JP7297514B2 - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
近年、インクジェット記録装置のような液体吐出装置で使用される液体吐出ヘッドとして、インクなどの液体を吐出する吐出口を備えた複数の素子基板を基材上に被記録媒体の幅以上の長さにわたって配置したページワイド型の液体吐出ヘッドが提案されている。
ページワイド型の液体吐出ヘッドでは、小型化を図るために、複数の素子基板をインライン状(直線状)に配列することが望まれている。しかしながら、このような液体吐出ヘッドでは、素子基板を接合する基材が長くなるため、基材に反りが生じ、その結果、互いに隣接する素子基板のつなぎ部に段差が生じることがある。段差が生じると、互いに隣接する素子基板のそれぞれから吐出される液体の被記録媒体上の着弾位置がずれ、記録される画像にスジが生じるなど、印字品位の低下を招く恐れがある。このため、互いに隣接する素子基板の高さを揃えて、つなぎ部に生じる段差を小さくすることで、液体の着弾位置のずれを抑制することが望まれている。
基材上に設ける部材の高さを調整する技術としては、基材と部材とを接合する接合材の高さを調節する技術が知られている(特許文献1参照)。
液体吐出ヘッドでは、接合材として熱硬化型接着剤を用いることが多い。この場合、基材に塗布した熱硬化型接着剤の上に素子基板を載置し、その熱硬化型接着剤を加熱して硬化させることで、素子基板と基材とを接合する。このとき、基材に塗布する熱硬化型接着剤の量を調整して、硬化後の熱硬化型接着剤の高さを調節することで、つなぎ部に生じる段差を小さくすることが可能になる。
特開2011-33763号公報
しかし、熱硬化型接着剤を硬化させるための熱によって、基材には厚み方向に温度勾配が生じる。これにより、基材における熱硬化型接着剤が塗布された接合面と、接合面に対向する対向面との間に、基材の膨張による伸び量に差が生じ、液体を吐出する吐出方向に反りが生じることがある。
基材と素子基板とを接合する際に基材に反りのような変形が生じると、基材と素子基板とが接合される際に、基材の接合面の傾きが常温時とは異なる状態となる。このため、基材が常温に戻った際に、接合面の傾きも元に戻り、それに伴い、素子基板が傾き、互いに隣接する素子基板のつなぎ部に生じる段差が大きくなるという問題が生じる。
従来、素子基板を接合する基材の材料としては、所望の部品精度を得ることが容易であり、かつ、熱線膨張係数の小さいセラミックや金属が使用されていた。これに対して、近年では、液体吐出ヘッドに対する低コスト化の要求に伴い、基材の材料としてセラミックや金属の代わりに安価な樹脂成形材料が用いられている。樹脂成形材料は熱線膨張係数が大きいため、基材と素子基板とを接合する際に、熱硬化型接着剤を硬化させるための熱による基材の変形が大きく、上述したつなぎ部に生じる段差が大きくなりやすい。このように、素子基板を接合する際の加熱によって基材が変形し、基材に対する素子基板の接合精度が低下する恐れがある。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、基材に対して素子基板を接合する際の熱による素子基板の接合精度の低下を抑制することが可能な液体吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、液体を吐出する複数の素子基板と、熱硬化型接着剤で形成された接着剤層を介して前記複数の素子基板が接合される複数の接合領域が形成された接合面を備え、前記複数の素子基板の配列方向に沿う長尺形状である、樹脂で形成された基材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、前記素子基板を前記接合面に形成された前記接着剤層に載置し、当該接着剤層を加熱することで、前記素子基板を前記基材に接合する接合工程を有し、前記接合面は、前記素子基板の接合前に前記配列方向における中央部が液体を吐出する吐出方向において最も低い凹形状になる反りを有し、前記接合工程を、前記複数の接合領域のうちの、前記中央部に位置する接合領域から、前記配列方向における前記基材の両端部へ向かって行うことを特徴とする。
本発明によれば、基材に対して素子基板を接合する際の熱による素子基板の接合精度の低下を抑制することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る基材を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合装置を模式的に示す概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る接合工程における基材の状態を示す図である。 比較例に係る接合工程における基材の状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る基材を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る接合工程における基材の状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る基材を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る基材を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同じ機能を有するものには同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
本実施形態では、インクなどの液体を吐出する複数の素子基板を基材(支持部材)の上にインライン状(直線状)に配列したページワイド型(ライン型)の液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。なお、本発明は、下記の実施形態で説明する液体吐出ヘッドの構成に限定されるものではなく、複数の素子基板を基材の上に千鳥状に配列した液体吐出ヘッドでもよい。また、液体吐出ヘッドは、複数の素子基板が配列されていれば、ライン型のヘッド(液体吐出ヘッド)でなくてもよく、紙などの被記録媒体の移動方向とは交差する方向に走査される走査型のヘッドでもよい。
<基材>
図1は、本実施形態に係る基材を示す図である。図1(a)は、基材を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示した基材の上面図であり、図1(c)は、図1(a)に示した基材の側面図である。
図1に示す基材1は、樹脂成形材料、より具体的には熱硬化型樹脂で成形されている。基材1における素子基板(図1では、不図示)と接合する接合面10には、素子基板に液体を供給するための供給口11が複数形成されている。図の例では、供給口11は3つ形成されている。
素子基板は、供給口11ごとに、供給口11を覆うように基材1と接合(具体的には、接着)される。このため、各供給口11を囲む領域が素子基板を接合する接合領域12となる。図1の例では、3つの供給口11が基材1の長手方向Lに沿ってインライン状に設けられているため、3つの接合領域12が長手方向Lに沿ってインライン状に設けられている。以下、3つの接合領域12を区別する際には、図中の左側から順に接合領域12-1~12-3と称する。
各接合領域12には、素子基板を接合するための接着剤層2が形成されている。接着剤層2は、加熱によって硬化する熱硬化型接着剤にて形成される。
また、図1(c)に示すように、素子基板の接合前の状態における常温時の基材1は、接合面10が凹形状となる反り、より具体的には、基材1の短手方向Sから見た際に接合面10が凹形状となる反りを有している。このため、基材1における液体を吐出する吐出方向H(長手方向Lおよび短手方向Sに略直交する方向)の位置である高さは、長手方向Lの位置に応じて異なる。したがって、接合領域12-1~12-3の高さはそれぞれ異なる。
接合領域12の高さは、接合面10の吐出方向Hの基準となる仮想基準面13と、接合領域12が配列された方向、つまり長手方向Lの中点12aとの間の距離である基準距離に応じて決定される。仮想基準面13は、基材1の接合面10上に設けられた3つの基準領域14を通る仮想的な面である。基準領域14は、接合面10の4隅のうちの3つの隅に設けられている。仮想基準面13は、吐出方向Hと略直交する。なお、上述した接合面10の仮想基準面13の規定の仕方は一例であり、仮想基準面13は別の仕方で規定されてもよい。しかしながら、基材1は、本実施形態のように接合面10が凹形状になる反りを有している場合や、後述する実施形態のように接合面10が凸形状になる反りを有している場合が多い。このため、本実施形態のように接合面10の3つの隅に基準領域14を設けてこれらを通る仮想基準面13を規定し、これに基づいて接合領域12の高さを求めることが好ましい。
接合領域12-1~12-3のそれぞれに対する基準距離をD1~D3とすると、図1の例では、基準距離D1~D3には、D2>D3>D1の関係がある。したがって、基材1が凹形状であるため、接合領域12-1~12-3は、低い位置にある方から順に、接合領域12-2、12-3、12-1となる。本実施形態では、基準距離D1と基準距離D2の差が0.1mm、つまり、基材1における接合領域12が設けられた範囲の反りが0.1mm程度となる。
以上説明した基材1の構成は単なる一例であって、これに限定されるものではない。例えば、基材1の材料は、熱硬化樹脂にセラミックや金属などの添加物が複合されたものでもよい。
<接合装置>
図2は、基材1に対して素子基板を接合するための接合装置を模式的に示す概略図である。図2(a)は、接合装置の側面図であり、図2(b)は、接合装置の上面図である。
図2に示す接合装置100は、支持台21と、支持台21に支持されたシリンダ22とを有する。シリンダ22は、基材1を支持する支持部である。シリンダ22は、基材1の長手方向Lの両端部のそれぞれを支持する。シリンダ22は、支持した基材1を略鉛直方向であるZ方向に移動させ、基材1を当接部材23に当接させることで、基材1のZ方向の位置を決める。当接部材23は、略水平なXY平面に沿ったZ基準面24を有し、Z基準面24を図1に示した基材1の基準領域14と当接させることで、基材1のZ方向の位置を決める。したがって、基材1のZ方向の位置が決められた状態では、Z基準面24は、基準領域14を通る仮想基準面13と略平行になる。図2では、基材1が当接部材23のZ基準面24に当接している状態が示されている。
接合装置100は、基材1をX方向およびY方向のそれぞれから挟む位置決めピン25およびクランプ26を有する。位置決めピン25およびクランプ26は、基材1のXY平面上の位置を決めるための位置決め部材である。
接合装置100は、素子基板3を把持する把持手段であるフィンガ30を有する。フィンガ30は、素子基板3を吸着する吸着面31を有し、吸着面31に素子基板3を吸着させることで、素子基板3を把持する。図2では、素子基板3が把持手段としてのフィンガ30に把持されている状態が示されている。
フィンガ30は、フィンガ30を駆動する駆動部32に支持されている。駆動部32は、フィンガ30をX方向に沿って駆動するXステージ33と、Y方向に沿って駆動するYステージ34と、Z方向に沿って駆動するZステージ35と、Z方向を回転軸として回転駆動するθzステージ36とを有する。
接合装置100は、駆動部32を用いて素子基板3を把持したフィンガ30を駆動して、素子基板3を運搬し、素子基板3を基材1上に載置する。その際、フィンガ30の吸着面31が当接部材23のZ基準面24と略平行となるように、フィンガ30の向きが予め調整されている。これにより、素子基板3を基材1上に載置する際には、素子基板3が基材1の仮想基準面13と略平行となる。なお、駆動部32がフィンガ30の吸着面31を当接部材23のZ基準面24と平行にするためのステージを有していれば、駆動部32を用いてフィンガ30の向きを調整してフィンガ30の吸着面31を当接部材23のZ基準面24と略平行とすることもできる。また、フィンガ30は、ヒータのような加熱部としての温度調整手段(図示せず)を備え、その温度調整手段を用いて、吸着面31を所望の加熱温度に加熱する。
接合装置100は、基材1および素子基板3の少なくとも一方に設けられたアライメント用マーク(不図示)を撮影した撮影画像を生成する撮影装置40を有する。撮影画像は、基材1に対する素子基板3の相対的な位置を決定するために使用される。
なお、図1に示した基材1上の接着剤層2は、素子基板3を基材1上に載置する前に、熱硬化型接着剤を塗布することによって予め形成される。
<素子基板の接合工程>
基材1に素子基板3を接合する接合工程では、シリンダ22に支持された基材1を当接部材23のZ基準面24に当接させ、さらにフィンガ30の吸着面31に素子基板3を吸着させることで、フィンガ30に素子基板3を把持させる。続いて、駆動部32を用いてフィンガ30を駆動し、素子基板3を基材1の接合領域12に形成された接着剤層2に載置する。フィンガ30の吸着面31と当接部材23のZ基準面24と略平行となるように、フィンガ30の向きが予め調整されている。そして、接着剤層2を加熱することで硬化させ、素子基板3を接着剤層2を介して基材1に接合する。
接着剤層2の加熱は、本実施形態では、フィンガ30に備わった温度調整手段によって行う。具体的には、温度調整手段によってフィンガ30の吸着面31を所望の加熱温度まで加熱し、素子基板3を接着剤層2に載置した際に、熱を吸着面31から素子基板3を介して接着剤層2に伝える。
このとき、吸着面31は、素子基板3を吸着する前に所望の加熱温度まで加熱される。加熱温度や加熱時間は、接着剤層2を形成する熱硬化型接着剤の硬化温度などによって適宜決定されるが、本実施形態では、加熱温度は150℃、1つの素子基板3を接合する際の加熱時間は10sである。また、フィンガ30によって加熱を行い、常温の雰囲気温度で素子基板3の接合を行う。
本実施形態では、加熱されたフィンガ30を用いて1つずつ素子基板3を基材1に接合するため、フィンガ30によって素子基板3(第1の素子基板)を接合して基材1が加熱されて変形した状態で、次の素子基板3(第2の素子基板)の接合を行う。フィンガ30による基材1の変形が常温の状態に戻る前に次の素子基板3の接合を行うことで、接合工程に要する時間を抑えることができる。
上記の接合工程は、基材1における接合領域12-1~12-3のそれぞれに対して所定の順番に行われる。本実施形態では、接合工程は、接合領域12-1~12-3のうち、基材1における高さ(吐出方向Hの位置)が最も低い接合領域12-2から、高さが低い順に行う。つまり、接合領域12-2、12-3、12-1の順に、その接合領域に形成された接着剤層2に素子基板3を載置して素子基板3を基材1に接合する。
なお、接合領域12-1~12-3の高さは、基準距離D1~D3を測定することで検出することができる。距離D1~D3は、本実施形態では、接合装置100の外部に設けられた距離測定器(不図示)にて予め測定される。しかしながら、接合装置100に変位計を搭載するなどして、接合装置100内で測定されてもよい。
図3は、本実施形態の接合工程における基材1の状態を示す図である。図3(a)~図3(d)では、それぞれ異なる時点の基材1の状態が示されており、各状態における接合面10の形状が異なっている。以下、図3(a)~図3(d)で示される基材1の接合面10をそれぞれ接合面10a~10dと称することもある。また、接合領域12-1~12-3のそれぞれに接合する素子基板3を素子基板3-1~3-3と称する。なお、素子基板3-1~3-3のそれぞれが接合された時点では、素子基板3-1-3-3は、図2に示した当接部材23のZ基準面24(フィンガ30の吸着面31)と略平行、つまり、基材1の仮想基準面13と略平行となる。
先ず、素子基板3-2を基材1の接合領域12-2に接合する際は、基材1は熱による影響を略受けていない状態であり、図3(a)に示すように基材1が略変形していない状態で接合を行うことができる。このため、この状態における接合面10aは常温時と略同じであり、素子基板3-2は、常温時と略同じ角度で基材1と接合される。
続いて、素子基板3-3を基材1の接合領域12-3に接合する際は、先に素子基板3-2を接合する際にフィンガ30の吸着面31から加熱されていたため、基材1はこの熱によって伸びた状態である。このとき、基材1の接合面10の方がそれに対向する面(接合面10の裏面)よりも高熱になるため、伸び量が大きい。このため、図3(b)に示すように、先に加熱された接合領域12-2がせり上がり、基材1は凸形状になる方向に変形した状態である。
この状態の接合面10bでは、基材1の接合領域12-3が常温時の接合面10aに対して-θ1だけ傾く。これにより、素子基板3-3は、常温時よりも仮想基準面13(フィンガ30の吸着面31)と平行に近い状態で接合される。なお、接合領域12の傾きを表す角度は、常温時の接合面10aから反時計回りに測ったときに正としている。
その後、素子基板3-1を基材1の接合領域12-1に接合する際は、基材1の接合面10の方がそれに対向する面よりもさらに伸び、図3(c)に示すように、基材1の接合領域12-3がせり上がった状態となる。この状態の接合面10cでは、基材1の接合領域12-1が常温時の接合面10aに対して+θ2だけ傾く。これにより、素子基板3-1は、常温時よりも仮想基準面13と平行に近い状態で接合される。
そして、基材1が常温に戻ると、図3(d)に示すように、基材1は元の状態に戻り、接合面10dも接合面10aと略同じになる。この状態では、素子基板3-2は、X方向に沿った仮想基準面13に対して略平行であり、素子基板3-1および3-3は仮想基準面13に対してそれぞれ-θ2および+θ1だけ傾く。
図4は、比較例の接合工程における基材1の状態を示す図である。比較例では、素子基板3-3、3-2、3-1の順に基材1に接合する。図4(a)~図4(d)では、比較例における異なる時点の基材1の状態が示されており、各状態における接合面10の形状が異なっている。以下、図4(a)~図4(d)で示される基材1の接合面10をそれぞれ接合面15a~15dと称することもある。
先ず、素子基板3-3を基材1の接合領域12-3に接合する際は、基材1はほぼ熱による影響を受けていない状態であり、図4(a)に示すように、基材1が略変形していない状態で接合を行うことができる。このため、この状態における接合面15aは、常温時と略同じ形状となり、素子基板3-3は、常温時と略同じ角度で基材1と接合される。
続いて、素子基板3-2を基材1の接合領域12-2に接合する際は、先に素子基板3-3を接合する際に基材1は、フィンガ30の吸着面31から加熱されていたため、基材1はこの熱により伸びた状態である。このとき、基材1の接合面10の方がそれに対向する面よりも高熱になるため、伸び量が大きい。このため、図4(b)に示すように、先に加熱された接合領域12-3がせり上がり、基材1はS字形状になる方向に変形した状態である。この状態の接合面15bでは、基材1の接合領域12-2が常温時の接合面15aに対して+θ3だけ傾く。
その後、素子基板3-1を基材1の接合領域12-1に接合する際は、基材1の接合面10の方がそれに対向する面よりもさらに伸び、図4(c)に示すように先に加熱された接合領域12-2がせり上がった状態である。この状態の接合面15cでは、基材1の接合領域12-1は、常温時の接合面15aに対して+θ4だけ傾く。
そして、基材1が常温に戻ると、図4(d)に示すように、基材1は元の状態に戻り、接合面15dも接合面15aと略同じになる。この状態では、素子基板3-3は、X方向に沿った仮想基準面13に対して略平行であり、素子基板3-2および3-1は仮想基準面13に対してそれぞれ-θ3および-θ4だけ傾く。
比較例では、図4(d)に示されたように、互いに隣接する素子基板3-1および3-2が常温時に同じ方向に傾くため、素子基板3-1および3-2のつなぎ部に生じる段差が高くなる。一方、本実施形態では、図3(d)に示されたように、互いに隣接する素子基板3同士が同じ方向に傾くことがないため、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差が低減される。
以上説明したように本実施形態によれば、素子基板3を基材1に熱硬化型接着剤で形成された接着剤層2に載置し、その接着剤層2を加熱することで、素子基板3を基材1に接合する接合工程を有する。接合工程は、基材1における複数の素子基板3を接合する複数の接合領域12-1~12-3のそれぞれに対して、液体を吐出する吐出方向の高さが最も低い接合領域から順番に行う。このため、接着剤層2を硬化させるための熱によって吐出方向の高さが低い接合領域12-2をせり上がらせて、基材1を仮想基準面13に沿って真っ直ぐに伸びる方向に変形させることが可能になる。したがって、素子基板3を基材1に沿って接合することが可能になり、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差を抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、液体を吐出する吐出方向の高さが最も低い接合領域から、接合領域の高さが低い順に接合工程が行われる。このため、基材1がより真っ直ぐに近づくように変形させることが可能になるため、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差をより抑制することが可能になる。
なお、本明細書において、素子基板3とは液体を吐出するための圧力を発生するための素子を備える基板のことを称し、この素子の例としては発熱素子やピエゾ素子が挙げられる。また、上記の素子を備える基板が接着剤などを介して支持体に支持されたユニットを素子基板3と称することもでき、液体吐出ヘッドが複数の上記ユニット(すなわち複数の素子基板3)が基材1に接合された構成であってもよい。この場合、例えば支持体として基材1よりも線膨張率係数の小さいセラミックや金属などを用いてもよい。
(第2の実施形態)
<基材>
図5は、本実施形態における基材を示す図である。具体的には、図5(a)は、基材を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示した基材の上面図であり、図5(c)は、図5(a)に示した基材の側面図である。
図5に示す本実施形態の基材1は、図1に示した第1の実施形態の基材1と比較して、5つの供給口11を有する点と、常温時に接合面10が凸形状となる反り(基材1の短手方向S方向から見た際に接合面10が凸形状となる反り)を有する点で異なる。本実施形態では、5つの供給口11を有するため、接合領域12も5つある。以下、5つの接合領域12を区別する際には、図中の左側から順に接合領域12-1~12-5と称する。
接合領域12-1~12-5の高さは、第1の実施形態と同様に、仮想基準面13と、接合領域12の長手方向Lの中点12aとの間の距離である基準距離D1~5によって定義される。本実施形態では、基準距離D1~D5には、D3>D2>D4>D1>D5の関係がある。したがって、基材1が凸形状であるため、接合領域12-1~12-5は、低い位置にある方から順に、接合領域12-5、12-1、12-4、12-2、12-3となる。
<素子基板の接合工程>
図6は、本実施形態の接合工程における基材1の状態を示す図である。図6(a)~図6(f)では、それぞれ異なる時点の基材1の状態が示されており、各状態における接合面10の形状が異なっている。以下、図6(a)~図6(f)で示される基材1の接合面10をそれぞれ接合面16a~16fと称することもある。また、接合領域12-1~12-5のそれぞれに接合する素子基板3を素子基板3-1~3-5と称する。素子基板3を基材1に接合する順序は、第1の実施形態と同様に接合領域の吐出方向における高さが低い順である。また、基材1に素子基板3を接合する各接合工程は、第1の実施形態と同様である。
先ず、素子基板3-5を基材1の接合領域12-5に接合する際は、基材1は熱による影響を略受けていない状態であり、図6(a)に示すように略変形していない状態で接合を行うことができる。このため、この状態における接合面16aは、常温時と略同じであり、素子基板3-5は、常温時と略同じ角度で基材1と接合される。
続いて、素子基板3-1を基材1の接合領域12-1に接合する際は、基材1はフィンガ30からの熱によって伸びた状態である。このとき、図6(b)に示すように、先に加熱された接合領域12-5とその近傍にある接合領域12-4がせり上がるが、接合領域12-1は略変形していない状態である。このため、この状態の接合面16bでは、素子基板3-1は、常温時と略同じ角度で基材1と接合される。
さらに素子基板3-4を基材1の接合領域12-4に接合する際は、基材1はフィンガ30の吸着面31からの熱によりさらに伸び、図6(c)に示すように、先に加熱された接合領域12-1とその近傍にある接合領域12-2がせり上がった状態である。この状態の接合面16cでは、基材1の接合領域12-4は、素子基板3-5を接合領域12-5に接合した際にせり上がっているため、常温時の接合面16aに対して+θ5だけ傾く。これにより、素子基板3-4は、常温時よりも仮想基準面13と平行に近い状態で接合される。
その後、素子基板3-2を基材1の接合領域12-2に接合する際は、基材1はフィンガ30の吸着面31からの熱によりさらに伸び、図6(d)に示すように、接合領域12-4がせり上がった状態である。この状態の接合面16dでは、基材1の接合領域12-2は、常温時の接合面16aに対して-θ6だけ傾く。これにより、素子基板3-2は、常温時よりも仮想基準面13と平行に近い状態で接合される。
さらに、素子基板3-3を基材1の接合領域12-3に接合する際は、基材1はフィンガ30の吸着面31からの熱によりさらに伸び、図6(e)に示すように、先に加熱された接合領域12-2がせり上がり、基材1は凸形状となっている。この状態における接合面16eは、常温時の接合面16aよりも全体的にせり上がった状態となる。
そして、基材1が常温に戻ると、図6(f)に示すように、基材1は元の状態に戻り、接合面16fも接合面16aと略同じになる。この状態では、これにより、素子基板3-1、3-3および3-5は、仮想基準面13に対して略平行となり、素子基板3-2および3-4は仮想基準面13に対してそれぞれ+θ6および-θ5だけ傾く。
したがって、第1の実施形態と同様に、互いに隣接する素子基板3同士が同じ方向に傾くことがないため、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差が低減される。
以上説明したように本実施形態のように基材1が凸形状を有していても、基材1を仮想基準面13に沿って真っ直ぐに伸びる方向に変形させることが可能になる。このため、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差を抑制することが可能になる。
(第3の実施形態)
図7は、本実施形態における基材を示す側面図である。図7に示す本実施形態の基材1は、図1に示した第1の実施形態の基材1と比較して、基材1の短手方向S方向から見た際にS字形状となる反りを有する点で異なる。
本実施形態でも、接合領域12の高さは、接合面10の吐出方向Hの基準となる仮想基準面13と、接合領域12のL方向の中点12aとの間の距離である基準距離によって定義される。本実施形態では、接合領域12-1~12-3のそれぞれに対する基準距離をD1~D3とすると、基準距離D1~D3には、D1>D2>D3の関係がある。本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、接合工程は、接合領域12-1~12-3のうち、基材1における吐出方向Hの位置である高さが最も低い接合領域12-1から、高さが低い順に行う。つまり、接合領域12-1、12-2、12-3の順に、その接合領域に形成された接着剤層2に素子基板3を載置して素子基板3を基材1に接合する。
本実施形態のように基材1がS字形状を有していても、接合工程を、接合領域12-1~12-3のそれぞれに対して吐出方向Hの高さが最も低い接合領域から順番に行うことで、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差を抑制することが可能になる。
(第4の実施形態)
図8は、本実施形態における基材を示す図である。具体的には、図8(a)は、基材を示す斜視図であり、図8(b)は、図8(a)に示した基材の上面図であり、図8(c)は、図8(a)に示した基材の側面図である。
図8に示す本実施形態の基材1は、図1に示した第1の実施形態の基材1と比較して、5つの供給口11を有する点で異なる。本実施形態では、5つの供給口11を有するため、接合領域12も5つある。以下、5つの接合領域12を区別する際には、図中の左側から順に接合領域12-1~12-5と称する。
まず、基材1の接合面10が凹形状となるように、接合装置100のシリンダ22に基材1を載置する。
次に、フィンガ30を用いて基材1に素子基板3を接合する。本実施形態では、基材1に素子基板3を接合する各接合工程は、第1の実施形態と同様であるが、素子基板3を基材1に接合する順序が第1の実施形態とは異なる。本実施形態では、接合工程を、基材1における接合領域12-1~12-5のそれぞれに対して、基材1の長手方向Lの中央に位置する接合領域12-3から、基材1の両端に向かって、接合領域12-3を挟んで交互に行う。つまり、接合工程を、接合領域12-3、12-2、12-4、12-1、12-5の順に行う。また、接合工程を、接合領域12-3、12-4、12-2、12-5、12-1の順に行ってもよい。
本実施形態によれば、接合領域12-3と基材1の高さが最も低い位置にある接合領域までの間に接合される素子基板3を除いて、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差を低減することが可能になる。また、本実施形態では、基準距離を測定する必要がないため、基材1と素子基板3の接合をより早く行うことが可能になり、また、基準距離を測定する測定手段を設ける必要がないため、コストの低減化を図ることが可能になる。
なお、例えば図4に示す比較例のように端部の接合領域12から隣接する接合領域12に対して順に素子基板3の接合を行うと、隣接する接合領域12が直前までフィンガ30によって加熱され、その加熱による変形量が大きい状態で次の接合を行うことになる。本実施形態では、中央の接合領域12-3への接合の後、その次は接合領域12-3に隣接する接合領域12-2(または接合領域12-4)への接合を行う。しかし、さらにその次は、接合領域12-2に隣接しない接合領域12-4(または接合領域12-4に隣接しない接合領域12-2)に対して接合を行う。したがって、接合領域12-4(または接合領域12-2)に対する接合は、隣接する接合領域12-3への加熱が終了した直後ではないので、接合領域12-3の加熱による変形量が抑えられた状態で行われる。したがって、本実施形態のように、接合領域12-3を挟んで交互に接合を行うことで、加熱による変形量が抑えられた状態で接合を行うことができ、基材1に対して精度よく素子基板3を接合することができる。
なお、本実施形態では素子基板3の数が奇数であるが、素子基板3の数が偶数である場合においても基材1の中央部から順に接合を行えばよい。すなわち、基材1における2つの中央の接合領域のいずれかに対して素子基板3を接合した後に中央の接合領域の他方に素子基板3を接合し、その後は基材1の両端に向かって交互に接合を行えばよい。
なお、図5に示した常温時に接合面10が凸形状となる基材1の場合、すなわち、接合面10が凸形状となるように、基材1を接合装置100のシリンダ22上に載置した場合は、以下のように素子基板3を基材1に接合してもよい。すなわち、接合工程を、接合領域12-1~12-5のそれぞれに対して、基材1の一端部に位置する接合領域から、基材1の中央に向かって、その中央に位置する接合領域を挟んで交互に行ってもよい。つまり、接合工程を、接合領域12-1、12-5、12-2、12-4、12-3の順か、接合領域12-5、12-1、12-4、12-2、12-3の順に行ってもよい。
この場合、接合領域12-1または12-5と基材1の高さが最も低い位置にある接合領域までの間に接合される素子基板3を除いて、互いに隣接する素子基板3のつなぎ部に生じる段差を低減することが可能になる。また、基準距離を測定する必要がないため、基材1と素子基板3の接合をより早く行うことが可能になり、また、基準距離を測定する測定手段を設ける必要がないため、コストの低減化を図ることが可能になる。また、最後に接合される接合領域12-3を除いて、直前に行われる接合は隣接しない接合領域12であるため、加熱による変形量が抑えられた状態で接合を行うことができる。
なお、素子基板3の配列方向に長い基材1は、常温時において図8(c)などに示した形状や図5(c)に示した形状であることが多い。すなわち、基材1の長手方向における接合面10の中央部付近の接合領域または両端部付近における接合領域が吐出方向において最も低い位置にある場合が多い。したがって、常温の基材1の接合面10が凹形状か凸形状かがわかればよく、本実施形態のように、凹形状であれば中央から素子基板3の接合を行い、接合面10が凸形状であれば端部から素子基板3の接合を行えばよい。
(第5の実施形態)
上述の実施形態は、基材1を真っ直ぐに伸びる方向に変形させることで素子基板3を基材1に沿って接合するものであり、基材1の形状が異なる場合には素子基板3を接合する順番を異ならせている。しかし、本実施形態では、基材1の形状によらず、素子基板3の配列方向に沿う長尺形状である基材1に対して、配列方向における中央部の接合領域から両端部側の接合領域へ向かって素子基板3を接合する。
具体的には、図3で示すような基材1の接合面10が素子基板3の配列方向において凹形状である場合、図3に示した通りに接合領域12-2に対して素子基板3を接合する。その後、接合領域12-1、接合領域12-3に対して素子基板を接合する。そして、図6で示すような基材1の接合面10が凸形状である場合は、図6に示す順番とは異なる順で素子基板3を接合する。すなわち、基材1の中央部の接合領域12-3に対して素子基板3を接合する。その後、接合領域12-2、接合領域12-4、接合領域12-1、接合領域12-5の順に接合領域12-3を挟んで交互に素子基板3を接合する。また、基材1の接合面10が図3で示すような凹形状や図6で示すよう凸形状とは異なり、平らな接合面10を構成している場合であっても、同様に中央部の接合領域から順に、この中央部の接合領域を挟んで交互に素子基板3を接合する。
上述の実施形態と同様に、本実施形態においても温度調整手段を備えるフィンガ30などを用いて素子基板3が載置される接着剤層2を加熱しながら素子基板3を接合する。ここで、本実施形態のように中央部の接合領域から両端部側の接合領域へ向かって素子基板3を接合することで、基材1への加熱による熱の蓄積が分散された状態で素子基板3を接合することができる。そのため、加熱によって基材1に変形が生じるものの、基材1の形状を安定させた状態で素子基板3を接合することができる。これにより、接合工程に要する時間を抑えつつ、熱による基材1の変形に伴う素子基板3の接合精度の低下を抑制することができる。
なお、上述の説明では、基材1の中央の接合領域から基材1の両端部へ向かって、中央の接合領域を挟んで交互に素子基板3を接合する例について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、中央の接合領域に素子基板3を接合した後、この素子基板3に隣接する両側の接合領域に対して同時に素子基板3を接合してもよい。すなわち、中央の接合領域から両端の接合領域へ向かって順に素子基板3を接合すればよい。または、中央の接合領域に素子基板3を接合した後の接合工程において、一部の素子基板3を中央の接合領域を挟まずに中央の接合領域に対する一方の側に位置する接合領域に対して連続して接合してもよい。すなわち、中央部の接合領域から両端部側の接合領域へ向かって素子基板3を接合すればよい。なお、基材1に対する熱の蓄積をより分散させつつ、精度よく素子基板3を接合するためには、中央の接合領域から、中央の接合領域を挟んで交互に素子基板3を接合することが好ましい。
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
例えば、各実施形態では、基材1と素子基板3とが接着剤層2を介して密着された状態で接合されていたが、基材1と素子基板3とを隙間を設けた状態で接合するフローティング方式が採用されてもよい。
また、素子基板3の数は、3または5であったが、これらに限定されない。ライン型のヘッドを構成するために、例えば10以上の素子基板3を基材1に搭載してもよい。
1 基材
2 接着剤層
3,3-1~3-5 素子基板
10,10a~10d,16a~16f 接合面
12,12-1~12-5 接合領域

Claims (16)

  1. 液体を吐出する複数の素子基板と、熱硬化型接着剤で形成された接着剤層を介して前記複数の素子基板が接合される複数の接合領域が形成された接合面を備え、前記複数の素子基板の配列方向に沿う長尺形状である、樹脂で形成された基材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記素子基板を前記接合面に形成された前記接着剤層に載置し、当該接着剤層を加熱することで、前記素子基板を前記基材に接合する接合工程を有し、
    前記接合面は、前記素子基板の接合前に前記配列方向における中央部が液体を吐出する吐出方向において最も低い凹形状になる反りを有し、
    前記接合工程を、前記複数の接合領域のうちの、前記中央部に位置する接合領域から、前記配列方向における前記基材の両端部へ向かって行うことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記接合工程を、前記中央部に位置する前記接合領域から、前記両端部へ向かって順に行う、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記接合工程を、前記中央部に位置する前記接合領域から、前記中央部に位置する前記接合領域を挟んで交互に行う、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 液体を吐出する複数の素子基板と、熱硬化型接着剤で形成された接着剤層を介して前記複数の素子基板が接合される複数の接合領域が形成された接合面を備え、前記複数の素子基板の配列方向に沿う長尺形状である、樹脂で形成された基材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記素子基板を前記接合面に形成された前記接着剤層に載置し、当該接着剤層を加熱することで、前記素子基板を前記基材に接合する接合工程を有し、
    前記接合面は、前記素子基板の接合前に前記配列方向における両端部が液体を吐出する吐出方向において最も低い凸形状になる反りを有し、
    前記接合工程を、前記複数の接合領域のうちの、前記両端部に位置する接合領域から、前記配列方向における前記基材の中央部へ向かって行うことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記接合工程を、前記両端部のうちの一端部に位置する前記接合領域から、前記中央部に位置する前記接合領域を挟んで交互に行う、請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記複数の接合領域は、直線状に配列されている、請求項1からのいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記接合工程では、加熱部を備える把持手段を用いて前記素子基板を把持し、前記加熱部によって前記接着剤層を加熱する、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記接合工程では、前記接合面の3つの基準領域を通る仮想的な面と略平行になるように、前記素子基板を接合する、請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記基準領域は、前記接合面の4隅のうちの3つの隅に設けられる、請求項8に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記液体吐出ヘッドは、ライン型のヘッドであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記複数の素子基板のうちの第1の素子基板を接合した後に前記接合工程における加熱によって前記基材が変形した状態で、前記複数の素子基板のうちの第2の素子基板を接合する、請求項1から10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 液体を吐出する複数の素子基板と、熱硬化型接着剤で形成された接着剤層を介して前記複数の素子基板が接合される複数の接合領域が形成された接合面を備え、前記複数の素子基板の配列方向に沿う長尺形状である、樹脂で形成された基材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記素子基板を前記接合面に形成された前記接着剤層に載置し、当該接着剤層を加熱することで、前記素子基板を前記基材に接合する接合工程を有し、
    前記接合工程を、前記複数の接合領域のうちの、液体を吐出する吐出方向の高さが最も低い接合領域から行うことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記接合工程を、前記高さが最も低い接合領域から前記接合領域の高さが低い順に行う、請求項12に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記複数の接合領域は、直線状に配列されている、請求項12または13に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記接合領域の高さは、前記接合領域における前記配列方向の中点と、前記接合面の3つの基準領域を通る仮想的な面との間の距離に応じて決定される、請求項14に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  16. 前記基準領域は、前記接合面の4隅のうちの3つの隅に設けられる、請求項15に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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