JP7309085B1 - エネルギー蓄積システム、および電力制御システム - Google Patents

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Abstract

エネルギー蓄積システム(21)は、電力変換器(20)に接続された入出力端子対(29P,29N)と、入出力端子対の一方(29P)と入出力端子対の他方(29N)との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニット(2_1~2_n)とを備える。各蓄電ユニット(2_1~2_n)は、複数の蓄電素子(4)で構成された蓄電素子群を含む。複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される場合、1の蓄電ユニットは、1の蓄電ユニット以外の残りの蓄電ユニットおよび新しい蓄電ユニットの各々を流れる電流の差が小さくなるように、新しい蓄電ユニットと交換される。

Description

本開示は、エネルギー蓄積システム、および電力制御システムに関する。
交流系統の周波数を安定化するための設備では、直流側に設けられた大容量キャパシタの放電エネルギーが、電力変換器によって交流電力に変換されることにより交流系統に放出される。一方、交流系統の交流電力は、電力変換器によって直流電力に変換されることにより充電エネルギーとして大容量キャパシタに吸収される。大容量キャパシタは、例えば、スーパーキャパシタ、ウルトラキャパシタとも称される電気二重層キャパシタ(EDLC:Electrical Double Layer Capacitor)である。
また、BESS(Battery Energy Storage System)と称される二次電池電力貯蔵システムにおいても、上記設備と同様の機能を実現できる。具体的には、直流側の蓄電池の放電エネルギーが電力変換器を介して交流系統に放出され、交流系統の交流電力が電力変換器を介して充電エネルギーとして蓄電池に吸収される。
電力変換器を介して直流側の蓄電装置を交流系統に連系し、蓄積された直流エネルギーを利用することにより、電力系統の周波数安定化、負荷平準化等が期待される。このように、蓄電池などに電力変換器を組み合わせたシステムとして、例えば、国際公開第2009/136641号(特許文献1)には、逆変換動作と順変換動作ができる電力変換器と、電気二重層キャパシタおよび鉛蓄電池などの直流充電部とを有する系統安定化装置が開示されている。
国際公開第2009/136641号
近年の再生可能エネルギー電源の増加等に伴う系統要求の高度化により、大出力の電力変換装置が求められる傾向にある。需要の変動に合わせて電力を供給可能とするグリッドフォーミング制御を実現するためには、有効電力の大出力を高速に実施する必要がある。これを実現可能なレベルの大出力の電力変換装置を実現するために、電力変換装置に大容量のエネルギー蓄積システム(ESS:Energy Storage System)を組み合わせたシステム構成が考えられる。典型的には、ESSの大容量化は、多数の蓄電素子を直列接続して構成される蓄電ユニットを並列接続することにより実現される。
蓄電ユニットに適用される蓄電素子には寿命特性がある。例えば、EDLCは、経年および使用条件に伴って劣化し、その結果、静電容量が減少し、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が増加する。蓄電ユニットに流れる電流に応じて蓄電素子の寿命特性は変化するため、並列接続された各蓄電ユニットに流れる電流に差異がある場合には、各蓄電ユニットの経年劣化度合に差異が生じてしまう。したがって、各蓄電ユニットに流れる電流はできるだけ均一であることが求められる。
本開示のある局面における目的は、エネルギー蓄積システム内の各蓄電ユニットに流れる電流をできるだけ均一にすることが可能な技術を提供することである。
ある実施の形態に従うと、電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムが提供される。エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されている。エネルギー蓄積システムは、電力変換器に接続された入出力端子対と、入出力端子対の一方と入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備える。各蓄電ユニットは、複数の蓄電素子で構成された蓄電素子群を含む。複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される場合、1の蓄電ユニットは、1の蓄電ユニット以外の残りの蓄電ユニットおよび新しい蓄電ユニットの各々を流れる電流の差が小さくなるように、新しい蓄電ユニットと交換される。
他の実施の形態に従う電力制御システムは、上記のエネルギー蓄積システムと、複数の蓄電ユニットの状態を監視する監視制御装置とを備える。監視制御装置は、1の蓄電ユニットが故障している場合、1の蓄電ユニットを新しい蓄電ユニットに交換する際のガイダンス情報を表示する。
さらに他の実施の形態に従うと、電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムが提供される。エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されている。エネルギー蓄積システムは、電力変換器に接続された入出力端子対と、入出力端子対の一方と入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備える。各蓄電ユニットは、複数の蓄電素子で構成された蓄電素子群と、蓄電素子群に接続された補正抵抗とを含む。複数の蓄電ユニットにそれぞれ含まれる複数の補正抵抗の抵抗値は、複数の蓄電ユニットの各々を流れる電流が均一となるように設定される。
さらに他の実施の形態に従うと、電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムが提供される。エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されている。エネルギー蓄積システムは、電力変換器に接続された入出力端子対と、入出力端子対の一方と入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備える。複数の蓄電ユニットの各々は、電力変換器から等しい電気的距離に配置されている。
さらに他の実施の形態に従うと、電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムが提供される。エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されている。エネルギー蓄積システムは、電力変換器に接続された入出力端子対と、入出力端子対の一方と入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットと、複数の蓄電ユニットの各々について、当該蓄電ユニットと、当該蓄電ユニットに隣接する蓄電ユニットとを並列接続するための接続線に設けられた開閉器とを備える。エネルギー蓄積システムは、各開閉器の開閉状態と、電力変換器と直接接続される蓄電ユニットとを変更することによって、複数の蓄電ユニットの各々について、電力変換器から当該蓄電ユニットまでの電気的距離が調整可能に構成されている。
本開示によると、エネルギー蓄積システム内の各蓄電ユニットに流れる電流をできるだけ均一にすることができる。
電力制御システムの構成を示すブロック図である。 エネルギー蓄積システムの基本構成例を示すブロック図である。 ユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。 比較例に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態1に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態1の変形例1に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態1の変形例3に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態2に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態3に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態4に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。 実施の形態5に従うエネルギー蓄積システムの構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[各実施の形態の基礎となる構成]
<電力制御システムの構成>
図1は、電力制御システム10の構成を示すブロック図である。図1では、自励式変換器として構成される電力変換器20の直流側に2つの接続用端子が設けられている。電力変換器20は、直流電力を電圧が異なる直流電力に双方向に変換できる変換器であり、絶縁型でも非絶縁型でもよく、その構成は特に限定されない。なお、電力変換器20の交流側は3相交流系統に接続されているため、u相、v相、w相用の3つの接続用端子が設けられている。図1では簡単のため1相分の交流端子のみが示されている。
図1を参照して、電力制御システム10は、電力変換器20と、エネルギー蓄積システム(ESS:Energy Storage System)21と、変圧器23と、監視制御装置30とを含む。
エネルギー蓄積システム21は、電力変換器20を介して交流電力系統15に接続されている。具体的には、エネルギー蓄積システム21は、入出力端子対(すなわち、正極端子29Pおよび負極端子29N)を介して入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを入出力端子対を介して直流電力として出力するように構成される。エネルギー蓄積システム21に蓄積されたエネルギーは、交流電力系統の周波数安定化および負荷平準化のために活用され、さらに、予備力として活用される。以下の説明では、正極端子29Pおよび負極端子29Nを“入出力端子対29”と記載する場合がある。
エネルギー蓄積システム21は、正極端子29Pと負極端子29Nとの間に直列および並列に接続された複数の蓄電素子を含む。各蓄電素子は、たとえば、電気二重層キャパシタ(EDLC:Electrical Double Layer Capacitor)などの大容量キャパシタであってもよいし、蓄電池であってもよい。図1では、1個の蓄電素子が象徴的に示されている。
電力変換器20は、交流電力系統15の連系点17とエネルギー蓄積システム21の入出力端子対との間に接続される。具体的には、電力変換器20の直流端子対(すなわち、正側直流端子28Pおよび負側直流端子28N)はエネルギー蓄積システム21の入出力端子対(すなわち、正極端子29Pおよび負極端子29N)にそれぞれ接続される。したがって、電力変換器20の定格直流電圧とエネルギー蓄積システム21の定格電圧とは等しい。また、電力変換器20の各相の交流端子は、交流電力系統15の対応する相の電力線に接続される。
電力変換器20は、交流を直流に変換する順変換、および直流を交流に変換する逆変換を行なう。具体的には、電力変換器20は、交流電力系統15の交流電力を直流電力に変換し、当該直流電力を充電エネルギーとしてエネルギー蓄積システム21に吸収させる。逆に、電力変換器20は、エネルギー蓄積システム21の直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を放電エネルギーとして交流電力系統15に放出する。例えば、電力変換器20は、同期発電機が電力系統に接続される場合の挙動を模擬する仮想同期発電機制御機能を有していてもよい。
電力変換器20は、スイッチング素子として用いられる複数の自己消弧型半導体素子を含む。自己消弧型半導体素子として、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、GCT(Gate Commutated Turn-off)サイリスタなどが用いられる。自己消弧型半導体素子には還流ダイオードが逆並列に接続される。電力変換器20は、2レベル/3レベルさらに多レベル方式、MMC(Modular Multilevel Converter)方式、変圧器多重方式、リアクトル並列方式、およびそれらの組み合わせのいずれであってもよい。
変圧器23は、交流電力系統15と電力変換器20との間に接続される。変圧器23は、電力変換器20から出力される交流電力を昇圧して交流電力系統15に出力する。図1では、簡単のために単相変圧器で表しているが、実際の3相変圧器の結線には、Δ-Y結線、Δ-Δ結線、またはΔ-Δ-Y結線などが用いられる。電力変換器20がMMC方式など高電圧の交流電圧を出力可能な構成の場合には、変圧器23に代えて連系リアクトルを設けてもよい。
監視制御装置30は、エネルギー蓄積システム21内に設けられた複数の蓄電素子で構成される蓄電ユニットの状態を監視する。監視制御装置30は、各蓄電ユニットと通信可能に構成されている。例えば、監視制御装置30は、各蓄電ユニットから状態情報を受信して、各蓄電ユニットの状態をディスプレイに表示する。また、蓄電ユニットが故障している場合(例えば、蓄電ユニットの状態情報が“故障”を示す情報である場合)、監視制御装置30は、当該蓄電ユニットを新しい蓄電ユニットに交換する際のガイドライン情報をディスプレイに表示する。
典型的には、監視制御装置30は、コンピュータによって構成される。例えば、監視制御装置30は、1つ以上のプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、通信インターフェイス、ディスプレイ、および入力装置等を含む。なお、監視制御装置30の少なくとも一部をFPGA(Field Programmable Gate Array)および、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の回路を用いて構成してもよい。
なお、監視制御装置30は、電力変換器20の動作を制御する制御装置(図示しない)として構成されていてもよいし、当該制御装置とは別に設けられる構成であってもよい。
<エネルギー蓄積システムの構成>
図2は、エネルギー蓄積システムの基本構成例を示すブロック図である。図2を参照して、エネルギー蓄積システム21は、正極端子29Pと負極端子29Nとの間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニット2_1,2_2,・・・,2_n(以下、「蓄電ユニット2」とも総称する。)を含む。
各蓄電ユニット2の正極端子29Pおよび負極端子29Nは、それぞれ正極母線80Pおよび負極母線80Nに接続される。各蓄電ユニット2は、複数の蓄電素子4で構成された蓄電素子群を含む。複数の蓄電素子4は、互いに直列接続されている。各蓄電ユニット2は、監視制御装置30と通信可能に構成される。
監視制御装置30は、蓄電ユニット2から状態情報を受信する。例えば、値が“1”の状態情報は蓄電ユニットが健全状態であることを示し、値が“0”の状態情報は蓄電ユニットが故障状態であることを示している。監視制御装置30は、状態情報の値に基づいて、各蓄電ユニット2が健全状態か故障状態かを判断できる。なお、監視制御装置30は、蓄電ユニット2から状態情報を受信できない場合には、当該蓄電ユニット2が故障状態であると判断してもよい。監視制御装置30は、系統運用者に各蓄電ユニット2の状態を通知するためのユーザインターフェイス画面を内部ディスプレイに表示する。
図3は、ユーザインターフェイス画面の一例を示す図である。図3を参照して、ユーザインターフェイス画面200は、各蓄電ユニットの状態を示す情報と、ガイダンス情報とを含む。ユーザインターフェイス画面200では、蓄電ユニット2_2に故障が発生している例が示されている。ガイダンス情報には、当該故障に対処するために作業者が行なうべき内容等が表示される。
再び、図2を参照して、エネルギー蓄積システム21には、多数の蓄電ユニット2が並列接続されており、これにより必要な容量が確保される。一方、各蓄電ユニット2に流れる電流に差異がある場合、各蓄電ユニット2の経年劣化度合に差異が生じてしまい、運用上好ましくない。以下では、各実施の形態において、各蓄電ユニット2に流れる電流をできるだけ均一するための構成を説明する。
実施の形態1.
ここでは、複数の蓄電ユニット2の1つの蓄電ユニット2が故障して、新しい蓄電ユニット2と交換が必要になった場面を想定する。以下では、説明の容易化のため、エネルギー蓄積システム21に含まれる複数の蓄電ユニット2の数が4つである構成について説明する。これは他の実施の形態でも同様である。
図4は、比較例に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図4には、故障した蓄電ユニット2_4が新しい蓄電ユニット2_4Xと交換された後のエネルギー蓄積システム21が示されている。なお、各蓄電ユニット2は、蓄電素子群の等価回路で図示されている。各蓄電ユニット2に含まれる各蓄電素子4の寿命特性は同一であるものとする。また、電力変換器20から各蓄電ユニット2までの電気的距離(例えば、電力変換器20から各蓄電ユニット2までの接続線の長さ)の差異に基づく各蓄電ユニット2のインピーダンスの差異は無視するものとする。
静電容量C*および等価直列抵抗R*は、各蓄電ユニット2_1~2_3の静電容量および等価直列抵抗(具体的には、各蓄電ユニット2_1~2_3の蓄電素子群の静電容量および等価直列抵抗)を示している。静電容量Cおよび等価直列抵抗Rは、新しい蓄電ユニット2_4Xの蓄電素子群の静電容量および等価直列抵抗を示している。
運用開始時から取り付けられていた蓄電ユニット2_1~2_3の蓄電素子群は、新たに取り付けられた蓄電ユニット2_4Xの蓄電素子群よりも劣化した状態である。そのため、静電容量C*は静電容量Cよりも小さく(すなわち、C*<C)、等価直列抵抗R*は等価直列抵抗Rよりも大きい(すなわち、R*>R)。静電容量の劣化係数をk(ただし、0<k<1)とすると、“C*=k×C”となる。等価直列抵抗の劣化係数をl(ただし、l>1)とすると、“R*=l×R”となる。
このように、新しい蓄電ユニット2_4Xの特性と、他の各蓄電ユニット2_1~2_3の特性とが異なる場合、各蓄電ユニット2に流れる分流電流にばらつきが発生してしまう。具体的には、新しい蓄電ユニット2_4Xに流れる電流Iは、各蓄電ユニット2_1~2_3に流れる電流I*よりも大きくなる。これにより、蓄電ユニット2_4Xにおいて、温度上昇による蓄電素子の損傷、あるいは、蓄電素子の寿命に影響を及ぼす可能性がある。
<補正抵抗の適用>
各蓄電ユニット2に流れる分流電流のばらつきを抑制する(すなわち、分流電流をできるだけ均一にする)ために、故障した蓄電ユニットと交換される新しい蓄電ユニットに補正抵抗を設ける。
図5は、実施の形態1に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図5および図4の差異点は、交換された新しい蓄電ユニット2_4Aに補正抵抗が導入されている点である。
具体的には、蓄電ユニット2_4Aでは、蓄電素子群に補正抵抗Rpが直列接続されている。これにより、蓄電ユニット2_4Aの等価直列抵抗Rsは、等価直列抵抗Rと補正抵抗Rpとの合成抵抗(すなわち、Rs=R+Rp)となり、等価直列抵抗Rよりも大きい。そこで、蓄電ユニット2_4Aの等価直列抵抗Rと補正抵抗Rpとの合成抵抗(すなわち、等価直列抵抗Rs)が各蓄電ユニット2_1~2_3の等価直列抵抗R*と等しくなるように補正抵抗Rpを設定する。なお、等価直列抵抗R*は、蓄電素子の寿命特性(例えば、ESRの経年数に応じた劣化特性等)から推定される構成であってもよいし、新しい蓄電ユニットへの交換時に測定される構成であってもよい。
上記のように蓄電ユニットの交換が行われることによって、各蓄電ユニット2_1~2_3,2_4Aの等価直列抵抗が等しくなり、各蓄電ユニット2に流れる電流をできるだけ均一にすることができる。すなわち、交換対象の蓄電ユニット2_4は、残りの蓄電ユニット2_1~2_3および新しい蓄電ユニット2_4Aの各々を流れる電流の差が小さくなるように、新しい蓄電ユニット2_4Aと交換されている。また、可変抵抗および抵抗を自動制御する装置等を有さないため、エネルギー蓄積システム21の構造および規模への影響を比較的小さくできる。
この場合、ガイダンス情報には、作業者が行なうべき内容として、補正抵抗Rpを新しい蓄電ユニット2に接続することを含んでいてもよい。
<変形例1:補正静電容量の適用>
実施の形態1の変形例1として、各蓄電ユニット2に流れる分流電流のばらつきを抑制するために、故障した蓄電ユニットと交換される新しい蓄電ユニットに補正静電容量を設ける構成について説明する。
図6は、実施の形態1の変形例1に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図5および図4の差異点は、交換された新しい蓄電ユニット2_4Bに補正静電容量が導入されている点である。
具体的には、蓄電ユニット2_4Bでは、蓄電素子群に補正静電容量Cpが直列接続されている。これにより、蓄電ユニット2_4Bの静電容量Csは、静電容量Cと補正静電容量Cpとの合成容量(すなわち、Cs=(C×Cp)/(C+Cp))となり、静電容量Cよりも小さい。そこで、蓄電ユニット2_4Bの静電容量Cと補正静電容量Cpとの合成静電容量(すなわち、静電容量Cs)が各蓄電ユニット2_1~2_3の静電容量C*と等しくなるように補正静電容量Cpを設定する。なお、静電容量C*は、蓄電素子の寿命特性(例えば、経年数に応じた劣化特性等)から推定される構成であってもよいし、新しい蓄電ユニットへの交換時に測定される構成であってもよい。
これにより、各蓄電ユニット2_1~2_3,2_4Bの静電容量が等しくなるため、各蓄電ユニット2に流れる電流をできるだけ均一にすることができる。
この場合、ガイダンス情報には、作業者が行なうべき内容として、補正静電容量Cpを新しい蓄電ユニット2に接続することを含んでいてもよい。
<変形例2:同じ特性を有する蓄電ユニットの選定>
変形例2では、故障した蓄電ユニットと交換される新しい蓄電ユニットとして、残りの各蓄電ユニット2の特性と同じ特性を有する蓄電ユニットを選定する構成について説明する。
具体的には、新しい蓄電ユニット2として、各蓄電ユニット2_1~2_3の等価直列抵抗R*と同じ等価直列抵抗を有する蓄電ユニット2を選定する。または、新しい蓄電ユニット2として、各蓄電ユニット2_1~2_3の静電容量C*と同じ静電容量を有する蓄電ユニット2を選定する。さらに、新しい蓄電ユニット2として、各蓄電ユニット2_1~2_3の等価直列抵抗R*および静電容量C*とそれぞれ同じ等価直列抵抗および静電容量を有する蓄電ユニット2を選定してもよい。
例えば、経年劣化している各蓄電ユニット2_1~2_3の特性と同じ蓄電ユニット2を調達して、それを新しい蓄電ユニット2として適用してもよいし、システムの運用開始時に交換用の蓄電ユニット2を確保しておき、当該蓄電ユニット2を新しい蓄電ユニット2として適用してもよい。
これにより、蓄電ユニット交換後の各蓄電ユニット2の等価直列抵抗および静電容量が等しくなるため、各蓄電ユニット2に流れる電流をできるだけ均一にすることができる。また、補正抵抗、補正静電容量を新たに挿入する必要がないため、コスト削減が期待される。
<変形例3:負性抵抗の適用>
実施の形態1の変形例3として、各蓄電ユニット2に流れる分流電流のばらつきを抑制するために、故障した蓄電ユニットを新しい蓄電ユニットに交換しつつ、残りの各蓄電ユニット2_1~2_3に負性抵抗を設ける構成について説明する。
図7は、実施の形態1の変形例3に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図7を参照して、故障した蓄電ユニット2_4は新しい蓄電ユニット2_4に交換されている。また、当該交換の際に、各蓄電ユニット2_1~2_3には、新たに負性抵抗Rnが導入されている。便宜上、負性抵抗Rn導入後の各蓄電ユニット2_1~2_3を各蓄電ユニット2_1C~2_3Cと記載している。ここで、負性抵抗とは負極性の抵抗値を有する抵抗であり、抵抗端子間に印可された電圧が大きくなると電流が小さくなる特性を有する。負性抵抗には、例えば、オペアンプ、トンネルダイオード等が用いられる。
各蓄電ユニット2_1C~2_3Cでは、蓄電素子群に負性抵抗Rnが直列接続されている。これにより、各蓄電ユニット2_1C~2_3Cの等価直列抵抗Rsは、等価直列抵抗R*と負性抵抗Rnとの合成抵抗(すなわち、Rs=R*+Rn)となり、等価直列抵抗R*よりも小さい。そこで、各蓄電ユニット2_1C~2_3Cの等価直列抵抗R*と負性抵抗Rnとの合成抵抗(すなわち、等価直列抵抗Rs)が、新しい蓄電ユニット2_4の等価直列抵抗Rと等しくなるように負性抵抗Rnを設定する。
これにより、各蓄電ユニット2_1C~2_3C,2_4の等価直列抵抗が等しくなるため、各蓄電ユニット2に流れる電流をできるだけ均一にすることができる。
この場合、ガイダンス情報には、作業者が行なうべき内容として、負性抵抗Rnを残りの蓄電ユニット2_1~2_3に接続することを含んでいてもよい。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、電力変換器20から各蓄電ユニット2までの電気的距離の差異に基づく各蓄電ユニット2のインピーダンスの差異は無視していた。実施の形態2では、故障した蓄電ユニットを新しい蓄電ユニットに交換する際に、インピーダンスの差異を考慮して、新しい蓄電ユニットを入出力端子対29から最も電気的に遠い位置に設ける構成について説明する。
図8は、実施の形態2に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。ここでは、蓄電ユニット2_1が蓄電ユニット2_5と交換される場合を想定する。なお、システムの運用開始時点では、各蓄電ユニット2は同一の特性を有しているものとする。具体的には、運用開始時点の各蓄電ユニット2の等価直列抵抗はRであり、静電容量はCである。
図8を参照して、蓄電ユニット2の交換前の構成について説明する。
複数の蓄電ユニット2は、正極母線80Pと負極母線80Nとの間で互いに並列接続されている。蓄電ユニット2_1は、入出力端子対29に最も電気的に近い位置(すなわち、電力変換器20に最も電気的に近い位置)に設けられている。蓄電ユニット2_4は、入出力端子対29から最も電気的に遠い位置に設けられている。例えば、入出力端子対29と各蓄電ユニット2とを接続する接続線(例えば、正極母線80Pおよび負極母線80N)において、入出力端子対29から蓄電ユニット2_1の接続点までの電気的距離が最も短く、入出力端子対29から蓄電ユニット2_4の接続点までの電気的距離が最も長い。そのため、電力変換器20から蓄電ユニット2_1~2_4までの母線のインピーダンスをそれぞれZ1~Z4とすると、Z1<Z2<Z3<Z4となる。そのため、各蓄電ユニット2_1~2_4にそれぞれ流れる電流I1~I4には差異が生じ、I1>I2>I3>I4となる。
大きい電流が流れるほど蓄電素子の劣化は早まることから、入出力端子対29から最も電気的に近い位置に設けられた蓄電ユニット2_1が最も劣化し易く、入出力端子対29から最も電気的に近い位置に設けられた蓄電ユニット2_4が最も劣化しにくい。そのため、等価直列抵抗に関しては、R1>R2>R3>R4となり、静電容量に関しては、C1<C2<C3<C4となる。
次に、蓄電ユニット2の交換後の構成について説明する。交換対象の蓄電ユニット2_1が蓄電ユニット2_5と交換される。このとき、蓄電ユニット2_5は、入出力端子対29から最も電気的に遠い位置に配置される。すなわち、蓄電ユニット2_5は、電力変換器20から最も電気的に遠い正極母線80Pの末端と、電力変換器20から最も電気的に遠い負極母線80Nの末端との間に接続される。ここで、新品の蓄電ユニット2_5の等価直列抵抗Rは、等価直列抵抗R2~R4よりも小さい。なお、新品の蓄電ユニット2_5の静電容量Cは、静電容量C2~C4よりも大きい。一方、電力変換器20から蓄電ユニット2_5までの母線のインピーダンスZ5は、インピーダンスZ2~Z4よりも大きい。
等価直列抵抗の観点からは、等価直列抵抗Rは等価直列抵抗R2~R4よりも小さいことから、蓄電ユニット2_5には他の蓄電ユニット2_2~2_4よりも電流が流れやすくなる。一方、インピーダンスの観点からは、インピーダンスZ5はインピーダンスZ2~Z4よりも大きいことから、蓄電ユニット2_5には他の蓄電ユニット2_2~2_4よりも電流が流れにくくなる。そのため、新品の蓄電ユニット2_5を入出力端子対29から最も電気的に遠い位置に配置することによって、各蓄電ユニット2_2~2_5に流れる電流をできるだけ均一にすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、各蓄電ユニット2に流れる分流電流のばらつきを抑制するために、電力変換器20から各蓄電ユニット2までのインピーダンスの差異に応じて、運用開始時点において、各蓄電ユニット2に補正抵抗を設ける構成について説明する。
図9は、実施の形態3に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図9を参照して、運用開始時点において、各蓄電ユニット2の特性は同一である。そのため、各蓄電ユニット2の等価直列抵抗および静電容量は、それぞれRおよびCである。
電力変換器20から蓄電ユニット2_1~2_4までのインピーダンスZ1~Z4に関して、Z1<Z2<Z3<Z4となる。このインピーダンスの差異を考慮して、各蓄電ユニット2_1~2_3にそれぞれ補正抵抗Rp1~Rp3が設けられる。
具体的には、各蓄電ユニット2_1の蓄電要素群に補正抵抗Rp1が直列接続され、各蓄電ユニット2_2の蓄電要素群に補正抵抗Rp2が直列接続され、各蓄電ユニット2_3の蓄電要素群に補正抵抗Rp3が直列接続される。補正抵抗Rp1~Rp3に関して、Rp1>Rp2>R3が成立する。すなわち、電力変換器20から電気的に近い位置に設けられた蓄電ユニット2の補正抵抗(例えば、補正抵抗Rp1)は、電力変換器20から電気的に遠い位置に設けられた蓄電ユニット2の補正抵抗(例えば、補正抵抗Rp3)よりも大きい。
これにより、電力変換器20から最も電気的に近い位置に設けられた蓄電ユニット2_1の等価直列抵抗(すなわち、“R+Rp1”)が最も大きく、電力変換器20から最も電気的に遠い位置に設けられた蓄電ユニット2_4の等価直列抵抗(すなわち、R)が最も小さくなる。より詳細には、インピーダンスZ1~Z4を考慮して、複数の補正抵抗Rp1~Rp3の抵抗値は、各蓄電ユニット2を流れる電流が均一となるように設定される。
これにより、等価直列抵抗の観点からは、蓄電ユニット2_1に最も電流が流れにくく、蓄電ユニット2_4に最も電流が流れやすくなる。一方、インピーダンスの観点からは、蓄電ユニット2_1に最も電流が流れやすく、蓄電ユニット2_4に最も電流が流れにくくなる。そのため、各蓄電ユニット2_1~2_4に流れる電流I1~I4をできるだけ均一にすることができる。なお、電流I1~I4のばらつきが抑制されるため、経年劣化による各蓄電ユニット2の特性差を軽減できる。
なお、蓄電ユニット2_4にも補正抵抗(例えば、補正抵抗Rp4)を設ける構成であってもよい。この場合も、複数の補正抵抗Rp1~Rp4の抵抗値は、各蓄電ユニット2を流れる電流が均一となるように設定される。補正抵抗Rp4の抵抗値を“0”とした構成が、図9の構成に相当する。
実施の形態4.
実施の形態4では、各蓄電ユニット2に流れる分流電流のばらつきを抑制するために、電力変換器20から各蓄電ユニット2までのインピーダンスを同一にする構成について説明する。
図10は、実施の形態4に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図10では、各蓄電ユニット2がブロックで図示されているが、上述した図3で示したように正極母線80Pと負極母線80Nとの間に接続されている。これは以下の図11でも同様である。
図10を参照して、入出力端子対29から各蓄電ユニット2_1~2_4までの各電気的距離が等しく設定されている。すなわち、各蓄電ユニット2_1~2_4は、電力変換器20から等しい電気的距離に配置されている、したがって、電力変換器20から蓄電ユニット2_1~2_4までの母線のインピーダンスZ1~Z4が等しい。また、各蓄電ユニット2_1~2_4の等価直列抵抗および静電容量は等しい。そのため、各蓄電ユニット2_1~2_4にそれぞれ流れる電流I1~I4を均一にすることができる。電流I1~I4のばらつきが抑制されるため、経年劣化による各蓄電ユニット2の特性差を軽減できる。
実施の形態5.
実施の形態5では、比較的長期的な観点から、各蓄電ユニット2に流れる分流電流のばらつきを抑制する構成について説明する。
図11は、実施の形態5に従うエネルギー蓄積システム21の構成を示す図である。図11(a)は、ある局面におけるエネルギー蓄積システム21の構成を示しており、図11(b)は、他の局面におけるエネルギー蓄積システム21の構成を示している。
ここで、運用開始時において、各蓄電ユニット2_1~2_4の等価直列抵抗R1~R4は互いに等しく、各蓄電ユニット2_1~2_4の静電容量C1~C4は互いに等しいものとする。
図11(a)を参照して、エネルギー蓄積システム21は、互いに並列接続された各蓄電ユニット2_1~2_4と、開閉器3_1~3_4とを含む。
開閉器3_1は、蓄電ユニット2_1と蓄電ユニット2_2との間に設けられる。具体的には、蓄電ユニット2_1と、当該蓄電ユニット2_1に隣接する蓄電ユニット2_2とを並列接続するための接続線(すなわち、正極母線80Pおよび負極母線80Nの一部)に設けられる。同様に、開閉器3_2は、蓄電ユニット2_2と蓄電ユニット2_3との間に設けられ、開閉器3_3は、蓄電ユニット2_3と蓄電ユニット2_4との間に設けられ、開閉器3_4は、蓄電ユニット2_4と蓄電ユニット2_1との間に設けられる。
図11(a)の例では、電力変換器20と蓄電ユニット2_1とが直接接続されている。また、開閉器3_4が開放されており、他の各開閉器3_1~3_3は閉じられている。これにより、蓄電ユニット2_1は電力変換器20から最も電気的に近い位置に配置され、蓄電ユニット2_4は電力変換器20から最も電気的に遠い位置に配置される。そのため、電力変換器20から蓄電ユニット2_1~2_4までのインピーダンスZ1~Z4に関して、Z1<Z2<Z3<Z4が成立する。
そのため、図11(a)の状態で運用を開始して時間が経過すると、各蓄電ユニット2に流れる電流のばらつきに伴う蓄電素子の劣化により、等価直列抵抗R1~R4に関して、R1>R2>R3>R4となり、静電容量に関しては、C1<C2<C3<C4となる。この状態で運用を継続すると、等価直列抵抗R1~R4間の差が大きくなり、また、静電容量C1~C4間の差も大きくなる。インピーダンスZ1~Z4間の差分にもよるが、典型的には、各蓄電ユニット2に流れる電流のばらつきが大きくなっていく。そこで、エネルギー蓄積システム21の構成を、図11(a)の状態から図11(b)の状態に変更する。
図11(b)の例では、電力変換器20と蓄電ユニット2_4とが直接接続されている。具体的には、電力変換器20と直接接続される蓄電ユニットを、蓄電ユニット2_1から蓄電ユニット2_4に変更している。また、開閉器3_3が開放されており、他の各開閉器3_1,3_2,3_4は閉じられている。具体的には、開閉器3_3の開閉状態が“閉”から“開”に変更され、開閉器3_4の開閉状態が“開”から“閉”に変更されている。
これにより、蓄電ユニット2_4は電力変換器20から最も電気的に近い位置に配置され、蓄電ユニット2_3は電力変換器20から最も電気的に遠い位置に配置される。そのため、Z4<Z1<Z2<Z3が成立する。図11(a)および図11(b)の状態は一例である。電力変換器20と直接接続される蓄電ユニット2は任意に選択可能である。また、各開閉器3_1~3_4の開閉状態も任意に変更可能である。
したがって、実施の形態5に従うエネルギー蓄積システム21は、各開閉器3_1~3_4の開閉状態と、電力変換器20と直接接続される蓄電ユニット2とを変更することによって、複数の蓄電ユニット2の各々について、当該蓄電ユニット2と電力変換器20との電気的距離を調整可能に構成される。このことから、インピーダンスZ1~Z4を調整することができる。
したがって、比較的長期的な観点から、各蓄電ユニット2に流れる電流をできるだけ均一にすることができる。また、経年劣化による各蓄電ユニット2の特性差を軽減できる。
その他の実施の形態.
上述の実施の形態として例示した構成は、本開示の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。また、上述した実施の形態において、他の実施の形態で説明した処理および構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した説明ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 蓄電ユニット、3 開閉器、4 蓄電素子、10 電力制御システム、15 交流電力系統、17 連系点、20 電力変換器、21 エネルギー蓄積システム、23 変圧器、28N 負側直流端子、28P 正側直流端子、29 入出力端子対、29N 負極端子、29P 正極端子、30 監視制御装置、80N 負極母線、80P 正極母線、200 ユーザインターフェイス画面。

Claims (7)

  1. 電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムであって、
    前記エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されており、
    前記電力変換器に接続された入出力端子対と、
    前記入出力端子対の一方と前記入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備え、
    各前記蓄電ユニットは、複数の蓄電素子で構成された蓄電素子群を含み、
    前記複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される場合、前記1の蓄電ユニットは、前記1の蓄電ユニット以外の残りの蓄電ユニットおよび前記新しい蓄電ユニットの各々を流れる電流の差が小さくなるように、前記新しい蓄電ユニットと交換され、
    前記新しい蓄電ユニットは、蓄電素子群と、当該蓄電素子群に直列接続された補正静電容量とを含み、
    前記新しい蓄電ユニットの前記蓄電素子群の静電容量と前記補正静電容量との合成静電容量は、前記残りの蓄電ユニットの各々の前記蓄電素子群の静電容量と等しい、エネルギー蓄積システム。
  2. 電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムであって、
    前記エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されており、
    前記電力変換器に接続された入出力端子対と、
    前記入出力端子対の一方と前記入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備え、
    各前記蓄電ユニットは、複数の蓄電素子で構成された蓄電素子群を含み、
    前記複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される場合、前記1の蓄電ユニットは、前記1の蓄電ユニット以外の残りの蓄電ユニットおよび前記新しい蓄電ユニットの各々を流れる電流の差が小さくなるように、前記新しい蓄電ユニットと交換され、
    前記新しい蓄電ユニットに含まれる蓄電素子群の静電容量は、前記残りの蓄電ユニットの各々の前記蓄電素子群の静電容量と等しい、エネルギー蓄積システム。
  3. 前記新しい蓄電ユニットに含まれる蓄電素子群の等価直列抵抗は、前記残りの蓄電ユニットの各々の前記蓄電素子群の等価直列抵抗と等しい、請求項に記載のエネルギー蓄積システム。
  4. 電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムであって、
    前記エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されており、
    前記電力変換器に接続された入出力端子対と、
    前記入出力端子対の一方と前記入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備え、
    各前記蓄電ユニットは、複数の蓄電素子で構成された蓄電素子群を含み、
    前記複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される場合、前記1の蓄電ユニットは、前記1の蓄電ユニット以外の残りの蓄電ユニットおよび前記新しい蓄電ユニットの各々を流れる電流の差が小さくなるように、前記新しい蓄電ユニットと交換され、
    前記複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される際に、前記残りの蓄電ユニットの各々の前記蓄電素子群に負性抵抗が直列接続され、
    前記残りの蓄電ユニットの各々の前記蓄電素子群の等価直列抵抗と前記負性抵抗との合成抵抗は、前記新しい蓄電ユニットの前記蓄電素子群の等価直列抵抗と等しい、エネルギー蓄積システム。
  5. 電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムであって、
    前記エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されており、
    前記電力変換器に接続された入出力端子対と、
    前記入出力端子対の一方と前記入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットとを備え、
    各前記蓄電ユニットは、複数の蓄電素子で構成された蓄電素子群を含み、
    前記複数の蓄電ユニットのうちの1の蓄電ユニットが新しい蓄電ユニットと交換される場合、前記1の蓄電ユニットは、前記1の蓄電ユニット以外の残りの蓄電ユニットおよび前記新しい蓄電ユニットの各々を流れる電流の差が小さくなるように、前記新しい蓄電ユニットと交換され、
    前記複数の蓄電ユニットは、前記入出力端子対の一方に接続された第1母線と前記入出力端子対の他方に接続された第2母線との間で互いに並列接続されており、
    前記新しい蓄電ユニットは、前記電力変換器から最も電気的に遠い前記第1母線の末端と、前記電力変換器から最も電気的に遠い前記第2母線の末端との間に接続される、エネルギー蓄積システム。
  6. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載のエネルギー蓄積システムと、
    前記複数の蓄電ユニットの状態を監視する監視制御装置とを備え、
    前記監視制御装置は、前記1の蓄電ユニットが故障している場合、前記1の蓄電ユニットを前記新しい蓄電ユニットに交換する際のガイダンス情報を表示する、電力制御システム。
  7. 電力変換器を介して交流電力系統に接続されたエネルギー蓄積システムであって、
    前記エネルギー蓄積システムは、入力された直流電力をエネルギーとして蓄積し、蓄積されているエネルギーを直流電力として出力するように構成されており、
    前記電力変換器に接続された入出力端子対と、
    前記入出力端子対の一方と前記入出力端子対の他方との間に互いに並列に接続された複数の蓄電ユニットと、
    前記複数の蓄電ユニットの各々について、当該蓄電ユニットと、当該蓄電ユニットに隣接する蓄電ユニットとを並列接続するための接続線に設けられた開閉器とを備え、
    前記エネルギー蓄積システムは、各前記開閉器の開閉状態と、前記電力変換器と直接接続される蓄電ユニットとを変更することによって、前記複数の蓄電ユニットの各々について、前記電力変換器から当該蓄電ユニットまでの電気的距離が調整可能に構成されている、エネルギー蓄積システム。
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