JP7303023B2 - 排気ターボ過給機 - Google Patents

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Description

本願発明は、内燃機関に使用される排気ターボ過給機に関するものである。
自動車用の内燃機関を初めとして、出力向上等を目的として排気ターボ過給機を装備することが行われている。この場合、シリンダヘッドの排気構造は、シリンダヘッドの排気側面に各気筒に対応した数の排気ガス出口を設けて、各排気ガス出口から排出された排気ガスを排気マニホールドに集合させる態様と、シリンダヘッドの内部に排気集合通路を形成して、シリンダヘッドの排気側面には1つの排気ガス出口が開口している態様とがある。
そこで、前者の態様では、排気ターボ過給機は排気マニホールドの集合部に締結されて、後者の態様では、排気ターボ過給機はシリンダヘッドの排気側面に直付けされており、近年、熱効率の向上や軽量化・コンパクト化等の点から、排気集合通路をシリンダヘッドの内部に形成して、シリンダヘッドの排気側面に排気ターボ過給機を直付けする構造が増加していると云える。
いずれにしても、排気ターボ過給機は、略水平状に配置された回転軸の一端部に固定されたタービン翼を内蔵したタービンハウジングと、前記回転軸の他端部に固定されたコンプレッサ翼を内蔵したコンプレッサハウジングと、前記タービンハウジングとコンプレッサハウジングとの間に位置した軸受ハウジングとを有しており、タービンハウジングに設けた上流フランジがボルトでシリンダヘッド又は排気マニホールドに固定されている。従って、タービンハウジングの上流フランジには複数のボルト挿通穴が開口している。
なお、上流フランジをボルトでシリンダヘッドに固定する場合、頭付きボルトのみで締結することも可能であるが、一般には、シリンダヘッドにスタッドボルトを取り付けて、スタッドボルトにナットをねじ込んで締結している(スタッドボルトと頭付きボルトとを併用することもある。)。
排気ターボ過給機の上流フランジをシリンダヘッド又は排気マニホールドにボルトで固定する場合、上部と下部とを2か所ずつ固定する4点締結構造と、上部を1本、下部を2本のボルトで締結する3点締結構造と、特許文献1に開示されているように、上部を2本、下部を1本のボルトで締結する3点締結構造とがあり、3点締結構造は4点締結構造に比べてコストダウンできる利点がある。
更に、上流フランジには、排気ターボ過給機の重量が作用しており、この重量は、上流フランジに対して、その下端を支点にしてシリンダヘッドから倒すようなモーメントとして作用するため、3点締結構造のうち、特許文献1のように上部を2本、下部を1本のボルトで締結する方式を採用すると、モーメントに対する抵抗が高くて締結強度に優れている利点がある。
特開2016-142387号公報
さて、排気ターボ過給機のタービンハウジングは、タービン翼を駆動する排気ガスが流れるタービンスクロール室と、排気ガスをタービンスクロール室に送り込む排気ガス導入通路とを有しており、排気ガス導入通路の先端に上流フランジが一体的に設けられている。そして、タービンスクロール室については、排気ガス導入通路を通過した排気ガスが下方に流れてタービンスクロール室に入る下巻きのタイプと、排気ガス導入通路を通過した排気ガスが上方に流れてタービンスクロール室に入る上巻きのタイプとがある。
そして、特許文献1の排気ターボ過給機はタービンスクロール室が上巻きになっているタイプであり、排気ガス導入通路は、タービンスクロール室が形成されている部分の下方に位置している。そこで、上流フランジの3つのボルト挿通穴は、シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て、排気ガス導入通路を挟んだ左右2か所に開口した2つの上部ボルト挿通穴と、排気ガス導入通路の下方に位置した1つの下部ボルト挿通穴とから成っている。
特許文献1では、排気ターボ過給機が上巻きであることを利用して、上2点の3点締結構造を採用していると推測され、汎用性に欠けると云える。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものであり、上2本・下1本のボルトで締結する3点締結構造を採用することは特許文献1と共通しつつ、シリンダヘッドへの直付けに好適に具体化できる構造を提供せんとするものである。
本願発明の排気ターボ過給機は、請求項1のとおり、
「略水平状に配置された回転軸の一端部に固定されたタービン翼を内蔵したタービンハウジングと、前記回転軸の他端部に固定されたコンプレッサ翼を内蔵したコンプレッサハウジングと、前記タービンハウジングとコンプレッサハウジングとの間に位置した軸受ハウジングとを有しており、
前記タービンハウジングに、シリンダヘッドの排気側面にボルトで固定される上流フランジが設けられており、前記上流フランジに、当該上流フランジを固定するための3つのボルト挿通穴と、前記シリンダヘッドに設けた排気出口と連通する排気ガス導入通路とが形成されている」
という基本構成になっている。
そして、上記基本構成において、
「前記上流フランジにおける3つのボルト挿通穴は、前記シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て、前記軸受ハウジングの上方に位置した上側インサイドボルト挿通穴と、前記タービンハウジングを挟んで軸受ハウジングと反対側でかつ前記回転軸の軸心よりも上に位置した上側アウトサイドボルト挿通穴と、前記タービンハウジングの下方に位置した下側ボルト挿通穴とから成っており、
かつ、前記上流フランジの外周面のうち、前記上側インサイドボルト挿通穴の箇所から前記下側ボルト挿通穴の箇所に至る側面と、前記上側アウトサイドボルト挿通穴の箇所からは前記下側ボルト挿通穴の箇所に至る側面とは、前記シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て、前記排気ガス導入通路から遠ざかる方向に膨れるように屈曲しており、
かつ、前記タービンハウジングの下部に、前記シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て前記上流フランジの下側ボルト挿通穴を上から囲う形態の段上がり部が形成されている
という構成が付加されている。
願発明の排気ターボ過給機は、タービンスクロール室が下巻きになっているタイプと上巻きになっているタイプとのいずれにも適用できる。下巻き方式の排気ターボ過給機では、排気ガス導入通路がシリンダヘッドの排気側面と直交した姿勢になっていることが多いが、実施形態のように、排気ガス導入通路を、シリンダヘッドの排気側面と直交し基準線(垂線)に対して、シリンダヘッドから遠ざかるに従って高くなるように上向きに傾斜させることにより、タービンスクロール室の高さを高くすることができる。
そして、内燃機関の高さ抑制等の観点から排気ターボ過給機のタービンスクロール室は下巻きが多い一方、排気ガスの浄化性能向上要求から触媒ケースは大型化しているが、タービンスクロール室を下巻きのままで高くできると、内燃機関の高さを高くすることなく触媒ケースの大型化に対応できる利点がある。
更に、タービンスクロール室を下巻きのままで高くできると、上流フランジが下方に露出する量を少なくできるため、上流フランジのコンパクト化にも貢献できる。
特許文献1のように排気ターボ過給機が排気マニホールドに固定されていると、シリンダヘッドと排気ターボ過給機との距離が大きくなるため、内燃機関が大型化すると共に、排気ターボ過給機の重量がシリンダヘッドにモーメントとして作用する負荷が大きくなる問題があるが、本願発明では、排気ターボ過給機はシリンダヘッドに直付けされているため、内燃機関をコンパクト化できると共に、排気ターボ過給機の重量がシリンダヘッドに作用する負荷を低減できる。
また、上流フランジは、上側の2本のボルトと下側の1本のボルトとの3本で締結されているため、ボルトの本数を抑制しつつ、排気ターボ過給機の倒れに対する高い抵抗力を保持して、高い締結強度を維持できる。
また、タービンハウジングや軸受ハウジングに冷却水ジャケットを設けることがあり、この場合、上流フランジが下2本のボルトで締結されていると、ホースがボルト(スタッドボルトの場合はボルトとナット)に近接して熱害を受けやすくなることがあるが、本願発明では下ボルトは1本であるため、ホースがボルトから受ける熱量を抑制できる。従って、ホースが熱害を受けることを抑制できる。
そして、上側の2本のボルトのうち上側アウトサイドボルト挿通穴に挿通するボルトは、タービンハウジングを挟んで軸受ハウジングと反対側に位置しているため、タービンハウジングの高さを任意に設定することができて、設計の自由性を向上できて汎用性に優れている。
また、排気ターボ過給機は回転軸の軸心方向に長い形態になっており、重心は軸受ハウジングのあたりに位置しているのに対して、上流フランジはタービンハウジングに設けているため、排気ターボ過給機は、自重により、上流フランジの中央部を支点として振れ動くような作用を受けるが、本願発明では、上2本のボルトの間に必要な間隔を取ることができるため、排気ターボ過給機が上流フランジの周りに振れ動こうとすることに起因した負荷をしっかりと抑止できる。この面でも、高い締結強度を確保できる。
自動車用内燃機関では、機関の振動や自動車の走行による振動によって排気ターボ過給機の振動も大きくなり、このため、シリンダヘッドのうち上流フランジの取り付け箇所に大きな負荷が作用するが、本願発明では、上記のように高い締結強度を確保できるため、排気ターボ過給機の振動によってシリンダヘッドにひずみが発生することを、著しく抑制できる。従って、自動車用内燃機関の排気ターボ過給機に好適である。
既述のように、タービンスクロール室を下巻きとしつつ、排気ガス導入通路を基準線に対して上向きに傾斜させると、内燃機関の高さを高くすることなく触媒ケースの大型化に対応できると共に、上流フランジの上下高さをできるだけ小さくできるが、タービンスクロール室を高くできると、タービンハウジングに、本願発明のように段上がり部を形成することができるため、ボルトを段上がり部の箇所に臨ませることにより、ボルト(スタッドボルトの場合は及びナット)が軸受ハウジングの下端よりも下方にはみ出ることを防止又は抑制して、排気ターボ過給機のコンパクト化を促進できる利点がある。
実施形態をシリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見た正面図である。 触媒ケースの取り付き状態を示す部分正面図である。 排気ガスの排出方向と反対側から見た側面図である。 平面図である。 一部破断正面図である。
次に、本願発明を自動車用内燃機関の排気ターボ過給機に適用した実施形態を、図面に基づいて説明する。本実施形態について、正面図、側面図といった文言を使用しているが、正面図はシリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見た図であり、側面図は、クランク軸線方向と同じ方向から見た図である。内燃機関については、クランク軸線方向を前後方向と呼ぶことが多いが、本実施形態の呼び方は、これとは異なっている。
(1).排気ターボ過給機の基本構造
例えば図1に示すように、排気ターボ過給機は、タービン翼(図示せず)が内蔵されたタービンハウジング1と、コンプレッサ翼(図示せず)が内蔵されたコンプレッサハウジング2と、両者の間に位置した軸受ハウジング(センターハウジング)3とを有している。タービン翼は、水平状に配置された回転軸(図示せず)の一端部に固定されて、コンプレッサ翼は回転軸の他端部に固定されており、回転軸は、軸受ハウジングに内蔵されたセミフローティング軸受によって回転自在に保持されている。各図において、回転軸の軸心を符号Oで表示している。
タービンハウジング1、軸受ハウジング3、コンプレッサハウジング2はそれぞれ鋳造品として別体に構成されている。タービンハウジング1と軸受ハウジング3とは、それらに設けた筒部同士が嵌合しており、図1,4に示すクランプ体4によって固定されている。すなわち、クランプ体4は側面視半円状の形態で上下に分割されており、その一端部同士がピン5(図4参照)によって回動可能に連結されていると共に、他端部同士が、スタッドボルト6及びナット7で引き寄せられるようになっており、ナット7の締め込みにより、タービンハウジング1と軸受ハウジング3の端部同士が締め付けられている。
コンプレッサハウジング2と軸受ハウジング3とは、その端面同士が互いに重なっており、両者は、周方向に点在したボルト8(図1参照)によって固定されている。なお、コンプレッサ翼の回転によって吸気を圧送するコンプレッサスクロール室は、軸受ハウジング3によって塞がれている。タービンハウジング1と軸受ハウジング3とは、一体に形成することが可能である。
軸受ハウジング3の内部には、フローティングメタルが遊嵌する軸受部を形成しており、この軸受部にオイルが連続的に供給されている。そこで、図4に示すように、軸受ハウジング3の上面にはオイル入り口9が開口している。他方、図1及び図3に示すように、軸受ハウジング3の下面には前後2本のスタッドボルト10を突設しており、スタッドボルト10を使用して、軸受ハウジング3の下面に、オイル排出用継ぎ手(図示せず)が固定されるようになっている。
図1や図5のとおり、コンプレッサハウジング2には、回転軸の軸心O1の方向に開口した吸気入口11が形成されている。吸気はコンプレッサスクロール室で加圧されて、コンプレッサスクロール室の接線方向に排出される。本実施形態では、図3,4に示すように、吸気出口12は上向きに開口している。
図3に示すように、タービンハウジング1には、タービン翼を囲うタービンスクロール室13が形成されており、排気ガスは、タービンスクロール室13にその外周方向(接線方向)から流入して、回転軸の軸心O1の方向に排出される。従って、タービンハウジング1には、シリンダヘッド14の排気側面14aと直交した方向に長い姿勢の排気ガス導入通路15が一体に形成されて、排気ガス導入通路15の先端に、シリンダヘッド14に固定される上流フランジ16が溶接によって固定されている。
タービンスクロール室13を通過した排気ガスは、回転軸の軸心方向に排出される。従って、図3に示すように、タービンハウジング1には、回転軸の軸心O1の方向に開口した排気ガス排出口17が開口している。
本実施形態の内燃機関は、シリンダヘッド14の排気側面14aを車体前方に向け姿勢で自動車のエンジンルームに配置されている。また、内燃機関は、シリンダボアを鉛直線に対して少し前傾させた姿勢になっている。このため、図3に示すように、シリンダヘッド14の排気側面14aは、鉛直線Vに対して若干の角度θだけ前傾している。
そして、シリンダヘッド14の排気側面14aと直交した垂線を基準線O2とすると、排気ガス導入通路15は、シリンダヘッド14から遠ざかるに従って基準線O2から高くなるように傾斜しており、これに伴って、タービンスクロール室13の高さは、排気ガス導入通路15が基準線O2と平行である場合に比べて高くなっている。
タービンハウジング1には、排気ガス導入通路15と排気ガス排出口17とに連通したウエストゲート通路18(図3参照)が形成されており、ウエストゲート通路18は図3に示すウエストゲートバルブ19によって開閉される。ウエストゲートバルブ19は、タービンハウジング1に回転自在に装着した支軸20にアーム21を介して固定されている。そして、例えば図1に示すように、支軸20の露出部にリンク22が固定されている一方、コンプレッサハウジング2には、吸気圧によってロッド23が進退動するダイヤフラム式の制御装置24が装着されており、ロッド23の先端とリンク22とがピン25によって相対回動可能に連結されている。
タービンハウジング1には、排気ガス排出口17の外側にはみ出した下流フランジ26が一体に形成されており、下流フランジ26に、図2に示すように触媒ケース27が継ぎ手28を介して固定されている。すなわち、触媒ケース27に継ぎ手28を設けたマニバータが、下流フランジ26に接続されている。下流フランジ26には4本のスタッドボルト29が取り付けられており、スタッドボルト29にナット(図示せず)をねじ込むことにより、継ぎ手28が下流フランジ26に固定される。
(2).上流フランジ
図5に明示するように、上流フランジ16は、おおまかには、正面視で上2つ下1つの3つの頂点部31,32,33を持つ逆三角形状に形成されており、左右の2つの辺34,35が正面視で外側に膨れるように凸形に屈曲していることにより、全体として5角形に近い形になっている。
そして、3つの頂点部31~33のうち、上側の一方の頂点部31は軸受ハウジング3の上方に位置していて、これに上側インサイドボルト挿通穴36が開口している。また、上側の他方の頂点部32は、タービンハウジング1を挟んで軸受ハウジング3と反対側に位置していて、これに、上側アウトサイドボルト挿通穴37が開口している。更に、下側の1つの頂点部33は、タービンハウジング1の下面に形成された段上がり部38の箇所に位置していて、これに下側ボルト挿通穴39が開口している。
既述のとおり、排気ガス導入通路15が上向きに傾斜していることによってタービンスクロール室13が高くなっているため、タービンハウジング1の下面に段上がり部38を形成することができる。従って、下側ボルト挿通穴39を段上がり部38の箇所に位置させることにより、上流フランジ16の下端の高さを、ほぼタービンハウジング1及び軸受ハウジング3の下端と同じ高さに揃えることができる。従って、排気ターボ過給機を全体としてコンパクト化することができる。
図3に示すように、シリンダヘッド14の排気側面14aには、上流フランジ16のボルト挿通穴36,37,39に対応したスタッドボルト40が取り付けられており、スタッドボルト40にナット41をねじ込むことにより、上流フランジ16がシリンダヘッド14に固定される。なお、上流フランジ16とシリンダヘッド14との間にはガスケットが挟み込まれている。図1において符号42で示すのはシリンダブロック、符号43で示すのはヘッドカバーである。
図5に明示するように、シリンダヘッド14の排気ガス出口44は水平方向に長い小判形になっている。従って、排気ガス導入通路15の基端部も横長の小判形になっているが、排気ガス導入通路15は、シリンダヘッド14から遠ざかるに従って円形に形を変えている(タービンスクロール室13の断面は、概ね円形になっている。)。
図5のとおり、上側アウトサイドボルト挿通穴37は、排気ガス出口44よりも高い位置に形成されている。従って、上側アウトサイドボルト挿通穴37に対応したスタッドボルト40は、シリンダヘッド14の排気ガス集合通路に干渉することなく必要な深さにねじ込むことができる。
図3に示すように、シリンダヘッド14の排気ガス出口44の中心を通る基準線O2は、回転軸の軸心O1よりも僅かの寸法Eだけ高くなっている。このため、タービンハウジング1の下面に段上がり部38を形成することが可能になっている。なお、回転軸の軸心O1は、排気ガス出口44の中心を通る基準線O2と同じ高さであるか又は高い高さであってもよい。
図4では、平面視での排気ガス出口44の中心線O3と、平面視でのタービンスクロール室13の中心線O4とを表示しているが、この対比から理解できるように、O4はO3に対して軸受ハウジング3の側に寄っている。従って、排気ガス導入通路15は、シリンダヘッド14から遠ざかりながら軸受ハウジング3の側にずれていきつつ、断面は円形に変化している。
シリンダヘッド14の排気ガス出口44が水平方向に長い小判形になっているのは、シリンダヘッド14の内部に形成した集合通路に排気ガスが滞留することを防止して、排気ガスの排出を容易にするためであるが、結果としては、排気ガス導入通路15は、タービンスクロール室13に向けて断面積が小さくなっている。従って、排気ガスの流速はタービンスクロール室13において速くなっており、その結果、タービン翼の駆動効率が高くなっている。
以上のとおり、上流フランジ16は、上2箇所、下1箇所においてボルト40及びナット41で固定されるため、排気ターボ過給機の自重による下向きのモーメントを的確に支持できる。また、2つの上側ボルト挿通穴36,37はタービンハウジング1を挟んだ両側に位置しているため、排気ターボ過給機が振動によって排気ガス導入通路15の軸心回りに回動するような作用を受けても、スタッドボルト40の取り付け箇所に大きな応力が集中することはなくて、高い支持強度を保持できる。
上側アウトサイドボルト挿通穴37はタービンハウジング1の外側に位置しているため、タービンハウジング1の形状は任意に設定できる。従って、設計の自由性を向上できて汎用性に優れている。なお、排気ターボ過給機をシリンダヘッド14に固定してから、排気ターボ過給機に触媒ケース27が固定される。上流フランジ16は、タービンハウジング1を鋳造するに際して一体に形成することも可能である。
タービンハウジング1や軸受ハウジング3に冷却水ジャケットを設ける場合、冷却水は下から上に向けて流れるように設定しており、従って、上流フランジ16の下部が2本のボルトで締結されていると、冷却水入り口に接続されたホースが左右2本のボルトで挟まれた状態になって、ボルト40及びナット41からホースが受ける熱量が大きくなることが有り得るが、本実施形態では、上流フランジ16の下部は1本のボルト40及びナット41で締結されているため、既述のとおり、ホースがボルト40の近くにあっても受ける熱量は少なく、従って、ホースが熱害を受けることを抑制できる。
特に、本実施形態では、ボルト40及びナット41はタービンハウジングの段上がり部38に隠れた状態になるため、いわばタービンハウジング1がホースに対する遮蔽機能を発揮して、ホースがボルト40及びナット41から輻射熱を受けることを大幅に抑制できる。この点も、本実施形態の利点の一つである。
なお、上流フランジ16を上部において締結する左右2本のボルト40はタービンハウジング1で遮られているため、タービンハウジング1や軸受ハウジング3の上部に接続されたホースは、1本のボルト40(及びナット41)からしか輻射熱は受けない。従って、上部のホースが大きな熱害を受けることもない。
本実施形態では、上流フランジ16の上面は、上側アウトサイドボルト挿通穴37の箇所が低くなるように傾斜しているため、例えば、オイル交換に際してオイルが上流フランジ16の上面に垂れ落ちても、オイルは上流フランジ16の上面に溜まることなく下方に垂れ落ちる。従って、運転時にオイルが焦げて煙を発するような不具合を防止できる。特に、実施形態のように内燃機関が前傾状にスラントしていると、オイルの垂れ落ちが促進されるため、オイルの溜まりを的確に防止できる。
本願発明は、内燃機関の排気ターボ過給機に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 タービンハウジング
2 コンプレッサハウジング
3 軸受ハウジング
11 コンプレッサハウジングの吸気入口
12 コンプレッサハウジングの吸気出口
13 タービンスクロール室
14 シリンダヘッド
14a 排気側面
15 排気ガス導入通路
16 上流フランジ
17 排気ガス排出口
19 ウエストゲートバルブ
27 触媒ケース
31,32,33 上流フランジの頂点部
36 上側インサイドボルト挿通穴
37 上側アウトサイドボルト挿通穴
38 タービンハウジングの下面の段上がり部
39 下側ボルト挿通穴
40 スタッドボルト
41 ナット
44 シリンダヘッドの排気ガス出口

Claims (1)

  1. 略水平状に配置された回転軸の一端部に固定されたタービン翼を内蔵したタービンハウジングと、前記回転軸の他端部に固定されたコンプレッサ翼を内蔵したコンプレッサハウジングと、前記タービンハウジングとコンプレッサハウジングとの間に位置した軸受ハウジングとを有しており、
    前記タービンハウジングに、シリンダヘッドの排気側面にボルトで固定される上流フランジが設けられており、前記上流フランジに、当該上流フランジを固定するための3つのボルト挿通穴と、前記シリンダヘッドに設けた排気出口と連通する排気ガス導入通路とが形成されている構成であって、
    前記上流フランジにおける3つのボルト挿通穴は、前記シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て、前記軸受ハウジングの上方に位置した上側インサイドボルト挿通穴と、前記タービンハウジングを挟んで軸受ハウジングと反対側でかつ前記回転軸の軸心よりも上に位置した上側アウトサイドボルト挿通穴と、前記タービンハウジングの下方に位置した下側ボルト挿通穴とから成っており、
    かつ、前記上流フランジの外周面のうち、前記上側インサイドボルト挿通穴の箇所から前記下側ボルト挿通穴の箇所に至る側面と、前記上側アウトサイドボルト挿通穴の箇所からは前記下側ボルト挿通穴の箇所に至る側面とは、前記シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て、前記排気ガス導入通路から遠ざかる方向に膨れるように屈曲しており、
    かつ、前記タービンハウジングの下部に、前記シリンダヘッドの排気側面と直交した方向から見て前記上流フランジの下側ボルト挿通穴を上から囲う形態の段上がり部が形成されている、
    排気ターボ過給機。
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