JP7297222B1 - 切羽面監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トンネル掘削において、簡便なセッティングでありながら精度よく切羽面を監視でき、さらに、作業員が的確な退避行動を選択できるように十分な情報を提供することができる切羽面監視装置を提供する。【解決手段】切羽面監視装置は、切羽面までの距離を連続的に計測する距離計と、距離計で取得される計測値を用いた演算処理によって切羽面の変位を監視する演算処理部と、を備える。演算処理部は、距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、切羽面が管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、を備える【選択図】図4

Description

本発明は、切羽面監視装置に関する。例えば、トンネル掘削時に作業員の安全を図るために切羽面を監視する
トンネル掘削にあたって掘削によって土を取り除くと、切羽面は地山(地盤)からの圧力を受けて坑口側に徐々に押し出されてくる。地圧や湧水圧の高低、地山強度、亀裂の有無など、切羽の状態によっては鏡面が大きく押し出されてきて崩落する危険もある。しかし、発破装薬、掘削後の浮き石取り、あたり取り、切羽調査、支保工建て込みなどの作業時に作業員が切羽に接近する場面がどうしてもある。そこで、作業員の安全を図るため、切羽面の監視が必要になる。
特許文献1においては、前記切羽の全面が計測ビームの照射範囲に含まれる位置にトンネルの左右の側壁にそれぞれ配置された振動可視化レーダーを用いたトンネル切羽安全監視システム及び方法が、特許文献2においては、レーザー距離計等を用いた切羽挙動把握手段によるトンネル切羽の押出量を監視システムにおいて、予め設定した管理基準値を超えたときにその計測点周辺のマーキングを行い、ウェアラブル端末にトンネル切羽のリアルタイムな変化状況を可視化させる切羽監視方法が、特許文献3にはレーザー距離計を水平、鉛直両方向に回動させながら掘進方向の押出量を監視する水平監視用計測装置及び方法が、特許文献4においては、NDフィルターを用いて近距離におけるレーザー距離計の光量を抑制する切羽面監視方法が、それぞれ示されている。
特開2019-219333 特開2019-199708 特開2019-105471 特開2016-008399
切羽面を監視する従来技術として、例えば、トンネル坑内の支保工にレーザー距離計を設置することが提案されている。しかし、支保工にレーザー距離計を設置すると、トンネル掘削が進んだとき、トンネル断面(切羽)とレーザー距離計との距離がどんどん遠くなってしまうから、切羽の数十mの進行ごとにレーザー距離計を支保工から外し、より切羽に近い計測可能な位置の支保工にレーザー距離計を設置し直すという手間が生じていた。
また、支保工にレーザー距離計を設置すると、レーザー距離計は切羽面に対してかなりの角度を持って斜めからレーザー光を照射することなるため、距離計の精度がでにくいという問題もあった。
また、切羽面のなかで押し出し量が最大になるのは一般的に切羽面の中央領域であると予想されるが、壁面近傍に設置されたレーザー距離計から切羽面の中央を測距しようとすると、工事用の重機に光が遮られることになり、切羽面の監視がおろそかになってしまうことがしばしば有り得た。
また、上記の従来技術では、レーザー距離計で切羽面の押し出しを監視し、押し出し量が管理基準値に達した段階で警報が発出される。しかし、警報発生後は直ちに作業員が退避する必要があり、重機等をそのままにして退避せざるを得ないとすると、人命は守られるが、経済的損失は大きい。
本発明の目的は、トンネル掘削において、簡便なセッティングでありながら精度よく切羽面を監視でき、さらに、作業員が的確な退避行動を選択できるように十分な情報を提供することができる切羽面監視装置を提供することにある。
本発明の請求項1に記載の切羽面監視装置は、
切羽面までの距離を連続的に計測する距離計と、
前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と
警告判定部と、を備え、
前記警告判定部には、予め決められた警告発出時間が設定されており、
前記警告判定部は、
前記推定到達時間算出部で求められた前記推定到達時間と前記警告発出時間とを対比し、
前記推定到達時間が前記警告発出時間以下になったときに警告信号を発す
ことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の切羽面監視装置は、
前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、
欠測判定部と、を備え、
当該欠測判定部は、
前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取った最新の距離計測値を直前の距離計測値と対比して、前記最新の距離計測値が前記直前の距離計測値から予め設定された欠測判定閾値以上に減少した場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとして当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部から削除するかまたは欠測値としてのフラグを付し、かつ、当該直前の距離計測値を適正距離標準値として登録し、
当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値が前記適正距離標準値から前記欠測判定閾値以上に減少している場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとし、
当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値と前記適正距離標準値との差が前記欠測判定閾値未満になったとき、当該最新の距離計測値を正常値扱いとして、当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部に残すかまたは正常値としてのフラグを付す
ことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
報知手段を備え、
前記報知手段は、
前記推定到達時間算出部で求められた前記推定到達時間を作業者に報知する
ことを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の切羽面監視装置は、
請求項2に記載の切羽面監視装置において、
報知手段を備え、
前記報知手段は、
前記欠測判定部によって最新の距離計測値が外れ値扱いとなった場合に、欠測が生じていることを作業者に報知する
ことを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
前記距離計は、
穿孔機、支保工建込機、および、吹付機のうちの一つ以上の機能を有する作業車両の車体もしくは作業アームに設置される
ことを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
前記距離計が複数設けられ、
監視対象である切羽面が複数の区域に仮想的に分割されて、区域ごとに一以上の計測点が設定され、
それぞれの前記距離計は、それぞれ対応付けられた前記計測点までの距離を計測する
ことを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
前記距離計は、レーザー距離計またはデプスカメラである
ことを特徴とする。
本発明の請求項8に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請項2に記載の切羽面監視装置において、
警告判定部を備え、
前記警告判定部は、
切羽面の変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項9に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請項2に記載の切羽面監視装置において、
警告判定部を備え、
前記警告判定部は、
切羽面の前記平均変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項10に記載の切羽面監視装置は、
請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
警告判定部を備え、
前記警告判定部は、前記切羽面移動速度算出部で求められた前記切羽面の前記移動速度の直近の所定数のデータ同士を対比し、
直近の所定数の前記移動速度が連続して増加している場合、前記警告判定部は、警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項11に記載の切羽面監視方法は、
切羽面までの距離を連続的に計測する距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶工程と、
切羽面の押し出し変化量の判定閾値として管理基準値を設定する管理基準値設定工程と、
現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出工程と、
前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出工程と、
前記切羽面変位算出工程で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出工程で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出工程と、を備え、
予め警告発出時間が設定されており、
前記推定到達時間算出工程で求められた前記推定到達時間と前記警告発出時間とを対比し、
前記推定到達時間が前記警告発出時間以下になったときに警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項12に記載の切羽面監視方法は、
切羽面までの距離を連続的に計測する距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶工程と、
切羽面の押し出し変化量の判定閾値として管理基準値を設定する管理基準値設定工程と、
現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出工程と、
前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出工程と、
前記切羽面変位算出工程で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出工程で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出工程と、を備え、
前記距離計測値記憶工程において前記距離計から受け取った最新の距離計測値を直前の距離計測値と対比して、前記最新の距離計測値が前記直前の距離計測値から予め設定された欠測判定閾値以上に減少した場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとして当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶工程で蓄積した値から削除するかまたは欠測値としてのフラグを付し、かつ、当該直前の距離計測値を適正距離標準値として登録し、
前記距離計測値記憶工程において前記距離計から受け取る最新の距離計測値が前記適正距離標準値から前記欠測判定閾値以上に減少している場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとし、
前記距離計測値記憶工程において前記距離計から受け取る最新の距離計測値と前記適正距離標準値との差が前記欠測判定閾値未満になったとき、当該最新の距離計測値を正常値扱いとして、当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶工程において蓄積して残すかまたは正常値としてのフラグを付す
ことを特徴とする。
本発明の請求項13に記載の切羽面監視方法は、
請求項11または請求項12に記載の切羽面監視方法において、
切羽面の変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項14に記載の切羽面監視方法は、
請求項11または請求項12に記載の切羽面監視方法において、
切羽面の前記平均変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項15に記載の切羽面監視方法は、
請求項11または請求項12に記載の切羽面監視方法において、
前記切羽面移動速度算出工程で求められた前記切羽面の前記移動速度の直近の所定数のデータ同士を対比し、
直近の所定数の前記移動速度が連続して増加している場合、警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項16に記載の切羽面監視プログラムは、
切羽面までの距離を連続的に計測する距離計で取得される計測値を用いた演算処理によって切羽面の変位を監視する演算処理部にコンピュータを組み込んで、
前記コンピュータを、
前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、
警告判定部と、して機能させる切羽面監視プログラムであって、
前記警告判定部には、予め決められた警告発出時間が設定されており、
前記警告判定部は、
前記推定到達時間算出部で求められた前記推定到達時間と前記警告発出時間とを対比し、
前記推定到達時間が前記警告発出時間以下になったときに警告信号を発する
ことを特徴とする。
本発明の請求項17に記載の切羽面監視プログラムは、
切羽面までの距離を連続的に計測する距離計で取得される計測値を用いた演算処理によって切羽面の変位を監視する演算処理部にコンピュータを組み込んで、
前記コンピュータを、
前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、
欠測判定部と、して機能させる切羽面監視プログラムであって、
当該欠測判定部は、
前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取った最新の距離計測値を直前の距離計測値と対比して、前記最新の距離計測値が前記直前の距離計測値から予め設定された欠測判定閾値以上に減少した場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとして当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部から削除するかまたは欠測値としてのフラグを付し、かつ、当該直前の距離計測値を適正距離標準値として登録し、
当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値が前記適正距離標準値から前記欠測判定閾値以上に減少している場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとし、
当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値と前記適正距離標準値との差が前記欠測判定閾値未満になったとき、当該最新の距離計測値を正常値扱いとして、当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部に残すかまたは正常値としてのフラグを付す
ことを特徴とする。
本発明によれば、トンネル掘削時の安全確保に必要な切羽面の押し出しよる崩壊に対する監視において、作業員の的確な退避行動の選択を可能にするトンネル切羽面監視装置を提供することが可能になる。また、簡便なセッティングでありながら精度よい切羽面の監視が可能になる。
切羽面の監視を行いつつトンネル施工工事を行っている様子を例示した図である。 設置前のレーザー距離計の図(写真)である。 工事用車両の運転席の屋根に設置されたレーザー距離計を運転席側から撮影した図(写真)である。 制御ユニット部の機能ブロック図である。 制御ユニット部の動作(切羽面監視方法)を説明するためのフローチャートである。 事前設定工程(ST100)の手順を説明するためのフローチャートである。 切羽監視工程(ST300)の動作手順を説明するためのフローチャートである。 切羽監視工程(ST300)の動作手順を説明するためのフローチャートである。 最新の計測値が急に変動して管理基準値に達したケースを例示した図である。 現時刻から10秒間の距離計測値に基づく平均変位量を例示した図(グラフ)である。 切羽面の押し出し量(変位量)がほぼ一定の割合で増加する場合を例示した図(グラフ)である。 切羽面の押し出し量(変位量)の増加率が時間の経過とともに増大する傾向を示す場合を例示した図(グラフ)である。 モニタ表示の例を示す図である。 第二実施形態として、工事用車両を入れ替えながらのトンネル掘削において切羽面監視工程を実行する場合のフローチャートの例である。
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の切羽面監視装置に係る第1実施形態について説明する。
一般的にトンネル施工工事は次のような手順を一サイクルとし、このサイクルを繰り返し実施することでトンネルを進めていく。
トンネル施工工事の一サイクルというのは、一般的に、
発破あるいは掘削機械を使ってのトンネル断面の掘削、
掘削した土砂や岩石を移送し(ズリ出し)、
切羽観察
一次吹き付け、
支保工建て込み、
二次吹き付け、
トンネル内から地山に向かってのロックボルト打設、
である。
さらに、発破工法の場合については、
装薬穴の穿孔、
装薬、
の作業が次のサイクルの発破の前に追加される。
また、掘り進める施工サイクルとは別に、防水シートをトンネル内に取り付け、型枠を組み、コンクリートを打設してコンクリート覆工を行い、トンネルを仕上げていくことになる。
掘削によって土を取り除くと、切羽面は地山(地盤)からの圧力によって坑口側に徐々に押し出されてくる。地圧や湧水圧の高低、地山強度、亀裂の有無など、切羽の状態によっては鏡面が大きく押し出されてきて崩落する危険もある。しかし、発破装薬、掘削後の浮き石取り、あたり取り、切羽調査、支保工建て込みなどの作業時に作業員が切羽に接近する場面がある。そこで、作業員の安全を図るため、切羽面の監視が必要になる。
図1は、切羽面の監視を行いつつトンネル施工工事を行っている様子を例示した図である。
トンネル坑内の施工工事現場の他に、トンネル坑外に現地事務所(詰所)20が設けられている。トンネル坑内において、掘進方向の先端に切羽(切羽面)30がある。トンネル坑内において、坑口側から切羽面30に向かって工事用車両10がアプローチして、トンネル施工工事を進める。ここでは、工事用車両10は、コンクリート吹き付け(一次吹き付け、二次吹き付け)、支保工建て込み、ロックボルト穿孔、の三つの作業を行う機能を持ったものであり、一サイクルのなかで工事用車両10は移動せずにこの三つの作業を行うことができるものとする。すなわち、工事用車両10(例えば油圧ジャンボ)は、各機能に応じた複数のアーム12を有し、それぞれのアーム12には機能に応じた工具が設けられている。
断面掘削(発破、機械掘削)およびズリ出しの後、工事用車両10を切羽面30にアプローチし、工事用車両10を位置決めする。このとき、一サイクルのなかで工事用車両10は移動しないことが望ましいので、コンクリート吹き付け(一次吹き付け、二次吹き付け)、支保工建て込み、ロックボルト穿孔にあたって工事用車両10を移動しなくてもよい位置を確認しておき、その位置に工事用車両10を停止する。工事用車両10を停止したら、アウトリガーを張り出して工事用車両10をその位置で動かないように固定する。
切羽面監視装置100は、レーザー距離計(距離計)200と、制御ユニット部300と、を備える。
レーザー距離計200は、レーザー光を対象に向けて発射するとともに、その反射光を受光することによって対象までの距離を計測する。レーザー距離計200の分解能は例えば0.01mm以下であり、サンプリングレート(サンプリング時間間隔)は0.1秒以下であり、連続して対象(ここでは切羽)までの距離を計測できる。
なお、レーザー距離計200に代えて、デプスカメラ(ステレオカメラ、3Dカメラ)を用いてもよい。
本実施形態では、五つのレーザー距離計200を用いて切羽面30の変化を監視する。図2は、設置前のレーザー距離計200の図(写真)である。レーザー距離計200はそれぞれスタンドに保持されている。スタンドは、基部と、基部に立設された棒体部と、棒体部に上下動可能に設けられたレーザー距離計固定用の保持部と、を有する。基部は、例えば、磁石によって工事用車両10に着脱される。
レーザー距離計200は、工事用車両10の運転席の屋根に設置されることが好ましい。図3は、工事用車両10の運転席の屋根に設置されたレーザー距離計200を運転席側から撮影した図(写真)である。
レーザー距離計200を工事用車両10に設置しておくことにより、工事用車両10とレーザー距離計200とは一体的に移動(運搬)できることになる。すなわち、工事用車両10を切羽面30にアプローチするように移動させて、工事用車両10を切羽面30に対向した適切な位置に位置決めすることによって、同時に、レーザー距離計200の位置も切羽面30に対向した適切な位置に設置されることになる。
従来技術として、例えば、トンネル坑内の支保工にレーザー距離計を設置する方法もあった。しかし、支保工にレーザー距離計を設置すると、トンネル掘削が進んだとき、トンネル断面(切羽)とレーザー距離計との距離がどんどん遠くなってしまうから、レーザー距離計を支保工から外し、切羽に近い支保工にレーザー距離計を設置し直すという手間が生じていた。また、支保工にレーザー距離計を設置すると、レーザー距離計は切羽面30に対してかなりの角度を持って斜めからレーザー光を照射することなるため、地山表面に凹凸による乱反射があることと合わせると距離計の精度がでにくいという問題もあった。また、切羽面のなかで押し出し量が最大になるのは一般的に切羽面の中央領域であると予想されるが、壁面近傍に設置されたレーザー距離計から切羽面の中央を測距しようとすると、工事用の重機に光が遮られることになり、切羽面の監視がおろそかになってしまうことがしばしば有り得た。
この点、本実施形態のように、工事用車両10にレーザー距離計200を設置することにより、計器セッティング工程(ST200)をサイクルごとに行う必要があるものの、レーザー距離計200のサイクルごとの設置は容易になる。また、先行技術のように支保工にレーザー距離計を設置した場合に生じる、数十mおきに架台ごと盛替える(撤去設置を繰り返す)作業は発生しない。さらに、工事用車両10にレーザー距離計200を設置することにより、レーザー距離計200は切羽に対してほぼ正面からレーザー測距することができる。
また、レーザー距離計200を工事用車両10の運転席の屋根に設置しておけば、レーザー光が工事用車両10のアーム12に遮られない(あるいは遮られにくい)ようにできる。運転席とアーム12との位置関係というのは、運転席の運転者が複数のアーム12の間から正面の切羽を見やすいように設計されているのであるから、運転席の屋根にレーザー距離計200を設置しておけば、レーザー光は運転者の視線と同じくアーム12に阻害されないで切羽に到達できる。
ただし、レーザー距離計200の設置位置は、工事用車両10の運転席の屋根に限定されない。例えば、工事用車両10の車体の前端部にレーザー距離計200を設置してもよいし、工事用車両10の車体の側面部にレーザー距離計200を設置してもよいし、工事用車両10のアーム12のうちの一つをレーザー距離計200の設置専用にしてもよい。
工事用車両10としては、地面のうえを直接転がるタイヤを有する車両を想定しているが、この他、トンネル坑内に設置された専用の軌道(レール)を走行する工事用車両10でももちろんよい。軌道(レール)を走行する工事用車両10が門型の形状をしているなら、レーザー距離計200を門型車体の切羽面側端面(つまり前側端面)に設置してもよいし、レーザー距離計200を門型車体の側面(外側側面でもよいし内側側面でもよい)に設置してもよい。
本実施形態としては、レーザー距離計200を工事用車両10に据え付けておくことを想定するが、これに限らない。例えば、レーザー距離計200を搭載していない工事用車両10を切羽面30の近くまで移動させて位置決めした後、計器セッティングの一工程として、工事用車両10の所定の箇所にレーザー距離計200を設置するようにしてもよい。
アーム12や作業員がレーザー光を横切ることはあるが、この点は後述する。
切羽面30は仮想的に複数の区域31に分割し、区域31ごとにレーザー距離計200によって計測する。ここでは、切羽面30を仮想的に五つの区域31に分割し、各区域31に計測点を一つ設定し、各レーザー距離計200はそれぞれ対応する一つの区域31の計測点をレーザー測距する。工事用車両10の位置決めの後、各レーザー距離計200のレーザー光の照射位置を対応する区域31の計測点に合わせる。本実施形態では、レーザー距離計200を設置して切羽面30上の計測点にレーザー光スポットを合わせたところで、レーザー距離計200の計測値を初期値として基点設定しておく。すなわち、トンネル断面の掘削(発破、機械掘削)によってトンネル断面の押し出し量はゼロに戻るので、切羽面30の監視をスタートする時点で切羽面30の変位をゼロとし、そこから切羽面30が坑口側に押し出されてくる量(累積変位量)をプラス(正)の値として考えることとする。
制御ユニット部300について説明する。
図4は、制御ユニット部300の機能ブロック図である。
制御ユニット部300は、入力手段、出力手段と、演算処理部400と、を有する。
入力手段は、制御ユニット部300の筐体に設けられた入力ボタンや、表示モニタを兼ねたタッチパネル、あるいは、無線または有線で接続されたタブレット端末などである。
出力手段は、制御ユニット部300の筐体に設けられた表示モニタ、音として欠測および警告を知らせるためのスピーカ、色や点滅で欠測および警告を知らせる警告灯であり、これらは、報知手段480の役割と警報手段490の両方の機能を有している。
なお、作業員が身に付けるスマートフォン端末機、タブレット端末機、スマートウォッチ、インカムも入力手段あるいは出力手段(報知手段480および警告手段490)として使用できる。
演算処理部400は、ハードウェアとしては、記憶装置(ROM、RAM)と中央処理装置(CPU)を有するいわゆるコンピュータであってもよい。そして、記憶装置(ROM、RAM)に格納したプログラム(切羽面監視プログラム)を実行することによりコンピュータを各機能部として動作させてもよい。レーザー距離計200と演算処理部400(制御ユニット部300)とは、有線で接続されることが想定されるが、レーザー距離計200と演算処理部400(制御ユニット部300)とを無線通信接続するようにしてもよい。
演算処理部400は、管理基準値設定部410と、距離計測値記憶部420と、欠測判定部430と、切羽面変位算出部440と、切羽面移動速度算出部450と、推定到達時間算出部460と、警告判定部470と、を備える。
これらの各機能部の動作についてはフローチャートを参照しながら後述する。
なお、現地事務所(詰所)20にパソコン(小型コンピュータ。例えばノートパソコン)、モニタ、警告灯を設置し、パソコンと制御ユニット部300とを無線接続し、トンネル坑内施工現場と同じ情報を詰所20でも共有できるようにする。
図5は、制御ユニット部300の動作(切羽面監視方法)を説明するためのフローチャートである。
切羽面監視方法は、事前設定工程(ST100)と、計器セッティング工程(ST200)と、切羽監視工程(ST300)と、撤収工程(ST400)と、備える。
この図5の全体工程は、トンネル施工工事の一サイクルごとに実行されるものであり、トンネル施工工事の一サイクル内で断面掘削(発破、機械掘削)およびずり出しを完了した後、切羽面監視方法を開始し、次のサイクルが始まるまで切羽面監視を続ける。
図6は、事前設定工程(ST100)の手順を説明するためのフローチャートである。
事前設定工程(ST100)では、まず、適切な管理基準値を設定し、管理基準値を管理基準値設定部410に設定入力する(ST110)。管理基準値は施工サイクルごとに担当作業者が設定して管理基準値設定部410に設定入力する。あるいは、地山の地質が変わらないのであれば、地山に応じて一度設定した管理基準値を上書きしないで、そのまま次のサイクルでも継続して使用するようにしてもよい。管理基準値は、例えば、切羽面30の押し出し量として作業員の即時退避が必要と判断される値であり、例えば20mmとする。これは、A計測の管理基準値を準用した値でもある。もちろん、A計測の管理基準値の他、先に掘削したときの切羽面30の変形量や地質調査資料にもとづくFEM(有限要素法)解析を参考にし、さらには、経験に基づく安全な余裕を見込んだうえで管理基準値を設定してもよい。
次に、監視対象である切羽面30の区割りを行い(ST120)、各区域31に計測点を設定する(ST130)。
ここでは切羽面30を五つの区域31に区割りし、各区域31に計測点を一つ設定する。地山の状態がずっと同質でかつ良好であるならば、施工サイクルごとに区割りを変更する必要はないが、例えば、地山に亀裂がある場合や、不均質で弱い部分があるような場合には、そのような部分を細かく区割りして監視を強化するようにしてもよい。
続いて、警告発出時間を決めて、警告判定部470に設定入力しておく。警告発出時間は、切羽面30の押し出しが管理基準値に達するまでの残存時間として、退避準備に取り掛からなければならないと考えられる時間である。例えば、警告発出時間として3分(180秒)とし、警告判定部470に設定しておく。警告発出時間はサイクルごとに変更してもよいし、一度決めた時間を引き続き使用してもよい。
次に、工事用車両10の位置を決めておく。これは、一次吹き付けからロックボルト打設までの施工にあたって工事用車両10が移動しなくてもよいように位置のあたりをつけておく。
ここまでで事前設定工程(ST100)は終了し、次に計器セッティング工程(ST200)を行う。
計器セッティング工程(ST200)は、レーザー距離計200のセッティングを行う工程である。工事用車両10を切羽面30にアプローチしていき、所定の位置で工事用車両10を止めてアウトリガーで動かないように固定する。各レーザー距離計200の向きを調整し、各レーザー距離計200のレーザー光が狙った計測点に当たるように調整する。制御ユニット部300を起動し、各レーザー距離計200で測距できていること、報知手段および警告手段が正常に通信接続できていることを確認する。例えば、切羽面30によってはレーザー光の反射が十分に得られない場合、計測点に反射塗料(再帰反射塗料)を塗布してもよい。そして、各レーザー距離計200の計測値を初期値として基点設定しておく。
計器セッティング工程(ST200)が完了した後、切羽監視工程(ST300)が開始する。制御ユニット部300で切羽監視工程(ST300)が実行されている間に並行して、工事用車両10によりトンネル施工工事が行われる。
図7、図8は、切羽監視工程(ST300)の動作手順を説明するためのフローチャートである。
切羽監視工程(ST300)の各工程を図7、図8のフローチャートを参照しながら順に説明する。
切羽面30の監視を開始すると、レーザー距離計200から計測値が順に制御ユニット部300に送られてくる。レーザー測距の計測値は、チャンネルごとに、時刻順に、距離計測値記憶部420に蓄積されていく(ST301)。
次に、欠測判定(ST302)について説明する。
欠測判定部430は、アーム12や作業員がレーザー光を横切ったりしてレーザー測距が正常に行われなかったデータを外れ値として外す。(この欠測判定処理はチャンネルごとに実行されるものである。)欠測判定部430には欠測を判定する判定閾値として欠測判定閾値が設定されている。ここでは、例えば、欠測判定閾値が2mに設定されているとする。
欠測判定部430は、距離計測値記憶部420がレーザー距離計200から受け取った最新の距離計測値と、その直前の距離計測値と、を取り出して対比する。両者を対比したとき、最新の距離計測値が直前の距離計測値から欠測判定閾値(2m)以上減少した場合、これはレーザー距離計200がアーム12や作業員からの反射光を受光したと考えるのが合理的であり、切羽の押し出しとは区別されなければならない。それと同時に、レーザー光をアーム12や作業員が遮ってしまうと切羽を正しく計測できていないので、この状態が続くことは危険でもある。
そこで、欠測判定部430は、最新の距離計測値が直前の距離計測値から欠測判定閾値(2m)以上減少した場合(ST303:YES)、この最新の距離計測値を欠測とし、距離計測値記憶部420から削除する(あるいはマスクしたりフラグを付けたりしてもよい)。それと同時に、欠測判定部430は、データを欠測処理した場合、報知手段(モニタ表示やスピーカによる警告、および3色回転灯の場合黄色の回転灯の点灯、等)480により、作業員に欠測が生じていることを知らせる(ST313)。作業員としては、レーザー光を遮らないように、アーム12や作業員の位置を変更するようにする。
欠測判定部430は、欠測の直前の計測値を標準値として登録しておき、最新の距離計測値が標準値から欠測判定閾値以上離れている場合は欠測状態が継続しているとして、このようなデータを外す。そして、最新の距離計測値が標準値からみて欠測判定閾値以下に戻ったところで距離計測値が正常に戻ったと判定する。
欠測判定(ST302)に続いて、最新の計測値に基づく切羽面の変位量が管理基準値以上になっていないか判定する。警告判定部470は、チャンネルごとに得られた最新の計測値を管理基準値と対比する(ST304)。
欠測でもない最新の計測値が管理基準値以上になっていれば、切羽の押し出しが管理基準値に達しているということであるから、これは即時退避が必要である。
図9は、最新の計測値が急に変動して管理基準値に達したケースを例示した図である。
警告判定部470は、いずれかのチャンネルで得られた最新計測値に基づく切羽の変位量(初期値-最新計測値)が管理基準値以上となっている場合(ST304:YES)、警告信号を発し、警告信号を受けた警告手段(警告灯またはスピーカの少なくとも一つ)490から警告が発せられる(ST314)。
最新の計測値に基づく切羽面変位量が管理基準値以下である場合、切羽面変位算出部440により、チャンネルごとに、距離計測値の移動平均値が求められ、移動平均値から切羽面の平均変位量(初期値-移動平均値)が求められる(ST305)。切羽面変位算出部440は、距離計測値記憶部420に蓄積された距離計測値のうち、現時刻から所定時間範囲(例えば10秒)での距離計測値の移動平均値を求める。そして、切羽面変位算出部440は、初期値から移動平均値を減じることによって平均変位量を求める。図10は、現時刻から10秒間の距離計測値に基づく平均変位量を例示した図(グラフ)である。
警告判定部470は、チャンネルごとに得られた最新の平均変位量を管理基準値と対比する(ST306)。最新の平均変位量のいずれかが管理基準値以上となっている場合(ST306:YES)、警告判定部470は警告信号を発し、警告信号を受けた警告手段(警告灯またはスピーカの少なくとも一方)490から警告が発せられる(ST314)。
本実施形態では、レーザー距離計200を工事用車両10に設置するとしているので、吹き付けや穿孔といった作業時には工事用車両10の基部がアウトリガーで地面に固定されていても工事用車両10が瞬間的な反動や振動で微小に動くことも考えられる。この点、計測値の移動平均を用いることで、計測値の瞬間的な変動を平滑化して、的確に切羽面30の変位を求めることができる。
すべての最新の平均変位量が管理基準値以下である場合、切羽面移動速度算出部450により、チャンネルごとに、移動速度が求められる(ST307)。これは、切羽面変位算出部440(ST305)で移動平均値が求められているので、切羽面移動速度算出部450は、チャンネルごとに、移動平均値の変化率を求めることで区域31ごとに切羽面押し出し移動の速度を求める。
例えば切羽面30が安定していれば、図11の上段(A)のように、切羽面30の押し出し量(変位量)は一定のペースを保って徐々に増加する傾向を示すと考えられる。この場合、図11の下段(B)のように、移動平均値の変化率、すなわち、切羽面30の(区域31毎の)移動速度は多少の上下はあってもほぼ一定であると考えられる。
切羽面30が不安定だったり、地山の内圧が高すぎたりするような場合、図12の上段(A)のように、切羽面30の押し出し量(変位量)が加速度的に増大する傾向を示すと考えられる。この場合、図12の下段(B)のように、移動平均値の変化率、すなわち、切羽面30の(区画毎の)移動速度は徐々に上昇していくと考えられる。切羽の押し出しの速度が時間の経過と共に増大する場合、さらに押し出しのペースが速まると、急に崩落する危険も考えられるので、このような場合、作業員は即時に退避することが望ましいと考えられる。
警告判定部470は、切羽面移動速度算出部450で求められた切羽面30の移動速度の直近の所定数のデータ同士を対比する。ここでは、例えば、直近の四つの移動速度データを対比するとする。そして、直近の四つの移動速度を対比して、連続して3回増加している場合(ST308)、警告判定部470は、警告信号を発する(ST314)。
なお、ここでは、一区域(一チャンネル)で移動速度が連続して複数回(例えば3回)増加している場合(ST308)に警告を発することを想定している。ただし、変形例として、例えば、移動速度が連続して複数回(例えば3回)増加している区域(チャンネル)が所定数(2以上や3以上)ある場合に警告を発するとしてもよい。多数のレーザー距離計200で0.1秒間隔で計測を行っていると、(切迫した危険でなくても)偶然一つの区域(チャンネル)で連続して移動速度が増加する現象も有り得るかもしれないし、誤計測ということもあるかもしれないが、やはり、複数の箇所(区域、チャンネル)で連続して移動速度が増しているとなると、切迫した危険が迫っていると判断できる。
さて、変位量および平均変位量が管理基準値未満であり(ST304、ST306)、移動速度が増加する傾向もない(ST308)ということであれば、いま直ぐの差し迫った危険はないと判断できる。
この場合、推定到達時間算出部460は、切羽面30が管理基準値に到達するまでの予測時間を求める。既に求められている切羽面30の平均変位と、移動速度と、に基づいて、切羽面30が管理基準値に達するまでの推定到達時間は算出される。推定到達時間は、チャンネルごとに算出され、報知手段480としてのモニタに表示される。
図13は、モニタ表示の例を示す図である。
図13において、レーザー距離計200ごと(チャンネルごと)に、(累積)変位量(平均変位量)、移動速度、推定到達時間が表示されている。
警告判定部470は、推定到達時間算出部460で求められた推定到達時間が警告発出時間以下になっているか判定する。推定到達時間が警告発出時間(例えば3分)以下になっている場合、作業員は退避の準備を始めなければならない。まだ3分程度の余裕があるのであれば、各自落ち着いて退避できるし、工事用車両10も機材も切羽面30から離れる方向(坑口側)に移動させることもできる。警告判定部470は、推定到達時間が警告発出時間(3分)以下になっている場合(ST310:YES)、警告信号を発し、警告信号を受けた警告手段(警告灯またはスピーカの少なくとも1つ)490から警告が発せられる(ST314)。
推定到達時間が警告発出時間(例えば3分)を超えている場合、まだ安全であると考えられる。図13で例示のように、推定到達時間が報知手段としてのモニタに表示される。
切羽面30の区域31ごとに管理基準値までの推定到達時間が示されるので、警報がでるほど差し迫った危険ではないが、そろそろ退避準備をした方がよいかもしれないという判断の材料になる。また、図13で例示のように、区域31ごとに累積変位量、移動速度、推定到達時間が示されれば、どの区域31の危険性が高いかも判断できる。危険性が高い区域31にはコンクリート吹き付けを厚めにしてみたり、レーザー計測の計測点を増やして監視を強化するようにするなど、安全性を高める処置をとることができる。
なお、警告発出時間としては複数段階設定されていてもよいのであって、推定到達時間が10分以下、5分以下、3分以下、1分以下、というように複数段階で設定されているとよい。警告が発出されたときに、切羽面が管理基準値に到達するまでの時間の余裕がどの程度あるかを確認した上で、残存時間に応じて予め決めておいた退避行動をとることができる。時間の余裕があれば工事用車両を坑口側に退避させればよいし、そのような時間の余裕がなければ人命尊重で即時に退避することが大事である。本発明によれば、作業員の安全も十分に確保した上で、さらに、経済的損失をできるだけ回避するような退避行動も選択することができるようになる。
制御ユニット部300は、電源オフなどの終了条件が満たされるまではST301に戻って切羽監視工程(ST300)を継続する。トンネル施工工事の一サイクルが終了(例えばロックボルト打設)まできたら、一サイクルは一旦終了であるから、作業員は制御ユニット部300をオフにして、切羽監視を終了し(ST312)、次サイクルの掘削(発破、機械掘削)のために一旦撤収する(ST400)。次サイクルの掘削(発破、機械掘削)のあと、再び切羽面30の監視を事前設定工程(ST100)からはじめる。
(第二実施形態)
上記第一実施形態では、一つの工事用車両10によって、吹き付け、支保工建て込み、ロックボルト打設まで行う場合を例に説明した。一の工事用車両10で全ての工程を実行することができない場合は、工程ごとに工事用車両を入れ替えながらトンネル施工を進めることになる。この場合でも、各工事用車両(の運転席の屋根)にレーザー距離計200を据え付け設置しておけば、工事用車両の入れ替えがあっても切羽面30の監視を簡単に開始することができる。一の工事用車両に五つのレーザー距離計200を設置するのが高価であれば、一つの工事用車両10あたりのレーザー距離計200の数は減らしてもよい。
例えば、図14のフローチャートにおいて、コンクリート吹き付けおよび支保工建て込みは第一の工事用車両が担い、ロックボルト打設は第二の工事用車両で行い、発破装薬は第三の工事用車両で行うとする。このような場合でも、工事用車両を入れ替える度に事前設定工程(ST100)、計器セッティング工程(ST200)を行い、切羽監視工程(ST300)を実行するようにする。これにより、一サイクル内において作業員が切羽に近付く可能性があるほぼ全ての作業時間(作業工程)において切羽面30の監視をできる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 工事用車両
12 アーム
100 切羽面監視装置
200 レーザー距離計(距離計)
300 制御ユニット部
400 演算処理部
410 管理基準値設定部
420 距離計測値記憶部
430 欠測判定部
440 切羽面変位算出部
450 切羽面移動速度算出部
460 推定到達時間算出部
470 警告判定部
480 表示モニタ
490 警告灯
20 現地事務所
30 切羽面
31 区域

Claims (17)

  1. 切羽面までの距離を連続的に計測する距離計と、
    前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
    切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
    現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
    前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
    前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と
    警告判定部と、を備え、
    前記警告判定部には、予め決められた警告発出時間が設定されており、
    前記警告判定部は、
    前記推定到達時間算出部で求められた前記推定到達時間と前記警告発出時間とを対比し、
    前記推定到達時間が前記警告発出時間以下になったときに警告信号を発す
    ことを特徴とする切羽面監視装置。
  2. 切羽面までの距離を連続的に計測する距離計と、
    前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
    切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
    現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
    前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
    前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、
    欠測判定部と、を備え、
    当該欠測判定部は、
    前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取った最新の距離計測値を直前の距離計測値と対比して、前記最新の距離計測値が前記直前の距離計測値から予め設定された欠測判定閾値以上に減少した場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとして当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部から削除するかまたは欠測値としてのフラグを付し、かつ、当該直前の距離計測値を適正距離標準値として登録し、
    当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値が前記適正距離標準値から前記欠測判定閾値以上に減少している場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとし、
    当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値と前記適正距離標準値との差が前記欠測判定閾値未満になったとき、当該最新の距離計測値を正常値扱いとして、当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部に残すかまたは正常値としてのフラグを付す
    ことを特徴とする切羽面監視装置
  3. 請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
    報知手段を備え、
    前記報知手段は、
    前記推定到達時間算出部で求められた前記推定到達時間を作業者に報知する
    ことを特徴とする切羽面監視装置
  4. 請求項2に記載の切羽面監視装置において、
    報知手段を備え、
    前記報知手段は、
    前記欠測判定部によって最新の距離計測値が外れ値扱いとなった場合に、欠測が生じていることを作業者に報知する
    ことを特徴とする切羽面監視装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
    前記距離計は、
    穿孔機、支保工建込機、および、吹付機のうちの一つ以上の機能を有する作業車両の車体もしくは作業アームに設置される
    ことを特徴とする切羽面監視装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
    前記距離計が複数設けられ、
    監視対象である切羽面が複数の区域に仮想的に分割されて、区域ごとに一以上の計測点が設定され、
    それぞれの前記距離計は、それぞれ対応付けられた前記計測点までの距離を計測する
    ことを特徴とする切羽面監視装置。
  7. 請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
    前記距離計は、レーザー距離計またはデプスカメラである
    ことを特徴とする切羽面監視装置。
  8. 請求項1または請項2に記載の切羽面監視装置において、
    警告判定部を備え、
    前記警告判定部は、
    切羽面の変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視装置。
  9. 請求項1または請項2に記載の切羽面監視装置において、
    警告判定部を備え、
    前記警告判定部は、
    切羽面の前記平均変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視装置
  10. 請求項1または請求項2に記載の切羽面監視装置において、
    警告判定部を備え、
    前記警告判定部は、前記切羽面移動速度算出部で求められた前記切羽面の前記移動速度の直近の所定数のデータ同士を対比し、
    直近の所定数の前記移動速度が連続して増加している場合、前記警告判定部は、警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視装置
  11. 切羽面までの距離を連続的に計測する距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶工程と、
    切羽面の押し出し変化量の判定閾値として管理基準値を設定する管理基準値設定工程と、
    現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出工程と、
    前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出工程と、
    前記切羽面変位算出工程で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出工程で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出工程と、を備え、
    予め警告発出時間が設定されており、
    前記推定到達時間算出工程で求められた前記推定到達時間と前記警告発出時間とを対比し、
    前記推定到達時間が前記警告発出時間以下になったときに警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視方法。
  12. 切羽面までの距離を連続的に計測する距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶工程と、
    切羽面の押し出し変化量の判定閾値として管理基準値を設定する管理基準値設定工程と、
    現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出工程と、
    前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出工程と、
    前記切羽面変位算出工程で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出工程で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出工程と、を備え、
    前記距離計測値記憶工程において前記距離計から受け取った最新の距離計測値を直前の距離計測値と対比して、前記最新の距離計測値が前記直前の距離計測値から予め設定された欠測判定閾値以上に減少した場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとして当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶工程で蓄積した値から削除するかまたは欠測値としてのフラグを付し、かつ、当該直前の距離計測値を適正距離標準値として登録し、
    前記距離計測値記憶工程において前記距離計から受け取る最新の距離計測値が前記適正距離標準値から前記欠測判定閾値以上に減少している場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとし、
    前記距離計測値記憶工程において前記距離計から受け取る最新の距離計測値と前記適正距離標準値との差が前記欠測判定閾値未満になったとき、当該最新の距離計測値を正常値扱いとして、当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶工程において蓄積して残すかまたは正常値としてのフラグを付す
    ことを特徴とする切羽面監視方法
  13. 請求項11または請求項12に記載の切羽面監視方法において、
    切羽面の変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視方法。
  14. 請求項11または請求項12に記載の切羽面監視方法において、
    切羽面の前記平均変位量が前記管理基準値以上になったときに警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視方法
  15. 請求項11または請求項12に記載の切羽面監視方法において、
    前記切羽面移動速度算出工程で求められた前記切羽面の前記移動速度の直近の所定数のデータ同士を対比し、
    直近の所定数の前記移動速度が連続して増加している場合、警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視方法
  16. 切羽面までの距離を連続的に計測する距離計で取得される計測値を用いた演算処理によって切羽面の変位を監視する演算処理部にコンピュータを組み込んで、
    前記コンピュータを、
    前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
    切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
    現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
    前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
    前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、
    警告判定部と、して機能させる切羽面監視プログラムであって、
    前記警告判定部には、予め決められた警告発出時間が設定されており、
    前記警告判定部は、
    前記推定到達時間算出部で求められた前記推定到達時間と前記警告発出時間とを対比し、
    前記推定到達時間が前記警告発出時間以下になったときに警告信号を発する
    ことを特徴とする切羽面監視プログラム。
  17. 切羽面までの距離を連続的に計測する距離計で取得される計測値を用いた演算処理によって切羽面の変位を監視する演算処理部にコンピュータを組み込んで、
    前記コンピュータを、
    前記距離計からの距離計測値を受け取って各距離計測値が取得されたそれぞれの時刻順に前記距離計測値を蓄積していく距離計測値記憶部と、
    切羽面の押し出し変化量の判定閾値として予め設定された管理基準値を記憶する管理基準値設定部と、
    現時刻から所定時間範囲での前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の平均変位量を求める切羽面変位算出部と、
    前記距離計測値の移動平均値に基づいて切羽面の移動速度を算出する切羽面移動速度算出部と、
    前記切羽面変位算出部で求められた切羽面の平均変位量と、前記切羽面移動速度算出部で求められた切羽面の前記移動速度と、に基づいて、切羽面が前記管理基準値に達するまでの推定到達時間を算出する推定到達時間算出部と、
    欠測判定部と、して機能させる切羽面監視プログラムであって、
    当該欠測判定部は、
    前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取った最新の距離計測値を直前の距離計測値と対比して、前記最新の距離計測値が前記直前の距離計測値から予め設定された欠測判定閾値以上に減少した場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとして当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部から削除するかまたは欠測値としてのフラグを付し、かつ、当該直前の距離計測値を適正距離標準値として登録し、
    当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値が前記適正距離標準値から前記欠測判定閾値以上に減少している場合には、当該最新の距離計測値を外れ値扱いとし、
    当該欠測判定部は、前記距離計測値記憶部が前記距離計から受け取る最新の距離計測値と前記適正距離標準値との差が前記欠測判定閾値未満になったとき、当該最新の距離計測値を正常値扱いとして、当該最新の距離計測値を前記距離計測値記憶部に残すかまたは正常値としてのフラグを付す
    ことを特徴とする切羽面監視プログラム
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