JP7303898B2 - バルクフィーダ - Google Patents
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Description
バルクフィーダ20は、基板91に部品92を装着する部品装着機10に装備され、バルク状態で収容された部品92の供給に用いられる。部品装着機10は、例えば他の部品装着機10を含む複数種類の対基板作業機とともに、基板製品を生産する生産ラインを構成する。上記の生産ラインを構成する対基板作業機には、印刷機や検査装置、リフロー炉などが含まれ得る。
1-1.基板搬送制御部
部品装着機10は、図1に示すように、基板搬送制御部11を備える。基板搬送制御部11は、基板91を搬送方向へと順次搬送するとともに、基板91を機内の所定位置に位置決めする。
部品装着機10は、部品供給装置12を備える。部品供給装置12は、基板91に装着される部品を供給する。部品供給装置12は、複数のスロット121にフィーダ122をそれぞれ装備される。フィーダ122には、例えば多数の部品が収納されたキャリアテープを送り移動させて、部品を採取可能に供給するテープフィーダが適用される。また、フィーダ122には、バルク状態(それぞれの姿勢が不規則なばら状態)で収容された部品を採取可能に供給するバルクフィーダ20が適用される。バルクフィーダ20の詳細については後述する。
部品装着機10は、部品移載装置13を備える。部品移載装置13は、部品供給装置12により供給された部品を基板91上の所定の装着位置に移載する。部品移載装置13は、ヘッド駆動装置131、移動台132、装着ヘッド133、および吸着ノズル134を備える。ヘッド駆動装置131は、直動機構により移動台132を水平方向(X方向およびY方向)に移動させる。装着ヘッド133は、図示しないクランプ部材により移動台132に着脱可能に固定され、機内において水平方向に移動可能に設けられる。
部品装着機10は、部品カメラ14、および基板カメラ15を備える。部品カメラ14、および基板カメラ15は、CMOSなどの撮像素子を有するデジタル式の撮像装置である。部品カメラ14、および基板カメラ15は、制御信号に基づいて撮像を行い、当該撮像により取得した画像データを送出する。部品カメラ14は、吸着ノズル134に保持された部品を下方から撮像可能に構成される。基板カメラ15は、装着ヘッド133と一体的に水平方向に移動可能に移動台132に設けられる。基板カメラ15は、基板91を上方から撮像可能に構成される。
部品装着機10は、制御装置16を備える。制御装置16は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成される。制御装置16は、図略の記憶装置を備える。記憶装置は、ハードディスク装置などの光学ドライブ装置、またはフラッシュメモリなどにより構成される。制御装置16の記憶装置には、装着処理の制御に用いられる制御プログラムなどの各種データが記憶される。制御プログラムは、装着処理において基板91に装着される部品の装着位置および装着順序を示す。
バルクフィーダ20は、部品装着機10に装備されて部品供給装置12の少なくとも一部として機能する。バルクフィーダ20は、テープフィーダと異なりキャリアテープを用いないため、キャリアテープの装填や使用済みテープの回収などを省略できる点でメリットがある。一方で、バルクフィーダ20は、キャリアテープのように整列されていないバルク状態で収容された部品92を供給するため、部品92の供給状態が吸着ノズル134などの保持部材による採取動作に影響し得る。
バルクフィーダ20は、図2に示すように、フィーダ本体21を備える。フィーダ本体21は、扁平な箱状に形成される。フィーダ本体21は、部品供給装置12のスロット121にセットされる。フィーダ本体21の前部には、コネクタ211および2つのピン212が形成される。コネクタ211は、バルクフィーダ20がスロット121にセットされると、部品装着機10の本体側と通信可能に接続する。また、バルクフィーダ20は、コネクタ211を介して給電される。2つのピン212は、フィーダ本体21がスロット121にセットされる際の位置決めに用いられる。
本実施形態においてフィーダ本体21には、複数の部品92をバルク状態で収容する部品ケース22が着脱可能に取り付けられる。部品ケース22は、外部へ部品92を排出可能に構成される。本実施形態において、部品ケース22は、バルクフィーダ20の外部装置であって、例えば種々のタイプのものから装着処理に適合する一つが選択されて、フィーダ本体21に取り付けられる。
バルクフィーダ20は、軌道部材30を備える。軌道部材30は、フィーダ本体21の前側上部に設けられる。軌道部材30は、図3および図4に示すように、フィーダ本体21の前後方向(図3および図4の左右方向)に延伸するように形成される。軌道部材30の幅方向(図4の上下方向)の両縁には、上方に突出する一対の側壁31が形成される。一対の側壁31は、軌道部材30の先端部32とともに搬送路Rの周縁を囲い、搬送路Rを搬送される部品92の漏出を防止する。先端部32の上面には、バルクフィーダ20の基準位置を示す円形の基準マーク33が付される。
バルクフィーダ20は、加振装置40を備える。加振装置40は、フィーダ本体21に設けられる。加振装置40は、搬送路R上の部品92が搬送されるように軌道部材30に振動を付与する。具体的には、加振装置40は、複数の第一支持部41、複数の第一圧電素子42、複数の第二支持部43、複数の第二圧電素子44、および駆動部45を有する。第一支持部41および第二支持部43は、フィーダ本体21と軌道部材30とを連結する連結部材である。
バルクフィーダ20は、整列部材50を備える。整列部材50は、軌道部材30のうち供給領域Asに設けられる。整列部材50は、軌道部材30の振動に伴って搬送される複数の部品92を案内してフィーダ本体21に対して整列させる。例えば、整列部材50は、図4に示すように、複数の部品92を個々に収容する複数のキャビティ51を有する。詳細には、複数のキャビティ51は、供給領域Asにおいてマトリックス状に配列される。例えば、整列部材50は、規則的に搬送方向に10個、搬送路Rの幅方向に12個それぞれ配列された計120個のキャビティ51を有する。
バルクフィーダ20は、分散部材60を備える。分散部材60は、軌道部材30のうち搬送路Rに設けられる。分散部材60は、軌道部材30の振動に伴って搬送される複数の部品92に接触することにより搬送路Rの幅方向に分散させる。本実施形態の分散部材60は、図4に示すように、複数の突条部61を有する(本態様において3つ)。複数の突条部61は、搬送路Rにおける部品92の搬送方向に延伸し、且つ搬送路Rから上方に突出するように形成される。突条部61の搬送方向の長さ、幅、および上方への突出量は、例えば部品92の種類(形状、質量など)や搬送路R上の部品92の数量などに応じて適宜設定され得る。
バルクフィーダ20は、フィーダ制御装置70を備える。フィーダ制御装置70は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成される。フィーダ制御装置70は、バルクフィーダ20がスロット121にセットされた状態において、コネクタ211を介して給電され、また部品装着機10の制御装置16と通信可能な状態となる。
バルクフィーダ20による部品供給処理について説明する。部品装着機10による装着処理の実行中において、バルクフィーダ20は、供給領域Asにおいて複数の部品92を採取可能に供給する部品供給処理を実行する。ここで、バルクフィーダ20が上記のように複数のキャビティ51をマトリックス状に形成された整列部材50を備える構成とする。このような場合に、部品装着機10の制御装置16は、バルクフィーダ20がスロットにセットされた後に、キャリブレーション処理を実行し、機内における整列部材50の位置を認識する。
4-1.分散部材60について
実施形態において、分散部材60は、複数の突条部61を有する構成とした。これに対して、分散部材60は、種々の態様を採用し得る。具体的には、分散部材60は、例えば以下の第一変形態様および第二変形態様を採用し得る。
第一変形態様の分散部材160は、図7および図8に示すように、水平面に対して傾斜し、且つ法線が供給領域As側および搬送路Rの幅方向外方を向く傾斜面64を有する。本態様の傾斜面64は、図7に示すように、搬送路Rの幅方向の中央部を中心とし、曲率の異なる3つの波状模様を形成する。3つの傾斜面64の一つは、図8に示すように、搬送路Rから突出する突出部の外面のうち径方向外側の部分に位置する。
第二変形態様の分散部材260は、図9に示すように、衝突板65および支持部材66を有する。衝突板65は、加振装置40の送り動作において、軌道部材30の振動に伴って搬送される複数の部品92とそれぞれ衝突する。衝突板65は、複数の部品92と衝突することにより別々の方向に飛散させる。支持部材66は、軌道部材30に対する衝突板65の姿勢を調整可能に支持する。詳細には、衝突板65は、例えば作業者による調整作業によって、支持部材66を中心とする角度を調整される。これにより、搬送時に衝突板65と接触する複数の部品92は、衝突板65と衝突して飛散する。
ここで、バルクフィーダ20の分散部材60は、軌道部材30に対して交換可能に取り付けられる構成としてもよい。具体的には、バルクフィーダ20のセットアップに際して、図10に示すように、例えば種々の態様に対応した複数種類の分散部材60,160,260が交換可能に準備される。そして、バルクフィーダ20は、供給する部品92の種類に対応して互いの形状が異なる複数種類の分散部材60,160,260から選択された1つを軌道部材30に取り付けられる。
実施形態において、バルクフィーダ20は、複数のキャビティ51を形成された整列部材50を備える構成とした。これに対して、整列部材50を省略した構成としてもよい。つまり、軌道部材30の供給領域Asには、搬送路Rの上面より低い位置で部品92が分散される凹状部や、搬送路Rの上面と均一な平面状部が形成され、バルク状態で部品92が供給されるようにしてもよい。
Claims (8)
- フィーダ本体と、
前記フィーダ本体に設けられ、複数の部品をバルク状態で収容する部品ケースから排出される前記部品を受容する受容領域、前記部品を供給する供給領域、および前記受容領域から前記供給領域への前記部品の搬送路を有する軌道部材と、
前記フィーダ本体に設けられ、前記搬送路上の前記部品が搬送されるように前記軌道部材に振動を付与する加振装置と、
前記軌道部材のうち前記搬送路に設けられ、前記軌道部材の振動に伴って搬送される複数の前記部品に接触することにより前記搬送路の幅方向に分散させる分散部材と、
前記軌道部材のうち前記供給領域に設けられ、複数の前記部品を個々に収容する複数のキャビティを有し、前記軌道部材の振動に伴って搬送される複数の前記部品を案内して前記フィーダ本体に対して整列させる整列部材と、
を備え、
複数の前記キャビティは、前記整列部材において、前記部品の搬送方向に複数個、前記搬送路の幅方向に複数個それぞれ配列され、
前記軌道部材は、前記部品の搬送方向において、前記分散部材と前記整列部材との間に前記分散部材が設けられていない前記搬送路上の領域を有し、
前記分散部材が前記搬送路を分割することにより形成された搬送経路の数は、前記搬送路の幅方向に配列された前記キャビティの数よりも小さいバルクフィーダ。 - 前記分散部材は、前記搬送路における前記部品の搬送方向に延伸し、且つ前記搬送路から上方に突出し、前記搬送路の幅方向に互いに所定の間隔をあけて配置される複数の突条部を有する、請求項1に記載のバルクフィーダ。
- 複数の前記突条部のそれぞれは、上方視において前記受容領域側の端部が前記搬送路の幅方向に対して傾斜した傾斜面を形成される、請求項2に記載のバルクフィーダ。
- 前記バルクフィーダは、前記加振装置の動作を制御して、前記搬送路上の前記部品を前記供給領域へ向かう方向に搬送する送り動作、および前記搬送路上の前記部品を前記受容領域へ向かう方向に搬送する戻し動作を実行する搬送制御部をさらに備え、
複数の前記突条部のそれぞれは、上方視において前記供給領域側の端部が前記搬送路の幅方向に対して傾斜した傾斜面を形成される、請求項2または3に記載のバルクフィーダ。 - 前記分散部材は、水平面に対して傾斜し、且つ法線が前記供給領域側および前記搬送路の幅方向外方を向く傾斜面を有する、請求項1-4の何れか一項に記載のバルクフィーダ。
- 前記分散部材は、
前記軌道部材の振動に伴って搬送される複数の前記部品とそれぞれ衝突することにより別々の方向に飛散させる衝突板と、
前記軌道部材に対する前記衝突板の姿勢を調整可能に支持する支持部材と、
を有する請求項1-5の何れか一項に記載のバルクフィーダ。 - 前記分散部材は、前記軌道部材に対して交換可能に取り付けられ、
前記バルクフィーダは、供給する前記部品の種類に対応して互いの形状が異なる複数種類の前記分散部材から選択された1つを前記軌道部材に取り付けられる、請求項1-6の何れか一項に記載のバルクフィーダ。 - 前記分散部材は、前記軌道部材に対して一体的に形成され、
前記軌道部材は、前記フィーダ本体に対して交換可能に取り付けられ、
前記バルクフィーダは、供給する前記部品の種類に対応して互いの形状が異なる複数種類の前記分散部材の一つを形成された複数種類の前記軌道部材から選択された1つを前記フィーダ本体に取り付けられる、請求項1-6の何れか一項に記載のバルクフィーダ。
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