JP7297235B2 - 含フッ素ポリマーの製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、含フッ素ポリマーの製造方法に関する。
従来、含フッ素ポリマーの製造方法としては、乳化重合、懸濁重合等が採用されている。
例えば、特許文献1には、LogPOWが3.4以下の含フッ素界面活性剤及び重合開始剤の存在下、テトラフルオロエチレン、又は、テトラフルオロエチレンと上記テトラフルオロエチレンと共重合可能な変性モノマーとの乳化重合を水性媒体中で行う工程を含み、上記含フッ素界面活性剤の使用量は、水性媒体の4600~500000ppmに相当する量である方法によって、ポリテトラフルオロエチレン水性分散液を製造することが記載されている。
ところで、特許文献2には、炭素原子間の二重結合を有するモノマーを含有する第1液体試料が静電噴霧された正又は負に帯電した第1液滴と、ラジカル開始剤を含有する第2液体試料が静電噴霧された、前記第1液滴とは逆に帯電した第2液滴とを、媒体液体中で衝突させて重合反応させ、ポリマーを得るステップを少なくとも含む、液中エレクトロスプレー法によるポリマーの製造方法が記載されている。
特許文献3には、所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル及び第1エレクトロスプレーノズルとの間に電場を形成するための対向電極(CE)を媒体液体中に設置し、該第1エレクトロスプレーノズルとCEとの間に電位差を与えて第1液体試料を媒体液体中で帯電した液滴状に断片化し、該第1エレクトロスプレーノズルから該CEに向かって静電噴霧する液中エレクトロスプレー法も記載されている。また、特許文献4には、第一溶液を霧状にして噴霧するための第一噴射ノズルを備えたエレクトロスプレーを構成する第一噴霧手段と、第二溶液を霧状にして噴霧するための第二噴射ノズルとを備えたエレクトロスプレーを構成する第二噴霧手段と、前記第一噴霧手段及び第二噴霧手段に電位差を与えるための電圧印加手段とを備えるマイクロ反応場形成装置も記載されている。
特許文献5には、アクリル酸系単量体に対して、界面活性剤不存在下または0.003重量%以下の界面活性剤の存在下で、単量体水溶液と不活性ガスとをマイクロバブル発生装置で混合し、不活性ガスの気泡を単量体水溶液に懸濁させて単量体を重合させる製造方法が記載されている。
国際公開第2014/084399号 国際公開第2018/043696号 特開2015-213905号公報 国際公開第2012/173262号 特開2014-237846号公報
本開示は、微小な粒子の含フッ素ポリマーを製造することができる方法を提供することを目的とする。
本開示の含フッ素ポリマーの製造方法は、静電噴霧により形成された含フッ素オレフィンを含む気泡と、重合開始剤を含む液体媒体(B)とを接触させて、含フッ素オレフィンを重合する重合工程を含むことを特徴とする。
本開示の製造方法は、さらに、上記液体媒体(B)と2層分離した液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、上記気泡を形成する工程を含むことが好ましい。
本開示の製造方法はまた、さらに、液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、上記気泡を形成する工程、及び、液体媒体(A)中に、重合開始剤を含む液体媒体(B)を静電噴霧し、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる液滴を作製する工程を含むことも好ましい。
上記含フッ素オレフィンは、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、フルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキルエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、一般式(1):CH=CFRf(式中、Rfは炭素数1~12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、フッ素化ビニルヘテロ環状体、及び、架橋部位を与えるモノマーからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
上記気泡は、体積平均気泡径が0.1~200nmであることが好ましい。
上記静電噴霧は、0.10V/m以上の電界強度で行うことが好ましい。
上記静電噴霧はまた、ノズル内径が5.0mm以下であるエレクトロスプレーノズルにより行うことが好ましい。
本開示はまた、含フッ素界面活性剤を実質的に含まず、体積平均粒子径が0.1~200nm以下である含フッ素ポリマー粒子を含むことを特徴とする分散液を提供する。
本開示は更に、含フッ素界面活性剤を実質的に含まず、体積平均粒子径が0.1~200nm以下であることを特徴とする含フッ素ポリマー粒子を提供する。
本開示の含フッ素ポリマーの製造方法は、微小な粒子の含フッ素ポリマーを製造することができる。
本開示の含フッ素ポリマーの製造方法を模式的に示す図であり、液体媒体(A)からなる第1層にエレクトロスプレーノズルを設置し、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層に電極を設置して、エレクトロスプレーノズルにより静電噴霧する態様を示す。 本開示の含フッ素ポリマーの製造方法を模式的に示す図であり、液体媒体(A)からなる第1層にエレクトロスプレーノズルを設置し、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層上の第3層に電極を設置して、エレクトロスプレーノズルにより静電噴霧する態様を示す。 本開示の含フッ素ポリマーの製造方法を模式的に示す図であり、2台のエレクトロスプレーノズルから含フッ素オレフィンを含む気体と、重合開始剤を含む液体媒体(B)とをそれぞれ静電噴霧する態様を示す。
従来の含フッ素ポリマーの製造方法において、微小な粒子の含フッ素ポリマーを製造するためには、含フッ素界面活性剤を使用する必要があった。本開示の製造方法は、静電噴霧(エレクトロスプレー)により形成した気泡と、重合開始剤を含む液体媒体とを接触させることによって、含フッ素界面活性剤を使用しなくても微小なポリマー粒子を形成できることが見いだされ完成したものである。
以下、本発明を具体的に説明する。
本開示の製造方法は、静電噴霧により形成された含フッ素オレフィンを含む気泡と、重合開始剤を含む液体媒体(B)とを接触させて、含フッ素オレフィンを重合する重合工程を含む。
上記静電噴霧は、例えば、電場が形成された液体媒体(A)中に含フッ素オレフィンを含む気体を噴霧することにより行うことができる。本開示の製造方法は、上記重合工程に加えて、含フッ素オレフィンを含む気体を、電場が形成された液体媒体(A)中に静電噴霧する工程を含むことが好ましい。
従来、液体の静電噴霧は行われていたが、気体の静電噴霧は検討されていなかった。本開示の含フッ素ポリマーの製造方法は、液体の媒体中に気体を安定に静電噴霧して気泡を形成できることを見いだし、含フッ素オレフィンを含む気泡と、重合開始剤を含む液体とを接触させて含フッ素オレフィンの重合を実現したものである。
静電噴霧(エレクトロスプレー法)では、電場におかれた媒体中に、含フッ素オレフィンを含む気体をエレクトロスプレーノズル(以下「ESN」とも記載する)から放出することによって、上記気泡を形成することができる。静電噴霧により形成された気泡は正又は負に帯電することとなる。静電噴霧により気泡を形成することによって、微小な気泡を形成することができ、該気泡中又は気液界面で反応が進行するため微小な粒子の含フッ素ポリマーを製造することができる。更に、同一極性を持つ気泡はお互いに反発しあい合一しにくいので、大きな表面積を保持したまま反応場に留まるので反応収率を高めることができる。
液体同士の静電噴霧は、一方の液体がモノマーとなるため、圧力を掛けてもモノマー液体粒子より小さな粒子を形成することが難しい。気泡の場合では、圧力を掛けると気泡より小さな粒子を形成することが容易である。
また、液体の比誘電率は気体よりも大きいため、より小さな粒子径を形成するには強い電場が必要であるが、本開示の製造方法では液体の静電噴霧よりも小さい電場で気泡を形成することができる。
上記気泡は、体積平均気泡径が0.1~200nmであることが好ましい。静電噴霧により上記体積平均気泡径を有する気泡を形成することができる。体積平均気泡径は、150nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましく、50nm以下が更に好ましく、20nm以下が特に好ましい。体積平均気泡径は小さい方がよいが、例えば、0.5nm以上であってよく、1nm以上であってもよい。
上記体積平均気泡径は、定量レーザー回折・散乱法、動的光散乱法やレーザー回折法により測定される。
気泡の粒子を小さくするには、電界強度が高いことが好ましい。しかし、電界強度が高すぎると放電破壊が発生するため、粒子が発生しない。
上記静電噴霧は、0.10V/m以上の電界強度で行うことが好ましい。上記電界強度は、1.0V/m以上であることがより好ましく、1.0×10V/m以上が更に好ましく、1.0×10V/m以上が殊更好ましい。また、より微小な気泡を製造する観点から、2.5×10V/m以上が好ましく、より好ましくは5×10V/m以上であり、更に好ましくは7.5×10V/m以上であり、特に好ましくは1.0×10V/m以上である。また、上記電界強度は、1.0×1011V/m以下が好ましく、1.0×1010V/m以下がより好ましく、1.0×10V/m以下が更に好ましい。電界強度が高すぎると放電破壊が発生するおそれがあるため、3.0×10V/m以下が好ましく、2.0×10V/m以下がより好ましく、1.0×10V/m以下が更に好ましい。
液体媒体中における気体のエレクトロスプレーでは、エレクトロスプレーノズル先端に円錐形の気体が形成され、その先端から帯電泡が噴霧される。エレクトロスプレーでは、最も強い電場がかかっているノズル先端部から気体が流出してくる。ノズル先端に集まっていた過剰電荷が、気体に移動する。気体中の過剰電荷が増大すると、電荷同士のクーロン反発により、静電反発力が生じる。一方、液体媒体と気泡の界面には界面張力が働き、表面積を小さくしようとして内部に向かう力として働く。静電反発力が界面張力を超えると帯電した気泡が噴霧される。
よって、より微小な気泡を発生するためには、強電場を形成することが好ましい。上記静電噴霧は、エレクトロスプレーノズル先端から含フッ素オレフィンを噴霧するものであることが好ましく、上記ノズル内径は、5.0mm以下が好ましく、3.0mm以下が更に好ましい。1.0mm以下が殊更好ましく、0.50mm以下が特に好ましい。例えば、ノズル外径260μm、ノズル内径130μmのステンレス製注射針を使用することが多い。さらに細い針で強い電場を形成すれば気泡は小さくなる。なお、キャピラリーチューブを用いる場合、上記ノズル内径はキャピラリー内径と同じである。
含フッ素オレフィンを重合する温度は、含フッ素オレフィン、重合開始剤、媒体に依存し、限定されるものではないが、上記媒体及び重合開始剤を含む液体の沸点以下であることが好ましい。通常は、0~150℃であり、好ましくは、10~100℃である。
重合圧力は、0(大気圧)~10MPaであり、好ましくは、0.05~5.0MPaである。
体積平均粒子径がより小さい含フッ素ポリマーを得る観点から、重合圧力は、0.11MPa以上であることが好ましく、0.13MPa以上であることがより好ましく、0.15MPa以上であることが更に好ましい。
上記重合圧力は、反応容器を密閉し、窒素等を反応容器中に圧入すること等によって調整することができる。
含フッ素オレフィンを重合する時間は特に限定されない。静電噴霧が継続している場合には反応が進行し、静電噴霧の終了とともに、反応を終了することができる。静電噴霧を行ないながら、生成した含フッ素ポリマーを分液により連続的に系外に取り出す方法を用いることにより、連続的に含フッ素ポリマーを製造することもできる。
上記含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧する速度(噴霧速度)は、媒体中で上記気泡を発生できる速度であれば限定されないが、例えば、1μL/分以上100mL/分以下が好ましい。より好ましくは10μL/分以上であり、更に好ましくは、100μL/分以上である。また、より好ましくは、50mL/分以下であり、更に好ましくは、10mL/分以下である。
上記液体媒体(A)は、電場を形成することができ、また、上記気泡を形成できるものであれば特に限定されず、例えば、比誘電率が1.0~30の有機溶媒を使用することができる。
上記液体媒体(A)としては、比誘電率が低い液体(以下「低誘電率液体」とも記載する。)が好ましい。低誘電率液体は、比誘電率が、好ましくは25以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下、さらにより好ましくは10以下、特に好ましくは5以下である液体が挙げられる。比誘電率の下限としては、例えば、1.5である。
上記液体媒体(A)としては、重合温度において液体である化合物が好ましく、例えば、室温(25℃)で液体である化合物が好ましい。具体的には、n-ヘキサン、ペンタン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素、シクロヘキサンなどの環式飽和炭化水素;シクロペンチルメチルエーテル(比誘電率4.76)、ジイソプロピルエーテル(比誘電率3.81)、メチル-t-ブチルエーテル(比誘電率2.6)等のエーテル;塩化ベンジル(比誘電率7.0)、クロロホルム(比誘電率6.15)、1-クロロオクタン(比誘電率5.05)、四塩化炭素(比誘電率2.238)、パーフルオロヘキサン等のハロゲン化炭化水素;エタノール(比誘電率24.55)、1-ブタノール(比誘電率17.51)、1-ペンタノール(比誘電率13.9)、1-オクタノール(比誘電率10.3)等のアルコール;炭酸ジメチル(比誘電率2.8)等のカーボネート等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素に含まれるハロゲンとしては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。これらの媒体は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
上記液体媒体(A)としては、好ましくはカーボネート、アルカン及びアルキルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種である。
上記アルカンとしては、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよい炭素数5以上18以下である鎖状アルカン、及び、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよい炭素数5以上18以下である環式アルカンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。例えば、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、パラフィン、及び、流動パラフィンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記液体媒体(A)としてはまた、含フッ素溶媒が好ましく、例えば、含フッ素アルカン、含フッ素アルキルエーテル、及び、含フッ素アルキルアミンからなる群より選択される少なくとも1種を好適に採用できる。
上記液体媒体(A)としてより好ましくは、含フッ素アルキルエーテル及び含フッ素アルカンからなる群より選択される少なくとも1種であり、更に好ましくは、含フッ素アルキルエーテルである。
上記含フッ素アルカンは、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよい。含フッ素アルカンの炭素数は、5~20が好ましく、6~10がより好ましい。
含フッ素アルカンはアルカンの水素原子のすべてがフッ素原子に置き換わったパーフルオロアルカンでもよいし、水素原子の一部がフッ素原子に置き換わったハイドロフルオロアルカンでもよい。
含フッ素アルカンとして具体的には、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロデカン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ(1,3-ジメチルシクロヘキサン)、パーフルオロデカリン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-トリデカフルオロオクタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン、3M社製のFC-87、FC-84、FC-77、パーフルオロケロセン等が挙げられる。
上記含フッ素アルキルエーテルは、酸素原子に結合する2つのアルキル基のうち少なくとも一方にフッ素原子が1以上置換していればよい。含フッ素アルキルエーテルを構成するフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよいが、直鎖状又は分岐鎖状が好ましい。含フッ素アルキルエーテルに含まれるフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基の炭素数は、例えば5~20であり、6~10が好ましい。含フッ素アルキルエーテルに含まれるフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基は同一であっても、異なっていてもよい。含フッ素アルキルエーテルはアルキルエーテルの水素原子のすべてがフッ素原子に置き換わったパーフルオロアルキルエーテルでもよいし、水素原子の一部がフッ素原子に置き換わったハイドロフルオロアルキルエーテルでもよい。
含フッ素アルキルエーテルとして具体的には、1,1,2,2-テトラフルオロエチル-2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、1-メトキシ-1,1,2,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、1-エトキシ-1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン、3-メトキシ-1,1,1,2,2,3,4,4,5,5,6,6,6-トリデカフルオロヘキサン、1-メトキシ-1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6-トリデカフルオロヘキサン、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1、1、1、2、2、3、4、5、5、5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、SOLVEY社製のGALDEN HT55、GALDEN HT70、GALDEN HT90、GALDEN ZT150、GALDEN HT170、GALDEN ZT180、GALDEN HT200、FOMBLINE Y等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
含フッ素アルキルアミンは、一級アミン、二級アミン及び三級アミンのいずれでもよく、なかでも三級アミンが好ましく用いられる。含フッ素アルキルアミンは、窒素原子に結合するアルキル基のうちの少なくとも1つにフッ素原子が1以上置換していればよい。含フッ素アルキルアミンを構成するフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基部分は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよいが、直鎖状又は分岐鎖状が好ましい。含フッ素アルキルアミンに含まれる1つのアルキル基の炭素数は、例えば3~50であり、9~30が好ましい。含フッ素アルキルアミンに含まれるフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基部分が2以上ある場合、それらは同一であっても、異なっていてもよい。含フッ素アルキルアミンはアルキルアミンの水素原子のすべてがフッ素原子に置き換わったパーフルオロアルキルアミンでもよいし、水素原子の一部がフッ素原子に置き換わったハイドロフルオロアルキルアミンでもよい。
含フッ素アルキルアミンとして具体的には、パーフルオロトリプロピルアミン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリペンチルアミン、パーフルオロトリヘキシルアミン、パーフルオロトリヘプチルアミン、パーフルオロトリオクチルアミン、パーフルオロトリノニルアミン、パーフルオロトリデシルアミン等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
上記重合開始剤を含む液体媒体(B)は本開示の製造方法における各実施態様に応じて適宜選択すればよい。例えば、導電性液体に重合開始剤を添加したものでもよいし、非導電性液体に重合開始剤を添加したものでもよく、本開示の製造方法を実施する形態にあわせて適宜選択すればよい。
上記導電性液体としては、例えば、導電率が1.0×10S/m以上の液体を用いることができ、具体的には、イオンなどを含む水、メタノール等が挙げられる。
上記非導電性液体としては、例えば、導電率が1.0×10S/m以下の液体を用いることができ、具体的には、トルエン、アセトン等の有機溶媒が挙げられる。
本開示の製造方法は、上記重合工程に加えて、上記重合開始剤を含む液体媒体(B)と2層分離した液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、上記気泡を形成する工程を含むことが好適な態様(以下、本開示の第1態様ともいう)の一つである。
本開示の第1態様では、上記液体媒体(A)からなる第1層と、上記重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層とが2層分離して積層構造が形成されており、第1層に含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧することによって上記気泡を形成し、該気泡と重合開始剤を含む液体からなる第2層とが接触することで含フッ素オレフィンの重合が行われる。
本開示の第1態様では、具体的には、上記液体媒体(A)からなる第1層にエレクトロスプレーノズルを設置し、上記重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層に電極を設置し、エレクトロスプレーノズルと電極との間に電圧を印加し、上記液体媒体(A)からなる第1層にエレクトロスプレーノズルから含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧して、含フッ素オレフィンを含み正又は負に帯電した気泡を形成し、第2層に接触させることで実施することができる。この場合、第2層を構成する重合開始剤を含む液体媒体(B)は導電性液体であることが好ましい。電極を設置する重合開始剤を含む液体媒体(B)(第2層)が導電性液体であることによって、上記液体媒体(A)(第1層)に電場を形成することができ、静電噴霧により形成された上記気泡が重合開始剤を含む液体媒体(B)(第2層)と接触し、微小な含フッ素ポリマー粒子を製造することができる。
上記のように第2層に電極を設置する場合、第1層及び第2層の一方が上層であり、他方が下層であり、第1層及び第2層のどちらが上層でも下層でもよい。通常、気泡は上昇することから、上記液体媒体(A)からなる第1層が下層であり、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層が上層であることが好ましい。
上記のように第2層に電極を設置する場合、第2層に設置する電極の材質は第1層に電場を形成することができるものであれば特に限定されないが、重合開始剤を含む液体媒体(B)により腐食しないものが好ましい。例えば、ステンレス、白金、金等の金属を用いることができる。
第2層に電極を設置する場合、第1層と第2層との体積比は特に限定されず、例えば、第1層のみにエレクトロスプレーノズルが浸されるものであれば、任意に設定できる。
例えば、第1層と第2層との体積比(第1層:第2層)は1:99~99:1であってよく、10:90~90:10であってよい。
上記第1態様において、エレクトロスプレーノズルの噴霧口と電極との間の距離は、特に限定されず、例えば、1cm以上、好ましくは2cm以上の範囲内で適宜設定することができる。第1ESNの噴霧口と電極との間の距離の上限は電場強度と装置の寸法に合わせて適宜設定し得る。
エレクトロスプレーノズルと電極との間に与える電位差の下限は特に限定されず、例えば、0.1kV以上、好ましくは2kV以上の範囲内で適宜設定することができる。エレクトロスプレーノズルと電極との間に与える電位差の上限は、特に限定されず、例えば、20kV以下、好ましくは15kV以下の範囲内で適宜設定することができる。
エレクトロスプレーノズルと電極との間に電位差を与える方法は特に限定されず、例えば、1つの電源をエレクトロスプレーノズル及び電極に接続し、エレクトロスプレーノズルと電極との間に電圧を印加してもよいし、2つの電源を使用してエレクトロスプレーノズルの電位及び電極の電位を制御する方法を用いてもよい。エレクトロスプレーノズルと電極との間に電位差が生じればよく、例えば、エレクトロスプレーノズルを+の電位、電極を-の電位としてもよいし、エレクトロスプレーノズルを-の電位、電極を+の電位としてもよい。また、エレクトロスプレーノズルの電位が0で電極が-の電位であってもよいし、エレクトロスプレーノズルの電位が0で電極が+の電位であってもよいし、エレクトロスプレーノズルの電位が-の電位で電極の電位が0であってもよいし、エレクトロスプレーノズルの電位が+の電位で電極の電位が0であってもよい。電極の電位が0である場合、電極をアースと接続してもよい。
エレクトロスプレーノズルと電極とは一対でもよいし、複数対でもよいし、エレクトロスプレーノズルと電極との数は異なっていてもよい。
エレクトロスプレーノズルとしては、電場を形成させるために、ステンレスチューブ、表面を金等の金属でメッキしたキャピラリーチューブ、炭素キャピラリーチューブ等が挙げられる。かかるキャピラリーチューブは、さらに、その先端が露出するような状態でステンレス等の金属チューブあるいは炭素チューブでその一部が覆われていてもよい。
図1を用いて、上述した第2層に電極を設置する態様をより具体的に説明する。反応容器19中に、液体媒体(A)からなる第1層11と、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層12とを充填し、第1層11にエレクトロスプレーノズル17を設置し、第2層12に電極18を設置する。第2層に導電性液体を使用する場合、電極18の電位は0となるため、電極はアースと接続してもよい。
第1層11に設置されたエレクトロスプレーノズル17に電圧を印加することによって、液体媒体(A)からなる第1層11に電場を形成し、エレクトロスプレーノズル17から含フッ素オレフィンを含む気体が静電噴霧され、発生した正又は負に帯電した気泡と第2層とが接触することによって重合反応を行うことができる。
本開示の第1態様ではまた、例えば、上記液体媒体(A)からなる第1層と、上記重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層と、液体からなる第3層とがこの順に積層し、第1層にエレクトロスプレーノズルを設置し、第3層に電極を設置して行うこともできる。
この場合、第1層を構成する液体媒体(A)、第2層を構成する液体媒体(B)及び第3層を構成する液体はいずれも、重合を行うことができる組合せであれば導電性であっても、非導電性であってもよいが、第1層を構成する液体媒体(A)が非導電性(誘電性)であり、第2層を構成する重合開始剤を含む液体媒体(B)は導電性であり、第3層では非導電性(誘電性)液体を採用することが好ましい。このような態様にすることによって、第1層及び第2層に電場が形成され、静電噴霧により形成された上記気泡と、重合開始剤を含む液体媒体(B)(第2層)とが接触し、微小な含フッ素ポリマー粒子を形成することができる。
第3層に電極を設置する場合、第1層を構成する液体媒体(A)には、上述したものと同じもの(低誘電率液体、含フッ素溶媒等)を用いることができる。
また、第2層を構成する重合開始剤を含む液体媒体(B)には、水、アルコール等を用いることができる。
第3層にも上述した媒体で採用できるものとして例示したもの(低誘電率液体、含フッ素溶媒等)、を用いることができる。但し、3層構造を形成するためには、比重が低い媒体を採用する。
上記のように第3層に電極を設置する場合、第3層に設置する電極の材質は第1層及び第2層に電場を形成することができるものであれば特に限定されないが、第3層を構成する液体によって腐食しないものが好ましい。例えば、ステンレス、白金、金等の金属を用いることができる。
第3層を構成する非導電性液体としては、アルカン、流動パラフィン等が挙げられる。第3層に電極を設置する場合、第1層と第2層と第3層との体積比は特に限定されず、例えば、第1層のみにエレクトロスプレーノズルが浸されるものであれば、任意に設定できる。
例えば、第1層と第2層との体積比(第1層:第2層)は1:99~99:1であってよく、10:90~90:10であってよい。また、第1層と第3層との体積比(第1層:第3層)は1:99~99:1であってよく、10:90~90:10であってよい。
上記のように第3層に電極を設置する場合、第1ESNの噴霧口と電極との間の距離は、特に限定されず、例えば、1cm以上、好ましくは2cm以上の範囲内で適宜設定することができる。第1ESNの噴霧口と電極との間の距離の上限は、電場強度と装置の寸法に合わせて適宜設定し得る。
エレクトロスプレーノズルと電極との間に与える電位及び電位差に関しては、上述した第2層に電極を設置する形態と同様である。
図2を用いて、第3層に電極を設置する場合をより具体的に説明する。反応容器29中に、液体媒体(A)からなる第1層21と、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる第2層22aと、非導電性液体からなる第3層22bとを充填し、第1層21にエレクトロスプレーノズル27を設置し、第3層22bに電極28を設置する。
第1層に設置されたエレクトロスプレーノズル27に電圧を印加することによって、第1層21及び第2層22aに電場を形成し、エレクトロスプレーノズル27により含フッ素オレフィンを含む気体が静電噴霧され、発生した正又は負に帯電した気泡と第2層とが接触することによって重合反応を行うことができる。
本開示の製造方法はまた、液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、上記気泡を形成する工程(以下「気泡形成工程」とも記載する)、及び、液体媒体(A)中に、重合開始剤を含む液体媒体(B)を静電噴霧し、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる液滴を形成する工程(以下「液滴形成工程」とも記載する)を含むことも好ましい態様(以下、本開示の第2態様ともいう)の一つである。
上記気泡形成工程及び液滴形成工程は、例えば、エレクトロスプレーを用いたエレクトロスプレー法により実施できる。例えば、2台のエレクトロスプレーノズルを媒体中で好ましくは対向させ、両者に電位差を与えることによって、液体媒体(A)中で一方のエレクトロスプレーノズルから含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、他方のエレクトロスプレーノズルから重合開始剤を含む液体媒体(B)を静電噴霧することによって、正又は負に帯電した気泡と、上記気泡とは逆に帯電した液滴とが形成される。上記気泡と液滴とは静電引力によって接触して重合が行われる。このような方法により、特別な撹拌を行うことなく効率よく微小な含フッ素ポリマー粒子を形成することができる。
本開示の製造方法の好適な態様の一つとしては、上記重合工程に加えて、液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(第1ESN)と、重合開始剤を含有する液体媒体(B)を静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(第2ESN)とを対向させて設置する工程、第1ESNと第2ESNとの間に電位差を与え、第1ESN及び第2ESNのそれぞれから含フッ素オレフィンを含む気体及び重合開始剤を含む液体媒体(B)を液体媒体(A)中に静電噴霧する工程を含む態様である。
第1ESNと第2ESNとの間に与える電位差の下限は、特に限定されず、例えば、0.1kV以上、好ましくは2kV以上の範囲内で適宜設定することができる。第1ESNと第2ESNとの間に与える電位差の上限は、特に限定されず、例えば、20kV以下、好ましくは15kV以下の範囲内で適宜設定することができる。第1ESNと第2ESNとの間に与える電位差を与える方法は、特に限定されず、例えば、1つの電源を第1ESN及び第2ESNに接続し、第1ESNと第2ESNとの間に電圧を印加しても、2つの電源を使用して第1ESNの電位及び第2ESNの電位を制御する方法を用いてもよい。第1ESNと第2ESNとの間に電位差が生じればよく、含フッ素オレフィンを含む気泡が正に、重合開始剤を含む液滴が負に帯電するようにしてもよいし、その逆でもよい。例えば、第1ESNを+の電位とし第2ESNを-の電位としても、第1ESNを-の電位とし第2ESNを+の電位としても、第1ESNの電位が0で第2ESNが-の電位であっても、第1ESNの電位が0で第2ESNが+の電位であっても、第1ESNが-の電位で第2ESNの電位が0であっても、第1ESNが+の電位で第2ESNの電位が0であってもよい。
第1ESNの噴霧口と第2ESNの噴霧口との間の距離は、特に限定されず、例えば、1cm以上、好ましくは2cm以上の範囲内で適宜設定することができる。第1ESNの噴霧口と第2ESNの噴霧口との間の距離の上限は特に限定されず、エレクトロスプレー装置の寸法に合わせて適宜設定し得る。
液体媒体(A)中に間隔を開けて設ける第1ESNと第2ESNとは一対や複数対のように対となっていることが好ましいが、第1ESNと第2ESNとの数が異なっていてもよい。第1ESNと第2ESNは、それぞれが噴霧する気泡と液滴が多くの交点を形成できるように配置することが好ましく、より好ましくは対向する位置に配置する。
2台のエレクトロスプレーノズルを用いる装置の具体例を図3に示す。含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(第1ESN)37aと、重合開始剤を含む液体媒体(B)を静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(第2ESN)37bを対向させて媒体31中に設置し、第1エレクトロスプレーノズル37aと第2エレクトロスプレーノズル37bとの間に電位差を与える電源33を設置する。これにより、第1エレクトロスプレーノズル37aから正又は負に帯電した気泡A3が静電噴霧され、第2エレクトロスプレーノズル37bから気泡A3とは逆に帯電した液滴B3が静電噴霧され、静電引力によって衝突・融合し、重合反応を行うことができる。
図3に示すようにエレクトロスプレーノズル37aは、含フッ素オレフィンを含む気体が充填されたボンベ36に接続され、バルブ24等により含フッ素オレフィンを含む気体の供給量を調整することができる。また、エレクトロスプレーノズル37bは、重合開始剤を含む液体媒体(B)が充填されたポンプ32に接続され、重合開始剤を含む液体媒体(B)の供給量を調整することができる。
上記含フッ素オレフィンは、炭素原子間に二重結合を有し、炭素原子に少なくとも1つのフッ素原子が結合し、反応温度(例えば、室温)で気体である化合物であればよい。
具体的には、上記含フッ素オレフィンは、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、フルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキルエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、一般式(1):CH=CFRf(式中、Rfは炭素数1~12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、フッ素化ビニルヘテロ環状体、及び、架橋部位を与えるモノマーからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
本開示の製造方法は、含フッ素オレフィンに加えて、非フッ素オレフィンを重合するものであってもよい。
上記非フッ素オレフィンは、フッ素原子を含まず、炭素原子間に二重結合を持つ化合物であり、反応温度(例えば室温)で気体である化合物であればよい。
例えば、下記一般式(a):
C=CR (a)
(上式中、R、R、R及びRは、同じでも異なってもよく、独立して、好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシ基、アセトキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトリル基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン基、ボロン基、ホスフィン基、スルホ基及びシリル基からなる群から選ばれる。それらはさらに置換基としてアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシ基、アセトキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトリル基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン基、ボロン基、ホスフィン基、スルホ基及びシリル基からなる群から選ばれる1つ以上を有していてもよい。また、R、R、R及びRのうちの2以上が環を形成していてもよい。 )で表されるものを用いることができる。
上記非フッ素オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン等の炭素数2~4の炭化水素;塩化ビニル;ブタジエン等のジエン;等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。上記非フッ素オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、及び、ブタジエンからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
得られる含フッ素ポリマーとしては、含フッ素オレフィンに由来する重合単位を有するものであればよいが、例えば、例えば以下に示す含フッ素ポリマーの1以上を含むものであってよいが、これに限定されるものではない。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、TFEと、TFEと共重合可能な別のモノマー(フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等の含フッ素モノマー、エチレン、プロピレン、イソブテン等の非フッ素炭化水素オレフィン、アルキルビニルエーテル等)とのコポリマー(例えばテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)コポリマー(PFA)およびエチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)等)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、およびエチレン-クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)等のフッ素樹脂、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー等のフッ化ビニリデン系ゴム(FKM)、テトラフルオロエチレン-プロピレンゴム(FEPM)、およびテトラフルオロエチレン-パーフルオロメチルビニルエーテルゴム(FFKM)等のフッ素ゴム、ならびに含フッ素エラストマー等。本明細書において、「含フッ素ポリマー」には、分子量が約10000~500000程度の低分子量ポリマー(例えば低分子量PTFE等)も含まれる。
上記含フッ素ポリマーは、ポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。上記ポリテトラフルオロエチレンは、TFE単独重合体であってもよいし、TFE単位とTFEと共重合可能な変性モノマーに基づく変性モノマー単位とを含む変性PTFEであってもよい。また、高分子量PTFEであってもよいし、低分子量PTFEであってもよいが、特に高分子量PTFEであることが好ましい。
高分子量PTFEは、通常、非溶融加工性及びフィブリル化性を有するものであり、例えば、標準比重(SSG)が2.130~2.280である。上記標準比重は、ASTM D4895-89に準拠して成形されたサンプルを用い、ASTM D-792に準拠した水置換法により測定する。本開示において、「高分子量PTFE」とは、標準比重が上記の範囲内にあることを意味する。
上記重合開始剤としては、上記反応が進行し、含フッ素ポリマーを製造することができるものであれば限定されない。例えば、ラジカル重合開始剤であってもよいし、イオン重合開始剤であってもよいが、好ましくはラジカル重合開始剤である。
上記ラジカル重合開始剤としては、上記重合温度でラジカルを発生しうるものであれば特に限定されず、公知の油溶性及び/又は水溶性のラジカル開始剤を使用することができる。更に、還元剤等と組み合わせてレドックスとして重合を開始することもできる。上記ラジカル重合開始剤の濃度は、モノマーの種類、目的とする含フッ素ポリマーの分子量、反応速度によって適宜決定される。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、油溶性ラジカル重合開始剤または水溶性ラジカル重合開始剤を使用できる。静電噴霧を効率的に行う観点から、上記ラジカル重合開始剤は水溶性ラジカル重合開始剤が好ましい。また、ラジカル重合開始剤はメディエーターと組み合わせて使用してもよい。
油溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の油溶性の過酸化物であってよく、たとえばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジsec-ブチルパーオキシジカーボネートなどのジアルキルパーオキシカーボネート類、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル類、ジt-ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類などが、また、ジ(ω-ハイドロ-ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω-ハイドロ-テトラデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω-ハイドロ-ヘキサデカフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロバレリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(ω-クロロ-ヘキサフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(ω-クロロ-デカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(ω-クロロ-テトラデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ω-ハイドロ-ドデカフルオロヘプタノイル-ω-ハイドロヘキサデカフルオロノナノイル-パーオキサイド、ω-クロロ-ヘキサフルオロブチリル-ω-クロ-デカフルオロヘキサノイル-パーオキサイド、ω-ハイドロドデカフルオロヘプタノイル-パーフルオロブチリル-パーオキサイド、ジ(ジクロロペンタフルオロブタノイル)パーオキサイド、ジ(トリクロロオクタフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(テトラクロロウンデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(ペンタクロロテトラデカフルオロデカノイル)パーオキサイド、ジ(ウンデカクロロドトリアコンタフルオロドコサノイル)パーオキサイドのジ[パーフロロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類などが代表的なものとしてあげられる。
油溶性ラジカル開始剤としてはまた、アゾ系開始剤を用いることができる。アゾ系開始剤としては、アゾニトリル、アゾカルボン酸、アゾアミド、アゾアミジン、アゾイミダゾリン等を挙げることができ、これらの1種類または2種類以上を使用することができる。
水溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の水溶性過酸化物であってよく、たとえば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸などのアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、t-ブチルパーマレエート、t-ブチルハイドロパーオキサイドなどがあげられる。サルファイト類、亜硫酸塩類のような還元剤も併せて含んでもよく、その使用量は過酸化物に対して0.1~20倍であってよい。
例えば、30℃以下の低温で重合を実施する場合等では、水溶性重合ラジカル開始剤として、酸化剤と還元剤を組み合わせるレドックス重合開始剤を用いることも好ましい。酸化剤としては、過硫酸塩、有機過酸化物、過マンガン酸カリウム、三酢酸マンガン、セリウム硝酸アンモニウム、臭素酸塩等が挙げられる。還元剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、臭素酸塩、ジイミン、シュウ酸等が挙げられる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムが挙げられる。亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウムが挙げられる。重合開始剤の分解速度を上げるため、レドックス重合開始剤の組み合わせには、銅塩、鉄塩を加えることも好ましい。銅塩としては、硫酸銅(II)、鉄塩としては硫酸鉄(II)が挙げられる。
上記レドックス重合開始剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム/シュウ酸、過硫酸アンモニウム/重亜硫酸塩/硫酸鉄(II)、過硫酸アンモニウム/亜硫酸塩/硫酸鉄(II)、過硫酸アンモニウム/亜硫酸塩、過硫酸アンモニウム/硫酸鉄(II)、三酢酸マンガン/シュウ酸、セリウム硝酸アンモニウム/シュウ酸、臭素酸塩/亜硫酸塩、臭素酸塩/重亜硫酸塩等が挙げられ、過マンガン酸カリウム/シュウ酸、過硫酸アンモニウム/亜硫酸塩/硫酸鉄(II)が好ましい。
上記ラジカル重合開始剤の量は、含フッ素オレフィン及び必要に応じて使用される非フッ素オレフィンの合計量に対して、5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは2質量%以下である。また、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。
上記ラジカル重合開始剤は、水やその他の溶媒に溶解して用いてもよい。ラジカル重合開始剤の溶解に使用する溶媒としては、ラジカル重合開始剤を溶解できるものであれば特に限定されず、例えば、水、アルコール(エタノール等)等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。かかる溶媒としては、液体媒体(B)に対し相溶性の高いものであっても相溶性の低いものであってもよい。
ラジカル重合開始剤溶液の濃度は、特に限定されないが、例えば、0.01~90質量%、好ましくは0.1~50質量%、より好ましくは0.1~10質量%、さらに好ましくは0.1~1質量%の範囲内で適宜設定することができる。
上記重合工程は、実質的に含フッ素界面活性剤の非存在下に、フルオロモノマーを重合するものであることが好ましい。
従来、フルオロポリマーの重合には含フッ素界面活性剤が使用されてきたが、本開示の製造方法は、含フッ素界面活性剤を使用しなくてもフルオロポリマーを得ることができる。
本明細書において「実質的に含フッ素界面活性剤の非存在下に」とは、水性媒体に対して含フッ素界面活性剤が10ppm以下であることを意味し、好ましくは1ppm以下であり、より好ましくは100ppb以下であり、更に好ましくは10ppb以下であり、更により好ましくは1ppb以下である。
上記含フッ素界面活性剤としては、アニオン性含フッ素界面活性剤等が挙げられる。
上記アニオン性含フッ素界面活性剤は、例えば、アニオン性基を除く部分の総炭素数が20以下のフッ素原子を含む界面活性剤であってよい。
上記含フッ素界面活性剤としてはまた、アニオン性部分の分子量が800以下のフッ素を含む界面活性剤であってよい。
なお、上記「アニオン性部分」は、上記含フッ素界面活性剤のカチオンを除く部分を意味する。例えば、後述する式(I)で表されるF(CFn1COOMの場合には、「F(CFn1COO」の部分である。
上記含フッ素界面活性剤としてはまた、LogPOWが3.5以下の含フッ素界面活性剤が挙げられる。上記LogPOWは、1-オクタノールと水との分配係数であり、LogP[式中、Pは、含フッ素界面活性剤を含有するオクタノール/水(1:1)混合液が相分離した際のオクタノール中の含フッ素界面活性剤濃度/水中の含フッ素界面活性剤濃度比を表す]で表されるものである。
上記LogPOWは、カラム;TOSOH ODS-120Tカラム(φ4.6mm×250mm、東ソー(株)製)、溶離液;アセトニトリル/0.6質量%HClO4水=1/1(vol/vol%)、流速;1.0ml/分、サンプル量;300μL、カラム温度;40℃、検出光;UV210nmの条件で、既知のオクタノール/水分配係数を有する標準物質(ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸及びデカン酸)についてHPLCを行い、各溶出時間と既知のオクタノール/水分配係数との検量線を作成し、この検量線に基づき、試料液におけるHPLCの溶出時間から算出する。
上記含フッ素界面活性剤として具体的には、米国特許出願公開第2007/0015864号明細書、米国特許出願公開第2007/0015865号明細書、米国特許出願公開第2007/0015866号明細書、米国特許出願公開第2007/0276103号明細書、米国特許出願公開第2007/0117914号明細書、米国特許出願公開第2007/142541号明細書、米国特許出願公開第2008/0015319号明細書、米国特許第3250808号明細書、米国特許第3271341号明細書、特開2003-119204号公報、国際公開第2005/042593号、国際公開第2008/060461号、国際公開第2007/046377号、国際公開第2007/119526号、国際公開第2007/046482号、国際公開第2007/046345号、米国特許出願公開第2014/0228531号、国際公開第2013/189824号、国際公開第2013/189826号に記載されたもの等が挙げられる。
上記アニオン性含フッ素界面活性剤としては、下記一般式(N):
n0-Rfn0-Y (N
(式中、Xn0は、H、Cl又は及びFである。Rfn0は、炭素数3~20で、鎖状、分枝鎖状または環状で、一部または全てのHがFにより置換されたアルキレン基であり、該アルキレン基は1つ以上のエーテル結合を含んでもよく、一部のHがClにより置換されていてもよい。Yはアニオン性基である。)で表される化合物が挙げられる。
のアニオン性基は、-COOM、-SOM、又は、-SOMであってよく、-COOM、又は、-SOMであってよい。
Mは、H、金属原子、NR 、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであり、Rは、H又は有機基である。
上記金属原子としては、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)等が挙げられ、例えば、Na、K又はLiである。
としては、H又はC1-10の有機基であってよく、H又はC1-4の有機基であってよく、H又はC1-4のアルキル基であってよい。
Mは、H、金属原子又はNR であってよく、H、アルカリ金属(1族)、アルカリ土類金属(2族)又はNR であってよく、H、Na、K、Li又はNHであってよい。
上記Rfn0は、Hの50%以上がフッ素に置換されているものであってよい。
上記一般式(N)で表される化合物としては、
下記一般式(N):
n0-(CFm1-Y (N
(式中、Xn0は、H、Cl及びFであり、m1は3~15の整数であり、Yは、上記定義したものである。)で表される化合物、下記一般式(N):
Rfn1-O-(CF(CF)CFO)m2CFXn1-Y (N
(式中、Rfn1は、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基であり、m2は、0~3の整数であり、Xn1は、F又はCFであり、Yは、上記定義したものである。)で表される化合物、下記一般式(N):
Rfn2(CHm3-(Rfn3-Y (N
(式中、Rfn2は、炭素数1~13のエーテル結合を含み得る、部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、m3は、1~3の整数であり、Rfn3は、直鎖状又は分岐状の炭素数1~3のパーフルオロアルキレン基であり、qは0又は1であり、Yは、上記定義したものである。)で表される化合物、下記一般式(N):
Rfn4-O-(CYn1n2CF-Y (N
(式中、Rfn4は、炭素数1~12のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Yn1及びYn2は、同一若しくは異なって、H又はFであり、pは0又は1であり、Yは、上記定義したものである。)で表される化合物、及び、一般式(N):
Figure 0007297235000001
(式中、Xn2、Xn3及びXn4は、同一若しくは異なってもよく、H、F、又は、炭素数1~6のエーテル結合を含んでよい直鎖状または分岐鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基である。Rfn5は、炭素数1~3のエーテル結合を含み得る直鎖状または分岐鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキレン基であり、Lは連結基であり、Yは、上記定義したものである。但し、Xn2、Xn3、Xn4及びRfn5の合計炭素数は18以下である。)で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(N)で表される化合物としてより具体的には、下記一般式(I)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、下記一般式(II)で表されるω-Hパーフルオロカルボン酸(II)、下記一般式(III)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、下記一般式(IV)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、下記一般式(V)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、下記一般式(VI)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、下記一般式(VII)で表されるω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)、下記一般式(VIII)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)、下記一般式(IX)で表されるアルキルアルキレンカルボン酸(IX)、下記一般式(X)で表されるフルオロカルボン酸(X)、下記一般式(XI)で表されるアルコキシフルオロスルホン酸(XI)、及び、下記一般式(XII)で表される化合物(XII)、が挙げられる。
上記パーフルオロカルボン酸(I)は、下記一般式(I)
F(CFn1COOM (I)
(式中、n1は、3~14の整数であり、Mは、H、金属原子、NR 、置換基を有していてもよいイミダゾリウム、置換基を有していてもよいピリジニウム又は置換基を有していてもよいホスホニウムであり、Rは、H又は有機基である。)で表されるものである。
上記ω-Hパーフルオロカルボン酸(II)は、下記一般式(II)
H(CFn2COOM (II)
(式中、n2は、4~15の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記パーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)は、下記一般式(III)
Rf-O-(CF(CF)CFO)n3CF(CF)COOM (III)
(式中、Rfは、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基であり、n3は、0~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記パーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)は、下記一般式(IV)
Rf(CHn4RfCOOM (IV)
(式中、Rfは、炭素数1~5のパーフルオロアルキル基であり、Rfは、直鎖状又は分岐状の炭素数1~3のパーフルオロアルキレン基、n4は、1~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記アルコキシフルオロカルボン酸(V)は、下記一般式(V)
Rf-O-CYCF-COOM (V)
(式中、Rfは、炭素数1~12のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Y及びYは、同一若しくは異なって、H又はFであり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記パーフルオロアルキルスルホン酸(VI)は、下記一般式(VI)
F(CFn5SOM (VI)
(式中、n5は、3~14の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記ω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)は、下記一般式(VII)
H(CFn6SOM (VII)
(式中、n6は、4~14の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記パーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)は、下記一般式(VIII)
Rf(CHn7SOM (VIII)
(式中、Rfは、炭素数1~13のパーフルオロアルキル基であり、n7は、1~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記アルキルアルキレンカルボン酸(IX)は、下記一般式(IX)
Rf(CHn8COOM (IX)
(式中、Rfは、炭素数1~13のエーテル結合を含み得る直鎖状または分岐鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、n8は、1~3の整数であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記フルオロカルボン酸(X)は、下記一般式(X)
Rf-O-Rf-O-CF-COOM (X)
(式中、Rfは、炭素数1~6のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Rfは、炭素数1~6の直鎖状または分枝鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記アルコキシフルオロスルホン酸(XI)は、下記一般式(XI)
Rf-O-CYCF-SOM (XI)
(式中、Rfは、炭素数1~12のエーテル結合を含み得る直鎖状または分枝鎖状であって、塩素を含んでもよい、部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Y及びYは、同一若しくは異なって、H又はFであり、Mは、上記定義したものである。)で表されるものである。
上記化合物(XII)は、下記一般式(XII):
Figure 0007297235000002
式中、X、X及びXは、同一若しくは異なってもよく、H、F及び炭素数1~6のエーテル結合を含み得る直鎖状または分岐鎖状の部分または完全フッ素化されたアルキル基であり、Rf10は、炭素数1~3のパーフルオロアルキレン基であり、Lは連結基であり、Yはアニオン性基である。)で表されるものである。
は、-COOM、-SOM、又は、-SOMであってよく、-SOM、又は、COOMであってよい(式中、Mは上記定義したものである。)。
Lとしては、例えば、単結合、炭素数1~10のエーテル結合を含みうる部分又は完全フッ素化されたアルキレン基が挙げられる。
上述したように上記アニオン性含フッ素界面活性剤としては、カルボン酸系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤等が挙げられる。
上記重合工程では、含フッ素ポリマーを含む分散液が得られる。通常、得られた含フッ素ポリマーは、上記液体媒体(A)又は液体媒体(B)中に存在することとなり、該製造された含フッ素ポリマーを含む液体媒体を抽出することで含フッ素ポリマーを含む分散液が得られる。
本開示の製造方法は、得られた分散液から、フィルターろ過、遠心分離又はデカンテーション等の通常の方法により含フッ素ポリマーを分離する工程を含んでもよい。また、必要に応じて、得られた含フッ素ポリマーを洗浄してもよい。
本開示の分散液は、含フッ素界面活性剤を実質的に含まず、体積平均粒子径が0.1~200nm以下である含フッ素ポリマー粒子を含む。本開示の分散液は、上述した本開示の製造方法により得ることができる。
上記含フッ素ポリマー粒子を構成する含フッ素ポリマーとしては、上述したものが挙げられ限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、及び、ポリクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、ポリテトラフルオロエチレンが特に好ましい。
本開示の分散液において、上記含フッ素ポリマー粒子は、体積平均粒子径が0.1~200nm以下である。上記体積平均粒子径は、170nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましく、100nm以下が更に好ましく、50nm以下が更により好ましく、20nm以下が特に好ましい。
下限は特に限定されないが、0.1nmであってよく、また、1.0nmであってもよい。
上記体積平均粒子径は、動的光散乱法により測定される。含フッ素ポリマー固形分濃度1.0質量%に調整した含フッ素ポリマー水性分散液を作成し、ELSZ-1000S(大塚電子株式会社製)を使用して25℃、積算70回にて測定した値である。
溶媒(水)の屈折率は1.3328、溶媒(水)の粘度は0.8878mPa・sとした。体積平均粒子径は一次粒子に分散した状態の平均粒子径である。
上述した本開示の製造方法により、上記範囲の体積平均粒子径を有する含フッ素ポリマー粒子を得ることもできる。
本開示の分散液において、含フッ素ポリマー粒子の含有量は特に限定されないが、例えば、0.01質量%以上であってよい。
本開示の分散液は、通常、含フッ素ポリマー粒子と液体媒体とを含む。上記液体媒体としては、上述した液体媒体(A)、液体媒体(B)、第1態様の第3層を構成する非導電性液体等であってよく、本開示の製造方法で使用される液体媒体にあわせて適宜決定してよい。
本開示の分散液に含まれる液体媒体としては、例えば、水、アルコール又は炭酸ジメチルが好ましい。
本開示の分散液は、含フッ素界面活性剤を実質的に含まない。本開示の分散液において、「含フッ素界面活性剤を実質的に含まない」とは、含フッ素ポリマーに対して含フッ素界面活性剤が10ppm以下であることを意味する。含フッ素界面活性剤の含有量は、好ましくは1ppm以下であり、より好ましくは100ppb以下であり、更により好ましくは10ppb以下であり、更により好ましくは1ppb以下であり、特に好ましくは、液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC/MS/MS)による測定による、含フッ素界面活性剤が検出限界以下である。
上記含フッ素界面活性剤量は、公知な方法で定量できる。例えば、LC/MS/MS分析にて定量することが出来る。まず、得られた水性分散液をメタノールの有機溶剤に抽出し、抽出液をLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された界面活性剤を5水準以上の濃度の水溶液を作成し、それぞれの濃度のLC/MS/MS分析を行ない、エリア面積との検量線を作成する。
得られた水性分散液をメタノールにてソックスレー抽出を行ない、抽出液をLC/MS/MS分析を行なうことで定量測定することが出来る。
上記含フッ素界面活性剤としては、上述した本開示の製造方法において例示したものと同じである。例えば、アニオン性基を除く部分の総炭素数が20以下のフッ素原子を含む界面活性剤であってよく、アニオン性部分の分子量が800以下のフッ素を含む界面活性剤であってよく、LogPOWが3.5以下の含フッ素界面活性剤であってよい。
上記アニオン性含フッ素界面活性剤としては、上記一般式(N)で表される化合物が挙げられ、具体的には、一般式(N)で表される化合物、一般式(N)で表される化合物、一般式(N)で表される化合物、一般式(N)で表される化合物、及び、一般式(N)で表される化合物で表される化合物が挙げられる。より具体的には、一般式(I)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、一般式(II)で表されるω-Hパーフルオロカルボン酸(II)、一般式(III)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、一般式(IV)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、一般式(V)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、一般式(VI)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、一般式(VII)で表されるω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)、一般式(VIII)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)、一般式(IX)で表されるアルキルアルキレンカルボン酸(IX)、一般式(X)で表されるフルオロカルボン酸(X)、一般式(XI)で表されるアルコキシフルオロスルホン酸(XI)、及び、一般式(XII)で表される化合物(XII)が挙げられる。
本開示の含フッ素ポリマー粒子は、含フッ素界面活性剤を実質的に含まず、体積平均粒子径が0.1~200nm以下である。
上記体積平均粒子径は、170nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましく、100nm以下が更に好ましく、50nm以下が更により好ましく、20nm以下が特に好ましい。下限は特に限定されないが、0.1nmであってよく、また、1.0nmであってもよい。
本開示の含フッ素ポリマー粒子は、含フッ素界面活性剤を実質的に含まない。含フッ素ポリマー粒子において、「含フッ素界面活性剤を実質的に含まない」とは、含フッ素ポリマーに対して含フッ素界面活性剤が10ppm以下であることを意味する。含フッ素界面活性剤の含有量は、好ましくは1ppm以下であり、より好ましくは100ppb以下であり、更により好ましくは10ppb以下であり、更により好ましくは1ppb以下であり、特に好ましくは、液体クロマトグラフィー-質量分析法(LC/MS/MS)による測定による、含フッ素界面活性剤が検出限界以下である。
上記含フッ素界面活性剤量は、公知な方法で定量できる。例えば、LC/MS/MS分析にて定量することが出来る。まず、得られた含フッ素ポリマー粒子をメタノールの有機溶剤に抽出し、抽出液をLC/MS/MSスペクトルから、分子量情報を抜出し、候補となる界面活性剤の構造式との一致を確認する。
その後、確認された界面活性剤を5水準以上の濃度の水溶液を作成し、それぞれの濃度のLC/MS/MS分析を行ない、エリア面積との検量線を作成する。
得られた含フッ素ポリマー粒子をメタノールにてソックスレー抽出を行ない、抽出液をLC/MS/MS分析を行なうことで定量測定することが出来る。
本開示の含フッ素ポリマー粒子を構成する含フッ素ポリマーとしては、上述したものが挙げられ限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、及び、ポリクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、ポリテトラフルオロエチレンが特に好ましい。
本開示の水性分散液及び含フッ素ポリマー粒子において、上記含フッ素界面活性剤としては、上述した本開示の製造方法において例示したものと同じである。例えば、アニオン性基を除く部分の総炭素数が20以下のフッ素原子を含む界面活性剤であってよく、アニオン性部分の分子量が800以下のフッ素を含む界面活性剤であってよく、LogPOWが3.5以下の含フッ素界面活性剤であってよい。
上記アニオン性含フッ素界面活性剤としては、上記一般式(N)で表される化合物が挙げられ、具体的には、一般式(N)で表される化合物、一般式(N)で表される化合物、一般式(N)で表される化合物、一般式(N)で表される化合物、及び、一般式(N)で表される化合物で表される化合物が挙げられる。より具体的には、一般式(I)で表されるパーフルオロカルボン酸(I)、一般式(II)で表されるω-Hパーフルオロカルボン酸(II)、一般式(III)で表されるパーフルオロポリエーテルカルボン酸(III)、一般式(IV)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンカルボン酸(IV)、一般式(V)で表されるパーフルオロアルコキシフルオロカルボン酸(V)、一般式(VI)で表されるパーフルオロアルキルスルホン酸(VI)、一般式(VII)で表されるω-Hパーフルオロスルホン酸(VII)、一般式(VIII)で表されるパーフルオロアルキルアルキレンスルホン酸(VIII)、一般式(IX)で表されるアルキルアルキレンカルボン酸(IX)、一般式(X)で表されるフルオロカルボン酸(X)、一般式(XI)で表されるアルコキシフルオロスルホン酸(XI)、及び、一般式(XII)で表される化合物(XII)が挙げられる。
以下、本開示の含フッ素ポリマーの製造方法について実施例を用いて詳述するが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されない。
体積平均粒子径は下記方法で測定した。
動的光散乱法により測定される。ELSZ-1000S(大塚電子株式会社製)を使用して25℃、積算70回にて測定した。
ノベック7200(媒体)の屈折率は1.2800、粘度は0.400mPa・sとした。
炭酸ジメチル(媒体)の屈折率は、1.368、粘度は、0.585mPa・sとした。
溶媒(水)の屈折率は1.3328、粘度は0.8878mPa・sとした。
実施例1
図1に示す装置を使用し、下層溶液(媒体)として、50mlのエチルノナフルオロブチルエーテル/エチルノナフルオロイソブチルエーテル混合溶剤(3M社製、ノベック7200)を、上層溶液(ラジカル開始剤を添加することとなる溶媒)として50mlの脱イオン水とを装置に静かに加えた。下層溶液と上層溶液は反応装置内で二層に分離している。界面が乱れないように、ゆっくりと撹拌子を回した。上記下層溶液(媒体)にステンレス製のエレクトロスプレーノズル(ESN)(キャピラリー内径:0.6mm)を浸漬し、上層溶液にステンレス製の電極を浸漬した。ESNを+5kVの電位に、電極を0kVの電位にして、下層溶液に高電圧を印加してもショートしないことを確認した。このとき、ESNの先端と上層溶液との距離は、3cmであった。25℃で、0.30gの過硫酸アンモニウム、0.90gの亜硫酸アンモニウム、0.01gの硫酸鉄(II)7水和水を上層溶液に加えて溶解させた。直ちに、下層溶液にESNよりテトラフルオロエチレンを1.00ml/minの速度で加えた。ESNより下層溶液中の高電場に静電噴霧し、200mlのテトラフルオロエチレンを添加した。
反応後、電源を切り、下層溶液相を取り出した。体積平均粒子径は、153nmであった。また、下層溶液相をデカンテーションにより取り除き、ポリマーを得た。得られたポリマーの融点は、熱重量示差熱分析装置[TG-DTA]を用いて10℃/minの速度で昇温したときの示差熱測定から325℃であった。さらに、ATR-IR測定より、CF基の特性吸収(Int.J.Adv.Sci.Eng.,Vol.1,No.2(2014),p.8-13参照)である1151cm-1と1209cm-1が観察できたことにより、得られたポリマーは、PTFEであることを確認した。
実施例2
図1に示す装置を密閉し、窒素にて0.2MPaに加圧し、ステンレス製のエレクトロスプレーノズル(ESN)(内径:0.13mm)、ESNを-5kVの電圧に変更した以外は、実験例1と同様に反応を行なった。
体積平均粒子径は、27.9nm、標準偏差は、4.8nmとなった。融点は、323℃であった。
実施例3
圧力を0.4MPaに変更した以外は、実施例2と同様に反応を行なった。
体積平均粒子径は、16.5nm、標準偏差は、3.1nmとなった。融点は、323℃であった。
実施例4
図3に示す装置を使用し、溶液(媒体)として、50mlの炭酸ジメチル溶液を装置に加えた。上記溶液(媒体)にステンレス製のエレクトロスプレーノズル(第1ESN、第2ESN)(内径:0.13mm)を浸漬した。第1ESNを-5kVの電位に、第2ESNを+5kVの電位にしてもショートしないことを確認した。このとき、第1ESNと第2ESNとの距離は、2cmであった。第1ESNよりテトラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン(80/20vol%)混合ガスを1.00ml/minの速度で加え、静電噴霧した。同時に0.02gの2,2‘-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリルを10gのエタノールに溶解させたアゾ系開始剤溶液を1μl/minの速度で第2ESNより加え、静電噴霧した。
体積平均粒子径は、23nmとなった。溶液相をデカンテーションにより取り除き、ポリマーを得た。融点は、188℃、246℃、332℃であった。得られたポリマーは、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレンであることを確認した。
11、21、31:液体媒体(A)
12、22a:ラジカル開始剤を含む液体媒体(B)
22b:非導電性液体
13、23、33:電源
14、24、34:バルブ
15、25、35:圧力計
16、26、36:ボンベ
17、27、37a、37b:エレクトスプレーノズル
18、28:電極
19、29、39:反応容器
32:ポンプ
A1、A2、A3:含フッ素オレフィンを含む気泡
B3:重合開始剤を含む液滴

Claims (8)

  1. 静電噴霧により形成された含フッ素オレフィンを含む気泡と、重合開始剤を含む液体媒体(B)とを接触させて、含フッ素オレフィンを重合する重合工程を含み、
    さらに、前記液体媒体(B)と2層分離した液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、前記気泡を形成する工程を含む含フッ素ポリマーの製造方法。
  2. 静電噴霧により形成された含フッ素オレフィンを含む気泡と、重合開始剤を含む液体媒体(B)とを接触させて、含フッ素オレフィンを重合する重合工程を含み、
    さらに、液体媒体(A)中に、含フッ素オレフィンを含む気体を静電噴霧し、前記気泡を形成する工程、及び、
    液体媒体(A)中に、重合開始剤を含む液体媒体(B)を静電噴霧し、重合開始剤を含む液体媒体(B)からなる液滴を作製する工程
    含む含フッ素ポリマーの製造方法。
  3. 前記含フッ素オレフィンは、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、フルオロアルキルビニルエーテル、フルオロアルキルエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、一般式(1):CH=CFRf(式中、Rfは炭素数1~12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、フッ素化ビニルヘテロ環状体、及び、架橋部位を与えるモノマーからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1又は2記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
  4. 前記気泡は、体積平均気泡径が0.1~200nmである請求項1~のいずれかに記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
  5. 前記静電噴霧は、0.10V/m以上の電界強度で行う請求項1~のいずれかに記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
  6. 前記静電噴霧は、ノズル内径が5.0mm以下であるエレクトロスプレーノズルにより行う請求項1~のいずれかに記載の含フッ素ポリマーの製造方法。
  7. 含フッ素ポリマーに対して含フッ素界面活性剤が10ppm以下であり、体積平均粒子径が0.1~50nm以下である含フッ素ポリマー粒子を含むことを特徴とする分散液。
  8. 含フッ素ポリマーに対して含フッ素界面活性剤が10ppm以下であり、体積平均粒子径が0.1~50nm以下であることを特徴とする含フッ素ポリマー粒子。
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