JP7295011B2 - 時計用表示板、時計及び時計用表示板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、時計用表示板、時計及び時計用表示板の製造方法に関する。
時計の文字板等に用いられる時計用表示板(以下、単に表示板という。)は、見た目の高級感を得られるなどの理由で、金属材料のものが好まれる傾向がある。金属材料が高級感を発揮する理由の一つは、高輝度での反射にある。
しかし、金属材料の表示板は、電波や光を透過しにくいため、表示板の下側に、太陽光を受光するソーラセルを配置した太陽電池付きの時計や電波を受信するアンテナを配置した電波修正時計には用いることができない。
そこで、光や電波を透過しつつ、金属の反射光と同様の反射光(金属調の反射光)を得ることができる表示板が求められている。そのような表示板としては、例えば、電磁波を透過する電磁波透過性を有する基板に、金属粉末を分散させた分散膜を積層したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-063342号公報
しかし、特許文献1に開示された表示板は、金属粉末同士を、分散膜の厚さ方向に離して、かつ分散膜の面方向に平行になるように配置するため、分散膜を複数回に分けて形成する必要があり、製造の手間、コストが掛かる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、製造の手間やコストを低減することができる、光や電波を透過しつつ、金属の反射光と同様の反射光(金属調の反射光)を得ることができる時計用表示板、時計及び時計用表示板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1は、光を透過させる平板状の基材と、光を透過させる樹脂に光を反射する複数の金属箔片が分散した分散膜とが積層して形成され、前記分散膜は、平面視において、前記金属箔片の配置されていない開口部が所定割合で形成されている時計用表示板である。
本発明の第2は、本発明に係る時計用表示板を文字板として備えた時計である。
本発明の第3は、光を透過させる平板状の基材と、光を透過させる樹脂に光を反射する複数の金属箔片が前記基材の面に対して平らな姿勢で分散した分散膜とが積層した時計用表示板の製造方法であって、光を透過させる前記基材の、上方を向いた面に、溶剤、光を透過させる樹脂及び前記金属箔片を含有した塗料を塗布し、前記基材に塗布された前記塗料を加熱して前記塗料が熱硬化させることにより、前記金属箔片の配置されていない開口部が所定割合で形成されている前記分散膜を形成する時計用表示板の製造方法である。
本発明に係る時計用表示板、時計及び時計用表示板の製造方法によれば、光や電波を透過しつつ、金属の反射光と同様の反射光(金属調の反射光)を得ることができる表示板の、製造の手間やコストを低減することができる。
本発明に係る時計用表示板の一実施形態としての文字板を備えた時計を示す平面図である。 図1に示した時計の、I-I線に沿った断面を示す断面図である。 本実施形態の文字板を示す、図2と同様の断面図である。 文字板における基材を示す、図3相当の断面図である。 文字板を光学顕微鏡で観察したときの、平面視でのアルミフレークと開口部の様子の一例を示す写真である。 文字板を製造する工程における、基材の表面に塗料を吹き付けて分散膜を形成した直後の状態を示す図3相当の断面図である。 文字板のおもて面側から見た視認者が視認する金属調の文字板を示す一例の写真である。 実施形態の文字板の変形例1を示す図3相当の断面図である。 実施形態の文字板の変形例2を示す図3相当の断面図である。 変形例2に変形例1を組み合わせた変形例3の文字板を示す図3相当の断面図である。
以下、本発明に係る時計用表示板、時計及び時計用表示板の製造方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
<時計の構成>
図1は、本発明に係る時計用表示板の一実施形態としての文字板10を備えた時計100を示す平面図である。この時計100は、本発明に係る時計の一実施形態でもある。図2は、図1に示した時計100の、I-I線に沿った断面を示す断面図である。
時計100は、図1,2に示すように、例えば金属製のケース50の内部に、文字板10と、指針80と、見返しリング52とムーブメント70と、を備えている。ケース50の、時計100のおもて面側に対応する端面の内側は、無色透明の風防ガラス60で塞がれ、裏面側に対応する端面の内側は、金属製の裏蓋51で塞がれている。
見返しリング52は、文字板10の外周縁部に配置されている。文字板10の裏面側に配置されたムーブメント70から中心Cに沿って突出した指針軸75が文字板10を貫通し、この指針軸75に、指針80が固定されている。指針80は、指針軸75の中心C回りの回転により回転し、回転位置に対応して文字板10のおもて面側に形成された時字(インデックス)を指し示すことで、時刻を表示する。
<文字板の構成>
図3は、本実施形態の文字板10を示す、図2と同様の断面図である。図4は、文字板10における基材20を示す、図3相当の断面図である。図5は、文字板10を光学顕微鏡で観察したときの、平面視でのアルミフレーク31と開口部11の様子の一例を示す写真である。
文字板10は、図3に示すように、裏面10b側(ムーブメント70に近い側)の基材20とおもて面10a側の分散膜30とが積層して形成されている。
基材20は、光Lを透過させる光透過性を有する材料で形成されている、光透過性を有する材料としては、例えば、ポリカーボネートを適用することができるが、本発明における基材は、光透過性を有するものであればよく、ポリカーボネートに限定されず、アクリル系樹脂やガラスであってもよい。基材20は、着色されていてもよいし、無色でもよい。
基材20は、図4に示すように、おもて面10aも裏面10bも平らな平板状で、外形輪郭は、例えば、円形又は略円形に形成されている。基材20の外形輪郭は円形又は略円形に限定されず、長円形であってもよいし、矩形であってもよい。
基材20は、厚さが例えば500[μm]で形成されている。基材20の厚さは、500[μm]に限定されず、文字板10として機能する強度、剛性を確保できる厚さであれば、500[μm]よりも薄くてもよいし、厚くてもよく、例えば300~650[μm]の厚さを適用することができる。
基材20の一方の面(おもて面20a)には、図3に示すように、分散膜30が形成されている。分散膜30は、光Lを透過する光透過性を有する樹脂32と、複数のアルミフレーク31(アルミ箔片(金属箔片の一例))とで形成されている。樹脂32としては、例えばウレタン樹脂を適用することができるが、ウレタン樹脂以外の樹脂でもよい。
アルミフレーク31は、微小なアルミニウム材であって、特定の方向の寸法が他の方向の寸法に比べて非常に小さいことで、厚さの薄い箔片として形成されている。アルミフレーク31は、厚さが、例えば1[μm]以下に形成されている。
アルミフレーク31は、表面が平らで滑らかに形成されている。図3に示した例において、一部のアルミフレーク31は屈曲した形状で表されているが、厚さの薄いアルミフレーク31の一部が別のアルミフレーク31に積層されることで、別のアルミフレーク31の表面と基材20のおもて面20aとにそれぞれ倣った状態となることで、境界の部分が屈曲したものである。
このように、複数のアルミフレーク31は、分散膜30の中で分散している。アルミフレーク31は、分散膜30の中で横たわった姿勢(アルミフレーク31の平らな面が基材20のおもて面20aに対して略平行となる姿勢)で配置されている。
また、分散膜30は、文字板10を、おもて面10aから裏面10bに向かう厚さ方向に見た平面視において、アルミフレーク31の配置されていない開口部11(図3参照)が所定割合で形成されている。なお、光学顕微鏡の写真では、一例として図5に示すように、平面視でアルミフレーク31が存在しない部分が開口部11として観察することができる。
分散膜30は、平面視においてアルミフレーク31の配置されていない開口部11は、文字板10のおもて面10aから裏面10bに、可視光等の光Lを透過する。一方、分散膜30は、平面視においてアルミフレーク31が配置されている部分(開口部11以外の部分)は、文字板10のおもて面10aから裏面10bに向かう光Lを、アルミフレーク31の平らな面で反射する。
<文字板の製造方法>
上述した文字板10は、一例として以下の製造工程により製造される。図6は、文字板10を製造する工程における、基材20の表面に塗料を吹き付けて分散膜30を形成した直後の状態を示す図3相当の断面図、図7は、文字板10のおもて面10a側から見た視認者が視認する金属調の文字板10を示す一例の写真である。
すなわち、まず、分散膜30を形成する塗料を生成する。この塗料は、主に、溶剤(例えば、シンナー)33、樹脂32及びアルミフレーク31が混合して液状に形成されている。なお、この塗料には、樹脂32の熱硬化を促進させるための硬化剤を少量添加してもよい。
次に、上述した液状の塗料を、基材20の、上方を向いた表面(上面)に吹き付ける。塗料を吹き付ける基材20の上面は、表裏どちらの面でもよいが、塗料を吹き付けた側の上面を、基材20のおもて面20aとして、以下、取り扱うものとする。
塗料が吹き付けられて形成された分散膜30は、図6に示すように、当初は、液状の溶剤33及び樹脂32に、固体のアルミフレーク31が漂い、アルミフレーク31の姿勢も不規則になっている。
次に、基材20に分散膜30が形成された文字板10を加熱する。この加熱により、溶剤33が揮発して、分散膜30の膜厚が、塗料を吹き付けた当初(図6)よりも薄くなるとともに、樹脂32が熱硬化する。
溶剤33の揮発により、アルミフレーク31が漂う液体の厚さが薄くなるため、アルミフレーク31は、図3に示すように、分散膜30の中で横たわった姿勢に揃い、樹脂32が熱硬化することにより、アルミフレーク31は横たわった姿勢で固定される。
分散膜30の中で、開口部11を形成するのは、分散膜30を形成する塗料におけるアルミフレーク31配合量(樹脂32とアルミフレーク31との合計に対するアルミフレークの31の割合(例えば、百分率))及び形成する分散膜30(硬化後)の膜厚に依存するところが大きい。
例えば、アルミフレーク31の配合量を固定し、分散膜30の膜厚を変化させることで、文字板10の平面視での、全体面積に対する開口部11の面積の割合である開口率[%]を変化させることができる。
<作用>
以上のように構成された文字板10によると、文字板10のおもて面10aから裏面10bに向けて入射した光Lは、分散膜30の樹脂32を透過するが、分散膜30のアルミフレーク31を透過しない。分散膜30において平らな姿勢となっているアルミフレーク31に、おもて面10aから入射した光Lは、アルミフレークの31の平らな面で反射されて、おもて面10aに戻る。
分散膜30のアルミフレーク31は、平ら姿勢で揃っているため、おもて面10aに戻る反射光の向きも揃い、輝度の高い反射光として視認される。このため、おもて面10a側から見た視認者に対して、文字板10からの高輝度の反射光により、図7に示すように、文字板10を金属調に見させる(金属感を感じさせる)ことができる。
ここで、分散膜30のアルミフレーク31は、厚さ方向に接して積み重なっている。このため、アルミフレーク同士が厚さ方向に離れて配置されている文字板のように、分散膜の厚さ方向の異なる離れた位置に固定された複数のアルミフレーク間で、入射した光が乱反射することが無い。
したがって、本実施形態の分散膜30は、反射光の輝度の均一度合いを高めることができる。また、アルミフレーク31の1層目に形成された開口部11を、2層目以上の積み重なるアルミフレーク31が塞ぐこともでき、開口率を調整することもできる。
一方、文字板10は、開口部11が所定割合で形成されているため、おもて面10aから裏面10b側に向けて入射した光Lの一部は、開口部11を透過し、基材20を透過して、文字板10の裏面10bに到達する。これにより、時計100が、文字板10の裏面10b側に光Lにより発電するソーラセルが配置されている太陽電池時計の場合であって、そのソーラセルに光Lを照射することができ、太陽電池時計を有効にも動作させることができる。
したがって、本実施形態の文字板10は、光や電波を透過しつつ、金属の反射光と同様の反射光(金属調の反射光)を得ることができる。そして、本実施形態の文字板10、時計100及び文字板10の製造法によれば、分散膜30のアルミフレーク31は、厚さ方向に接して積み重なっているため、アルミフレーク同士が厚さ方向に離して固定する文字板のように、分散膜を複数回に分けて形成する必要がなく、製造の手間及びコストを低減することができる。
なお、開口部11は、電波も透過させることができるため、時計100が、文字板10の裏面10b側に電波を受信するアンテナが配置されている電波修正時計の場合であって、そのアンテナに電波を受信させることができ、電波修正時計を有効にも動作させることができる。
<実験例>
表1は、本実施形態の文字板10について、アルミフレーク31の配合量を1.7[%]に固定し、塗料の吐出量を5~30[ml/min]とした場合、分散膜30の膜厚を1[μm]未満から5[μm]超えまで変化させ、文字板10の平面視での、開口部11の開口率[%]を、10[%]未満から50[%]超えまで変化させたときの、外観評価と、文字板10のおもて面10a側から裏面10b側まで光Lが透過する割合である透過率(表示板の透過率)と、これらに基づいた総合的な評価の結果を示す実験例である。
Figure 0007295011000001
アルミフレーク31の配合量は固定であるため、分散膜30の膜厚を厚くするにしたがって開口率は小さくなり、反対に、分散膜30の膜厚を薄くするにしたがって開口率は大きくなる。また、開口率を大きくするにしたがって透過率は大きくなり、反対に、開口率を小さくするにしたがって透過率は小さくなる。
そして、透過率が大きくなると、アルミフレーク31による反射光の割合が減るため、文字板10は透けたような外観となって金属感が薄れる一方、文字板10の裏面10b側への透過光量は増大して、文字板10の裏面10b側に配置されることのあるソーラセルに到達する光量を増大し、また、文字板10の裏面10b側に配置されることのあるアンテナに到達する電波を増大する。
反対に、透過率が小さくなると、アルミフレーク31による反射光の割合が増大するため、文字板10は金属感が大きくなる一方、文字板10の裏面10b側への透過光量は減少して、文字板10の裏面10b側に配置されることのあるソーラセルに到達する光量を低減し、また、文字板10の裏面10b側に配置されることのあるアンテナに到達する電波を低減する。
表1に示した実験例では、開口率が10~50[%]の範囲で、光Lの透過率として10~50[%]を確保することができる。光Lの透過率が10~50[%]では、文字板10への裏面10b側に光Lを十分に供給することができるとともに、金属感の外観を得ることができる。したがって、所定割合の開口率は10~50[%]の範囲であることが、総合評価として好ましい(表中の〇印又は◎印で表示)。なお、開口率10~50[%]に対応する分散膜30の膜厚は、実験例においては5~1[μm]である。
開口率15~40[%]の範囲では、透け感の無い金属感の外観を得ることができるとともに、透過率も15[%]以上確保することができるため、所定割合の開口率は15~40[%]の範囲であることが、総合評価としてより好ましい(表中の◎印で表示)。なお、開口率15~40[%]に対応する分散膜30の膜厚は、実験例においては4~2[μm]である。
上述した実験例において、アルミフレーク31の厚さは1[μm]以下としたが、具体的には0.08~0.62[μm]の厚さであった。そして、総合評価として好ましい分散膜30の厚さは、アルミフレーク31の厚さの、1.6(=1/0.62)~62.5(=5/0.08)倍である。したがって、総合評価として好ましい分散膜30の厚さは、アルミフレーク31の厚さの1.6~62.5倍ということができる。
なお、総合評価としてより好ましい分散膜30の厚さは、アルミフレーク31の厚さの、3.2(=2/0.62)~50(=4/0.08)倍ということができる。
そして、アルミフレーク31の厚さは、1[μm]以下という非常に薄い値であるため、金属ではあっても、他のアルミフレーク31の表面や、基材20のおもて面20aの輪郭形状に倣いやすい。
したがって、例えば、基材20のおもて面20aに、文字板10として用いられるヘアライン加工(非常に細かい溝等で形成された凹凸模様)や旭光模様、打ち出し模様、砂地模様等の凹凸模様が形成されていた場合にも、おもて面20aに積層されたアルミフレーク31が、おもて面20aの凹凸模様を潰してしまうことが無く、おもて面20aの細かい凹凸に倣った凹凸形状に対応した反射光を出射することができる、
上述した実験例において、アルミフレーク31の配合量は1.7[%]としたが、配合量は1.7[%]に限定されず、例えば、1.5~2.0[%]の範囲であることが好ましい。アルミフレーク31の配合量が1.5~2.0[%]の範囲であるときは、開口率を、分散膜30の厚さに応じて制御し易いからである。ただし、アルミフレーク31の配合量は、この好ましい範囲に限定されるものではない。
上述した実験例において、アルミフレーク31の配合量は1.7[%]を一定にして、分散膜30の厚さに応じて開口率を変化させたものとしたが、分散膜30の厚さを一定にして、アルミフレーク31の配合量に応じて開口率を変化させたものとしてもよい。
<変形例1>
図8は実施形態の文字板10の変形例1を示す図3相当の断面図である。上述した実施形態の文字板10は、基材20のおもて面20a側に分散膜30が積層され、分散膜30のおもて面30aはそのまま文字板10のおもて面10aに相当するが、本発明に係る時計用表示板は、図8に示すように、分散膜30のおもて面30aに、光Lを透過させるトップコート40をさらに積層してもよい。
このようにトップコート40を積層した構造は、上述した実施形態の文字板10、時計100と同様の効果を得ることができるとともに、文字板10を有色にする場合、分散膜30や基材20といった文字板10の基本的な構造部分を共通にしつつ、トップコート40の色を変えるだけで、色違いの複数種類の文字板10を実現することができる。
また、トップコート40に特別な機能(例えば、紫外線カットや赤外線カットの機能)を持たせることで、文字板10の日焼け防止や高温になるのを防止することもできる。
<変形例2>
図9は実施形態の文字板10の変形例2を示す図3相当の断面図である。上述した実施形態の文字板10は、文字板10のおもて面10a側が分散膜30であり、裏面10b側が基材20であるが、本発明に係る時計用表示板は、図9に示すように、文字板10のおもて面10a側が基材20、文字板10の裏面10b側が分散膜30となる配置であってもよい。
つまり、図9に示した文字板10は、図3に示した文字板10の表裏を反対にして用いるものであり、図3における基材20の裏面20bを文字板10のおもて面10aとし、図3における分散膜30のおもて面30aを文字板10の裏面10bとしたものである。
このように、基材20と分散膜30との積層順序を反対にした文字板10であっても、上述した実施形態の文字板10、時計100と同様の効果を得ることができる。
なお、この場合、図8に示したトップコート40の機能を基材20に持たせることができるため、基材20を着色して有色とすることもできる。
<変形例3>
図10は変形例2に変形例1を組み合わせた変形例3の文字板10を示す図3相当の断面図である。変形例3の文字板10は、基材20の裏面20bにトップコート40を形成したものである。
このように、基材20にトップコート40を積層した構造は、上述した実施形態の文字板10、時計100と同様の効果を得ることができるとともに、文字板10を有色にする場合、基材20や分散膜30といった文字板10の基本的な構造部分を共通にしつつ、トップコート40の色を変えるだけで、色違いの複数種類の文字板10を実現することができる。
また、トップコート40に特別な機能(例えば、紫外線カットや赤外線カットの機能)を持たせることで、文字板10の日焼け防止や高温になるのを防止することもできる。
上述した実施形態及び変形例の文字板10は、分散膜30に分散した金属箔片としてアルミフレーク31を適用したものであるが、本発明に係る時計用表示板は、アルミフレーク31に代えて、アルミニウムやアルミニウム合金とは異なる他の金属の箔片を適用してもよい。
また、文字板10は、塗装又は蒸着その他の表面処理を施すことにより着色した金属の薄片を適用してもよい。
10 文字板
10a おもて面
10b 裏面
20 基材
30 分散膜
31 アルミフレーク
32 樹脂
33 溶剤
100 時計
L 光

Claims (9)

  1. 光を透過させる平板状の基材と、光を透過させる樹脂に光を反射する複数の金属箔片が分散した分散膜とが積層して形成され、
    前記分散膜は、平面視において、前記金属箔片の配置されていない開口部が所定割合で形成され、
    前記分散膜は、少なくとも一部において、前記金属箔片が前記分散膜の厚さ方向に複数重なっている時計用表示板。
  2. 前記開口部は、10~50[%]の開口率で形成されている請求項1に記載の時計用表示板。
  3. 前記分散膜は、前記金属箔片の1.6~62.5倍の厚さに形成されている請求項1又は2に記載の時計用表示板。
  4. 前記金属箔片は、1[μm]以下の厚さである請求項1から3のうちいずれか1項に記載の時計用表示板。
  5. 前記分散膜は、厚さが1~5[μm]である請求項1から4のうちいずれか1項に記載の時計用表示板。
  6. 前記分散膜又は基材に、光を透過する、無色又は有色のトップコートが積層されている請求項1から5のうちいずれか1項に記載の時計用表示板。
  7. 前記時計用表示板は、光の透過率が10~50[%]である請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の時計用表示板。
  8. 請求項1から7のうちいずれか1項に記載の時計用表示板を文字板として備えた時計。
  9. 光を透過させる平板状の基材と、光を透過させる樹脂に光を反射する複数の金属箔片が前記基材の面に対して平らな姿勢で分散した分散膜とが積層した時計用表示板の製造方法であって、
    光を透過させる前記基材の、上方を向いた面に、溶剤、光を透過させる樹脂及び前記金属箔片を含有した塗料を塗布し、
    前記基材に塗布された前記塗料を加熱して前記塗料が熱硬化させることにより、前記金属箔片の配置されていない開口部が所定割合で形成され、
    前記分散膜は、少なくとも一部において、前記金属箔片が前記分散膜の厚さ方向に複数重なっている前記分散膜を形成する時計用表示板の製造方法。
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