JP7295626B2 - 半導体基板切断用レジンブレード及び半導体基板切断用レジンブレード製造方法 - Google Patents
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Description
請求項1に記載の発明は、軸線周りに回転される半導体基板切断用レジンブレードであって、樹脂ボンド相と、前記樹脂ボンド相に分散された砥粒と、を含み円板状に形成されたブレード本体を備え、前記ブレード本体の両側面には、周方向に間隔をあけて配置され径方向内方から外方に向かって伸びる複数の溝部が形成され、前記軸線に沿って見て前記両側面のいずれか一方に溝部が形成された溝部領域は、隣接する溝部領域の間に位置される平坦領域に比較して前記砥粒の含有率が高く設定されており、前記溝部領域における砥粒の平均含有率が前記平坦領域における砥粒の平均含有率に対して0.25体積%以上12.5体積%以下の範囲で高く設定されており、CuタイプQFNパッケージを50m切断した後の5枚の前記半導体基板切断用レジンブレードのブレード摩耗量の平均値が151μm未満であることを特徴とする。
その結果、工具寿命が短くなるのを抑制しつつ加工点又は加工点近傍を効率的に冷却することができる。
また、溝部領域の砥粒含有量が平坦領域の砥粒含有量よりも高く設定されているので、薄肉である溝部領域の剛性が向上し又は低下するのが抑制されてレジンブレードの強度が確保される。また、溝部領域が偏って摩耗するのが抑制することができる。
また、レジンブレードが切断時に蛇行するのを抑制してスムースな切断を可能にするとともにレジンブレードが破損するのを抑制することができる。
また、平坦領域とは、軸線に沿って見たときに、隣接する溝部領域の間に位置されていて、いずれの側面にも溝部が形成されていない領域をいう。
測定に際しては、切片を切り出して、それぞれの体積を測定し、その後、樹脂ボンド相を溶解(又は焼失させて)除去した後の砥粒の体積を測定して、砥粒の平均含有量を算出する。体積測定については、アルキメデス法を用いることが可能である。
また、溝部の幅が、ブレード本体の一方の面の外周における合計長さが、外周における円周に対して3%以上45%以下に形成されているので、溝部領域における砥粒含有量を安定して高めることが可能となる。また、溝部領域が大きくなり過ぎることに起因してレジンブレードの強度が低下するのを抑制することができる。
また、溝部の溝深さがブレード本体の厚さに対して30%以下とされているので、溝部が形成されて薄肉になっても充分な強度を確保することが可能となり、その結果、安定して切断することができる。
また、一方側の側面に形成される溝部と他方側の側面に形成される溝部とが互いに周方向において中間位置に配置されているので、一方側の側面と他方側の側面で切削液が交互に供給され、切削液による冷却を効率的に行うことができる。
また、溝部領域における砥粒含有量を平坦領域に比較して効率的かつ安定して高く形成することができる。
その結果、工具寿命が短くなるのを抑制しつつ加工点又は加工点近傍を効率的に冷却するとともに、被切断材をスムースに切断することが可能なレジンブレードを効率的に製造することができる。
また、本発明に係るレジンブレード製造方法によれば、溝部を有するレジンブレードを効率的に製造することができる。
以下、図1~図9を参照し、本発明の第1実施形態に係るレジンブレードについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るレジンブレードの概略構成の一例を説明する図であり、図1(A)はレジンブレードを軸線に沿って側面から見た図を、図1(B)は図1(A)において矢視IB‐IBで示す軸線を含む断面図を、図1(C)は図1(A)において矢視IC‐ICで示す図である。図において、符号100はレジンブレードを、符号10はレジンブレード本体を、符号11は溝部を、符号12は樹脂ボンド相を、符号13はダイヤモンド超砥粒(砥粒)を示している。
また、ブレード本体10は、図1(B)、(C)に示すように例えば、樹脂ボンド相12と、樹脂ボンド相12に分散されたダイヤモンド超砥粒(砥粒)13とを含んで構成されている。
なお、溝部11の寸法については、任意に設定することが可能であるが、例えば、溝幅については、ブレード本体10の一方の面の溝部11の周方向長さの合計が外周における円周に対して3%以上45%以下に設定することが好適である。また、周方向長さの合計が外周における円周に対して8.5%以上45%以下に設定することがより好適である。
また、溝部11の溝幅を、ブレード本体10の一方の面の外周における合計長さが、外周における円周に対して45%以下とすることは溝部領域11Fが過大となり剛性が低下するのを抑制するうえで好適である。
この実施形態では、ダイヤモンド超砥粒13の砥粒含有率は、例えば、溝部領域11Fにおいて20.0体積%、平坦領域10Fにおいて18.75体積%に設定されていて、その結果、溝部領域11Fにおけるダイヤモンド超砥粒13の砥粒含有率は、平坦領域10Fに対して1.25体積%高く設定されている。
また、この実施形態において、ダイヤモンド超砥粒13は、ブレード本体10の両側面10A、10Bにおいて樹脂ボンド相12に埋設されて表面から突出しない構成とされている。
まず、樹脂ボンド相を構成する樹脂素材粉末と、ダイヤモンド超砥粒(砥粒)を配合する(S1)。
この実施形態では、例えば、メッシュ#325アンダーのフェノール樹脂を主体とする樹脂素材粉末と、粒径20~30μmのダイヤモンド超砥粒と、を所定の配合比率にしたがって配合する。
また、配合比率は、任意に設定することが可能であるが、例えば、樹脂素材粉末87.5~75.0vol%、ダイヤモンド超砥粒12.5~25vol%で配合することが好適である。また、複数種類の樹脂素材粉末やフィラーを含んでもよい。
次に、材料準備工程で準備した材料を混合する(S2)。
材料混合工程では、例えば、ボールミルによって均一となるまで材料粉末を混合する。
なお、ボールミルに代えて、適用可能な周知の混合装置を用いてもよい。
次いで、混合した材料をブレード原板形成型に供給して、例えば、常温でプレス装置により圧粉して、圧粉体からなるブレード原板を形成する(S3)。
圧粉成形体は、例えば、外径59mm、内径39mm、厚み0.25mmの円板状とされている。
ここで、コールドプレスとは、常温(例えば、室温)以下での加圧に限定されず、例えば、樹脂素材粉末同士が溶融を開始する温度以下で加圧することをいう。
次いで、ブレード形成型にブレード原板を配置し、プレス装置により加圧して溝部を形成するとともにブレード原板を焼結するとともに、溝部領域の樹脂を押し出してダイヤモンド超砥粒の含有量を調整してレジンブレードを形成する(S4)。
ここで、ホットプレスとは、例えば、樹脂素材粉末が流動可能な程度の温度で加圧することをいい、加圧により樹脂ボンド相を構成する樹脂が砥粒と異なる流速で流動して砥粒含有率が変化可能な状態で加圧することをいう。
品質検査を実施して、検査基準を満足していたらレジンブレードが完成する(S5)。
なお、S1~S5の工程は、一例を示すものであり適宜変更又は省略することが可能である。
また、上側形成部D112の下面(下型D120側)には、ブレード原板の一方側の側面と対応して平坦とされたブレード原板形成面D100Aが形成されている。
また、下側形成部D126はリング型D121の円形孔D121と協働して材料粉末充填部D100Cを形成するようになっている。
また、円形凸部D127は、上側D110の円形凹部D112Uに嵌挿可能とされていて、圧粉時に上型110と下型120とが軸線O1方向に相対移動するガイドとして機能するようになっている。
(2)次に、軸線O1に沿って上型D110を下型D120に向かって下降させる。そして、図5(B)に示すように、材料粉末充填部D100Cに充填された材料粉末Pを上型D110により圧粉する。
材料粉末Pを圧粉すると、材料粉末Pの上側はブレード原板形成面D100Aによって押圧され、下側はブレード原板形成面D100Bによって押圧されてそれぞれ平坦に形成される。
また、外周側はブレード原板形成面D100Sによって円形の外周縁が形成され、内周側はブレード原板形成面D100Rによって円形穴の内周が形成される。
(3)その結果、図5(C)に示すような圧粉体からなるブレード原板W10が形成される。
また、ブレード原板W10は、軸線方向Oの両側面W10A、W10Bがそれぞれ平坦に形成されている。
また、上側形成部D212の下面(下型D220側)は、ブレードの一方側の側面と対応して形成されていて、平坦に形成された平坦面形成部D10Aと溝部11Aと対応して形成された溝形成凸部D11Aとを備えている。
また、円形凸部D227は、上側D210の円形凹部D212Uに嵌挿可能とされ、ブレード形成時に上型210と下型220とが軸線O2方向に相対移動するガイドとして機能するようになっている。
図8は、第1実施形態に係るレジンブレード製造工程におけるブレード形成工程の概略を説明する図であり、図8(A)はブレード形成型にブレード原板を配置した状態を、図8(B)はブレード原板を加圧した状態を、図8(C)は形成されたレジンブレードを側面から見た図を示している。また、図9は、ブレード形成工程の概略を説明する図であり、図9(A)はブレード形成型に対するブレード原板の構成を示す概略構成図を、図9(B)はブレード形成型に配置したブレード原板の加圧を開始する状態を示す概略構成図を、図9(C)はブレード原板を加圧してレジンブレードを形成する状態を示す概念図である。
(2)次に、上型D210を下型D220に向かって軸線O2に沿って下降させる。
ここで、ブレード原板W10は、図9(A)に示すように、両側面W10A、W10Bが平坦に形成されているのに対して、上型D210には溝形成凸部D11Aが、下型D220には溝形成凸部D11Bが突出している。
また、ブレード形成型D200が加圧を開始する際には、図9(B)に示すように、ブレード原板W10の一方側の側面W10Aに溝形成凸部D11Aが当接し、他方側の側面W10Bに溝形成凸部D11Bが当接する。
また、ブレード原板W10を加圧する際にはブレード原板W10を、例えば、材料樹脂の融点以上に加熱して流動可能な状態とする。
そして、上型D210がブレード原板加圧部D200Cに配置されたブレード原板W10を流動可能な状態で加圧する。
ブレード原板W10を加圧すると、図8(B)に示すように、ブレード原板W10の上側は溝形成凸部D11Aにより押圧され、溝形成凸部D11Aがブレード原板W10に入り込んでゆき最終的に平坦面形成部D10Aによって押圧される。
また、ブレード原板W10の下側は溝形成凸部D11Bによって押圧され、ブレード原板W10に溝形成凸部D11Bが入り込んでゆき、最終的に平坦面形成部D10Bによって押圧される。
また、外周側はブレード形成面D200Sによって円形の外周縁が形成され、内周側はブレード形成面D200Rによって円形穴の内周が形成される。
また、図9(C)に示すように、ブレード原板W10が溝形成凸部D11A及び溝形成凸部D11Bによって押圧される際には、溝形成凸部D11A及び溝形成凸部D11Bによって押圧された溝部領域と対応する部分が圧縮されて、流動化された樹脂材料が、平坦領域と対応する部分に向かって矢印F方向に流動する。流動化された樹脂材料が平坦領域と対応する部分に流動することで、溝部領域11Fに分散されたダイヤモンド超砥粒13は溝部領域11Fに取り残され、溝部領域11Fにおける樹脂材料(樹脂ボンド相12)に対するダイヤモンド超砥粒13の含有量が高くなる。
(3)その結果、図8(C)に示すようなレジンブレード100が形成される。
また、レジンブレード100は、軸線方向Oの両側に溝部11A、11Bが形成されている。
すると、レジンブレード100の外周縁から溝部11A、11Bを流通した切削液が遠心力等によって放出される。
その結果、外部供給した切削液を用いることなく、加工点又は加工点近傍に切削液が安定して供給されて、加工点又は加工点近傍を効率的に冷却することができる。なお、切削液を外部から供給してもよい。
その結果、工具寿命が短くなるのを抑制しつつ加工点又は加工点近傍を効率的に冷却することができる。
また、レジンブレード100が切断時に蛇行するのを抑制してスムースな切断を可能にするとともにレジンブレード100が破損するのを抑制することができる。
以下、図10を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係るレジンブレードの概略構成の一例を説明する図である。図において、符号200はレジンブレードを、符号21は溝部を示している。
ブレード本体20が第1実施形態に係るブレード本体10と異なるのは、溝部11に代えて溝部21を備えている点である。
また、溝部21A、溝部21Bは、それぞれブレード本体20における内周側が外周側に対して回転方向Tの前方側に傾斜して配置され、互いに周方向における中間位置に配置されている。
なお、交差角θ1は、例えば、0°以上60°以下であることが好適であり、15°以上30°以下であることがより好適である。
その他は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
以下、図11を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係るレジンブレードの概略構成の一例を説明する図である。図において、符号300はレジンブレードを、符号31は溝部を示している。
ブレード本体30が第1実施形態に係るブレード本体10と異なるのは、溝部11に代えて溝部31を備えている点である。
また、溝部31A、溝部31Bは、それぞれブレード本体30における内周側が外周側に対して回転方向Tの後方側に傾斜して配置され、互いに周方向における中間位置に配置されている。
なお、交差角θ2は、例えば、0°以上60°以下であることが好適であり、15°以上30°以下であることがより好適である。
その他は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
以下、図12を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図12は、本発明の第4実施形態に係るレジンブレードの概略構成の一例を説明する図である。図において、符号400はレジンブレードを、符号41は溝部を示している。
ブレード本体40が第1実施形態に係るブレード本体10と異なるのは、溝部11に代えて溝部41を備えている点である。
その他は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
以下、図13を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
図13は、本発明の第5実施形態に係るレジンブレードの概略構成の一例を説明する図である。図において、符号500はレジンブレードを、符号51は溝部を示している。
ブレード本体50が第1実施形態に係るブレード本体10と異なるのは、溝部11に代えて溝部51を備えている点である。
その他は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
また、ブレード本体の外周縁において溝部のブレード本体の直径に対する交差角についても任意に設定することが可能である。
表1は、実施例1から実施例4で用いたレジンブレードの概略構成を示している。また、表2は、実施例の切断条件を示している。
また、切断ワークは、QFNパッケージ(Cuタイプ)であり、このQFNパッケージを長さ50m切断した。
切断条件は、表2に示すように、ダイサーSS30(株式会社東京精密製)を用いて、スピンドル回転数30000rpm、送り速度100mm/S、クーラント供給量1.5L+1.5L/mとした。
そして、本発明例、比較例に係るそれぞれ5枚のレジンブレードに関して、切断長50m後におけるレジンブレードのブレード摩耗量(μm)、切断して得られたチップのYバリ寸法の最大値(μm)、電極間距離についてそれぞれ測定して、その平均値に基づいて評価した。
ここで、Yバリ寸法の基準は、75μm未満である。また、電極間距離の基準値は、設計値の1/2以上であり、この実施例では135μm以上である。
また、Yバリ寸法を60μm未満、電極間距離を150μm以上とすると、切断中に種々の条件が変動した場合にも、切断品質を充分に確保できることからより好適な範囲とした。
Yバリとは、図14に示す電極Eを切断したQFNパッケージを上から見たときに、切断面SからQFNパッケージの内方に向かって突出する符号Yで示す金属バリ(網掛け部)をいい、Yバリ寸法の最大値(μm)とは符号LYで示す寸法である。
また、電極間距離とは、図14に示すQFNパッケージの切断面Sを正面から見たときに、隣り合う電極Eと電極Eの間の距離をいい、符号LEで示す寸法である。
実施例1では、本発明例1から本発明例7、及び比較例1を用いて、レジンブレードに溝部領域が形成することの効果、溝部領域における砥粒の平均含有率を平坦領域における砥粒の平均含有率より高く設定する場合の好適な設定範囲について評価した。
また、比較例1は、溝部が形成されていないレジンブレード(砥粒の平均含有率21.25体積%)である。
したがって、溝部領域における砥粒の平均含有率を平坦領域に対して0.25体積%以上12.5体積%以下の範囲で高くすることが好適であることが確認できた。
また、本発明例3から本発明例5は、Yバリ寸法が60μm未満かつ電極間距離150μm以上であり、1.25体積%以上8.75体積%以下の範囲で高くすることがより好適であると確認できた。
実施例2では、本発明例8から本発明例11、及び比較例1から比較例3を用いて、溝部領域のブレード本体の外周における周方向の合計長さの好適範囲について評価した。なお、便宜のため、実施例2(表4)では本発明例9として示したが、本発明例9は実施例1(表3)に示す本発明例3と同一のものである。
したがって、溝部領域のブレード本体の一方の面の外周における周方向の合計長さが外周における周長に対して3%以上45%以下の範囲であることが好適であることが確認できた。
また、本発明例9から本発明例11は、Yバリ寸法が60μm未満かつ電極間距離150μm以上であり、周方向の合計長さが外周における周長に対して8.5%以上45%以下の範囲であることがより好適であることが確認できた。
実施例3では、本発明例12から本発明例17、及び比較例1、比較例4、比較例5を用いて、溝深さの好適範囲について評価した。
したがって、溝深さが10μm以上96μm以下、換言すると溝深さがブレード本体の厚さの3%以上30%以下であることが好適であると確認できた。
実施例4では、本発明例18から本発明例24、及び比較例1、比較例6を用いて、溝部の内周側を外周側に対して回転方向前方側に形成する場合における径方向に対する交差角度の好適範囲について評価した。なお、便宜のため、実施例4(表6)では本発明例18として示したが、本発明例18は実施例3(表5)に示す本発明例15と同一のものである。
したがって、溝部の交差角度が0°以上60°以下の範囲が好適であることが確認できた。
10、20、30、40、50 レジンブレード本体
10A 一方側の側面
10B 他方側の側面
11、21、31、41、51 溝部
12 樹脂ボンド相
13 ダイヤモンド超砥粒(砥粒)
F10 平坦領域
F11 溝部領域
D100 ブレード原板形成型
D110 上型
D120 下型
D200 ブレード形成型
D210 上型
D220 下型
100、200、300、400、500 レジンブレード
Claims (7)
- 軸線周りに回転される半導体基板切断用レジンブレードであって、
樹脂ボンド相と、前記樹脂ボンド相に分散された砥粒と、を含み円板状に形成されたブレード本体を備え、
前記ブレード本体の両側面には、周方向に間隔をあけて配置され径方向内方から外方に向かって伸びる複数の溝部が形成され、
前記軸線に沿って見て前記両側面のいずれか一方に溝部が形成された溝部領域は、隣接する溝部領域の間に位置される平坦領域に比較して前記砥粒の含有率が高く設定されており、
前記溝部領域における砥粒の平均含有率が前記平坦領域における砥粒の平均含有率に対して0.25体積%以上12.5体積%以下の範囲で高く設定されており、
CuタイプQFNパッケージを50m切断した後の5枚の前記半導体基板切断用レジンブレードのブレード摩耗量の平均値が151μm未満であることを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード。 - 請求項1に記載の半導体基板切断用レジンブレードであって、
前記溝部の幅は、
前記ブレード本体の一方の面における周方向長さの合計が前記ブレード本体の外周において3%以上45%以下に形成されていることを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード。 - 請求項1又は2に記載の半導体基板切断用レジンブレードであって、
前記溝部の溝深さは、前記ブレード本体の厚さに対して3%以上30%以下に形成されていることを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体基板切断用レジンブレードであって、
前記軸線方向における一方側の側面に形成される溝部と他方側の側面に形成される溝部とは周方向において互いに中間位置に配置されていることを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体基板切断用レジンブレードであって、
前記溝部は、前記ブレード本体の内周側が外周側に対して回転方向前方側に形成されていて、前記ブレード本体の外周縁において前記溝部は前記ブレード本体の径方向に対して0°以上60°以下の交差角で交差するように形成されていることを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体基板切断用レジンブレードを製造する半導体基板切断用レジンブレード製造方法であって、
樹脂ボンド相を形成する樹脂素材粉末と砥粒とを混合して粉末材料を形成する材料混合工程と、
前記粉末材料からブレード原板を形成するブレード原板形成工程と、
ホットプレスによって前記ブレード原板の両側面に周方向に間隔をあけて配置され径方向内方から外方に向かって伸びる複数の溝部を形成するとともに、前記溝部と対応する溝部領域を前記溝部領域間に位置される平坦領域よりも高圧縮率で圧縮して前記溝部領域における砥粒含有量を前記平坦領域に比較して高く形成するブレード形成工程と、
を備え、
前記ブレード形成工程では、前記溝部領域における砥粒の平均含有率を前記平坦領域における砥粒の平均含有率に対して0.25体積%以上12.5体積%以下の範囲で高くし、
CuタイプQFNパッケージを50m切断した後の5枚の前記半導体基板切断用レジンブレードのブレード摩耗量の平均値を151μm未満とすることを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード製造方法。 - 請求項6に記載の半導体基板切断用レジンブレード製造方法であって、
前記ブレード原板形成工程は、
前記粉末材料をコールドプレスすることにより圧粉してブレード原板を形成する
ことを特徴とする半導体基板切断用レジンブレード製造方法。
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