JP7304265B2 - 車両開閉体の開閉制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両開閉体の開閉制御装置に関する。
一般に、車両開閉体の自動開閉には電動モータが使用されている。電動モータの駆動は、車両開閉体の回動速度が予め設定された目標速度となるようにフィードバック制御されている。車両開閉体を自動で閉鎖する場合、電動モータの回転速度が所定の閾値よりも低下すれば、車両開閉体が異物を挟み込んだと判定し、電動モータの駆動を停止している。
ユーザの手動操作により車両開閉体に外力が作用した場合、電動モータの回転速度が速くなるが、フィードバック制御により修正される。このため、車両開閉体に作用する外力が短時間で除去された場合、一時的に高まった電動モータの回転速度が抑制されて閾値以下となり、挟み込みが生じたと誤判定する恐れがある。
従来、フィードバック制御をフィードフォワード制御に切り替えたり、閾値を2つ設定したりするなどして、モータの駆動速度を目標速度に合わせるようにして挟み込みの誤判定を防止している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、車両開閉体に外力を作用させるのは、車両開閉体を早急に開閉するための手段であると考えられる。前記従来の制御方法では、車両開閉体に外力を作用させたとしても早急に開閉することはできない。
特開2003-301661号公報
本発明は、自動開閉中に外力を作用させて早期に開閉できるようにした車両開閉体の開閉制御装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、車両開閉体を開閉駆動する開閉駆動部と、前記車両開閉体の回動速度が予め設定された目標速度となるように、前記開閉駆動部をフィードバック制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が予め設定した許容範囲の上限速度以上となれば、前記目標速度を高速側にシフトさせる、車両開閉体の開閉制御装置を提供する。
この構成によれば、車両開閉体に外力を作用させて高速で回動させれば、その回動速度に応じて目標速度が高速側にシフトされる。この結果、車両開閉体を高速で回動させることができ、ユーザの意思に沿った制御が可能となる。
前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が前記許容範囲の上限速度以上となれば、前記目標速度を前記上限速度にシフトさせるのが好ましい。
この構成によれば、車両開閉体の回動速度を上限速度まで速くすれば、その後はその上限速度で車両開閉体を開閉動作させることができる。
前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が前記許容範囲の下限値以下となれば、前記開閉駆動部を駆動制御して前記車両開閉体の回動を停止させ、前記下限値は、前記目標速度をシフトさせたか否かに拘わらず一定値としてもよい。
この構成によれば、許容範囲の下限値を変化させないことにより、挟込検出制御を安定させることができる。
前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が前記許容範囲の下限値以下となれば、前記開閉駆動部を駆動制御して前記車両開閉体の回動を停止させ、前記下限値は、前記目標速度のシフト量に応じてシフトさせるようにしてもよい。
この構成によれば、低速側設定速度を、車両開閉体の回動速度の変化に応じた適切なものとすることができる。
前記開閉処理は、前記車両開閉体が全閉位置と全開位置の間を回動する際、前記車両開閉体を加速させながら回動させる加速域と、前記車両開閉体を一定速度で回動させる定速域と、前記車両開閉体を減速させながら回動させる減速域とで実行するものであり、前記目標速度を高速側にシフトさせるのは前記定速域であるのが好ましい。
前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が所定時間以上、前記目標速度の許容範囲の上限値以上となったとき、前記目標速度を高速側にシフトさせる補正処理を実行するのが好ましい。
この構成によれば、車両開閉体を意図的に速く回動させたい場合、車両開閉体に力を作用させれば、自動的に回動速度を高速側にシフトさせることができる。
本発明によれば、車両開閉体に外力を作用させて高速で回動させる場合、目標速度を高速側にシフトして車両開閉体を早期に開放することができる。
本実施形態に係る車両の後方部を示す斜視図である。 図1のスピンドルドライブ機構を示す断面図である。 本実施形態に係る開閉制御装置を示すブロック図である。 図2の開閉制御装置で実行する自動開放処理を示すフローチャートである。 図5の認証処理を示すフローチャートである。 図5の解錠処理を示すフローチャートである。 図5の開閉処理を示すフローチャートである。 図1に示すバックドアの開閉位置と回動速度の関係を示すグラフである。 本実施形態に係る補正処理を示すフローチャートである。 図9に示す補正処理を実行した場合のバックドアの開閉位置と回動速度の関係を示すグラフである。 本実施形態に係る挟込検出処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、車体1の後方部には開口部2が形成されている。開口部2には車両開閉体の一例であるバックドア3が設けられている。バックドア3は、上方部に設けた支軸(図示せず)を中心として車体1に回動可能に取り付けられている。バックドア3は、開閉駆動部の一例であるスピンドルドライブ機構4により回動する。すなわち、スピンドルドライブ機構4は、バックドア3の両側にそれぞれ配置され、駆動によりバックドア3を、支軸を中心として開口部2を開放する全開位置と、開口部2を閉鎖する全閉位置との間で回動させる。
図2に示すように、各スピンドルドライブ機構4は、電動モータ9等が収容される第1ハウジング5と、スピンドル12等が収容される第2ハウジング6とを備える。
第1ハウジング5の一端部にはドア側連結部材7が固定されている。ドア側連結部材7は、バックドア3に設けたジョイントボール8と回動可能に連結されている。第1ハウジング5内には電動モータ9が収容されている。電動モータ9の回転数は回転センサ10によって検出されるようになっている。回転センサ10には、ホール素子を使用する磁気センサ、LED(発光ダイオード)及びPD(フォトダイオード)を使用する光学センサ等が使用できる。電動モータ9の回転軸9aは、減速ギア機構11を介して第2ハウジング6内のスピンドル12に接続されている。第1ハウジング5の他端部は第2ハウジング6に連結されている。
第2ハウジング6には、スピンドル12とスピンドルナット13が収容されている。スピンドル12にはスピンドルナット13が螺合している。スピンドルナット13は、スピンドル12の正逆回転により第2ハウジング6内を軸方向に往復移動する。スピンドルナット13の前端部には筒状のプッシュロッド14の後端部が固定されている。プッシュロッド14の前端部には外筒15の前端部が固定されている。プッシュロッド14と外筒15は同軸上に配置されている。プッシュロッド14と外筒15の間には、外径側にコイルスプリング16が、内径側に内筒17がそれぞれ配置されている。また、プッシュロッド14の前端部には車体側連結部材18が固定されている。車体側連結部材18は車体1に設けたジョイントボール19と回動可能に連結されている。
スピンドルドライブ機構4では、電動モータ9を駆動して回転軸9aを正回転させると、スピンドル12が正回転し、スピンドルナット13が第2ハウジング6の他端側へと移動する。これにより、第2ハウジング6に対する外筒15及びプッシュロッド14の突出量が増加し、バックドア3が開方向に回動する。また、電動モータ9を駆動して回転軸9aを逆回転させると、スピンドルナット13も逆回転し、スピンドルナット13が第2ハウジング6の一端側へと移動する。これにより、第2ハウジング6に対する外筒15及びプッシュロッド14の突出量が減少し、バックドア3が閉方向に回動する。
図3に示すように、バックドア3には、ドアラッチ装置20、バックドア開閉装置21、ドア開スイッチ22、ドア閉スイッチ23、等が設けられている。ここでは、ドア開スイッチ22とドア閉スイッチ23で機能を分けているが、両方の機能を備えたドア開閉スイッチとしてもよい。また、ドア開スイッチ22とドア閉スイッチ23は、バックドア3の外側に設けられるハンドルスイッチ、内部に設けられるゲートスイッチ、運転席にあるドライバ用スイッチ等(これらスイッチを設ける位置は特に限定されるものではない。)で代用してもよいし、電子キー26にある操作スイッチで代用してもよい。
ドアラッチ装置20は、ラッチ(図示せず)を正逆回転させるラッチモータ25を備える。ラッチの回転位置は、フルラッチスイッチ26、ハーフラッチスイッチ27及びリリーススイッチ28などによってそれぞれ検出される。フルラッチスイッチ26は、ラッチが車体1の開口部2に露出するストライカ24(図1参照)に完全に係合するフルラッチ位置を検出する。リリーススイッチ28は、ラッチがストライカ24から離脱可能な状態に移行したリリース位置を検出する。ハーフラッチスイッチ27は、フルラッチ位置とリリース位置の間のハーフラッチ位置を検出する。
ドア開スイッチ22及びドア閉スイッチ23はバックドア3の外面に設けられている。ドア開スイッチ22又はドア閉スイッチ23を操作すると、ドア開操作信号又はドア閉操作信号が制御装置29に出力される。制御装置29では、ドア開操作信号又はドア閉操作信号に基づいてスピンドルドライブ機構4にPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力する。スピンドルドライブ機構4は、モータ駆動回路30にてPWM信号を受信し、このPWM信号に基づいて電動モータ9を駆動制御してバックドア3を全閉位置から全開位置又はその逆へと回動させる。
続いて、バックドア3の自動開放処理について説明する。
図4に示すように、バックドア3の自動開放処理は、認証処理(ステップS100)、解錠処理(ステップS200)及び開閉処理(ステップS300)により行う。
図5に示すように、認証処理では、制御装置29で、ドア開スイッチ22からドア開操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS110)。ドア開操作信号を受信すれば、BCM30に電子キーの認証を要求する(ステップS111)。
BCM30では、制御装置29からの認証要求を受けると(ステップS120)、電子キーに対して認証コードの送信要求を行う(ステップS121)。BCM30で、電子キーから送信された認証コードを受信すれば(ステップS122)、受信した認証コードと、予め登録されている正規コードとを比較し(ステップS123)、比較結果を制御装置29に送信する(ステップS124)。
制御装置29では、比較結果に基づいて、認証コードと正規コードが合致していれば(ステップS112:YES)、解錠処理を実行し(ステップS113)、合致していなければ(ステップS112:NO)、自動開放処理を終了する。
図6に示すように、解錠処理(ステップS200)では、ドアラッチ装置20にリリース信号を出力する(ステップS201)。ドアラッチ装置20では、入力されたリリース信号に基づいてラッチモータ25を駆動する。ここで、リリーススイッチ28によってラッチがリリース位置に回動しているか否かを判断する(ステップS202)。ラッチがリリース位置に回動し、リリーススイッチ28からオン信号が入力されれば、開閉処理(ステップS300)を実行する。所定時間内にリリーススイッチ28からオン信号が入力されなければ、ドアラッチ装置20で不具合が発生したとしてエラーを報知し(ステップS203)、自動開放処理を終了する。
図7に示すように、開閉処理(ステップS300)では、スピンドルドライブ機構4にPWM信号を出力し(ステップS301)、バックドア3の開放動作を開始させる。この間、回動位置算出処理を実行する。回動位置算出処理では、回転センサ10によって電動モータ9の回転数を検出する(ステップS302)。そして、バックドア3の全閉位置からの電動モータ9の回転数に基づいて、バックドア3の回動位置を算出する(ステップS303)。
本実施形態では、回転センサ10は、一方のスピンドルドライブ機構4に設けられており、他方のスピンドルドライブ機構4は、この回転センサ10によって検出された回転速度に基づいて、モータ駆動回路30に出力するPWM信号のデューティ比がフィードバック制御される。但し、図3中、2点鎖線で示すように、回転センサ10を両方のスピンドルドライブ機構4に設け、スピンドルドライブ機構4毎に制御を行ってもよい。また、両方で検出される回転速度の平均値を算出し、算出された平均値に基づいて両方のスピンドルドライブ機構4をフィードバック制御するようにしてもよい。
バックドア3の開放動作は、全閉位置から全開位置までを、加速域、定速域、減速域の3段階で行う。図8のグラフでは、横軸がバックドア3の開閉位置(電動モータ9の回転数)、縦軸がバックドア3の回動速度(電動モータ9の回転速度:回転軸9aの単位時間当たりの回転数)をそれぞれ示す。台形状のグラフが目標速度TSの変化であり、原点Oが全閉位置、右端Xが全開位置、左側の直角三角形が加速域、中央の長方形が定速域、右側の直角三角形が減速域をそれぞれ示す。
加速域では、目標速度TSは電動モータ9の回転数に対して回転速度が徐々に大きくなる加速用目標速度ATSに設定されている。そして、この加速用目標速度ATSが得られるように、モータ駆動回路30に出力するPWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。これにより、バックドア3は停止状態から加速しながら回動する。
定速域では、目標速度TSは電動モータ9の回転速度が一定値に維持される定速用目標速度CTSに設定されている。そして、この定速用目標速度CTSが得られるように、モータ駆動回路30に出力するPWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。これにより、バックドア3は一定速度で回動する。
減速域では、目標速度TSは電動モータ9の回転速度が徐々に減少する減速用目標速度DTSに設定されている。そして、この減速用目標速度DTSが得られるように、モータ駆動回路30に出力するPWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。これにより、バックドア3の回動速度が徐々に低下して全開位置で停止する。
以上のようにしてバックドア3が全開位置に回動したと判断すれば(ステップS304)、スピンドルドライブ機構4へのPWM信号の出力を停止し(ステップS305)、ドアの自動開放処理を終了する。なお、バックドア3が全開位置に回動したか否かは、例えば、ステップS303で算出したバックドア3の回動位置や、電動モータ9の駆動開始からの経過時間等に基づいて判断すればよい。
なお、バックドア3の自動閉鎖処理は、前述の自動開放処理とバックドア3の回動方向が相違する以外は同じであり、加速域、定速域及び減速域の3段階で、同様な制御により行われる。よって、ここでの自動閉鎖処理についての説明は省略する。
自動開放処理の途中で、ユーザが手動操作によりバックドア3を開放するように外力を作用させた場合、割込処理として、次のようにしてスピンドルドライブ機構4を駆動制御する補正処理を実行する。ここでは、定速域でバックドア3に外力を作用させる場合について説明する。
図9に示すように、補正処理では、回転センサ10で検出される電動モータ9の回転軸9aの回転速度を読み込み(ステップS401)、この回転速度が予め設定した許容範囲であるか否かを判断する(ステップS402)。バックドア3を目標速度TSとなるようにフィードバック制御した場合、実際の回動速度にはばらつきが生じるが、そのばらつきが生じる範囲が許容範囲である。通常のバックドア3の開閉で電動モータ9の回転速度Sが変動する範囲が該当する。但し許容範囲は、実際の回動速度がばらつく範囲を若干超えた範囲とするのが好ましい。例えば、実際にばらつきが生じる範囲に対して±α%(例えば、10%)までの範囲を許容範囲とすればよい。
バックドア3に外力が作用し、回転速度が許容範囲の上限値以上となれば(ステップS402:YES)、ユーザがバックドア3を早期に開放したい場合であると判断し、図10中、2点鎖線で示すように、目標速度CTSを上限値にシフトする(ステップS403)。定速域では、目標速度TSは一定値である定速用目標速度CTSであるので、シフトする上限値も一定値となる。また、減速域では、目標速度TSは徐々に減速する減速用目標速度DTSであるので、シフトする上限値も徐々に小さくする。
そこで、上限値にシフトさせた目標速度が得られるように、スピンドルドライブ機構4に出力するPWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。目標速度を上限値にシフトさせているので、バックドア3に作用させていた外力を除去しても、その後のフィードバック制御で実際の回動速度が大きく変動することはない。そして、バックドア3の回動速度が目標速度よりも速い上限値に維持され、バックドア3を早期に開放することができる。なお、バックドア3を全開位置まで回動させた時点で回動速度がほぼ0となるように減速域でのシフト量を徐々に小さくするようにしてもよい。これによれば、バックドア3が全開位置で停止せずに振動することを防止できる。
自動閉鎖処理の途中で、ユーザが手動操作によりバックドア3を閉鎖するように外力を作用させた場合も、前記同様にして目標速度TSを上限値にシフトする。そして、シフトした上限値の目標速度が得られるようにスピンドルドライブ機構4を駆動制御する。これにより、バックドア3を早期に閉鎖することができる。
自動開放処理及び自動閉鎖処理において、加速域や減速域でバックドア3に外力を作用させた場合も、前記同様にして目標速度TSを上限値にシフトする。加速用目標速度ATSは徐々に加速しているので、シフトする上限値も徐々に加速する。また、減速用目標速度DTSは徐々に減速しているので、シフトする上限値も徐々に減速する。
自動開放処理の途中で、バックドア3が障害物に衝突した場合、あるいは、自動閉鎖処理の実行途中で、バックドア3と車体1との間に異物が挟まった場合には、次のようにしてバックドア3の挟込検出処理を実行する。
図11に示すように、バックドア3の挟込検出処理では、バックドア3の回動位置と、その回動位置での目標速度とを読み込む(ステップS501)。また、このときのバックドア3の実際の回動位置と、その回動位置での実際の回動速度を読み込む(ステップS502)。バックドア3の実際の回動位置は、バックドア3の全閉位置又は全開位置からの電動モータ9の回転数から得られる。バックドア3の実際の回動速度は、電動モータ9の回転速度から得られる。
バックドア3の実際の回転速度が目標速度の許容範囲の下限値以下となったか否かを判断する(ステップS503)。バックドア3の実際の回転速度が目標速度の許容範囲の下限値以下となっていれば、バックドア3の回動動作が何らかの理由により妨げられていると判断し、バックドア3の回動動作を停止させる。バックドア3の回動動作が途中で停止される要因として、例えば、バックドア3の自動閉鎖処理を実行しているとき、バックドア3と車体1との間に荷物や身体等の異物を挟み込み、それ以上バックドア3を回動できない場合や、バックドア3の自動開放処理を実行しているとき、車庫の天井等の異物がバックドア3に当接し、それ以上バックドア3を回動できない場合がある。
バックドア3の回動動作の停止では、目標速度TSを予め設定した停止用目標速度STSに変更して回動速度を徐々に減速させる(ステップS504)。停止用目標速度STSは、自動開閉処理の減速域でバックドア3の回動速度を低下させる場合の減速用目標速度DTSよりも、電動モータ9の回転数に対する回転速度の低下度合い(減速度合い)が大きく設定されている。但し、直ちに停止させる場合のような減速度合いよりも小さく設定されている。これにより、バックドア3の回動速度を無理なくスムーズに低下させることができる。
バックドア3の回動速度が停止可能範囲内となったか否かを判断する(ステップS505)。バックドア3の回動速度が十分に減速され、停止可能範囲内となれば、その回動動作を完全に停止させる(ステップS506)。ここで、停止可能範囲には、バックドア3の回動動作が完全に停止している状態と、バックドア3の回動動作を停止させたとしても、バックドア3に発生する振動が許容振動範囲に抑えられている状態とが含まれる。また、許容振動範囲とは、バックドア3の振動がほぼないか、あったとしてもバックドア3を再駆動させるときに不具合を発生させない範囲を意味する。
自動開放処理又は自動閉鎖処理で、目標速度を上限値にシフトさせる場合、バックドア3の回動を停止させるための許容範囲の下限値は、シフトさせることなくそのままとする。これによれば、異物の挟込検出制御が煩雑にならず、安定させることが可能となる。
また自動開放処理又は自動閉鎖処理で、目標速度を上限値にシフトさせる場合、下限値は、上限値のシフト量に比例してシフトさせるようにしてもよい。下限値のシフト量としては、例えば、上限値のシフト量に合わせることができる。これによれば、バックドア3の回動速度をシフトして高速で回動させているので、異物を挟み込んだときの検出をバックドア3の回動速度に応じて適切なものとすることができ、迅速に停止させることが可能となる。
このように、前記実施形態に係る車両開閉体の開閉制御装置によれば、次のような効果が得られる。
(1)バックドア3に外力を作用させて回動速度を速くした場合、その後のバックドア3の回動速度を高速側にシフトしている。このため、バックドア3を早期に開閉することができる。
(2)バックドア3に作用させていた外力を除去して通常の自動開閉処理に戻ったとしても、そのときの回動速度が許容範囲の下限値以下となることがない。つまり、バックドアと車体との間に異物を挟み込んだと誤検出されることを防止できる。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
前記実施形態では、回転速度が許容範囲の上限速度以上となることにより、目標速度を上限値にシフトするようにしたが、シフトする目標速度は上限値に限らず、許容範囲を超えた速度とするようにしてもよい。これによれば、バックドア3をユーザが希望する速度で回動させることができる。
前記実施形態では、自動開放処理又は自動閉鎖処理で、バックドア3の実際の回動速度が許容範囲の上限値以上となることにより、その目標速度を上限値にシフトするようにしたが、バックドア3に作用させた外力によって得られる回動速度に応じて目標速度を変更するようにしてもよい。すなわち、バックドア3の回動速度が許容範囲の上限値を超えてある値(上方修正値)となった場合、バックドア3の回動速度がこの上方修正値となるようにフィードバック制御すればよい。これにより、さらにユーザの希望に沿った高速の回動速度でバックドア3を回動させることができる。
前記実施形態では、車両開閉体の一例としてバックドア3を開閉制御する場合について説明したが、スライドドアやガルウィングドア等の他のタイプのドアであっても同様に開閉制御することができる。
前記実施形態では、スピンドルドライブ機構4を2つ設ける場合について説明したが、1又は3以上設ける場合であっても同様に開閉制御するようにすればよい。
前記実施形態では、前述の各処理をソフトウェアで実行する構成としたが、これらの処理を実行するハードウェアで構成することもできる。
1…車体
2…開口部
3…バックドア
4…スピンドルドライブ機構
5…第1ハウジング
6…第2ハウジング
7…ドア側連結部材
8…ジョイントボール
9…電動モータ
10…回転センサ
11…減速ギア機構
12…スピンドル
13…スピンドルナット
14…プッシュロッド
15…外筒
16…コイルスプリング
17…内筒
18…車体側連結部材
19…ジョイントボール
20…ドアラッチ装置
21…バックドア開閉装置
22…ドア開スイッチ
23…ドア閉スイッチ
24…ストライカ
25…ラッチモータ
26…フルラッチスイッチ
27…ハーフラッチスイッチ
28…リリーススイッチ
29…制御装置

Claims (6)

  1. 車両開閉体を開閉駆動する開閉駆動部と、
    前記車両開閉体の回動速度が予め設定された目標速度となるように、前記開閉駆動部をフィードバック制御する開閉処理を実行する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が前記目標速度の許容範囲の上限値以上となれば、前記目標速度を高速側にシフトさせる補正処理を実行する、車両開閉体の開閉制御装置。
  2. 前記制御部は、前記補正処理で、前記車両開閉体の回動速度が前記許容範囲の上限値以上となれば、前記目標速度を上限値にシフトさせる、請求項1に記載の車両開閉体の開閉制御装置。
  3. 前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が前記許容範囲の下限値以下となれば、前記開閉駆動部を駆動制御して前記車両開閉体の回動を停止させ、
    前記下限値は、前記目標速度をシフトさせたか否かに拘わらず一定値とする、請求項1又は2に記載の車両開閉体の開閉制御装置。
  4. 前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が前記許容範囲の下限値以下となれば、前記開閉駆動部を駆動制御して前記車両開閉体の回動を停止させ、
    前記下限値は、前記目標速度のシフト量に応じて高速側にシフトさせる、請求項1又は2に記載の車両開閉体の開閉制御装置。
  5. 前記開閉処理は、前記車両開閉体が全閉位置と全開位置の間を回動する際、前記車両開閉体を加速させながら回動させる加速域と、前記車両開閉体を一定速度で回動させる定速域と、前記車両開閉体を減速させながら回動させる減速域とで実行するものであり、
    前記補正処理で、前記目標速度を前記定速域で高速側にシフトさせた場合、前記減速域でも高速側にシフトさせる、請求項1から4のいずれか1項に記載の車両開閉体の開閉制御装置。
  6. 前記制御部は、前記車両開閉体の回動速度が所定時間以上、前記目標速度の許容範囲の上限値以上となったとき、前記目標速度を高速側にシフトさせる補正処理を実行する、請求項1に記載の車両開閉体の開閉制御装置。
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