管などの配管用炭素鋼管等が使用される。なお、管材10の種類はこれら特定されるものではない。
図2(a)、(b)に示すように、位置調整治具2は、中央に配置された押圧部20の上方に上部連結ケース21を備え、押圧部20の下方に下部連結ケース22を備えている。上部連結ケース21には、竪管部材1の下端部の取り付けピース12に固定するための固定ネジ23a、23bが装着されている。同様に、下部連結ケース22には、竪管部材1の上端部の取り付けピース11に固定するための固定ネジ24が装着されている。
押圧部20には、軸30によって連結された一対の上リンクアーム31と下リンクアーム32が設けられている。これら上リンクアーム31と下リンクアーム32は互いの基端部分が軸30によって回動自在に連結されており、上リンクアーム31と下リンクアーム32は互いの角度θを自由に変えることができる。
上リンクアーム31の先端部分は、軸33を介して上部連結ケース21に接続され、下リンクアーム32の先端部分は、軸34を介して下部連結ケース22に接続されている。上リンクアーム31と下リンクアーム32の基端部分には、押圧部20に装着された押し込みボルト35の先端が当接するようになっている。この押し込みボルト35を押圧部20の内部に向かって押し込む方向に回転させて操作すると、上リンクアーム31と下リンクアーム32の基端部分が押し込まれ、これにより、上リンクアーム31と下リンクアーム32の角度θが広げられる。その結果、上部連結ケース21と下部連結ケース22が互いに離れるように移動させられる。一方、押し込みボルト35を押圧部20から引き出される方向に回転させて操作すると、上リンクアーム31と下リンクアーム32の基端部分が外側に押し出され、これにより、上リンクアーム31と下リンクアーム32の角度θが狭められる。その結果、上部連結ケース21と下部連結ケース22が互いに近づくように移動させられる。
次に、建物内において、複数本の竪管部材1(1a、1b、1c・・・)を順次接続して竪配管を施工する本発明の実施の形態にかかる施工方法を説明する。なお、一例として、竪管部材1(1a、1b、1c・・・)同士の端部間の隙間を所望の精度で管理して溶接を行うことにより、地域冷暖房の熱媒を供給する竪配管を施工する形態を示す。
先ず、図3に示すように、基礎となる竪管部材1aを、例えば建物の鉄骨3に固定する。この場合、適当なブラケット4などを介して竪管部材1aを鉄骨3に固定することができる。なお、基礎となる竪管部材1aは、例えば建物の一階部分の鉄骨3に固定させられる。このブラケット4は、竪管部材1aの振れ止めとして機能する。このブラケット4は、竪管部材1aをタワークレーン等で投入した後に、竪管部材1aに取り付けられる。ブラケット4が取り付けられた後、竪管部材1aを保持していたタワークレーン等が竪管部材1aから切り離され、タワークレーン等が解放される。
次に、図4に示すように、先に建物の一階部分の鉄骨3に固定させられた竪管部材1aの上方に次の竪管部材1bを移動させる。なお、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部の取り付けピース11に位置調整治具2を装着した状態で、次の竪管部材1bを移動させることができる。この場合、次の竪管部材1bの移動が完了するまでの間は、図4に示すように、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部の取り付けピース11に装着した位置調整治具2を上方に広がるような姿勢としておけば、次の竪管部材1bの下端部を、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端にスムーズに近づけることができる。
次の竪管部材1bの下端部を、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部に近づけた後、図5に示すように、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との間に位置調整治具2を装着する。この場合、位置調整治具2の下部連結ケース22を、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部の取り付けピース11に、固定ネジ24で固定する。また、位置調整治具2の上部連結ケース21を、次の竪管部材1bの下端部の取り付けピース12に、固定ネジ23a、23bで固定する。なお、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部には複数個、一例として4個の取り付けピース11が90°の等角度間隔で側面に取り付けられ、同様に、次の竪管部材1bの下端部にも、複数個、一例として4個の取り付けピース12が90°の等角度間隔で側面に取り付けられている。これら複数個、一例として4個の取り付けピース11取り付けピース12のそれぞれに位置調整治具2を装着する。
なお、次の竪管部材1bの下端部の取り付けピース12に、位置調整治具2の上部連結ケース21を固定する場合、上部連結ケース21の上部に装着されている固定ネジ23aは転倒防止用として機能し、上部連結ケース21の両側に装着されている二つの固定ネジ23bは開先調整用として機能する。
そして、これら複数個、一例として4個の位置調整治具2において、押し込みボルト35をそれぞれ回転させて操作することにより、上リンクアーム31と下リンクアーム32の角度θが変えられて、上部連結ケース21と下部連結ケース22との距離がそれぞれ調整される。また、上部連結ケース21の両側に装着されている二つの固定ネジ23aを取り付けピース12の板厚方向に両側から適宜押し込むことで、次の竪管部材1bの下端部を軸方向と垂直な方向に移動させることができる。また、複数個、一例として4個の位置調整治具2は、竪管部材1a、1bの側面において90°の等角度間隔で配置されているため、各位置調整治具2の押し込みボルト35および固定ネジ23bを適宜操作して、それぞれの位置で先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との隙間を調整(開先調整)することにより、全周に渡ってその隙間を所望の精度で管理することができる。こうして、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部の開先のずれを精度良く修正でき、両者の開先を精度良く一致させることができる。
そして、このように先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との位置調整(開先調整)が行われた後、その隙間をアーク溶接などによって溶接し、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aと次の竪管部材1bとを一体的に接続する。なお、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との位置調整が行われた後、溶接に先立って、図5に示すように、次の竪管部材1bを建物の鉄骨3に適当なブラケット4などを介して仮止めしても良い。このように次の竪管部材1bを建物に仮止めしてから溶接を行えば、次の竪管部材1bが安定し、溶接作業がしやすくなる。この場合も同様に、ブラケット4は、次の竪管部材1bの振れ止めとして機能する。このブラケット4は、次の竪管部材1bをタワークレーン等で投入した後に、次の竪管部材1bに取り付けられる。ブラケット4が取り付けられた後、次の竪管部材1bを保持していたタワークレーン等が次の竪管部材1bから切り離され、タワークレーン等が解放される。
また、このように先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部とを溶接する場合、溶接の開始時には、複数個、一例として4個の位置調整治具2が90°の等角度間隔で側面に取り付けられている。このため、図6(a)に示すように、竪管部材1aと竪管部材1bの側面において、位置調整治具2が邪魔とならないように、位置調整治具2が取り付けられていない任意の位置P1から溶接を開始することとなる。
そして、図6(b)に示すように、任意の位置P1から竪管部材1aと竪管部材1bの周方向に連続して溶接を行い、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との隙間を溶接金属によって連続して埋めていく。
そして、溶接を進めていき、図6(b)に示すように、位置調整治具2が取り付けられている位置の近傍の位置P2まで来ると、そのままでは位置調整治具2が邪魔となってしまう。そこで、溶接の前方位置にある位置調整治具2を、先ず一つだけ取り外し、当該取り外した位置調整治具2を超えた位置P3まで溶接する(図6(c))。
次に、図6(d)に示すように、溶接開始位置である位置P1と対象位置である位置P4から再び溶接を開始し、同様にして、溶接の前方位置にある位置調整治具2を一つずつ取り外しながら、位置P1まで連続して溶接する。そして最後に、図6(e)に示すように、残りの部分である位置P3から位置P4まで溶接を行う。この場合も同様に、溶接の前方位置にある位置調整治具2を取り外しながら溶接を進めていく。
こうして、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aと次の竪管部材1bとを全周に渡って一体的に溶接して接続することが可能となる。このように先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との隙間を一定に保ちつつ、全周に渡って連続して溶接することにより、裏側に均一な溶接ビードを形成することができる。なお、図6(a)~(e)では、任意の位置P1から竪管部材1aと竪管部材1bの側面に沿って反時計回転方向に連続して溶接していく例を示したが、溶接していく方向は、時計回転方向でも構わない。
また、別の溶接手順を図7(a)~(d)に示す。同様に、溶接の開始時には、複数個、一例として4個の位置調整治具2が90°の等角度間隔で側面に取り付けられている。このため、図7(a)に示すように、竪管部材1aと竪管部材1bの側面において、位置調整治具2が邪魔とならないように、位置調整治具2が取り付けられていない任意の位置P1から溶接を開始する。
そして、図7(b)に示すように、任意の位置P1から竪管部材1aと竪管部材1bの周方向に連続して溶接を行い、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との隙間を溶接金属によって連続して埋めていく。
そして、溶接を進めていき、図7(b)に示すように、位置調整治具2が取り付けられている位置の近傍の位置P2まで来ると、そのままでは位置調整治具2が邪魔となってしまう。そこで、溶接の前方位置にある位置調整治具2を、先ず一つだけ取り外し、さらに溶接を進めていく。そして、図7(c)に示すように、次の位置調整治具2が取り付けられている位置の近傍の位置P3まで来ると、溶接の前方位置にある位置調整治具2を、さらに一つ取り外して溶接を進めていく。こうして、溶接の前方位置にある位置調整治具2を順次1つずつ取り外しつつ、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部とを周方向に連続して溶接し、図7(d)に示すように、最終的に、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aと次の竪管部材1bとを全周に渡って一体的に溶接して接続することが可能となる。このように先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部との隙間を一定に保ちつつ、全周に渡って連続して溶接することにより、裏側に均一な溶接ビードを形成することができる。なお、図7(a)~(d)では、任意の位置P1から竪管部材1aと竪管部材1bの側面に沿って反時計回転方向に連続して溶接していく例を示したが、溶接していく方向は、時計回転方向でも構わない。
こうして、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aと次の竪管部材1bとの接続が終了した後、次に、図8に示すように、既に建物に固定させられた状態となった次の竪管部材1bの上方に、さらに次の竪管部材1cを移動させる。そして、同様に位置調整治具2を用いて次の竪管部材1bの上端部とさらに次の竪管部材1cの下端部の位置を調整し、次の竪管部材1bの上方にさらに次の竪管部材1cを接続する。そして、以下、同様の工程を繰り返すことにより、建物内において、複数本の竪管部材1(1a、1b、1c・・・)を順次接続して竪配管を施工することができる。
このように、本発明の実施の形態にかかる竪配管の施工方法によれば、竪管部材1同士の端部間の隙間を位置調整治具2を用いて調整することにより、竪管部材1の搬入と隙間調整を同時にでき、作業効率が向上するので、作業時間が短縮され、作業員も低減できるようになる。また、位置調整治具2で固定して溶接することにより、金馬を用いた仮固定を行う必要が無くなり、入熱による強度低下も回避できるようになる。なお、竪配管を貫通させる開口が、水平区画(スラブ、鉄骨3等)や竪穴区画に設けられている。水平区画に設けられた開口は、竪配管が取り付けられた後にグラスウール等で封止され、上下階への火災延焼の防止が図られる。
なお、位置調整冶具2を付けたまま先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部とを溶接する場合は、位置調整冶具2の取り付けピース12と管材10の周面との間に十分なスペースが設けられていないと、溶接をするための溶接棒を開先部分に挿入することが困難である。しかしながら、先に図6で説明したように、溶接の前方位置にある位置調整治具2を順次1つずつ取り外しつつ、先に鉄骨3に固定した竪管部材1aの上端部と次の竪管部材1bの下端部とを周方向に連続して溶接するようにしたので、溶接する際に位置調整治具2が邪魔とならず、位置調整冶具2の取り付けピース12と管材10の周面との間のスペースを狭くできる。これにより、取り付けピース12のサイズを小さくでき、例えば幅を75mm程度にするとができる。幅を短くできると、水平区画(スラブ、鉄骨3等)の開口の内径を管材10の管径+200mm程度に収めることができる。そうすると、管材10の外径と水平区画(スラブ、鉄骨3等)や竪穴区画の貫通部の開口の内径との差を100mm程度にできる。両者の径の差が小さいので、管材10を通すための開口が水平区画に設けられる場合、開口を塞ぐための作業を簡便に実施できる。
以上、本発明の実施の形態を例示して説明したが、本発明は例示した形態に限定されない。例えば図示の形態では、複数本の竪管部材1(1a、1b、1c・・・)を順次上方に接続していく例を示したが、図3中に示したように、先に建物に固定された竪管部材1aの下方にも、竪管部材1’を接続することもできる。このように、先に建物に固定された竪管部材1aの上端部と下端部の両方に竪管部材を接続していくこともできる。この場合、例えば先に建物に固定された竪管部材1aの上端部には、位置調整治具2を用いて隙間調整をして、次の竪管部材1bの下端を接続するが、先に建物に固定された竪管部材1aの下方の端部には、従来行われているように、チェーンブロックを取り付けて、竪管部材1’を垂直状態の姿勢で吊り上げて揚重し、溶接して接続するようにしても良い。
竪管部材1に設けられる取り付けピース11、12の数は任意であり、実施の形態で例示した4個には限定されない。
なお、位置調整治具2としては、例えば、東山産業株式会社製、港製器工業株式会社製の「ATOMU-701」や、特許第3487812号で開示された「傾き調整装置」が例示される。なお、これらは例示であり、限定されない。これらは、一般的に、建材などの構造物の施工に用いられているが、本発明では、これらを構造物ではなく、竪配管を構成する竪管部材同士の端部の隙間調整に用いることを特徴とする。なお、竪管部材同士の端部間の隙間を調整できるその他の機構を用いることも可能である。また、一例として、地域冷暖房の熱媒を供給する竪配管を施工する形態を示したが、本発明は、その他の空調配管の施工にも適用できる。
本発明は、建物の竪配管の施工に有用である。
1 竪管部材
3 鉄骨
4 ブラケット
10 管材
11、12 ピース
20 押圧部
12 上部連結ケース
22 下部連結ケース
23、24 固定ネジ
30、33、34 軸
31 上リンクアーム
32 下リンクアーム
35 押し込みボルト

Claims (4)

  1. 建物内において、複数本の中空円筒形状の竪管部材を順次接続し、開口に貫通させて竪配管を施工する方法であって、
    先に建物に固定された竪管部材の上端部に円周方向に沿って複数の位置調整治具を装着し、前記複数の位置調整治具を用いて、次の竪管部材の下端部を、先に建物に固定された竪管部材の上端部に対して、竪管部材の軸方向及び軸方向と垂直な方向に位置調整した後、次の竪管部材をブラケットを介して建物に仮止めし、先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接して接続する工程を繰り返し行う方法であり、
    前記位置調整治具による位置調整は、竪管部材の下端部の取り付けピースに固定される上部連結ケースと、竪管部材の上端部の取り付けピースに固定される下部連結ケースと、これら上部連結ケースと下部連結ケースを互いに移動させる上リンクアームおよび下リンクアームを有し、これら上リンクアームと下リンクアームの角度が変えられて、上部連結ケースと下部連結ケースとの距離が調整されることにより行われ、
    前記複数の位置調整治具による竪管部材の軸方向及び軸方向と垂直な方向の位置調整をした後に、次の竪管部材を保持するクレーンが開放され、
    先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部を溶接して接続する工程は、前記クレーンが解放された後、前記複数の位置調整治具が取り付けられていない任意の位置から溶接を開始し、前記複数の位置調整治具のうちの一つの位置調整治具が取り付けられている位置の近傍の位置まで来ると、溶接の前方位置にある当該一つの位置調整治具だけを取り外し、当該取り外した位置調整治具を超えた位置まで溶接し、同様にして、溶接の前方位置にある位置調整治具を一つずつ取り外しながら、溶接を開始した位置まで連続して溶接する工程であり、
    先に建物に固定された竪管部材の上端部と次の竪管部材の下端部が溶接された後に、前記先に固定された竪管部材が貫通された開口が封止されること、
    を特徴とする、竪配管の施工方法。
  2. 先に建物に固定された竪管部材の上端部と下端部の両方に竪管部材を接続することを特徴とする、請求項1に記載の竪配管の施工方法。
  3. 前記竪配管は、地域冷暖房の熱媒を供給する竪配管であることを特徴とする、請求項1または2に記載の竪配管の施工方法。
  4. 前記複数の位置調整治具は、中空円筒形状の竪管部材の円周方向に沿って等間隔に配置された4つの位置調整治具であることを特徴とする、請求項1~3の何れか一項に記載の竪配管の施工方法。
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Citations (4)

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