JP4803921B2 - 時計用ソーラ文字板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、時計などの文字板に関し、特に太陽電池を用いた時計用ソーラ文字板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
時計用ソーラ文字板は、その下面側に配設される太陽電池(ソーラセル)に光を入射させるために透過性が要求される。従来、この時計用ソーラ文宇板は透過性が求められることからプラスチック、セラミック、ガラス等の透光性材料が使われる。特に、プラスチックは安価であること、成形や加工などが容易であることなどから非常に多く使われている。又、前記文字板の下面側に配設される太陽電池は独特の濃紫色を示し、見た目に心地よい色調を呈さない。このため太陽電池の濃紫色が見えない様にするため、文字板に様々の工夫が行われてきた。又、太陽電池の濃紫色が見えない工夫の下で文字板に立体的な模様を施して高級感を出現させる工夫も様々行われてきた。
【0003】
これら従来技術の一つとして特開平10−253773号公報に開示されたものがある。ここで開示された時計用ソーラ文字板の一例について図を用いて説明する。図9は、従来例における太陽電池付時計の断面図、図10は、太陽電池付時計用ソーラ文字板の断面図、図11は前記時計用ソーラ文字板の部分平面図である。図9に示すように、外胴ケース1に透明ガラスからなる風防2を設け、外胴ケース1とウラブタ3からなる外装内に、時計駆動用ムーブメント4を設ける。時針5、分針6、秒針7は、時計駆動用ムーブメント4内に設けられたステップモータ等を駆動源とし、輪列機構を介し駆動される。時計用ソーラ文字板8は、中央に時針5、分針6、秒針7を通す貫通穴があいており、時計駆動用ムーブメント4の上に配置されている。
【0004】
次に時計用ソーラ文字板8の構造について説明する。図10に示すように時計用ソーラ文字板8は、足部9を介して、圧入や、かしめ等により、時計駆動用ムーブメント4に固定される。又、基板10の上に絶縁被膜11を設け、その上に電極膜12を設け、さらに太陽電池13を重ねて配置し、透明電極14でその上を覆う。透明電極14の上部にはスペーサ15を介し、被覆部材16が配置され、被覆部材16が反っていたり、外部からの衝撃等により被覆部材16がたわんでも、太陽電池13を直撃しない構造となっている。また、前記被覆部材16は太陽電池13がもつ多段分割線を見えなくするための役割をかねている。スペーサ15は、光を透過しない物質で構成する。
【0005】
前記被覆部材16は、透光性部材17の表面に複数の凹凸部17aが設けられている。前記凹凸部17aは四角錐で形成され、上面に金属からなる装飾パターン18が配設されている。又、透光性部材17の下面には、同じように金属からなる装飾パターン19が配設されている。前記装飾パターン18は、光が集光できるようにするため、透光性部材17の上面に部分的に被覆されている。又、前記装飾パターン19は、光が太陽電池13に到達できるようにするため、透光性部材17の下面に部分的に被覆されている。
【0006】
図11は、図10における矢印a方向から覗いた被覆部材16の部分平面図である。図11で斜線が記入されている部分が装飾パターン18であり、斜線が記入されていない部分が装飾パターン19である。装飾パターン18と装飾パターン19との平面的な重ね合わせにより、太陽電池13の全面を覆っている。したがって、矢印a方向から覗いた場合、時計用ソーラ文字板8の上面から太陽電池13を見ることはできない。しかし、やや斜め方向の矢印b方向からは太陽電池13が見えるようになっている。
【0007】
したがって、光を太陽電池13まで到達させることができると同時に、太陽電池13の濃紫色が見えない様にすることができるようになっている。更に、複数の凹凸部17aを設けることにより立体的な装飾パターンを実現しようとしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前述の従来技術における時計用ソーラ文字板8の構成にあっては、透光性部材17の上面において、装飾パターン18が施されている部分の凹凸部17aは、その装飾パターン18から反射される反射光が直接目に入るので十分な凹凸感を視認できるが、透光性部材17の下面に施された装節パターン19の位置に相当する透光性部材17の上面側の凹凸部17aにおいては、凹凸感が薄れて見え、全体的な凹凸感を十分に視認することができない。このため立体感のある凹凸模様を表現することが難しく、十分な深みのある凹凸感をもち且つ高級感のある外観品質を有する時計用ソーラ文字板を得ることが困難であるという問題があった。
【0009】
(発明の目的)
そこで本発明は、このような従来の課題を解決し、被覆部材の下方に配置された太陽電池の濃紫色を目立たせないようにすると同時に、複数の凹凸部からなる模様が立体的に十分視認でき、更に、深みを持った凹凸模様を出現させて高級感を感じさせる時計用ソーラ文字板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に係わる時計用ソーラ文字板は、太陽電池と、該太陽電池の受光面側に設ける被覆部材とを有する時計用ソーラ文字板において、前記被覆部材が、模様状の凹凸部を上面に形成した透光性部材と、該透光性部材の上面を覆うように形成する中間層と、該中間層の表面を覆うように形成する透明保護層とを具備し、前記中間層が前記透光性部材と異なる光学的屈折率を有する透明被膜から成り、前記透光性部材の下面に光の透過性及び反射性の両方の性質を併せ持つ半透過・反射層を設け、前記透明保護層と前記透光性部材の光学的屈折率は前記中間層の光学的屈折率と比較して大きい値に設定され、また、前記半透過・反射層は梨地模様であることを特徴とする。
【0015】
又、前記透明保護層の上面が平滑面を有することを特徴とする。
【0016】
(作用)
本発明は、前記透光性部材の下面に半透過・反射層を設けると共に、前記透光性部材と前記透明保護層との間に屈折率の異なる透明被膜を設けることによって、前記透光性部材を透過し、前記半透過・反射層で反射した光に大きな屈折を発生させる。これによって、前記透光性部材の上面に形成する複数の凹凸部が立体的に視認できるという効果を有するものである。
【0017】
或いは、前記透光性部材と前記透明保護層との間に前記半透過・反射膜設けることによって、前記透光性部材の複数の凹凸部の表面に形成される前記半透過・反射膜で反射される光が目に届くようになる。このため前記複数の凹凸部が鮮明に視認できるという効果を有するものである。以下、本発明の実施の形態により詳述する。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1、図2、図3は本発明における時計用ソーラ文字板の第1の実施形態を説明するための図である。図1は、本実施形態ににおける時計用ソーラ文字板を示す断面図、図2は、時計用ソーラ文字板上面に形成される模様状の凹凸部の例を示す斜視図、図3は、図1の部分拡大図である。以下、図1、図2、図3を用いて第1の実施形態における時計用ソーラ文字板について説明する。尚、前記従来例と同一部分については同一番号を付与してその説明は簡略する。
【0019】
図1に示すように時計用ソーラ文字板8aは、基板10の上に太陽電池13を配置し、更にスペーサ15を介し、被覆部材26が配置されている。
前記被覆部材26は、模様状の凹凸部としてのピアジェカット模様21aを上面に形成した透光性部材21と、該透光性部材の上面を覆うように形成する中間層としての前記透光性部材と異なる光学的屈折率を有する透明被膜22と、該透明被膜22の表面を覆うように形成する平滑面を有する透明保護層23から構成されている。
【0020】
前記透光性部材21は、透明なプラスチック板でポリカーボ樹脂からなる。又、前記透光性部材21の上面には模様状の凹凸部として、図2に示すようなピアジェカット模様21aが設けられている。更に、前記透光性部材21の下面には、光の透過性及び反射性の両方の性質を併せ持つ半透過・反射層として梨地模様21bが設けられている。この梨地模様21bは光散乱及び反射させる目的で設けるもので、太陽電池の濃紫色はここで散乱されるので濃紫色の色調が和らいで、濃紫色として見えなくなってくる。一方、外光の一部はここで反射される。前記透光性部材21は溶融した樹脂を金型で成型する射出成形で形成され、同時にピアジェカット模様21a、梨地模様21bも形成する。
【0021】
透明被膜22は、フッ化マグネシウムを蒸着して形成した透明被膜であり、前記透光性部材21と異なる光学的屈折率を有する。このフッ化マグネシウムの蒸着膜の光の屈折率は1.378で、前記透光性部材21の材料であるポリカーボ樹脂の光の屈折率1.584と比して約0.2位屈折率が小さい。この透明被膜22は前記透光性部材21の上面に形成されるピアジェカット模様21aの表面に形成されている。尚、透明被膜22の膜厚は、特に限定されるものではないが、蒸着膜の形成を考慮すると1000オングストロームが適当である。
【0022】
前記平滑面を有する透明保護層23は、アクリル樹脂からなりクリヤー塗装などを施してラッピングすることによって得られる。この平滑面は平坦で滑らかな面で光沢の現れた表面である。この透明保護層23は前記フッ化マグネシウムの蒸着膜からなる透明被膜22の表面に形成されている。
【0023】
前述のように、本実施形態による時計用ソーラ文字板における前記被覆部材26は、上面に模様状の凹凸部を有する透光性部材21と、平滑面を有する透明保護層23との間に、中間層としてフッ化マグネシウムの蒸着膜からなる透明被膜22を設けたことにある。
【0024】
単に、透光性部材21の凹凸面上に透明保護層23を形成した場合、アクリル樹脂からなる塗料膜である透明保護層23の光の屈折率は1.49で前記透光性部材21の材料であるポリカーボ樹脂の光の屈折率1.584と比して非常に近い値である。このため、光の屈折が小さく、透光性部材21の下面に形成され梨地模様が見えることになり、模様状の凹凸部、即ちピアジェカット模様21aがはっきりと現れず、十分に視認する事ができない。
【0025】
これに対して本実施形態における被覆部材26の構成によれば、図3に示すように、光aは透明保護層23に入射し屈折して光a1となってフッ化マグネシウムの蒸着膜からなる透明被膜22に入射する。ここで更に、屈折して光a2となって透光性部材21に入射し屈折して光a3となって梨地模様21bを照射する。この時、アクリル樹脂からなる透明保護層23の光の屈折率1.49、フッ化マグネシウムの蒸着膜からなる透明被膜22の光の屈折率は1.378、前記ポリカーボ樹脂からなる透光性部材21の光の屈折率は1.584と、それぞれ異なり屈折率の差が大きいため、境界面で大きな光の屈折がおきる。
【0026】
前記透光性部材21に入射した光a3の一部は、光a4となって梨地模様21bを透過し、太陽電池(図示せず)の受光面を十分な光量で照射する。このため、時計としての駆動に十分な太陽光を太陽電池に与えることができる。更に太陽電池(図示せず)から反射する光b1は、その大部分が梨地模様21bで散乱、反射され光b2となる。尚、反射光の一部は透光性部材21を透過して外部に放射されるが、透光性部材21に形成したピアジェカット模様21aの凹凸部で不規則な屈折を起こして外部に放射するので、透過光の多くが大きく分散されてしまう。このため、太陽電池の濃紫色を目立たせないようにすることができる。
【0027】
又、前記光a3の一部は梨地模様21bで反射され光a5となり、ピアジェカット模様21aから透明被膜22に入射する時に屈折し光a6となる。更に透明被摸22から透明保護層23に入射するときにも屈折が起き光a7となる。その後、透明保護層23から外部に放射するときにも更に屈折が生じ、光a8となる。この様に前記透光性部材21と前記透明保護層23との間に屈折率の異なる透明被膜22を設けることによって2度の屈折が大きく発生するので、ピアジェカット模様21aの凹凸が良く視認される様になる。これは、屈折率が大きく異なる透明被膜を介在させる程その凹凸ははっきりと視認されるようになってくる。
【0028】
更に、平滑面を有する透明保護層23が有ることによって、ピアジェカット模様21aが美しく見えることと同時に模様に深みが現れて見え、時計用ソーラ文字板に高級感をもたらす効果を得ることができる。又、透明保護層23は、ピアジェカット模様21aのキズなどに対する保護の役目も有する。
【0029】
以上のように本実施形態における時計用ソーラ文字板によれば、時計としての駆動に十分な光を太陽電池に与えることができると共に、太陽電池の濃紫色の目立たない時計用ソーラ文字板を提供する事ができる。更に、透光部材の表面に形成するピアジェカット模様21aの凹凸が十分視認でき、立体的で高級感を感じさせる時計用ソーラ文字板を実現することができる。
【0030】
尚、本実施形態においては透明被膜22として、フッ化マグネシウムを蒸着した透明被膜を例として説明したが、酸化インジウムと錫をドーピングして得られたITO粉末を蒸着源として蒸着した透明被膜においても同様の効果を得ることが出来る。又特に透明被膜に限定するものではなく、多少色が付いたものでも透過率が十分に有れば差し支えない。
【0031】
又、本実施形態においては、透光性部材21の下面に半透過・反射層として梨地模様を設けているが、半透過・反射層としては透過性と反射性の両方の機能を持つもので有れば良く薄く施した金属蒸着膜や塗料膜なども選択できるものである。
【0032】
(第2の実施形態)第2の実施形態を参考例1として示す。(以下、第2の実施形態は参考例1である。)図4、図5、図6は本発明における時計用ソーラ文字の第2の実施形態を説明するための図である。図4は、本実施形態における時計用ソーラ文字板を示す断面図、図5は、時計用ソーラ文字板上面に形成される模様状の凹凸部の例を示す斜視図、図6は、図4の部分拡大図である。以下、図4、図5、図6を用いて第2の実施形態における時計用ソーラ文字板について説明する。尚、第1の実施形態と同一部分については同一番号を付与してその説明は簡略する。
【0033】
図4に示すように時計用ソーラ文字板8bは、太陽電池13の上部に被覆部材27が配置されている。前記被覆部材27は、模様状の凹凸部としてのストライプ模様31aを上面に形成した透光性部材31と、該透光性部材31の上面を覆うように形成する中間層として光の透過性及び反射性の両方の性質を併せ持つ半透過・反射膜である金属蒸着膜24と、該金属蒸着膜24の表面を覆うように形成する平滑面を有する透明保護層23から構成されている。
【0034】
前記透光性部材31は、透明なプラスチック板でポリカーボ樹脂からなる。又、前記透光性部材31の上面には模様状の凹凸部として、図5に示すようなストライプ模様31aが設けられている。本実施形態における透光性部材31は、第1の実施形態における透光性部材21と異なり、下面に梨地模様が設けられておらず平面に加工されている。又、前記透光性部材31は、第1の実施形態と同様に射出成形で形成し、同時にストライプ模様31aも形成する。
【0035】
前記金属蒸着膜24は、光を透過する作用と反射する作用の両方を持っているもので、太陽電池に十分な発電量を得るために少なくとも20%以上の透過率を必要とする。又、金属蒸着膜の膜厚と光の透過率との関係は、膜厚200オングストロームで透過率が約20%、膜厚100オングストロームで透過率が約30〜40%、膜厚50オングストロームで金属色が薄く見える程度である。従って金属蒸着膜に半透過・反射機能を持たせるためには、金属蒸着膜膜厚の範囲を50〜200オングストロームに設定することが望ましく、膜厚が概ね100オングストローム位が特に好ましい。
【0036】
前記金属蒸着膜24の蒸着源としては、アルミニウム、クロム、ニッケル、銀、金などの金属が選択出来る。又、前記金属蒸着膜24の膜厚の適正値は、どの金属についてもほぼ同様である。この蒸着膜24は前記透光性部材31の上面に形成されるストライプ模様31aの表面に形成されている。
【0037】
前記平滑面を有する透明保護層23は、第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
【0038】
前述のように、本実施形態における被覆部材26の構成によれば、図6に示すように、光a1の一部が前記ストライプ模様31aの表面に形成した金属蒸着膜24から反射し、光a2として目に届くので、前記ストライプ模様31aの凹凸がはっきりと視認されて、鮮明な凹凸模様が確認される。しかも、その表面は、薄い金属色を帯びた金属調の凹凸模様が現れる。更に、平滑な透明保護層23があることによって深みを帯びた凹凸模様として視認される。
【0039】
又、前記光a1の一部の光a3は金属蒸着膜24を透過し、更に透光部材31を透過し太陽電池(図示しない)の受光面を十分な光量で照射するため、時計としての駆動に十分な光を太陽電池に与えることができる。更に太陽電池(図示せず)から反射された光b1は透光部材31を透過し、その大部分が金属蒸着膜24で反射され光b2となる。尚、反射光の一部は金属蒸着膜24を透過して外部に放射されるが、透光性部材31に形成したストライプ模様31aの凹凸部で不規則な屈折を起こして外部に放射するので、透過光の多くが大きく分散されてしまう。このため、太陽電池の濃紫色を目立たせないようにすることができる。
【0040】
以上のように本実施形態におけるに時計用ソーラ文字板よれば、ストライプ模様31aの凹凸面上に形成した半透過・反射膜である金属蒸着膜24から反射した光が直接目に届くので、金属調のストライプ模様31aが鮮明に視認でき、立体的で高級感を感じさせる時計用ソーラ文字板を実現することができる。
又、第1の実施形態と同様に、時計としての駆動に十分な光を太陽電池に与えることができると共に、太陽電池の濃紫色の目立たない時計用ソーラ文字板を提供する事ができる。
【0041】
(第3の実施形態)第3の実施形態を参考例2として示す。(以下、第3の実施形態は参考例2である。)図7、図8は本発明における時計用ソーラ文字版を説明するための図である。図7は本実施形態における時計用ソーラ文字板を示す断面図、図8は、図7の部分拡大図である。以下、図7、図8を用いて第3の実施形態における時計用ソーラ文字板について説明する。尚第2の実施形態と同一部分については同一番号を付与してその説明は簡略する。
【0042】
図7に示すように本実施形態おける時計用ソーラ文字板8cは太陽電池13の上部に被覆部材28が配置されている。前記被覆部材28は、模様状の凹凸部としてのストライプ模様31aを上面に形成した透光性部材31と、該透光性部材31の上面を覆うように形成する中間層として光の透過性及び反射性の両方の性質を併せ持つ半透過・反射膜である雲母29を含有する塗料膜25と、該塗料膜25の表面を覆うように形成する平滑面を有する透明保護層23から構成されている。
【0043】
前記透光性部材31及び透明保護層23は、第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0044】
前記塗料膜25を形成する塗料は、ポリウレタン樹脂やアクリルウレタン樹脂などのバインダーに溶剤や硬化剤などと共に雲母29を2〜3重量%を配合して生成する。又、塗布方法は塗装面が凹凸面であるため吹きつけ塗装が適している。この雲母29を含有する塗料膜25は、雲母29の反射性を利用するもので、第2の実施形態と同様に光を透過する作用と反射する作用の両方を持っているが、太陽電池に十分な発電量を得るために少なくとも20%以上の透過率を必要とする。この透過率を確保するためには、前記雲母29を含有する塗料膜25の膜厚の範囲として5〜15μが好ましく、特に10μが好ましい。
【0045】
前述のように、本実施形態における被覆部材28の構成によれば、図8に示すように、光a1は前記ストライプ模様31aの表面に形成した塗料膜25の中に混合されている雲母29で反射し、光a2として目に届く。この結果パール調の色調が輝いて見えるストライプ模様31aが視認できる。
【0046】
又、他の光c1は塗料膜25を透過し、更に透光部材31を透過し光c2となって太陽電池(図示しない)の受光面を十分な光量で照射するため、時計としての駆動に十分な光を太陽電池に与えることができる。更に太陽電池(図示せず)から反射された光b1は透光部材31を透過した後、その大部分が塗料膜25に含有される雲母29で反射され光b2となる。尚、反射光の一部は塗料膜25を透過して外部に放射されるが、透光性部材31に形成したストライプ模様31aの凹凸部で不規則な屈折を起こして外部に放射するので、透過光の多くが大きく分散されてしまう。このため、太陽電池の濃紫色を目立たせないようにすることができる。
【0047】
以上のように本実施形態におけるによれば、ストライプ模様31aの凹凸面上に形成した半透過・反射膜としての塗料膜25に含有される雲母29で反射した光が直接目に届くので、パール調の色調が現れたストライプ模様31aが鮮明に視認される。更に、平滑な透明保護層23があることによって深みの帯びたストライプ模様として視認される。又、第2の実施形態と同様の効果を得ることが出来、立体的で高級感を感じさせる時計用ソーラ文字板を実現することができる。
【0048】
尚、本発明の実施形態においては、透明部材の材料としてポリカーボ樹脂を例として説明したが、透明なアクリル樹脂あるいは透明なガラス板でも構成することができる。又、無色透明なものに限られることなく、光の透過性が確保できれば着色されたものも使用できる。
【0049】
又、実施形態においては、説明を省略したが、時計用文字板の時字(図示せず)は、前記透明保護層23上に印刷あるいは小片を貼り付けることによって形成される。
【0050】
又、本発明の実施形態においては、模様状の凹凸部の例として、ピアジェカット模様、ストライプ模様で説明したが、この他に、旭光模様、サークル模様、編目模様、格子模様、ローレットカット模様等も使用可能である。又、使用する模様としては、文字板全面に渡って均一性の取れた模様が好ましく、一種類の模様、あるいは二種類の模様を組み合わせて使うのが好ましい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る時計用ソーラ文字板によれば、太陽電池を覆う被覆部材を、透明部材、光の透過性及び反射性の両方の性質を併せ持つ半透過・反射膜からなる中間層、透明保護層から構成することにより、太陽電池の受光面を十分な光量で照射し、時計としての駆動に十分な太陽光を太陽電池に与えることができると共に、太陽電池の濃紫色を目立たせないようにすることができる。更に、透光部材の表面に形成する模様状の凹凸部が十分視認でき、立体的で高級感を感じさせる時計用ソーラ文字板を実現することができる。この結果、時計用文字板としての外観品質、装飾効果を一段と高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における時計用ソーラ文字板の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における時計用ソーラ文字板の部分平面図で、文字板上面に形成される模様状の凹凸部の例である。
【図3】図1の部分拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施形態における時計用ソーラ文字板の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における時計用ソーラ文字板の部分平面図で、文字板上面に形成される模様状の凹凸部の例である。
【図6】図4の部分拡大図である。
【図7】本発明の第3の実施形態における時計用ソーラ文字板の断面図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【図9】従来例における太陽電池付時計の断面図である。
【図10】従来例における太陽電池付時計用文字板の断面図である。
【図11】従来例における太陽電池付時計用文字板の部分平面図である。
【符号の説明】
1 外胴ケース
2 風防
3 ウラブタ
4 時計駆動用ムーブメント
5 時針
6 分針
7 秒針
8、8a、8b、8c 時計用ソーラ文字板
9 足部
10 基板
11 絶縁被膜
12 電極膜
13 太陽電池
14 透明電極
15 スペーサ
16 被覆部材
17 透光性部材
17a 透光性部材の凹凸部
18 装飾パターン
19 装飾パターン
21 透光性部材
21a ピアジェカット模様
21b 梨地模様
22 フッ化マグネシウムからなる透明被膜
23 透明保護層
24 金属蒸着膜
25 雲母を含有する塗料膜
26、27、28 被覆部材
29 雲母
31 透光性部材
31a ストライプ模様

Claims (2)

  1. 太陽電池と、該太陽電池の受光面側に設ける被覆部材とを有する時計用ソーラ文字板において、前記被覆部材が、模様状の凹凸部を上面に形成した透光性部材と、該透光性部材の上面を覆うように形成する中間層と、該中間層の表面を覆うように形成する透明保護層とを具備し、前記中間層が前記透光性部材と異なる光学的屈折率を有する透明被膜から成り、前記透光性部材の下面に光の透過性及び反射性の両方の性質を併せ持つ半透過・反射層を設け、前記透明保護層と前記透光性部材の光学的屈折率は前記中間層の光学的屈折率と比較して大きい値に設定され、また、前記半透過・反射層は梨地模様であることを特徴とする時計用ソーラ文字板。
  2. 前記透明保護層の上面が平滑面を有することを特徴とする請求項1記載の時計用ソーラ文字板。
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