JP7300087B2 - 乗物用内装材 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用内装材に関する。
従来、乗物用内装材として、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載のドアトリム(乗物用内装材)では、内装部材であるドアトリム本体部とオーナメントは、オーナメントの裏側に突設された係合爪が、ドアトリム本体部の係合孔に挿通されることで係合するようになっている。
特開2012-86711号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、ドアトリム本体部に対し、複数の内装部材を決められた順序で組み付ける場合には、第1の内装部材を組み付けた後、第2の内装部材を組み付けるまでの間に、第1の内装部材が組み付けられた位置から脱落してしまうと初めから作業をやり直さなければならず、作業効率が低下してしまう。また、ドアトリム本体部とオーナメントを係合させた際に、オーナメントの乗物室外側に備わる係合爪が、ドアトリム本体部に配される係合孔の孔縁に押し付けられることで係合爪及びその根元に応力が伝わってしまうことがある。その結果、オーナメントの乗物室内側の面(意匠面)に意図しない凹凸が生じ、意匠面の見栄えが損なわれるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、組付工程における内装部材の脱落を防止して作業効率の低下を防ぐ乗物用内装材を提供することを目的の一つとする。また、意匠面における凹凸の発生を防止し、乗物用内装材の見栄えを向上させることをさらなる目的の一つとする。
本明細書によって開示される乗物用内装材は、第1内装部材に第2内装部材を組み付けてなる乗物用内装材である。前記第1内装部材は、板状をなす第1本体部と、前記第1本体部の乗物室外側の板面から、乗物室外側に向かって突設される組付ボスと、前記板面から、乗物室外側に向かって立設される立設部と、前記立設部に設けられ、前記板面に近付くにつれて前記立設部から離れる方向に傾斜する形で伸びる傾斜爪と、を備える。前記傾斜爪は、外力が加わると、前記傾斜爪における前記立設部側の端部である基端部を支点に弾性変形する構成とされるとともに、前記基端部の反対側の端部である先端部は、前記板面との間に空隙を有するものとされる。前記第2内装部材は、板状をなす支持部と、前記支持部に設けられ、前記組付ボスが貫入される貫通孔と、前記支持部に付設され、前記空隙内に配される付設部と、を備える。前記付設部は、前記貫通孔に前記組付ボスを貫入させる過程において、前記傾斜爪に当接して押しのけつつ外力を加え、前記傾斜爪を弾性変形させるものである。
第1内装部材に第2内装部材を組み付ける組付工程においては、第1内装部材が有する組付ボスを、第2内装部材が有する貫通孔に貫入させて組み付けを行う。そこで、このような構成とすれば、組み付ける過程において、第2内装部材の貫通孔を第1内装部材の組付ボスに重畳させ、その突設方向に沿って、第2内装部材を乗物室内方向に変位させると、貫通孔に組付ボスが貫入されるとともに、第2内装部材が備える付設部が、第1内装部材が備える傾斜爪を押しのけて弾性変形させながら、第2内装部材が乗物室内側に変位する。そして、第2内装部材を所定の組付位置まで変位させたときには、付設部は先端部と板面との間の空隙内に配されており、変位の途中で弾性変形させられていた傾斜爪は元の形に復元している。
この場合、第2内装部材を乗物室外側へ変位させようとしても、付設部の変位は復元した傾斜爪によって阻まれるため、第2内装部材の、乗物室外方向への変位が規制される。これにより、一旦第2内装部材を所定の組付位置まで変位させた後は、第1内装部材から第2内装部材が脱落しにくくなるため、組付工程の確実性を高め、作業効率の低下を防ぐことができる。
上記構成において、前記付設部は、前記貫通孔に前記組付ボスが貫入された状態において、前記付設部と前記先端部とが、乗物室内外方向において距離を空けて対向配置されるものとすることができる。
ここで、仮に付設部と傾斜爪が常時当接する構成とした場合には、乗物走行時の振動等によって付設部及び傾斜爪が振動することで互いに擦れ合い異音が発生する可能性がある。また、仮に、付設部が傾斜爪の先端部に押し付けられる構成とした場合には、付設部から傾斜爪及び立設部を介して板面に応力が作用する結果、第1本体部が変形することが考えられる。すると、第1内装部材の乗物室内側の面である意匠面に凹凸が生じて乗物用内装材の意匠性が損なわれるおそれがある。
本発明では、付設部と傾斜爪は距離を空けて配されているため、上述した組み付け後の異音の発生や意匠面における凹凸の発生を抑制することができる。
上記構成において、前記立設部は、前記板面の延設方向と交わる一面が開口される開口部を有する箱型形状をなし、前記傾斜爪は、前記立設部を構成する面であって前記板面に立設される面のうち、前記開口部と隣接する少なくとも一の面において、前記開口部と隣接する位置に配設されるものとすることができる。
このような構成とすれば、箱型形状をなす立設部を形成するためのスライドコアの抜き方向(開口部の開口方向)と、傾斜爪の切り起こしを形成するためのスライドコアの抜き方向を同一方向にできるため、立設部及び傾斜爪を、1つのスライドコアで同時に形成でき、金型にかかるコストを低減することができる。また、立設部を箱型形状とすることで、剛性をより高くすることができる。
上記構成において、乗物用内装部材は、前記第1内装部材及び前記第2内装部材に加え、板状をなす第3本体部と、前記第3本体部に設けられ、前記組付ボスが貫入される組付孔と、を有する第3内装部材を組み付けてなるものとすることができる。そして、組み付けた状態において、前記組付孔は前記貫通孔よりも乗物室外側に配されている。
このようにすれば、第1内装部材が備える組付ボスを、第2内装部材の貫通孔に差し込み、さらに第3内装部材の組付孔に差し込んだうえで、組付ボスと組付孔を固定することができる。これにより、3つの内装部材を1度の組付工程で組み付けることができるため、工数を低減させて作業効率の向上を図ることができる。そして、上記構成では、傾斜爪を備えているため、第2内装部材を組み付けてから第3内装部材を組み付けるまでの間に、第2内装部材が第1内装部材から脱落する事態を抑制できる。
本発明によれば、乗物用内装材の組付工程における作業効率の低下を防ぐことができ、また、乗物用内装材の意匠面における凹凸の発生を防止して見栄えを向上させることができる。
ドアトリム全体を車室内側から視た正面図 組付ボス、台座部及び付設部の周辺を車室外側から視た正面図 組付ボス、台座部及び付設部の周辺を車室外側から視た斜視図 組み付ける過程における断面図(図3のA-A断面に相当する断面) 従来の構成に係る組付ボス、フック、及び付設部の斜視図 図5のC-C断面図 組み付ける過程における断面図(図3のB-B断面に相当する断面) アッパーボード、加飾部材、及びオーナメントを組み付けた状態の断面図(図3のA-A断面に相当する断面)
<実施形態>
本発明の実施形態を図1から図8によって説明する。本実施形態では、車両用のドアトリム(乗物用内装材)10について例示する。なお、各図に示した矢印FR及びRRの方向はそれぞれ前方(乗物進行方向)及び後方を示し、矢印IN及びOUTの方向はそれぞれ車室内側(乗物室内側)及び車室外側(乗物室外側)の方向を示し、矢印UP及びDWの方向はそれぞれ上方及び下方を示す。
ドアトリム10は、車両用ドアの車室内側部分を構成するものであり、ドアインナパネルに対して車室内側から取り付けられる。ドアトリム10は、図1に示すように、ロアボード11と、アッパーボード(第1内装部材)20と、加飾部材(第2内装部材)30と、オーナメント(第3内装部材)40と、を含んで構成されている。ドアトリム10を構成する上記各部材は、ポリプロピレン等の合成樹脂材料によって構成された部材とされる。なお、上記各部材は、合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂材料を混合したもの等を用いてもよい。
ロアボード11は、ドアトリム10の下部を構成するものとされる。ロアボード11には、ドアポケットを構成するドアポケット開口部12やスピーカーグリル13等が設けられている。
アッパーボード20は、板状をなすアッパーボード本体部(第1本体部)21が車室内側に膨出する形状をなしており、車両前後方向に延在してドアトリム10の上端部を構成するものとされる。アッパーボード本体部21の車室内側の面は意匠面21Aとされ、車室の内装を構成する。また、図3に示すように、アッパーボード本体部21の車室外側の板面21Bには、車室外側に向かって円筒状の組付ボス22が複数突設されており、後述するように他の部材(加飾部材30及びオーナメント40)とアッパーボード20を組み付ける際に用いられる。
さらに、アッパーボード20の車室外側の板面には、車室外側に向かって箱型形状の台座部(立設部)23が立設されている。台座部23は、その車室外側の面にフック24等の構造物を形成することができ、例えば台座部23に形成されたフック24をドアインナパネルに配される係止孔に挿入すれば、アッパーボード20がドアインナパネルに係止される。
台座部23を構成する面のうち、アッパーボード20の板面から立設する面には、板面の方向に向かって傾斜爪25が斜設されている。傾斜爪25は、板面に近付くにつれて台座部23から離れる方向に傾斜するように、かつ、傾斜爪25の延設方向は組付ボス22の突設方向とは平行にならないように形成される。傾斜爪25はその一方の端部である基端部25Aにおいて台座部23と連なっており、また、傾斜爪25のアッパーボード20の板面側の端部である先端部25Bは、板面とは接触しておらず、板面との間に空隙26を有している。そのため、傾斜爪25に外力が印加されると、基端部25Aを支点として、傾斜爪25は弾性変形できるようになっている。
次に、加飾部材30の構成について説明する。加飾部材30は、車両前後方向を長手方向とする板状の部材であり、アッパーボード20に対して車室外側から取り付けられる。加飾部材30は、加飾部31及び支持部32からなる。図1に示すように、加飾部31は、ドアトリム10を車室内側から視ると、アッパーボード20の下端とオーナメント40の上端との間において車室内側に露出している部分であり、必要に応じて装飾がなされ、車室の内装を構成する。なお、支持部32は、組み付け後にはアッパーボード20に覆われて車室内側から視認することができない部分であるため、車室の内装を構成しない。
支持部32は、全体として板状をなし、組付ボス22が差し込まれる孔である複数の貫通孔33と、組み付ける過程において傾斜爪25と一時当接するように配される付設部34と、を備えている。貫通孔33は、支持部32に貫設される円形の孔である。貫通孔33の直径は、円筒状の組付ボス22の直径に設計上の遊びを加えた大きさであり、組付ボス22がスムーズに貫入されるようになっている。組付工程において、加飾部材30の複数の貫通孔33に対してそれぞれ対応する組付ボス22を差し込むことで、アッパーボード20と加飾部材30の相対位置を適切に調整することができる。
付設部34は、支持部32の近傍において、支持部32の延在方向に付設される凸状の部分である。図2に示すように、アッパーボード20と加飾部材30を、組付ボス22と貫通孔33が車室内外方向(乗物室内外方向)から視て重畳するように配した場合に、傾斜爪25と付設部34も車室内外方向から視て重畳するような位置関係とされる。このような構成では、アッパーボード20と加飾部材30とを組み付ける過程において、図4に示すように、組付ボス22を貫通孔33に差し込み、加飾部材30を車室内側に変位させると、付設部34は、図7に示すように、傾斜爪25を押しのけて弾性変形させながら変位し、最終的には傾斜爪25を乗り越える。
次に、オーナメント40の構成について説明する。オーナメント40は、ドアトリム10を車室内側から視た場合に、アッパーボード20及び加飾部材30の下方、ロアボード11の上方に配され、車両前後方向を長手方向とする略長方形をなしている。オーナメント40は、板状をなすオーナメント本体部(第3本体部)41と、オーナメント本体部41の縁部に貫設される複数の組付孔42と、を備える。オーナメント本体部41の車室内側の面は車室の内装を構成し、表皮材が貼り付けられる等して意匠性が高められている。また、オーナメント本体部41にはアームレスト43が設けられており、車室内側に向かって膨出する形状となっている。
組付孔42は、アッパーボード20の組付ボス22と重畳する位置に配されている。また、組付孔42の直径は、組付ボス22の直径に設計上の遊びを加えた大きさであり、組付ボス22が貫入されるようになっている。そして、貫入された後は、超音波溶着等の方法により組付孔42の孔縁が組付ボス22に固定される。
続いて、本実施形態に係る構成の効果について説明する。本実施形態に係るドアトリム10は、アッパーボード20と加飾部材30を組み付けてなるドアトリム10であって、アッパーボード20は、板状をなすアッパーボード本体部21と、アッパーボード本体部21の車室外側の板面21Bから、車室外側に向かって突設される組付ボス22と、板面から、車室外側に向かって立設される台座部23と、台座部23に設けられ、板面に近付くにつれて台座部23から離れる方向に傾斜する形で伸びる傾斜爪25と、を備え、傾斜爪25は、外力が加わると、傾斜爪25における台座部23側の端部である基端部25Aを支点に弾性変形する構成とされるとともに、基端部25Aの反対側の端部である先端部25Bは、板面との間に空隙26を有するものとされ、加飾部材30は、板状をなす支持部32と、支持部32に設けられ、組付ボス22が貫入される貫通孔33と、支持部32に付設され、空隙26内に配される付設部34と、を備え、付設部34は、貫通孔33に組付ボス22を貫入させる過程において、傾斜爪25に当接して押しのけつつ外力を加え、前記傾斜爪25を弾性変形させることを特徴とする。
アッパーボード20に加飾部材30を組み付ける工程においては、アッパーボード20が有する組付ボス22を、加飾部材30が有する貫通孔33に貫入させて両者を組み付ける作業が行われる。そこで、本実施形態に係る構成とすれば、図4のA-A断面図に示すように、組み付ける過程において、加飾部材30の貫通孔33をアッパーボード20の組付ボス22に重畳させ、組付ボス22の突設方向に沿って、加飾部材30を車室内側に変位させると、貫通孔33に組付ボス22が貫入される。そして、これと同時に、図7のB-B断面図に示すように、加飾部材30が備える付設部34も車室内側に変位するが、この際には、アッパーボード20が備える傾斜爪25を押しのけつつ弾性変形させることになる。
そして、加飾部材30を所定の組付位置まで変位させたときには、付設部34は先端部25Bと板面21Bとの間の空隙26内に配されており、変位の途中で弾性変形させられていた傾斜爪25は元の形状に復元する。この状態から加飾部材30を車室外側へ変位させようとしても、付設部34の変位は復元した傾斜爪25によって阻まれるため、加飾部材30の車室外側への変位が規制される。すなわち、組付工程において、一旦加飾部材30を所定の組付位置まで変位させた後は、アッパーボード20から加飾部材30が脱落しにくくなるため、組付工程の確実性を高め、生産性の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態に係るドアトリム10では、付設部34は、貫通孔33に組付ボス22が貫入された状態において、付設部34と先端部25Bとが、車室内外方向(乗物室内外方向)において距離を空けて対向配置されるようになっている。
従来は、加飾部材30の脱落を防止するための構成として、図5及びそのC-C断面図である図6に示すように、組付ボス122を貫通孔33に貫入させることに加え、板面121Bに直接立設されたフック124を用いて付設部34を係止していた。しかし、このような構成では、加飾部材30の脱落を防止できるものの、組み付け後も付設部34とフック124が常に当接することになる。そのため、車両走行時等において振動が加わると、付設部34とフック124が互いに擦れ合い異音が発生するおそれがあった。また、付設部34が常時フック124に押し付けられているため、付設部34からフック124を介して板面121Bに応力が作用して、アッパーボード本体部121が変形することが考えられる。この場合、アッパーボード本体部121の車室内側の面である意匠面121Aに凹凸が生じて意匠性が損なわれるおそれがあった。
そこで、本実施形態に係る構成とすれば、図7に示すように、付設部34と傾斜爪25が距離を空けて対向配置されているため、上述した組み付け後の異音の発生や意匠面21Aにおける凹凸の発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係るドアトリム10では、図3に示すように、台座部23は、板面21Bの延設方向と交わる一面が開口される開口部27を有する箱型形状をなし、傾斜爪25は、台座部23を構成する面であって板面21Bに立設される面のうち、開口部27と隣接する少なくとも一の面において、開口部27と隣接する位置に配設される。
ここで、一般的に、射出成形によって板面21Bの上に箱型等の形状をなす立体的な構造物を形成する場合には、構造物の裏側にヒケが発生することを防ぐために、構造物の内部を空洞にする必要がある。そのためには、金型にスライドコアを設けてアンダーカット処理を行わなければならず、構造物を構成する面のうち板面21Bの延設方向と交わる一面には必然的に開口が形成されることになる。
そこで、本実施形態に係る台座部23及び傾斜爪25の構成とすれば、箱型形状をなす台座部23を形成するためのスライドコアの抜き方向(開口部27の開口方向)と、傾斜爪25を形成するためのスライドコアの抜き方向を同一の方向にできるため、台座部23及び傾斜爪25を、同一のスライドコアで同時に形成することが可能となる。さらに、上述したように、台座部23の車室外側の面にはフック24等の構造物を形成できるため、1つの台座部23を2つの異なる目的(傾斜爪25による加飾部材30の脱落防止目的と、フック24による部材間の係止目的)で兼用することができ、それぞれの目的のために個別に台座部23を設ける構成と比べて台座部23の個数を減らすことができる。これにより、アッパーボード20作製のための金型を単純化でき、金型の作製コストを低減することができる。
また、本実施形態に係るドアトリム10は、A-A断面に相当する箇所の断面図である図8に示すように、板状をなすオーナメント本体部41と、オーナメント本体部41に設けられ、組付ボス22が貫入される組付孔42と、を有するオーナメント40を備え、オーナメント40が備える組付孔42は、加飾部材30が備える貫通孔33よりも車両室外側に配されている。
このようにすれば、アッパーボード20が備える組付ボス22を加飾部材30の貫通孔33に貫入させ、さらにオーナメント40の組付孔42にも貫入させたうえで、組付ボス22と組付孔42を超音波溶着により固定することができる。すると、加飾部材30は、アッパーボード20とオーナメント40の間に挟持された状態で固定され、3つの内装部材を一度の超音波溶着で組み付けることができる。これにより、工数の低減及び作業性の向上を図ることができる。さらに、上記構成では、傾斜爪25によって加飾部材30の車室外側への変位が規制されているため、加飾部材30を組み付けてからオーナメント40を組み付けるまでの間に、加飾部材30がアッパーボード20から脱落する事態を抑制できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では乗物用内装材として、車両用のドアトリムを例示したが、内装材としてはドアトリムに限られず、インストルメントパネルやラゲッジトリム等の他の内装材であっても本発明は適用可能である。
(2)上記実施形態では、付設部は、支持部の縁において、支持部の延在方向に付設される凸状の部分として記載したが、組付工程において付設部の縁が傾斜爪に当接するのであれば、凸状をなしていなくても構わない。
(3)組付ボスの形状は円筒状としているが、円筒状に限らず、断面形状が多角形の筒状や、筒状でない円柱や角柱状であってもよい。また、貫通孔及び組付孔は、組付ボスが貫入可能な形状及び大きさであればよい。
(4)上記実施形態においては、車両用ドアとして車両前方にヒンジを備えるヒンジドアについて例示したが、車両後方にヒンジを備えるヒンジドアや、バックドア、あるいはスライドドアであっても本発明は適用可能である。
(5)上記実施形態に例示した以外にも、組付ボスや貫通孔、組付孔、傾斜爪及び付設部等の形状、配置、数量は適宜変更可能である。
(6)本発明に係る乗物用内装材は、上記実施形態で例示した車両用に提供される車両用内装材に限られず、種々の乗物において提供されるものであってもよい。例えば、地上の乗物としての列車や遊戯用車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇などの乗物についても上記乗物用内装材を適用することができる。
10…ドアトリム(乗物用内装材)、20…アッパーボード(第1内装部材)、21、121…アッパーボード本体部(第1本体部)、22…組付ボス、23…台座部(立設部)、25…傾斜爪、25A…基端部、25B…先端部、26…空隙、30…加飾部材(第2内装部材)、32…支持部、33…貫通孔、34…付設部

Claims (3)

  1. 第1内装部材に第2内装部材を組み付けてなる乗物用内装材であって、
    前記第1内装部材は、
    板状をなす第1本体部と、
    前記第1本体部の乗物室外側の板面から、乗物室外側に向かって突設される組付ボスと、
    前記板面から、乗物室外側に向かって立設される立設部と、
    前記立設部に設けられ、前記板面に近付くにつれて前記立設部から離れる方向に傾斜する形で伸びる傾斜爪と、を備え、
    前記傾斜爪は、外力が加わると、前記傾斜爪における前記立設部側の端部である基端部を支点に弾性変形する構成とされるとともに、前記基端部の反対側の端部である先端部は、前記板面との間に空隙を有するものとされ、
    前記第2内装部材は、
    板状をなす支持部と、
    前記支持部に設けられ、前記組付ボスが貫入される貫通孔と、
    前記支持部に付設され、前記空隙内に配される付設部と、を備え、
    前記付設部は、前記貫通孔に前記組付ボスを貫入させる過程において、前記傾斜爪に当接して押しのけつつ外力を加え、前記傾斜爪を弾性変形させ
    前記立設部は、前記板面の延設方向と交わる一面が開口される開口部を有する箱型形状をなし、
    前記傾斜爪は、前記立設部を構成する面であって前記板面に立設される面のうち、前記開口部と隣接する少なくとも一の面において、前記開口部と隣接する位置に配設される、乗物用内装材。
  2. 前記付設部は、前記貫通孔に前記組付ボスが貫入された状態において、前記付設部と前記先端部とが、乗物室内外方向において距離を空けて対向配置されることを特徴とする、請求項1に記載の乗物用内装材。
  3. 板状をなす第3本体部と、前記第3本体部に設けられ、前記組付ボスが貫入される組付孔と、を有する第3内装部材を備え、
    前記組付孔は、前記貫通孔よりも乗物室外側に配されている、請求項1または請求項2に記載の、乗物用内装材。
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