JP7294986B2 - 幕板付き折畳テーブル - Google Patents
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Description
例えば特許文献1では、天板側ブラケットと幕板側ブラケットとが幕板の上部において連結され、幕板の下部はリンクステーによって支柱に枢支される。さらに、天板側ブラケットに形成された長孔と、幕板側ブラケットに形成された逃げ孔との両方に、連結要素としてのピンが挿通(遊嵌)されている。
また、長孔の屈曲下部と逃げ孔の屈曲上部とは幅方向に整合しているものの、ピンは、天板側ブラケットおよび幕板側ブラケットという相対移動する2部材のそれぞれに、さらに相対移動可能に支持される関係である。そのため、これらの2部材同士の成型時の寸法精度や、組付け時の精度に狂いが生じた場合に、天板と幕板それぞれの荷重のどちらがより大きくピンに作用するかによって、ピンが動きにくくなったり、強引に天板を回動させることでピンを多方向から捩じるような応力が作用することが考えられる。
この場合、幕板に什器奥行方向奥側から人や物がぶつかったとしても、幕板の自重による付勢力に抗して幕板が上方移動しつつ什器奥行方向手前側に移動することで、緩衝効果を得ることができる。幕板回動軸が上下方向に移動可能であるので、幕板全体の重量を幕板の鉛直下方への付勢力として利用し、緩衝効果を効果的に得ることができる。
この場合、上面部および下面部が当接位置に向けて上り傾斜となるので、幕板の自重によって連動軸を当接位置に案内しやすく、天板の回動し始めからスムーズに幕板を連動させることができる。
この場合、端面部は、連動軸の什器奥行方向手前側への移動を規制するとともに、連動軸の上下方向の移動も規制して、ガイド凹部内で当接位置を明確に規定することができる。
図1~図3に示すように、幕板付き折畳テーブル1(以下、単にテーブル1ということがある。)は、天板2と、フレーム11と、幕板21と、を備えている。
テーブル1は、いわゆるフラップ式であり、天板2が回動可能となっている。以下の説明では、特に記載がなければ、天板2の作業面(上面2a)を上方に向けて水平にした状態(天板2が後述する使用位置P1にある状態)における各構成について説明する。
幕板21は、上下方向幅よりも左右方向幅が広い横長の長方形状をなしている。幕板21は、下端部が移動機構25を介してフレーム11に支持され、上端部が連動機構5を介して天板2に支持されている。図中符号21aは幕板21の什器奥行方向奥側の後面(外面)、符号21bは幕板21の什器奥行方向手前側の前面(裏面)をそれぞれ示す。
各脚部12は、上下方向に延びる脚柱(支持構造体)13と、脚柱13の上下中央位置よりも下方の下部から一旦什器幅方向外側に張り出した後に後方に湾曲し、什器幅方向と直交する什器側面に沿って後方に延びるサポート脚14と、を備えている。
サポート脚14は、脚柱13の下部外側から後方へ、後方に位置するほど下方に位置するように傾斜して直線状に延びている。サポート脚14は、矩形状の断面形状を有し、後方に位置するほど断面形状を細める先細りをなしている。
各脚柱13の下端部および各サポート脚14の後端部には、床面F上でテーブル1を移動可能とするキャスター15が設けられている。
図4に示すように、テーブル1は、天板2を上方に跳ね上げた状態で、前後方向に複数入れ子状に重なることが可能である。このとき、複数のテーブル1の内、什器奥行方向奥側のテーブル1の左右サポート脚14は、什器奥行方向手前側のテーブル1の左右脚柱13の間に入り込む。テーブル1は、前述のように複数入れ子状に重なって相互の前後方向の距離を詰めた状態で、所定の収容区画に収容するという、いわゆるネスティングが可能である。
幕板側ブラケット6は、幕板21の上端部の裏面に固定される基部6aと、基部6aから什器奥行方向手前側へ延びる連結部6bと、を備えている。連結部6bは、什器幅方向に直交する板状をなし、側面視で什器奥行方向手前側に位置するほど上下幅を狭めて形成されている。連結部6bの什器奥行方向手前側には、例えば当該部位を什器幅方向で貫通するガイド凹部31が設けられている。ガイド凹部31は、連結部6bの什器奥行方向手前側の上部、下部および什器奥行方向手前側の三方の外周部を枠状に残すように形成されている。
天板2は、上面2aを水平にした使用位置P1(図2、図5参照)と、上面2aを起立させた跳ね上げ位置P2(図3、図9参照)と、の間で回動可能である。
幕板21は、天板2が使用位置P1にあるときに天板2の什器奥行方向奥側の下方に延びるように配置される垂下位置P3(図2、図5参照)と、天板2が跳ね上げ位置P2にあるときに垂下位置P3よりも脚柱13に近付くように配置される格納位置P4(図3、図9参照)と、の間で回動可能である。
幕板側ブラケット6および幕板下ブラケット25aは、幕板21に固着されて、幕板21と一体回動可能である。なお、第一回動軸(幕板回動軸22)は、幕板側ブラケット6および幕板下ブラケット25aの一方に固着されてもよい。
図5を参照し、天板2が使用位置P1にあるときは、天板回動機構3がロック状態となり、天板2の回動が規制され、天板2が水平な使用位置P1に固定される。このとき、幕板21は、自重によって下方に移動しようとするが、ガイド凹部31の端面部34が連動軸8に突き当たって係合することで、幕板21が連動軸8ひいては天板2に吊り下げられた状態となる。幕板21の下部は、下端リンク25bの回動により下方移動可能であるが、幕板21の上部が天板2に吊り下げられることで、幕板21の下部の下方移動も規制される。これにより、幕板21が略垂直な垂下位置P3にある状態を維持する。連動軸8に係合するガイド凹部31ひいては幕板21の上部には、幕板21の自重による位置規制力が作用する。連動軸8は、天板2の使用位置P1に対応する第一位置P11にある。第一位置P11は、天板回動軸4および脚柱13よりも什器奥行方向奥側に離間し、かつ幕板回動軸22よりも上方により大きく離間した位置である。第一位置P11は、天板回動軸4よりも下方にあり、かつ幕板回動軸22よりも什器奥行方向手前側にある位置である。
また、ガイド凹部31における上面部32は、幕板21が収納位置P4にある状態において、水平となるような角度をなす直線状である(図9参照)。天板2が跳ね上げ位置P2まで回動した状態にある幕板付き折畳テーブル1を床面F上で移動させるとき、例えばキャスタ15が段差を乗り越えようとすると、そのときの衝撃に起因する荷重によって幕板21がぐらつくことがある。このぐらつきは、主として幕板21の幕板回動軸22回りの回動であるが、上面部32が水平をなす直線状であるので、幕板21の幕板回動軸22回りの回動を規制することができる。なお、上面部32は、幕板21が収納位置P4にある状態において、後部(奥行方向奥側)が下方を向くように傾斜していてもよい。
また、例えば幕板21と脚柱13との間に身体や物体が挟まった際には、幕板21の自重による付勢力に抗して下端リンク25bが上方に回動可能である。これにより、幕板21と脚柱13との間に身体や物体が挟まっても、前記身体や物体に対する挟み込み荷重が軽減される。
また、幕板21に外部(奥行方向奥側)から身体や物体が当たった際には、幕板21の自重による位置規制力に抗して幕板21が什器奥行方向手前側に移動する。これにより、幕板21および衝突対象に伝わる衝撃が緩和される。
この場合、幕板21に什器奥行方向奥側から人や物がぶつかったとしても、幕板21の自重による付勢力に抗して幕板21が上方移動しつつ什器奥行方向手前側に移動することで、緩衝効果を得ることができる。幕板回動軸22が上下方向に移動可能であるので、幕板21全体の重量を幕板21の鉛直下方への付勢力として利用し、緩衝効果を効果的に得ることができる。
この場合、上面部32および下面部33が当接位置31bに向けて上り傾斜となるので、幕板21の自重によって連動軸8を当接位置31bに案内しやすく、天板2の回動し始めからスムーズに幕板21を連動させることができる。
この場合、端面部34は、連動軸8の什器奥行方向手前側への移動を規制するとともに、連動軸8の上下方向の移動も規制して、ガイド凹部31内の当接位置31bを明確に規定することができる。
例えば、ガイド凹部31は、幕板側ブラケット6の連結部6bを什器幅方向で貫通する貫通孔の態様をなしているが、これに限らない。ガイド凹部31は、什器幅方向一側が閉じた有底の凹状であってもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
2 天板
2a 上面
P1 使用位置
P2 跳ね上げ位置
4 天板回動軸
5 連動機構
6 幕板側ブラケット
7 天板側ブラケット
8 連動軸
8a 外周面
11 フレーム
13 脚柱(支持構造体)
21 幕板
P3 垂下位置
P4 格納位置
22 幕板回動軸
25 移動機構
31 ガイド凹部
31a 内周面
31b 当接位置
32 上面部
33 下面部
34 端面部
Claims (4)
- 支持構造体と、
什器幅方向に沿う天板回動軸を介して前記支持構造体に枢支される天板と、
前記支持構造体よりも什器奥行方向奥側で前記天板の下方に垂下し、前記天板回動軸よりも下方で、前記什器幅方向に沿う幕板回動軸を介して前記支持構造体に枢支される幕板と、
前記天板の回動と前記幕板の回動とを連動させる連動機構と、備え、
前記天板は、上面を水平にした使用位置と、上面を起立させた跳ね上げ位置と、の間で回動可能であり、
前記幕板は、前記連動機構の作動により、前記天板が前記使用位置にあるときに前記天板の前記什器奥行方向奥側の下方に延びるように配置される垂下位置と、前記天板が前記跳ね上げ位置にあるときに前記垂下位置よりも前記支持構造体に近付くように配置される格納位置と、の間で回動可能であり、
前記連動機構は、前記天板に固着されて前記天板と一体回動可能な天板側ブラケットと、前記幕板に固着されて前記幕板と一体回動可能な幕板側ブラケットと、を備え、
前記天板側ブラケットは、前記天板回動軸よりも前記什器奥行方向奥側かつ前記幕板回動軸よりも上方に、前記什器幅方向に延びる連動軸を一体に支持し、
前記幕板側ブラケットは、前記什器幅方向で前記連動軸を入り込ませて係合させるガイド凹部を備え、
前記什器幅方向から見たとき、前記ガイド凹部は、前記連動軸の前記幕板回動軸中心の回動軌跡と交差するように前記什器奥行方向に延びる上面部および下面部と、前記上面部および前記下面部の前記什器奥行方向手前側の端部同士を結合し、前記天板が前記使用位置にあるときに前記連動軸が前記什器奥行方向奥側から当接可能な端面部と、を備え、
前記ガイド凹部は、前記天板が前記使用位置から前記跳ね上げ位置へ回動する際に、前記連動軸が前記端面部に当接する当接位置から前記幕板回動軸側へ移動可能となるように、前記什器奥行方向奥側に延びて形成され、
前記ガイド凹部は、前記当接位置よりも前記什器奥行方向奥側に位置するほど上下方向で幅広に形成されている、幕板付き折畳テーブル。 - 前記幕板回動軸は、上下方向の移動を可能とする移動機構を介して前記支持構造体に支持され、
前記ガイド凹部は、前記天板が前記使用位置にあるとき、前記幕板の自重によって前記連動軸を前記当接位置に案内する、請求項1に記載の幕板付き折畳テーブル。 - 前記上面部および前記下面部は、前記天板が前記使用位置にあるとき、前記什器奥行方向手前側ほど上方に位置するように傾斜している、請求項1又は2に記載の幕板付き折畳テーブル。
- 前記端面部は、前記連動軸の外周面に沿う湾曲状をなしている、請求項1から3の何れか一項に記載の幕板付き折畳テーブル。
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