JP7291756B2 - 水素製造装置及び水素製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する水素製造装置及び水素製造方法に関するものである。
水素を製造する方法には、様々な製法があるが、再生可能エネルギーから水素を製造する方法として水電解法が有望視されている。しかし、水電解法は大量の電気を消費するうえに、特にアルカリ型では電力が安定しないと水素ガスの純度が下がってしまうという問題がある。
一方において、特許文献1,2に開示されているように、遊星ボールミルの容器に、水と鉄系の粉砕媒体を入れて撹拌するだけで、メカノケミカル反応によって水素が発生することが知られている。
ここで、メカノケミカル反応による水素の大量生産を考えた場合、遊星ボールミルではスケールアップが難しく、また生産効率も低い。さらに特許文献1には、水にケイ素と水酸化ナトリウムを加えて遊星ボールミルで粉砕することにより、水素を発生させることができるという記載もある。
特開2016-47789号公報 特開2017-141157号公報
しかしながら、粉砕しながらケイ素の水スラリに水酸化ナトリウムを添加する場合、添加時のケイ素の粒子径(比表面積)に併せた最適な濃度の水酸化ナトリウムを添加する必要がある。例えば、最適濃度よりも薄いと水素ガスの発生量が減ってしまう。
これに対して、最適濃度よりも濃い水酸化ナトリウムを添加すると、急激な反応による昇温が起きるうえに、短時間で大量に水素を含むガスが発生し、カルメラ焼きの様にスラリが膨れ上がる。そして、処理タンク(ホールディングタンク)からは、スラリや固形物が外部に流出する事態が発生し、さらにその固形物が、タンク内や粉砕機の内部に固着してしまうことで、運転に支障をきたしてしまうおそれがある。
また、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの利用を想定した場合、より低電力で稼働する水素発生装置が望まれる。
そこで、本発明は、低電力で大量の水素の製造が可能となる水素製造装置及び水素製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の水素製造装置は、水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する水素製造装置であって、前記処理物の供給口及び排出口と円筒状の粉砕容器とを有するメディア撹拌型湿式粉砕機と、前記メディア撹拌型湿式粉砕機によって処理される前記処理物のホールディングタンクと、前記メディア撹拌型湿式粉砕機と前記ホールディングタンクとの間で前記処理物及び水を循環させる循環ラインとを備えていることを特徴とする。
ここで、前記粉砕容器内に形成される粉砕室の軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1以下である構成とすることができる。さらに、前記粉砕室の軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1/3以下であることが好ましい。
また、前記粉砕室には、前記軸線方向に間隔を置いて回転軸に取り付けられる2つの撹拌ロータが配置されていて、前記撹拌ロータは、前記回転軸に固定される円板状であって複数の開口を有する保持板部と、前記保持板部の周縁に設けられる円筒状であって複数の貫通穴を有する撹拌部と、前記撹拌部の外周面に設けられる突起部とを備えている構成であってもよい。
さらに、前記ホールディングタンクは、前記粉砕容器内に形成される粉砕室の容積の300倍以上の容積に形成された大容量タンクである構成とすることができる。また、前記処理物は、ケイ素、アルミニウム、鉄、ゲルマニウム、錫、チタン、カルシウム、亜鉛、クロム、マンガン、ジルコニウム、ストロンチウム、銀、リン、マグネシウム、バナジウム、ニッケル、モリブデン、銅、タングステン、コバルト、リチウム、バリウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムよりなる群から少なくとも1種類以上を含有するものであるとすることができる。
また、アルカリ成分又は酸成分の添加口を有する反応用タンクと、前記反応用タンクに前記処理物を送液するために前記循環ラインに接続される送液ラインとを備えた構成とすることができる。
そして、水素製造方法の発明は、水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する水素製造方法であって、円筒状の粉砕容器を有するメディア撹拌型湿式粉砕機とホールディングタンクとの間で前記処理物及び水を循環させて粉砕処理を行う工程と、前記粉砕処理された前記処理物及び水にアルカリ成分又は酸成分を添加することで水素ガスを発生させる工程とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の水素製造装置は、水とメカノケミカル反応させる無機物質(処理物)を撹拌して粉砕させるメディア撹拌型湿式粉砕機とホールディングタンクとの間で、処理物及び水を循環させる。
このような構成のメディア撹拌型湿式粉砕機を使用することで、低電力で大量の水素の製造ができるようになる。低電力で水素が製造できるのであれば、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを有効に活用することができる。
また、メディア撹拌型湿式粉砕機の粉砕容器内に形成される粉砕室の軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1以下、より好ましくは1/3以下であれば、圧力損失が小さくなって、処理物を含むスラリを大流量で流すことができるようになる。一方、粉砕室の回転軸に2つの撹拌ロータが取り付けられた構成であっても、撹拌ロータの形状を特定することで、低電力で大量の水素の製造ができるようになる。
また、ホールディングタンクを粉砕容器の粉砕室の容積の300倍以上に形成された大容量タンクにすることで、低定格電力で稼働する小さなメディア撹拌型湿式粉砕機によって、大量の処理を行うことができるようになる。
一方、水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させるために使用されるホールディングタンクとは別に、アルカリ成分又は酸成分を添加するための反応用タンクを設けることで、安全かつ効率的に水素を連続して製造することができるようになる。
そして、水素製造方法の発明では、メディア撹拌型湿式粉砕機とホールディングタンクとの間で無機物質及び水を循環させて粉砕処理を行う工程と、粉砕処理された無機物質にアルカリ成分又は酸成分を添加することで水素ガスを発生させる工程とを分けている。このため、例えば最適濃度よりも濃いアルカリ成分が添加された場合に、膨れ上がったスラリが粉砕機の内部に固着して、その後の運転に支障をきたすような事態の発生を防ぐことができる。
本発明の実施の形態の水素製造装置の概要を示した説明図である。 粉砕処理機の粉砕容器周辺の構成を示した説明図である。 粉砕容器の粉砕室に配置される撹拌ロータの構成を示した説明図である。 メディア撹拌型湿式粉砕機の種類と粉砕条件によって変化する水素生成量を比較した実験結果を示したグラフである。 メディア撹拌型湿式粉砕機の種類と粉砕条件によって変化する電気量を比較した実験結果を示したグラフである。 実施例1の粉砕処理機の粉砕容器周辺の構成を示した説明図である。 粉砕容器の粉砕室に配置される撹拌ロータの構成を説明する平面図である。 図7のA-A矢視方向で見た側面図である。 実施例2の水素製造装置の構成を説明する図であって、(a)は実施例2の水素製造装置の説明図、(b)は比較のために示した小容量タンクを配置した構成の説明図である。 実施例3の水素製造装置の概要を示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の水素製造装置1の概要を示した説明図である。本実施の形態の水素製造装置1は、水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する装置である。
本実施の形態の水素製造装置1は、メディア撹拌型湿式粉砕機である粉砕処理機2と、無機物質である処理物のホールディングタンク3と、循環ライン40とを備えている。まず、メディア撹拌型湿式粉砕機について説明する。
スラリ中に含まれる固体粒子を微粉砕して、より細かい微粒子からなる分散液とする処理を、湿式粉砕処理と言う。そして、容器内でスラリ状の処理液とメディア(粉砕媒体又は撹拌媒体)とを一緒に撹拌して、メディアの剪断力や衝撃力によって粒子を微粉砕する粉砕処理機を、メディア撹拌型湿式粉砕機と言う。
そして、本実施の形態の粉砕処理機2は、円筒状の粉砕容器21と、その粉砕容器21の内空に無機物質の固体粒子と水とを供給するための供給口22と、粉砕容器21内で粉砕処理された無機物質(処理物)と水との混合物(処理物スラリ)を排出する排出口23とを備えている。
水と無機物質をメカノケミカル反応させることで水素を製造する装置として粉砕処理機2を使用する場合は、供給口22から、ケイ素、アルミニウム、鉄、ゲルマニウム、錫、チタン、カルシウム、亜鉛、クロム、マンガン、ジルコニウム、ストロンチウム、銀、リン、マグネシウム、バナジウム、ニッケル、モリブデン、銅、タングステン、コバルト、リチウム、バリウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムよりなる群から少なくとも1種類以上を含有する無機物質の固体粒子を投入することになる。
図2に示すように、粉砕処理機2は、円筒状の粉砕容器21と、粉砕容器21の一側面を挿通して回転自在に設けられる回転軸24と、回転軸24に固定されて回転する撹拌ロータ25とを備えている。すなわち供給口22から水とともに投入された無機物質の固体粒子は、撹拌ロータ25の回転によって粉砕容器21の粉砕室26aでメディアとともに撹拌される。
ここで、粉砕媒体(撹拌媒体)となるメディアには、炭化タングステン、ジルコニア、ステンレス、アルミナ、窒化ケイ素などの材料のビーズが使用できる。また、メディアの粒子径については、小さい方が比表面積が大きくなるので、粉砕能力が高くなる。
例えば、「SCミル」という機種名のメディア撹拌型湿式粉砕機では、粒子径が0.2mmから0.8mmのビーズ(メディア)を使用して、処理物を0.01μmから0.1μmの粒子径に粉砕処理することができる。さらに、「MSCミル」という機種名のメディア撹拌型湿式粉砕機では、粒子径が0.03mmから0.2mmのマイクロビーズ(メディア)を使用して、処理物を0.001μmから0.1μmの粒子径に粉砕処理することができる。
粉砕容器21の粉砕室26aには、処理物に合わせて選定された上述したようなメディアが収容される。粉砕容器21の内空は、中央の粉砕室26aと周縁の室外部26bとに、筒状のセパレータ26によって区画される。セパレータ26には、例えば多くのスリット261が設けられたスクリーンタイプが使用できる。
セパレータ26が装着されていることによって、メディアが粉砕室26aから室外部26bに漏出するのを防ぐことができる。セパレータ26は、水と所定の粒子径以下に粉砕された無機物質との混合物(処理物スラリ)が通過することができ、室外部26bに流れ出した処理物スラリ(処理液)は、粉砕容器21に設けられた排出口23から外部に排出される。
ここで、粉砕容器21内に形成される粉砕室26aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)は、1以下であることが好ましい。図2は、より好ましい比率である、粉砕室26aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1/3となっている。上述した機種名「SCミル」は、この比率となっている。
これらの寸法関係(L/D)によって、限られた空間の中で、撹拌ロータ25が処理物とメディアに最大の運動エネルギーを与えることができる。そして、比(L/D)を1/3以下と小さくすることで、分散力が高くなってメディアの偏りが生じにくくなるとともに、流量を多くすることができるようになる。
また、機種名「SCミル」などの粉砕処理機2は、撹拌ロータ25が遠心ポンプの様な働きをするので、循環ライン40中にポンプを設置しなくても、粉砕処理機2自身がポンプの役割を果たし、処理物及び水を循環ライン40において循環させることができる。ただし、すべてのケースでポンプが不要になるわけではなく、大型のメディア撹拌型湿式粉砕機を使用する場合や、高粘度流体などの処理物の種類によっては、安定運転を行うために循環ポンプ4を循環ライン40に配置する。
図3は、粉砕容器21の粉砕室26aに配置される撹拌ロータ25の構成を示した説明図である。撹拌ロータ25は、回転軸24に固定される円板状の保持板部251と、保持板部251の周縁に設けられる円筒状の撹拌部252と、撹拌部252の外周面に設けられる複数の突起部253とを備えている。
また、円板状の保持板部251には、複数の開口251aが穿孔されており、処理物及びメディアは、撹拌ロータ25の内外を軸線方向に流動することができる。さらに、撹拌部252の突起部253間には、複数の貫通穴252aが穿孔されていて、撹拌ロータ25が回転すると、処理物及びメディアは、突起部253の前面によって回転力を受けるとともに、貫通穴252aの近傍において強い遠心力を受ける。すなわち、処理物及びメディアは、遠心力により個々の貫通穴252aを通って、撹拌ロータ25の内側から外側に向かって流れるので、貫通穴252aごとに循環流を生じることになる。
すなわち、粉砕容器21の粉砕室26a内には、矢印のように流れる強い循環流が発生する。これは、撹拌ロータ25の回転によって、処理物及びメディアが、好ましい力の作用を受けられるようにするためである。そして、粉砕室26a内の全体にわたって処理物及びメディアが激しく撹拌されることにより、効率の高い粉砕処理を安定して行うことができる。
このように構成される粉砕処理機2には、図1に示すように、ホールディングタンク3が接続される。ホールディングタンク3は、無機物質(処理物)の固体粒子と水とを含有する処理物スラリ(処理液)が投入される仕込みタンクであるとともに、粉砕処理機2で粉砕処理された処理物スラリが流れ込む処理タンクでもある。
循環方式では、ホールディングタンク3と粉砕処理機2とが循環ライン40によって接続される。循環ライン40には、必要に応じて循環ポンプ4が配置される。ホールディングタンク3に投入口31から投入された処理物スラリは、撹拌機34によって撹拌されて均一な濃度に保持される。
そして、処理物スラリは、ホールディングタンク3の底部から抜き出されて、循環ライン40によって粉砕処理機2に送られて、ここで撹拌及び粉砕処理を受けた後に、循環ライン40によって投入口31からホールディングタンク3に戻される。
このように処理物が循環している状態の中で、所定の時間、粉砕処理が行われる。最低でも7回から8回の循環運転をすることで、ホールディングタンク3内の処理物(無機物質)を均一に粉砕することができる。
ここで、循環流量が小さいと、ホールディングタンク3内に、粉砕処理機2を一度も通過していない粒子が存在する確率が高くなるが、流量を増やすことで、均一性を高めることができる。このような循環方式の粉砕処理工程は、分散性、作業性、保守性、洗浄性に優れ、自動化にも適している。
水素製造装置1では、例えば無機物質であるケイ素の固体粒子と水とを、粉砕処理する過程においてメカノケミカル反応させる。そして、メカノケミカル反応が起きる程度に粉砕処理された無機物質(処理物)に対して、ホールディングタンク3の添加口32から投入された水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分(アルカリ溶液)と反応させて、水素ガスを発生させる。添加するアルカリ成分としては、水酸化ナトリウムの他に、塩化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水溶液等が使用できる。
そして、ホールディングタンク3内で発生した水素ガスは、排出口33から取り出される。すなわち、本実施の形態のホールディングタンク3は、循環方式で粉砕処理される無機物質(処理物)を貯留するとともに、アルカリ成分との反応用のタンクにもなる。
ここで、粉砕処理されたケイ素(処理物)の水スラリ(処理物スラリ)に水酸化ナトリウムを添加する場合、添加時のケイ素の粒子径(比表面積)に見合った適切な濃度の水酸化ナトリウムを添加する必要がある。例えば、最適濃度よりも薄いと水素ガスの発生量が少なくなり、最適濃度よりも濃い水酸化ナトリウムを添加すると、急激な反応による昇温が起きて、短時間で大量に水素を含むガスが発生し、カルメラ焼きの様にスラリが膨れ上がる現象が起きることになる。
次に、本実施の形態の水素製造装置1及び水素製造方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の水素製造装置1は、水とメカノケミカル反応させる無機物質(処理物)を撹拌して粉砕させる粉砕処理機2とホールディングタンク3との間で、処理物を循環させる。そして、粉砕処理機2の粉砕容器21内に形成される粉砕室26aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)は、1以下に設定される。
図4は、メディア撹拌型湿式粉砕機の種類と粉砕条件によって変化する水素生成量(mL/g)を比較した実験結果を示したグラフである。メディア撹拌型湿式粉砕機としては、上述したビーズミルと呼ばれる機種名「SCミル」と、ボールミルと呼ばれる機種名「アトライタ」とを比較した。
「アトライタ」という機種名のメディア撹拌型湿式粉砕機は、粒子径が3mmから10mmのボール(メディア)を使用して、処理物を1μm以下の粒子径まで粉砕することができる。なお、水素生成量は、処理物となるケイ素1g当たりの発生量とした。
また、粉砕条件として、機種名「SCミル」では、粒子径φが0.8mmのビーズ(メディア)を使用し、撹拌ロータ25の回転速度は7m/s、10m/s、13m/s、16m/sと変化させた。一方、機種名「アトライタ」では、粒子径φが3mmと5mmのボール(メディア)を使用し、回転数を200rpmと300rpmと変化させた。
いずれの機種においても、粉砕時間を延ばすことで、充分な水素生成量が得られることが判明した。特に、機種名「SCミル」で回転速度を10m/s以上とすることで、短い粉砕時間で、大量の水素を製造することができる。
一方、図5は、メディア撹拌型湿式粉砕機の種類と粉砕条件によって変化する電気量(kWh)を比較した実験結果を示したグラフである。メディア撹拌型湿式粉砕機としては、図4の実験と同様に、機種名「SCミル」と機種名「アトライタ」を使用し、粉砕条件も図4の実験と同じにした。また、参考のために、アルカリ型の水電解法で水素1Nm3を製造するのに必要となる電気量を示した。
これらの実験結果から分かるように、メディア撹拌型湿式粉砕機を使用することで、低電力で大量の水素の製造ができるようになると言える。さらに、機種名「SCミル」の粒子径φ0.8mmのビーズで回転速度を10m/sとした場合は、機種名「アトライタ」の粒子径φ3mmのボールで回転数200rpmとした場合と比べて、電気量を約1/2.5にすることができる。さらに、アルカリ型の水電解の参考値と比較すると、前記した「SCミル」(粒子径φ0.8mm、回転速度10m/s)は、電気量を約1/4にすることができる。
このように機種名「SCミル」を使用すれば、低定格電力(例えば3.7kW)で水素が大量に製造できるようになるので、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを有効に活用することができる。特に、循環ライン40に循環ポンプ4を配置しない場合は、さらに少ない電力で水素を製造することができるようになる。
また、機種名「SCミル」のように、粉砕室26aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1/3であれば、圧力損失が小さくなって、処理物を含むスラリを大流量で流すことができるようになる。L/Dが小さいと、遠心ポンプのような構造でスラリの流れと遠心力方向とが一致して、周縁部がすべてセパレータ26で開口面積が非常に大きくなることから、大流量のスラリの排出が可能になって、大量の水素の製造ができるようになる。また、ポンプレスの循環ライン40を形成することもできるようになる。
そして、本実施の形態の水素製造方法の発明では、粉砕処理機2とホールディングタンク3との間で、ケイ素などの無機物質(処理物)が所定の粒子径になるまで循環させる粉砕処理が、第1工程として行われる。ここで、無機物質(処理物)が所定の粒子径になっているかどうかは、予備試験などを行って、粉砕時間や循環回数と粒子径との関係を把握しておくことで、運用することができる。
そして第2工程では、ホールディングタンク3に貯留された粉砕処理された無機物質(処理物)に、水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分を添加することで、水素ガスを発生させる。このアルカリ成分を添加する工程では、循環ポンプ4を停止しておくことで、最適濃度よりも濃いアルカリ成分が添加されてしまった場合でも、膨れ上がったスラリが粉砕処理機2の内部に固着して、その後の運転に支障をきたす事態の発生を防ぐことができる。
また、太陽光発電などの電源を利用する場合、粉砕処理機2を稼働できる時間が日照時間などによって制限されることがある。このような場合に、稼働可能な時間内で処理できる容積のホールディングタンク3を配置し、第1工程として昼間に無機物質を粉砕しながらメカノケミカル反応を進めておき、第2工程として夜間にアルカリ成分を添加することで水素ガスを発生させることができる。
以下、前記した実施の形態の水素製造装置1で説明した粉砕処理機2とは別の形態のメディア撹拌型湿式粉砕機について、図6-図8を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例1で説明するメディア撹拌型湿式粉砕機は、2つの撹拌ロータ55を備えた粉砕処理機5である。すなわち、粉砕処理機5の粉砕室56aには、軸線方向に間隔を置いて回転軸54に取り付けられる2つの撹拌ロータ55,55が配置されている。
粉砕処理機5は、円筒状の粉砕容器51と、粉砕容器51の一側面を挿通して回転自在に設けられる回転軸54と、回転軸54に固定されて回転する2つの撹拌ロータ55とを備えている。すなわち供給口52から水とともに投入された無機物質(処理物)の固体粒子は、2つの撹拌ロータ55の回転によって粉砕容器51の粉砕室56a内でメディアとともに撹拌されて、粉砕処理された無機物質(処理物)と水(処理物スラリ)は排出口53から排出される。
粉砕容器51の内空は、中央の粉砕室56aと周縁の室外部56bとに、筒状のセパレータ56によって区画される。セパレータ56には、例えば多くのスリット561が設けられたスクリーンタイプが使用できる。
そして、撹拌ロータ55は、回転軸54に固定される円板状の保持板部551と、保持板部551の周縁に設けられる円筒状の撹拌部552と、撹拌部552の外周面に設けられる複数の突起部553とを備えている。
図7は、撹拌ロータ55の構成を説明する平面図で、図8は、図7のA-A矢視方向で見た側面図である。円板状の保持板部551には、複数の開口551aが穿孔されており、処理物及びメディアは、撹拌ロータ55の内外を軸線方向に流動することができる。この開口551aの大きさ(内径)は、前記した粉砕処理機2の撹拌ロータ25の開口251aよりも大きく、流動性が高められている。さらに、撹拌部552の突起部553間には、複数の貫通穴552aが穿孔されている。
突起部553には、撹拌部552の外周面に反対方向に傾斜して設けられる2種類の突起部553A,553Bがある。撹拌ロータ55が矢印の方向に向かって回転するとき、突起部553A,553Bの前面が作用面となり、処理物及びメディアに対して撹拌力を作用するようになっている。
図8に示すように、突起部553Aは、処理物及びメディアに対して、粉砕容器51の一端側に向かう力を作用するように、軸線方向に対して斜めに設けられている。これに対して、突起部553Bは、粉砕容器51の他端側に向かう力を作用するように、突起部553Aとは反対側に傾斜する向きに設けられている。そして、突起部553Aと突起部553Bとは、撹拌ロータ55の円周上に交互に配置されている。
このように構成された実施例1の粉砕処理機5は、突起部553Aが、処理物及びメディアに対して、粉砕容器51の一端側に向かう力を作用させるとともに、突起部553Bが、処理物及びメディアに対して、粉砕容器51の他端側に向かう力を作用させることを特徴としている。
要するに、従来のメディア撹拌型湿式粉砕機では、粉砕容器の他端側に向かう力のみを作用させていたが、実施例1の粉砕処理機5では、両方の端部に向かう力が作用するようにした。これによって、一端側に向かう流れと他端側に向かう流れが均等に強力となり、貫通穴552aにおける流れが強力となって、図6に示すように粉砕室56a内の全体にわたる強い循環流を発生させることができる。
このように構成された実施例1の水素製造装置1の粉砕処理機5は、粉砕容器51内に形成される粉砕室56aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)は、1以下で1/3よりも大きくなるように設定される。
粉砕室56aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1/3よりも大きくなっても、粉砕室56aの回転軸54に2つの撹拌ロータ55を取り付け、撹拌ロータ55の突起部553A,553Bの形状を最適化することで、比(L/D)が1/3の場合よりも低電力で稼働させることができるようになる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態の水素製造装置1とは別の形態の実施例2の水素製造装置1Aについて、図9を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
前記実施の形態の水素製造装置1では、ホールディングタンク3の容量については、特に限定しなかった。本実施例2で説明する水素製造装置1Aでは、大容量タンクをホールディングタンク3Aとして使用する。
図9(a)は、本実施例2の水素製造装置1Aの構成を説明する図であって、図9(b)は比較のために示した小容量タンクa3を配置した構成の説明図である。大量の水素を製造するために循環流量を大きくした場合、一般的に使用される小容量タンクa3では、対応できなくなるおそれがある。ここで、小容量タンクa3は、粉砕処理機2の粉砕室26aの容積の10倍程度の容積である。
これに対して、水素製造装置1Aに配置するホールディングタンク3Aは、粉砕処理機2の粉砕容器21内に形成される粉砕室26aの容積の300倍以上の容積に形成された大容量タンクにする。こうすることによって、ホールディングタンク3A内の無機物質(処理物)を均一に粉砕することができるようになる。この際、処理時間は、処理量に比例して延びることになる。
このように構成される実施例2の水素製造装置1Aは、ホールディングタンク3Aに粉砕室26aの容積の300倍以上の容積の大容量タンクを配置し、低定格電力(例えば3.7kW)で稼働する小さなメディア撹拌型湿式粉砕機(粉砕処理機2,5)を使用することによって、大量の処理を行うことができるようになる。
例えば、小規模な水力発電などの電源を利用する場合は、一日を通してある程度、安定的な電力が供給されることになるが、電源容量が限られるため、大きな電動機を利用できないことがある。このような場合に、低定格電力で稼働する小さなメディア撹拌型湿式粉砕機(粉砕処理機2,5)に大容量のホールディングタンク3Aを接続することで、大量の水素を製造する処理を行うことができるようになる。
また、ホールディングタンク3Aを大容量タンクにすることで、粉砕速度が緩慢になるため、水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分をホールディングタンク3Aに添加しながらの運用が簡単にできるようになる。すなわち、急激な反応が抑えられるので、スラリの膨れ上がりなどが起きず、ホールディングタンク3A内や粉砕処理機2の内部に固形物が固着して運転に支障をきたす事態にはならない。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態及び実施例1,2の水素製造装置1,1Aとは別の形態の実施例3の水素製造装置1B及び水素製造方法について、図10を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
前記実施の形態及び実施例1,2の水素製造装置1,1Aでは、ホールディングタンク3,3Aにアルカリ成分を添加して、ホールディングタンク3,3A内で水素ガスを発生させることを想定している。
これに対して、本実施例3の水素製造装置1Bでは、粉砕処理用のホールディングタンク3Bとは別に、アルカリ成分を添加して水素ガスを発生させるための反応用タンク6を、別途、設ける。
すなわち、本実施例3の水素製造装置1Bは、メディア撹拌型湿式粉砕機である粉砕処理機2と、無機物質(処理物)のホールディングタンク3Bと、循環ライン40と、アルカリ成分の添加口62を有する反応用タンク6と、反応用タンク6に処理物を送液するために循環ライン40に接続される送液ライン70とを備えている。ここで、循環ライン40には、必要に応じて循環ポンプ4が配置される。
実施例3のホールディングタンク3Bは、粉砕処理の工程に使用されるだけなので、処理物スラリの投入口及び循環後の戻り口となる投入口31のみが設けられる。一方、反応用タンク6には、処理物スラリの流入口61と、アルカリ成分の添加口62と、撹拌機64と、反応用タンクで発生した水素ガスを取り出す排出口63とが設けられる。
そして、循環ライン40と反応用タンク6とは、循環ライン40の分岐部となるバルブ41に端部が接続される送液ライン70によって接続される。送液ライン70の途中には、ポンプ7が設けられる。
このように構成された実施例3の水素製造装置1Bを使用した水素製造方法では、まず循環ライン40で所定の時間、粉砕処理工程を実施する。そして、設定された粉砕時間が経過した後に、ポンプ7を稼働させることで、処理物スラリを送液ライン70によって反応用タンク6に送る。
続いて水素ガス発生工程では、反応用タンク6の添加口62から水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分を添加して、撹拌機64で処理物スラリと撹拌させながら、水素ガスを発生させる。そして、発生した水素ガスを、排出口63から取り出す。
このように構成された実施例3の水素製造装置1B及び水素製造方法は、水と無機物質(処理物)をメカノケミカル反応させるために使用されるホールディングタンク3Bとは別に、アルカリ成分を添加するための反応用タンク6を設けている。
ここで、粉砕されたケイ素(処理物)の水スラリに水酸化ナトリウム(アルカリ成分)を添加する場合、ケイ素の粒子径(比表面積)に見合った最適な濃度の水酸化ナトリウムを添加する必要がある。しかしながら、粉砕途中の粒子径をリアルタイムで正確に把握することは難しい。
これに対して、粉砕処理用のホールディングタンク3Bに水とケイ素だけを投入し、中性又は酸性領域において、粉砕処理機2が介在される循環ライン40で所要の粒子径になるまで粉砕し、メカノケミカル反応で粒子表面が活性な状態の微粒子ケイ素水スラリを作製する。
続いて、微粒子ケイ素水スラリを、循環ライン40のバルブ41を切り替えることで反応用タンク6に送液し、そこで水酸化ナトリウムを添加するようにすれば、水素ガスを安全かつ大量に発生させて、高純度な水素ガスを回収することができるようになる。
このように粉砕処理工程と水素ガス発生工程とを分けることで、反応用タンク6で水素を発生させている間に、次のケイ素の粉砕処理工程をホールディングタンク3Bを使って同時進行で進めることができるようになるため、連続生産に適している。
さらに、ケイ素を水中で、酸性領域から中性領域の間で粉砕する場合は、水素の発生量は微量に抑えられるため、粉砕処理機2やその付帯設備の耐圧設計は、簡易に済ますことができる。すなわち、安全かつ効率的に水素を連続して製造することができるようになる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例1-3に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態又は実施例1では、粉砕室26a,56aの軸線方向の長さ(L)と直径(D)との比(L/D)が1以下となる粉砕処理機2,5を例に説明したが、これに限定されるものではなく、L/Dが1より大きくなるメディア撹拌型湿式粉砕機も使用することができる。
また、前記実施の形態又は実施例2,3では、ホールディングタンク3の添加口32又は反応用タンク6の添加口62から水酸化ナトリウムなどのアルカリ成分(アルカリ溶液)を投入する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、添加口32,62から硫酸や硝酸などの酸成分(酸溶液)を投入して反応させることでも、水素ガスを製造することができる。
1 :水素製造装置
2 :粉砕処理機(メディア撹拌型湿式粉砕機)
21 :粉砕容器
22 :供給口
23 :排出口
26a :粉砕室
3 :ホールディングタンク
40 :循環ライン
5 :粉砕処理機(メディア撹拌型湿式粉砕機)
51 :粉砕容器
52 :供給口
53 :排出口
54 :回転軸
55 :撹拌ロータ
56a :粉砕室
551 :保持板部
551a :開口
552 :撹拌部
552a :貫通穴
553A,553B:突起部
1A :水素製造装置
3A :ホールディングタンク
1B :水素製造装置
3B :ホールディングタンク
6 :反応用タンク
62 :添加口
70 :送液ライン

Claims (5)

  1. 水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する水素製造装置であって、
    前記処理物となるケイ素の供給口及び排出口を有する円筒状の粉砕容器の内部に撹拌ロータが配置されたメディア撹拌型湿式粉砕機と、
    前記メディア撹拌型湿式粉砕機によって処理される前記処理物のホールディングタンクと、
    前記メディア撹拌型湿式粉砕機と前記ホールディングタンクとの間で前記処理物及び水を循環させる循環ラインとを備え、
    前記ホールディングタンクは、アルカリ成分又は酸成分の添加口と、水素ガスの排出口とを有していることを特徴とする水素製造装置。
  2. 水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する水素製造装置であって、
    前記処理物となるケイ素の供給口及び排出口を有する円筒状の粉砕容器の内部に撹拌ロータが配置されたメディア撹拌型湿式粉砕機と、
    前記メディア撹拌型湿式粉砕機によって処理される前記処理物のホールディングタンクと、
    前記メディア撹拌型湿式粉砕機と前記ホールディングタンクとの間で前記処理物及び水を循環させる循環ラインと、
    アルカリ成分又は酸成分の添加口を有する反応用タンクと、
    前記反応用タンクに前記処理物を送液するために前記循環ラインに接続される送液ラインとを備えていることを特徴とする水素製造装置。
  3. 前記撹拌ロータは、回転軸に固定される円板状であって複数の開口を有する保持板部と、前記保持板部の周縁に設けられる円筒状であって複数の貫通穴を有する撹拌部と、前記撹拌部の外周面に設けられる突起部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素製造装置。
  4. 前記メディア撹拌型湿式粉砕機には、前記回転軸に間隔を置いて、2つの前記撹拌ロータが配置されていることを特徴とする請求項3に記載の水素製造装置。
  5. 水と無機物質である処理物をメカノケミカル反応させることで水素を製造する水素製造方法であって、
    円筒状の粉砕容器を有するメディア撹拌型湿式粉砕機とホールディングタンクとの間で前記処理物となるケイ素及び水を循環させて粉砕処理を行う工程と、
    前記処理物及び水の循環を停止した後に、前記ホールディングタンクにアルカリ成分又は酸成分を添加することで水素ガスを発生させる工程とを備えたことを特徴とする水素製造方法。
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