以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態における電子時計の全体構成図である。図2は、実施形態における電子時計のブロック図である。
実施形態にかかる電子時計1は、端末機器200との間で情報の送受を行うことができるものである。本実施形態における電子時計1は、端末機器200との間の通信手段として、近距離無線通信手段の1つであるBluetooth(登録商標)を用いる場合について説明するが、通信手段はこれに限定されるものではなく、他の近距離無線通信手段や広域通信網等を用いてもよい。
ここで、端末機器200は、電子時計1とは別個であり、電子時計1に対する設定や、電子時計1の状態を監視するアプリケーションが、端末機器200の初期時(工場出荷時)から記憶、あるいはインターネット網300を介して外部サーバ400からダウンロードや接続された記録媒体から読み込むことで記憶されるものである。端末機器200は、一部の機能として、電子時計1を含む電子時計システムとしての機能を有し、他の機能、例えば、電話機能、インターネット接続機能などを有しているスマートフォン、タブレットなどの携帯端末であるがこれに限定されるものではなく、ノートパソコンなどのパーソナルコンピュータであってもよい。また、端末機器200は、電子時計1に関する情報を外部サーバ400に送信し、必要に応じて外部サーバ400から記憶されている電子時計1に関する情報を受信するものであってもよい。
電子時計1は、ユーザーに対して時刻を含む情報の表示を行うものであり、図1および図2に示すように、アナログ表示部11における秒針112、分針113、時針114および日板115と、文字板111との位置関係に対応する時刻である表示時刻や、機能針116と充電量マーク119との位置関係に対応する電子時計1の充電量などをユーザーに認識させるものである。電子時計1は、アンテナ2と、通信IC3と、水晶振動子4と、二次電池5と、ソーラーセル6と、操作部7と、時計IC8と、駆動部9と、機構部10と、アナログ表示部11と、センサー部12と、システムIC13とを有する。電子時計1は、電子時計1の最外郭を形成する外装ケース14の内部空間部に、操作部7を除く機器が収容されている。ここで、外装ケース14は、環状部145から外側に向かって突出して、複数のかん141~144が形成されている。かん141~144は、環状部145の前方向の端部から離間して前方向に突出して2つ、後方向の端部から離間して後方向に突出して2つ形成されている。電子時計1は、前方向側の2つで一組のかん141,142の間にベルトの一端が連結され、後方向側の2つで一組のかん143,144の間にベルトの他端が連結され、外装ケース14に対してベルトが環状に連結される。本実施形態における電子時計1は、ユーザーが腕に装着する腕時計として説明するが、アナログ表示部11を有する電子時計であれば、置時計、懐中時計、掛け時計などであってもよい。
アンテナ2は、図2に示すように、近距離無線通信規格の1つであるBluetooth(登録商標)規格の電波を送受信するものである。アンテナ2は、通信IC3と接続されている。
通信IC3は、外部と情報を送受信することができるものである。通信IC3は、システムIC13と電気的に接続されており、図示しないBluetooth(登録商標)モジュールおよび変換部を有する。Bluetooth(登録商標)モジュールは、アンテナ2を介して、外部である端末機器200との間でBluetooth(登録商標)通信を行うための通信制御モジュールである。変換部は、シリアル信号をパラレル信号に変換、あるいはパラレル信号をシリアル信号に変換するものである。通信IC3から出力され、外部に送信される送信情報(送信データ)は、変換部においてシリアル/パラレル変換等の信号処理が行われ、Bluetooth(登録商標)モジュールからアンテナ2を介して端末機器200に送信される。一方、アンテナ2を介して、Bluetooth(登録商標)モジュールが受信した受信情報(受信データ)は、変換部においてシリアル/パラレル変換等の信号処理が行われ、システムIC13に出力される。なお、通信ICは、図示しない1以上の水晶振動子と電気的に接続されており、水晶振動子からのクロック信号に基づいて、通信制御が行われる。
水晶振動子4は、時計IC8と電気的に接続されており、電子時計1における運針に必要な1Hz信号を時計IC8が生成するためのクロック信号を出力するものであると共に、モーターを動作させる駆動パルス、発振周波数の調整、指針位置の検出、電源電圧の検出、バッテリーマネジメント、等の時間制御に用いられる。
二次電池5は、いわゆるバッテリであり、充放電可能であり、電子時計1の各機器に電力を供給するものである。二次電池5は、例えば、リチウムイオン電池等である。二次電池5は、充電および放電を管理する図示しないバッテリーマネジメント回路により、ソーラーセル6が発電した電力を充電、あるいは電子時計1内の各機器に対して電力を供給するために放電する。
ソーラーセル6は、太陽光等の外光によって発電する光発電素子により構成されるものであり、発電した電力を二次電池5に供給するものである。ソーラーセル6は、アナログ表示部11の後述する文字板111の下側に配置され、文字板111に対して照射される太陽光等の外光が文字板111を透過することで、発電するものである。
操作部7は、ユーザーが操作することで、電子時計1に対して、操作に基づいた機能動作を実現するものである。操作部7は、リューズ71と、第一プッシュボタン72と、第二プッシュボタン73とを有する。リューズ71は、時計IC8と接続されており、環状部145の側面から突出して形成されており、ユーザーの操作により、突出方向に1段又は複数段引き出すことができ、軸心周りに回転することができる。リューズ71は、突出方向に引き出されていない0段とは異なる段、例えば2段にした状態で、回転することで、時刻表示状態の秒針112と、分針113と、時針114と、日板115を強制的に回転させることができ、表示時刻を補正することができる。ここで、時計IC8は、リューズ71の状態、すなわち現在の段、回転量を検出することができる。第一プッシュボタン72および第二プッシュボタン73は、時計IC8と接続されており、環状部145の側面から突出して形成されており、ユーザーの操作により突出方向と反対方向に押圧することができる。各プッシュボタン72,73は、外力が作用していない状態では、突出方向に突出した状態を維持する。ここで、システムIC13は、各プッシュボタン72,73の状態、すなわちON/OFF状態を検出することができる。
時計IC8は、駆動部9の駆動制御(正逆回転パルスの制御)を行い、外部に1Hz信号を出力するものである。時計IC8は、システムIC13と接続されており、システムIC13に1Hz信号を出力する。時計IC8は、図示しないモーター駆動ドライバー回路を有し、駆動部9の後述する各モーター91~94に対して駆動信号を出力することで、秒針112、分針113、時針114、日板115および機能針116(以下、単に「指針群112~116」と称する)を運針するものである。時計IC8は、水晶振動子4のクロック信号に基づいて1秒のタイミング、すなわち1秒信号を生成する図示しない回路を有する。時計IC8は、外部指令受付部81を有し、システムIC13からの運針指令信号が入力された際に、運針指令が記憶され、秒針運針の直後に実行する。本実施形態における外部指令受付部81は、時計ICのメモリ容量の関係から1つ運針指令を受け付ける。時計IC8は、駆動部9の秒針用モーターである第一モーター91を1秒ごと駆動し、秒針112を一秒ごとに運針する1秒秒針運針を行う。本実施形態における時計IC8は、1秒秒針運針を自動的に行うものであり(自動運針モード)、システムIC13から自動運針モードOFF指令を外部指令受付部81が受け付け、実行するまで1秒秒針運針を継続する。時計IC8は、外部指令受付部81が受け付けた運針指令に基づいて、駆動部9の時刻表示用モーターである第二モーター92~第四モーター94のいずれか1つを駆動し、分針113、時針114、日板115および機能針116のいずれか1つの運針を行う。つまり、時刻表示をする際に秒針112は、システムIC13と独立されている時計IC8により独立して運針される。時計IC8は、時計ICのみを実装する電子時計における時計ICとしての機能と同様の機能を有しているものである。したがって、時計IC8は、従来の時計ICを流用することができるので、電子時計1の開発コストを抑制することができる。時計IC8は、二次電池5の電圧、すなわち電池電圧を測定する回路を有する。時計IC8は、電池電圧を操作部7の状態とともに、システムIC13に出力することができる。
時計IC8の自動運針モードは、自己の計時した1Hz信号に基づき、第一モーター91を駆動するものである。自動運針モードは、システムIC13からの指令信号の一つである自動運針指令信号により、時計IC8の制御レジスタにおける自動運針制御用のアドレスに1が書き込まれることで実施され、0が書き込まれると自動運針モードは停止する。自動運針モードが停止した状態で、システムIC13からの指令信号の一つである秒針運針指令信号を時計IC8に送り、秒針の運針制御用(回転方向、速度など制御)のアドレスに選択値を書き込むことで、自由に秒針を動かすことが可能になる。従って、システムIC13は、時計IC8から入力された1Hz信号から一部の時刻情報を生成し、分針113、時針114、日板115を運針させるための第二モーター92~第四モーター94を駆動する運針指令信号と、第一モーター91の自動運針を指示する自動運針指令信号と、自動運針指令信号に応じた第一モーター91を駆動する秒針運針指令信号とを含む複数の指令信号を時計IC8に出力し、時計IC8は、運針指令信号に基づいて第二モーター92~第四モーター94を駆動するとともに、通信IC3を介して外部から得られた情報に応じて、秒針112を動作させることが可能になる。つまり時計IC8は、自動運針指令信号に基づき、時刻表示を行う際には、自己の計時した前記1Hz信号により第一モーター91を駆動するか、あるいは時刻表示を除く表示を行う際には、秒針運針指令信号に基づき第一モーター91を駆動する。
動作の概略として、時計IC8は電子時計1に時刻を表示する場合は自動で秒針を運針し、外部からの情報を表示させる場合には、自動運針による秒針の時刻表示を止めるが、その一方で秒針用の1Hz信号をシステムIC13に送信する。システムIC13は、受信した1Hzによりスリープモードから解除されると共に時刻情報を生成し、電子時計1に時刻を表示する場合には、時刻情報から運針指令信号を生成して時計IC8に送り、秒針112と異なる時刻表示に用いる時刻表示指針である分針113と、時針114と、日板115に時刻を表示させる。このような構成は以下の利点がある。指針の制御においては、温度による時刻ずれの補正や、第一モーター91の回転状態を検出して駆動パルスを調整するなど、精度を保つための複数の処理が必要で、特に第一モーター91の駆動の場合は秒間で短時間に行う必要がある。この処理をシステムIC13で行うと常に可動状態になる可能性があり、消費電力が高くなってしまう。従って、低クロックで低消費電力に処理が可能な回路で構成される時計IC8に、秒針112の駆動と時刻の精度を保つための処理を担当させる。これにより時計機能に関する消費電力が低減し、システムIC13が常時稼動しなくても済むため、更に消費電力を低減できる。また、システムIC13が時計IC8からの1Hz信号を基に時刻を計時することにより、システムIC13に接続されている通信ICやセンサーなどの時刻に関連する制御がし易くなり、システムIC13が時計IC8に対して逐一時刻情報を要求する必要も無くなるため処理時間も短くて済み、システムIC13の消費電力を抑制する事が可能になる。
駆動部9は、時計IC8から出力される駆動信号に応じて回転駆動(例えば、第一モーター91は、1周あたり60ステップで1制御パルスごとに6度回転)する複数のモーター91~94を有する。第一モーター91は秒針用モーターであり、秒針112を回転させるものであり、第二モーター92は時刻表示指針用モーターであり、分針113を回転させることで運針するものであり、第三モーター93は時刻表示指針用モーターであり時針114を回転させることで運針するものであり、第四モーター94は時刻表示指針用モーターであり日板115および機能針116を回転させることで運針するものである。なお、駆動部9は、分針113および時針114を1つのモーターにより回転させてもよいし、日板115および機能針116を個別のモーターにより回転させてもよい。駆動部9は、秒針112に対して1分で1回転、分針113に対して1時間で1回転、時針に対して12時間で1回転、日板115に対して1日分進む回転量にて回転させ、機能針116を電子時計1の充電量に基づいて回転させる。
機構部10は、駆動部9の回転力を指針群112~116に伝達するものであり、複数の輪列101~104を有する。第一輪列101は第一モーター91の回転力を秒針112に伝達するものであり、第二輪列102は第二モーター92の回転力を分針113に伝達するものであり、第三輪列103は第三モーター93の回転力を時針114に伝達するものであり、第四輪列104は第四モーター94の回転力を日板115および機能針116に伝達するものである。ここで、第四輪列104は、日板115および機能針116を個別に回転させることができる。
アナログ表示部11は、電子時計1のうち外部から視認可能な位置に配置されている。アナログ表示部11は、図1および図2に示すように、外装ケース14の収容空間部において、透過性を有する風防ガラスWSよりも下方向側に配置される。アナログ表示部11は、文字板111と、秒針112と、分針113と、時針114と、日板115と、機能針116とを有する。文字板111は、円盤状に形成されており、外光を透過するものである。文字板111は、インデックス117と、日窓118と、充電量マーク119が形成されている。インデックス117は、秒針112、分針113および時針114との相対位置により、ユーザーに現在時刻を認識させるものである。インデックス117は、文字板111に対して周方向に等間隔に形成されている。本実施形態におけるインデックス117は、6度ごとに等間隔に形成されるものと、30度ごとに等間隔に形成されるものとがある。日窓118は、文字板111の上下方向において日板115と対向する位置に形成されており、文字板111を上下に貫通するものである。本実施形態における日窓118は、矩形形状であり、文字板111において「3時」の位置に形成されている。充電量マーク119は、機能針116との相対位置により、ユーザーに電子時計1の充電量を認識させるものである。充電量マーク119は、機能針116の回転に伴って、機能針116の半径方向における厚みが反時計回転方向に連続的に増加する形状である。秒針112、分針113および時針114は、図示しないフレームに回転自在に支持されており、文字板111の上側、例えば文字板111の中心部において同軸上を回転する。秒針112は、文字板111上のインデックス117に対する位置を指し示すことで、表示時刻の秒を指し示す。分針113は、時刻表示指針であり、文字板111上のインデックス117に対する位置を指し示すことで、表示時刻の分を指し示す。時針114は、時刻表示指針であり、文字板111上のインデックス117に対する位置を指し示すことで、表示時刻の時を指し示す。日板115は、時刻表示指針であり、図示しないフレームに回転自在に支持されており、文字板111の下側を回転する。日板115は、日窓118により文字板111の上側に露出可能であり、日窓118を介して、表示時刻のうち「日」を指し示す。日板115は、日を識別することができる識別パターン、本実施形態では1~31の数字が周方向に等間隔に配置して形成されている。本実施形態における秒針112と、分針113および時針114は、時針114、分針113、秒針112の順で、回転半径方向において文字板111の中心からの長さが短く形成されている。機能針116は、秒針112と異なる非時刻表示指針であり、図示しないフレームに回転自在に支持されており、文字板111の上側、例えば文字板111の「6時」と「9時」の間においてを回転する。機能針116は、文字板111上の充電量マーク119に対する位置を指し示すことで、充電量を指し示す。例えば機能針116は、充電量マーク119のうち厚みが薄い部分を指し示すことで充電量が少ないことを表示し、厚みが厚い部分を指し示すことで充電量が大きいことを示す。
センサー部12は、電子時計1の状態変化を検出するものであり、システムIC13と電気的に接続されている。本実施形態におけるセンサー部12は、加速度センサー121と、傾斜センサー122とを有する。加速度センサー121は、電子時計1の加速度を検出するものであり、加速度信号がシステムIC13に入力される。傾斜センサー122は、電子時計1の傾斜状態を検出するものであり、傾斜ON/OFF信号がシステムIC13に入力される。なお、傾斜センサー122は、加速度センサー121と比較して消費電力が低い。
システムIC13は、電子時計1の種々の機能を実現するものであり、複数の処理を行うものである。システムIC13は、時計IC8からの1Hz信号が入力され、分針113、時針114、日板115および機能針116(以下、単に「システム側指針群113~116」と称する)にそれぞれ対応する第二モーター92~第四モーター94を駆動する運針指令信号を時計IC8に出力するものである。システムIC13は、時計IC8からの1Hz信号が割り込み信号として入力される。システムIC13は、消費電力を低減するスリープモードを有し、1Hz信号の立下り時に、スリープモードを解除して、複数の処理を行うためにループ処理を行い、ループ処理が完了すると再びスリープモードに移行する。つまり、システムIC13は、原則、スリープモードを維持し、1Hz信号に基づいて1秒ごとにループ処理を行うためにスリープモードを解除する。従って、システムIC13は、ループ処理を行う時を除き、スリープモードを維持するため、常にスリープモードが解除されている状態が維持されている場合と比較して、消費電力を著しく低減することができる。なお、システムIC13は、時計IC8と比較して、処理能力、メモリ容量、消費電力が高い。一方で、システムIC13は、1秒ごとに行われる秒針112の運針の処理である秒針運針処理を時刻表示の際には、時計IC8が行うため、秒針運針処理を行わなくてもよく、処理負担を軽減することができる。また、システムIC13におけるループ処理は、後述する複数の処理が順番にプログラミングされていて、実施が必要な処理はタイマや接続機器からの要求などに基づきフラグがONされるため、フラグがONになった処理のみをシリアルに実施し、処理の実施が終了するとフラグをOFFに書き換える。最後の順番までループ処理が処理を行ってもONのフラグが残っている場合は、最初の順番に戻りONのフラグの処理を実施する。このように、ループ処理が終了しないとシステムIC13はスリープモードに移行できないため、ループ処理の可動時間が電力消費に大きく影響することになる。
システムIC13は、カウント部131と、タイマ部132とを有する。カウント部131は、1Hz信号に基づいて1秒ごとにカウントを更新し時刻情報を生成する。つまり、システムIC13は、カウント部131のインクリメント処理を行い、インクリメント処理の周期は1秒となる。タイマ部132は、周期が予め設定されている。タイマ部132は、時計IC8からの1Hz信号に基づいて設定されたカウント数までカウントを行い、設定されたカウント数に到達するとタイミング信号を出力し、カウントをリセットし、カウントを繰り返すものである。本実施形態におけるタイマ部132は、第一タイマ部132a、第二タイマ部132b、第三タイマ部132cを有する。各タイマ部132a~132cは、設定される周期が異なり、例えば、第一タイマ部132aに設定される周期が10秒であり、第二タイマ部132bに設定される周期が1分であり、第三タイマ部132cに設定される周期が5分である。システムIC13は、各タイマ部132a~132cから出力されるタイミング信号に基づいて、周期が設定された処理を行うタイミングとなった場合に、ループ処理内において処理を行う。なお、タイマ部132の数は、システムIC13が行う処理内容、処理数などで応じて適宜変更されるものである。
システムIC13は、タイマ部132に設定される周期に基づいて、運針指令信号を出力する運針処理を行う。本実施形態におけるシステムIC13は、第一タイマ132aを用いて10秒ごとに行われる分針113の運針、すなわち分針113に対応する運針指令信号を出力する処理である分針運針処理を行い、第二タイマ部132bを用いて2分ごとに行われる時針114の運針、すなわち時針114に対応する運針指令信号を出力する処理である時針運針処理を行い、各タイマ部132a~132cうち、複数を用いて1日ごとに行われる日板115の運針、すなわち日板115に対応する運針指令信号を出力する処理である日板運針処理を行う。また、システムIC13は、電池電圧の検出ごとに、検出された電池電圧に基づいて機能針116の運針、すなわち機能針116に対応する運針指令信号を出力する処理である機能針運針処理を行う。したがって、システムIC13は、運針指令信号を時計IC8に出力するため運針処理の前提となるカウント部131を自ら有するので、時計IC8が有するカウント部からカウント信号を入力する必要がない。これにより、システムIC13は、時計IC8との電気的な接続を行う信号線の増加を抑制することができる。
また、システムIC13は、ループ処理において、他の処理よりも先に計時関係処理を行う。ここで、計時関係処理とは、システム全体管理処理、カウント部のインクリメント処理、運針処理がある。システムIC13は、計時関係処理において、カウント部のインクリメント処理、運針処理、システム全体管理処理の順番で行う。つまり、システムIC13は、ループ処理において、運針処理の前提となるカウント部のインクリメント処理を除いて、運針処理を最優先に処理する。システム全体管理処理は、電子時計1の状態変化を検出する処理を含むものであり、電池電圧検出処理、発電検出処理、温度検出処理、リューズ状態検出処理などが含まれる。電池電圧検出処理は、時計IC8から出力される電池電圧信号に基づく電池電圧を所定周期、例えば5分ごとに検出し、検出された電池電圧に基づいて電子時計1のモードを変更する処理である。電子時計1のモードには、過充電モード、通常使用モード、充電警告モード、パワーブレークモードがある。発電検出処理は、時計IC8から出力される発電信号に基づく発電有無を所定周期、例えば2秒ごとに検出し、検出された発電有無に基づいて電子時計1のモード変更を判断する処理である。発電有無に基づいた電子時計1のモードの変更には、例えば一定時間、発電が無く、加速度信号または傾斜ON/OFF信号に基づいて、電子時計1が停止している場合に、通常使用モードからパワーセーブモードに変化する。なお、充電警告モード、パワーブレークモードは、予め定めた閾値に対して電池電圧が下回る事で電子時計1のモードが変化し、パワーセーブモードから変化することができる。上記各モードでは、システムIC13が行う各処理の禁止、各処理の周期の変更、禁止された処理に代わる処理などが行われる。例えば充電警告モードでは、2秒ごとに秒針112を運針させると共に、無線通信やセンサーなどの機能を停止して電力の消費を大幅に抑制する。温度検出処理は、システムIC13が有する温度センサーまたは外部の温度センサーからの温度信号に基づく温度を所定周期、例えば5分毎に検出し、検出された温度をシステムIC13の記憶部に書き込むとともに、温度に基づいた電子時計1の状態には、例えば0度以下、または55度以上となった場合に非充電処理を行う。リューズ状態検出処理は、システムIC13がループ処理ごとに現在の段を検出し、検出された現在の段に基づいて、システムIC13は処理を終了、または新たな割り込み処理を行う。
また、システムIC13は、ループ処理において、周期の長いタイマを用いる処理よりも、周期の短いタイマを用いる処理を先に行う。本実施形態におけるシステムIC13は、システム側指針群113~116にそれぞれ対応する運針処理であるシステム側指針群処理の順番が予め設定されている。システムIC13は、第二タイマ132bを用いる時針運針処理を行い、各タイマ部132a~132cうち、複数を用いる日板運針処理よりも第一タイマ部132aを用いる分針運針処理を先に行う。システムIC13は、各タイマ部132a~132cうち、複数を用いる日板運針処理よりも第二タイマ132bを用いる時針運針処理を先に行う。なお、システムIC13は、分針運針処理、時針運針処理、日板運針処理よりも機能針運針処理を後に行う。
次に、本実施形態における電子時計1のシステムIC13のループ処理について説明する。図3は、システムIC13のループ処理のフロー図である。図4は、システム側指針群運針処理のフロー図である。
システムIC13は、スリープモードであり、図3に示すように、1Hz信号が割り込み信号として入力された否かを判断する(ステップST11)。ここでは、システムIC13は、1Hz信号における立ち下がりであるか否かを判断する。
次に、システムIC13は、1Hz信号が割り込み信号と入力されたと判断する(ステップST11:Yes)と、スリープモードを解除する(ステップST12)。ここでは、システムIC13は、1Hz信号をトリガーとしてループ処理を開始する。なお、システムIC13は、1Hz信号が割り込み信号と入力されていないと判断する(ステップST11:No)と、1Hz信号が割り込み信号と入力されるまでステップST11を繰り返す。
次に、システムIC13は、インクリメント処理を行う(ステップST13)。ここでは、システムIC13は、計時関係処理のうち、インクリメント処理をシステム側指針群運針処理およびシステム全体管理処理よりも先に行い、カウント部131のカウントを行う。
次に、システムIC13は、システム側指針群運針処理を行う(ステップST14)。ここでは、システムIC13は、計時関係処理のうち、システム側指針群運針処理をシステム全体管理処理よりも先に行い、システム側指針群113~116のうち、運針を行うものがある場合に、システム全体管理処理よりも先に、運針指令信号を時計IC8に出力する。
次に、システムIC13は、図4に示すように、分針運針処理タイミングであるか否かを判断する(ステップST141)。ここでは、システムIC13は、第一タイマ132aにより、分針運針のタイミングとなり、分針運針フラグがONであるか否かを判断する。
次に、システムIC13は、分針運針処理タイミングであると判断する(ステップST141:Yes)と、分針運針処理を行う(ステップST142)。ここでは、システムIC13は、分針運針フラグがONであると、分針運針指令信号を時計IC8に出力する。なお、分針運針処理タイミングでないと判断する(ステップST141:No)と、今回のシステム側指針群運針処理を終了する。
次に、システムIC13は、時針運針処理タイミングであるか否かを判断する(ステップST143)。ここでは、システムIC13は、第二タイマ132bにより、時針運針のタイミングとなり、時針運針フラグがONであるか否かを判断する。
次に、システムIC13は、時針運針処理タイミングであると判断する(ステップST143:Yes)と、時針運針処理を行う(ステップST144)。ここでは、システムIC13は、時針運針フラグがONであると、時針運針指令信号を時計IC8に出力する。なお、時針運針処理タイミングでないと判断する(ステップST143:No)と、今回のシステム側指針群運針処理を終了する。
次に、システムIC13は、日板運針処理タイミングであるか否かを判断する(ステップST145)。ここでは、システムIC13は、タイマ部132により、日板運針のタイミングとなり、日板運針フラグがONであるか否かを判断する。
次に、システムIC13は、日板運針処理タイミングであると判断する(ステップST145:Yes)と、日板運針処理を行う(ステップST146)。ここでは、システムIC13は、日板運針フラグがONであると、日板運針指令信号を時計IC8に出力する。なお、日板運針処理タイミングでないと判断する(ステップST145:No)と、今回のシステム側指針群運針処理を終了する。
次に、システムIC13は、機能針運針処理タイミングであるか否かを判断する(ステップST147)。ここでは、システムIC13は、電池電圧が検出されている場合に、機能針運針のタイミングとなり、機能針運針フラグがONであるか否かを判断する。
次に、システムIC13は、機能針運針処理タイミングであると判断する(ステップST147:Yes)と、機能針運針処理を行う(ステップST148)。ここでは、システムIC13は、機能針運針フラグがONであると、機能針運針指令信号を時計IC8に出力する。なお、機能針運針処理タイミングでないと判断する(ステップST147:No)と、今回のシステム側指針群運針処理を終了する。
次に、システムIC13は、図3に示すように、システム全体管理処理を行う(ステップST15)。ここでは、システムIC13は、システム側指針群運針処理(ステップST14)を行うことで計時関係処理を終了する。
次に、システムIC13は、他の処理を行う(ステップST16)。ここでは、システムIC13は、計時関係処理の後に、計時関係処理を除くシステムIC13により行われる処理を行う。
次に、システムIC13は、スリープモードに移行する(ステップST17)。ここでは、システムIC13は、計時関係処理の後に、計時関係処理を除くシステムIC13により行われる処理を行う。
以上のように、本実施形態におけるシステムIC13は、計時関係処理において、システム全体管理処理よりも先にシステム側指針群運針処理を行う。従って、システムIC13は、ループ処理を開始した直後に運針指令を時計IC8に確実に出力することができる。時計IC8は、1秒分針運針処理により秒針112が運針した直後に、運針指令に基づいてシステム側指針群113~116のいずれかを運針することができる。これにより、表示時刻を認識するユーザーの違和感を抑制することができる。
また、本実施形態におけるシステムIC13は、運針のタイミングであれば、分針運針処理、時針運針処理、日板運針処理、機能針運針処理の順で運針処理を行うか否かを判断する。各タイマ部132a~132cを用いた処理は、用いる各タイマ部132a~132cの周期が長くなるほど、処理開始が遅延する。これは、タイマ部132は、周期が長くなるとカウントするビット数も大きくなるため、周期が長いタイマ部は周期が短いタイマ部よりも、タイミング信号の出力が本来の出力タイミングよりも遅れることとなる。つまり、周期が長いタイマ部を用いる処理は、周期が短いタイマ部を用いる処理よりも処理開始が本来の処理開始タイミングよりも遅くなる。特に、タイマ部132は、各処理を行う周期ごとに対応して設けられるものではなく、所定の周期を実現するため複数のタイマ部を用いることもある。この場合は、用いるタイマ部の数が増えるため、1つのタイマ部を用いる処理よりも処理開始が本来の処理開始タイミングよりもさらに遅くなる。従って、1つの処理を順番に行う場合は、周期が長いタイマ部を用いる処理を周期が短いタイマ部を用いる処理よりも先に行う場合と比較して、周期が短いタイマ部を用いる処理を周期が長いタイマ部を用いる処理よりも先に行う場合における後の処理の処理開始タイミングは早くなる。この要因としては、タイマを構成する計数回路の桁上げによる遅延時間の影響が大きいためである。また、1つの処理を順番に行う場合は、用いるタイマ部の数が多い処理と比較して、用いるタイマ部の数が少ない処理の処理開始タイミングは早くなる。本実施形態におけるシステム側指針群運針処理は、周期が短いタイマ部を用いる処理である分針運針処理、周期が長いタイマ部を用いる処理である時針運針処理、用いるタイマ部が複数の日板運針処理の順番で行うので、他の順番と比較して、運針処理開始タイミングを本来の処理開始タイミングに近似させることができる。これにより、表示時刻を認識するユーザーの違和感を抑制することができる。なお、システム側指針群運針処理においては、日板運針処理よりも機能針運針処理を先に行ってもよい。
なお、本実施形態におけるシステムIC13は、複数の処理をセンサー部12により検出される電子時計1の状態変化に基づいて入れ替えてもよい。図5は、システムICの非活動状態におけるループ処理のフロー図である。システムIC13は、活動状態においてはシステム側指針群運針処理をシステム全体管理処理よりも先に行うが、非活動状態においてはシステム全体管理処理の一部をシステム側指針群運針処理よりも先に行ってもよい。本実施形態におけるシステムIC13は、電池電圧検出処理および発電検出処理をシステム側指針群運針処理よりも先に行う。
システムIC13は、スリープモードであり、図5に示すように、1Hz信号が割り込み信号として入力された否かを判断する(ステップST31)。次に、システムIC13は、1Hz信号が割り込み信号と入力されたと判断する(ステップST31:Yes)と、スリープモードを解除する(ステップST32)。
次に、システムIC13は、活動状態フラグがONであるか否かを判断する(ステップST33)。ここでは、システムIC13は、加速度信号および傾斜ON/OFF信号の少なくとも一方に基づいて電子時計1を装着するユーザーが活動状態であるか否かを判断する。例えば、ユーザーが活動状態である場合は、歩行や、作業などを行っており、電子時計1に加速度や傾斜が連続的に発生することとなる。従って、システムIC13は、所定時間、加速度が連続的に発生している、傾斜ON状態と傾斜OFF状態連続的に繰り返しているなどの場合に、ユーザーが活動状態であると判断し、所定時間、加速度が発生していない、傾斜ON状態または傾斜OFF状態が維持されているなどの場合にユーザーが非活動状態であると判断する。
次に、システムIC13は、活動状態フラグがOFFであると判断する(ステップST33:No)と、電池電圧検出処理および発電検出処理をシステム側指針群運針処理よりも先に行う(ステップST34)。ここでは、システムIC13は、ユーザーが非活動状態であると判断すると、計時関係処理において、カウント部のインクリメント処理、システム全体管理処理の一部の処理、システム側指針群運針処理、システム全体管理処理の残りの処理の順で処理を行う。
また、システムIC13は、活動状態フラグがONであると判断する(ステップST33:Yes)と、通常の処理を行う(ステップST35)。ここでは、システムIC13は、ユーザーが活動状態であると判断すると、計時関係処理において、カウント部のインクリメント処理、システム側指針群運針処理、システム全体管理処理の順で処理を行う。
以上のように、本実施形態におけるシステムIC13は、複数の処理をセンサー部12により検出される電子時計1の状態変化に基づいて入れ替える。例えば、活動状態では、ユーザーが表示時刻を認識する頻度が高いため、システム側指針群運針処理を最優先に処理することが好ましい。一方で、非活動状態では、ユーザーが時計を装着していない、あるいは装着しながら睡眠をしているなど、表示時刻を認識する頻度が低くなるため、1秒秒針運針に対してシステム側指針群運針が遅れてもユーザーの違和感を抑制することができる。従って、システムIC13においては、活動状態および非活動状態のそれぞれにおいて優先すべき処理が異ならせることで、表示時刻を認識するユーザーの違和感を抑制と、ループ処理の効率的な処理の両立を図ることができる。また、非活動状態では、電子時計1において発電が行われない可能性が高く、静止状態である可能性が高いので、電子時計1がパワーセーブ状態となりやすくなる。パワーセーブ状態では、システムIC13により時計IC8の自動運針モードがOFFとされ、システムIC13からの運針指令信号により、秒針112が「12」時の位置まで運針したのち停止する。従って、秒針112が停止している状態では、システム側指針群113~116の運針がどのタイミングで行われても、秒針112の運針と連動して運針することはないので、表示時刻を認識するユーザーの違和感を抑制することができる。更に、電池電圧検出処理および発電検出処理を行うことで、通常使用モードから充電警告モードあるいはパワーブレークモードに変化すると、充電警告モードでは秒針を2秒ごとに運針を行うと共に無線通信、センサー12など時刻の表示機能以外は全て停止し、パワーブレークモードでは更に計時機能を止め秒針112およびシステム側指針群113~116を所定の位置で停止するため、現在時刻に応じてそれぞれの指針の位置を更新する必要が無い。つまり、システム全体管理処理は、電池電圧検出処理、発電検出処理、温度検出処理、リューズ状態検出処理など、電子時計1の状態を検出する処理が主であり、これにより電子時計1の状態が変化した場合は、実施されなくても良い処理、あるいは実施されるタイミングが遅くても支障の無い処理が、システム側指針群運針処理に含まれているため、電子時計1の状態変化が生じ易い非活動状態では、システム側指針群運針処理より先にシステム全体管理処理を行うことで、無駄なシステム側指針群運針処理を行わずに済む。従って非活動状態では、システム側指針群運針処理よりもシステム全体管理処理を先に処理する。これによりループ処理を効率的に行うことができる。
なお、システムIC13は、活動状態において電池電圧検出処理よりも発電検出処理を先に処理し、非活動状態において発電検出処理よりも電池電圧検出処理を先に処理することが好ましい。また、活動状態と非活動状態の時間帯を予め設定して、活動時間帯において電池電圧検出処理よりも発電検出処理を先に処理し、非活動時間帯において発電検出処理よりも電池電圧検出処理を先に処理してもよい。例えば、午前0時から午前3時までを非活動時間帯とし、それ以外の時間帯を活動時間帯としてもよい。非活動状態では、通常使用モードからパワーセーブモードに変化させる条件を満たす可能性は高いため、例えば、通常使用モードからパワーセーブモードに変化させる条件および電池電圧検出処理において通常使用モードから充電警告モードに変化させる条件を同時に満たしている場合、発電検出処理よりも電池電圧検出処理を先に処理することにより、パワーセーブモードに変化後、直ぐに充電警告モードに変化するような状況が発生する事が無く、これにより発電検出処理の無駄を抑制することができる。一方、活動状態においては、光が電子時計1にあたり多少なりとも発電が行われており、電池電圧が低下して充電警告モードに変化する状況になる可能性は少ないため、発電検出処理を先に行い、パワーセーブモードへの変化条件が揃うと、すばやくパワーセーブモードに切り替える事で消費電力を節約できる。従って、活動状態では、電池電圧検出処理よりも発電検出処理を先に処理する事が望ましい。
なお、本実施形態におけるシステムIC13は、複数の処理を各処理の使用頻度に基づいて入れ替えてもよい。つまり、一定期間の間に、ループ処理において、実施フラグがONであり処理が行われた回数をカウントして、その回数が多い順に処理順番を動的に変更する。例えば、1時間の間にプッシュボタンの操作検出がされた回数と電池電圧検出が実施された回数などを比較して、プッシュボタンの操作検出回数が高い場合には、ループ処理による処理順番を電池電圧検出処理よりも早くする事で、使用者の操作に速く反応することが可能である。図6は、システムIC13のループ処理の処理順序変更処理フロー図である。
システムIC13は、スリープモードであり、図6に示すように、1Hz信号が割り込み信号として入力された否かを判断する(ステップST41)。次に、システムIC13は、1Hz信号が割り込み信号と入力されたと判断する(ステップST41:Yes)と、スリープモードを解除する(ステップST42)。
次に、システムIC13は、ループ処理においてフラグがONになっている複数の処理をすべて行う(ステップST43)。
次に、システムIC13は、使用頻度フラグがONであるか否かを判断する(ステップST44)。ここでは、システムIC13は、ループ処理においてフラグがONになっている各処理について処理回数をカウントする状態であるか否かを判断する。
また、システムIC13は、使用頻度フラグがONであると判断する(ステップST44:Yes)と、各処理の処理回数をカウントする(ステップST45)。
次に、システムIC13は、所定時間Tが経過したか否かを判断する(ステップST46)。
次に、システムIC13は、所定時間Tが経過していないと判断する(ステップST46:No)と、今回のループ処理を終了する。
また、システムIC13は、所定時間Tが経過していると判断する(ステップST46:Yes)と、各処理の処理回数に基づき、ループ処理における順序を変更する(ステップST47)。ここでは、システムIC13は、ループ処理における全処理のうち、処理回数が多い処理を処理回数が少ない処理よりも先に処理が行われるように、処理順序を変更する。
次に、システムIC13は、使用頻度フラグをOFFとし(ステップST48)、今回のループ処理を終了する。
以上のように、本実施形態におけるシステムIC13は、複数の処理を各処理の使用頻度に基づいて入れ替えるので、使用頻度の高い処理が使用頻度の低い処理よりも後に処理されることにより、ループ処理を効率的の低下を抑制することができる。
なお、各処理の処理回数のカウントは、予め設定されている所定時間T内において行うが、これに限定されるものではなく、ユーザーによる端末機器200の操作に基づく、カウント開始指令に基づいて行ってもよい。