JP7290458B2 - 水処理装置及びその運転方法 - Google Patents
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Description
従来の水処理装置の槽内は複数の仕切壁により仕切られ、上流側から嫌気ろ床槽、好気処理槽、沈殿槽、消毒槽の順で配列されている。
また、浄化槽の清掃については、浄化槽法により年1回実施と定められているため、1年間性能を悪化させずに汚泥貯留ができることも要求されていた。
(1)上流側から沈殿分離槽と嫌気ろ床槽の順に配列してなる水処理装置であって、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽を区分する仕切壁の上端が、前記嫌気ろ床槽のろ床部より上方で、かつ、水面より下方になるように配置され、前記沈殿分離槽の流入口に底壁を有し、下端が前記仕切壁より上方、上端が水面より下方に移流開口部を設けた流入バッフルを備え、前記嫌気ろ床槽の前記ろ床部が、前記ろ床部の下端から水面よりも上方に設けた阻流板によって分割してあり、前記阻流板の上流側を第一のろ床部、下流側を第二のろ床部とし、前記第一のろ床部と前記第二のろ床部の下方に連通した汚泥堆積部を設け、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽には2つのスカム貯留部が設けられ、第一のスカム貯留部は、前記沈殿分離槽と前記第一のろ床部の上方が連通した領域に形成され、第二のスカム貯留部は、前記第二のろ床部の上方に形成され、前記第二のろ床部の下方の、前記汚泥堆積部に貯留されている汚泥を、前記沈殿分離槽の前記流入バッフル内部に移送することができるポンプを備えることを特徴とする。
(2)本発明の項(1)に記載の水処理装置において、前記嫌気ろ床槽にポンプを備え、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽の水面上方に流量調整部を設けることを特徴とする。
(4)本発明の項(3)に記載の水処理装置の運転方法において、前記水処理装置として、前記第一のろ床部と前記第二のろ床部の下方に連通した汚泥堆積部を設け、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽に2つのスカム貯留部を設け、第一のスカム貯留部を前記沈殿分離槽と前記第一のろ床部の上方が連通した領域に形成し、第二のスカム貯留部を前記第二のろ床部の上方に形成した水処理装置を用いることができる。
(5)本発明の項(3)または項(4)に係る水処理装置の運転方法において、前記嫌気ろ床槽にポンプを備え、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽の水面上方に流量調整部を設けた水処理装置を用いることができる。
特に、阻流板によって第一のろ床部と第二のろ床部の2つに分割したろ床部を有し、2分割したろ床部どうしの下方を汚泥堆積部で連通し、阻流板の上流側に沈殿分離槽と第一のろ床部の上方が連通した領域を形成することにより広範囲に第一のスカム貯留部を設け、阻流板の下流側にも第二のスカム貯留部を設けているので、スカム貯留量を増加できるとともに、第二のろ床部の存在により汚泥堆積部から発生した浮遊物の系外への流出を防ぎ、2分割したろ床部によって限られた容積で嫌気処理を効率良く実施できる。また、汚泥堆積部の堆積汚泥をポンプで浮遊物とともに沈殿分離槽に設けた流入バッフル内部に戻すことで汚泥堆積部に堆積する汚泥量を少なくすることができ、繰り返しの処理ができる。これらの効果が相俟って1年間十分に汚泥を貯留でき、優れた汚水浄化能力を発揮できる水処理装置を提供できる。
これにより、堆積汚泥をポンプで沈澱分離槽に戻すことで汚泥堆積部に堆積する汚泥量を少なくしながら、繰り返しの処理ができる。また、2分割したろ床部を利用し、限られた容積で効率良く嫌気処理ができるとともに、2分割したろ床部下方の汚泥堆積部に、より多くの汚泥を堆積でき、汚泥堆積部の下流側に設けた第二のろ床部の存在により汚泥堆積部から発生した浮遊物の系外への流出を防ぎつつ処理ができる。
これらにより、上述の水処理装置を用いて長い間汚泥を貯留でき、優れた汚水浄化能力を発揮できる水処理ができる。
以下、本発明の第一実施形態に基づく水処理装置について図1及び図2を用いて説明する。
図1は本発明の第一実施形態の水処理装置の一部を破断とした斜視図であり、図2は同水処理装置の断面図である。
本実施形態の水処理装置1は、側壁1A、1B、1C、1Dの4つの側壁と、これら4つの側壁からなる周壁の底部側開口を閉じるように底壁1Eが設けられた槽から構成され、さらにこの槽の内部を仕切壁20で仕切って構成されている。
この実施形態の水処理装置1は、沈殿分離槽10と嫌気ろ床槽11を有している。
流入バッフル3は、図1に示すように鉛直方向に備えられた4つの側壁3B、3C、3D、3Eを有し、底部には水平方向に底壁3Aを有する形状が好ましく、側壁3C、3Eの下方にそれぞれ移流開口部25が設けられている。
移流開口部25の鉛直方向の位置は、下端を仕切壁20の上端より上方に、上端を水面50より下方に設けることが好ましく、開口数は流入方向に対して略直角方向に少なくとも2箇所あることが好ましい。流入バッフル3の側壁は4つに限定されることはなく、側壁の数は多くても少なくてもよく、形状も直線形又は曲線形どちらでもよく、様々な形状を採用可能であり、流入した被処理水の方向がバッフル内で変更され、流入時の水流のエネルギーが分散される構成であれば良い。
充填される濾材の形状は、網様円錐台状濾材が好ましいが、形状は限定されることはなく、板状、ヘチマ様板状、網様円筒状、骨格様球状など様々な形状の濾材を採用可能である。
図2に示すように、ろ床部23、24の上方にも各々汚泥貯留部32、33が設けられている。
第一のスカム貯留部34は、沈殿分離槽10の上部側と嫌気ろ床槽11の上部側にわたり連続して設けられ、鉛直方向は上端が水面50より下方、下端が流入バッフル3の移流開口部25の上端より上方、水平方向は側壁1Aと阻流板21の間の領域に形成され、沈殿分離槽10と嫌気ろ床槽11の上部を連通した領域として第一のスカム貯留部34が設けられている。
第二のスカム貯留部35は、嫌気ろ床槽11の上部に設けられ、水平方向は阻流板21と側壁1Bの間の領域に形成されている。第二のスカム貯留部35は、鉛直方向の上端が水面50より下方、下端が流入バッフル3の移流開口部25の上端より上方の領域に形成されている。
ポンプ6の吸込口6Aは側壁1B近くの汚泥貯留部31に設けられ、吸込口6Aから堆積汚泥を吸い込み、この堆積汚泥をポンプ6に設けた移送管7により流入バッフル3の内部に移送することができる。
流入口2から水処理装置1に流入した被処理水41は、下向きの流入軌跡で流入バッフル3の内部に移流され、流入バッフル3の底壁3Aにより、流れの向きを下向きから水平方向に変えられ、流入バッフル3の2つの移流開口部25から汚泥堆積部30の上方に移流される。
流入バッフル3の底壁3Aにより移流される被処理水42の流速を緩和し、被処理水42の方向を水平向きとすることで、汚泥堆積部30に堆積した汚泥の界面10Aを乱すことを防止し、汚泥の界面10Aの乱れにより堆積汚泥が流出することを防ぐことができる。
嫌気ろ床槽11に設けた阻流板21により、2つのろ床部23、24を構成することで、図2に示すように下向流と上向流からなる側面視U字型の水路を形成でき、長水路で嫌気処理が可能となる。これにより限られた容積の嫌気ろ床槽11において、嫌気処理を効率的に行うことができる。
スカムは、沈殿分離槽10と嫌気ろ床槽11の上部に設けられた第一のスカム貯留部34に流動可能に貯留されると共に、第二のスカム貯留部35にも貯留される。
第一のろ床部23の上方にある汚泥堆積部32に貯留された汚泥は、分解により発生したガスを伴って、第一のスカム貯留部34に浮上し、汚泥堆積部30から由来したスカムと一緒に貯留されて濃縮化する。同様に、第二のろ床部24の上方にある汚泥堆積部33に貯留された汚泥は、分解により発生したガスを伴って、第二のスカム貯留部35に浮上して濃縮化する。
以下、本発明の第二実施形態に基づく水処理装置について図3及び図4を用いて説明する。
図3は本発明の第二実施形態の水処理装置1Rの一部を破断とした斜視図であり、図4は同水処理装置1Rの断面図である。
なお、沈殿分離槽10と嫌気ろ床槽11の低水位(L.W.L)は、ポンプ8に設けられている吸込口8Aの高さにより規定され、流量調整部36は低水位(L.W.L)より上方に設けられる。図3、図4に示す形態では吸込口8Aは上方に開口されているので、この開口の高さが低水位(L.W.L)を規定する。
沈殿分離槽10、嫌気ろ床槽11の順に処理された被処理水は、ポンプ8の排出口8Bから装置外に移送される。
ポンプ8は移送水量を調節する機能を有し、移送水量を調節することにより低水位(L.W.L)から高水位(H.W.L)の間に調整しながら汚水処理を行うことができる。即ち、流量調整部36に一時的に処理水を貯留することが可能となり、流入水の水量負荷を緩和することができる。流入水の水量負荷を緩和する機能は、流量調整機能、あるいは、ピークカット機能とも言うことができる。
また、汚泥堆積部33に堆積した汚泥を、高水位(H.W.L)下方に浮遊させることは、汚泥をスカム化する機会を増やし、スカム貯留部35で汚泥を濃縮したスカムとして貯留することにより、汚泥堆積部33に堆積する汚泥の量を限りなく少なく抑えることにも効果的である。
その他、第二実施形態の水処理装置1Rで得られる作用効果については、第一実施形態の水処理装置1と同様に得ることができる。
図5に断面構造を示すように本実施例の水処理装置1Sは、各仕切壁により複数の槽に区分され、上流側から沈殿分離槽10、嫌気ろ床槽11、接触ばっ気槽12、沈殿槽13、消毒槽14の順で配列されている。
沈殿分離槽10と嫌気ろ床槽11は、上端が嫌気ろ床槽11のろ床部22よりも上方で、かつ、水面50より下方になるように配置された仕切壁20により区分されている。
接触ばっ気槽12と沈殿槽13は仕切壁27の下流に設けられ、仕切壁28により区分されされている。
嫌気ろ床槽11に、網様円錐台状濾材を充填したろ床部22が仕切壁20の上端より下方に設けられ、ろ床部22がろ床部の下端から水面50よりも上方に設けた阻流板21によって分割されており、阻流板21の上流側を第一のろ床部23として、下流側を第二のろ床部24として各ろ床部が設けられている。
嫌気ろ床槽11と後段の接触ばっ気槽12を仕切る仕切壁27に、ろ床部24より上方に、後段の接触ばっ気槽12に被処理水を移流する流出領域26が設けられている。流出領域26には、上端が水面50より上方、下端が第二のスカム貯留部35より下方に設けた流出バッフル5を備えている。
接触ばっ気槽12は、ヘチマ様円筒状担体が充填され、好気処理を受けた被処理水は後段の沈殿槽13へ移流される。
沈殿槽13は、接触ばっ気槽12から移流した被処理水に含まれる浮遊物(SS)を沈殿分離して、上澄水は消毒槽14へ移流される。
消毒槽14に移流された被処理水は、流出口29から装置外に排出される。
本試験を行うための装置として、流入口2の装置外に原水を貯水する水槽61と、原水を流入口2へ定めた水量負荷で投入するためのポンプ62を備え、流出口29の装置外には、排出された処理水を貯水する水槽63を設けた。
尚、本試験では流入のみによる影響を確認する為に、汚泥堆積部31に貯留されている堆積汚泥を流入バッフル3内部に移送することはしない条件で、ポンプ6及びポンプ8は取り付けない構成を用いた。
「試験方法1」
図6に示す、清水を張った水処理装置1Sに、浴槽排水を模した水量の原水を流入させた後、沈殿分離槽10、嫌気ろ床槽11、接触ばっ気槽12及び沈殿槽13に残存したSS量を測定し、SS捕捉率を算出して評価した。
「試験条件」
流入原水はSS濃度が1000mg/L、流入水量は59L/分×4.2分、合計250Lに設定した。
本試験の結果、各槽のSS捕捉率は、沈殿分離槽10で55%、嫌気ろ床槽11で42%、接触ばっ気槽12及び沈殿槽13で2%、装置外に排出した処理水に含まれるSSは1%であった。
この結果から、沈殿分離槽10と嫌気ろ床槽11で合計97%のSS捕捉率であり、流入原水に含まれるSSのほぼ全てを捕捉でき、優れたSS捕捉性能があることが確認された。
本試験を行うための装置として、流入口2の装置外に原水を貯水する水槽61と、原水を流入口2へ定めた水量負荷で投入するためのポンプ62を備え、流出口29の装置外には、排出された処理水を貯水する水槽63を設けた。
尚、本試験では流入のみによる影響を確認する為に、汚泥堆積部31に貯留されている堆積汚泥を流入バッフル3内部に移送することはしない条件で、ポンプ6及びポンプ8は取り付けない構成を用いた。
「試験方法2」
図7に示す、清水を張った水処理装置1Sの、沈殿分離槽10の汚泥堆積部30に濃縮汚泥を静かに投入し、次に浴槽排水を模した水量の1.5倍相当の水量負荷を掛けた原水を流入させた後、沈殿分離槽10に残存したSS量を測定し、汚泥保持率を算出して評価した。
「試験条件」
流入原水は水道水、流入水量は59L/分×6.4分、合計375Lに設定した。
投入汚泥は、下水処理施設の濃縮汚泥を使用し、汚泥濃度はMLSS14000mg/Lに設定し、仕切壁20の上端まで投入した。
沈殿分離槽の汚泥保持試験の結果、図7に示す水処理装置1Sにおける汚泥保持率は、沈殿分離槽10で98.1%、嫌気ろ床槽11で1.7%、接触ばっ気槽12及び沈殿槽13で0.2%、装置外に排出した処理水に含まれるSSは0%であった。
この結果から、沈殿分離槽10の汚泥保持率が98.1%であり、汚泥堆積部30に堆積したほぼ全ての堆積汚泥を、嫌気ろ床槽11に流出させずに汚泥堆積部30に保持でき、優れた汚泥保持性能があることが確認された。
本試験を行うための装置として、流入口2の装置外に原水を貯水する水槽61と、原水を流入口2へ定めた水量負荷で投入するためのポンプ62を備え、流出口29の装置外には、排出された処理水を貯水する水槽63を設けた。
尚、本試験では流入のみによる影響を確認する為に、汚泥堆積部31に貯留されている堆積汚泥を流入バッフル3内部に移送することはしない条件で、ポンプ6及びポンプ8は取り付けない構成を用いた。
「試験方法3」
図8に示す、清水を張った水処理装置1Sの、嫌気ろ床槽11の汚泥堆積部31に濃縮汚泥を静かに投入し、次に浴槽排水を模した水量の1.5倍相当の水量負荷を掛けた原水を流入させた後、嫌気ろ床槽11に残存したSS量を測定し、汚泥保持率を算出して評価した。
「試験条件」
流入原水は水道水、流入水量は59L/分×6.4分、合計375Lに設定した。
投入汚泥は、下水処理施設の濃縮汚泥を使用し、汚泥濃度はMLSS14000mg/Lに設定し、ろ床部22の下端まで投入した。
嫌気ろ床槽の汚泥保持試験の結果、図8に示す水処理装置1Sにおける汚泥保持率は、沈殿分離槽10で0%、嫌気ろ床槽11で99.9%、接触ばっ気槽12及び沈殿槽13で0.1%、装置外に排出した処理水に含まれるSSは0%であった。
この結果から、嫌気ろ床槽11の汚泥保持率が99.9%であり、汚泥堆積部31に堆積したほぼ全ての堆積汚泥を、装置外に流出させずに汚泥堆積部31に保持でき、優れた汚泥保持性能があることが確認された。
1R、1S…水処理装置、2…流入口、3…流入バッフル、3A…底壁、4…清掃孔、
5…流出バッフル、6…ポンプ、6A…吸込口、7…移送管、8…ポンプ、
8A…吸込口、8B…排出口、10…沈殿分離槽、10A…汚泥の界面、11…嫌気ろ床槽、
12…接触ばっ気槽、13…沈殿槽、14…消毒槽、20…仕切壁、21…阻流板、
22…ろ床部、23…第一のろ床部、24…第二のろ床部、25…移流開口部、
26…流出領域、27…仕切壁、28…仕切壁、29、流出口、30…汚泥堆積部、
31…汚泥堆積部、32…汚泥堆積部、33…汚泥堆積部、34…第一のスカム貯留部、
35…第二のスカム貯留部、41…被処理水、42…被処理水、43…被処理水、
44…被処理水、45…被処理水、46…被処理水、47…被処理水、48…被処理水、
50…水面、61…水槽、62…ポンプ、63…水槽。
Claims (5)
- 上流側から沈殿分離槽と嫌気ろ床槽の順に配列してなる水処理装置であって、
前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽を区分する仕切壁の上端が、前記嫌気ろ床槽のろ床部より上方で、かつ、水面より下方になるように配置され、
前記沈殿分離槽の流入口に底壁を有し、下端が前記仕切壁より上方、上端が水面より下方に移流開口部を設けた流入バッフルを備え、
前記嫌気ろ床槽の前記ろ床部が、前記ろ床部の下端から水面よりも上方に設けた阻流板によって分割してあり、前記阻流板の上流側を第一のろ床部、下流側を第二のろ床部とし、
前記第一のろ床部と前記第二のろ床部の下方に連通した汚泥堆積部を設け、
前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽には2つのスカム貯留部が設けられ、第一のスカム貯留部は、前記沈殿分離槽と前記第一のろ床部の上方が連通した領域に形成され、第二のスカム貯留部は、前記第二のろ床部の上方に形成され、
前記第二のろ床部の下方の、前記汚泥堆積部に貯留されている汚泥を、前記沈殿分離槽の前記流入バッフル内部に移送することができるポンプを備えることを特徴とする水処理装置。 - 請求項1に記載の水処理装置において、前記嫌気ろ床槽にポンプを備え、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽の水面上方に流量調整部を設けたことを特徴とする水処理装置。
- 上流側から沈殿分離槽と嫌気ろ床槽の順に配列してなる水処理装置であって、
前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽を区分する仕切壁の上端が、前記嫌気ろ床槽のろ床部より上方で、かつ、水面より下方になるように配置され、
前記沈殿分離槽の流入口に底壁を有し、下端が前記仕切壁より上方、上端が水面より下方に移流開口部を設けた流入バッフルを備え、
前記嫌気ろ床槽の前記ろ床部が、前記ろ床部の下端から水面よりも上方に設けた阻流板によって分割してあり、前記阻流板の上流側を第一のろ床部、下流側を第二のろ床部とした水処理装置を運転するに際し、
前記第二のろ床部の下方の、汚泥堆積部に貯留されている汚泥を、常時、前記沈殿分離槽の前記流入バッフル内部に移送することを特徴とする水処理装置の運転方法。 - 前記水処理装置として、前記第一のろ床部と前記第二のろ床部の下方に連通した汚泥堆積部を設け、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽に2つのスカム貯留部を設け、第一のスカム貯留部を前記沈殿分離槽と前記第一のろ床部の上方が連通した領域に形成し、第二のスカム貯留部を前記第二のろ床部の上方に形成した水処理装置を用いることを特徴とする請求項3に記載の水処理装置の運転方法。
- 請求項3または請求項4に記載の水処理装置の運転方法において、前記嫌気ろ床槽にポンプを備え、前記沈殿分離槽と前記嫌気ろ床槽の水面上方に流量調整部を設けた水処理装置を用いることを特徴とする水処理装置の運転方法。
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