JP7297238B2 - 茶葉の加工装置 - Google Patents

茶葉の加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7297238B2
JP7297238B2 JP2019085950A JP2019085950A JP7297238B2 JP 7297238 B2 JP7297238 B2 JP 7297238B2 JP 2019085950 A JP2019085950 A JP 2019085950A JP 2019085950 A JP2019085950 A JP 2019085950A JP 7297238 B2 JP7297238 B2 JP 7297238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drum member
tea leaves
rotary drum
opening
raking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019085950A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020178662A (ja
Inventor
昌志 伊藤
英季 畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Kiko Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Kiko Co Ltd filed Critical Kawasaki Kiko Co Ltd
Priority to JP2019085950A priority Critical patent/JP7297238B2/ja
Publication of JP2020178662A publication Critical patent/JP2020178662A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7297238B2 publication Critical patent/JP7297238B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tea And Coffee (AREA)

Description

本発明は、複数の加工工程を兼用して行い得る茶葉の加工装置に関するものである。
消費者の趣向の多様化に伴い、近年、種々味及び香りの茶が提供されてきており、特に釜炒り茶に似た味及び香りの茶も多種提供されるに至っている。例えば釜炒り茶を製造するには、茶葉内の酸化酵素の活性を失わせるべく殺青機による殺青処理が施された後、揉捻機による揉捻工程、水乾機による水乾工程、締め機による締め工程、及び乾燥機による乾燥工程などの複数の工程を経るものとされている(例えば特許文献1参照)。
特開昭63-294744号公報
しかしながら、上記従来技術においては、茶葉の製造工程の数だけ加工装置が必要となり、例えばそれほど大量でない茶葉を加工する場合であっても、各加工工程にそれぞれ専用の加工装置を設置せざるを得ず、茶葉の製造ラインの設置に多額のコストがかかってしまう。また、それほど大量でない茶葉を加工する場合、各工程の加工装置の稼働率が低下してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、茶葉の複数の加工工程を兼用して行うことができる茶葉の加工装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、茶葉を収容しつつ回転軸を中心として回転可能な回転胴部材と、前記回転胴部材の内部に形成され、当該回転胴部材の回転に伴って茶葉を掻上げ可能な桟と、前記回転胴部材を加熱して当該回転胴部材内の茶葉を乾燥可能な加熱手段とを具備した茶葉の加工装置において、前記回転胴部材は、前記回転軸を中心として一方向及び他方向に回転可能とされるとともに、前記桟は、前記回転胴部材が前記一方向に回転する際に茶葉を掻き上げて所定の加工工程を行い得る一方の掻上げ部と、前記回転胴部材が前記他方向に回転する際に茶葉を掻き上げて前記一方向に回転する際とは異なる他の加工工程を行い得る他方の掻上げ部とを有するものとされ、さらに、前記桟は、前記回転胴部材の内周面において前記回転軸方向に延設されるとともに、前記一方の掻上げ部は、茶葉の掻上げ方向に対して略直交する方向に直線状に延設されて茶葉を撹拌可能とされ、前記他方の掻上げ部は、所定量の茶葉を集めることができるように茶葉の掻上げ方向に対して凹形状とされ、茶葉を所定量集めて転がし得ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の茶葉の加工装置において、前記回転胴部材が前記一方向に回転した場合、当該回転胴部材内の茶葉の酵素を失活させる殺青工程を行わせるとともに、前記回転胴部材が前記他方向に回転した場合、当該回転胴部材内の茶葉を乾燥しつつ形状を整える水乾工程または締め工程を行わせることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または請求項2記載の茶葉の加工装置において、前記回転胴部材を覆って内在させるとともに前記加熱手段が取り付けられた収容部材と、前記収容部材内の空気を外部に排出して排熱可能な排熱ダンパーと、前記回転胴部材の温度または前記排熱ダンパーからの排熱温度を検出し得る温度検出手段とを具備し、前記温度検出手段で検出された温度に基づいて前記排熱ダンパーの開閉状態を調整し得ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1~の何れか1つに記載の茶葉の加工装置において、前記回転胴部材に対して給気又は排気可能なファン部材を具備するとともに、加工工程に応じて当該ファン部材を任意に駆動し得ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1~の何れか1つに記載の茶葉の加工装置において、前記回転胴部材は、茶葉を投入又は取り出し可能な開口部が形成されるとともに、当該開口部を下方に向けつつ支持部を中心として所定角度傾斜可能とされ、且つ、前記支持部は、前記回転胴部材の長手方向に対して前記開口部側に形成されたことを特徴とする
請求項1の発明によれば、回転胴部材は、回転軸を中心として一方向及び他方向に回転可能とされるとともに、桟は、回転胴部材が一方向に回転する際に茶葉を掻き上げて所定の加工工程を行い得る一方の掻上げ部と、回転胴部材が他方向に回転する際に茶葉を掻き上げて一方向に回転する際とは異なる他の加工工程を行い得る他方の掻上げ部とを有するので、茶葉の複数の加工工程を兼用して行うことができる。
さらに、桟は、回転胴部材の内周面において回転軸方向に延設されるとともに、一方の掻上げ部は、茶葉の掻上げ方向に対して略直交する方向に直線状に延設されて茶葉を撹拌可能とされ、他方の掻上げ部は、所定量の茶葉を集めることができるように茶葉の掻上げ方向に対して凹形状とされ、茶葉を所定量集めて転がし得るので、茶葉の攪拌作用と茶葉の乾燥や形状を整える作用を十分に行わせることができる。
請求項2の発明によれば、回転胴部材が一方向に回転した場合、当該回転胴部材内の茶葉の酵素を失活させる殺青工程を行わせるとともに、回転胴部材が他方向に回転した場合、当該回転胴部材内の茶葉を乾燥しつつ形状を整える水乾工程または締め工程を行わせるので、殺青工程と水乾工程または締め工程とを兼用して行うことができる。
請求項の発明は、回転胴部材を覆って内在させるとともに加熱手段が取り付けられた収容部材と、収容部材内の空気を外部に排出して排熱可能な排熱ダンパーと、回転胴部材の温度または排熱ダンパーからの排熱温度を検出し得る温度検出手段とを具備し、温度検出手段で検出された温度に基づいて前記排熱ダンパーの開閉状態を調整し得るので、加工工程毎に異なる加熱条件を満たすことができる。
請求項の発明によれば、回転胴部材に対して給気又は排気可能なファン部材を具備するとともに、加工工程に応じて当該ファン部材を任意に駆動し得るので、加工工程毎に必要とされる送風条件とすることができる。
請求項の発明によれば、回転胴部材は、茶葉を投入又は取り出し可能な開口部が形成されるとともに、当該開口部を下方に向けつつ支持部を中心として所定角度傾斜可能とされ、且つ、支持部は、前記回転胴部材の長手方向に対して開口部側に形成されたので、速やかに茶葉を排出するために、回転胴部材の傾斜角度を大きく設定することができるとともに、装置の高さ寸法を小さく設定することができる。
本発明の実施形態に係る茶葉の加工装置を示す側面図 同茶葉の加工装置を背面側から見た全体斜視図 同茶葉の加工装置を正面側から見た全体斜視図 同茶葉の加工装置の開閉扉が開いた状態を示す正面図 同茶葉の加工装置の回転胴部材が傾斜した状態を示す側面図 同茶葉の加工装置における回転胴部材を示す側面図及び背面図 同茶葉の加工装置における回転胴部材を正面側から見た斜視図 同茶葉の加工装置における桟を示す斜視図 同茶葉の加工装置における空気の流れ(給気)を示す模式図 同茶葉の加工装置における空気の流れ(排気)を示す模式図 同茶葉の加工装置における空気の流れ(循環)を示す模式図 同茶葉の加工装置における空気の流れ(外部からの給気)を示す模式図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る茶葉の加工装置は、複数の加工工程(殺青工程(所定の加工工程)と水乾工程または締め工程(所定の工程とは異なる他の工程との加工工程))を兼用して行い得るもので、図1~8に示すように、回転胴部材1と、桟2と、加熱手段としてのバーナー3と、収容部材4と、ファン部材6とを有して構成されている。
回転胴部材1は、図6、7に示すように、茶葉を収容しつつ回転軸L(図6、7参照)を中心として回転可能な円筒状部材から成るもので、一端側に茶葉を投入又は取り出し可能な開口部1aが形成されている。かかる回転胴部材1は、開口部1aから加工すべき茶葉が投入された後、モータ等の駆動源(不図示)によって回転軸L周りに回転し得るよう構成されている。なお、本実施形態に係る回転胴部材1は、断面が略円形状(丸胴)とされているが、多角形の形状の断面とされた回転胴部材1を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態に係る回転胴部材1の内部には、複数本(本実施形態においては2本)の桟2が取り付けられている。これら桟2は、回転胴部材1の内部において軸方向(回転軸L方向)に向かって直線状に延設された部材から成り、当該回転胴部材1の回転に伴って茶葉を掻上げ可能とされている。なお、本実施形態においては、回転胴部材1内に桟2が2本形成されているが、1本形成されたものでもよく、或いは3本以上の複数本であってもよい。また、本実施形態においては、桟2が回転胴部材1に一体形成されているが、別体であってもよい。
バーナー3(加熱手段)は、回転胴部材1を加熱して当該回転胴部材1内の茶葉を乾燥可能なもので、本実施形態においては、回転胴部材1の下方において軸方向(回転軸L方向)に延設されたライン状のバーナーから成る。これにより、バーナー3で生じた炎が回転胴部材1の長手方向に亘って当たることとなり、回転胴部材1内の茶葉を略均一に加熱可能とされている。なお、バーナー3に代えて或いは加えて、電熱線等の他の加熱手段を具備するようにしてもよい。
収容部材4は、キャスターkが取り付けられたフレームFにて支持されるとともに、回転胴部材1を覆って内在させるもので、図1~4に示すように、下部にバーナー3が取り付けられるとともに、上部に排熱ダンパー4aが形成されている。かかる排熱ダンパー4aは、収容部材4の上部を開閉可能とされており、収容部材4内の空気を外部に排出して排熱可能とされている。これにより、排熱ダンパー4aを開状態とすることで、バーナー3で加熱された空気を上部から逃がして収容部材4内を排熱し得るようになっている。
本実施形態に係る収容部材4は、図4に示すように、回転胴部材1の近傍と排熱ダンパー4aに温度検出手段としての温度センサm1、m2がそれぞれ配設されている。これら温度センサm1は、回転胴部材1の温度(具体的には回転胴部材1の表面温度)を検出し得るとともに、温度センサm2は、排熱ダンパー4aからの収容部材4内の温度を検出し得るよう構成されている。
そして、本実施形態においては、温度センサ(m1、m2)(温度検出手段)で検出された温度に基づいて排熱ダンパー4aの開閉状態を調整し得るようになっている。排熱ダンパー4aの開閉は、温度センサ(m1、m2)で検出された温度に応じて自動で行うものであってもよく、当該温度に応じて手動で行うものであってもよい。なお、温度センサ(m1、m2)は、茶葉の温度(茶温)を直接検出し得るものであってもよく、温度センサ(m1、m2)の何れか一方を配設したもの、或いは温度センサを具備しないものであってもよい。すなわち、本実施形態においては、バーナー3の炎の強弱を制御することにより回転胴部材1内の温度制御を行うことができるが、その温度制御が難しい場合であっても、排熱ダンパー4aを開閉することで、回転胴部材1内の温度を確実に調整することができる。
また、収容部材4は、その正面側に開閉扉Dが形成されており、当該開閉扉Dが上下方向にスライドして開閉可能とされている。そして、開閉扉Dが閉じた状態(図1、3参照)において、回転胴部材1の開口部1aを塞ぐとともに、開閉扉Dが開いた状態(図4参照)において、回転胴部材1の開口部1aを外部に臨ませるよう構成されている。なお、開閉扉Dは、スライドして開閉するものに限らず、例えば円板形状の蓋部材をマグネット等で取り付けるものであってもよい。
さらに、収容部材4は、エアシリンダGが取り付けられており、当該エアシリンダGを作動させることにより、図5に示すように、収容部材4を回転胴部材1と共に傾斜させ得るよう構成されている。これにより、加工工程が終了した際、開閉扉Dを開状態としてエアシリンダGを作動させれば、収容部材4と共に回転胴部材1が開口部1aを下方に向けつつ所定角度γ(例えば50°以上)傾斜するので、開口部1aから加工後の茶葉を速やかに取り出すことができる。
具体的には、収容部材4には、傾斜時に回動中心とされる支持部P1と、エアシリンダGの作動ロッドの先端部が連結された連結部P2とを有しており、エアシリンダGを作動させてロッドを伸張させると、連結部P2が上方に押圧され、収容部4及び回転胴部材1が支持部P1を中心として所定角度γ傾斜し得るようになっている。特に、本実施形態においては、支持部P1は、回転胴部材1の長手方向に対して開口部1a側(すなわち、支持部P1が回転胴部材1の長手方向に対する中央位置より開口部1a側)に形成されている。なお、エアシリンダGに代えて他のアクチュエータを具備させてもよい。
ダクト5は、収容部材4の背面側に取り付けられるとともに、その内部空間が収容部材4内と連通して構成されている。また、ダクト5は、外部に開口した配管H1が接続されるとともに、その配管H1には外気ダンパーd1が取り付けられており、その外気ダンパーd1を開閉することにより、配管H1を介して外部からの給気又は外部への排気が可能とされている。さらに、ダクト5の下部には、下蓋5aが取り付けられており、当該下蓋5aを開閉することにより、下方からの給気又は下方への排気が可能とされている。
一方、配管H1の途中に配管H2の一端が接続されるとともに、当該配管H2の他端が収容部材4と接続されている。かかる配管H2には、循環ダンパーd2が取り付けられており、その循環ダンパーd2を開閉することにより、配管H2を介して収容部材4内の空気を循環又は当該空気の循環を遮断し得るようになっている。しかるに、外気ダンパーd1及び循環ダンパーd2は、加工工程に応じて作業者が手動にて任意開閉可能とされているが、例えば自動的に開閉が切り替えられるものとしてもよい。
ファン部材6は、ダクト5内に配設されたもので、羽根を正回転または逆回転させることにより、回転胴部材1に対して給気又は排気可能なもので、加工工程に応じて任意に駆動可能とされている。例えば、外気ダンパーd1を開状態、循環ダンパーd2を閉状態及び下蓋5aを開状態としつつファン部材6を駆動して羽根を正回転駆動させれば、図9に示すように、配管H1の開口及びダクト5の下部から空気が吸い込まれて、回転胴部材1に対する給気が行われるとともに、外気ダンパーd1、循環ダンパーd2及び下蓋5aの状態を維持しつつファン部材6を駆動して羽根を逆回転駆動させれば、図10に示すように、配管H1の開口及びダクト5の下部から空気が排出されて、回転胴部材1から排気が行われる。なお、図9、10(図12も同様)においては、排熱ダンパー4aが開状態とされており、バーナー3に対して下方から空気が供給されつつ加熱された空気が収容部材4の排熱ダンパー4aから排出される状態を示している。
また、外気ダンパーd1を閉状態、循環ダンパーd2を開状態及び下蓋5aを閉状態としつつファン部材6を駆動して羽根を正回転駆動させれば、図11に示すように、収容部材4内の空気が配管H1及び配管H2を介して回転胴部材1内部に供給するようになっている。なお、同図においては、排熱ダンパー4aが閉状態とされている。さらに、外気ダンパーd1を開状態、循環ダンパーd2を閉状態及び下蓋5aを閉状態とし、且つ、配管H1の開口側に加湿熱風が流通する配管H3を接続するとともに、ファン部材6を駆動して羽根を正回転駆動させれば、図12に示すように、加湿熱風を回転胴部材1内に供給することができる。なお、配管H3は、加湿熱風が流通するものに限らず、例えば過熱蒸気が流通するものとし、当該過熱蒸気を回転胴部材1内に供給するものとしてもよい。
ここで、本実施形態に係る回転胴部材1は、図6~8に示すように、回転軸Lを中心として一方向α及び他方向βに回転可能とされるとともに、桟2は、回転胴部材1が一方向αに回転する際に茶葉を掻き上げて所定の加工工程(本実施形態においては殺青工程)を行い得る一方の掻上げ部2aと、回転胴部材1が他方向βに回転する際に茶葉を掻き上げて一方向αに回転する際とは異なる他の加工工程(本実施形態においては水乾工程または締め工程)を行い得る他方の掻上げ部(2ba、2bb)とを有する。
すなわち、本実施形態においては、回転胴部材1が一方向αに回転した場合、当該回転胴部材1内の茶葉の酵素を失活させる殺青工程を行わせるとともに、回転胴部材1が他方向βに回転した場合、当該回転胴部材1内の茶葉を乾燥しつつ形状を整える水乾工程または締め工程を行わせるものとされている。桟2は、図6、7に示すように、回転胴部材1の内周面において回転軸L方向に延設されるとともに、図8に示すように、一方の掻上げ部2aは、茶葉の掻上げ方向に対して略直交する方向に直線状に延設されて茶葉を撹拌可能とされ、他方の掻上げ部(2ba、2bb)は、所定量の茶葉を集めることができるように茶葉の掻上げ方向に対して凹形状とされ、茶葉を所定量集めて転がし得るようになっている。
より具体的には、図8に示すように、回転胴部材1を一方向αに回転させると、一方の掻上げ部2aに対して茶葉がa方向から当たることとなり、高い位置まで持ち上げることができる。一方、回転胴部材1を他方向βに回転させると、対峙する一対の他方の掻上げ部2baがなす凹形状に対して茶葉がb方向に寄せられるとともに、対峙する一対の他方の掻上げ部2bbがなす凹形状に対して茶葉がc方向に寄せられるので、それぞれの他方の掻上げ部(2ba、2bb)にて所定量の茶葉が集められて回転胴部材1の回転作用によって転がされる。
しかして、一方の掻上げ部2aにて掻き上げられた茶葉は、回転胴部材1内で高く持ち上げられて落下するので、より十分な撹拌作用が及ぼされることとなるとともに、他方の掻上げ部(2ba、2bb)にて掻き上げられた茶葉は、図8中矢印で示す通り、所定量が集められて回転胴部材1内で転がるので、乾燥作用と形状が整えられる作用が及ぼされることとなる。なお、水乾工程は締め工程より乾燥作用が大きく、締め工程は水乾工程より整形作用が大きく及ぼされるようになっている。
なお、本実施形態においては、他方の掻上げ部(2ba、2bb)が桟2の延設方向に2対形成されているが、1対(2ba又は2bbの何れか一方)形成されるものであってもよく、3対以上形成されるものであってもよい。また、一方の掻上げ部2aのみが形成された桟と、他方の掻上げ部(2ba、2bb)のみが形成された桟とを別個に具備し、それぞれの機能が別々に設置されたものであってもよい。さらに、他方の掻上げ部(2ba、2bb)は、加工工程が水乾工程及び締め工程の何れかに応じて、傾斜角度を変更するようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る茶葉の加工装置の作用について説明する。
先ず、開閉扉Dを開状態として開口部1aから茶葉(生葉)を回転胴部材1内に投入し、当該回転胴部材1を一方向αに回転させることにより殺青工程が行われる。このとき、桟2の一方の掻上げ部2aによって茶葉の撹拌が行われるとともに、バーナー3の加熱によって、茶葉が蒸気を発生させて蒸され、蒸気の発生がなくなると、炒られることとなり、酸化酵素の働きを失活させて殺青されることとなる。かかる殺青工程における加工条件は、回転胴部材1の温度と回転速度、開閉扉Dの開閉状態、排熱ダンパー4aの開閉状態、ファン部材6の駆動状態、外気ダンパーd1若しくは循環ダンパーd2の開閉状態等により所望に設定される。
殺青工程が終了すると、開閉扉Dを開状態としてエアシリンダGを作動させることにより、回転胴部材1を傾斜させ、開口部1aから回転胴部材1内の茶葉を外部に排出させる。この排出した茶葉は、揉捻機に移送されて揉捻工程が行われた後、再び本加工装置に搬送される。しかるに、開閉扉Dを開状態として開口部1aから茶葉を回転胴部材1内に投入し、当該回転胴部材1を他方向βに回転させることにより、水乾工程及び締め工程が続けて行われる。
水乾工程では、回転胴部材1を他方向βに回転させることにより、当該回転胴部材1内の茶葉は、他方の掻上げ部(2ba、2bb)によって集められて整形されるとともに、バーナー3の加熱により乾燥されることとなる。その後、回転胴部材1の温度と回転速度等の加工条件を変更することにより、締め工程が行われることとなる。例えば、締め工程においては、水乾工程より回転胴部材1の回転速度を低く設定し、加工時間を長く設定するとともに、水乾工程では回転胴部材1に対して給気していたのに対し、回転胴部材1に対して排気するよう加工条件が変更される。
水乾工程及び締め工程が終了すると、開閉扉Dを開状態としてエアシリンダGを作動させることにより、回転胴部材1を傾斜させ、開口部1aから回転胴部材1内の茶葉を外部に排出し、加工工程は終了する。なお、乾燥機による乾燥工程に加え、他の加工工程を付加するようにしてもよい。
本実施形態によれば、回転胴部材1は、回転軸Lを中心として一方向α及び他方向βに回転可能とされるとともに、桟2は、回転胴部材1が一方向αに回転する際に茶葉を掻き上げて所定の加工工程(殺青工程)を行い得る一方の掻上げ部2aと、回転胴部材1が他方向βに回転する際に茶葉を掻き上げて一方向に回転する際とは異なる他の加工工程(水乾工程または締め工程)を行い得る他方の掻上げ部(2ba、2bb)とを有するので、茶葉の複数の加工工程を兼用して行うことができる。
特に、本実施形態によれば、回転胴部材1が一方向αに回転した場合、当該回転胴部材1内の茶葉の酵素を失活させる殺青工程を行わせるとともに、回転胴部材1が他方向βに回転した場合、当該回転胴部材1内の茶葉を乾燥しつつ形状を整える水乾工程または締め工程を行わせるので、殺青工程と水乾工程または締め工程とを兼用して行うことができる。なお、回転胴部材1を他方向βに回転させる場合、水乾工程または締め工程の何れか一方のみ行うものであってもよい。
また、本実施形態に係る桟2は、回転胴部材1の内周面において回転軸L方向に延設されるとともに、一方の掻上げ部2aは、茶葉の掻上げ方向に対して略直交する方向に直線状に延設されて茶葉を撹拌可能とされ、他方の掻上げ部(2ba、2bb)は、所定量の茶葉を集めることができるように茶葉の掻上げ方向に対して凹形状とされ、茶葉を所定量集めて転がし得るので、殺青工程の茶葉の攪拌作用と水乾工程または締め工程の茶葉の乾燥や形状を整える作用を十分に行わせることができる。
さらに、回転胴部材1を覆って内在させるとともにバーナー3(加熱手段)が取り付けられた収容部材4と、収容部材4内の空気を外部に排出して排熱可能な排熱ダンパー4aと、回転胴部材1の温度または排熱ダンパー4aからの排熱温度を検出し得る温度センサ(m1、m2)(温度検出手段)とを具備し、温度センサ(m1、m2)で検出された温度に基づいてバーナー3の燃焼状態を調整し、かつ排熱ダンパー4aの開閉状態を調整し得るので、加工工程毎に異なる加熱条件を満たすことができる。
またさらに、収容部材4に対して給気又は排気可能なファン部材6を具備するとともに、加工工程に応じて当該ファン部材6を任意に駆動し得るので、加工工程毎に必要とされる送風条件とすることができる。なお、ファン部材6は、給気又は排気の何れか一方のみ可能なものとしてもよく、回転胴部材1に対して給気又は排気可能とされるものであれば、何れの部位に配設するようにしてもよい。
また、回転胴部材1は、茶葉を投入又は取り出し可能な開口部1aが形成されるとともに、当該開口部1aを下方に向けつつ支持部P1を中心として所定角度γ傾斜可能とされ、且つ、支持部P1は、回転胴部材1の長手方向に対して開口部1a側に形成されたので、速やかに茶葉を排出するために、回転胴部材1の傾斜角度を大きく設定することができるとともに、装置の高さ寸法を小さく設定することができる。
以上、本実施形態に係る茶葉の加工装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば紅茶の発酵止め工程、荒茶の火入れ工程を行わせるものであってもよく、図11で示すように、収容部材4内のより多くの空気を供給させるようにすれば、再乾機として機能させるものとしてもよい。
回転胴部材は、回転軸を中心として一方向及び他方向に回転可能とされるとともに、桟は、回転胴部材が一方向に回転する際に茶葉を掻き上げて所定の加工工程を行い得る一方の掻上げ部と、回転胴部材が他方向に回転する際に茶葉を掻き上げて一方向に回転する際とは異なる他の加工工程を行い得る他方の掻上げ部とを有するものとされ、さらに、桟は、回転胴部材の内周面において回転軸方向に延設されるとともに、一方の掻上げ部は、茶葉の掻上げ方向に対して略直交する方向に直線状に延設されて茶葉を撹拌可能とされ、他方の掻上げ部は、所定量の茶葉を集めることができるように茶葉の掻上げ方向に対して凹形状とされ、茶葉を所定量集めて転がし得る茶葉の加工装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
1 回転胴部材
1a 開口部
2 桟
2a 一方の掻上げ部
2ba、2bb 他方の掻上げ部
3 バーナー(加熱手段)
4 収容部材
4a 排熱ダンパー
5 ダクト
5a 下蓋
6 ファン部材
α 一方向
β 他方向
D 開閉扉
F フレーム
G エアシリンダ
H1、H2、H3 配管
d1 外気ダンパー
d2 循環ダンパー
m1、m2 温度センサ
k キャスター

Claims (5)

  1. 茶葉を収容しつつ回転軸を中心として回転可能な回転胴部材と、
    前記回転胴部材の内部に形成され、当該回転胴部材の回転に伴って茶葉を掻上げ可能な桟と、
    前記回転胴部材を加熱して当該回転胴部材内の茶葉を乾燥可能な加熱手段と、
    を具備した茶葉の加工装置において、
    前記回転胴部材は、前記回転軸を中心として一方向及び他方向に回転可能とされるとともに、前記桟は、前記回転胴部材が前記一方向に回転する際に茶葉を掻き上げて所定の加工工程を行い得る一方の掻上げ部と、前記回転胴部材が前記他方向に回転する際に茶葉を掻き上げて前記一方向に回転する際とは異なる他の加工工程を行い得る他方の掻上げ部とを有するものとされ、さらに、前記桟は、前記回転胴部材の内周面において前記回転軸方向に延設されるとともに、前記一方の掻上げ部は、茶葉の掻上げ方向に対して略直交する方向に直線状に延設されて茶葉を撹拌可能とされ、前記他方の掻上げ部は、所定量の茶葉を集めることができるように茶葉の掻上げ方向に対して凹形状とされ、茶葉を所定量集めて転がし得ることを特徴とする茶葉の加工装置。
  2. 前記回転胴部材が前記一方向に回転した場合、当該回転胴部材内の茶葉の酵素を失活させる殺青工程を行わせるとともに、前記回転胴部材が前記他方向に回転した場合、当該回転胴部材内の茶葉を乾燥しつつ形状を整える水乾工程または締め工程を行わせることを特徴とする請求項1記載の茶葉の加工装置。
  3. 前記回転胴部材を覆って内在させるとともに前記加熱手段が取り付けられた収容部材と、
    前記収容部材内の空気を外部に排出して排熱可能な排熱ダンパーと、
    前記回転胴部材の温度または前記排熱ダンパーからの排熱温度を検出し得る温度検出手段と、
    を具備し、前記温度検出手段で検出された温度に基づいて前記排熱ダンパーの開閉状態を調整し得ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の茶葉の加工装置。
  4. 前記回転胴部材に対して給気又は排気可能なファン部材を具備するとともに、加工工程に応じて当該ファン部材を任意に駆動し得ることを特徴とする請求項1~の何れか1つに記載の茶葉の加工装置。
  5. 前記回転胴部材は、茶葉を投入又は取り出し可能な開口部が形成されるとともに、当該開口部を下方に向けつつ支持部を中心として所定角度傾斜可能とされ、且つ、前記支持部は、前記回転胴部材の長手方向に対して前記開口部側に形成されたことを特徴とする請求項1~の何れか1つに記載の茶葉の加工装置。
JP2019085950A 2019-04-26 2019-04-26 茶葉の加工装置 Active JP7297238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019085950A JP7297238B2 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 茶葉の加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019085950A JP7297238B2 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 茶葉の加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020178662A JP2020178662A (ja) 2020-11-05
JP7297238B2 true JP7297238B2 (ja) 2023-06-26

Family

ID=73022598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019085950A Active JP7297238B2 (ja) 2019-04-26 2019-04-26 茶葉の加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7297238B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113396996B (zh) * 2021-06-02 2024-07-05 巫溪县盛景老鹰茶有限公司 一种茶叶生产过程中自动定量控温的杀青机

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005295947A (ja) 2004-04-15 2005-10-27 Terada Seisakusho Co Ltd 茶葉加熱処理装置
JP2017079690A (ja) 2015-10-30 2017-05-18 株式会社寺田製作所 碾茶乾燥炉

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0137427Y2 (ja) * 1985-12-28 1989-11-10
JP3603236B2 (ja) * 1995-11-30 2004-12-22 カワサキ機工株式会社 茶生葉予備処理方法並びに装置
JPH10234584A (ja) * 1997-02-21 1998-09-08 Yokoyama Seisakusho:Kk 回転ドラム式食品加熱装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005295947A (ja) 2004-04-15 2005-10-27 Terada Seisakusho Co Ltd 茶葉加熱処理装置
JP2017079690A (ja) 2015-10-30 2017-05-18 株式会社寺田製作所 碾茶乾燥炉

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020178662A (ja) 2020-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5443637A (en) Means for continuously coating particulate material
US10448663B2 (en) Coffee roaster
US10760039B2 (en) Controlled germination apparatus
JP7297238B2 (ja) 茶葉の加工装置
JP2009219423A (ja) 茶の葉の殺青方法、荒茶製造システム、および荒茶の製造方法
KR20160135385A (ko) 회전식 곡물 건조 및 볶음 장치
JP2005152309A (ja) ドラム式洗濯乾燥機
JP3841731B2 (ja) 殺青装置
JP6770399B2 (ja) 生葉の香味誘発萎凋装置並びにこの装置を用いた生葉の香味誘発萎凋方法
JP2007105373A (ja) 衣類乾燥機
JP2019062781A (ja) 茶葉の発酵装置
JP4285956B2 (ja) 茶葉加熱処理装置
JP2019110769A (ja) 煎餅生地乾燥装置
JP2006204183A (ja) 撹拌型加熱処理装置と製茶方法
KR20110124049A (ko) 곡물 볶음기
JP4089766B2 (ja) 食材の殺菌処理機
CN207797613U (zh) 多用途烤房
JP2003230357A (ja) 茶葉の蒸熱処理方法及び装置
JP4430376B2 (ja) 回転胴型中揉機
JP2004065089A (ja) 殺青装置
KR20140083638A (ko) 곡물 증숙 건조 일관 제조장치
CN215684606U (zh) 茶叶的萎凋摇青设备
CN220472103U (zh) 一种茶叶烘干机
CN216620084U (zh) 一种具有自干燥功能的转轮除湿机
CN215684593U (zh) 一种茶叶滚筒杀青机

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190826

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7297238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150