JP7289408B2 - 列車制御システム及び列車制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、列車制御システム及び列車制御装置に関する。
予め定められた列車ダイヤ等で運転される線区内の各列車において、台風や集中豪雨等により浸水した区域(以下、「浸水区域」という)、又は浸水が予測される区域(以下、「予測浸水区域」という)が発生した場合、安全な場所への乗客・乗務員の避難や、列車浸水の防止を行う必要がある。
従来の列車方式では、列車は、指令員からの徐行や抑止指令に依存して運行する。そのため、台風や集中豪雨等が発生した場合、指令員は浸水区域を想定して、想定した浸水区域に基づいて各列車の運行や退避を手動で指令しなければならない。しかし、各列車について適切な運行又は退避を判定し、指令することは難しい場合もあり、司令員等の負担が大きい。
集中豪雨や地震等の異常が発生した場合の列車退避について、いくつかの提案がなされている。
例えば、特開2009-029234号公報(特許文献1)には、「走行線区に係る情報および計画運転曲線41を表示し、また列車の現在位置と速度を表す自列車符号42を表示すると共に、進行方向前方において列車が停止もしくは徐行通過すべき場所32,35,36,51を探知して、このような場所が検出されたときは列車が当該場所において停止もしくは徐行できるようなブレーキパターン43~50を算出して、運転席に配備した表示装置に重複表示させ、また、ブレーキパターンを超えない限界地点で非常ブレーキを動作させる」技術が記載されている。
特開2009-029234号公報
特許文献1には、前方の線路に異常が発生したときのブレーキパターン表示や列車の制動を制御する装置が開示されている。特許文献1によれば、風速計雨量計地震計などの天象観測器からの異常検出信号、落石検知信号などを通信装置を介して受信して、前方の線路に異常が発生したときに、発生した危険箇所を表示画面に表示し、さらに危険箇所で停止もしくは徐行通過をするためのブレーキパターンが表示画面に表示されるため、運転の安全性が向上するとされている。
しかし、特許文献1に開示された列車運転指示装置では、浸水区域が発生する前に、浸水が予測される予測浸水区域を判定して列車を事前に退避させることが想定されていない上、列車の運転士の確保が難しい場合、留置列車の退避が困難である。更に、列車が予測浸水区域外に在線する場合でも、駅停車などによってその後続列車が移動できず、全ての列車が予測浸水区域外へ退避できるとは限らないという課題を有する。
そこで、本開示は、浸水区域又は予測浸水区域が発生した場合、列車ダイヤ等で運転される線区内の各列車を浸水区域外又は予測浸水区域外に退避させる列車制御システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、代表的な本開示の列車制御システムの一つは、所定の経路上を移動する列車を制御する車上制御装置と、前記列車の在線位置を用いて前記列車の走行可能経路を算出する地上制御装置と、を備える列車制御システムであって、前記車上制御装置は、前記地上制御装置と通信を行う車上通信部と、前記列車の前記在線位置を取得する位置取得部と、前記在線位置を前記地上制御装置に送信し、前記列車の前記走行可能経路を示す走行許可位置を前記地上制御装置から受信し、前記走行許可位置に応じて前記列車を走行させる車上制御部と、を含み、前記地上制御装置は、前記車上制御装置と通信を行う地上通信部と、前記在線位置を前記車上制御装置から受信し、前記列車の前記走行可能経路と前記走行許可位置とを算出し、前記走行許可位置を前記車上制御装置に送信する地上制御部と、前記所定の経路において、浸水が発生する可能性を示す浸水関連情報を管理する浸水データベースと、を含み、前記地上制御部は、前記浸水関連情報を前記浸水データベースから取得し、前記浸水関連情報に基づいて、現在浸水が発生している浸水区域と、浸水が予測される予測浸水区域とを判定し、前記浸水区域又は予測浸水区域に在線している前記列車について、前記浸水区域又は前記予測浸水区域の外の区域までの走行可能経路である浸水区域外走行可能経路と、それに対応する前記走行許可位置である浸水区域外走行許可位置を前記浸水区域及び前記予測浸水区域に基づいて算出し、前記浸水区域又は前記予測浸水区域に在線している前記列車の前記車上制御装置に前記浸水区域外走行許可位置を送信し、前記車上制御部は、前記浸水区域外走行許可位置に応じて前記列車を走行させる、ことを特徴とする。
本開示によれば、浸水区域又は予測浸水区域が発生した場合、列車ダイヤ等で運転される線区内の各列車を浸水区域外又は予測浸水区域外に退避させる列車制御システムを提供することができる。
図1は、本開示の実施例1に係る列車制御システムの概略構成を示す図である。 図2は、本開示の実施例1に係る列車制御システムにおける管理方法の流れの一例を示すフローチャートである。 図3は、本開示の実施例1に係る浸水データベースの構成を示す図である。 図4は、本開示の実施例1に係る浸水区域又は予測浸水区域を設定する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図5は、本開示の実施例2に係る列車制御システムの概略構成を示す図である。 図6は、本開示の実施例を実施するためのコンピュータシステムを示す図である。
以下、図面を参照して、本開示の実施例について説明する。なお、この実施例により本開示が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
まず、図1を参照して、本開示の実施例1に係る列車制御システムの概略構成について説明する。
図1は、本開示の実施例1に係る列車制御システム150の概略構成を示す図である。図1に示すように、本開示の実施例に係る列車制御システム150は、列車109に車載されている装置や機能部を含む車上系160aと、列車109に車載されていない装置や機能部を含む地上系160bとに分かれている。図1における破線は、車上系160aと、地上系160bとの仮想の境界線を示す。
地上系160bと車上系160aは、無線通信や軌道回路など、無線・有線のいずれかの方式によって通信を行ってもよい。
地上系160bは、地上制御装置100、雨量計測部101、地上制御部102、地上通信部103、浸水データベース(以下、「浸水DB」ともいう)104、浸水計測部105、地震計測部106、雨量計測器116、浸水計測器117、地震計測器118、及び表示器120を含む。地上系160bの各機能部によって取得される各種情報は、列車の運行を制御するために用いられる。
雨量計測器116、浸水計測器117、及び地震計測器118は、列車109が走行する線路の付近に設置され、設置されている区域における雨量の情報、浸水量の情報、及び震度の情報をそれぞれ取得するための測定装置である。
なお、浸水計測器117は、線路や列車が浸水しない低い位置で浸水の初期状態を把握することで、浸水区域に列車が在線している場合でも、退避が可能となる。
また、雨量計測部101、雨量計測器116、浸水計測部105、浸水計測器117、地震計測部106、及び地震計測器118等の測定器・測定部は、1つの地上制御部102に対して、複数接続してもよい。このように、1つの地上制御部102に対して複数の測定器・測定部を接続することにより、複数地点の計測が可能となる。また、雨量計測部101、浸水計測部105、及び地震計測部106は、列車109に搭載されてもよい。これらの測定部を列車に搭載することにより、列車付近の雨量や浸水、震度を計測することが可能となる。
浸水データベース104は、雨量計測器116、浸水計測器117、及び地震計測器118から取得された各種情報と、当該情報によって判定される浸水区域、浸水区域外、予測浸水区域外114及び予測浸水区域115に関する情報(ハザードマップ等)を記憶し、管理するためのデータベースである。ここでの予測浸水区域外114とは、浸水が予測される予測浸水区域の外の区域であり、予測浸水区域115とは、浸水が予測される区域である。また、この浸水データベース104は、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、クラウドストレージ等、任意の記憶手段であってもよい。
なお、浸水データベース104の構成については、図3を参照して後述する。
車上系160aは、列車109、車上制御装置110、車上通信部111、車上制御部112、位置取得部113、及び表示器121を含む。車上系160aは、後述する在線位置や走行許可位置等を地上系160bと送受信しながら列車109の運行を制御する。
車上制御装置110において、車上制御部112は、位置取得部113を用いて列車109の現在位置を示す情報である在線位置情報107を取得する。その後、車上制御部112は、車上通信部111を経由して、この在線位置情報107を地上通信部103に送信する。ここでの位置取得部113は、例えばGPSや地上子等、任意の手段を用いて列車の現在の在線位置を判定するための機能部である。
次に、地上制御装置100において、地上制御部102は、在線位置情報107に基づいて、列車109の走行可能経路を示す走行許可位置情報を算出する。その後、地上制御部102は、地上通信部103を経由して、この走行許可位置情報108を車上通信部111に送信する。
ここでの走行許可位置情報とは、列車109がどこまで走行してよいかを示し、列車109の走行が許容されている走行可能経路の範囲の限界を指定する情報である。
雨量計測部101は、雨量計測器116によって取得したデータから、雨量計測器116設置位置の雨量に関する情報である雨量情報を取得する。
浸水計測部105は、浸水計測器117によって取得したデータから、浸水計測器117設置位置の浸水量に関する情報である浸水量情報を取得する。
地震計測部106は、地震計測器118によって取得したデータから、地震計測器118設置位置の震度に関する情報である震度情報を取得する。
地上制御部102は、雨量計測部101が取得した雨量情報と、地震計測部106が取得した震度情報とを用いて、浸水DB104から線区及び線区周辺の予測浸水区域115を判定(予測)する。また、地上制御部102は、浸水計測部105が取得した浸水量に関する情報を用いて、浸水区域を判定する。
地上制御部102は、現在の雨量が事前に設定された所定の雨量閾値以下かつ、浸水及び地震の発生がない場合には、あらかじめ定められた列車ダイヤ等に従って走行許可位置情報108を更新する。
また、地上制御部102は、現在の雨量と浸水量が事前に設定された所定の閾値を超えた場合、又は震度が閾値を超えた場合は、判定した予測浸水区域115の範囲に基づいて、走行許可位置情報108を更新する。例えば、図1に示すように、予測浸水区域115に在線している列車109に送信される走行許可位置情報108は、列車109が予測浸水区域115から予測浸水区域外114に向けて走行するように、予測浸水区域外114に対応する位置に更新されてもよい。
なお、予測浸水区域の判定手段については、図4を参照して後述する。
図1に示すように、地上制御装置100及び車上制御装置110のそれぞれは、表示器120、121を備えてもよい。これらの表示器120、121は、ディスプレイやテレビ等、任意の情報を表示するための画面を有する装置である。また、これらの表示器120、121は、浸水データベース104に格納されている浸水区域や予測浸水区域と、列車の在線位置とを共に表示してもよい。例えば、地上制御部102又は車上制御部112は、浸水区域、予測浸水区域、及び列車の在線位置に基づいて、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車を判定した後、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車について、退避を促す警報情報を表示器120、121に表示してもよい。
これにより、運転士や司令員などは、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車を容易に把握することができ、退避に備えて準備を効率よく行うことができる。
以上説明したように構成された列車制御システム150によれば、浸水区域又は予測浸水区域が発生した場合、列車ダイヤ等で運転される線区内の各列車を浸水区域外又は予測浸水区域外に退避させる列車制御システムを提供することができる。
ただし、本開示の実施例に係る列車制御システム150は図1に示す構成に限定されない。例えば、地上制御装置100又は車上制御装置110に、線区の勾配又は標高値のデータを保有させ、勾配又は標高値のデータを参照して退避を行うようにしてもよい。これにより、標高の低い地点に在線する列車に対して優先して退避指示を行ったり、より標高の高い地点を優先して退避先として指示することなどが可能となる。
次に、図2を参照して、本開示の実施例1に係る列車制御システムにおける退避管理方法について説明する。
図2は、本開示の実施例1に係る列車制御システムにおける退避管理方法250の流れの一例を示すフローチャートである。図2に示す退避管理方法250は、例えば上述した地上制御装置によって実施され、予め定められた列車ダイヤ等で運転される線区内の各列車の退避を管理するための処理である。
まず、ステップS200では、全列車が浸水区域外又は予測浸水区域外か否かが判定される。ここでは、地上制御装置は、列車から受信する在線位置情報と、浸水データベースとを比較することで、浸水区域又は予測浸水区域において在線している列車が存在するか否かを判定してもよい。全列車が浸水区域外又は予測浸水区域外であれば(Y)、本処理はステップS201へ進み、特定の列車が浸水区域内又は予測浸水区域内であれば(N)、本処理はステップS202へ進む。
次に、ステップS201では、全列車へ浸水区域及び予測浸水区域への進入禁止指示を行う。より具体的には、地上制御装置は、浸水区域及び予測浸水区域への進入を禁止する指令を全列車に対して送信する。ステップS201の実行後、本処理は終了する。
次に、ステップS202で、浸水区域内又は予測浸水区域内の列車が浸水区域外及び予測浸水区域外へ退避可能か否かが判定される。ここでは、列車が退避可能か否かを確認するために、地上制御装置は、列車ダイヤ、浸水DBのハザードマップ等を用いて、列車の浸水区域外又は予測浸水区域外への経路が他の列車、浸水、又は障害物等に塞がれているか否かを判定してもよい。列車が退避可能であれば(Y)、本処理はステップS203へ進み、列車が退避不可であれば(N)、本処理はステップS204へ進む。
ステップS203では、浸水区域内及び予測浸水区域内の列車への退避指示が行われる。より具体的には、地上制御装置は、列車ダイヤ、浸水DBのハザードマップ等を用いて、浸水区域外又は予測浸水区域外における安全な位置(浸水、障害物がない場所、標高が高い位置など)を退避位置として判定した後、当該退避位置までの退避指示を列車に送信してもよい。ステップS203の実行後、本処理はステップS200へ進む。
次に、ステップS204では、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車の経路の支障となる他列車(障害列車)の移動又は抑止により、浸水区域内又は予測浸水区域内の列車が浸水区域外又は予測浸水区域外へ退避可能となるか否かが判定される。例えば、ここでは、地上制御装置は、列車ダイヤに基づいて、他の列車を移動又は抑止させることによって、特定の列車の退避経路を確保することが可能か否かを判定してもよい。他の列車を移動又は抑止させることによって、特定の列車の退避経路を確保することが可能な場合(Y)、本処理はステップS205へ進み、他の列車を移動又は抑止させることによって、特定の列車の退避経路を確保することが可能でない場合(N)、本処理はステップS206へ進む。
次に、ステップS205では、浸水区域内又は予測浸水区域内の列車への退避指示及び、他列車への移動又は抑止指示が発行される。これにより、浸水区域内又は予測浸水区域内の列車は、退避指示によって指定される退避位置に向けて走行すると共に、当該列車の退避経路の支障となる障害列車は、他の列車の退避を容易にするために移動又は抑止される。ステップS205の実行後、本処理はステップS200へ戻る。
次に、ステップS206では、浸水区域外及び予測浸水区域外への退避が困難な列車が存在するため、指令所等に警告指令が発行される。これにより、警告指令を受信した指令所等は、浸水区域外及び予測浸水区域外への退避が困難な列車の退避又は救出計画を実行してもよい。ステップS206の実行後、本処理はステップS200へ戻る。
以上説明した退避管理方法250における退避指示、進入禁止指示、移動指示、又は抑止指示は、当該列車の走行許可位置を更新することによって実行されてもよい。走行許可位置の更新は、例えば、地上制御装置が予測浸水区域外の走行可能経路(浸水区域外走行可能経路)を算出し、当該走行可能経路に基づいた走行許可位置(浸水区域外走行許可位置)を判定する方式等が可能である。
一例として、列車の通常時の走行許可位置が浸水区域内又は予測浸水区域内にある場合、走行許可位置は、浸水区域又は予測浸水区域の始端から、浸水区域外及び予測浸水区域外方向へ余裕距離を加味した地点に設定されてもよい。一方、列車が浸水区域内又予測浸水区域に在線する場合には、走行許可位置は、浸水区域又は予測浸水区域の終端から、浸水区域外及び予測浸水区域外方向へ余裕距離を加味した地点に設定されてもよい。
また、退避指示は、営業列車で旅客が乗車している場合、走行許可位置を浸水区域又は予測浸水区域外の駅に設定することで、乗客を避難させることが可能となる。
旅客が乗車していない営業列車や、回送列車又は留置列車等の場合は、駅以外の駅間・留置線等への退避指示を行うことで、旅客の乗車した営業列車を駅に退避することができる。
また、退避指示は、列車の走行許可位置を、予め定められた列車ダイヤの走行許可位置を超えて、本来停車するべき駅を臨時に通過させた位置に設定してもよい。これにより、浸水区域又は予測浸水区域から離れた位置まで退避させることで、多数の後続列車を速やかに浸水区域外又は予測浸水区域外へ退避することが可能となる。
また、列車進行方向に浸水区域がある場合、又は予測浸水区域が事前に設定された所定の閾値以上の場合は、列車衝突回避等の安全を確保した上で、列車を後方に移動させてもよい。
また、列車を退避させるに当たって、浸水データベースは、浸水データベースに格納される雨量情報、浸水量情報、及び震度情報に基づいて、浸水の有無や予測浸水量のレベルを設け、区域毎に、浸水が発生するリスクを示す深刻度を記憶してもよい。また、地上制御部は、この深刻度に基づいて、列車の退避優先順位を判定してもよい。例えば、浸水が現在発生している箇所を最優先とし、その後は予測浸水量のレベルが高い箇所から、列車を退避させる方法等が考えられる。
なお、浸水区域及び予測浸水区域の判定については、図4を参照して後述する。後述するように、集中豪雨等を考慮し、雨量計測器、浸水計測器、及び地震計測器から取得したデータを分析し、路線付近の浸水量、雨量、又は雨量の増加量は、規定の状態(所定の閾値を満たすか否か)が所定の時間以上に継続するか否かを判定することにより、浸水区域及び予測浸水区域を判定することができる。
以上説明した退避管理方法250により、浸水区域又は予測浸水区域が発生した場合、列車ダイヤ等で運転される線区内の各列車を浸水区域外又は予測浸水区域外に退避させることができる。
次に、図3を参照して、本開示の実施例1に係る浸水データベースについて説明する。
図3は、本開示の実施例1に係る浸水データベース104の構成を示す図である。上述したように、浸水データベース104は、上述した雨量計測器116、浸水計測器117、及び地震計測器118から取得された各種情報と、当該情報によって判定される予測浸水区域外114及び予測浸水区域115に関する情報(ハザードマップ等)を記憶し、管理するためのデータベースである。図3に示すように、浸水データベース104は、ある時刻において、地点361毎の雨量情報362、浸水量情報363、震度情報364、及びハザードマップ情報365(予測浸水量、浸水区域、予測浸水区域、浸水区域外、予測浸水区域外等)を含んでもよい。
なお、言うまでもないが、浸水区域及び予測浸水区域は1箇所に限定されず、後述する浸水区域・予測浸水区域を判定する処理によって判定される箇所の数だけ記憶されてもよい。
上述したように、図3に示す浸水データベース104に管理される各種情報は、浸水区域・予測浸水区域を判定する際に用いられる。
次に、図4を参照して、本開示の実施例に係る浸水区域又は予測浸水区域を判定する際の処理について説明する。
図4は、本開示の実施例に係る浸水区域又は予測浸水区域を判定する際の処理400の流れの一例を示すフローチャートである。上述したように、本開示の実施例に係る列車制御システムでは、列車を退避させるに当たって、現在浸水している区域である浸水区域と、浸水が予測される区域である予測浸水区域を判定する。上述したように、浸水区域及び予測浸水区域は、浸水データベースに格納される雨量情報、浸水量情報、及び震度情報等に基づいて判定されてもよい。
以下、浸水区域又は予測浸水区域を判定する際の処理400について説明する。浸水区域又は予測浸水区域を判定する際の処理400は、例えば上述した地上制御部によって行われ、浸水区域・予測浸水区域を判定するための処理である。
まず、ステップS410では、路線付近の浸水量は、規定以上の状態が所定の時間以上に継続したか否かが判定される。ここでの「規定以上の状態」とは、例えば、路線付近の浸水量が所定の閾値を満たす状態を意味する。また、ここでの「所定の時間以上」とは、司令員などの人間管理者によって事前に設定される時間であってもよく、0秒以上の任意の時間であってもよい。
路線付近の浸水量は、規定以上の状態が所定の時間以上に継続したと判定される場合、本処理はステップS460へ進み、路線付近の浸水量は、規定以上の状態が所定の時間以上に継続していないと判定される場合、本処理はステップS420へ進む。
次に、ステップS420では、路線付近の雨量又は雨量の増加量は、規定以上の状態が所定の時間以上に継続したか否かが判定される。ここでの「規定以上の状態」とは、例えば、路線付近の雨量又は雨量の増加量が所定の閾値を満たす状態を意味する。また、ここでの「所定の時間以上」とは、司令員などの人間管理者によって事前に設定される時間であってもよく、0秒以上の任意の時間であってもよい。
路線付近の雨量又は雨量の増加量は、規定以上の状態が所定の時間以上に継続したと判定される場合、本処理はステップS460へ進み、路線付近の雨量又は雨量の増加量は、規定以上の状態が所定の時間以上に継続していないと判定される場合、本処理はステップS430へ進む。
次に、ステップS430では、雨量やハザードマップ情報から、路線付近の浸水量又は雨量は、規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続するか否かが判定される。ここでの「規定以上と予測される状態」とは、例えば、路線付近の雨量が所定の閾値を満たす状態が予測されることを意味する。また、ここでの「所定の時間以上」とは、司令員などの人間管理者によって事前に設定される時間であってもよく、0秒以上の任意の時間であってもよい。
路線付近の雨量は、規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続すると判定される場合、本処理はステップS470へ進み、路線付近の雨量又は雨量の増加量は、路線付近の雨量は、規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続しないと判定される場合、本処理はステップS440へ進む。
次に、ステップS440では、対象の路線付近に関する気象情報から、路線付近の浸水量又は雨量は規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続するか否かが判定される。ここでの「規定以上と予測される状態」とは、例えば、気象情報に基づいて、路線付近の浸水量又は雨量が所定の閾値を満たす状態が予測されることを意味する。また、ここでの「所定の時間以上」とは、司令員などの人間管理者によって事前に設定される時間であってもよく、0秒以上の任意の時間であってもよい。
気象情報に基づいて、路線付近の浸水量又は雨量は、規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続すると判定される場合、本処理はステップS470へ進み、気象情報に基づいて、路線付近の浸水量又は雨量は、路線付近の雨量は、規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続しないと判定される場合、本処理はステップS450へ進む。
なお、気象情報を取得する列車の構成について、図5を参照して説明する。
ステップS450では、ステップS410、ステップS420、ステップS430、及びステップS440での判定の結果、対象の路線付近の浸水量、雨量、又は雨量の増加量について、規定以上の状態が所定の時間以上に継続せず、且つ当該規定以上の状態が予測されない場合には、浸水区域又は予測浸水区域の設定が消去される。ここでは、地上制御部は、例えば浸水データベースのハザードマップにおいて、判定の対象となった路線付近について、浸水区域又は予測浸水区域の情報を削除したり、「浸水区域外」又は「予測浸水区域外」等を設定してもよい。
ステップS460では、ステップS410又はS420での判定の結果、路線付近の浸水量、雨量、又は雨量の増加量について、規定以上の状態が所定の時間以上に継続すると判定された場合、当該路線付近は浸水区域として判定される。ここで、地上制御部は、浸水データベースにおいて、当該路線付近を含む区域を浸水区域として設定し、当該浸水区域に在線している列車を退避させるために、図2に示す退避管理方法250を実行してもよい。
ステップS470では、ステップS430又はS440での判定の結果、路線付近の浸水量、雨量、又は雨量の増加量について、規定以上と予測される状態が所定の時間以上に継続すると判定された場合、当該路線付近は予測浸水区域として判定される。ここで、地上制御部は、浸水データベースにおいて、当該路線付近を含む区域を予測浸水区域として設定し、当該予測浸水区域に在線している列車を退避させるために、図2に示す退避管理方法250を実行してもよい。
本開示では、雨量の増加量に加えて、浸水量や震度情報等を考慮することで、例えば集中豪雨等によって河川の氾濫が発生した場合にも、浸水区域を確実に判定することができる。
更に、ステップS440で説明したように、震度に関する情報を含む気象情報に基づいて予測浸水区域外の判定を行うことで、地震による津波を考慮し、津波による浸水を予測することが可能となる。但し、地震が発生した場合は、列車の進行方向で線路等が損傷し、列車が退避できない可能性があるため、旅客が自ら避難できるように駅や高台へ停車させることが望ましい。
以上では、「路線付近」との表現を用いて浸水区域又は予測浸水区域の判定について説明したが、本開示に係る浸水区域又は予測浸水区域の判定は、路線の付近に限定されない。例えば、路線付近を流れる川の上流部分において大雨が降った場合、川が増水し、路線が浸水する可能性があるため、路線付近に関する浸水量、雨量、雨量の増加量等の情報のみならず、路線付近以外の情報を取得して浸水区域又は予測浸水区域の判定を行ってもよい。
以上説明したように、浸水量情報、雨量情報、雨量の増加量、又は気象情報を取得し、これらの情報に基づいて浸水区域及び予測浸水区域を判定することで、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車を効率よく退避させることができ、列車運行の安全性を向上させることができる。
次に、図5を参照して、本開示の実施例2に係る列車制御システムの概略構成について説明する
図5は、本開示の実施例2に係る列車制御システム500の概略構成を示す図である。実施例2に係る列車制御システム500は、主に地上制御装置100において実施例1に係る列車制御システム150と異なっており、以下ではこの相違点を中心に説明し、実施例1と共通する部分については説明を省略する。
図5は、図1と同様に、予測浸水区域115に在線している列車109が予測浸水区域外114に向けて走行する場合の一例を示している。
図5に示す、実施例2に係る列車制御システム500は、図1に示した雨量計測器、雨量計測部、浸水計測器、浸水計測部、地震計測器、地震計測部の代わりに、気象情報取得部119を備える。この気象情報取得部119は、気象情報を提供する企業や気象庁等のデータを受信し、受信したデータを地上制御部102に転送する。気象情報取得部119は、雨量情報、浸水情報、及び震度情報に加えて、集中豪雨や台風などの予報と、降水量や河川の氾濫実績や災害情報を取得してもよい。
地上制御部102は、気象情報取得部119によって取得された情報を浸水データベース104に格納する。また、地上制御部102は、気象情報取得部119によって取得された雨量情報、浸水情報、震度情報、集中豪雨や台風などの予報、及び降水量や河川の氾濫実績や災害情報の少なくとも一部を用いて、予測浸水区域外114及び予測浸水区域115を判定し、列車に対する退避指示、進入禁止指示、移動指示、抑止指示を発行してもよい。
なお、列車に対して指示を発行する際の処理は、図2を参照して説明した退避管理方法250と実質的に同様である。また、浸水区域及び予測浸水区域を判定する際の処理は、図4を参照して説明した処理400と実質的に同様である。
気象情報取得部119によって取得された各種情報を用いることで、浸水が発生する以前から予測浸水区域を判定することができ、留置列車を含む多くの列車を退避させることが可能となる。これにより、例えば上述した実施例1に比べて、企業や気象庁等から気象情報をより早期に取得することができるため、予測浸水区域及び予測浸水区域外をより早めに把握し、列車退避を行うことができる。このように、例えば浸水が予測される前日までに列車の退避を行うことにより、他列車の移動や抑止を最小限に抑えることができ、列車ダイヤへの影響も抑制することが可能となる。
(ハードウェア構成)
次に、図6を参照して、本開示の実施例を実施するためのコンピュータシステム300について説明する。このコンピュータシステム300は、例えば以上説明した列車制御システムに含まれる様々な機能を実施するためのコンピューティングシステムである。例えば、以上説明した地上制御装置や車上制御装置の機能は、図6に示すコンピュータシステム300によって実施されてもよい。
コンピュータシステム300の主要コンポーネントは、1つ以上のプロセッサ302、メモリ304、端末インターフェース312、ストレージインタフェース314、I/O(入出力)デバイスインタフェース316、及びネットワークインターフェース318を含む。これらのコンポーネントは、メモリバス306、I/Oバス308、バスインターフェースユニット309、及びI/Oバスインターフェースユニット310を介して、相互的に接続されてもよい。
コンピュータシステム300は、プロセッサ302と総称される1つ又は複数の汎用プログラマブル中央処理装置(CPU)302A及び302Bを含んでもよい。ある実施例では、コンピュータシステム300は複数のプロセッサを備えてもよく、また別の実施例では、コンピュータシステム300は単一のCPUシステムであってもよい。各プロセッサ302は、メモリ304に格納された命令を実行し、オンボードキャッシュを含んでもよい。
ある実施例では、メモリ304は、データ及びプログラムを記憶するためのランダムアクセス半導体メモリ、記憶装置、又は記憶媒体(揮発性又は不揮発性のいずれか)を含んでもよい。メモリ304は、本明細書で説明する機能を実施するプログラム、モジュール、及びデータ構造のすべて又は一部を格納してもよい。例えば、メモリ304は、列車制御アプリケーション350を格納していてもよい。ある実施例では、列車制御アプリケーション350は、後述する機能をプロセッサ302上で実行する命令又は記述を含んでもよい。
ある実施例では、列車制御アプリケーション350は、プロセッサベースのシステムの代わりに、又はプロセッサベースのシステムに加えて、半導体デバイス、チップ、論理ゲート、回路、回路カード、および/又は他の物理ハードウェアデバイスを介してハードウェアで実施されてもよい。ある実施例では、列車制御アプリケーション350は、命令又は記述以外のデータを含んでもよい。ある実施例では、カメラ、センサ、又は他のデータ入力デバイス(図示せず)が、バスインターフェースユニット309、プロセッサ302、又はコンピュータシステム300の他のハードウェアと直接通信するように提供されてもよい。
コンピュータシステム300は、プロセッサ302、メモリ304、表示システム324、及びI/Oバスインターフェースユニット310間の通信を行うバスインターフェースユニット309を含んでもよい。I/Oバスインターフェースユニット310は、様々なI/Oユニットとの間でデータを転送するためのI/Oバス308と連結していてもよい。I/Oバスインターフェースユニット310は、I/Oバス308を介して、I/Oプロセッサ(IOP)又はI/Oアダプタ(IOA)としても知られる複数のI/Oインタフェースユニット312,314,316、及び318と通信してもよい。
表示システム324は、表示コントローラ、表示メモリ、又はその両方を含んでもよい。表示コントローラは、ビデオ、オーディオ、又はその両方のデータを表示装置326に提供することができる。また、コンピュータシステム300は、データを収集し、プロセッサ302に当該データを提供するように構成された1つ又は複数のセンサ等のデバイスを含んでもよい。
例えば、コンピュータシステム300は、湿度データ、温度データ、圧力データ等を収集する環境センサ、及び加速度データ、運動データ等を収集するモーションセンサ等を含んでもよい。これ以外のタイプのセンサも使用可能である。表示システム324は、単独のディスプレイ画面、テレビ、タブレット、又は携帯型デバイスなどの表示装置326に接続されてもよい。
I/Oインタフェースユニットは、様々なストレージ又はI/Oデバイスと通信する機能を備える。例えば、端末インタフェースユニット312は、ビデオ表示装置、スピーカテレビ等のユーザ出力デバイスや、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッド、トラックボール、ボタン、ライトペン、又は他のポインティングデバイス等のユーザ入力デバイスのようなユーザI/Oデバイス320の取り付けが可能である。ユーザは、ユーザインターフェースを使用して、ユーザ入力デバイスを操作することで、ユーザI/Oデバイス320及びコンピュータシステム300に対して入力データや指示を入力し、コンピュータシステム300からの出力データを受け取ってもよい。ユーザインターフェースは例えば、ユーザI/Oデバイス320を介して、表示装置に表示されたり、スピーカによって再生されたり、プリンタを介して印刷されたりしてもよい。
ストレージインタフェース314は、1つ又は複数のディスクドライブや直接アクセスストレージ装置322(通常は磁気ディスクドライブストレージ装置であるが、単一のディスクドライブとして見えるように構成されたディスクドライブのアレイ又は他のストレージ装置であってもよい)の取り付けが可能である。ある実施例では、ストレージ装置322は、任意の二次記憶装置として実装されてもよい。メモリ304の内容は、ストレージ装置322に記憶され、必要に応じてストレージ装置322から読み出されてもよい。I/Oデバイスインタフェース316は、プリンタ、ファックスマシン等の他のI/Oデバイスに対するインターフェースを提供してもよい。ネットワークインターフェース318は、コンピュータシステム300と他のデバイスが相互的に通信できるように、通信経路を提供してもよい。この通信経路は、例えば、ネットワーク330であってもよい。
ある実施例では、コンピュータシステム300は、マルチユーザメインフレームコンピュータシステム、シングルユーザシステム、又はサーバコンピュータ等の、直接的ユーザインターフェースを有しない、他のコンピュータシステム(クライアント)からの要求を受信するデバイスであってもよい。他の実施例では、コンピュータシステム300は、デスクトップコンピュータ、携帯型コンピュータ、ノートパソコン、タブレットコンピュータ、ポケットコンピュータ、電話、スマートフォン、又は任意の他の適切な電子機器であってもよい。
本開示は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示に開示される技術的思考の範囲内において当業者による様々な変更及び修正が可能であり、様々な変形例が含まれる。また、上述した実施の形態は本開示を分かりやすく説明するために挙げた例であり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上述した実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
以下では、本開示の具体的な変形例(代替例)をいくつか挙げるが、本開示は、これらの変形例をさらに組み合わせてもよい。
例えば、以上説明した図1では、地上系から車上系に走行許可位置の更新によって退避指示を行う場合を一例として説明したが、本開示はこれに限定されず、車上系から地上系に退避要求を発行した後、列車を退避させる方式としてもよい。
また、列車に退避指示を行う場合は、車両所や運転所(乗務員区所)、指令所等にアラームを発信する構成にしてもよい。このアラームは、表示又は音の少なくともいずれかによって実施されてもよい。
また、列車退避中は、車両所や運転所(乗務員区所)、指令所等において、列車が現在退避中である旨を所定の表示部等に表示してもよい。
100:地上制御装置、101:雨量計測部、102:地上制御部、103:地上通信部、104:浸水データベース、105、浸水計測部、106:地震計測部、107:在線位置情報、108:走行許可位置情報、109:列車、110:車上制御装置、111:車上通信部、112:車上制御部、113:位置取得部、114:予測浸水区域外、115:予測浸水区域、116:雨量計測器、117:浸水計測器、118:地震計測器、119:気象情報取得部、120、121:表示器、300:コンピューターシステム、302:プロセッサ、302A、302B:CPU、304:メモリ、306:メモリバス、308:I/Oバス、309:バスIF、310:I/OバスIF、312:端末インターフェース、314:ストレージインターフェース、316:I/Oデバイスインターフェース、318:ネットワークインターフェース、320:ユーザIOデバイス、322:ストレージ装置、324:表示システム、326:表示装置、330:ネットワーク、350:列車制御アプリケーション

Claims (13)

  1. 所定の経路上を移動する列車を制御する車上制御装置と、
    前記列車の在線位置を用いて前記列車の走行可能経路を算出する地上制御装置と、
    を備える列車制御システムであって、
    前記車上制御装置は、
    前記地上制御装置と通信を行う車上通信部と、
    前記列車の前記在線位置を取得する位置取得部と、
    前記在線位置を前記地上制御装置に送信し、前記列車の前記走行可能経路を示す走行許可位置を前記地上制御装置から受信し、前記走行許可位置に応じて前記列車を走行させる車上制御部と、を含み、
    前記地上制御装置は、
    前記車上制御装置と通信を行う地上通信部と、
    前記在線位置を前記車上制御装置から受信し、前記列車の前記走行可能経路と前記走行許可位置とを算出し、前記走行許可位置を前記車上制御装置に送信する地上制御部と、
    前記所定の経路において、浸水が発生する可能性を示す浸水関連情報を管理し、かつ区域毎に、浸水が発生するリスクを示す深刻度を記憶する浸水データベースと、を含み、
    前記地上制御部は、
    前記浸水関連情報を前記浸水データベースから取得し、前記浸水関連情報に基づいて、現在浸水が発生している浸水区域と、浸水が予測される予測浸水区域とを判定し、
    前記深刻度に応じて、前記列車の退避優先順位を判定し、
    前記退避優先順位に基づいて、前記浸水区域又は予測浸水区域に在線している前記列車について、前記浸水区域又は前記予測浸水区域の外の区域までの走行可能経路である浸水区域外走行可能経路と、それに対応する前記走行許可位置である浸水区域外走行許可位置を前記浸水区域及び前記予測浸水区域に基づいて算出し、
    前記浸水区域又は前記予測浸水区域に在線している前記列車の前記車上制御装置に前記浸水区域外走行許可位置を送信し、
    前記車上制御部は、
    前記浸水区域外走行許可位置に応じて前記列車を走行させる、
    ことを特徴とする列車制御システム。
  2. 前記地上制御装置は、
    雨量に関する雨量情報を測定する雨量計測器と、
    前記雨量情報を前記雨量計測器から取得し、前記雨量情報を前記浸水関連情報の一部として前記浸水データベースに格納する雨量計測部とを更に含む、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  3. 前記地上制御装置は、
    浸水量に関する浸水量情報を測定する浸水計測器と、
    前記浸水量情報を前記浸水計測器から取得し、前記浸水量情報を前記浸水関連情報の一部として前記浸水データベースに格納する浸水計測部とを更に含む、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  4. 前記地上制御装置は、
    震度に関する震度情報を測定する地震計測器と、
    前記震度情報を前記地震計測器から取得し、前記震度情報を前記浸水関連情報の一部として前記浸水データベースに格納する地震計測部とを更に含む、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  5. 前記地上制御装置は、
    集中豪雨予報、台風予報、降水量情報、河川の氾濫実績情報、又は災害情報のいずれか一つを取得し、前記浸水関連情報の一部として前記浸水データベースに格納する気象情報取得部とを更に含む、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  6. (削除)
  7. 前記地上制御装置は、
    前記浸水区域、前記予測浸水区域、及び前記列車の前記在線位置を示す表示器を更に含み、
    前記地上制御部は、
    前記浸水区域、前記予測浸水区域、及び前記列車の前記在線位置に基づいて、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車を判定し、
    浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車について、退避を促す警報情報を前記表示器に表示する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の列車制御システム。
  8. 前記車上制御装置は、
    前記浸水区域、前記予測浸水区域、及び前記列車の前記在線位置を示す表示器を更に含み、
    前記車上制御部は、
    前記浸水区域、前記予測
    浸水区域、及び前記列車の前記在線位置に
    基づいて、浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車を判定し、
    浸水区域内又は予測浸水区域内に在線する列車について、退避を促す警報情報を前記表示器に表示する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の列車制御システム。
  9. 前記地上制御部は、
    浸水区域内又は予測浸水区域内の前記列車が退避する際に、前記列車の経路の支障となる可能性がある障害列車を特定し、
    前記障害列車に対して、前記障害列車を、前記列車の経路の支障とならない位置まで走行させるための障害列車用走行可能経路と障害列車用走行許可位置とを算出し、
    前記地上制御装置は、
    前記障害列車用走行可能経路と前記障害列車用走行許可位置とを前記障害列車の車上制御装置に送信し、
    前記障害列車の前記車上制御部は、
    前記障害列車用走行許可位置に応じて前記障害列車を走行させる、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  10. 前記列車は前記経路の標高情報と勾配情報とに基づいて、前記経路の範囲内で標高が高い位置へ退避する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  11. 前記車上制御装置は、
    退避要求を前記地上制御装置に送信し、
    前記地上制御装置は、
    前記退避要求に基づいて、前記浸水区域外走行許可位置を前記車上制御装置に送信する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の列車制御システム。
  12. 列車に搭載される車上制御装置と通信を行う通信部と、
    前記列車の在線位置を前記車上制御装置から受信し、前記列車の走行可能経路と走行許可位置とを算出し、前記走行許可位置を前記車上制御装置に送信する制御部と、
    所定の経路において、浸水が発生する可能性を示す浸水関連情報を管理し、かつ区域毎に、浸水が発生するリスクを示す深刻度を記憶する浸水データベースと、
    を含む列車制御装置であって、
    前記列車制御装置は、
    前記浸水関連情報を前記浸水データベースから取得し、前記浸水関連情報に基づいて、現在浸水が発生している浸水区域と、浸水が予測される予測浸水区域とを判定し、
    前記深刻度に応じて、列車の退避優先順位を判定し、
    前記退避優先順位に基づいて、前記浸水区域又は予測浸水区域に在線している列車について、前記浸水区域又は前記予測浸水区域の外の区域までの走行可能経路である浸水区域外走行可能経路と、それに対応する前記走行許可位置である浸水区域外走行許可位置を前記浸水区域及び前記予測浸水区域に基づいて算出し、
    前記浸水区域又は前記予測浸水区域に在線している前記列車の前記車上制御装置に前記浸水区域外走行許可位置を送信する、
    ことを特徴とする列車制御装置。
  13. 所定の経路上を移動する列車を制御する車上制御装置と、
    前記列車の在線位置を用いて前記列車の走行可能経路を算出する地上制御装置と、
    を備える列車制御システムであって、
    前記車上制御装置は、
    前記地上制御装置と通信を行う車上通信部と、
    前記列車の前記在線位置を取得する位置取得部と、
    前記在線位置を前記地上制御装置に送信し、前記列車の前記走行可能経路を示す走行許可位置を前記地上制御装置から受信し、前記走行許可位置に応じて前記列車を走行させる車上制御部と、を含み、
    前記地上制御装置は、
    前記車上制御装置と通信を行う地上通信部と、
    前記在線位置を前記車上制御装置から受信し、前記列車の前記走行可能経路と前記走行許可位置とを算出し、前記走行許可位置を前記車上制御装置に送信する地上制御部と、
    前記所定の経路において、浸水が発生する可能性を示す浸水関連情報を管理する浸水データベースと、を含み、
    前記地上制御部は、
    前記浸水関連情報を前記浸水データベースから取得し、前記浸水関連情報に基づいて、現在浸水が発生している浸水区域と、浸水が予測される予測浸水区域とを判定し、
    前記浸水区域又は予測浸水区域に在線している前記列車について、前記浸水区域又は前記予測浸水区域の外の区域までの走行可能経路である浸水区域外走行可能経路と、それに対応する前記走行許可位置である浸水区域外走行許可位置を前記浸水区域及び前記予測浸水区域に基づいて算出し、
    前記浸水区域又は前記予測浸水区域に在線している前記列車の前記車上制御装置に前記浸水区域外走行許可位置を送信し、
    前記車上制御部は、
    前記浸水区域外走行許可位置に応じて前記列車を走行させ、
    更に前記地上制御部は、
    浸水区域内又は予測浸水区域内の前記列車が退避する際に、前記列車の経路の支障となる可能性がある障害列車を特定し、
    前記障害列車に対して、前記障害列車を、前記列車の経路の支障とならない位置まで走行させるための障害列車用走行可能経路と障害列車用走行許可位置とを算出し、
    更に前記地上制御装置は、
    前記障害列車用走行可能経路と前記障害列車用走行許可位置とを前記障害列車の車上制御装置に送信し、
    前記障害列車の前記車上制御部は、
    前記障害列車用走行許可位置に応じて前記障害列車を走行させる、
    ことを特徴とする列車制御システム。
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