JP7305294B2 - 低カロリーシリアル - Google Patents

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Description

本発明は、特定の構造を有する低カロリーシリアルに関する。
グラノーラやコーンフレークなどのシリアル食品(以下単に「シリアル」という場合がある)は、栄養価が高く、長期保存できるため、様々な形態が提案されており、中でも穀類等を膨化させて、パフ状に加工したシリアル(以下「シリアルパフ」という)は、その食感の良さから、近年軽食としての需要が高まっている。そして、需要の高まりに合わせて、市場のニーズが多様化しており、肥満等の防止のため、シリアルパフの低カロリー化の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、糖オリゴマーと食物繊維からなるシリアルが開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されたシリアルは、カロリーが2.5~3.5kcal/gであり、低カロリー化の要請に充分答えられるものではなかった。
また、特許文献2及び特許文献3には、血中コレストロールの低減、整腸作用を目的として、サイリウム(オオバコ)を配合したシリアルが開示されている。しかしながら、これらのシリアルは低カロリー化を目指すものではないため、穀粉や糖質がサイリウムと併用されており、低カロリー化の要請に答えられるものではなかった。
また、特許文献4には難消化性でん粉とその他食物繊維(イヌリン等)からなるクリスプ(スナック菓子)が開示されている。しかしながら、膨化剤として澱粉や穀粉を使用しているため、従来技術の域を出ず、低カロリー化の要請に答えられるものではなかった。
特開2014-193175号公報 特表平9-502869号公報 特表平9-502872号公報 特表2009-534041号公報
本発明は、食感にムラがなく、パフ全体としてカリカリとしたクリスピーな食感を有する低カロリーシリアルパフを得ることを目的とする。
本発明者らは、サイリウムと不溶性食物繊維とを含有し、シリアルパフの最大応力が3.0(N/mm2)以下であり、且つ、シリアルパフの圧縮率中心が8%以上のシリアルパフによって、食感にムラがなく、パフ全体としてクリスピーな食感の低カロリーパフを実現できることを見出した。
本発明の完成により、低カロリー(2kcal/g以下)でありながらも、良好な食感を有するシリアルを提供することができる。
シリアル1の断面の写真である。 シリアル6の断面の写真である。 シリアル7の断面の写真である。
本願発明の対象はシリアルパフである。一般的なシリアルは、トウモロコシ、オーツ麦、米などの穀物を原料とするが、本発明における「シリアル」は、穀物の使用有無は問わない。このため、穀物原料を一切含まなくてもよい。
また、本発明における「パフ」とは、後述するペレットに熱を加えて膨化させたものをいう。ペレットには水分が含まれているため、ペレットを加熱すると、ペレットに含まれる水分が気化・膨張する。そして、行き場のない水分(気体)がペレットを膨張させることで、ペレットがパフ状に膨化する。
なお、味の調整のためにシリアル製造後に、塗布されるシロップ(糖蜜、油脂、シーズニング等の混合物)は、本発明においてシリアルとしては扱わず、シリアルのカロリーに算入しない。
(サイリウム)
本発明のシリアルパフは、少なくともサイリウムを含有することが必要である。ここで、本発明におけるサイリウムとは、オオバコ科の植物 Plantago ovataの種子の外皮を粉砕・精製することにより得られるものであり、主成分は多糖類である。一般的には、サイリウムハスク、サイリウムシードガムとして市販されている。サイリウムの精製方法および粘度は特に限定されない。
サイリウムは、水溶性サイリウムと非水溶性サイリウムの混合物であり、水溶性サイリウムには、糖分等を吸着して体外へ排泄する作用がある。また、非水溶性サイリウムは、胃腸内における保水性が高く、これによって数十倍に膨潤する性質がある。このため少量のサイリウムの摂取によって満腹感や便量を増加させることができ、ダイエットや便通改善にも有用である。
また、サイリウムは、ほとんど消化吸収されないため低カロリーであり、市販されている製品の多くはノンカロリーである。このため、低カロリーシリアルを実現する上で必須である。
(不溶性食物繊維)
本発明のシリアルパフは、不溶性食物繊維を含有することが必要である。不溶性食物繊維はカロリーが低いため、サイリウムやアルファ化澱粉と組み合わせることで2kcal/g以下のシリアルパフを実現することができる。
不溶性食物繊維とは、水に溶解しない食物繊維であり、具体的にはセルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチン等が挙げられる。さらに、本発明においては、セルロースやヘミセルロースを多量に含む米糠、麦糠、ふすま等も不溶性食物繊維として扱う。なお、食感や風味の調整のために、これらの不溶性食物繊維を組み合わせて使用することもできる。本発明においては、異味が少なく、カロリーの低いセルロースを主成分(不溶性食物繊維全量中50重量%以上)とすることがより好ましい。
(サイリウムと不溶性食物繊維)
ここで、サイリウムと不溶性食物繊維が果たす機能について説明する。
サイリウムは、粘着性に優れた素材であるため、粘着性のない素材(不溶性食物繊維等)同士を結着させて固定化することができる。また、サイリウムは膨張性にも優れているため、サイリウムを含むペレットを熱風乾燥等すると、水分の気化・膨張に伴ってペレットが膨化し、かさ比重の軽いパフ状のシリアルを得ることができる。
なお、サイリウムを使用せず、膨張性の低い素材(例えば、ポリデキストロース)を主成分とするペレットを熱風乾燥した場合には、水分が気化してもペレットが膨化しない。このため、ペレットが水分の膨化に伴うエネルギーを吸収できずペレット表面にヒビが入ったり、破損してしまう。また、かさ比重も重くなってしまうため、クリスピーな食感を実現できない。
次に、シリアルパフがサイリウムを含有する場合の課題について説明する。
上述の通りサイリウムは、保水性と粘着性が高すぎるため、サイリウムを含有するシリアルパフは口溶けが悪く、ネチャネチャとした食感になりやすい。この点、不溶性食物繊維は水に溶解しないため粘着性はほとんどない。このため、不溶性食物繊維を適量加えると、サイリウムの粘着性を抑えて、口溶けを改善することができる。
また、サイリウムと不溶性食物繊維を併用すると、強靭な不溶性食物繊維同士を粘着性のあるサイリウムで結着させることとなり、シリアルパフ内に多数の気泡を抱えた状態(かさ比重の軽い状態)であっても、適度に硬いクリスピーな食感をシリアルパフに付与できる。
サイリウム含有量は、シリアルパフ全量中、5重量%以上、50重量%以下であることが好ましい。サイリウム含有量が5重量%以上であれば、サイリウムがその他素材(不溶性食物繊維等)を充分結着させることができ、クリスピーな食感を実現することができる。なお、食感をより改善する観点から、サイリウムの含有量を7重量%以上とすることが好ましい。
一方、サイリウム含有量を50重量%以下にすることで、サイリウムが口の中でゲル化を抑えて、口溶けの良い食感を実現することができる。なお、口溶けを改善する観点から、サイリウム含有量は35重量%以下とすることが好ましい。
不溶性食物繊維の配合量は、シリアル全量中、20重量%以上、60重量%以下であることが好ましい。不溶性食物繊維を20重量%以上加えることで、シリアルパフを適度に硬くして、クリスピーな食感を実現できる。一方、不溶性食物繊維の量が60重量%を超えると、繊維質が口に残りボソボソとした口当たりの悪い食感となりやすい。なお、食感を改善させる観点から不溶性食物繊維の配合量は40重量%以下に抑えることが好ましい。
(アルファ化澱粉)
本発明のシリアルパフは、少なくともアルファ化澱粉を含有することが好ましい。アルファ化澱粉は、カロリーは高いものの、サイリウムと同様に粘着性や膨潤性が良好であるため、かさ比重の軽いパフ状のシリアルを得るのに有用である。また、アルファ化澱粉は、サイリウムほど保水性が高くないため喫食時の口溶けが悪化することがない。さらに、アルファ化澱粉を加えることでパフ全体が適度に硬くなるため、クリスピーな食感を付与することもできる。
アルファ化澱粉の配合量は、シリアルパフ全量中、5~50重量%であることが好ましい。アルファ化澱粉の含有量が5重量%を下回る場合には、含有量が少なすぎるためクリスピーな食感を付与しにくい。また、50重量%を超える場合には、カロリーが2kcal/gを超えてしまい、シリアルパフの低カロリー化を実現できない。
アルファ化澱粉をシリアルパフに配合する方法としては、(1)アルファ化されていない澱粉や穀物をペレットへの成型過程で加水・加熱してアルファ化させる方法、(2)ペレットへの成型過程ではアルファ化させず、ペレットを膨化させる過程でアルファ化させる方法、(3)予めアルファ化された澱粉や穀類を使用する方法等が挙げられるが、本発明においては、アルファ化率を調整できる「(3)予めアルファ化された澱粉や穀類を使用する方法」が好ましい。
澱粉のアルファ化は、澱粉粒の吸水、膨張によって進行するため、アルファ化を進行させる“場”としての水と、反応を進行させる“エネルギー”としての熱が必要である。この点、上記(1)の方法では、アルファ化は進行するが、加工条件によってアルファ化率が変動してしまうため品質が安定しにくい。また(2)の方法は、加熱される時間が短く、且つ水がペレットから瞬時に揮発してしまうため、アルファ化はほとんど進まない。
アルファ化澱粉の原料としては、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、豆類由来の澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘薯澱粉等の単離された澱粉に加え、トウモロコシ、小麦、米、大麦、ライ麦、コシ、きな粉、大豆粉、蕎麦等の穀物を用いることができる。なお、本発明では、穀物を原料とするアルファ化澱粉を特にアルファ化穀物と称し、アルファ化澱粉の一種として扱う。
ところで、一般的なシリアルパフは穀物を原料としているため、喫食者は穀物に類似した食感、口溶けを期待すること多い。このため、アルファ化澱粉としては、穀物に由来するアルファ化澱粉(コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉等)又はアルファ化穀物を用いることが好ましい。さらに、シリアルパフに穀物のフレーバーを付与する観点から、フレーバー成分を分離していないアルファ化穀物を用いることがより好ましい。
また、シリアル全量中のサイリウムとアルファ化澱粉の総量は25重量%以上であることが必要である。サイリウムとアルファ化澱粉の総量が25重量%を下回ると、口溶けと食感のバランスが取りにくくなる。また、膨化しにくくなるため、かさ比重が重くなる傾向がある。
(水溶性食物繊維)
本発明では、食感を改善するために、水溶性食物繊維を配合することが好ましい。サイリウムは水溶性サイリウムと非水溶性サイリウムの混合物であり、ゲル化しやすく、水には溶けにくい。一方、水溶性食物繊維は水に溶けやすいため、喫食時に速やかに唾液によって溶解する。このため水溶性食物繊維は、シリアルの口当たりを改善するのに好適である。
水溶性食物繊維は、水に溶解する食物繊維であり、具体的には、野菜に含まれるペクチン、海藻に含まれるアルギン酸、こんにゃく芋に含まれるグルコマンナン、穀物に由来するポリデキストロース等が挙げられ、複数の水溶性食物繊維を組み合わせることもできる。
水溶性食物繊維の配合量は、シリアルパフ全量中、10重量%以上、40重量%以下とすることが好ましい。水溶性食物繊維の配合量が少なすぎる場合(10重量%未満)には、シリアルパフの口当たりを改善する効果が期待しにくい。一方、水溶性食物繊維の配合量が多すぎる場合(40重量%超)には、シリアルパフが吸湿しやすくなり、クリスピーな食感を実現しにくくなる。また、水溶性食物繊維の配合量が多すぎる場合(40重量%超)には、相対的にサイリウムや不溶性食物繊維の配合量が減少するため、膨化し難くなったり、シリアルパフに適度な硬さを実現し難くなりやすい。
(穀類)
本発明では、シリアルに穀類の風味を付与するために、カロリーの上限(2kcal/g)を超えない範囲で穀物を添加してもよい。穀物としては、小麦、米、大麦、ライ麦、トウモロコシ等のイネ科穀物、きな粉、大豆粉等の豆類穀粉、蕎麦等の擬穀物などが挙げられる。穀類の配合量としては、シリアルパフ全量中、50重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましい。なお、本発明では、アルファ化している穀物は「アルファ化澱粉」として取り扱うため、ここでいう「穀物」とはアルファ化していない穀物のことをいう。
(その他材料)
本発明では、サイリウム、不溶性食物繊維、水溶性食物繊維、穀物以外の材料を加えてもよく、例えば、塩、糖、酢、香辛料等の調味料、香料、マスキング剤、油脂、乳化剤等が挙げられる。これらの「その他材料」は多量に加えるとカロリーの上昇や食感低下を招くことがあるため、その他材料の添加量は、シリアル全量に対して10重量%以下であることが好ましい。
(ペレット)
本発明のシリアルパフを得る方法としては、上記材料をペレットに加工し、膨化させる方法がある。加工方法には特に制限はなく、既存の製造技術を用いることができる。例えば、混合工程で得られた生地を薄いシート状に圧延してから、所定の形状に型抜き等を用いて成型する方法や、押出成型機(ルーダー)を用いて棒状の生地を製造し、次いで当該生地からペレットを切出す方法等を用いることができる。
ペレットの容積には特に制限はないが、加工のしやすさ等の観点から0.1~1cm3であることが好ましい。容積が0.1cm3未満のペレットでは、過熱蒸気に晒すと僅かな時間で水分が失われるため、充分に膨化させることが難しい。また、ペレットの容積が1cm3を超える場合には、ペレットの中心部まで熱が伝わりにくく、膨化斑が生じて硬い食感になってしまう。
なお、膨化斑が生じる原因は以下の通りである。ペレットが厚すぎる場合、熱がペレット内部まで伝わらず、ペレット表面のみが膨化され乾燥・固定化する。その後、ペレット内部に熱が伝わるが、この際ペレット表面が既に固定化されているため、ペレット内部の成分には膨化する充分なスペースが存在しない。このため、ペレット内部の成分は、水分の膨張に伴って、ペレット表面に押付けられることとなり、ペレット表面には分厚く密度の高い層が形成され、ペレット内部には大きな空洞が生じる。
また、ペレットの厚みは0.3~1cmであることが好ましい。この範囲であれば乾燥の早さと、熱の伝わりやすさのバランスが好適であり、ペレットをムラなく膨化させることができる。
ペレットの膨化方法には特に制限はないが、一般的には過熱蒸気による処理や、100℃超の乾燥した空気(以下「過熱空気」という)による処理等を利用できる。
本発明においては、過熱蒸気処理を用いることが好ましい。
過熱蒸気とは、飽和水蒸気を加熱することによってできる、大気圧下において100℃よりも高い温度を示す蒸気のことをいう。大気圧に近い低圧状態で加熱された過熱蒸気が、同温度の乾燥空気に比べて熱容量が大きく伝熱効果が高いことが知られており、過熱蒸気による商業用規模の食品加工用加熱装置が製造・販売されている。本発明では、これらの食品加工用過熱蒸気装置を用いて、上記の食品素材の過熱蒸気による処理を行うことができる。
ペレットを100℃超の乾燥した空気(以下「過熱空気」という)で処理した場合、過熱空気は熱容量が小さく、伝熱効果が低いため、膨化斑が生じる。繰り返しになるが、膨化斑のメカニズムは以下の通りである。伝熱効果が低い過熱空気を用いた場合、先ずはペレット表面のみが膨化され乾燥・固定化する。その後、ペレット内部に熱が伝わるが、この際ペレット表面が既に固定化されているため、ペレット内部の成分には膨化する充分なスペースが存在しない。この結果、ペレット内部の成分は、水分の膨張に伴って、ペレット表面に押付けられることになり、密度が高く、分厚い層を形成する。このため、過熱空気処理のみによって製造されたシリアルパフは、堅い食感になりやすい。
一方、過熱蒸気は、過熱空気に比べて熱容量が大きく、伝熱効果が高い。このため、過熱蒸気処理を行うことでペレット内部まですみやかに熱が伝わり、ペレット内部に無数の小さな気泡を生じさせ、結果として、シリアルパフに、クリスピーな食感を付与できる。なお、前述の通り過熱蒸気を用いた場合でもペレットの容積が大きすぎる場合には、膨化斑が生じて、表面が硬い食感になりやすい。
シリアルパフのかさ比重は100g/L以上、250g/L以下が好ましい。かさ比重が100g/L未満の場合には、シリアルの密度が低いため、食感が軟らかくなりやすい。一方、かさ比重が250g/Lを超える場合には、シリアルの密度が高いため、食感が硬くなりやすい。
本発明における「かさ比重」とは、シリアルパフ1リットルあたりの重量を指す。具体的な測定法は以下の通りである。
(1)シリアルパフを、ビーカー(容量2000mL)の1000mLの目盛りまで投入し、振幅機を用いてシリアルパフが破損しない程度に30秒振動させる。
(2)投入したシリアルパフの上面が1000mLの目盛を下回った場合には、1000mLの目盛りまでシリアルパフを追加して、再度30秒振動させる。振動前後で、1000mLの目盛りとシリアルパフの上面がずれなくなるまで、この作業を繰り返す。
(3)ビーカーからシリアルを取り出してかさ比重(1リットル(L)あたりのシリアルパフの重量(g)、単位g/L)を計測する。
本発明における過熱蒸気処理には、180℃~240℃の過熱蒸気を用いることが好ましく、185℃~230℃の過熱蒸気を用いることがより好ましい。蒸気流量としては、60~190kg/h程度が好ましく、90~160kg/hがより好ましい。
本発明におけるシリアルパフの水分含有量は、シリアルパフ全量中、1重量%以上、3重量%以下である。水分含有量が1重量%未満のシリアルパフは、製造・保存が困難であり、過度な試行錯誤を伴うものである。また、水分含有量が3重量%を超えると、シリアルパフ全体が湿気ってしまい、クリスピーな食感を実現することができない。
過熱蒸気処理のみでは水分含有量の規定を満たせない場合には、過熱蒸気処理の後に、過熱空気による乾燥を利用してもよい。この場合には、過熱蒸気処理と、過熱空気による乾燥とを同一の庫内で行えることが好ましい。同一の庫内で焼成するためには、庫内温度を一定にしたままで過熱蒸気の出し入れのみを行う方法や、庫内を間仕切りで仕切り、仕切られた空間内をコンベアで移動していく方法が挙げられる。
(応力)
応力とは、シリアルパフに外力を加えた場合に、それに応じてシリアルパフの内部に生じる抵抗力をいい、言い換えるとシリアルパフの堅さを示す指標である。本発明における応力(N/m2)は、特に断らない限り静的強度試験機を用い以下の条件で圧縮試験により測定される。
治具:圧縮面1×10mm、楔型治具
治具の降下速度:6mm/min(定速)
ストローク(圧縮距離):シリアルパフが破断するまで(応力が0 N/m2になるまで)
なお、シリアルパフの破断後は、パフの破片等が不均一に拡散し、正確な測定が困難になる。そこで本発明では。シリアルパフ破断後は、応力0(N/m2)になると仮定して評価を行った。
本発明では、シリアルパフを喫食する際の最大の応力(以下「最大応力」という)が3.0×106(N/m2)(=3.0(N/mm2))以下である。最大応力が3.0(N/mm2)を上回ると、シリアルパフの食感が堅くなりすぎる。なお、好ましいシリアルパフの堅さを実現する観点から、シリアルパフの最大応力は2.0(N/mm2)以下とすることがより好ましい。
(圧縮率)
シリアルパフを治具で圧縮した距離を圧縮距離(mm)という。そして、シリアルパフの元の高さに対する圧縮距離の割合を、本発明では「圧縮率(%)」と定義する。例えば、直径10mmのシリアルパフを10秒間測定したとする。この際、治具の降下速度は6mm/minなので、治具は1mm降下する。つまり、10mmのシリアルパフは9mmに潰れており、その圧縮距離が1mmなので、圧縮率は10%となる。圧縮率の一般式は以下の通りである。
圧縮率(%)=圧縮距離(mm)/試料の高さ(mm)×100
(圧縮率中心)
本発明における圧縮率中心(%)とは、シリアルパフを一定速度で圧縮し応力を測定する場合において、各圧縮率点で生じた応力の大きさで重みづけをしたときの圧縮率の中心点のことをいい、言い換えると、応力がシリアルパフのどの点において生じているかを示す指標である。例えば、中空状のシリアルであれば、表面でしか応力が生じないため、圧縮率中心の値は0%に近づく。一方、均一に膨化されたシリアルパフであれば、表面以外でも均一に応力が生じるため、圧縮率中心は50%に近い値となる。
(圧縮率中心の計算)
仮に、シリアルパフに応力が発生する点が2カ所しかないと仮定し、地点1における応力をS1(N/m2)、圧縮率をL1(%)とし、地点2における応力をS2(N/m2)、圧縮率をL2(%)とする。この場合の圧縮率中心M(%)は、「M=(S1×L1+S2×L2)/(S1+S2)」となる。
実際のシリアルパフにおいては、シリアルパフ全体で応力が発生するため、圧縮率中心M(%)は「M=(S1×L1+S2×L2+・・・+Sn×Ln)/(S1+S2+・・・+Sn)、n=1,2,・・・,n」により算出される。
本発明では、圧縮率中心が8%以上である。圧縮率中心が8%を下回ると、シリアルパフの内部に大きな空洞が生じており、喫食した際の食感が低下する。なお、好ましいシリアルパフの食べ応えを実現する観点から、圧縮率中心は10%以上であることが好ましい。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<ペレットの製造>
(ペレット1)
サイリウムシードガムフードメイドP-100(サイリウム粉末、シキボウ社製)10部、コンプレッセル(不溶性食物繊維(セルロース)、J.RETTENMAIER&SOHNE社)40部、アルファフラワー(アルファ化澱粉、日清製粉社製))20部、スターライトIII(水溶性食物繊維(ポリデキストロース)、Tate&lyle社製)30部をミキサーに加え軽く混合した後、水50部を加えて100rpmで1分間混合し生地を得た。次いで、得られた生地を押出成型機(ルーダー、常温、70rpm)で押出し、その後にカッターで切断して、一辺がおよそ0.5cmの略正方形のペレット1を得た。
表1に従って配合を変更し、ペレット1と同じ方法でペレット2~6を製造した。
Figure 0007305294000001
(実施例1)
ペレット1を、温度200℃、蒸気流量150kg/hの過熱蒸気で3分間処理し、続いて温度210℃の過熱空気で2分間乾燥し、水分含有量1.5%のシリアル1を製造した。
(実施例2~5、比較例1)
実施例1と同様の方法で、ペレット2~6からシリアル2~6(実施例2~5、比較例1)を製造した。水分含有量は1.5±0.1%だった。
(比較例2)
ペレット2を、温度210℃の過熱空気で2分間乾燥し、水分含有量1.4%のシリアル7を製造した。
<評価>
(最大応力、圧縮率中心)
以下の条件で、応力および圧縮率中心を測定した。
静的強度試験機:島津製作所社製「EZ-S」
治具:圧縮面1×10mm、楔型治具
治具の降下速度:6mm/min(定速)
(かさ比重)
前記の方法に従って、かさ比重(g/L)を測定した。
(食感)
シリアルパフの食感を、熟練したパネラー10名が以下の基準で評価した。
なお、本発明において好ましい食感とは、カリカリとしたクリスピーな食感がシリアルパフ全体に広がって外生地部が容易に崩れ、且つ適度に歯ごたえがある状態をいう。
○:“標準(実施例2)と同等以上”と評価したパネラーが6名以上
△:“標準と同等以上”と評価したパネラーが2名以上、5名以下
×:“標準と同等以上”と評価したパネラーが1名以下
Figure 0007305294000002
(電子顕微鏡観察)
シリアル1、6、7について、走査電子顕微鏡「JCM-6000、日本電子株式会社製」を用いてシリアルパフの構造を観察した。
以上の結果をまとめると、最大応力が3.0(N/mm2)以下、圧縮率中心が8(%)以上のシリアル1~4(電子顕微鏡観察についてはシリアル1)については、膨化が均一で食感が良好だった。シリアル5については、膨化は均一であるが、セルロース含有率が高いため繊維質が口に残る食感だった。一方、最大応力が3.0(N/mm2)を超えるシリアル6については、シリアル内外の組織が厚く、食感が堅すぎるため喫食に向かなかった。また、圧縮率中心が8(%)未満のシリアル7については、シリアルパフ中に大きな空洞が生じてしまい、シリアル全体としてクリスピーな食感を実現できなかった。

Claims (2)

  1. 少なくともサイリウムと、セルロースとを含有するシリアルパフ。ただし、(1)~(3)の条件をすべて満たすことを特徴とする。
    (1)シリアルパフの最大応力が1.4N/mm 2 以上、2,6N/mm 2 以下である。
    (2)圧縮率中心が13.5%以上、16.0%以下である。
    (3)シリアルパフ全量中、サイリウムを10~40重量%含有し、且つセルロースを20~40重量%含有する。
  2. かさ比重が250(g/L)以下であることを特徴とする請求項1記載のシリアルパフ。
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