以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る権利管理システムのハードウェア構成について説明する。
図1は、権利管理システム1の全体構成を示す図である。権利管理システム1は、ゲーム等のコンテンツに関する権利を管理するための処理を実行するシステムであり、「情報処理システム」の一例である。権利管理システム1は、P2Pネットワーク2と、通信回線3と、取引所4と、複数のBCノード装置10と、ゲームサーバ装置20と、第1ゲーム端末30-1および第2ゲーム端末30-2(各々を区別しない場合「ゲーム端末30」と言う)と、NFT管理サーバ装置40と、第1取引者端末50-1および第2取引者端末50-2(各々を区別しない場合「取引者端末50」と言う)と、提供者端末60とを備える。
権利管理システム1は、ゲームをプレイするプレイヤと、ゲームを提供するゲーム提供者と、ゲームに関する権利を取引する取引者とによって使用される。ゲーム提供者は、ゲームメーカーの社員または個人でゲームを提供する者等である。ゲーム端末30はプレイヤによって使用され、取引者端末50は取引者によって使用される。提供者端末60はゲーム提供者によって使用される。なお、プレイヤと取引者は同一人物であってもよいし、別々の人物であってもよい。
P2Pネットワーク2(P2P=Peer to Peer)は、端末同士が互いの持つデータや機能を利用しあうために対等な関係で直に接続しあっている分散型のネットワークである。通信回線3は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。なお、P2Pネットワーク2は、通信回線3の一部であることが通常であるが、図1では、説明を分かりやすくするため別々に表している。複数のBCノード装置10(BC=Block Chain=ブロックチェーン)は、P2Pネットワーク2によって互いに接続され、BCシステム100を形成する。
BCシステム100は、過去の処理の履歴等を示すトランザクションデータを一定容量のブロックに区切り、それらのブロックを順番に並べて繋げたブロックチェーンを生成する。BCシステム100は、各ブロックに直前のブロックのハッシュ値を持たせ、生成したブロックチェーンを複数のBCノード装置10のそれぞれに分散させて記憶させる。これにより、BCシステム100は、ブロックチェーンの耐改ざん性を向上させている。これら複数のBCノード装置10が接続されたP2Pネットワーク2は、ブロックチェーンを共有するネットワークである。
ゲームサーバ装置20は、ゲーム端末30を介してプレイヤにゲームの機能を提供する装置である。ゲーム端末30は、前述したように、ゲームのプレイヤが使用する装置であり、ゲームサーバ装置20から提供されるゲームの画面を表示する。NFT管理サーバ装置40は、P2Pネットワーク2に接続することで、ブロックチェーンを共有するネットワークに参加して、NFT(ノンファンジブルトークン:Non-Fungible Token)を管理する処理を行う。
NFTとは、ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークン(「非代替性トークン」とも呼ばれる)である。NFT管理サーバ装置40は、例えば、ゲームに関する権利の内容を記述したNFTを生成してブロックチェーンに登録することで、そのゲームに関する権利を管理する。また、NFT管理サーバ装置40は、取引所4を介してゲームに関する権利を取引する。取引所4は、ブロックチェーンを用いた取引を仲介するシステムである。
NFT管理サーバ装置40は、取引所4で用いられる仮想通貨を購入してウォレットW1で保管しておき、ウォレットW1を取引所4に接続することでNFTの登録等に必要なコストを仮想通貨で支払う。また、NFT管理サーバ装置40は、NFTに登録されている権利の情報に基づいて、ゲームに関連する使用の許諾を行う。また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームがプレイされた場合に、そのプレイ実績に基づく情報を生成し、生成した情報を提供者端末60を介してゲーム提供者に発信する。プレイ実績に基づく情報とは、例えば、ゲーム提供者に提供される対価の情報である。
取引者端末50は、ゲームに関する権利の取引を行う取引者が使用する装置である。本実施形態では、ゲームに関する権利として、ゲームの所有権と、プレイヤがプレイしたゲームのリプレイ動画を再生する権利(以下「リプレイ権」と言う)とが取引される。ゲームに関する権利の取引には、ゲーム端末30を用いることも可能である。例えば、プレイヤがゲーム端末30を操作して、自分がプレイしたいゲームの所有権を取得することや、取得した所有権を売りに出すことができる。
提供者端末60は、ゲーム提供者が使用する端末である。ゲーム提供者は、例えば、提供者端末60を操作して、ゲームプログラム、ゲームで用いる画像データ、ゲームで用いる音データおよびアップデートデータ等を含むゲームデータを作成し、作成したゲームデータのゲームサーバ装置20への導入等を行う。なお、提供者端末60は、複数台使用されて共同作業が行われてもよい。また、提供者端末60は、NFT管理サーバ装置40から発信されてきたプレイ実績に基づく情報を表示する。
図2は、BCノード装置10のハードウェア構成を示す図である。BCノード装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、BCノード装置10が備える各部を電気的に接続する。なお、ゲームサーバ装置20およびNFT管理サーバ装置40は、性能および細かな仕様等は異なっていてもよいが、BCノード装置10と同様のハードウェア構成を備える。
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、権利管理システム1に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される権利管理システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される権利管理システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
(通信部13)
通信部13は、BCノード装置10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からBCノード装置10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これによりP2Pネットワーク2または通信回線3を介して、BCノード装置10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
図3は、ゲーム端末30のハードウェア構成を示す図である。ゲーム端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、表示部35と、バス36とを備える。バス36は、ゲーム端末30が備える各部を電気的に接続する。なお、取引者端末50および提供者端末60は、性能および細かな仕様等は異なっていてもよいが、ゲーム端末30と同様のハードウェア構成を備える。
(入力部34)
入力部34は、ボタンおよびタッチスクリーン等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。ゲーム端末30の場合は、ゲームのプレイに適したコントローラーが入力部34としてよく用いられる。
(表示部35)
表示部35は、ディスプレイ等を有し、表示面に画像を表示する。なお、表示部35がゲームに登場するキャラクタ、アイテムおよび背景等の各種の画像を表示することを「ゲーム画面を表示する」とも言う。
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。
図4は、各装置の制御部の機能構成を示す図である。BCノード装置10の制御部は、BC記憶部111と、マイニング処理部112と、BC通信部113とを備える。ゲームサーバ装置20の制御部は、ゲーム通信部211と、ゲーム処理部212と、ゲームデータ記憶部213とを備える。ゲーム端末30の制御部は、ゲーム通信部311と、ゲーム処理部312と、権利処理部313と、BC通信部314とを備える。NFT管理サーバ装置40の制御部は、コンテンツ記憶部411と、BC処理部412と、権利処理部413と、対価処理部414と、BC通信部415とを備える。取引者端末50の制御部は、権利処理部511と、BC通信部512とを備える。提供者端末60の制御部は、権利処理部611と、BC通信部612とを備える。
BC記憶部111は、BCシステム100において生成されたブロックチェーンを記憶する。マイニング処理部112は、それまでに生成されたブロックチェーンおよび新たなトランザクションデータに基づいて新たなブロックを生成するというマイニング処理を実行する。図1では、BCノード装置10がブロックB11、B12、B13を有するブロックチェーンB10に追加する新たなブロックB14を生成するマイニング処理を実行している。
複数のBCノード装置10のうち、最も早くマイニング処理を完了したBCノード装置10が生成したブロックB14が、新たにブロックチェーンB10に加えられる。新たなブロックの生成には膨大な計算および冷却等のコストが必要なので、新たなブロックを生成したBCノード装置10にはインセンティブとして仮想通貨等が与えられる。BC記憶部111は、そうしていずれかのBCノード装置10により新たにブロックチェーンが生成されるたびに、その新たなブロックチェーンを含む台帳を登録する。
BC記憶部111は、図1では、ブロックチェーンB10を含む台帳D10を登録している。BC通信部113は、BCシステム100が備える他のBCノード装置10との間で、ブロックチェーンに関する通信を行う。BC通信部113は、例えば、新たなブロックに格納するトランザクションデータ、新たに生成されたブロックチェーンおよびそのブロックチェーンを含む台帳等の通信をブロックチェーンに関する通信として行う。
ゲーム通信部211は、ゲームに関する通信を行う。ゲーム処理部212は、ゲームに関する処理を実行する。ゲームデータ記憶部213は、ゲームに関するデータを記憶する。ゲームサーバ装置20は、これらの機能を用いて、プレイヤにゲームを提供する。ゲームサーバ装置20が提供するゲームは、格闘ゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、パズルゲーム、レーシングゲームおよび音楽ゲーム等、あらゆるジャンルが対象となりうる。
ゲーム通信部311は、ゲームに関する通信を行う。ゲーム処理部312は、ゲームに関する処理を実行する。権利処理部313は、ゲームに関する権利の管理、取引および行使等を行うための処理(以下「権利処理」と言う)を実行する。BC通信部314は、BCシステム100との間で、ブロックチェーンに関する通信を行う。ゲーム端末30は、これらの機能を用いて、プレイヤにゲームをプレイさせることに加え、ゲームに関する権利の取引を行わせる。
コンテンツ記憶部411は、ブロックチェーンで所有権等の権利を管理する対象となるコンテンツを記憶する。BC処理部412は、ブロックチェーンに関する処理を実行する。BC処理部412は、例えば、NFTをブロックチェーンに登録する処理を実行する。BC処理部412は、他にも、仮想通貨を購入してウォレットW1に保管する処理およびウォレットW1からの支払い処理等を実行する。権利処理部413は、ゲーム端末30と同様に、前述した権利処理を実行する。また、権利処理部413は、上述したゲームの所有者にゲームの利用を許可する許可処理を実行する。また、権利処理部413は、上述したプレイ実績に基づく情報をゲーム提供者に発信する発信処理を実行する。
対価処理部414は、ゲームに関する権利を有する者に与えられる対価に関する処理を実行する。対価には、例えば、ゲームのリプレイ動画が再生された場合に、そのリプレイ動画のリプレイ権を有する者に与えられる対価等がある。権利の所有者に対する対価は、例えば、BCシステム100で用いられる仮想通貨によって与えられる。なお、対価は、現金、証券または何らかのサービスを利用する権利等の仮想通貨以外の価値で与えられてもよい。また、対価は、権利管理システム1がゲームに関する権利を管理するために用いるNFT以外のNFTで与えられてもよいし、NFTとは異なるトークンで与えられてもよい。
BC通信部415は、BCシステム100および取引所4等との間で、ブロックチェーンに関する通信を行う。NFT管理サーバ装置40は、これらの機能を用いて、ゲームに関する権利の内容を記述したNFTを管理する。権利処理部511は、ゲーム端末30と同様に、前述した権利処理を実行する。BC通信部512は、BCシステム100および取引所4等との間で、ブロックチェーンに関する通信を行う。取引者端末50は、これらの機能を用いて、取引者にゲームに関する権利の取引を行わせる。
権利処理部611は、ゲーム端末30と同様に、前述した権利処理を実行する。BC通信部612は、BCシステム100および取引所4等との間で、ブロックチェーンに関する通信を行う。ゲーム処理部613は、ゲーム提供者によるゲームの提供に関する処理を行う。提供者端末60は、これらの機能を用いて、ゲーム提供者が作成したゲームプログラムおよびアップデートデータ等をゲームサーバ装置20にアップロードする。また、提供者端末60は、上述したゲームの利用許諾およびプレイ実績に基づく情報の表示等を行う。
3.情報処理
本節では、本実施形態の情報処理について説明する。すなわち、権利管理システム1によるNFT管理処理の流れについて説明する。NFT管理処理には、ゲームの所有権の初回取得処理と、ゲームの開始処理と、ゲームの所有権の全体譲渡処理と、ゲームの所有権の一部譲渡処理と、プレイ実績に基づく情報発信処理と、リプレイ権の初回取得処理と、リプレイ動画の再生処理と、リプレイ権の全体譲渡処理と、リプレイ権の一部譲渡処理と、プレイ実績による情報発信処理とが含まれる。
図5は、所有権の初回取得処理の一例を示すアクティビティ図である。図5に示すアクティビティは、ゲーム提供者によってゲームデータが完成したあとに開始される。まず、A11において、提供者端末60は、ゲーム提供者によって操作され、権利処理部611およびBC通信部612により、ゲームの提供を開始する開始処理として、ゲームデータのゲームサーバ装置20へのアップロード等の処理を行う。ゲームサーバ装置20は、A12において、ゲーム通信部211およびゲームデータ記憶部213により、提供者端末60からアップロードされたゲームデータを記憶する。
また、提供者端末60は、提供を開始したゲームの所有権の売りの要求を示す要求データを取引所4に送信する。取引所4は、NFTの取引を行うための仲介サイトを提供しており、A13において、受信した要求データが示すゲームの所有権を取引対象として仲介サイトに公開する。ここで、第1プレイヤが使用する第1ゲーム端末30-1が仲介サイトにアクセスしてゲームの所有権の一覧を表示する取引者の操作を受け付けたとする。
第1ゲーム端末30-1は、A14において、権利処理部313およびBC通信部314により、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第1ゲーム端末30-1は、第1プレイヤにより一覧から指定されたゲームの所有権の買い要求の操作を受け付けた場合、A15において、権利処理部313およびBC通信部314により、ゲームの所有権の買いを要求する処理を実行する。具体的には、第1ゲーム端末30-1は、指定されたゲームの所有権と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。
取引所4は、受信した要求データに基づき、A16において、ゲームの所有権の譲渡処理を行う。取引所4は、例えば、まず、所有権の対象となるゲームを識別するゲームIDと、ゲームの所有権の譲渡人(=図5の例ではゲーム提供者)を識別する譲渡人IDと、譲受人(=図5の例では第1プレイヤ)を識別する譲受人IDとを対応付けた譲渡情報を生成する。取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。
NFT管理サーバ装置40は、A17において、受信した譲渡情報に基づき、ゲームの所有権の所有者変更を示すNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容を記述したNFTをブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。BCシステム100は、A19において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、譲渡情報を示すNFTをトランザクションデータとして新たなブロックを生成し、生成した新たなブロックを追加したブロックチェーンを含む台帳を分散して記録する。
このように、NFT情報とは、NFTに記述されてブロックチェーンに登録される情報のことである。NFT管理サーバ装置40は、このNFT情報を自装置でも記憶する。これにより、NFT管理サーバ装置40は、自装置が記憶するNFT情報に基づきゲームの所有権等に関する処理を迅速に行いつつ、そのNFT情報と登録されたNFTとを照合することで、それらの処理で用いる情報の信頼性を高めることができるようにしている。
取引所4は、A16において、生成した譲渡情報を第1ゲーム端末30-1にも送信する。第1ゲーム端末30-1は、A18において、受信した譲渡情報を表示することで、第1プレイヤがゲームの所有権を取得したことを通知する。第1ゲーム端末30-1への譲渡情報の送信は、NFT管理サーバ装置40への送信と同時であってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してからであってもよい。また、NFT管理サーバ装置40が第1ゲーム端末30-1に譲渡情報を送信してもよい。
図6は、ゲームの開始処理の一例を示すアクティビティ図である。図6に示すアクティビティは、ゲームを所有した第1プレイヤが第1ゲーム端末30-1への操作を行うことで開始される。まず、A21において、第1ゲーム端末30-1は、ゲーム処理部312により、第1プレイヤによるゲームの開始操作を受け付け、開始操作を受け付けたゲームのゲームIDおよび第1プレイヤを識別するプレイヤIDをゲームサーバ装置20に送信する。
ゲームサーバ装置20は、A22において、ゲーム通信部211およびゲーム処理部212により、受信したゲームIDが示すゲームを、受信したプレイヤIDが示すプレイヤにプレイを許可してよいか否かをNFT管理サーバ装置40に問い合わせる。そのため、ゲームサーバ装置20は、例えば、受信したゲームIDおよびプレイヤIDと一致するゲームIDおよび最新の譲受人IDを示すNFT情報が記憶されているか否かを問い合わせる問合せデータをNFT管理サーバ装置40に送信する。
NFT管理サーバ装置40は、A23において、権利処理部413により、受信した問合せデータが示すゲームIDおよび最新の譲受人ID(現在の所有者を表す)を示すNFT情報の照合をBCシステム100に対して要求する。BCシステム100は、A24において、要求されたNFT情報を示すNFTがブロックチェーンに登録されている場合、該当するNFTが登録されていた旨をNFT管理サーバ装置40に通知する。
NFT管理サーバ装置40は、BCシステム100から該当NFTの登録通知を受け取った場合、A25において、権利処理部413により、ゲームサーバ装置20に対して、問合せを受けたゲームの開始操作を行った第1プレイヤに対してそのゲームのプレイを許可してよい旨を通知する許可データをゲームサーバ装置20に送信する。ゲームサーバ装置20は、許可データを受信した場合、A26において、ゲーム処理部212により、ゲーム処理を実行する。
ゲームサーバ装置20がゲーム処理を実行することにより、第1ゲーム端末30-1も、A27において、ゲーム処理部312により、ゲーム処理を実行する。これにより、第1ゲーム端末30-1およびゲームサーバ装置20が協働しながらゲームの機能が第1プレイヤに提供される。なお、BCシステム100は、A24において、要求されたNFT情報を示すNFTがブロックチェーンに登録されていない場合、すなわち、第1プレイヤがゲームの所有権を有していない場合、該当するNFTが登録されていなかった旨をNFT管理サーバ装置40に通知する。
その場合、NFT管理サーバ装置40は、A25において、ゲームの開始操作を行った第1プレイヤに対してそのゲームのプレイを禁止することを示す禁止データをゲームサーバ装置20に送信する。このように、ゲームの所有権を有していないプレイヤにはそのゲームのプレイが許可されないようになっている。
なお、NFT管理サーバ装置40は、A23において、受信した問合せデータが示すゲームIDおよび最新の譲受人IDを示すNFT情報をまず自装置が記憶しているか否かを判断してもよい。その場合、NFT管理サーバ装置40は、そのNFT情報を記憶していればBCシステム100への照合を行わず許可データをゲームサーバ装置20に送信し、そのNFT情報を記憶していなければ、BCシステム100への照合を行う。これにより、NFT管理サーバ装置40にNFT情報が記憶されている場合は迅速な処理が行われ、NFT情報が記憶されていない場合でも、本当に所有者でないか否かの再度の確認が行われることになる。
プレイが許可された場合に戻って説明する。第1ゲーム端末30-1は、第1プレイヤによる操作(キー入力、ボタン入力およびタッチスクリーン入力等)の履歴をタイムスタンプ付きで示す履歴データをNFT管理サーバ装置40に送信する。ゲームサーバ装置20は、ゲーム進行の際に用いられた様々なパラメータ(HP(ヒットポイント)、MP(マジックポイント)、攻撃力、防御力、所有アイテム、タイムおよびクリア済みステージ等)等の情報を履歴データとしてNFT管理サーバ装置40に送信する。
NFT管理サーバ装置40は、A28において、コンテンツ記憶部411および権利処理部413により、受信した履歴データをゲームのプレイ履歴を示すプレイ履歴として記憶する。プレイ履歴が示す操作およびパラメータ等を用いれば、第1プレイヤがプレイしたゲームの画面、いわゆるリプレイを再生することができる。
また、NFT管理サーバ装置40は、プレイヤID、ゲームID、プレイ開始時刻およびプレイ時間等も加えたプレイ履歴を記憶する。NFT管理サーバ装置40は、記憶したプレイ履歴の登録をBCシステム100に要求する。BCシステム100は、A29において、要求されたプレイ履歴を記述したNFTをブロックチェーンに登録する。
以上で述べたとおり、NFT管理サーバ装置40のBC処理部412は、ゲームを提供するゲーム提供者およびそのゲームの所有権を有する所有者を示すNFTをブロックチェーンに登録する第1登録部として機能する。以下では、第1登録部により登録されるNFTを「第1NFT」と言う。BC処理部412は、ユーザからのゲームのプレイ要求を受け付けた場合、第1NFTを参照してそのユーザがそのゲームの所有権を有していればそのゲームのプレイを許可する第1許可部として機能する。
図7は、ゲームの所有権の全体譲渡処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1ゲーム端末30-1は、ゲームの所有権を管理するための操作を受け付ける所有権管理画面を表示する。所有権管理画面では、第1プレイヤが所有しているゲームの所有権の一覧の表示、ゲームの所有権の売り要求およびゲームの所有権の買い要求等の操作が受け付けられる。第1ゲーム端末30-1は、所有権管理画面においてゲームの所有権の売り要求の操作を受け付けた場合、A31において、権利処理部313およびBC通信部314により、ゲームの所有権の売りを要求する処理を実行する。
具体的には、第1ゲーム端末30-1は、図5のA18において受信したゲームの所有権情報と売りの要求と売る際の料金(例えば所定の額の仮想通貨)とを示す要求データを取引所4に送信する。取引所4は、NFTの取引を行うための仲介サイトを提供しており、A32において、受信した要求データが示すゲームの所有権を取引対象とした売り要求およびその料金を仲介サイトに公開する。一方、ゲームサーバ装置20は、ゲームを公開する公開サイトを提供しているものとする。
公開サイトでは、例えば、ゲームの所有権を持たないユーザでも、ゲーム画面の一部を視聴することができる。ユーザは、公開サイトで気に入ったゲームがあると、取引所4の仲介サイトにアクセスし、そのゲームの所有権を取引対象とした買い要求を公開することができる。A31における売りの要求は、その買い要求を見た第1プレイヤが自分のゲームの所有権を売ると判断した場合に行われることもある。
ここで、第1取引者端末50-1が仲介サイトにアクセスしてゲームの所有権の一覧を表示する第1取引者の操作を受け付けたとする。第1取引者端末50-1は、A33において、権利処理部511およびBC通信部512により、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第1取引者端末50-1は、第1取引者により一覧から指定されたゲームの所有権の買い要求の操作を受け付けた場合、A34において、権利処理部313およびBC通信部314により、ゲームの所有権の買いを要求する処理を実行する。具体的には、第1取引者端末50-1は、指定されたゲームの所有権と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。
取引所4は、受信した要求データに基づき、A35において、ゲームの所有権の譲渡処理を行う。取引所4は、例えば、まず、ゲームID、ゲームの所有権の譲渡人ID(図7の例では第1プレイヤを表す)および譲受人ID(図7の例では第1取引者を表す)取引関連情報とを対応付けた譲渡情報を生成する。取引引関連情報とは、例えば、取引の方法(図7の例では仮想通貨による取引)と、譲渡されたリプレイ権の取引額と、複数の取引所4が存在する場合に実際に取引が行われた取引所4を識別する情報とを示す情報のことである。この譲渡情報は、ゲームの所有権の所有者の変更を表している。
取引所4は、接続されている譲受人のウォレットから譲渡人のウォレットへの料金の支払い処理を行う。取引所4および双方のウォレットには、支払いの履歴が記録される。なお、支払い方法は、仮想通貨、NFTまたは現金等、取引所4において定められたものであればどのような方法であってもよい。また、前述した貨幣的価値に限らず、例えば、譲渡人および譲受人がともに承諾するのであれば、不動産のような物的価値または何らかのNFTの使用権のような情報的価値等がリプレイ権の料金として用いられてもよい。
取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A36において、受信した譲渡情報に基づき、ゲームの所有権の所有者変更および取引関連情報を示すNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。BCシステム100は、A37において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、譲渡情報を示すNFTをトランザクションデータとして新たなブロックを生成し、生成した新たなブロックを追加したブロックチェーンを含む台帳を分散して記録する。
BCシステム100は、このようにして、ゲームの所有権の所有者変更および取引関連情報を示すNFTをブロックチェーンに登録する。取引所4は、A35において、生成した譲渡情報を第1取引者端末50-1にも送信する。第1取引者端末50-1は、A38において、受信した譲渡情報を表示することで、第1取引者がゲームの所有権を取得したことを通知する。第1取引者端末50-1への譲渡情報の送信は、NFT管理サーバ装置40への送信と同時であってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してからであってもよい。また、第1取引者端末50-1への譲渡情報の送信がNFT管理サーバ装置40によって行われてもよい。
図8は、ゲームの所有権の一部譲渡処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1取引者端末50-1は、第1ゲーム端末30-1と同様に図7で述べた所有権管理画面を表示する。第1取引者端末50-1は、所有権管理画面において、第1取引者によるゲームの所有権の売り要求の操作を受け付けるが、その際、ゲームの所有権の全てではなく、ゲームの所有権の一部の売り要求の操作を受け付けることができる。この操作においては、売り要求をする持ち分の割合と、その持ち分の料金とが指定されるものとする。
ゲームの所有権の一部が別の所有者に渡ると、ゲームの所有権を共有することができる。ゲームの所有権が共有されると、その持ち分に応じてゲームのプレイに制限が課せられるものとする。プレイ制限とは、例えば、単位期間あたりのプレイ可能な時間の制限、プレイ可能な時間帯の制限またはプレイの優先順位の制限等である。プレイの優先順位について、例えば、持ち分が多い所有者ほど優先順位を高くすると、持ち分が多い所有者のプレイ中は持ち分が少ない所有者がプレイできない。これらのプレイ制限は、例えば、ゲームサーバ装置20によって行われる。
第1取引者端末50-1は、ゲームの所有権管理画面においてゲームの所有権の一部の売り要求の操作を受け付けた場合、A41において、権利処理部511およびBC通信部512により、ゲームの所有権の一部の売りを要求する処理を実行する。第1取引者端末50-1は、図7のA38において受信した譲渡情報と売りを要求する持ち分の割合とを示す要求データを取引所4に送信することで、プレイヤが所有するゲームの所有権の一部の売りを要求する。
取引所4は、A42において、受信した要求データが示すゲームの所有権の一部を取引対象として仲介サイトに公開する。ここで、第2取引者端末50-2が仲介サイトにアクセスしてゲームの所有権の一覧を表示する第2取引者の操作を受け付けたとする。第2取引者端末50-2は、A43において、権利処理部511およびBC通信部512により、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第2取引者端末50-2は、第2取引者により一覧から指定されたゲームの所有権の一部の買い要求の操作を受け付けた場合、A44において、権利処理部313およびBC通信部314により、ゲームの所有権の一部の買いを要求する処理を実行する。
具体的には、第2取引者端末50-2は、指定されたゲームの所有権の一部と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。取引所4は、受信した要求データに基づき、A45において、ゲームの所有権の譲渡処理を行う。取引所4は、まず、所有権の対象となるゲームのゲームID、ゲームの所有権を譲渡する者の譲渡人ID(図8の例では第1取引者を表す)、譲渡される者の譲受人ID(図8の例では第2取引者を表す)および譲渡される持ち分の割合とを対応付けた譲渡情報を生成する。この譲渡情報は、ゲームの所有権の一部の所有者の変更を表している。また、取引所4は、譲渡される持ち分の料金の支払い処理を行う。
取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A46において、受信した譲渡情報に基づき、ゲームの所有権の一部の持ち分の所有者変更を示すNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。
BCシステム100は、A47において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、譲渡情報を示すNFTをトランザクションデータとして新たなブロックを生成し、生成した新たなブロックを追加したブロックチェーンを含む台帳を分散して記録する。BCシステム100は、このようにして、ゲームの所有権の一部の所有者変更を示すNFTをブロックチェーンに登録する。取引所4は、A35において、生成した譲渡情報を第1取引者端末50-1および第2取引者端末50-2にも送信する。
第1取引者端末50-1は、A48において、受信した譲渡情報を表示することで、第1取引者がゲームの所有権の一部を喪失したことを通知する。第2取引者端末50-2は、A49において、受信した譲渡情報を表示することで、第2取引者がゲームの所有権の一部を取得したことを通知する。これらの譲渡情報の送信は、NFT管理サーバ装置40への送信と同時であってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してからであってもよい。また、取引者端末50への譲渡情報の送信がNFT管理サーバ装置40によって行われてもよい。
NFT管理サーバ装置40は、図6に示すA25において、所有者の持ち分も示す許可データをゲームサーバ装置20に送信する。ゲームサーバ装置20は、A26において、許可データが示す持ち分に応じたプレイ制限をかけた上でゲーム処理を実行する。ゲームサーバ装置20は、例えば、プレイ制限により一日あたりのプレイ可能な時間が決まっている場合、その時間が経過するとゲームを終了する。また、ゲームサーバ装置20は、プレイ制限によりプレイの優先順位が決まっている場合、優先順位の高い所有者のプレイ中は優先順位の低い所有者をプレイさせない。このようにゲームの所有権を共有した場合にプレイ制限を設けることで、所有権の持ち分を多く持つことの価値を高めることができる。
以上のとおり、ゲームの所有権は、2以上のユーザが共有者として共有可能である。NFT管理サーバ装置40のBC処理部412は、ゲームの所有権が共有されている場合、その所有権の共有者およびその共有者の持ち分を第1NFTに反映する第1反映部として機能する。そして、BC処理部412は、登録された持ち分について取引が行われた場合、その取引による持ち分の変化を第1NFTに反映する。図7、図8の例では、BC処理部412は、A36、A46においてNFT登録の要求データをBCシステム100に送信することで持ち分の変化を第1NFTに反映している。
図9は、プレイ実績に基づく情報発信処理の一例を示すアクティビティ図である。図9に示すアクティビティは、ゲーム処理が実行されることを契機に開始される。まず、A51において第1ゲーム端末30-1がゲーム処理を実行し、A52において第2ゲーム端末30-2がゲーム処理を実行する。なお、図9では省略されているが、ゲームサーバ装置20によるゲーム処理も実行されているものとする。NFT管理サーバ装置40は、A53において、各ゲーム処理におけるプレイ履歴を記憶する。
NFT管理サーバ装置40は、プレイ履歴として、権利に関する情報とプレイに関する情報とを記憶する。権利に関する情報とは、プレイされたゲームの提供者およびそのゲームの所有者を識別する情報である。プレイに関する情報とは、プレイされたゲーム、プレイの開始時刻および終了時刻等を示す情報である。NFT管理サーバ装置40は、記憶したプレイ履歴を記述したNFTのブロックチェーンへの登録をBCシステム100に要求する。
BCシステム100は、A54において、要求されたNFTをブロックチェーンに登録する。A53におけるプレイ履歴の記憶およびA54におけるNFTの登録は、A51およびA52において実行されるゲーム処理のそれぞれについて行われる。このようにして、プレイ履歴がNFTとしてブロックチェーンに蓄積されていく。本実施形態では、ゲーム提供者への対価が定期的に提供されるものとする。NFT管理サーバ装置40は、対価提供の時期が来ると、A55において、BC処理部412により、提供対象のゲーム提供者が提供するゲームのプレイ履歴の照合をBCシステム100に要求する。
BCシステム100は、A56において、要求されたゲームのプレイ履歴を記述したNFTがブロックチェーンに登録されている場合、そのプレイ履歴を読み出してNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A57において、対価処理部414により、プレイ履歴が示すゲームのプレイ実績に基づく対価を算出する。NFT管理サーバ装置40は、例えば、所定の期間におけるゲームのプレイ回数に応じた対価を算出する。
プレイ回数とは、例えば、ゲームを起動した回数である。なお、それに限らず、例えばステージを有するゲームであればプレイされたステージ数をプレイ回数としてもよい。また、クエストをクリアするタイプのゲームであればクリアされたクエスト数をプレイ回数としてもよい。これら以外にも、要するに、プレイヤがプレイするほど増えていく数であれば、どのような数がプレイ回数として用いられてもよい。
所定の期間とは、例えば、前回対価が提供されてから現在に至るまでの期間である。その場合、NFT管理サーバ装置40は、例えば、プレイ回数と対価の額とを対応付けたテーブル、または、プレイ回数と対価の額との関係式等を用いて、対価を算出する。NFT管理サーバ装置40は、例えば、プレイ回数が多いほどゲームの人気があることを示すので、プレイ回数が多いほど大きな額の対価を算出する。
また、NFT管理サーバ装置40は、他にも、プレイ回数の伸びが高いほど大きな額の対価を算出してもよいし、プレイ回数が段階的に定められた目標値(1千回、1万回等)を超えるたびに大きな額の対価を算出してもよい。NFT管理サーバ装置40は、A58において、権利処理部413およびBC通信部415により、算出した対価をゲーム提供者に提供する対価提供処理を行う。NFT管理サーバ装置40は、例えば、ゲーム提供者が使用しているウォレットに対して対価に相当する仮想通貨を振り込む処理を対価提供処理として行う。
NFT管理サーバ装置40は、対価提供処理を行うと、権利処理部413により、提供した対価を示す対価情報をプレイ実績に基づく情報として提供者端末60に送信する。提供者端末60は、A59において、権利処理部611により、受信した対価情報を表示する。ゲーム提供者は、このようにしてNFT管理サーバ装置40から発信されてきた対価情報を見ることで、自分が得た対価を知ることができる。
以上のとおり、NFT管理サーバ装置40の権利処理部413、対価処理部414およびBC通信部415は、プレイが許可されたゲームのプレイの実績に基づく情報をゲーム提供者に発信する第1発信部として機能する。NFT管理サーバ装置40は、本実施形態では、ゲームのプレイの実績に基づく対価を示す情報を発信し、より詳細には、ゲームのプレイ回数に応じた対価を示す情報を発信する。このような態様によれば、ゲーム提供者に対して、その者が提供したゲームの人気に応じた対価を提供することができる。
なお、NFT管理サーバ装置40は、ゲームのプレイ時間に応じた対価を示す情報を発信してもよい。例えば、NFT管理サーバ装置40は、プレイ時間が長いほど大きな額の対価を算出する。また、NFT管理サーバ装置40は、他にも、プレイ時間の伸びが高いほど大きな額の対価を算出してもよいし、プレイ時間が段階的に定められた目標値(千時間および1万時間等)を超えるたびに大きな額の対価を算出してもよい。いずれの場合も、ゲームの人気が高いほど大きな対価が得られやすくなっている。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームの処理量に応じた対価を示す情報を発信してもよい。ゲームの処理量の測定には、例えば、NFT管理サーバ装置40のゲーム処理におけるCPU使用率に使用時間を乗じる方法など、周知のコンピュータの処理量の測定方法が用いられればよい。NFT管理サーバ装置40は、例えば、ゲームの処理量が多いほど、ゲームの処理量の伸びが高いほど、または、ゲームの処理量が段階的に定められた目標値を超えるたびに、大きな額の対価を算出してもよい。これらの場合でも、ゲームの人気が高いほど大きな対価が得られやすくなっている。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームのダウンロード数に応じた対価を示す情報を発信してもよい。プレイヤはゲームをダウンロードしてからそのゲームをプレイするので、ダウンロードもプレイ実績の一例と捉えられる。NFT管理サーバ装置40は、例えば、ゲームのダウンロード数が多いほど、ゲームのダウンロード数の伸びが高いほど、または、ゲームのダウンロード数が段階的に定められた目標値を超えるたびに、大きな額の対価を算出してもよい。これらの場合でも、ゲームの人気が高いほど大きな対価が得られやすくなっている。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームの更新頻度に応じた対価を示す情報を発信してもよい。ゲームの更新とは、例えば、バグの修正、機能の追加およびアイテムの追加等を行うためにゲームプログラムおよびゲームデータを新しくすることである。この場合、NFT管理サーバ装置40は、例えば、ゲームの更新頻度が高いほど、または、ゲームの更新頻度の伸びが高いほど、大きな額の対価を算出してもよい。なお、メジャーな更新とマイナーな更新とがある場合に、メジャーな更新の方が対価に反映されるように重み付けを行ってもよい。この場合も、ゲームの人気が高いほど大きな対価が得られやすくなっている。
以上のとおりプレイ実績に基づく対価を算出することで、対価を均一にする場合に比べて、ゲームの人気に応じて妥当な大きさの対価を提供することができる。また、NFTを用いてゲームの所有権を管理することで、NFTを用いない場合に比べて、悪意の第三者によるプレイ実績が含まれない信頼性の高いプレイ実績に基づいてゲーム提供者に情報発信をすることができる。なお、図9の例では、貨幣的価値によって対価が提供されたが、これに限らず、上述した取引と同様に、物的価値または情報的価値等により対価が提供されてもよい。ここまではゲームの所有権について説明してきたが、以下ではリプレイ権について説明する。
図10は、リプレイ権の初回取得処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、A61において、第1ゲーム端末30-1は、第1プレイヤによって操作され、ゲーム通信部311およびゲーム処理部312により、ゲーム処理を実行する。第1プレイヤは、例えば、このゲーム処理により表示されるキャラクタ等を操作してゲームをプレイする。第1ゲーム端末30-1は、第1プレイヤが行った操作およびゲーム内で用いられたパラメータ等を示すプレイ履歴データをゲームサーバ装置20に送信する。
ゲームサーバ装置20は、A62において、ゲーム通信部211およびゲーム処理部212により、受信したプレイ履歴データが示す操作およびパラメータ等を用いた場合のゲーム画面を再生し、再生した動画を示す動画データをリプレイデータとして生成する。ゲームサーバ装置20は、生成したリプレイデータをゲームデータ記憶部213により記憶する。なお、ゲームサーバ装置20は、プレイ履歴データおよびパラメータ等のリプレイ動画の再生に必要な情報をリプレイデータとして記憶してもよい。その場合、ゲームサーバ装置20は、リプレイ動画の再生時にリプレイデータをゲーム端末30に送信し、ゲーム端末30が受信したリプレイデータを用いてリプレイ動画を再生する。
また、ゲームサーバ装置20は、リプレイ動画の再生時にリプレイデータを用いてリプレイ動画を生成してもよい。また、ゲーム端末30は、ゲームのプレイ中にリアルタイムでゲーム画面を示す動画データを記録してプレイ履歴データとして送信してもよい。その場合、ゲームサーバ装置20は、受信したプレイ履歴データをリプレイデータとして記憶する。ゲームサーバ装置20は、記憶したリプレイデータを識別するリプレイデータIDをNFT管理サーバ装置40に送信する。
NFT管理サーバ装置40は、受信したリプレイデータIDを、A63において、コンテンツ記憶部411により、ブロックチェーンで権利を管理する対象のコンテンツであるリプレイ動画を識別するための情報として記憶する。NFT管理サーバ装置40は、A64において、権利処理部413により、リプレイ権を発行する処理を上述した権利処理として実行する。NFT管理サーバ装置40は、例えば、まず、リプレイ権の対象となるリプレイデータのリプレイデータIDとリプレイ権の所有者とを対応付けたリプレイ権情報を生成する。
リプレイ権の最初の所有者は、本実施形態では、リプレイされるゲームの操作を行ったプレイヤ(図10の例では第1プレイヤ)であるものとする。NFT管理サーバ装置40は、BC処理部412およびBC通信部415により、生成したリプレイ権情報と、ゲーム提供者とを対応付けたNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、A64において、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。
BCシステム100は、A65において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、リプレイ権情報およびゲーム提供者を示すNFTをトランザクションデータとして新たなブロックを生成し、生成した新たなブロックを追加したブロックチェーンを含む台帳を分散して記録する。BCシステム100は、このようにして、リプレイ権およびゲーム提供者を示すNFTをブロックチェーンに登録する。NFT管理サーバ装置40は、A64において、リプレイ権情報を第1ゲーム端末30-1に送信する。
第1ゲーム端末30-1は、A66において、受信したリプレイ権情報を表示することで、リプレイ権が取得されたことを第1プレイヤに通知する。NFT管理サーバ装置40は、第1ゲーム端末30-1へのリプレイ権情報の送信を、BCシステム100への要求データの送信と同じタイミングで行ってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してから行ってもよい。
以上のとおり、NFT管理サーバ装置40のBC処理部412および権利処理部413は、ゲーム提供者およびリプレイ権の所有者を示すNFTをブロックチェーンに登録する第2登録部として機能する。以下では、第2登録部により登録されるNFTを「第2NFT」と言う。前述したゲームの所有権が記述される第1NFTとリプレイ権の所有者が記述される第2NFTは、1つのNFTであってもよいし、別々のNFTであってもよい。
図11は、リプレイ動画の再生処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1ゲーム端末30-1は、A71において、権利処理部313により、例えばリプレイに関する操作を受け付けるためのリプレイ操作画面を表示して、リプレイ動画の再生操作を受け付ける。第1ゲーム端末30-1は、再生操作を受け付けると、リプレイ動画の再生の要求と、その要求を行う要求者とを示す要求データをゲームサーバ装置20に送信する。
ゲームサーバ装置20は、A72において、ゲーム通信部211およびゲーム処理部212により、受信した要求データが示す要求者がリプレイ権の所有者であるか否かを問い合わせる問合せデータをNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A73において、BC処理部412および権利処理部413により、受信した問合せデータが示すリプレイ動画の再生の要求者がリプレイ権の所有者として示されたNFT情報を記憶しているか否かを確認する。
NFT管理サーバ装置40は、該当するNFT情報を記憶している場合、さらに、より信頼性の高い情報が管理されているブロックチェーンにそのNFT情報がNFTとして登録されているか否かを問い合わせる問い合わせデータをBCシステム100に送信する。BCシステム100は、A74において、受信した問い合わせデータが示すNFT情報が登録されているか否かを確認する。
BCシステム100は、該当するNFT情報が登録されている場合、その旨をNFT管理サーバ装置40に通知する。NFT管理サーバ装置40は、この通知を受け取ると、A75において、権利処理部413により、リプレイ動画の再生を許可する旨を示す許可通知をゲームサーバ装置20に送信する。ゲームサーバ装置20は、許可通知を受け取ると、A76において、ゲーム処理部212により、ゲームデータ記憶部213に記憶されているリプレイデータを読み出してリプレイ動画を再生する。
ゲームサーバ装置20は、再生したリプレイ動画を第1ゲーム端末30-1に配信する。第1ゲーム端末30-1は、A77において、ゲーム通信部311およびゲーム処理部312により、配信されてきたリプレイ動画を表示する。以上のとおり、NFT管理サーバ装置40のBC処理部412および権利処理部413は、ユーザからゲームのリプレイの再生が要求された場合、第2NFTを参照してそのユーザが該当するゲームのリプレイ権を有していればそのゲームのリプレイの再生を許可する第2許可部として機能する。
図12は、リプレイ権の全体譲渡処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1ゲーム端末30-1は、前述したリプレイ操作画面を表示する。リプレイ操作画面では、リプレイ動画の再生操作の他、リプレイ権の売り要求およびリプレイ権の買い要求等の操作を受け付ける。第1ゲーム端末30-1は、リプレイ操作画面においてリプレイ権の売り要求の操作を受け付けた場合、A81において、権利処理部313およびBC通信部314により、リプレイ権の売りを要求する処理を実行する。
第1ゲーム端末30-1は、図10のA66において受信したリプレイ権情報と売りの要求と売る際の料金とを示す要求データを取引所4に送信することで、第1プレイヤが所有するリプレイ権の売りを要求する。取引所4は、NFTの取引を行うための仲介サイトを提供しており、A82において、受信した要求データが示すリプレイ権を取引対象とした売り要求およびその料金を仲介サイトに公開する。ここで、第1取引者端末50-1が仲介サイトにアクセスしてリプレイ権の一覧を表示する第1取引者の操作を受け付けたとする。
第1取引者端末50-1は、A83において、権利処理部511およびBC通信部512により、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第1取引者端末50-1は、第1取引者により一覧から指定されたリプレイ権の買い要求の操作を受け付けた場合、A84において、権利処理部313およびBC通信部314により、リプレイ権の買いを要求する処理を実行する。具体的には、第1取引者端末50-1は、指定されたリプレイ権と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。
取引所4は、受信した要求データに基づき、A85において、リプレイ権の譲渡処理を行う。取引所4は、例えば、まず、リプレイ権の対象となるリプレイデータとリプレイ権の譲渡人(=図12の例では第1プレイヤ)および譲受人(=図12の例では第1取引者)とを対応付けた譲渡情報を生成する。この譲渡情報は、リプレイ権の所有者の変更を表している。また、取引所4は、譲受人のウォレットから譲渡人のウォレットへの料金の支払い処理を行う。取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。
NFT管理サーバ装置40は、A86において、受信した譲渡情報に基づき、リプレイ権の所有者変更および取引関連情報を示すNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。BCシステム100は、A87において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、リプレイ権の所有者変更を示すNFTをブロックチェーンに登録する。
取引所4は、A85において、生成した譲渡情報を第1取引者端末50-1にも送信する。第1取引者端末50-1は、A88において、受信した譲渡情報を表示することで、第1取引者がリプレイ権を取得したことを通知する。第1取引者端末50-1への譲渡情報の送信は、NFT管理サーバ装置40への送信と同時であってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してからであってもよい。また、第1取引者端末50-1への譲渡情報の送信がNFT管理サーバ装置40によって行われてもよい。
図13は、リプレイ権の一部譲渡処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1取引者端末50-1は、前述したリプレイ操作画面を表示する。リプレイ操作画面では、リプレイ権の売り要求の操作を受け付けるが、その際、リプレイ権の全てではなく、リプレイ権の一部の売り要求の操作を受け付けることができる。この操作においては、売り要求をする持ち分の割合と、その持ち分の料金とが指定されるものとする。
第1取引者端末50-1は、リプレイ権管理画面においてリプレイ権の一部の売り要求の操作を受け付けた場合、A91において、権利処理部511およびBC通信部512により、リプレイ権の一部の売りを要求する処理を実行する。第1取引者端末50-1は、図12のA88において受信した譲渡情報と売りを要求する持ち分の割合と、その持ち分の料金とを示す要求データを取引所4に送信することで、第1取引者が所有するリプレイ権の一部の売りを要求する。
取引所4は、A92において、受信した要求データが示すリプレイ権の一部およびその料金を取引対象として仲介サイトに公開する。ここで、第2取引者端末50-2が仲介サイトにアクセスしてリプレイ権の一覧を表示する取引者の操作を受け付けたとする。第2取引者端末50-2は、A93において、権利処理部511およびBC通信部512により、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第2取引者端末50-2は、第2取引者により一覧から指定されたリプレイ権の一部の買い要求の操作を受け付けた場合、A94において、権利処理部313およびBC通信部314により、リプレイ権の一部の買いを要求する処理を実行する。
具体的には、第2取引者端末50-2は、指定されたリプレイ権の一部と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。取引所4は、受信した要求データに基づき、A95において、リプレイ権の譲渡処理を行う。取引所4は、まず、リプレイ権の対象となるリプレイデータとリプレイ権の譲渡人(=図13の例では第1取引者)および譲受人(=図13の例では第2取引者)と、譲渡される持ち分の割合とを対応付けた譲渡情報を生成する。この譲渡情報は、リプレイ権の一部の所有者の変更を表している。また、取引所4は、譲渡される持ち分の料金の支払い処理を行う。
取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A96において、受信した譲渡情報に基づき、リプレイ権の一部の持ち分の所有者変更を示すNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。
BCシステム100は、A97において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、譲渡情報を示すNFTをトランザクションデータとして新たなブロックを生成し、生成した新たなブロックを追加したブロックチェーンを含む台帳を分散して記録する。BCシステム100は、このようにして、リプレイ権の一部の所有者変更を示すNFTをブロックチェーンに登録する。取引所4は、A95において、生成した譲渡情報を第1取引者端末50-1および第2取引者端末50-2にも送信する。
第1取引者端末50-1は、A98において、受信した譲渡情報を表示することで、第1取引者がリプレイ権の一部を喪失したことを通知する。第2取引者端末50-2は、A99において、受信した譲渡情報を表示することで、第2取引者がリプレイ権の一部を取得したことを通知する。これらの譲渡情報の送信は、NFT管理サーバ装置40への送信と同時であってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してからであってもよい。また、取引者端末50への譲渡情報の送信がNFT管理サーバ装置40によって行われてもよい。
以上で述べたとおり、リプレイ権は、2以上のユーザが共有者として共有可能である。NFT管理サーバ装置40のBC処理部412および権利処理部413は、リプレイ権が共有されている場合、リプレイ権の共有者およびそれらの共有者の持ち分を第2NFTに反映する第2反映部として機能する。そして、BC処理部412および権利処理部413は、各共有者の持ち分について取引が行われた場合、その取引による持ち分の変化を第2NFTに反映するこのような態様によれば、ゲームのリプレイ権を複数人で共有することができる。
図14は、リプレイに関する情報発信処理の一例を示すアクティビティ図である。図14に示すアクティビティは、リプレイ動画が再生されることを契機に開始される。まず、A101において第1ゲーム端末30-1がリプレイ動画を再生し、A102において第2ゲーム端末30-2がリプレイ動画を再生する。NFT管理サーバ装置40は、A103において、各ゲーム端末30でのリプレイ動画の再生履歴を記憶する。NFT管理サーバ装置40は、再生履歴として、権利に関する情報と動画再生に関する情報とを記憶する。
権利に関する情報とは、例えば、リプレイ動画が再生されたゲームの提供者、そのゲームの所有者およびリプレイ権の所有者を識別する情報である。動画再生に関する情報とは、リプレイ動画が記録されたゲーム、リプレイ動画の再生開始時刻および再生終了時刻等を示す情報である。NFT管理サーバ装置40は、記憶した再生履歴を記述したNFTのブロックチェーンへの登録をBCシステム100に要求する。BCシステム100は、A104において、要求されたNFTをブロックチェーンに登録する。
A103およびA104は、A101およびA102のリプレイ動画の再生のそれぞれについて行われる。このようにして、リプレイ動画の再生履歴がNFTとしてブロックチェーンに蓄積されていく。本実施形態では、リプレイ動画の再生による対価がゲーム提供者へ定期的に提供されるものとする。NFT管理サーバ装置40は、対価提供の時期が来ると、A105において、BC処理部412により、対価の提供対象のゲーム提供者が提供するゲームのリプレイ動画の再生履歴の照合をBCシステム100に要求する。
BCシステム100は、A106において、要求されたゲーム提供者のゲームIDを示す再生履歴を記述したNFTがブロックチェーンに登録されている場合、その再生履歴を読み出してNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A107において、対価処理部414により、再生履歴が示すリプレイ動画の再生実績に基づく対価を算出する。NFT管理サーバ装置40は、例えば、リプレイ動画の再生回数に応じた対価を算出する。
NFT管理サーバ装置40は、例えば、再生回数が多いほどリプレイ動画の人気があることを示すので、再生回数が多いほど大きな額の対価を算出する。また、NFT管理サーバ装置40は、他にも、再生回数の伸びが高いほど大きな額の対価を算出してもよいし、再生回数が段階的に定められた目標値(1万回および10万回等)を超えるたびに大きな額の対価を算出してもよい。NFT管理サーバ装置40は、A108において、権利処理部413およびBC通信部415により、算出した対価をゲーム提供者に提供する対価提供処理を行う。
NFT管理サーバ装置40は、権利処理部413およびBC通信部415により、対価処理部414が算出した対価を示す対価情報をリプレイ動画の再生実績に基づく情報として提供者端末60に向けて発信する。提供者端末60は、A109において、権利処理部611により、受信した対価情報を表示する。ゲーム提供者は、このようにしてNFT管理サーバ装置40から発信されてきた対価情報を見ることで、自分が得た対価を知ることができる。
以上のとおり、NFT管理サーバ装置40の権利処理部413、対価処理部414およびBC通信部415は、ゲームのリプレイの再生実績に基づく情報をゲーム提供者に発信する第2発信部として機能する。NFT管理サーバ装置40は、本実施形態では、リプレイの再生回数に応じた対価を示す情報を、リプレイの再生実績に基づく情報として発信する。このような態様によれば、ゲーム提供者に対して、その者が提供したゲームのリプレイの人気に応じた対価を提供することができる。
なお、NFT管理サーバ装置40は、ゲームのリプレイの再生実績に基づく情報をそのゲームの所有者に発信してもよい。NFT管理サーバ装置40は、ゲームの所有者が使用する端末の宛先を予め記憶しておき、その宛先に対して対価情報を発信する。これにより、ゲームの所有者に対して、その者が所有するゲームのリプレイの人気に応じた対価を提供することができる。なお、ゲームの所有者はリプレイ動画をプレイしたプレイヤである場合ももちろんあるが、必ずしもそうである必要はなく、プレイヤは別の者であってもよい。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームのリプレイの再生実績に基づく情報をそのリプレイ動画のリプレイ権の所有者に発信してもよい。この場合、リプレイ権の所有者がいずれかの端末を用いて対価の通知を要求する操作を行い、NFT管理サーバ装置40は、その端末に対して対価情報を発信する。これにより、リプレイ権の所有者に対して、自身がリプレイ権を所有するリプレイの人気に応じた対価を提供することができる。
また、NFT管理サーバ装置40は、リプレイの再生時間に応じた対価を示す情報を、リプレイの再生実績に基づく情報として発信してもよい。例えば、NFT管理サーバ装置40は、再生時間が長いほど大きな額の対価を算出する。また、NFT管理サーバ装置40は、他にも、再生時間の伸びが高いほど大きな額の対価を算出してもよいし、再生時間が段階的に定められた目標値(千時間および1万時間等)を超えるたびに大きな額の対価を算出してもよい。
近年では、インターネット等を含む通信回線を介して様々なコンテンツの取引が行われている。コンテンツによっては、例えばゲームであれば、それぞれが料金を支払って同じゲームを購入し、同時対戦プレイ、同時協力プレイまたは個別のプレイ等をともに楽しむといった場合がある。そのような場合に、本実施形態のような態様によれば、ゲームおよびリプレイ動画のようなコンテンツの所有権を複数人で共有し、各共有者は自分の持ち分を個別に取引することができる。
<その他の実施形態>
(1)ゲームの実況
ゲームの楽しみ方として、ゲームのプレイに対して実況を行った動画が配信されている。権利管理システム1は、そのようなゲームのプレイに対して行われた実況を再生するための権利である実況再生権を管理してもよい。
ゲームの実況は、実況者が自分のプレイに対して行う場合と、他人のプレイに対して行う場合とがある。また、ゲームの実況は、リアルタイムで行われる場合と、録画されたリプレイ動画に対して行われる場合とがある。以下では、第1ゲーム端末30-1を使用する第1プレイヤが自分のプレイに対してリアルタイムで実況する場合を説明する。なお、NFT管理サーバ装置40は、実況再生権を管理するための機能として、配信される実況動画の実況者が誰であるかをゲーム提供者、実況されるゲームの所有者およびそのゲームをプレイしたプレイヤ等に通知する機能を有していてもよい。
図15は、実況再生権の初回取得処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、A111において、第1ゲーム端末30-1は、第1プレイヤによって操作され、ゲーム処理を実行する。また、第1ゲーム端末30-1は、A112において、第1プレイヤによる実況の入力を受け付ける。第1ゲーム端末30-1は、プレイ履歴データと、実況の音声等を示す実況音声データとをゲームサーバ装置20に送信する。
ゲームサーバ装置20は、A113において、受信したプレイ履歴データに基づきゲーム画面を再生し、再生した動画に実況音声データが示す音声を重ねた実況動画データを生成する。ゲームサーバ装置20は、生成した実況動画データをゲームデータ記憶部213により記憶する。なお、第1ゲーム端末30-1が実況動画データを生成してゲームサーバ装置20に送信してきてもよい。ゲームサーバ装置20は、記憶した実況動画データを識別する実況データIDをNFT管理サーバ装置40に送信する。
NFT管理サーバ装置40は、受信した実況データIDを、A114において、コンテンツ記憶部411により、コンテンツである実況動画を識別するための情報として記憶する。NFT管理サーバ装置40は、A115において、実況再生権を発行する処理を上述した権利処理として実行する。NFT管理サーバ装置40は、まず、実況再生権の対象となる実況動画データの実況データIDと実況再生権の所有者とを対応付けた実況再生権情報を生成する。
図15の例では、実況再生権の最初の所有者が実況を行った第1プレイヤであるものとする。NFT管理サーバ装置40は、生成した実況再生権情報と、ゲーム提供者とを対応付けたNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、A115において、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。
BCシステム100は、A116において、受信した要求データが示すNFT情報に基づき、実況再生権情報およびゲーム提供者を示すNFTをトランザクションデータとして新たなブロックを生成し、生成した新たなブロックを追加したブロックチェーンを含む台帳を分散して記録する。BCシステム100は、このようにして、実況再生権およびゲーム提供者を示すNFTをブロックチェーンに登録する。
NFT管理サーバ装置40は、A115において、実況再生権情報を第1ゲーム端末30-1に送信する。第1ゲーム端末30-1は、A117において、受信した実況再生権情報を表示することで、実況再生権が取得されたことを第1プレイヤに通知する。NFT管理サーバ装置40は、第1ゲーム端末30-1への実況再生権情報の送信を、BCシステム100への要求データの送信と同じタイミングで行ってもよいし、NFTのブロックチェーンへの登録が完了してから行ってもよい。
以上のとおり、NFT管理サーバ装置40のBC処理部412および権利処理部413は、ゲーム提供者および実況再生権の所有者を示すNFTをブロックチェーンに登録する第3登録部として機能する。以下では、第3登録部により登録されるNFTを「第3NFT」と言う。上述したゲームの所有権が記述される第1NFTとリプレイ権の所有者が記述される第2NFTと実況再生権の所有者が記述される第3NFTとは、1つのNFTであってもよいし、別々のNFTであってもよい。
図16は、実況動画の再生処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1ゲーム端末30-1は、A121において、実況動画に関する操作を受け付けるための実況動画操作画面を表示して、実況動画の再生操作を受け付ける。第1ゲーム端末30-1は、再生操作を受け付けると、実況動画の再生の要求と、その要求を行う要求者とを示す要求データをゲームサーバ装置20に送信する。
ゲームサーバ装置20は、A122において、受信した要求データが示す要求者が実況再生権の所有者であるか否かを問い合わせる問合せデータをNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A123において、受信した問合せデータが示す実況動画の再生の要求者が実況再生権の所有者として示されたNFT情報を記憶しているか否かを確認する。NFT管理サーバ装置40は、該当するNFT情報を記憶している場合、さらに、ブロックチェーンにそのNFT情報がNFTとして登録されているか否かを問い合わせる問い合わせデータをBCシステム100に送信する。BCシステム100は、A124において、受信した問い合わせデータが示すNFT情報が登録されているか否かを確認する。
BCシステム100は、該当するNFT情報が登録されている場合、その旨をNFT管理サーバ装置40に通知する。NFT管理サーバ装置40は、この通知を受け取ると、A125において、実況動画の再生を許可する旨を示す許可通知をゲームサーバ装置20に送信する。ゲームサーバ装置20は、許可通知を受け取ると、A126において、ゲームデータ記憶部213に記憶されている実況動画データを読み出して実況動画を再生する。
ゲームサーバ装置20は、再生した実況動画を第1ゲーム端末30-1に配信する。第1ゲーム端末30-1は、A127において、配信されてきた実況動画を表示する。以上のとおり、NFT管理サーバ装置40のBC処理部412および権利処理部413は、ユーザからゲームの実況の再生が要求された場合、第3NFTを参照してそのユーザが該当するゲームの実況再生権を有していればそのゲームの実況の再生を許可する第3許可部として機能する。
図17は、実況再生権の全体譲渡処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1ゲーム端末30-1は、前述した実況操作画面を表示する。実況操作画面では、実況動画の再生操作の他、実況再生権の売り要求および実況再生権の買い要求等の操作を受け付ける。第1ゲーム端末30-1は、実況操作画面において実況再生権の売り要求の操作を受け付けた場合、A131において、実況再生権の売りを要求する処理を実行する。
第1ゲーム端末30-1は、図15のA117において受信した実況再生権情報と売りの要求と売る際の料金とを示す要求データを取引所4に送信することで、第1プレイヤが所有する実況再生権の売りを要求する。取引所4は、NFTの取引を行うための仲介サイトを提供しており、A132において、受信した要求データが示す実況再生権を取引対象とした売り要求およびその料金を仲介サイトに公開する。ここで、第1取引者端末50-1が仲介サイトにアクセスして実況再生権の一覧を表示する第1取引者の操作を受け付けたとする。
第1取引者端末50-1は、A133において、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第1取引者端末50-1は、第1取引者により一覧から指定された実況再生権の買い要求の操作を受け付けた場合、A134において、権利処理部313およびBC通信部314により、実況再生権の買いを要求する処理を実行する。具体的には、第1取引者端末50-1は、指定された実況再生権と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。
取引所4は、受信した要求データに基づき、A135において、実況再生権の譲渡処理を行う。取引所4は、まず、実況再生権の対象となる実況データと実況再生権の譲渡人(=図17の例では第1プレイヤ)および譲受人(=図17の例では第1取引者)とを対応付けた譲渡情報を生成する。この譲渡情報は、実況再生権の所有者の変更を表している。また、取引所4は、譲渡される持ち分の料金の支払い処理を行う。取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A136において、受信した譲渡情報に基づき、実況再生権の所有者変更を示すNFT情報を生成する。
NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。BCシステム100は、A137において、実況再生権の所有者変更を示すNFTをブロックチェーンに登録する。取引所4は、A135において、生成した譲渡情報を第1取引者端末50-1にも送信する。第1取引者端末50-1は、A138において、受信した譲渡情報を表示することで、第1取引者が実況再生権を取得したことを通知する。
図18は、実況再生権の一部譲渡処理の一例を示すアクティビティ図である。まず、第1取引者端末50-1は、前述した実況操作画面を表示する。実況操作画面では、実況再生権の売り要求の操作を受け付けるが、その際、実況再生権の全てではなく、実況再生権の一部の売り要求の操作を受け付けることができる。この操作においては、売り要求をする持ち分の割合と、その持ち分の料金とが指定されるものとする。
第1取引者端末50-1は、実況再生権管理画面において実況再生権の一部の売り要求の操作を受け付けた場合、A141において、実況再生権の一部の売りを要求する処理を実行する。第1取引者端末50-1は、図15のA117において受信した譲渡情報と売りを要求する持ち分の割合と、その持ち分の料金とを示す要求データを取引所4に送信することで、第1取引者が所有する実況再生権の一部の売りを要求する。
取引所4は、A142において、受信した要求データが示す実況再生権の一部およびその料金を取引対象として仲介サイトに公開する。ここで、第2取引者端末50-2が仲介サイトにアクセスして実況再生権の一覧を表示する取引者の操作を受け付けたとする。第2取引者端末50-2は、A143において、取引所4から提供される取引対象の一覧を表示する。第2取引者端末50-2は、第2取引者により一覧から指定された実況再生権の一部の買い要求の操作を受け付けた場合、A144において、実況再生権の一部の買いを要求する処理を実行する。
具体的には、第2取引者端末50-2は、指定された実況再生権の一部と買いの要求とを示す要求データを取引所4に送信する。取引所4は、受信した要求データに基づき、A145において、実況再生権の譲渡処理を行う。取引所4は、まず、実況再生権の対象となる実況データと実況再生権の譲渡人(=図18の例では第1取引者)および譲受人(=図18の例では第2取引者)と、譲渡される持ち分の割合とを対応付けた譲渡情報を生成する。この譲渡情報は、実況再生権の一部の所有者の変更を表している。また、取引所4は、譲渡される持ち分の料金の支払い処理を行う。
取引所4は、生成した譲渡情報をNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A146において、受信した譲渡情報に基づき、実況再生権の一部の持ち分の所有者変更を示すNFT情報を生成する。NFT管理サーバ装置40は、生成したNFT情報を記憶するとともに、そのNFT情報が示す内容をNFTとしてブロックチェーンに登録することを要求する要求データをBCシステム100に送信する。
BCシステム100は、A147において、実況再生権の一部の所有者変更を示すNFTをブロックチェーンに登録する。取引所4は、A145において、生成した譲渡情報を第1取引者端末50-1および第2取引者端末50-2にも送信する。第1取引者端末50-1は、A148において、受信した譲渡情報を表示することで、第1取引者が実況再生権の一部を喪失したことを通知する。第2取引者端末50-2は、A149において、受信した譲渡情報を表示することで、第2取引者が実況再生権の一部を取得したことを通知する。
以上で述べたとおり、実況再生権は、2以上のユーザが共有者として共有可能である。NFT管理サーバ装置40のBC処理部412および権利処理部413は、実況再生権が共有されている場合、実況再生権の共有者およびそれらの共有者の持ち分を第3NFTに反映する第3反映部として機能する。そして、BC処理部412および権利処理部413は、各共有者の持ち分について取引が行われた場合、その取引による持ち分の変化を第3NFTに反映する。このような態様によれば、ゲームの実況再生権を複数人で共有することができる。
図19は、実況に関する情報発信処理の一例を示すアクティビティ図である。図19に示すアクティビティは、実況動画が再生されることを契機に開始される。まず、A151において第1ゲーム端末30-1が実況動画を再生し、A152において第2ゲーム端末30-2が実況動画を再生する。NFT管理サーバ装置40は、A153において、各ゲーム端末30での実況動画の再生履歴を記憶する。NFT管理サーバ装置40は、再生履歴として、権利に関する情報と動画再生に関する情報とを記憶する。
権利に関する情報とは、例えば、実況動画が再生されたゲームの提供者、そのゲームの所有者および実況再生権の所有者を識別する情報である。動画再生に関する情報とは、実況動画が記録されたゲーム、実況動画の再生開始時刻および再生終了時刻等を示す情報である。NFT管理サーバ装置40は、記憶した再生履歴を記述したNFTのブロックチェーンへの登録をBCシステム100に要求する。BCシステム100は、A154において、要求されたNFTをブロックチェーンに登録する。
A153およびA154は、A151およびA152の実況動画の再生のそれぞれについて行われる。このようにして、実況動画の再生履歴がNFTとしてブロックチェーンに蓄積されていく。本実施形態では、実況動画の再生による対価がゲーム提供者へ定期的に提供されるものとする。NFT管理サーバ装置40は、対価提供の時期が来ると、A155において、BC処理部412により、対価の提供対象のゲーム提供者が提供するゲームの実況動画の再生履歴の照合をBCシステム100に要求する。
BCシステム100は、A156において、要求されたゲーム提供者のゲームIDを示す再生履歴を記述したNFTがブロックチェーンに登録されている場合、その再生履歴を読み出してNFT管理サーバ装置40に送信する。NFT管理サーバ装置40は、A157において、対価処理部414により、再生履歴が示す実況動画の再生実績に基づく対価を算出する。NFT管理サーバ装置40は、例えば、実況動画の再生回数に応じた対価を算出する。
NFT管理サーバ装置40は、例えば、再生回数が多いほど実況動画の人気があることを示すので、再生回数が多いほど大きな額の対価を算出する。また、NFT管理サーバ装置40は、他にも、再生回数の伸びが高いほど大きな額の対価を算出してもよいし、再生回数が段階的に定められた目標値(1万回および10万回等)を超えるたびに大きな額の対価を算出してもよい。NFT管理サーバ装置40は、A158において、権利処理部413およびBC通信部415により、算出した対価をゲーム提供者に提供する対価提供処理を行う。
NFT管理サーバ装置40は、権利処理部413およびBC通信部415により、対価処理部414が算出した対価を示す対価情報を実況動画の再生実績に基づく情報として提供者端末60に向けて発信する。提供者端末60は、A159において、権利処理部611により、受信した対価情報を表示する。ゲーム提供者は、このようにしてNFT管理サーバ装置40から発信されてきた対価情報を見ることで、自分が得た対価を知ることができる。
以上のとおり、NFT管理サーバ装置40の権利処理部413、対価処理部414およびBC通信部415は、ゲームの実況の再生実績に基づく情報をゲーム提供者に発信する第3発信部として機能する。NFT管理サーバ装置40は、図19の例では、実況の再生回数に応じた対価を示す情報を、実況の再生実績に基づく情報として発信する。このような態様によれば、ゲーム提供者に対して、その者が提供したゲームの実況の人気に応じた対価を提供することができる。
なお、NFT管理サーバ装置40は、ゲームの実況の再生実績に基づく情報をそのゲームの所有者に発信してもよい。これにより、ゲームの所有者に対して、その者が所有するゲームの実況の人気に応じた対価を提供することができる。なお、ゲームの所有者が実況者である場合ももちろんあるが、必ずしもそうである必要はなく、実況者は別の者であってもよい。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームの実況動画の再生実績に基づく情報をその実況動画の実況再生権の所有者に発信してもよい。この場合、実況再生権の所有者がいずれかの端末を用いて対価の通知を要求する操作を行い、NFT管理サーバ装置40は、その端末に対して対価情報を発信する。これにより、実況再生権の所有者に対して、自身が実況再生権を所有する実況動画の人気に応じた対価を提供することができる。
また、NFT管理サーバ装置40は、実況の再生時間に応じた対価を示す情報を、実況の再生実績に基づく情報として発信してもよい。例えば、NFT管理サーバ装置40は、再生時間が長いほど大きな額の対価を算出する。また、NFT管理サーバ装置40は、他にも、再生時間の伸びが高いほど大きな額の対価を算出してもよいし、再生時間が段階的に定められた目標値(千時間および1万時間等)を超えるたびに大きな額の対価を算出してもよい。
(2)発信される情報
NFT管理サーバ装置40は、ゲームのプレイの実績に基づく情報として、上述した対価情報以外の情報を発信してもよい。NFT管理サーバ装置40は、例えば、全プレイヤの総プレイ時間、平均プレイ時間、平均プレイ回数および時間帯別のプレイヤ数等のゲームプレイの統計情報をゲームのプレイの実績に基づく情報として発信してもよい。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームのリプレイの再生実績に基づく情報として、上述した対価情報以外の情報を発信してもよい。NFT管理サーバ装置40は、例えば、全リプレイ動画の総再生時間、平均再生時間、平均再生回数および時間帯別の再生数等のリプレイ動画の再生に関する統計情報をゲームのリプレイの再生実績に基づく情報として発信してもよい。
また、NFT管理サーバ装置40は、ゲームの実況の再生実績に基づく情報として、上述した対価情報以外の情報を発信してもよい。NFT管理サーバ装置40は、例えば、全実況動画の総再生時間、平均再生時間、平均再生回数および時間帯別の再生数等の実況動画の再生に関する統計情報をゲームの実況の再生実績に基づく情報として発信してもよい。
(3)ゲームプログラム
上述した実施形態では、ゲームサーバ装置20によってゲームの機能が提供されたが、ゲームサーバ装置20およびBCシステム100が協働してゲームの機能が提供されてもよい。その場合、BCシステム100が備える各BCノード装置10に、ゲームトランザクションプログラムがインストールされ、ゲームに関する比較的簡易な処理を実行する。BCノード装置10は、主に、NFTとして登録される情報に関する処理を実行するとよい。
(4)開示のカテゴリ
上述した実施形態の態様は、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、権利管理システム1のような情報処理システムの各部を備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、同様の情報処理システムの各ステップを実行させる。
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
(2)前記情報処理システムにおいて、前記所有権は、2以上のユーザが共有者として共有可能であり、第1反映ステップでは、前記所有権が共有されている場合、当該所有権の共有者および当該共有者の持ち分を前記第1非代替トークンに反映し、当該持ち分について取引が行われた場合、当該取引による前記持ち分の変化を前記第1非代替トークンに反映する、もの。
このような態様によれば、ゲームの所有権を共有することができる。
(3)前記情報処理システムにおいて、前記第1発信ステップでは、前記ゲームのプレイ実績に基づく対価を示す情報を発信する、もの。
このような態様によれば、ゲーム提供者に対価を提供することができる。
(4)前記情報処理システムにおいて、前記第1発信ステップでは、前記ゲームのプレイ回数、プレイ時間、処理量または更新頻度に応じた対価を示す情報を発信する、もの。
このような態様によれば、ゲームの人気に応じて妥当な大きさの対価を提供することができる。
(5)前記情報処理システムにおいて、第2登録ステップでは、前記ゲーム提供者および前記ゲームのリプレイを再生するための権利であるリプレイ権の所有者を示す第2非代替トークンを前記ブロックチェーンに登録し、第2許可ステップでは、ユーザから前記ゲームのリプレイの再生が要求された場合、前記第2非代替トークンを参照して当該ユーザが当該ゲームの前記リプレイ権を有していれば当該ゲームのリプレイの再生を許可し、第2発信ステップでは、前記ゲームのリプレイの再生実績に基づく情報を前記ゲームの所有者または前記ゲーム提供者に発信する、もの。
このような態様によれば、ゲームのリプレイの権利者毎の情報発信を行うことができる。
(6)前記情報処理システムにおいて、前記リプレイ権は、2以上のユーザが共有者として共有可能であり、第2反映ステップでは、前記リプレイ権が共有されている場合、当該リプレイ権の共有者および当該共有者の持ち分を前記第2非代替トークンに反映し、当該持ち分について取引が行われた場合、当該取引による前記持ち分の変化を前記第2非代替トークンに反映する、もの。
このような態様によれば、ゲームのリプレイ権を複数人で共有することができる。
(7)前記情報処理システムにおいて、前記第2発信ステップでは、前記リプレイの再生回数または再生時間に応じた対価を示す情報を発信する、もの。
このような態様によれば、リプレイ権による対価を妥当な大きさにすることができる。
(8)前記情報処理システムにおいて、第3登録ステップでは、前記ゲーム提供者および前記ゲームのプレイに対して行われた実況を再生するための権利である実況再生権の所有者を示す第3非代替トークンを前記ブロックチェーンに登録し、第3許可ステップでは、ユーザから前記ゲームの実況の再生が要求された場合、前記第3非代替トークンを参照して当該ユーザが当該ゲームの前記実況再生権を有していれば当該ゲームの実況の再生を許可し、第3発信ステップでは、前記ゲームの実況の再生実績に基づく情報を前記ゲームの所有者または前記ゲーム提供者に発信する、もの。
このような態様によれば、ゲーム実況の再生権利者毎の情報発信を行うことができる。
(9)前記情報処理システムにおいて、前記実況再生権は、2以上のユーザが共有者として共有可能であり、第3反映ステップでは、前記実況再生権が共有されている場合、当該実況再生権の共有者および当該共有者の持ち分を前記第3非代替トークンに反映し、当該持ち分について取引が行われた場合、当該取引による前記持ち分の変化を前記第3非代替トークンに反映する、もの。
このような態様によれば、ゲーム実況の再生権を複数人で共有することができる。
(10)前記情報処理システムにおいて、前記第3発信ステップでは、前記ゲームの実況の再生回数または再生時間に応じた対価を示す情報を発信する、もの。
このような態様によれば、ゲーム実況の再生権による対価を妥当な大きさにすることができる。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態および変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。