JP7296287B2 - 自動車用内燃機関 - Google Patents

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本発明は、電動ウォータポンプを備えた自動車用内燃機関に関するものである。
自動車用内燃機関において、冷却水は所定温度に昇温するとラジエータに送られて冷却されるようになっており、ラジエータへの通水のON・OFFは、通常はサーモ弁によって自動制御されているが、冷却水がサーモ弁を通過するに際して大きな抵抗が発生するため、動力損失が大きいという問題がある。
そこで、冷却水通路を、ラジエータが配置された第1冷却水循環通路と、車内暖房用ヒータコアが配置された第2冷却水循環通路とで構成して、それら第1冷却水循環通路と第2冷却水循環通路とにそれぞれ電動ウォータポンプを設けて、第2冷却水循環通路に設けた第2電動ウォータポンプは常に駆動する一方、第1冷却水循環通路に設けた第1電動ウォータポンプは冷却水の温度に応じて駆動することが提案されている。つまり、第1電動ウォータポンプをサーモ弁に代替させるものである。
この場合、電動ウォータポンプは遠心式のものが大半であるため、第1電動ウォータポンプを停止した状態であっても、第2電動ウォータポンプによって圧送された冷却水の一部が第1電動ウォータポンプを通過してラジエータに逆流する現象が発生し、冷却水の制御が不完全になるという問題があった。
この点について特許文献1では、ラジエータへの通水を停止すべき暖機運転状態で、第1電動ウォータポンプを毎秒数回転といったごく低い回転数で回転させることにより、冷却水の逆流を阻止することが開示されている。
特許第5504958号公報
特許文献1の技術は、理論的には、第1電動ウォータポンプの低速回転による送水圧力と逆流による圧力とを均衡させて、第1冷却水循環通路での冷却水の流れを停止させることができるが、この種の電動ウォータポンプに使用されるモータは一般的な直流電動機であるため、毎秒数回転という回転数で低速回転させることは、現実には難しいことが多い。また、第1電動ウォータポンプの駆動に電力が必要であるため、燃費にとってもマイナスである。
この点については、変速機を使用して減速したらよいと考えられるが、変速機を設けると、コストが嵩むと共に電動ウォータポンプが大型化するため、動力損失を抑制して燃費を低減させるという効果が減殺されてしまうことになる。すなわち、サーモ弁を電動ウォータポンプに変えたことの意味がなくなってしまう。
また、例えば冷却水補助通路に弁体をばねで付勢した逆止弁を設けることも考えられるが、ばねを利用した逆止弁では、第1電動ウォータポンプが駆動されている状態において、冷却水が逆止弁を通過するに際して常に圧損が発生することになり、従って、この場合も、サーモ弁を電動ウォータポンプに変更した意味がなくなってしまう。
本願発明はこのように現状を契機として成されたものであり、電動ウォータポンプを使用しつつ、簡単な構造で冷却水の逆流を防止しようとするものである。
本願発明の内燃機関は、
「シリンダヘッドに設けたヘッドジャケットの一端部から排出された冷却水を前記ヘッドジャケットの他端部に還流させる第1冷却水循環通路と、
前記ヘッドジャケットの一端部から排出された冷却水の一部をシリンダブロックに形成されたブロックジャケットの他端部に還流させる第2冷却水循環通路と、
冷却水を前記ブロックジャケットからヘッドジャケットに流す連通路とを備えており、
前記第1冷却水循環通路には、ラジエータと第1電動ウォータポンプとを設けている一方、
前記第2冷却水循環通路には、車内暖房用ヒータコアと第2電動ウォータポンプとを設けており、
更に、前記第1冷却水循環通路のうち前記ラジエータ及び第1電動ウォータポンプよりも下流側の部位と前記ブロックジャケットの他端部とが冷却水補助通路によって接続されている」
という基本構成になっている。
そして、本願発明は、上記基本構成において、
「前記冷却水補助通路に、前記第1電動ウォータポンプが停止しているときに前記第2電動ウォータポンプによって圧送された冷却水が前記ラジエータに向けて逆流することを防止又は抑制する流れ制御部を設けている」
という特徴を有している。
そして、前記流れ制御部は、
i).前記冷却水補助通路の断面積を部分的に小さくしたオリフィスである、
ii).前記冷却水補助通路から流出した冷却水が前記第1冷却水循環通路のうち前記第1
電動ウォータポンプと反対側に向かうように、前記第1冷却水循環通路に対して前記冷却水補助通路の姿勢を傾斜させた構造である、
iii).前記冷却水補助通路に設けた膨大部とこれに移動自在に内蔵されたフリーニードル弁とで構成されて、前記膨大部の内周と前記フリーニードル弁の外周との間は通水自在であり、冷却水が前記第1冷却水循環通路に向けて流れると、前記フリーニードル弁が前記膨大部を塞ぎ、冷却水が前記第1冷却水循環通路から流れてくると、前記フリーニードル弁に設けたストッパーロッドが前記膨大部の端部に当接して冷却水の流れを許容する構造である、
のうちのいずれかになっている。
本願発明は、様々に展開することができる。その例として請求項2の発明は、
「前記ヘッドジャケットの他端部と前記第2冷却水循環通路のうち前記車内暖房用ヒータコアよりも下流側で前記第2電動ウォータポンプより上流側の部位とがバイパス通路によって接続されており、前記バイパス通路にEGRガスを冷却するEGRクーラが配置されている」
という構成になっている。
本願発明では、暖機運転時には第2電動ウォータポンプのみを駆動して第1電動ウォータポンプは停止しておくことにより、暖機運転時の冷却水量を抑制して暖機時間を短縮できる。
他方、冷却水がラジエータで冷却すべき温間運転温度に昇温して第1電動ウォータポンプが駆動されると、ラジエータで冷却された冷却水がヘッドジャケットに大量に流れると共に、第1冷却水循環通路の冷却水の一部が冷却水補助通路からブロックジャケットを経由してヘッドジャケットにも流れるため、エンジンを的確に冷却できる。
また、電動ウォータポンプは、小型のものは安価であるのに対して容量が2倍になると価格は2倍以上になることが多いが、本願発明では、安価な小型品を2台使用すればよいため、全体としてのコストを抑制できる。
そして、冷却水補助通路を設けたことにより、第1電動ウォータポンプの駆動を停止している暖機運転時状態において、第1電動ウォータポンプからブロックジャケットに圧送された冷却水が冷却水補助通路に流入する現象が生じるが、本願発明では、冷却水補助通路に設けた流れ制御部によって冷却水がラジエータに向かうことを防止又は大きく抑制できるため、暖機運転時に冷却水がラジエータによって過冷却されることを防止できる。そして、第1電動ウォータポンプを駆動するものではないため、燃費が低減することもない。
このように、本願発明では、暖機運転時に、第1電動ウォータポンプを駆動することなくラジエータへの冷却水の逆流を防止又は著しく抑制できるため、温間運転域においてエンジンを適切な冷却しつつ、コストを抑制して早期暖機を実現できる。
請求項2の発明は排気ガス還流システムを備えた内燃機関に適用したものであるが、EGRクーラにおいて排気ガスから冷却水に大きな熱量の熱交換が行われるため、第1電動ウォータポンプのみを駆動している暖機運転状態において、早期暖機に大きく貢献できる。
また、バイパス通路はヘッドジャケットのうち冷却水が流入する他端部に接続されているため、昇温していない冷却水がバイパス通路に流入してEGRクーラを通過する。このため、EGRガスの冷却性を向上して充填効率を向上できる。
第1実施形態を示す図で、(A)は第2電動ウォータポンプのみを駆動している暖機運転状態を示す図、(B)は両方の電動ウォータポンプを駆動している温間運転状態を示す図、(C)~(F)は流れ制御部の別例図であり、(F)は(E)のF-F視断面図である。 第2実施形態を示す図で、(A)は第2電動ウォータポンプのみを駆動している暖機運転状態を示す図、(B)は両方の電動ウォータポンプを駆動している温間運転状態を示す図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後(前端部、後端部)の文言を使用するが、タイミングチェーンやクランクプーリが配置されている側を前、ミッションケースが配置されている側を後ろとしている。請求項の文言との関係では、実施形態の前端は請求項の他端になり、実施形態の後端は請求項の一端になる。
(1).第1実施形態の構造
まず、図1に示す第1実施形態を説明する。内燃機関の基本構造は従来と同様であり、機関本体の中核部材としてシリンダブロック1とその頂面にガスケット2を介して固定されたシリンダヘッド3とを備えており、冷却水通路として、シリンダブロック1にはブロックジャケット4が形成されて、シリンダヘッド3にはヘッドジャケット5が形成されている。
ブロックジャケット4とヘッドジャケット5とは、ガスケット2に形成された複数個の連通穴6によって互いに連通している。ヘッドジャケット5の後端には、集配部7を設けている。ヘッドジャケット5の前端部と集配部7とは第1冷却水循環通路8によって接続されており、この第1冷却水循環通路8に、ヘッドジャケット5を通過した冷却水を電動ファンや走行風によって冷却するラジエータ9が配置されている。
また、第1冷却水循環通路8のうちラジエータ9よりも下流側の部位に、第1電動ウォータポンプ10を介挿している。更に、第1冷却水循環通路8のうち第1電動ウォータポンプ10よりも下流側の部位とブロックジャケット4の前端部とが、当該第1冷却水循環通路8よりも断面積が小さい冷却水補助通路11によって接続されている。
ヘッドジャケット5の集配部7とブロックジャケット4の前端部とは第2冷却水循環通路12によって接続されており、この第2冷却水循環通路12に、車内暖房用ヒータコア13と第2電動ウォータポンプ14とが介挿されている。第2電動ウォータポンプ14は車内暖房用ヒータコア13よりも下流側に配置されている。第1電動ウォータポンプ10と第2電動ウォータポンプ14とは、同じスペックのものを使用してもよいし、小型で容量が異なるものを使用してもよい。例えば、第1電動ウォータポンプ10は30L/分の小型品を使用し、第2電動ウォータポンプ14は10L/分の小型品を使用できる。
図示していないが、内燃機関は、制御装置としてのECU(エンジン・コントロール・ユニット)と冷却水温度センサとを備えており、冷却水の温度に基づいて、第1電動ウォータポンプ10の駆動がECUによって制御される。第2電動ウォータポンプ14の制御は、単純なON・OFFである場合と、回転数を複数段階に切り替える場合とを含んでいる。いずれにしても、暖機運転時において第2冷却水循環通路12に要求される水量にはあまり変化はないため、第2電動ウォータポンプ14は単純な制御が可能である。
(2).第1実施形態の作用
図において、冷却水循環通路8,12に付した平行斜線は冷却水が流れている状態を示しており、冷却水の温度が設定温度よりも低い暖機運転状態では、(A)のとおり、第1電動ウォータポンプ10は駆動されずに第2電動ウォータポンプ14のみが駆動されて、冷却水が第2冷却水循環通路12を流れている。そして、暖機運転状態において冷却水の流量は少ないため、暖機時間を短縮できる。また、冷却水の早期昇温により、車内暖房用ヒータの効きもよい。
他方、冷却水の温度が設定温度以上に昇温した温間運転状態では、(B)のとおり、第1電動ウォータポンプ10(及びラジエータ9のファン)も駆動されて、冷却水は、ラジエータ9を通過して第1冷却水循環通路8を流れている。そして、ヘッドジャケット5が特に高温になるが、第1電動ウォータポンプ10によって圧送された冷却水は、その多くがヘッドジャケット5に流入するため、ヘッドジャケット5の冷却を確実化できる。
また、温間運転状態では、第1電動ウォータポンプ10で圧送された冷却水の一部は、冷却水補助通路11を経由してブロックジャケット4に流入するが、第1冷却水循環通路8を流れる冷却水はラジエータ9によって降温しているため、シリンダブロック1を的確に冷却できる。
また、温間運転状態では、冷却水通路8,11,12によって冷却水がブロックジャケット4及びヘッドジャケット5の前端部に圧送されるため、冷却水はヘッドジャケット5の集配部7に集まるように押しやられる。従って、冷却水はシリンダブロック1及びシリンダヘッド3を淀みなく流れて、シリンダヘッド3及びシリンダブロック1を的確に冷却できる。
他方、(A)に示す暖機運転状態では、第2電動ウォータポンプ14のみが駆動されているため、ブロックジャケット4に流入した冷却水が、点線矢印15で示すように、補助通路11から第1冷却水循環通路8に流入する現象が想定される。そして、特段の対策を講じていないと、第1冷却水循環通路8に流入した冷却水が第1電動ウォータポンプ10を通過してラジエータ9に向けて逆流する現象が生じるおそれがある。
これに対して本実施形態では、冷却水補助通路11に、流れ制御部の一例としてオリフィス16を形成することにより、点線矢印17で示すように、冷却水補助通路11に流入した冷却水が第1冷却水循環通路8を経由してヘッドジャケット5に向かうように設定している。具体的な作用は次のとおりである。
さて、ブロックジャケット4とヘッドジャケット5との圧力を見ると、ブロックジャケット4のうち第2冷却水循環通路12の出口部の箇所の圧力P0が最も高くて、ヘッドジャケット5での冷却水の圧力は、圧損によって低下している。従って、ヘッドジャケット5の前端部の圧力P1は、ブロックジャケット4の前端部での圧力P0よりも低くなっている。
他方、第1冷却水循環通路8について見ると、ヘッドジャケット5では冷却水が前端から後端に向けて流れているため、第1冷却水循環通路8の終端部には、負圧作用によって点線矢印17で示すように引き作用が働いて、第1冷却水循環通路8の始端部には、点線矢印18で示すような押し作用を受ける。
この場合、第1冷却水循環通路8は長さが長いため、実際には、流れ抵抗により、ヘッドジャケット5での冷却水の流れによって第1冷却水循環通路8に点線矢印18で示す循環が生じることは殆ど無く、問題になるのは、点線矢印19に示すように、冷却水補助通路11に逆流した冷却水が第1電動ウォータポンプ10を経由してラジエータ9に逆流することであるといえる。従って、冷却水の過冷却防止のためには、冷却水補助通路11を通過した冷却水が第1電動ウォータポンプ10に向かうことを防止することが必要である。
この点について、実施形態のように冷却水補助通路11にオリフィス16を形成すると、P2がP1よりも高いことにより、第1冷却水循環通路8の終端部に対するP1の引き作用と、第1冷却水循環通路8の中途部に対するP2の押し作用とにより、冷却水補助通路11を通過した冷却水をヘッドジャケット5に送る循環路が形成されるため、冷却水が冷却水補助通路11から第1電動ウォータポンプ10に逆流することを防止できる。
この場合、P2がP1よりも過剰に高いと、冷却水の一部が第1電動ウォータポンプ10に逆流する可能性があり、また、温間運転状態において冷却水補助通路11を経由してブロックジャケット4に流れる冷却水の流量を確保し難くなるおそれがある。従って、オリフィス16の内径は、温間運転状態での流れの確実性を考慮しつつ、暖機運転状態においてP2とP1との間に適度の圧力差が生じるように設定したらよい。
既述のとおり、第1冷却水循環通路8は長いので暖機運転状態での冷却水の順流循環は起こりにくいと解されるが、暖機運転状態での冷却水の順流循環が起こり得る場合は、ヘッドジャケット5の集配部7の圧力P4と冷却水補助通路11の入り口での圧力P2とが均衡するようにオリフィス16の内径をチューニングしておくと、第1冷却水循環通路8の両端の圧力差が無くなって、第1冷却水循環通路8を冷却水が流れること(順流及び逆流の両方)をしっかりと防止できる。
(3).流れ制御部の変形例
図1(C)~(F)では、流れ制御部の変形例を示している。このうち(C)に示す第1変形例では、冷却水補助通路11の始端部11aを第1冷却水循環通路8の出口側に向かうように傾斜させることにより、冷却水が第1冷却水循環通路8の出口に向かうように方向付けしている。従って、始端部11aの傾斜姿勢が流れ制御部になっている。
また、(D)に示す第2変形例では、冷却水補助通路11の始端部を小径部11bに設定し、小径部11bと第1冷却水循環通路8との接続部を、第1冷却水循環通路8に向けて拡開したテーパ部11cに形成している。この例では、第1冷却水循環通路8から冷却水補助通路11への冷却水の流入はテーパ部11cによってガイドされる一方、第1冷却水循環通路8から第1冷却水循環通路8への逆流は小径部11bによって抑制される。第2変形例の小径部11bは、一緒のオリフィスといえる。
(E)(F)に示す第3変形例では、冷却水補助通路11に膨大部11cを形成して、その内部に自由に移動するフリーニードル弁20を配置している。フリーニードル弁20は通水自在なガイド筒21によってスライド自在に保持されている。ガイド筒21には、通水自在な底板22が形成されており、フリーニードル弁20に設けたストッパーロッド23が底板22に当たるようになっている。
この変形例では、フリーニードル弁20に設けたストッパーロッド23が底板22に当たることにより、冷却水補助通路11を冷却水が順流することが確保されている。他方、第1電動ウォータポンプ10の駆動停止時に冷却水補助通路11にブロックジャケット4から冷却水が逆流すると、フリーニードル弁20が押されて膨大部11cを塞ぐ。従って、冷却水が第1冷却水循環通路8に逆流することはない。
この第3変形例において、フリーニードル弁20は冷却水の流れによって移動して所定の位置に保持されるものであり、ばねは存在しないため、圧損が生じることはない。
(4).第2実施形態
次に、図2に示す第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、EGR装置を備えた内燃機関に適用したものであり、基本構造は第1実施形態と同じとしつつ、ヘッドジャケット5の前端部と第2冷却水循環通路12とをバイパス通路24で接続し、バイパス通路24にEGRクーラ25を設けている。バイパス通路24の終端は、第2冷却水循環通路12のうち第2電動ウォータポンプ14と車内暖房用ヒータコア13との間の部位に接続されている(ヒータコア13よりも上流側に接続してもよい。)。
この第2実施形態では、EGRクーラ25で加温された冷却水がブロックジャケット4に還流するため、第1実施形態よりも暖機時間を短縮できるといえる。他方、温間運転状態では、ラジエータ9で冷却されて降温した冷却水がEGRクーラ25に向かうため、EGRガスを的確に冷却できる。
第2実施形態において、冷却水補助通路11に設けたオリフィス16の作用は第1実施形態と同じであるが、ヘッドジャケット5の前端部にバイパス通路24が接続されていることから、P1の値は第1実施形態よりも高くなっており、従って、第1冷却水循環通路8に対するヘッドジャケット5の引き作用は第1実施形態よりも低くなっている。従って、オリフィス16の内径を大きくしてP2を第1実施形態よりも低くできる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、ガスケットに多数の連通穴が空いているが、これらの連通穴の大きさを異ならせることにより、ヘッドジャケットでの冷却水の流れを制御することが可能である。
また、例えば、第2冷却水循環通路には、CVTウォーマなどの他の部材を設けることができる。また、第1及び第2の電動ウォータポンプは、例えば高速回転と中速回転とに切り替えできる構成として、冷却水の温度に応じて回転数を切り替えることも可能である。
本願発明は、電動ウォータポンプを備えた内燃機関に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 シリンダブロック
2 ガスケット
3 シリンダヘッド
4 ブロックジャケット
5 ヘッドジャケット
6 ガスケットに形成した連通穴
8 第1冷却水循環通路
9 ラジエータ
10 第1電動ウォータポンプ
11 冷却水補助通路
11a 流れ制御部の一例を成す傾斜部
11b オリフィスとして機能する小径部
11c 流れ制御部の一例を成す膨大部
12 第2冷却水循環通路
13 車内暖房用ヒータコア
14 第2電動ウォータポンプ
16 流れ制御部の一例としてのオリフィス
20 流れ制御部の一例を成すフリーニードル弁
22 ストッパーロッド

Claims (2)

  1. シリンダヘッドに設けたヘッドジャケットの一端部から排出された冷却水を前記ヘッドジャケットの他端部に還流させる第1冷却水循環通路と、
    前記ヘッドジャケットの一端部から排出された冷却水の一部をシリンダブロックに形成されたブロックジャケットの他端部に還流させる第2冷却水循環通路と、
    冷却水を前記ブロックジャケットからヘッドジャケットに流す連通路とを備えており、 前記第1冷却水循環通路には、ラジエータと第1電動ウォータポンプとを設けている一方、
    前記第2冷却水循環通路には、車内暖房用ヒータコアと第2電動ウォータポンプとを設けており、
    更に、前記第1冷却水循環通路のうち前記ラジエータ及び第1電動ウォータポンプよりも下流側の部位と前記ブロックジャケットの他端部とが冷却水補助通路によって接続されている構成であって、
    前記冷却水補助通路に、前記第1電動ウォータポンプが停止しているときに前記第2電動ウォータポンプによって圧送された冷却水が前記ラジエータに向けて逆流することを防止又は抑制する流れ制御部を設けており、
    前記流れ制御部は、
    i).前記冷却水補助通路の断面積を部分的に小さくしたオリフィスである、
    ii).前記冷却水補助通路から流出した冷却水が前記第1冷却水循環通路のうち前記第1
    電動ウォータポンプと反対側に向かうように、前記第1冷却水循環通路に対して前記冷却水補助通路の姿勢を傾斜させた構造である、
    iii).前記冷却水補助通路に設けた膨大部とこれに移動自在に内蔵されたフリーニードル弁とで構成されて、前記膨大部の内周と前記フリーニードル弁の外周との間は通水自在であり、冷却水が前記第1冷却水循環通路に向けて流れると、前記フリーニードル弁が前記膨大部を塞ぎ、冷却水が前記第1冷却水循環通路から流れてくると、前記フリーニードル弁に設けたストッパーロッドが前記膨大部の端部に当接して冷却水の流れを許容する構造である、
    のうちのいずれかである、
    自動車用内燃機関。
  2. 前記ヘッドジャケットの他端部と前記第2冷却水循環通路のうち前記車内暖房用ヒータコアよりも下流側で前記第2電動ウォータポンプより上流側の部位とがバイパス通路によって接続されており、前記バイパス通路にEGRガスを冷却するEGRクーラが配置されている、
    請求項1に記載した自動車用内燃機関。
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