JP7307895B2 - ガス供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス供給装置に関し、より詳細には、紫外光が照射された後のガスを対象物に対して吹き付けることで、対象物に対する処理を行うための、ガス供給装置に関する。
従来、対象物の表面に付着した有機化合物を除去することを目的として、ガスに対して真空紫外光を照射することで当該ガスを活性化し、この活性化したガスを対象物の表面に吹き付ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-98357号公報
しかし、本発明者らの鋭意研究によれば、特許文献1に記載された構造では、対象物に対して高濃度のラジカルを含むガスを吹き付けられないことが分かった。この理由として、本発明者らは、特許文献1に記載された構造では、ラジカルを生成するためにガスに紫外光を照射するための光源と、ラジカルを含むガスを吹き付ける対象物の設置場所とが離れ過ぎていることで、ガスが対象物に到達する前に、ラジカルの多くが失活してしまうためと推察している。
上記課題に鑑み、本発明は、従来よりも高濃度でラジカルを含むガスを対象物に対して吹き付けることのできる、ガス供給装置を提供することを目的とする。
本発明に係るガス供給装置は、
ラジカル源となる原料物質を含有する原料ガスが通流するガス通流路と、
前記ガス通流路に向かって紫外光を発する、前記ガス通流路に沿った形状を呈した発光面を含む光源とを備え、
前記ガス通流路は、
前記原料ガスが流入されるガス流入口と、
前記紫外光が照射された後の前記原料ガスである処理後ガスを外部に流出させるガス流出口と、
前記ガス流出口側の端部に位置する通流領域であって、当該端部よりも前記ガス流入口に近い位置と比べて流路断面積が小さい狭小部と、を備えることを特徴とする。
本明細書中において、「ラジカル」とは、不対電子を持つ化学種(原子、分子)を総称した概念を指す。これらの一例として、O(3P)、ヒドロキシラジカル(・OH)、水素ラジカル(・H)、・NH2、・NHなどが挙げられる。このうち、ラジカルとしてO(3P)が予定されている場合、原料物質は酸素原子を含む物質であり、原料ガスとしては例えば酸素を含む混合ガスや空気が挙げられる。
上記構成によれば、光源の発光面が、原料ガスが通流するガス通流路に沿った形状を呈している。このため、原料ガスは、ガス通流路をガス流出口に向かって通流する間、光源の発光面から出射される紫外光が照射され続ける。この結果、ガス流出口に近い箇所に到達する迄の間、原料ガスは紫外光が照射されることで、原料物質由来のラジカルが高濃度に含まれた処理後ガスとなる。
更に、上記構成によれば、ガス通流路のガス流出口側の端部には、当該端部よりもガス流入口に近い位置(すなわち、上流側)と比べて、流路断面積が小さい狭小部が設けられている。このため、ラジカルを高濃度に含む処理後ガスは、狭小部を通過する時点で流速が速められた状態で、ガス流出口から外部に流出される。
すなわち、上記構成によれば、原料ガスに対して紫外光が照射されてから、処理後ガスとしてガス流出口から流出されるまでの時間が短縮化されると共に、処理後ガスがガス流出口から流出を開始してから対象物に到達するまでの時間も短縮化される。この結果、対象物に対して従来よりもラジカルを高濃度に含むガス(処理後ガス)を吹き付けることができる。
また、狭小部よりも上流側においては、狭小部よりも流路断面積を大きくしておくことで、紫外光が照射される主要空間内を通流する原料ガスの速度が速められ過ぎることが回避される。これにより、原料ガスに対して紫外光が照射される時間が、ある程度確保されるため、処理後ガスは、狭小部の近傍に到達した時点において、ラジカルを高濃度に含むことができる。
なお、従来、プラズマを用いてラジカルを含むガスを生成する装置が知られているが、かかる場合には、イオンが不可避的に生成されるため、対象物に対して帯電粒子が付着して、対象物の物性を変化させるおそれがある。しかし、紫外光を原料ガスに照射することで、ラジカルを含む処理後ガスを生成する上記装置によれば、イオンが生成されることはないため、帯電粒子がガスと共に対象物に吹き付けられることが回避される。
前記ガス供給装置のガス流出口から流出される、ラジカルを高濃度に含むガスは、対象物の洗浄、改質、殺菌などの用途に利用できる。
前記狭小部は、前記ガス流出口に近づくに連れて流路断面積が連続的又は断続的に縮小する形状を呈しているものとしても構わない。
上記構成によれば、ガス流出口から流出される処理後ガスの流速を更に高める効果が奏される。
このとき、前記ガス通流路は、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かうに連れて、流路断面積が連続的又は断続的に縮小する形状を呈しているものとしても構わない。
また、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に関し、前記狭小部は、前記発光面よりも前記ガス流出口側に配置されているものとしても構わない。
この場合において、前記第一方向に関し、前記発光面と前記狭小部とが連続的に配置されているものとしても構わない。
上記構成によれば、ガスの流速が上昇する直前までガスに対して紫外光を照射することができるため、狭小部に到達した処理後ガスに含まれるラジカルの濃度が更に高められる。そして、このように高濃度にラジカルを含む処理後ガスは、狭小部を通過することで流速が速められた状態で、ガス流出口から外部に流出される。
前記ガス通流路は、前記狭小部を形成する領域の内側面に、前記紫外光を反射する第一反射部を有するものとしても構わない。
ガス通流路の寸法や、狭小部の形状によっては、発光面から出射される紫外光の一部が、狭小部を形成する領域の内側面に向かって進行する場合がある。上記構成によれば、前記内側面に到達した紫外光が反射されて、この反射光も原料ガス(処理後ガス)に照射することができるため、処理後ガスに含まれるラジカルの濃度を更に向上させる効果が見込まれる。
前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に関し、前記狭小部の前記ガス流入口側の端部は、前記発光面の前記ガス流出口側の端部よりも、前記ガス流入口に近い位置に配置されているものとしても構わない。
この場合、狭小部内を通過する原料ガス(処理後ガス)に対しても、発光面から出射される紫外光を照射することができる。ただし、処理後ガスの流速を速める目的で設けられる狭小部が、ガス流入口に近い箇所に配置されていると、紫外光を照射するべき原料ガスの流速が速められてしまい、照射時間が十分に確保できない可能性がある。かかる観点から、ガス通流路内の、ガス流入口からガス流出口に向かう第一方向に係る長さのうち、ガス流出口側から30%以内の長さの領域に狭小部を配置するのが好ましく、20%以内の長さの領域とするのがより好ましく、10%以内の長さの領域とするのが特に好ましい。
前記光源は、内側に中空の筒状空間が管軸方向に沿って貫通形成された発光管を有し、
前記発光面は、前記発光管の前記筒状空間側の側面に沿って形成されており、
前記ガス通流路は、前記発光面に囲まれた前記筒状空間に形成されているものとしても構わない。
上記構成において、前記発光管の前記筒状空間とは反対側の側面に、前記紫外光を反射する第二反射部を有するものとしても構わない。
かかる構成によれば、発光管内で発生した紫外光のうち、発光面とは反対側に進行した光を発光面側、すなわちガス通流路側に戻すことができるため、原料ガスに対して照射される紫外光の光量を高めることができる。
前記ガス供給装置は、複数の前記光源を有し、
複数の前記光源が備える複数の前記発光面が、前記ガス通流路を挟むように対向して配置されているものとしても構わない。
また、前記ガス供給装置は、筒状の筐体を有し、
前記光源は、前記筐体の内側に配置され、
前記ガス通流路は、前記光源と前記筐体の内側面とに挟まれた空間に形成されているものとしても構わない。
前記光源は、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に平行な方向を長手方向とする形状を呈しているものとしても構わない。
また、前記ガス供給装置は、複数の前記光源を有し、
複数の前記光源は、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に直交する方向を長手方向とする形状を呈し、前記第一方向に沿って配列されているものとしても構わない。
前記光源から出射される前記紫外光は、主たる発光波長が230nm未満であるものとしても構わない。
本明細書において、「主たる発光波長」とは、ある波長λに対して±10nmの波長域Z(λ)を発光スペクトル上で規定した場合において、発光スペクトル内における全積分強度に対して40%以上の積分強度を示す波長域Z(λi)における、波長λiを指す。例えば所定の発光ガスが封入されているエキシマランプなどのように、半値幅が極めて狭く、且つ、特定の波長においてのみ光強度を示す光源においては、通常は、相対強度が最も高い波長(主ピーク波長)をもって、主たる発光波長として構わない。
上記光源としては、例えば、発光ガスとして、Xe、Ar、Kr、ArBr、ArF、KrCl、及びKrBrからなる群に属する少なくとも一種の材料を含むガスを採用した、エキシマランプとすることができる。例えば、発光ガスとしてXeを含むエキシマランプによれば、紫外光の主たる発光波長が172nmである。
本発明のガス供給装置によれば、従来よりも高濃度でラジカルを含むガス(処理後ガス)を、ガス流出口から流出させることができ、かかるガスを対象物に対して吹き付けることが可能となる。
ガス供給装置の第一実施形態の構成例を模式的に示す断面図である。 図1に示すガス供給装置を、図1とは異なる方向から切断したときの模式的な断面図である。 図1に示すガス供給装置の模式的な別の断面図である。 Xeを含む発光ガスが封入されたエキシマランプの発光スペクトルと、酸素(O2)の吸収スペクトルとを重ねて表示したグラフである。 ガス供給装置の第一実施形態の別構成例を模式的に示す断面図である。 ガス供給装置の第一実施形態の別構成例を模式的に示す断面図である。 ガス供給装置の第一実施形態の別構成例を模式的に示す断面図である。 ガス供給装置の第一実施形態の別構成例を模式的に示す断面拡大図である。 ガス供給装置の第一実施形態の別構成例を模式的に示す断面拡大図である。 ガス供給装置の第一実施形態の別構成例を模式的に示す断面図である。 参考例1のシミュレーションモデル構造を示す断面図である。 実施例1のシミュレーションモデル構造を示す断面図である。 シミュレーション結果を示すグラフである。 ガス供給装置の第二実施形態の構成を、第一方向に直交する平面で切断したときの模式的な断面図である。 ガス供給装置の第二実施形態が備える光源の模式的な平面図である。 ガス供給装置の第二実施形態が備える光源の別の模式的な平面図である。 ガス供給装置の第二実施形態の別構成例を模式的に示す断面図である。 ガス供給装置の第三実施形態の構成例を模式的に示す断面図である。 図15に示すガス供給装置を、図15とは異なる方向から切断したときの模式的な断面図である。 ガス供給装置の第三実施形態の別構成例を模式的に示す断面図である。 ガス供給装置の第四実施形態の構成例を模式的に示す断面図である。 ガス供給装置の第四実施形態の構成例を模式的に示す斜視図である。
本発明に係るガス供給装置の各実施形態につき、適宜図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は、模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致していない。また、各図面間においても、寸法比は必ずしも一致していない。
[第一実施形態]
本発明に係るガス供給装置の第一実施形態につき、以下において説明する。
《構造》
図1は、本実施形態のガス供給装置の一構成例を模式的に示す断面図である。図1に示すガス供給装置1は、筒状の筐体3と、筐体3内に配置された光源5と、処理対象となる原料ガスG1が通流するガス通流路10とを備える。
ガス供給装置1は、ガス通流路10内を通流する原料ガスG1に対して、光源5から発せされた紫外光L1を照射し、原料ガスG1に含まれるラジカル源となる原料物質に対して光化学反応を生じさせ、ラジカルを含む処理後ガスG2を生成して外部に排出(供給)する。すなわち、ガス供給装置1は、ラジカルを含む処理後ガスG2を生成し、供給するための装置である。また、本明細書において「処理後ガスG2」とは、紫外線の照射処理が実行された後の原料ガスG1を指す。
ここで、原料ガスG1は、ラジカル源となる原料物質を含有するガスである。一例として、ラジカルとしてO(3P)が予定されている場合、原料物質は酸素原子を含む物質であり、原料ガスとしては例えば酸素を含む混合ガスや空気が挙げられる。ガス供給装置1に導入される原料ガスG1の種類は、生成したいラジカルに応じて適宜選択されるものとして構わない。
ガス通流路10は、原料ガスG1が流入されるガス流入口11と、紫外光L1が照射されて生成されたラジカルを含む処理後ガスG2を流出するガス流出口12とを含む。更に、本実施形態において、ガス供給装置1が備えるガス通流路10は、ガス流出口12側の端部において、それよりもガス流入口11に近い位置(すなわち上流側)と比較して、流路断面積が小さい通流領域(以下、「狭小部13」と呼ぶ)を有している。
光源5は、ガス通流路10に向かって紫外光L1を発する発光面5aを有する。この発光面5aは、ガス通流路10の形状に沿って、すなわち、原料ガスG1(又は処理後ガスG2)の通流方向である第一方向d1に沿って形成されている。すなわち、この第一方向d1は、ガス流入口11からガス流出口12に向かう方向である。
本実施形態では、光源5の例として、エキシマランプが採用される。この場合の構造の一例について、図2を参照して説明する。図2は、図1に示すガス供給装置1を、第一方向d1に直交する平面で切断したときの模式的な断面図である。一方、図1は、ガス供給装置1を、第一方向d1に平行な平面で切断したときの模式的な断面図に対応する。
図2に示すように、筐体3の内側に配置された光源5は、第一方向d1に沿って延伸する発光管21を有する。より詳細には、この発光管21は、円筒形状を呈し外側に位置する外側管21aと、外側管21aの内側において外側管21aと同軸上に配置されており、外側管21aよりも内径が小さい円筒形状を呈した内側管21bとを有する。いずれの発光管21(21a,21b)も、合成石英ガラスなどの誘電体からなる。
内側管21bには、中空の筒状空間が管軸方向に沿って貫通形成されており、この筒状空間がガス通流路10を構成する。
外側管21aと内側管21bとは、共に第一方向d1に係る端部において封止されており(不図示)、両者の間には、第一方向d1から見たときに円環形状を呈する発光空間が形成される。この発光空間内には、放電によってエキシマ分子を形成する発光ガス23Gが封入されている。
なお、発光ガス23Gの材料によって、発光管21から発せられる紫外光L1の波長が決定される。言い換えれば、紫外光L1として得たい波長に応じて、発光ガス23Gの材料は適宜選択される。発光ガス23Gとしては、例えば、Xe、Ar、Kr、ArBr、ArF、KrCl、及びKrBrからなる群に属する少なくとも一種の材料を含むガスとすることができる。これらの材料によって発光ガス23Gを実現した場合、紫外光L1の主たる発光波長は、230nm未満となる。
図2に例示された光源5は、外側管21aの外壁面上に配設された第一電極31と、内側管21bの内壁面上に配設された第二電極32とを有する。一例として、第一電極31は膜形状を呈し、第二電極32はメッシュ形状又は線形状を呈する。なお、第一電極31についても、第二電極32と同様にメッシュ形状又は線形状であっても構わない。これらの電極(31,32)には、不図示の給電線が接続されている。
エキシマランプで構成された光源5は、不図示の点灯電源から給電線を介して第一電極31と第二電極32との間に、例えば50kHz~5MHz程度の高周波の交流電圧が印加されると、発光ガス23Gに対して、発光管21を介して前記電圧が印加される。このとき、発光ガス23Gが充填されている放電空間内で放電プラズマが生じ、発光ガス23Gの原子が励起されてエキシマ状態となり、この原子が基底状態に移行する際にエキシマ発光を生じる。発光ガス23Gとして、上述したキセノン(Xe)を含むガスを用いた場合には、このエキシマ発光は、172nm近傍にピーク波長を有する紫外光L1となる。
発光管21の内側管21bには、上述したようにメッシュ形状又は線形状を呈した第二電極32が形成されている。このため、第二電極32には隙間が存在し、紫外光L1は、この隙間を通じて発光管21よりも内側に形成された中空の筒状空間、すなわちガス通流路10に向かって照射される。
すなわち、光源5は、第一方向d1に沿って延在する内側管21bの内側面によって形成される発光面5a(図1参照)を有する。
なお、図3に示すように、第一電極31をメッシュ形状又は線形状とし、第一電極31と筐体3の間に、紫外光L1を反射する反射部材33を備えるものとしても構わない。この反射部材33は、紫外光L1に対する高い反射率(例えば80%以上)を示す材料で構成されており、例えば、Al、Al合金、ステンレス、シリカ、シリカアルミナなどを利用することができる。反射部材33が「第二反射部」に対応する。
また、筐体3自体が紫外光L1に対する反射性を示す材料(例えばSUSなどのステンレス)で構成されている場合には、筐体3の面を反射部材33として利用することができる。
図4は、Xeを含む発光ガス23Gが封入されたエキシマランプで構成された光源5の発光スペクトルと、酸素(O2)の吸収スペクトルとを重ねて表示したグラフである。図4において、横軸は波長を示し、左縦軸はエキシマランプの光強度の相対値を示し、右縦軸は、酸素(O2)の吸収係数を示す。
エキシマランプの発光ガス23GとしてXeを含むガスを用いる場合、図4に示されるように、光源5から出射される紫外光L1は、主たる発光波長が172nmであり、およそ160nm以上190nm以下の範囲内に帯域を有する。
原料ガスG1として酸素(O2)を含むガスが採用された場合、光源5から出射された波長λの紫外光L1が照射され、酸素(O2)に吸収されると、以下の(1)式及び(2)式の反応が進行する。(1)式において、O(1D)は、励起状態のO原子であり、極めて高い反応性を示す。O(3P)は基底状態のO原子である。(1)式と(2)式の反応は、紫外光L1の波長成分に応じて生じる。
2 + hν(λ) → O(1D) + O(3P) ‥‥(1)
2 + hν(λ) → O(3P) + O(3P) ‥‥(2)
すなわち、原料ガスG1に対して紫外光L1が照射されると、O(1D)やO(3P)といったラジカルを含む処理後ガスG2が生成される。光源5の発光面5aは、第一方向d1に沿って延在するため、処理後ガスG2がガス通流路10内を通流中も、引き続き紫外光L1が照射される。このため、処理後ガスG2に含まれる、未反応のラジカル源となる原料物質に対しても、次々と光化学反応が生じる。これにより、処理後ガスG2は、ラジカルを高濃度で含んだ状態のまま、狭小部13が形成されている領域まで進行する。
なお、上記では、処理後ガスG2に含有させる対象となるラジカルをO(3P)などの酸素ラジカルとし、原料物質が酸素(O2)である場合を挙げて説明しているが、他のラジカルを含む処理後ガスG2を生成したい場合には、含ませたいラジカル源に応じて原料ガスG1の材料、及び紫外光L1の波長が選択される。
上述したように、狭小部13は、ガス通流路10内の当該狭小部13よりも上流側の位置と比較して、流路断面積が小さい形状を呈している。図1に示すガス供給装置1では、狭小部13が、ガス流出口12に近づくに連れて流路断面積が連続的に縮小する形状を呈している。
狭小部13に到達した処理後ガスG2は、狭小部13内を通流時に流速を速めながらガス流出口12に向かって進行した後、ガス流出口12から排出される。
すなわち、上記構成によれば、狭小部13よりも上流側、すなわちガス流入口11側においてはガス通流路10内の流路断面積が大きいため、狭小部13内を通過する時点よりは遅い流速で原料ガスG1がガス通流路10内を通流する。このため、原料ガスG1に対して、光源5からの紫外光L1が照射される時間が長く確保され、光化学反応によってラジカルを生成するのに十分な照射光量が確保される。
更に、光源5の発光面5aが、第一方向d1に沿って延在しているため、原料ガスG1(又は処理後ガスG2)が狭小部13の近傍の箇所に到達するまで、光源5からの紫外光L1が照射される。このため、狭小部13の近傍の箇所に到達した処理後ガスG2は、高濃度にラジカルを含んだ状態となる。その後、この処理後ガスG2は、狭小部13内を通流時に流速を速めながらガス流出口12を介して外部に排出される。この結果、ガス供給装置1は、ラジカルを高濃度に含んだ状態で処理後ガスG2を排出できる。
なお、図1に示すガス供給装置1は、光源5の発光面5aのガス流出口12側の端部の第一方向d1に係る位置と、狭小部13のガス流入口11側の端部の第一方向d1に係る位置がほぼ一致している。すなわち、第一方向d1に関し、発光面5aと狭小部13とが連続的に配置されている。かかる構成によれば、ガスの流速が上昇する直前までガスに対して紫外光L1が照射されるため、狭小部13に到達した処理後ガスG2に含まれるラジカルの濃度が更に高められる。
《別構成例》
以下、本実施形態の別構成例について説明する。
〈1〉図5に示すように、狭小部13の内側面に係る位置に、紫外光L1に対する反射性を示す反射面13aを設けるものとしても構わない。この反射面13aは、「第一反射部」に対応する。
図5に示すガス供給装置1は、図1に示すガス供給装置1と同様、第一方向d1に沿って発光面5aが形成されている。発光面5aから出射される紫外光L1は、所定の発散角を有してガス通流路10側に進行するため、狭小部13に近い位置における発光面5aからは、一部の紫外光L1が狭小部13に向かって進行することが想定される。かかる場合、図5に示すように狭小部13の内側面に反射面13aが形成されることで、当該反射面13aで反射した紫外光L1を、狭小部13よりも上流側に戻すことができる。これにより、原料ガスG1(及び処理後ガスG2)に対して照射される紫外光L1の照射光量が増加するため、処理後ガスG2に含まれるラジカルの濃度を更に上昇させる効果が得られる。
この反射面13aは、例えば狭小部13の内側面に、シリカ粒子やシリカアルミナ粒子など、紫外光L1に対する反射性の高い材料からなる膜(層)が形成されることで実現される。また、筐体3自体がステンレス(SUS)のように、紫外光L1に対して一定割合の反射率を示す材料からなる場合には、狭小部13が形成されている位置における筐体3そのもので反射面13が実現されているものとしても構わない。
〈2〉図6に示すように、狭小部13を構成する領域にも発光面5aが延在しているものとしても構わない。図6に示すガス供給装置1では、ガス流出口12に近い位置における光源5の形状を幅広にすることで、ガス流出口12に近い位置においてガス通流路10の流路断面積が小さい、狭小部13が形成されている。
かかる構成の場合、狭小部13内を通流するガス(原料ガスG1,処理後ガスG2)は、流速が速められているため、狭小部13よりも上流側と比較すると、紫外光L1の照射光量は低い。しかし、狭小部13よりも上流側の位置において、原料ガスG1は、すでにラジカルを生成するために必要な照射光量の紫外光L1が照射されているため、狭小部13に到達した時点では、ラジカルを多く含んだ処理後ガスG2に変化している。図6に示す構造は、図1に示す構造と比較して、狭小部13内を通流するガスに対して、少ない照射光量ながらも紫外光L1が照射されることでラジカルを更に追加的に生成することができるという効果を奏するものであり、図1に示す構造よりもラジカル生成能が低下するわけではない。
同様の観点から、図7に示すガス供給装置1のように、ガス流出口12に近い位置における発光面5a上に、紫外光L1に対して透過性を示す透光部材9を配置し、この透光部材9に囲まれた領域によって狭小部13が形成されるものとしても構わない。この場合、透光部材9は、第一方向d1に関して貫通する中空筒状を呈し、この筒状体の開口面積が、ガス流入口11側よりもガス流出口12側の方が小さい。この場合においても、透光部材9の内側によって形成される狭小部13内を通過する処理後ガスG2は、通流時に流速を速めながらガス流出口12を介して外部に排出される。また、狭小部13内を通過する際にも、発光面5aから発せられた紫外光L1が、透光部材9を透過してガス(原料ガスG1,処理後ガスG2)に対して照射されるため、図6に示す構造の場合と同様に、図1に示す構造と比較して、ラジカルを更に追加的に生成できるという効果を奏する。
このような透光部材9は、例えば、石英、フッ化マグネシウムなどの材料によって構成される。かかる場合において、光源5を構成する発光管21に対して透光部材9を溶接しても構わないし、物理的に嵌め込む形で取り付けられても構わない。
〈3〉図1に示すガス供給装置1では、狭小部13が、ガス流出口12に近づくに連れて流路断面積が連続的に縮小する形状を呈していた。しかし、狭小部13は、あくまでガス通流路10内において、狭小部13よりも上流側(ガス流入口11側)の位置よりも流路断面積が小さい形状を呈している限りにおいて、その形状は任意である。この点は、図5~図7に示すガス供給装置1においても同様である。
例えば、図8Aに示すように、ガス供給装置1は、狭小部13内においては流路断面積がほぼ一定となるような形状を呈していても構わない。また、図8Bに示すように、ガス供給装置1は、狭小部13内においては流路断面積が、断続的に縮小する形状を呈していても構わない。図8A及び図8Bは、ガス供給装置1においてガス流出口12の近傍を拡大した断面図である。
〈4〉図2又は図3を参照して上述したように、ガス供給装置1は、第一方向d1から見たときに円形状を呈した光源5を備えるものとして説明した。しかし、光源5の形状はこれに限られない。
例えば、図9に示すように、ガス供給装置1は、矩形環状の発光管21を有する光源5を備えるものとしても構わない。この場合、内側管21bの内側によって形成されるガス通流路10も、第一方向d1から見たときに矩形状を呈する。
《検証》
ガス供給装置1によれば、ガス流出口12から排出される処理後ガスG2に高濃度のラジカルが含有される点につき、シミュレーションを用いて検証した。
図10A及び図10Bは、このシミュレーションに利用されたガス供給装置のモデルを模式的に示す断面図である。図10Aに示すガス供給装置100は参考例1に対応し、図10Bに示すガス供給装置1は実施例1に対応する。
(参考例1)
参考例1のガス供給装置100は、第一方向d1に係る長さh1が50mmの筒状体の側面形状を呈した発光面5aを有する光源5と、この発光面5aに囲まれた領域にガス通流路10とを備えていた。ガス通流路10は、直径5mmの円形状のガス流入口11と、直径5mmの円形状のガス流出口12とを備えていた。
(実施例1)
実施例1のガス供給装置1は、参考例1のガス供給装置100と同様に、第一方向d1に係る長さh1が50mmの筒状体の側面形状を呈した発光面5aを有する光源5と、この発光面5aに囲まれた領域にガス通流路10とを備えていた。ただし、ガス通流路10は、筒状体の内径が均一な領域と、ガス流出口12に近づくに連れて前記内径が縮小する狭小部13とを備えていた。
ガス通流路10は、直径5mmの円形状のガス流入口11と、直径2.5mmの円形状のガス流出口12とを備えていた。また、ガス通流路10のうち、狭小部13よりもガス流入口11側の領域の第一方向d1に係る長さh2は40mmであり、狭小部13を構成する領域の第一方向d1に係る長さh3は10mmであった。すなわち、実施例1のガス供給装置1は、ガス通流路10全体についての第一方向d1に係る長さh1が、参考例1と共通の50mmであった。
なお、実施例1に対応するガス供給装置1、及び参考例1に対応するガス供給装置100が備える光源5は、共に主たるピーク波長が172nmのXeエキシマランプとされた。
(結果)
上記参考例1及び実施例1のモデルに対して、光源5から発光面5aにおける照度50mW/cm2で紫外光L1をガス通流路10に対して照射しながら、ガス流入口11から所定流量の原料ガスG1を流入させた。そして、それぞれのモデルにおいて、ガス流出口12から第一方向d1に係る離間距離v1が10mmの位置に、処理後ガスG2が吹き付けられる対象物40が設置されているものとし(図10A、図10B参照)、この対象物40の表面におけるラジカルの濃度を測定した。
より具体的には、以下のシミュレーション条件で演算を行った。
・対象物40は、ガス通流路10の中心軸上に中心が配置された、半径r1が20mmの円形状を呈していた。
・原料ガスG1は、99.5%の窒素ガスと0.5%の酸素ガスの混合ガスとし、30L/min の流量でガス流入口11からガス供給装置(100,1)内に導入された。
・参考例1のガス供給装置100、及び実施例1のガス供給装置1の双方に関し、各装置のガス流出口12に対向して配置された対象物40の面の、中心から半径2.5mm(φ5mm)の範囲内の領域に噴射された処理後ガスG2に含まれる酸素ラジカルO(3P)の平均濃度を算出した。
この演算結果を図11に示す。図11によれば、実施例1の方が、参考例1よりも対象物40の面に吹き付けられる処理後ガスG2に含まれる酸素ラジカルO(3P)の平均濃度が大きく上昇していることが確認された。
なお、図10Bに示す実施例1のモデルは、ガス通流路10の第一方向d1に係る長さh1を、図10Aに示す参考例1のモデルと共通化するために、狭小部13を構成する領域に形成された発光面5aが折り曲げられた形状を示している。このため、図10Bに示す実施例1のモデルでは、図10Aに示す参考例1のモデルと比較して、発光面5a全体の面積が少し減少している(実施例1:785mm2、参考例1:747mm2)。しかし、図11に示すように、実施例1の方が参考例1よりも酸素ラジカルO(3P)の平均濃度が大きく上昇している。
上記シミュレーション結果からも、実施例1のガス供給装置1が、ガス通流路10のガス流出口12側に狭小部13を設けたことで、ガス流出口12から流出される処理後ガスG2の流速が速められた結果、処理後ガスG2に含まれる酸素ラジカル(O(3P))が失活する前に対象物40の表面に到達する割合が高められたものと考えられる。
なお、酸素ラジカル(O(3P))は、周囲に酸素ガス(O2)が存在すると、これに反応して、(3)式に従ってオゾン(O3)を生成する。かかる反応が生じると、O(3P)の濃度が低下してしまう。
O(3P) + O2 → O3 ‥‥(3)
参考例1のガス供給装置100の場合、ガス流出口12から流出された処理後ガスG2が対象物40の表面に到達する迄の間に、上記(3)の反応が生じる割合が高く、この結果、対象物40の表面に吹き付けられる処理後ガスG2に含まれるO(3P)の濃度が実施例1よりも低くなったものと推察される。
上記のシミュレーション結果からも、ガス供給装置1が、上述した図1、図5~図8Bの各図に示す構造の場合であっても、同様に、処理後ガスG2に高濃度のラジカルを含んだ状態で対象物40に対して吹き付けられることが分かる。
[第二実施形態]
本発明に係るガス供給装置の第二実施形態につき、第一実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
《構造》
図12は、図2にならって、本実施形態のガス供給装置1を、第一方向d1に直交する平面で切断したときの模式的な断面図である。なお、このガス供給装置1は、第一方向d1に平行な平面で切断したときの模式的な断面図は、図1と共通である。
第一実施形態では、光源5を構成する発光管21の内側に、ガス通流路10が形成されているものとした。これに対し、本実施形態では、複数の光源5(51,52)が離間して配置されており、これらに挟まれた領域にガス通流路10が形成されている。すなわち、複数の光源5(51,52)が備えるそれぞれの発光面5aは、ガス通流路10を挟むように対向して配置されている。
その他の点は、第一実施形態と共通であるため、重複を避ける観点から説明を割愛する。
《別構成例》
以下、本実施形態の別構成例について説明する。
〈1〉第一実施形態では、筒形状を呈した光源5の中空領域にガス通流路10が形成されていた。このため、光源5は、二重管構造の発光管21を備えることを前提としていた。しかし、本実施形態のように、ガス供給装置1が複数の光源5を備える構成においては、光源5の形状は限定されない。
例えば、図13Aは、光源5として、いわゆる「一重管構造」を呈したエキシマランプを採用した場合において、第一方向d1に直交する平面で切断したときの模式的な断面図である。図13Aに示す光源5は、図2に示す光源5とは異なり、1つの発光管21を有している。発光管21は、長手方向、すなわち第一方向d1に係る端部において封止されており(不図示)、内側の空間内に発光ガス23Gが封入される。そして、発光管21の内側(内部)には第二電極32が配設され、発光管21の外壁面には、網目形状又は線形状の第一電極31が配設される。
別の例として、図13Bは、光源5として、いわゆる「扁平管構造」を呈したエキシマランプを採用した場合において、図13Aにならって模式的に図示した断面図である。図13Bに示す光源5は、長手方向、すなわち第一方向d1から見たときに矩形状を呈した1つの発光管21を有する。そして、発光管21の一方の外表面には第一電極31が配設され、発光管21の外表面であって第一電極31と対向する位置は第二電極32が配設される。第一電極31及び第二電極32のうち、少なくともガス通流路10側に位置する電極は、紫外光L1が発光管21の外側に出射することへの妨げにならないよう、メッシュ形状(網目形状)又は線形状を呈している。
なお、図13A及び図13Bに示す光源5においても、第一方向d1に直交する平面で切断したときの形状については、円形や長方形には限定されず、種々の形状が採用され得る。
〈2〉図14に示すように、ガス供給装置1が、ガス通流路10を隔てて対向するように配置された複数の光源5を備えており、各光源5が有する発光面5aが、第一方向d1に対して傾斜を有した状態で配置されることで、ガス通流路10の流路断面積がガス流出口12に近づくに連れて縮小するように構成されていても構わない。
〈3〉本実施形態において、ガス供給装置1が備える光源5は、エキシマランプには限られない。すなわち、光源5は、紫外光L1を発し、第一方向d1に沿って延在する面光源であればよく、例えば紫外LED素子が面方向に配列されてなる面光源によって構成されても構わない。
[第三実施形態]
本発明に係るガス供給装置の第三実施形態につき、上記各実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
《構造》
図15は、図1にならって、本実施形態のガス供給装置1を、第一方向d1に平行な平面で切断したときの模式的な断面図である。また、図16は、図15に示すガス供給装置1を、第一方向d1に直交な平面で切断したときの模式的な断面図である。
第一実施形態及び第二実施形態では、発光面5aに囲まれた領域にガス通流路10が形成されていた。これに対し、本実施形態では、発光面5aと筐体3の内側面3aとの間に、ガス通流路10が形成されている点が異なる。
すなわち、図15に示すように、筐体3内に配置された光源5は、その発光面5aが筐体3の内側面3aに囲まれるように配置される。すなわち、原料ガスG1は、光源5の外側に形成されたガス通流路10内を通流する。この場合、紫外光L1が発光管21の外側に出射されることへの妨げにならないよう、第一電極31は、網目形状又は線形状とされる。
その他の点は、第一実施形態と共通であるため、重複を避ける観点から説明を割愛する。
《別構成例》
以下、本実施形態の別構成例について説明する。
〈1〉本実施形態においても、第二実施形態と同様、光源5は二重管構造のエキシマランプに限られず、一重管構造や扁平管構造のエキシマランプであっても構わないし、面状に配列された複数の紫外LED素子で構成されていても構わない。
〈2〉図17に示すガス供給装置1のように、図15に示すガス供給装置1に対して、筐体3の内側面3a側にも別の光源5を配置するものとしても構わない。この場合、対向する光源5の発光面5a同士に挟まれた領域によって、ガス通流路10が形成される。
[第四実施形態]
本発明に係るガス供給装置の第三実施形態につき、上記各実施形態と異なる箇所を中心に説明する。
《構造》
図18は、図1にならって、本実施形態のガス供給装置1を、第一方向d1に平行な平面で切断したときの模式的な断面図である。また、図19は、図18に示すガス供給装置1の模式的な断面図である。
上記各実施形態では、光源5は、第一方向d1に沿って延在する発光面5aを備えるものとして説明した。これに対し、本実施形態のガス供給装置1は、第一方向d1に沿って配列された複数の光源5を有し、それぞれの光源5は、第一方向d1に対して直交する第二方向d2に沿って延在する発光面5aを有している。すなわち、各光源5は、第二方向を長手方向とする形状を呈している。
より詳細には、図18及び図19に示すガス供給装置1は、第一方向d1に沿って配列された、光源5(51,52,53)と、これらの光源5の発光面5aに対向するように配置された、光源5(54,55,56)を備えている。そして、各光源5の発光面5aは、いずれも第二方向d2に延在している。
その他の点は、第一実施形態と共通であるため、重複を避ける観点から説明を割愛する。かかる場合であっても、複数の光源5によって構成された発光面5aは、原料ガスG1が流れる方向である第一方向d1に沿って配列されており、ガス通流路10は、ガス流出口12の近傍において流路断面積が小さい狭小部13が形成されている。よって、第一実施形態と同様に、ラジカルを高濃度に含んだ状態で処理後ガスG2をガス流出口12から排出できる。
《別構成例》
以下、本実施形態の別構成例について説明する。
図15に示した第三実施形態のガス供給装置1のように、発光面5aと筐体3の内側面3aとの間に、ガス通流路10が形成されている場合においても、本実施形態と同様に、発光面5aが第二方向d2に延在する複数の光源5が第一方向d1に沿って並べられた構成を採用することが可能である。
なお、本実施形態において、光源5の本数は任意である。また、光源5としては、二重管構造、一重管構造、扁平管構造の各種エキシマランプや、面方向に複数配列された紫外LED素子などを採用できる。
1 :ガス供給装置
3 :筐体
3a :筐体の内側面
5 :光源
5a :発光面
9 :透光部材
10 :ガス通流路
11 :ガス流入口
12 :ガス流出口
13 :狭小部
13a :反射面
21 :発光管
21a :外側管
21b :内側管
23G :発光ガス
31 :第一電極
32 :第二電極
33 :反射部材
40 :対象物
51,52,53,54,55,56 :光源
100 :参考例のガス供給装置
G1 :原料ガス
G2 :処理後ガス
L1 :紫外光
d1 :第一方向
d2 :第二方向

Claims (15)

  1. ラジカル源となる原料物質を含有する原料ガスが通流するガス通流路と、
    前記ガス通流路に向かって紫外光を発する、前記ガス通流路に沿った形状を呈した発光面を含む光源とを備え、
    前記ガス通流路は、
    前記原料ガスが流入されるガス流入口と、
    前記紫外光が照射された後の前記原料ガスである処理後ガスを外部に流出させるガス流出口と、
    前記ガス流出口側の端部に位置する通流領域であって、当該端部よりも前記ガス流入口に近い位置と比べて流路断面積が小さい狭小部と、を備えることを特徴とする、ガス供給装置。
  2. 前記狭小部は、前記ガス流出口に近づくに連れて流路断面積が連続的又は断続的に縮小する形状を呈していることを特徴とする、請求項1に記載のガス供給装置。
  3. 前記ガス通流路は、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かうに連れて、流路断面積が連続的又は断続的に縮小する形状を呈していることを特徴とする、請求項2に記載のガス供給装置。
  4. 前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に関し、前記狭小部は、前記発光面よりも前記ガス流出口側に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス供給装置。
  5. 前記第一方向に関し、前記発光面と前記狭小部とが連続的に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載のガス供給装置。
  6. 前記ガス通流路は、前記狭小部を形成する領域の内側面に、前記紫外光を反射する第一反射部を有することを特徴とする、請求項4又は5に記載のガス供給装置。
  7. 前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に関し、前記狭小部の前記ガス流入口側の端部は、前記発光面の前記ガス流出口側の端部よりも、前記ガス流入口に近い位置に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス供給装置。
  8. 前記光源は、内側に中空の筒状空間が管軸方向に沿って貫通形成された発光管を有し、
    前記発光面は、前記発光管の前記筒状空間側の側面に沿って形成されており、
    前記ガス通流路は、前記発光面に囲まれた前記筒状空間に形成されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のガス供給装置。
  9. 前記発光管の前記筒状空間とは反対側の側面に、前記紫外光を反射する第二反射部を有することを特徴とする、請求項8に記載のガス供給装置。
  10. 複数の前記光源を有し、
    複数の前記光源が備える複数の前記発光面が、前記ガス通流路を挟むように対向して配置されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のガス供給装置。
  11. 筒状の筐体を有し、
    前記光源は、前記筐体の内側に配置され、
    前記ガス通流路は、前記光源と前記筐体の内側面とに挟まれた空間に形成されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のガス供給装置。
  12. 前記光源が、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に平行な方向を長手方向とする形状を呈していることを特徴とする、請求項10又は11に記載のガス供給装置。
  13. 複数の前記光源を有し、
    複数の前記光源は、前記ガス流入口から前記ガス流出口に向かう第一方向に直交する方向を長手方向とする形状を呈し、前記第一方向に沿って配列されていることを特徴とする、請求項10又は11に記載のガス供給装置。
  14. 前記光源から出射される前記紫外光は、主たる発光波長が230nm未満であることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載のガス供給装置。
  15. 前記原料物質が、酸素原子を含む物質であることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載のガス供給装置。
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