JP7289874B2 - 交通トラブル対応システム及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、交通トラブル対応システム及びその製造方法に関する。
交通事故などの交通トラブルが発生したとき、例えば損害保険会社などの関係者が当該交通トラブルに関する処理を速やかに行うためには、この関係者が当該交通トラブルに関する情報を早く正確に取得することが好ましい。例えば特許文献1には、事故の当事者などであるユーザーが、事故発生時にスマートフォン等で事故に関する情報を簡易に収集し、その情報に基づいて当該スマートフォン又はサーバーで事故に関連する文書が生成される情報処理システムについて開示されている。この情報処理システムでは、事故の際に撮影すべき複数の撮影箇所からユーザーに現在撮影する撮影箇所を選択させる案内の画面がスマートフォンに表示される。ユーザーの選択に応じてスマートフォンのカメラが起動し、撮影によって撮影箇所の画像が記録される。その他、収集すべき情報の入力を促す画面がスマートフォンに表示され、ユーザーは、それらの情報を次々に入力等することができるようになっている。そして、スマートフォンから画像を含む事故に関する情報がサーバーに送信される。
特開2017-116998号公報
特許文献1のような仕組みもよいが、一般に、事故等の直後における当事者は、滅多に経験しない事態に直面しているため、種々の行動を冷静に速やかに行えないことがある。このような場面で様々なことを行わなければならないというのは、当事者にとって負担が大きい。本発明は、当事者の行動に頼りすぎることなく、交通トラブルに関する処理を速やかに行えるようにすることを目的とする。このような目的に対して、事故等の対応の専門家が現場において頼りになる。
本発明の一態様によれば、交通トラブル対応システムは、
交通トラブルに関する動画を含む第1の情報を記録するように構成されたドライブレコーダーと、
前記ドライブレコーダーが前記第1の情報を記録した可能性がある交通トラブルが発生した旨を含む第2の情報が入力されたときに、複数のロードサービススタッフのなかから当該交通トラブルの対応にあたる適切なロードサービススタッフを提示するコンピュータシステムと、
前記コンピュータシステムによる提示に基づいて前記交通トラブルが発生した現場へと出動する前記ロードサービススタッフが携行する携帯型の情報端末であって、当該ロードサービススタッフが前記現場で収集した前記第1の情報を含む第3の情報が入力されるように構成された情報端末と、
前記情報端末を介して前記第3の情報に基づく第4の情報を受信し、当該第4の情報に基づく第5の情報が保存され、当該交通トラブルとの関係を有する損害保険会社が当該第5の情報にアクセスすることができるように構成されたクラウドストレージを提供するサーバーとを備える。
ここで、交通トラブルは、自動車、自動二輪車、自転車などの乗物が関連する事故、人が関連する事故、物が関連する事故など種々の交通事故を含み得る。また、交通トラブルは、自動車、自動二輪車などの乗物の故障などを含み得る。
ドライブレコーダーは、例えば、自動車、自動二輪車などに取り付けられる。ドライブレコーダーは、撮影により得られた動画を含む情報を記録する。ドライブレコーダーは、GPSなどといった測位システムにより得られた位置情報、日時情報、各種センサによって得られた速度、加速度、角速度、角加速度などの情報を記録してもよい。第1の情報は、動画に加えて、このような、位置情報、日時情報、速度、加速度、角速度、角加速度などの情報を含み得る。ドライブレコーダーは、自動車、自動二輪車などに常時固定された専用品であってもよいし、専用品でなくてもよい。例えば、運転時にのみ自動車、自動二輪車などに固定され、動画撮影その他情報取得を行う、例えばスマートフォンなどの情報端末がドライブレコーダーとして用いられてもよい。
例えば、交通トラブルが発生したとき、交通トラブルの当事者等は、上述のコンピュータシステムを運用等する当該交通トラブル対応システムの提供者に対して、救援要請を行う。この救援要請は、例えば、当該当事者が、前記システム提供者のコールセンターに電話することで行われる。この場合、コールセンターのオペレーターは、救援要請に係る情報を前記第2の情報として、このコンピュータシステムに入力する。あるいは、救援要請は、通話ではなく、当該当事者が操作するスマートフォンなどで動作するアプリケーションソフトウェア(アプリ)への入力や、システム提供者が提供するウェブアプリへの入力などによって行われてもよい。アプリに入力された情報が、前記第2の情報として、このコンピュータシステムに入力され得る。あるいは、例えば、交通トラブルが発生したとき、その発生を自動検知して自動的に救援要請を発する装置によって行われてもよい。この場合、この自動発信装置から送信された情報が、前記第2の情報として、このコンピュータシステムに入力され得る。
ロードサービススタッフは、例えば、前記システム提供者の管理下にある、又は協力関係にある、複数のロードサービス事業者等のスタッフであり得る。各ロードサービススタッフは、ロードサービス事業者の拠点や、各自の管轄エリア内の何れかの場所等に展開しているなど、様々な場所にいる可能性がある。前記コンピュータシステムは、このようなロードサービススタッフの中から、例えば、交通トラブルが発生した場所からの距離や、交通トラブルの種類に対応できる装備や能力を有するか否か等に基づいて、ロードサービススタッフを選択して前記コールセンターのオペレーターに提示してもよい。オペレーターは、提示されて情報を参照して、ロードサービススタッフに出動要請をすることができる。あるいは、前記コンピュータシステムは、条件に適合するロードサービススタッフに、自動的に出動要請を行ってもよい。
ロードサービススタッフが携行する携帯型の情報端末は、例えばタブレット型の情報端末であってもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)であってもよいし、スマートフォンであってもよいし、本システムに専用の端末であってもよいし、その他の端末であってもよい。ロードサービススタッフは、現場で、前記ドライブレコーダーで記録された情報である第1の情報を当該情報端末に入力(データをコピー)する。ロードサービススタッフは、現場で、さらに追加の情報を当該情報端末に入力してもよい。第3の情報は、このようにして入力された全ての情報である。
ロードサービススタッフが前記情報端末に入力した第3の情報そのままである又はその情報に基づいて作成された情報である第4の情報は、当該情報端末から、通信網を介して、あるいは、他の装置と通信網を介して、クラウドストレージを提供するサーバーに送信される。サーバーは、受信した第4の情報そのままである又はその情報に基づいて作成された情報である第5の情報を保存する。第5の情報は、ドライブレコーダーで取得された動画又はその動画に基づいて作成された情報などを含み得る。損害保険会社は、サーバーの第5の情報にアクセスすることができ、サーバーから第5の情報を取得できる。
コンピュータシステムによって交通トラブルの対応にあたる適切なロードサービススタッフが提案されることで、ロードサービススタッフが速やかに交通トラブルの発生現場に行くことができる。当該ロードサービススタッフは、速やかに現場で情報を収集し、収集した情報がサーバーに送信されることで、サーバーにアクセスできる損害保険会社は、速やかに交通トラブルに関係する情報を取得することができる。本システムによって、例えば損害保険の支払い手続きなどが速やかに進むことが期待される。ドライブレコーダーによって記録される情報は、損害保険会社で行われる処理において有益であり、これらの情報が速やかに提供されることで、損害保険会社における処理が速やかに行われることになる。
一般に、交通トラブルに遭遇する頻度は極めて低いため、ドライブレコーダーの所有者がドライブレコーダーに記録された事故のデータを読み出す作業を行うことは極めてまれであり、所有者によってはこのような作業を速やかに行うことが困難である場合がある。一方、本システムによれば、交通トラブル発生後にいち早く駆け付ける、作業に慣れているロードサービススタッフによって、ドライブレコーダーに記録されたデータが読み出されるので、作業が速やかに行われる。
また、交通トラブルに遭遇して不安を多く抱えている当事者にとって、現場に交通トラブルへの対処を数多く経験しているロードサービススタッフがいることは心強い。当事者は、ロードサービススタッフに不安に思っていることなどをその場で質問することができ、ロードサービススタッフは、不安の解消の手助けをすることができる。ロードサービススタッフは、その後に行われる手続きについての説明など、具体的な情報を当事者に提供することができる。
また、前記情報端末は、通信機能を有しており、前記第3の情報に基づく前記第4の情報を前記サーバーに送信するように構成されていてもよい。前記現場から前記情報を前記サーバーに送信できることで、これらの情報が速やかに提供され、交通トラブルに関する処理が速やかに行われることにつながる。
ドライブレコーダーで動画が記録される場合、動画は、交通トラブルと無関係な部分を多く含む可能性もある。その後の処理の効率化を考えると、交通トラブルと関係する部分の動画が切り出されることが好ましい。動画の適切な部分が切り出されることで、当該トラブルの処理にあたる損害保険会社の担当者の手間が削減され、作業効率が向上する。
このような動画の切出し作業は、ロードサービススタッフが前記情報端末で行ってもよい。すなわち、前記情報端末は、前記動画を含む第3の情報が入力され、前記ロードサービススタッフが前記動画の一部を切り出すことを支援するソフトウェアが動作し、前記ロードサービススタッフが前記ソフトウェアを用いて切り出した前記動画の一部を含む前記第4の情報を前記サーバーに送信するように構成されていてもよい。
このような動画の切出し作業は、担当者が前記コンピュータシステムを用いて行ってもよい。すなわち、前記コンピュータシステムは、担当者が前記第4の情報に含まれる前記動画の一部を切り出すことを支援するソフトウェアが動作し、前記担当者が前記ソフトウェアを用いて切り出した前記動画の一部を含む前記第5の情報を前記サーバーに保存させるように構成されていてもよい。
また、前記ロードサービススタッフが前記現場で収集する前記第3の情報は、当該現場にいる関係者から聴取した情報を含んでいてもよい。
現場にいる関係者は、前記交通トラブルを引き起こした当事者、前記交通トラブルに巻き込まれた当事者、前記交通トラブルを目撃した目撃者などを含み得る。前記サービススタッフが現場で収集する情報は、現場にいる関係者が口述した音声、前記交通トラブルの現場の写真などを含んでもよい。文字、図、写真などで表される情報には、事故等に関係した車体、交差点やカーブなど道路の状態、看板や樹木や太陽の位置など信号や関係物の見えづらさなどの情報が含まれ得る。情報端末で動作するソフトウェアは、収集すべき情報をリスト化して示すなど、ロードサービススタッフが必要情報を漏れなく収集することを支援するように構成されていてもよい。ここで例示したような情報を含めて種々の情報が第3の情報に含まれ得る。
これらの情報も、損害保険会社における処理のために有益であり、これらの情報が速やかに損害保険会社に提供されることで、処理が速やかに行われることになる。また、交通トラブルの発生後時間が経過すると、記憶があいまいになったり、証拠が散逸したりするので、これらの情報は、交通トラブル発生後できるだけ早く収集されることが好ましい。本システムによれば、交通トラブル発生後にいち早く駆け付けるロードサービススタッフによって、これらの情報が収集される。また、一般に、当事者からの事故状況の聴取などは、電話等を通じて、損害保険会社の担当者によって行われることも多いが、本システムによれば、損害保険会社の担当者の負担も軽減される。
前記交通トラブル発生時の救援要請に関する情報(第2の情報)と、前記ドライブレコーダーで記録された情報(第1の情報)及び前記現場にいる関係者から聴取等した情報を含む情報(第3の情報)とに基づいて作成された報告書は、損害保険会社にとって有益である。このような報告書が速やかに提供されることで、損害保険会社における処理が速やかに行われることになる。
そこで、前記コンピュータシステムは、前記システム提供者の報告書作成担当者が、前記ドライブレコーダーで記録された第1の情報及び前記現場にいる関係者から聴取した情報を含む第3の情報に基づく第4の情報と、前記交通トラブルが発生した旨を含む第2の情報とに基づいて、報告書を作成することを支援するソフトウェアが動作し、前記担当者が前記ソフトウェアを用いて作成した報告書を前記第5の情報として前記サーバーに保存させるように構成されていてもよい。このような支援によって、前記報告書作成担当者は、速やかに報告書を作成することができる。
また、報告書の作成は、人工知能(AI)を用いて行われてもよい。すなわち、前記コンピュータシステムは、前記ドライブレコーダーで記録された第1の情報及び前記現場にいる関係者から聴取した情報を含む第3の情報に基づく第4の情報と、前記交通トラブルが発生した旨を含む第2の情報とに基づいて、報告書を作成する人工知能が動作し、前記人工知能が作成した報告書を前記第5の情報として前記サーバーに保存させるように構成されていてもよい。
人工知能は、例えばディープラーニングなどといった機械学習を用いて構築されるものであってもよい。人工知能を用いることで、人が行う作業を減らして速やかに報告書を作成することができる。人工知能は、上述の動画の切出し作業などに用いられてもよい。
また、ドライブレコーダーは、通信機能を有していてもよい。ドライブレコーダーは、交通トラブルが発生したことを検知すると、動画を含む記録した第1の情報を自動的に送信し、サーバーは、ドライブレコーダーから送信された第1の情報を受信することができてもよい。レコーダーが自動的に情報をサーバーに送信することで、これらの情報が速やかに提供され、その後の処理が速やかに行われることになる。
上述のような交通トラブル対応システムの構築は、上述のサーバーを用意すること、及び、前記コンピュータシステムに、当該コンピュータシステムの動作のためのプログラムが配信され、当該コンピュータシステムが上述のように動作し、前記情報端末に、当該情報端末の動作のためのプログラムが配信され、当該情報端末が上述のように動作することを含み得る。
図1は、一実施形態に係るシステムに関与する人、組織、物の一部を模式的に示す図である。 図2は、第1の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。 図3は、第2の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。 図4は、第3の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。 図5は、第4の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。 図6は、第4の実施形態の変形例において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。
[システム構成]
いくつかの実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態は、自動車等において事故等のトラブルが生じたときに、トラブルに遭ったドライバー等を支援する、交通トラブル対応システムに関する。このシステムでは、特に、自動車等に関して損害保険会社との損害保険契約がある場合に、トラブル等の現場に駆け付けたロードサービススタッフが、ドライバーと損害保険会社との間の情報交換をスムーズに行うために行動する。このようにして、このシステムは、損害保険会社をも支援する。
図1は、このシステム1に関与する人、組織、物の一部を模式的に示す図である。システム1において、通信装置を有する各要素は、通信網50を介して接続されており、情報は、通信網50を介して送受信される。
本システム1には、このシステム1全体を管理・運営しているシステム提供者10がいる。このシステム提供者10は、一つの会社であってもよいし、複数の組織によって構成されていてもよい。システム提供者10には、コンピュータシステム11が設けられている。コンピュータシステム11は、システム1の各種情報処理を行う。また、システム提供者10は、クラウドストレージ12を提供するサーバーを用意している。システム提供者10は、クラウドストレージ12を自ら用意せずに他者に用意させてもよい。クラウドストレージ12は、システム1の利用者間の情報の授受に利用される。また、システム提供者10には、複数のスタッフ13がおり、スタッフ13が利用するコンピュータシステム11及びクラウドストレージ12に接続する端末14が設けられている。スタッフ13には、例えば本システム1の契約者からの電話を受けて各種手配を行うスタッフや、損害保険会社40に報告する情報を作成するスタッフ、オペレーター、コミュニケーターと呼ばれるスタッフなど、様々なスタッフが含まれる。コンピュータシステム11、クラウドストレージ12、端末14などは、通信網50に接続されている。
本システム1のサービスを受ける人として、自動車21等のドライバー22等がいる。自動車に限らず、自動二輪車、その他の乗物であっても同様である。本システム1においては、自動車21にはドライブレコーダー23が取り付けられている。ドライブレコーダー23には、様々なタイプのものがあるが、基本的には動画を撮影し、事故などの場面を映像として記録するものである。ドライブレコーダー23は、専用品に限らず、スマートフォンなどがその機能を担ってもよい。また、ドライバー22は、一般にスマートフォンなどといった携帯可能な情報端末24を有している。スマートフォンに代えて、携帯電話、タブレット型情報端末、パーソナルコンピュータ(PC)などであってもよい。情報端末24は、通信網50に接続している。また、実施形態によっては、ドライブレコーダー23も通信網50に接続している。ドライブレコーダー23で記録された事故等に関する動画は、クラウドストレージ12にアップロードされる。なお、本システム1のサービスを受ける人は、ドライバーではなく、上述のようなドライブレコーダー23を備える自動車21と接触した歩行者などであってもよい。
本システム1には、事故などのトラブルの現場に駆けつけて、トラブルに遭ったドライバー22を救援するサービスを提供するロードサービス提供者30がいる。ロードサービス提供者30は、システム提供者10が直轄で管理・運営している組織であったり、システム提供者10と契約を結んだ協力会社であったりする。ロードサービス提供者30には、ロードサービススタッフ31がおり、ロードサービススタッフ31は、例えばレッカー車や自動二輪車などといった車両32を使って、自動車21の事故現場等に駆け付ける。ロードサービススタッフ31は、例えばタブレット型の情報端末33を携行している。情報端末33は、PC、スマートフォン等、他の情報端末であってもよい。ロードサービス提供者30は、ロードサービス拠点34を有し、ロードサービススタッフ31は、ロードサービス拠点34から出動したり、担当エリアを巡回しており、要請に応じて現場に向かったりする。ロードサービス拠点34には、PC35などの通信可能な装置が設けられている。PC35は、通信網50に接続されている。また、実施形態によっては、情報端末33も通信網50に接続されている。
本システム1には、自動車21に関する損害保険を提供する損害保険会社40がいる。損害保険会社40には、コンピュータシステム41が設けられている。損害保険会社40には、各種業務を行う複数のスタッフ42がおり、スタッフ42が利用するコンピュータシステム41に接続する端末43が設けられている。損害保険会社40は、クラウドストレージ12に記録されたドライブレコーダー23で撮影された動画を含む情報や、動画を用いて作成された情報などを、クラウドストレージ12から取得して、その情報を保険金の支払いなどに活用する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について図2を参照して説明する。図2は、第1の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。
自動車21について、事故等のトラブルが発生したとき、ドライバー22は、情報端末24を用いて、救援を要請する(ステップS101)。ドライバー22は、例えば、スマートフォンの通話機能を用いて、システム提供者10のコールセンターに電話をして、救援を要請してもよい。あるいは、ドライバー22は、スマートフォンにインストールされたアプリケーションソフトウェア(アプリ)を用いて、又は、スマートフォンでシステム提供者10が提供するウェブページにアクセスしてウェブアプリケーションを用いて、救援を要請してもよい。
ドライバー22からの救援要請を受けたシステム提供者10は、救援要請を受け付ける(ステップS102)。システム提供者10では、受け付けた事故等のトラブルに関する情報を受付情報としてコンピュータシステム11に記録する(ステップS103)。例えば、ドライバー22からの電話を受けたスタッフ13は、ドライバー22との通話により必要な情報をドライバー22から聞き出して入力し、受付情報を作成する。あるいは、アプリに入力された情報を受信したコンピュータシステム11は、その情報に基づいて自動的に受付情報を作成してそれをコンピュータシステム11に記録する。
システム提供者10は、必要なロードサービススタッフの手配を行う(ステップS104)。例えば、スタッフ13は、端末14を操作して、コンピュータシステム11が受付情報に基づいて複数のロードサービススタッフ31のなかから選択したロードサービススタッフ31の情報を確認し、一のロードサービススタッフ31に出動要請を行う。あるいは、コンピュータシステム11は、受付情報に基づいて、自動的に一のロードサービススタッフ31に出動要請を行ってもよい。例えば、トラブルを起こした自動車21に近いロードサービススタッフ31であって、発生した種類のトラブルの対応が可能な装備と能力とを有しているロードサービススタッフ31が選択される。
出動要請を受けたロードサービススタッフ31は、出動し、救援要請をしたドライバー22のもとに駆け付ける(ステップS105)。ロードサービススタッフ31は、例えば携行している情報端末33で出動要請を受ける。
トラブルの現場に駆け付けたロードサービススタッフ31は、安全確保などの救援活動を行う(ステップS106)。救援活動には、トラブルの種類に応じた各種の行動が含まれる。例えば、救援活動には、応急処置、自動車の移動等が含まれる。
ロードサービススタッフ31は、自動車21に備え付けられたドライブレコーダー23に記録された動画データを、自身が携行する情報端末33にコピーをする(ステップS107)。例えば、ロードサービススタッフ31は、ドライブレコーダー23に装着されているSDカードなどといった記録媒体をドライブレコーダー23から取り出し、それを情報端末33に接続し、動画データを情報端末33にコピーをする。ドライブレコーダーに記録されている情報は、動画に限らず、位置情報、日時情報、速度、加速度、角速度、角加速度などの情報を含み得る。ロードサービススタッフ31は、これらの情報も情報端末33にコピーしてもよい。また、ロードサービススタッフ31は、必要に応じてドライブレコーダー23の情報など、各種必要情報も併せて情報端末33に記録してもよい。
情報端末33には、ドライブレコーダー23の機種に応じた記録媒体の取り出し方などの説明書が記録されており、ロードサービススタッフ31はこの説明書を参照して作業を行ってもよい。したがって、ロードサービススタッフ31は、様々なドライブレコーダー23の機種に対しても、速やかに適切に処理を行うことができる。
また、情報端末33には、動画等のコピー作業を行うために専用に構成されたアプリがインストールされており、情報端末33は、このアプリを用いて動画等のコピー作業を行うことで、作業の効率化が図られてもよい。
一連の作業が終了したロードサービススタッフ31は、現場を離れ、救援要請がなされている次の現場に向かうなどする。次の出動要請がなかったり、その日の救援活動が終わったりしたロードサービススタッフ31は、ロードサービス拠点34に戻る(ステップS108)。
ロードサービス拠点34に戻ったロードサービススタッフ31は、自身が携行する情報端末33に記録されたドライブレコーダー23に記録された動画データ等を、ロードサービス拠点34のPC35を用いて、クラウドストレージ12にアップロードする(ステップS109)。
動画データ等を受信したクラウドストレージ12は、当該動画データ等を保存する(ステップS110)。この動画データ等は、例えば受付情報などと関連付けて保存されてもよい。動画データ等が保存されると、コンピュータシステム11は、担当のスタッフ13に、当該動画の処理を依頼する。
動画の処理を担当するスタッフ13は、クラウドストレージ12に保存された動画を精査する(ステップS111)。特に、スタッフ13は、事故等の証拠となる動画部分を切出す(ステップS112)。使用されたドライブレコーダー23の機種や設定にもよるが、ドライブレコーダー23は、衝撃など事故を検知して、その前後の動画のみを保存していることもあるし、記録媒体の容量がある限り動画を保存して古いデータから順に上書きされていることもある。スタッフ13は、様々な態様がある動画から、適切に必要な動画の個所を切出す。スタッフ13は、動画の切出し作業を、コンピュータシステム11で動作する動画切出し支援ソフトウェアを用いて行ってもよい。切出された動画のデータは、クラウドストレージ12に保存される(ステップS113)。クラウドストレージ12に切出し動画データが保存されたことは、損害保険会社40に通知される。
損害保険会社40のスタッフ42は、クラウドストレージ12から切出し動画データをダウンロードする(ステップS114)。スタッフ42は、切出し動画データに限らず、ロードサービススタッフが現場で取得してクラウドストレージ12にアップロードされた各種の情報を一緒にダウンロードしてもよい。スタッフ42は、ダウンロードした動画等も参照して、保険金支払い等に関する各種手続きを行う(ステップS115)。例えば、スタッフ42は、ドライバー22と連絡をとり、事故等の状況について聴取し、動画も参考に事故等の発生状況を分析し、過失割合等を決定し、処理を進める。この際、システム提供者10で作成された受付情報が、クラウドストレージ12を介して損害保険会社40に提供されてもよい。以上のようにして、一連の処理が完了する。
一般には、ドライブレコーダー23に記録された動画データは、ドライバー22によって損害保険会社40に提供される。このとき、ドライバー22は、例えば、ドライブレコーダー23に装着されている記録媒体を取出し、それを損害保険会社40に送付したり、そのコピーを記録した記録媒体を損害保険会社40に送付したり、適当なサーバーにアップロードして損害保険会社40にその旨を通知したりする。しかしながら、ドライバー22にとって、動画データを損害保険会社40に提供するという作業を行う機会は極めてまれであり、人によってはこのような作業を速やかに行うことが困難である場合がある。このように、動画データ提供作業は、ドライバー22にとって負担となったり、この作業の遅れが損害保険会社40における処理が滞る原因となったりする。
これに対して、本実施形態に係るシステム1では、現場に駆け付けたロードサービススタッフ31が動画データ提供作業を行うので、ドライバー22の負担が低減され、動画データが損害保険会社40に確実に提供される。この際、例えば自動車21に複数のドライブレコーダー23が設置されていても確実に全ての動画データが提供されるし、ドライブレコーダー23に関する情報など、必要な情報も漏れなく損害保険会社40に提供されることになる。
また、損害保険会社40と連携したロードサービススタッフ31が現場においてドライバー22と接するので、ロードサービススタッフ31がドライバー22に対してその後の一連の手続きについて説明することができるなど、ドライバー22にとっては不安の解消にもつながる。
また、システム提供者10によって、ドライブレコーダー23から取り出された動画の中から、必要な動画が適切に切出される。損害保険会社40は、切出された動画データの提供を受けるので、損害保険会社40における動画を精査する手間は削減される。
なお、上述の実施形態では、ロードサービススタッフ31は、動画データのアップロードをロードサービス拠点34に戻ってから行う例を示したが、現場においても十分に高速で動画をアップロードすることができる通信機能を情報端末33が有しているならば、現場から情報端末33を用いてクラウドストレージ12に動画データがアップロードされてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について図3を参照して説明する。図3は、第2の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。第1の実施形態との相違点を中心に説明する。第1の実施形態と共通する点については説明を省略する。本実施形態は、情報端末33が現場から動画データをクラウドストレージ12にアップロードできる十分に高速な通信機能を有しており、かつ、情報端末33には適切な動画データの切出しを行うことができるアプリがインストールされている点で、第1の実施形態と異なる。
第1の実施形態のステップS101~ステップS107の作業と同様の作業が行われる。すなわち、簡単に説明すると、自動車21について、事故等のトラブルが発生したとき、ドライバー22は、情報端末24用いて、救援を要請する(ステップS201)。ドライバー22からの救援要請を受けたシステム提供者10は、救援要請を受け付け(ステップS202)、受け付けたトラブルに関する情報を受付情報としてコンピュータシステム11に記録し(ステップS203)、必要なロードサービスの手配を行う(ステップS204)。出動要請を受けたロードサービススタッフ31は、出動し、救援要請をしたドライバー22のもとに駆け付け(ステップS205)、救援活動を行う(ステップS206)。
ロードサービススタッフ31は、自動車21に備え付けられたドライブレコーダー23に記録された動画データを、自身が携行する情報端末33にコピーをする(ステップS207)。ロードサービススタッフ31は、専用のアプリが動作する情報端末33を用いて、コピーされた動画から、事故等に関係する部分の動画を切出す(ステップS208)。このアプリは、例えば、動画の各時点の画像を縮小表示したり、指定された始点と終点との間の動画を切出したりする機能を有する。動画を切出したら、ロードサービススタッフ31は、切出した動画をクラウドストレージ12にアップロードする(ステップS209)。
切出し動画データを受信したクラウドストレージ12は、当該切出し動画データを保存する(ステップS210)。その後の処理は第1の実施形態のステップS114~ステップS115と同様である。すなわち、簡単に説明すると、クラウドストレージ12に切出し動画データが保存されたことは、損害保険会社40に通知される。損害保険会社40のスタッフ42は、クラウドストレージ12から切出し動画データをダウンロードする(ステップS211)。スタッフ42は、ダウンロードした動画も参照して、保険金支払い等に関する各種手続きを行う(ステップS212)。以上のようにして、一連の処理が完了する。
第1の実施形態では、ロードサービススタッフ31がロードサービス拠点34に戻った後に動画データをクラウドストレージ12にアップロードしたり、その後にシステム提供者10において担当するスタッフ13が動画の切出し作業を行ったりする。このため、損害保険会社40に動画データが提供されるのが、トラブルが発生した翌日などになる可能性がある。これに対して、本実施形態によれば、トラブルの発生現場において、ロードサービススタッフ31が携行する情報端末33で動画の切出し作業が行われ、切出し後の動画データがその場でクラウドストレージ12にアップロードされるので、トラブルが発生した当日に損害保険会社40への動画データの提供が行われる。このため、損害保険会社40において、速やかに事故等の状況を把握して、速やかに事故等への対応が行われることになる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態について図4を参照して説明する。図4は、第3の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。第2の実施形態との相違点を中心に説明する。第1及び第2の実施形態と共通する点については説明を省略する。
第2の実施形態のステップS201~ステップS207の作業と同様の作業が行われる。すなわち、簡単に説明すると、自動車21について、事故等のトラブルが発生したとき、ドライバー22は、情報端末24用いて、救援を要請する(ステップS301)。ドライバー22からの救援要請を受けたシステム提供者10は、救援要請を受け付け(ステップS302)、受け付けたトラブルに関する情報を受付情報としてコンピュータシステム11に記録し(ステップS303)、必要なロードサービスの手配を行う(ステップS304)。出動要請を受けたロードサービススタッフ31は、出動し、救援要請をしたドライバー22のもとに駆け付け(ステップS305)、救援活動を行う(ステップS306)。
ロードサービススタッフ31は、自動車21に備え付けられたドライブレコーダー23に記録された動画データを、自身が携行する情報端末33にコピーをする(ステップS307)。本実施形態では、ロードサービススタッフ31は、専用のアプリが動作する情報端末33を用いて、コピーされた動画をクラウドストレージ12にアップロードする(ステップS308)。
動画データを受信したクラウドストレージ12は、当該動画データを保存する(ステップS309)。クラウドストレージ12に保存された動画データの処理は、上述の第1の実施形態のように、スタッフ13によって行われてもよい。また、その際に、第2の実施形態において情報端末33で動作するアプリと同様の機能を有するアプリを用いて、スタッフ13が動画の切出し等を行ってもよい。本実施形態では、特に、クラウドストレージ12に保存された動画データに関する解析が、コンピュータシステム11によって行われる(ステップS310)。例えば、動画データから、事故等に関係する部分の特定が行われ、事故等に関する部分の動画の切出しが行なわれる。また、切り出された動画に基づいて、事故等の状況の解析が行われる。この解析には、例えば、事故等の過失割合の特定等が含まれてもよい。以上のような動画の切出しや解析は、例えば深層学習といった機械学習等を利用した人工知能(AI)に関する技術を用いて行われ得る。事故等の状況は、比較的容易に類似するいくつかのパターンに分類することができるので、教師あり学習等を利用したAIの構築は比較的容易に行われやすい。コンピュータシステム11による動画の解析結果は、クラウドストレージ12に保存される(ステップS311)。
一方で、現場のロードサービススタッフ31は、ドライブレコーダー23の動画のアップロードのみならず、事故等のトラブルの状況をドライバー22等の現場にいる関係者から聴取する(ステップS312)。ロードサービススタッフ31は、聴取した内容を情報端末33に現場情報として入力する(ステップS313)。情報端末33にインストールされているアプリには、状況聴取のための機能も備わっている。このアプリには、確認すべき項目などがリスト化されており、ロードサービススタッフ31はこのリストに従ってドライバー22等から各種情報について聴取する。また、このアプリには、入力を支援するように、典型的な状況などは示された選択肢から選択することで入力できるように構成されており、ロードサービススタッフ31は、ドライバー22等から聞き取った内容を速やかに入力することができるようになっている。また、ロードサービススタッフ31は、事故等の現場の必要な写真も撮影し、現場情報として登録する。その他、ロードサービススタッフ31は、事故等に関係した車体の状態、交差点やカーブなど道路の状態、看板や樹木や太陽の位置など信号や関係物の見えづらさなど、各種の情報を収集して入力することが好ましい。情報端末33で動作するアプリは、収集すべき情報をリスト化して示すなど、ロードサービススタッフ31が必要情報を漏れなく収集することを支援するように構成されていることが好ましい。ロードサービススタッフ31は、現場情報の入力が終わったら、情報端末33を用いてクラウドストレージ12に現場情報のデータをアップロードする(ステップS314)。
現場情報データを受信したクラウドストレージ12は、現場情報データを保存する(ステップS315)。現場情報データは、そのまま損害保険会社40に提供されてもよいが、本実施形態では、システム提供者10によって、報告書の形にまとめられて、報告書が損害保険会社40に提供される。すなわち、ステップS303で記録された受付情報と、ステップS311で保存された動画及び動画解析結果と、ステップS315で保存された現場情報とが統合され、また、状況解析が行われる(ステップS316)。そして、これらの情報や解析結果に基づいて、事故等の報告書が作成される(ステップS317)。作成された報告書のデータは、クラウドストレージ12に保存される(ステップS318)。
この報告書の作成は、コンピュータシステム11の支援の下で、スタッフ13によって行われてもよい。本実施形態では、特に、報告書の作成が、コンピュータシステム11によって行われる。すなわち、コンピュータシステム11は、ステップS316において、受付情報と、動画解析結果と、現場情報とを統合する。また、これらの情報に基づいて、事故等の発生状況について整理する。これらの情報に基づいて、コンピュータシステム11は、ステップS317において、報告書を作成する。コンピュータシステム11は、例えば、受付情報に基づいて自動車21及びドライバー22等の情報を報告書に記載し、受付情報及び現場情報に基づいて、事故等の発生日時、場所等の情報を報告書に記載し、動画解析結果及び現場情報に基づいて、事故等の発生状況を報告書に記載する。また、コンピュータシステム11は、報告書に動画データと、受付情報、動画解析結果及び現場情報のうち必要な情報とを添付する。このような報告書の作成もAIを用いて行われてもよい。報告書の形式は定まっているので、報告書の作成は、機械化と親和性がよい。
クラウドストレージ12に報告書データが保存されたことは、損害保険会社40に通知される。損害保険会社40は、クラウドストレージ12から報告書データ等をダウンロードする(ステップS319)。損害保険会社40のスタッフ42は、ダウンロードした報告書等も参照して、保険金支払い等に関する各種手続きを行う(ステップS320)。以上のようにして、一連の処理が完了する。
本実施形態によれば、事故等のトラブルの発生現場において、ロードサービススタッフ31がドライバー22等から事故等の発生状況を聴取し、写真撮影や情報収集等を行うので、初期の段階で客観的な情報が確保される。例えば、事故等の処理がひと段落して連絡を受けた損害保険会社40のスタッフ42が、電話でドライバー22から事故等の状況を聴取する場合、ドライバー22等の記憶があいまいになっていたり、スタッフ42が事故等の発生現場を見ていないために状況を把握しにくく円滑なコミュニケーションを取りにくかったりすることがあり、状況把握に時間と手間を要する。また、時間が経過すると証拠などが散逸してしまうおそれもある。これに対して、本実施形態では、初期段階において、客観的で精度の高い情報が収集されるので、その後の処理もスムーズに行われることになる。
また、コンピュータシステム11によって行われるAI等を用いた報告書の作成では、ロードサービススタッフ31により取得された現場情報と、ドライブレコーダー23により撮影された動画の解析結果とを用いた状況解析が行われるので、より正確な事故等の発生状況を把握でき、有意義な報告書が作成される。
また、コンピュータシステム11が自動的に報告書を作成することで、損害保険会社40は迅速に報告書を入手することができる。例えば、従来様々な人が関与することによって2~3日かかっていた報告書の入手が、事故等の発生当日にされることになる。また、損害保険会社40の負担が大幅に低減される。
[第4の実施形態]
第4の実施形態について、第3の実施形態との相違点を中心に説明する。第3の実施形態と共通する点については説明を省略する。本実施形態は、ドライブレコーダー23が通信機能を有する場合である。本実施形態のドライブレコーダー23は、所定の加速度が加わるなど、事故等の発生時に、自動的に撮影した動画データ及び計測された加速度などの情報をクラウドストレージ12にアップロードする。その他の態様は、第3の実施形態と類似している。図5は、第4の実施形態において行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。図5を参照して説明する。
事故等のトラブルが発生したとき、トラブルの発生を検知したドライブレコーダー23は、撮影した動画等のデータをクラウドストレージ12に自動的にアップロードする(ステップS401)。動画データを受信したクラウドストレージ12は、当該動画データを保存する(ステップS402)。クラウドストレージ12に保存された動画等のデータの処理及び解析が、システム提供者10のスタッフ13によって、又は、AI等を用いてコンピュータシステム11によって、行われる(ステップS403)。動画の解析結果は、クラウドストレージ12に保存される(ステップS404)。
また、事故等のトラブルが発生したとき、ドライバー22は、情報端末24を用いて、救援を要請する(ステップS405)。ドライバー22からの救援要請を受けたシステム提供者10は、救援要請を受け付ける(ステップS406)。このとき、受付担当のスタッフ13は、クラウドストレージ12に保存されたドライブレコーダー23から送られたデータに基づく情報を用いて受付処理を行ってもよい。ドライブレコーダー23から送られたデータに基づけば、例えば、事故等の深刻度や必要な装備等の情報を得られる場合があるし、ドライブレコーダー23がGPSなどといった測位システムを有していれば、事故等の発生場所の情報を得られる場合がある。システム提供者10のスタッフ13は、受け付けたトラブルに関する情報を受付情報としてコンピュータシステム11に記録し(ステップS407)、必要なロードサービスの手配を行う(ステップS408)。
出動要請を受けたロードサービススタッフ31は、出動し、救援要請をしたドライバー22のもとに駆け付け(ステップS409)、救援活動を行う(ステップS410)。さらに、ロードサービススタッフ31は、事故等のトラブルの状況をドライバー22等から聴取したり、写真撮影やその他の情報収集を行ったりし(ステップS411)、聴取等した内容を情報端末33に現場情報として入力し(ステップS412)、情報端末33を用いてクラウドストレージ12に現場情報のデータをアップロードする(ステップS413)。
現場情報データを受信したクラウドストレージ12は、現場情報データを保存する(ステップS414)。現場情報データは、そのまま損害保険会社40に提供されてもよいが、本実施形態では、システム提供者10によって、報告書の形にまとめられて、報告書が損害保険会社40に提供される。すなわち、ステップS404で保存された動画解析結果と、ステップS407で記録された受付情報と、ステップS414で保存された現場情報とが統合され、また、状況解析が行われる(ステップS415)。そして、これらの情報や解析結果に基づいて、事故等の報告書が作成され(ステップS416)、作成された報告書のデータ等は、クラウドストレージ12に保存される(ステップS417)。
クラウドストレージ12に報告書データが保存されたら、損害保険会社40は、クラウドストレージ12から報告書データ等をダウンロードし(ステップS418)、ダウンロードした報告書等も参照して、保険金支払い等に関する各種手続きを行う(ステップS419)。以上のようにして、一連の処理が完了する。
本実施形態によれば、ドライブレコーダー23が通信可能であり、事故等発生時に自動的に通信を行うため、速やかに、事故受け付けと、その後の報告書の作成が行われる。また、システム提供者10は、ドライバー22からの救援要請を待つことなく、事故等が発生したと思われるときにドライバー22に連絡するなどの対応が可能になる。何らかの理由でドライバー22が救援要請を行えないときであっても、対応することが可能である。
[変形例]
第4の実施形態のドライブレコーダー23からシステム提供者10への動画等の情報提供があった場合に、ドライバー22からの救援要請を待たずにシステム提供者10が起こせる行動は、ロードサービススタッフ31の派遣に限らない。システム提供者10は、速やかに救急隊員を現場に派遣することもできる。この仕組みでは、例えばD-Call Net(登録商標)などの救急自動通報システムを用いることができる。図6は、この場合に行われる行動及び処理等の概略を示すフローチャートである。図6を参照して説明する。
事故等のトラブルが発生し、一定レベル以上の衝撃を検知した場合などに、ドライブレコーダー23は、撮影した動画や加速度等のデータをシステム提供者10のクラウドストレージ12に自動的にアップロードする(ステップS501)。ここで、上述のロードサービススタッフ31を派遣するシステム提供者10及びクラウドストレージ12と、ここで説明する救急隊員を派遣するシステム提供者10及びクラウドストレージ12とは、同一の組織であってもよいし、異なる組織であってもよい。動画データを受信したクラウドストレージ12は、当該動画データを保存する(ステップS502)。クラウドストレージ12に保存された動画等のデータの処理及び解析が、システム提供者10のスタッフ13によって、又は、AI等を用いてコンピュータシステム11によって、行われる(ステップS503)。解析結果に基づいて、システム提供者10は、消防本部及びドクターヘリ基地病院に、救急の出動を要請する(ステップS504)。
消防本部及びドクターヘリ基地病院は、出動要請を受け、システム提供者10で解析された事故等の発生した位置、車両、状況などのデータを受信する(ステップS505)。データを受信した消防本部及びドクターヘリ基地病院は、互いに連携して、救助の方針などを決定する(ステップS506)。そして、決定した方針に基づいて、消防本部又はドクターヘリ基地病院の救急車又はドクターヘリは、出動する(ステップS507)。現場に到着した救急車及又はドクターヘリの隊員は、現場において救急活動を行う(ステップS508)。
これらステップS501~ステップS508の処理と並行して、上述の第4の実施形態と同様の処理も行われ得る。
この例によれば、深刻な事故であっても、速やかに救急隊員が派遣され、救命率の向上が期待できる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。また、各実施形態に含まれる要素の一部のみが実施されても、各実施形態に含まれる要素の一部が適宜に組み合わされて実施されてもよい。
1 システム
10 システム提供者
11 コンピュータシステム
12 クラウドストレージ
13 スタッフ
14 端末
21 自動車
22 ドライバー
23 ドライブレコーダー
24 情報端末
30 ロードサービス提供者
31 ロードサービススタッフ
32 車両
33 情報端末
34 ロードサービス拠点
35 PC
40 損害保険会社
41 コンピュータシステム
42 スタッフ
43 端末
50 通信網

Claims (7)

  1. 交通トラブルに関する動画を含む第1の情報を記録するように構成されたドライブレコーダーと、
    前記ドライブレコーダーが前記第1の情報を記録した可能性がある交通トラブルが発生した旨を含む第2の情報が入力されたときに、複数のロードサービススタッフのなかから当該交通トラブルの対応にあたる適切なロードサービススタッフを提示するコンピュータシステムと、
    前記コンピュータシステムによる提示に基づいて前記交通トラブルが発生した現場へと出動する前記ロードサービススタッフが携行する携帯型の情報端末であって、当該ロードサービススタッフが前記現場で収集した前記第1の情報を含む第3の情報が入力されるように構成された情報端末と、
    前記情報端末を介して前記第3の情報に基づく少なくとも前記動画又は前記動画の一部を含む第4の情報を受信し、当該第4の情報に基づく少なくとも前記動画又は前記動画の一部を含む第5の情報が保存され、当該交通トラブルとの関係を有する損害保険会社が当該第5の情報にアクセスすることができるように構成されたクラウドストレージを提供するサーバーと
    を備える交通トラブル対応システム。
  2. 前記情報端末は、通信機能を有しており、前記第3の情報に基づく前記第4の情報を前記サーバーに送信するように構成されている、請求項1に記載の交通トラブル対応システム。
  3. 前記情報端末は、
    前記動画を含む第3の情報が入力され、
    前記ロードサービススタッフが前記動画の一部を切り出すことを支援するソフトウェアが動作し、
    前記ロードサービススタッフが前記ソフトウェアを用いて切り出した前記動画の一部を含む前記第4の情報を前記サーバーに送信する
    ように構成されている、
    請求項2に記載の交通トラブル対応システム。
  4. 前記コンピュータシステムは、
    動画処理の担当者が前記第4の情報に含まれる前記動画の一部を切り出すことを支援するソフトウェアが動作し、
    前記動画処理の担当者が前記ソフトウェアを用いて切り出した前記動画の一部を含む前記第5の情報を前記サーバーに保存させる
    ように構成されている、
    請求項1又は2に記載の交通トラブル対応システム。
  5. 前記ロードサービススタッフが前記現場で収集する前記第3の情報は、当該現場にいる関係者から聴取した情報を含む、
    請求項1~4の何れかに記載の交通トラブル対応システム。
  6. 前記コンピュータシステムは、
    報告書作成の担当者が、前記ドライブレコーダーで記録された第1の情報及び前記現場にいる関係者から聴取した情報を含む第3の情報に基づく第4の情報と、前記交通トラブルが発生した旨を含む第2の情報とに基づいて、報告書を作成することを支援するソフトウェアが動作し、
    前記報告書作成の担当者が前記ソフトウェアを用いて作成した報告書を前記第5の情報として前記サーバーに保存させる
    ように構成されている、
    請求項5に記載の交通トラブル対応システム。
  7. 前記コンピュータシステムは、
    前記ドライブレコーダーで記録された第1の情報及び前記現場にいる関係者から聴取した情報を含む第3の情報に基づく第4の情報と、前記交通トラブルが発生した旨を含む第2の情報とに基づいて、報告書を作成する人工知能が動作し、
    前記人工知能が作成した報告書を前記第5の情報として前記サーバーに保存させる
    ように構成されている、
    請求項5に記載の交通トラブル対応システム。
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