JP2000230988A - 携帯用電子機器、携帯用電子機器の制御方法ならびに計時装置および計時装置の制御方法 - Google Patents

携帯用電子機器、携帯用電子機器の制御方法ならびに計時装置および計時装置の制御方法

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JP2000230988A
JP2000230988A JP11326131A JP32613199A JP2000230988A JP 2000230988 A JP2000230988 A JP 2000230988A JP 11326131 A JP11326131 A JP 11326131A JP 32613199 A JP32613199 A JP 32613199A JP 2000230988 A JP2000230988 A JP 2000230988A
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誠 桶谷
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丈二 北原
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Noriaki Shimura
典昭 志村
Teruhiko Fujisawa
照彦 藤沢
Hiroyuki Kojima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの使用状態に応じて通常動作モードと
節電モードとを切り換えることができ、ユーザに不都合
を感じさせることのない携帯用電子機器、携帯用電子機
器の制御方法ならびに計時装置および計時装置の制御方
法を提供する。 【解決手段】 回転錘を用いて運動エネルギーを捉えて
発電を行う発電装置40を内蔵した計時装置1におい
て、発電装置40が発電しているか否かを発電検出回路
91で検出し、非発電時間が所定の待機時間を越えたと
きに、表示モードから節電モードに移行して時刻表示を
停止する。このように待機時間を設けたことによって、
直ちに時刻表示が止まることがないようにした。また、
この待機時間は、種々の状況を考慮してフレキシブルに
変更可能であることとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯用電子機器、
携帯用電子機器の制御方法ならびに計時装置および計時
装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、腕時計タイプをはじめとした小型
の電子時計に太陽電池などの発電装置を内蔵し、電池交
換なしに動作するものが製品化されている。これらの電
子時計においては、発電装置で発生した電力をいったん
高容量2次電源などに充電する機能を備えており、発電
が行われないときは電源から放電される電力で時刻表示
が行われるようになっている。このため、電池なしでも
長時間安定した動作が可能であり、電池の交換の手間あ
るいは電池の廃棄上の問題などを考慮すると、今後、多
くの電子時計にこのような発電装置が内蔵されるものと
期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような腕時計など
に内蔵される発電装置は、照射された光を電気エネルギ
ーに変換する太陽電池、あるいはユーザの腕の動きなど
を捉えることによって得られる運動エネルギーを電気エ
ネルギーに変換して発電を行っている。これらの発電装
置は、ユーザ側からみた場合の身近なエネルギーを電気
エネルギーに変換して使用するという面では非常にすぐ
れているが、利用可能なエネルギー密度が低く、さらに
継続的にエネルギーを得ることができないという問題が
ある。したがって、継続的な発電が行われず、その間は
高容量2次電源に蓄積された電力で電子時計は動作す
る。
【0004】このため、高容量2次電源はできるだけ大
きな容量のものが望ましいが、サイズが大きすぎると腕
時計本体に収納できず、また、充電に時間がかかるので
適当な電圧が得にくいなどの問題がある。一方、容量が
小さいと、発電できない期間が長くなると電子時計が止
まってしまい、再び光を当てるなどして電子時計が動作
を開始しても時刻表示が狂っており正確な現時刻が表示
されない。したがって、時計としての機能を果たさなく
なる。
【0005】そこで、太陽電池を用いた腕時計装置で
は、太陽電池を用いて周辺の照度を検出できるので、照
度が設定値より低下すると時刻表示を停止して内部のカ
ウンタで停止している時間を計測し(節電モード)、照
度が高くなると時刻表示を再開すると共に内部カウンタ
の値に基づき現時刻に復帰する(通常動作モード)よう
なシステムが考えられている。
【0006】しかしながら、夜間でも時刻を見たいこと
は多々あり、そのときに瞬時に現時刻がわからないのは
不便である。また、コートなどを着用している冬季には
腕時計に光が当たらない機会が多く、このようなときに
計時が停止してしまうと腕時計としての機能を果たさな
くなる。
【0007】つまり、このような通常動作モードと節電
モードとを備える計時装置においては、通常動作モード
の状態において、所定条件を満たすと直ちに節電モード
に移行するため、ユーザは節電モードに移行した後、こ
の所定条件が解除されるまで、現在時刻を知ることがで
きないという不都合が生じる。
【0008】そこで、この発明は、このような従来の課
題に着目してなされたもので、ユーザの使用状態に応じ
て通常動作モードと節電モードとを切り換えることがで
き、かつ通常動作モードから節電モードへ移行する間に
待機時間を設けることによって、ユーザに不都合を感じ
させることのない、携帯用電子機器、携帯用電子機器の
制御方法ならびに計時装置および計時装置の制御方法を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における携帯用電
子機器、携帯用電子機器の制御方法ならびに計時装置お
よび計時装置の制御方法は、上記課題を解決するため、
請求項1記載の構成は、携帯用電子機器において、第1
のエネルギーを第2のエネルギーである電気エネルギー
に変換することによって発電を行う発電部と、前記発電
によって得られた電気エネルギーを蓄える電源部と、前
記電源部から電気エネルギーの供給を受けて動作する電
気エネルギー消費部と、前記発電部の発電状態を検出す
る発電状態検出部と、前記発電状態検出部の検出結果を
受けて非発電状態の時間を計測する非発電時間計測部
と、前記電気エネルギー消費部を動作させる動作モー
ド、および前記電気エネルギー消費部の動作を停止させ
る節電モードとに切換制御するとともに、前記非発電時
間計測部において計測された時間が所定の待機時間を越
えた場合、前記動作モードから前記節電モードへ切換制
御する制御部とを備えたことを特徴としている。
【0010】請求項2記載の構成は、請求項1に記載の
携帯用電子機器において、前記電気エネルギー消費部を
複数備えるとともに、各電気エネルギー消費部毎に前記
待機時間が設定されており、前記制御部は、前記非発電
時間計測部によって計測された時間が前記各電気エネル
ギー消費部毎に設定された待機時間のいずれかに至った
場合には、該当する電気エネルギー消費部に対し前記動
作モードから前記節電モードへ切換制御することを特徴
としている。
【0011】請求項3記載の構成は、請求項1に記載の
携帯用電子機器において、前記電気エネルギー消費部を
複数備えるとともに、前記複数の電気エネルギー消費部
のうち少なくとも1以上は、前記待機時間が設定されて
おり、前記制御部は、前記非発電時間計測部によって計
測された時間が前記設定された待機時間に至った場合に
は、該当する電気エネルギー消費部に対し前記動作モー
ドから前記節電モードへ切換制御することを特徴として
いる。
【0012】請求項4記載の構成は、請求項2または請
求項3に記載の携帯用電子機器において、前記複数の電
気エネルギー消費部に設定された待機時間は、該各電気
エネルギー消費部の単位時間当たりの電気エネルギー消
費量を考慮して設定されることを特徴としている。
【0013】請求項5記載の構成は、請求項2または請
求項3に記載の携帯用電子機器において、前記各電気エ
ネルギー消費部毎の待機時間のうち、少なくともいずれ
か2つの待機時間として同じ値が設定されていることを
特徴としている。
【0014】請求項6記載の構成は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の携帯用電子機器において、前記待機時間
を変更する待機時間変更手段とを備えたことを特徴とし
ている。
【0015】請求項7記載の構成は、請求項1〜5に記
載の携帯用電子機器において、前記発電状態検出部は、
前記発電部の起電圧が基準値である基準電圧以上か否
か、前記発電部の発電時間が基準値である基準時間以上
継続したか否か、前記発電部より出力される電流が基準
値である基準電流以上か否か、発電周波数が基準値であ
る基準周波数以上か否かのうち少なくとも1つの条件を
満たすか否かを判別することにより、前記発電部が発電
状態にあるか否かを判別し、前記携帯用電子機器は、前
記判別する条件の基準値を変更する発電検出条件変更手
段とを有することを特徴としている。
【0016】請求項8記載の構成は、請求項1〜5に記
載の携帯用電子機器において、前記発電状態検出部は、
前記発電部の起電圧が基準値である基準電圧以上か否
か、前記発電部の発電時間が基準値である基準時間以上
継続したか否か、前記発電部より出力される電流が基準
値である基準電流以上か否か、発電周波数が基準値であ
る基準周波数以上か否かのうち少なくとも1つの条件を
満たすか否かを判別することにより、前記発電部が発電
状態にあるか否かを判別し、前記携帯用電子機器は、前
記判別する条件の基準値を変更する発電検出条件変更手
段と前記待機時間を変更する待機時間変更手段とを備え
たことを特徴としている。
【0017】請求項9記載の構成は、請求項6または請
求項8に記載の携帯用電子機器において、前記待機時間
変更手段は、外部の操作子の操作に基づいて前記待機時
間を変更することを特徴としている。
【0018】請求項10記載の構成は、請求項7または
請求項8に記載の携帯用電子機器において、前記発電検
出条件変更手段は、外部の操作子の操作に基づいて前記
基準値を変更することを特徴としている。
【0019】請求項11記載の構成は、請求項1〜10
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、前記電源
部に蓄電する際に過大電圧が印加されるのを防止する回
路を備え、前記非発電時間計測部は、この回路が機能し
ている場合には前記非発電状態時間の計測を停止するこ
とを特徴としている。
【0020】請求項12記載の構成は、請求項1〜10
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、前記電源
部に蓄電する際に過大電圧が印加されるのを防止する回
路を備え、前記非発電時間計測部は、この回路が機能し
ている場合には計測した前記非発電状態時間をリセット
することを特徴としている。
【0021】請求項13記載の構成は、請求項1〜12
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、前記電源
部の電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部によ
って検出された電圧に応じて前記待機時間を変更する待
機時間変更手段とを備えたことを特徴としている。
【0022】請求項14記載の構成は、請求項13に記
載の携帯用電子機器において、前記待機時間変更手段
は、前記電圧検出部によって検出された電圧が所定の基
準に基づいて高いと判断したときには前記待機時間を延
長し、前記電圧検出部によって検出された電圧が所定の
基準に基づいて低いと判断したときには前記待機時間を
短縮することを特徴としている。
【0023】請求項15記載の構成は、請求項1〜14
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、前記非発
電時間計測部によって計測された前記非発電状態時間を
随時記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記非
発電状態時間に基づいて、前記待機時間として最適な時
間を求める手段とを備えたことを特徴としている。
【0024】請求項16記載の構成は、請求項1〜15
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、ユーザが
所定の操作を行ったことを検知した場合に前記非発電時
間計測部によって計測された前記非発電状態時間をリセ
ットする手段とを備えたことを特徴としている。
【0025】請求項17記載の構成は、請求項1〜16
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、ユーザが
所定の操作を行ったことを検知し、かつ前記発電状態検
出部から発電が行われていない旨の検出結果を受けた場
合に前記待機時間を変更する手段とを備えたことを特徴
としている。
【0026】請求項18記載の構成は、請求項1〜17
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、前記非発
電時間計測部は、前記非発電状態時間の計測を開始した
時間を起点として時間を計測する一方、前記制御部の切
り換え制御により前記節電モードに移行した場合には、
この節電モードに移行した時間を起点として時間を計測
することを特徴としている。
【0027】請求項19記載の構成は、請求項1〜18
のいずれかに記載の携帯用電子機器において、前記第1
のエネルギーとして、運動エネルギー、光エネルギー、
熱エネルギー、圧力エネルギー、電磁気エネルギーのう
ち少なくとも1つのエネルギーを用いることを特徴とし
ている。
【0028】請求項20記載の構成は、請求項1〜19
のいずれかに記載の携帯用電子機器であって、前記電気
エネルギー消費部は、前記電源部から電気エネルギーの
供給を受けて時刻を表示する時刻表示部であり、前記動
作モードは、この時刻表示部に時刻表示させる表示モー
ドであることを特徴としている。
【0029】請求項21記載の構成は、請求項20に記
載の計時装置において、前記時刻表示部は、秒表示を行
うために駆動される秒駆動部と、時分表示を行うために
駆動される時分駆動部とを有し、前記節電モードは、前
記秒駆動部の動作を停止させる秒節電モードと、前記時
分駆動部の動作を停止させる時分節電モードとから成る
ことを特徴としている。
【0030】請求項22記載の構成は、請求項20に記
載の計時装置において、前記時刻表示部は、秒表示を行
うために駆動される秒駆動部と、時分表示を行うために
駆動される時分駆動部とを有し、前記節電モードは、前
記秒駆動部の動作を停止させる秒節電モードであること
を特徴としている。
【0031】請求項23記載の構成は、請求項21に記
載の計時装置において、前記制御部は、前記節電モード
において、まず秒節電モードに移行し、次に時分節電モ
ードに移行するように制御することを特徴としている。
【0032】請求項24記載の構成は、請求項20〜2
3のいずれかに記載の計時装置において、 前記制御部
によって前記表示モードから前記節電モードへ切換制御
された後、ユーザが時刻表示を現在時刻に合わせるとい
う動作が検出された場合には、前記非発電状態時間をリ
セットすることを特徴としている。
【0033】請求項25記載の構成は、請求項20〜2
4のいずれかに記載の計時装置において、 前記発電状
態検出部から発電が行われていない旨の検出結果を受け
ており、かつユーザが時刻表示を現在時刻に合わせると
いう動作が検出された場合には、前記待機時間を短縮す
ることを特徴としている。
【0034】請求項26記載の構成は、原エネルギーを
電気エネルギーに変換することによって発電を行う発電
部と、前記発電によって得られた電気エネルギーを蓄え
る電源部と、前記電源部から電気エネルギーの供給を受
けて動作する電気エネルギー消費部とを有する携帯用電
子機器の制御方法であって、前記発電部の発電状態を検
出する発電状態検出過程と、前記発電状態検出過程にお
ける検出結果を受けて非発電状態の時間を計測する非発
電時間計測過程と、前記電気エネルギー消費部を動作さ
せる動作モード、および前記電気エネルギー消費部の動
作を停止させる節電モードとを適時に切換制御するとと
もに、前記非発電時間計測部において計測された時間が
所定の待機時間を越えた場合、前記動作モードから前記
節電モードへ切換制御する制御過程とを備えたことを特
徴としている。
【0035】請求項27記載の構成は、原エネルギーを
電気エネルギーに変換することによって発電を行う発電
部と、前記発電によって得られた電気エネルギーを蓄え
る電源部と、前記電源部から電気エネルギーの供給を受
けて動作する電気エネルギー消費部とを有する携帯用電
子機器の制御方法であって、前記発電部の発電状態を検
出する発電状態検出過程と、前記発電状態検出過程にお
ける検出結果を受けて非発電状態の時間を計測する非発
電時間計測過程と、前記計測された非発電状態の時間が
所定の待機時間を越えた場合、前記電気エネルギー消費
部を動作させる動作モードから前記電気エネルギー消費
部の動作を停止させる節電モードに切り換えるモード切
換過程と、前記待機時間を変更する待機時間変更過程と
を備えたことを特徴としている。
【0036】請求項28記載の構成は、請求項27に記
載の携帯用電子機器の制御方法において、前記発電状態
過程において、前記発電部の起電圧が基準値である基準
電圧以上か否か、前記発電部の発電時間が基準値である
基準時間以上継続したか否か、前記発電部より出力され
る電流が基準値である基準電流以上か否か、発電周波数
が基準値である基準周波数以上か否かのうち少なくとも
1つの条件を満たすか否かを判別することにより、前記
発電部が発電状態にあるか否かを判別し、前記判別する
条件の基準値を変更する発電検出条件変更過程とを備え
たことを特徴としている。
【0037】請求項29記載の構成は、請求項26〜2
8に記載の携帯用電子機器の制御方法であって、前記電
気エネルギー消費部は、前記電源部から電気エネルギー
の供給を受けて時刻を表示する時刻表示部であり、前記
動作モードは、この時刻表示部に時刻表示させる表示モ
ードであることを特徴としている。
【0038】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態に
ついて、以下、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0039】1.第1実施形態の構成 1.1.概要構成 図1は、本発明の第1実施形態に係る計時装置1の構成
を示したものである。この計時装置1は、腕時計であっ
て、使用者は装置本体に連結されたベルトを手首に巻き
付けて使用するようになっている。計時装置1は、大別
すると、発電部Aと、電源部Bと、秒針運針機構Cs
と、時分針運針機構Chmと、制御部23と、秒針駆動
部30sと、時分針駆動部30hmとを備えて構成され
る。
【0040】発電部Aは交流電力を発電し、電源部Bは
発電部Aからの交流電流を整流し蓄電するとともに昇降
圧した電圧によって各構成要素へ電力を供給する。ま
た、秒針運針機構Csはステッピングモータ(秒モー
タ)10を用いて秒針53を駆動し、同様に、時分針運
針機構Chmもステッピングモータ(時分モータ)60
を用いて分針76および時針77を駆動する。制御部2
3は、発電部Aの発電状態を後述する発電検出回路91
によって検出し、その検出結果に基づいて装置全体を制
御する。そして、秒針駆動部30sは、この制御部23
からの制御信号に基づいて秒針運針機構Csを駆動制御
し、時分針駆動部30hmも制御部23からの制御信号
に基づいて、時分針運針機構Chmを駆動制御する。
【0041】ここで、制御部23は、発電部Aの発電状
態に応じて、秒針運針機構Csおよび時分針運針機構C
hm(運針機構Cと称する)を駆動して時刻表示を行う
表示モード(通常動作モード)と、運針機構Cへの給電
を停止して電力の節電を図る節電モードとに切り換える
制御を行う。また、計時装置1をユーザが手に取って振
ることにより発電が強制的に行われ、そのことが検知さ
れて節電モードから表示モードへ移行するようになって
いる。なお、後述するように、節電モードには、秒針5
3が停止し時針77および分針76のみが運針している
状態である「秒節電モード」と、秒節電モードの状態に
おいて、時針77および分針76が止まり時刻表示を停
止する「時分節電モード」の2種類がある。
【0042】1.2.詳細構成 次に、計時装置1の各構成要素について説明する。な
お、制御部23については、図2に示した機能ブロック
を用いて後述する。
【0043】1.2.1.発電部 発電部Aは、発電装置40、回転錘45および増速用ギ
ア46を備えて構成される。発電装置40は、発電用ロ
ータ43が発電用ステータ42の内部で回転し、発電用
ステータ42に接続された発電コイル44に誘起された
電力を外部に出力できる電磁誘導型の交流発電装置であ
る。また、回転錘45は、発電用ロータ43に運動エネ
ルギーを伝達する手段として機能し、この回転錘45の
動きが増速用ギア46を介して発電用ロータ43に伝達
される。この回転錘45は、腕時計型の計時装置1では
ユーザの腕の動きなどを捉えて装置内で旋回できるよう
になっている。したがって、使用者の生活に関連したエ
ネルギーを利用して発電を行い、その電力を用いて計時
装置1が駆動される。
【0044】1.2.2.電源部 電源部Bは、整流回路として作用するダイオード47、
高容量2次電源48、昇降圧回路49およびリミッタ回
路LMを備えて構成される。昇降圧回路49は、複数の
コンデンサ49a、49bおよび49cを用いて多段階
の昇圧および降圧ができるようになっており、制御部2
3からの制御信号φ11によって秒針駆動部30sおよ
び時分針駆動部30hmに供給する電圧を調整する。ま
た、昇降圧回路49の出力電圧はモニタ信号φ12によ
って制御部23にも供給されており、これによって出力
電圧をモニタしている。ここで、電源部Bは、Vdd
(高電圧側)を基準電位(GND)に取り、Vss(低
電圧側)を電源電圧として生成している。
【0045】リミッタ回路LMは、過大電圧が後段の回
路に印加されるのを防止するためのものである。特に、
このリミッタ回路LMは、高容量2次電源48の過充電
を防止するため、過充電防止手段として機能する。つま
り、リミッタ回路LMは、バイパス回路をオン、オフす
るスイッチ素子を含み、高容量2次電源48の充電電圧
が過充電検出用基準値を越えると、スイッチ素子をオン
して高容量2次電源充電回路に対するバイパス回路を形
成する。
【0046】1.2.3.運針機構 次に、運針機構Cs、Chmについて説明する。 1.2.3.1.秒針運針機構 まず、秒針運針機構Csについて説明する。秒針運針機
構Csに用いられているステッピングモータ10は、パ
ルスモータ、ステップモータ、階動モータあるいはデジ
タルモータなどとも称され、デジタル制御装置のアクチ
ュエータとして多用されている、パルス信号によって駆
動されるモータである。近年、携帯に適した小型の電子
装置あるいは情報機器用のアクチュエータとして小型、
軽量化されたステッピングモータが多く採用されてい
る。このような電子装置の代表的なものが電子時計、時
間スイッチ、クロノグラフといった計時装置である。
【0047】本実施形態のステッピングモータ10は、
秒針駆動部30sから供給される駆動パルスによって磁
力を発生する駆動コイル11と、この駆動コイル11に
よって励磁されるステータ12と、ステータ12の内部
において励磁される磁界によって回転するロータ13と
を備える。このステッピングモータ10は、ロータ13
がディスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM
型(永久磁石回転型)のモータである。
【0048】ステータ12には、駆動コイル11で発生
した磁力によって異なった磁極がロータ13の回りのそ
れぞれの相(極)15および16に発生するように磁気
飽和部17が設けられている。また、ロータ13の回転
方向を規定するために、ステータ12の内周の適当な位
置には内ノッチ18が設けられており、コギングトルク
を発生させてロータ13が適当な位置に停止するように
してある。ロータ13の回転は、かなを介してロータ1
3に噛合された秒中間車51および秒車(秒指示車)5
2から成る輪列50によって、秒車52の軸に接合され
た秒針53に伝達され、秒表示がなされる。
【0049】1.2.3.2.時分針運針機構 次に、時分針運針機構Chmについて説明する。時分針
運針機構Chmに用いられるステッピングモータ60の
構成は、上述のステッピングモータ10の構成と同様で
ある。すなわち、ステッピングモータ60は、時分針駆
動部30hmから供給される駆動パルスによって磁力を
発生する駆動コイル61と、この駆動コイル61によっ
て励磁されるステータ62と、ステータ62の内部にお
いて励磁される磁界によって回転するロータ63とを備
える。このステッピングモータ60は、ロータ63がデ
ィスク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型
(永久磁石回転型)のモータである。
【0050】ステータ62には、駆動コイル61で発生
した磁力によって異なった磁極がロータ63の回りのそ
れぞれの相(極)65および66に発生するように磁気
飽和部67が設けられている。また、ロータ63の回転
方向を規定するために、ステータ62の内周の適当な位
置には内ノッチ68が設けられており、コギングトルク
を発生させてロータ63が適当な位置に停止するように
してある。ロータ63の回転は、かなを介してロータ6
3に噛合された四番車71、三番車72、二番車(分指
示車)73、日の裏車74および筒車(時指示車)75
からなる輪列70によって各針に伝達される。ここで、
二番車73の軸には分針76が接合され、さらに筒車7
5の軸には時針77が接合され、ロータ63の回転に連
動して、分針76および時針77が回転して時分が表示
される。
【0051】さらに、輪列70には、年月日(カレン
ダ)の表示を行うための伝達系が接続されている。例え
ば、日付表示を行う場合には、筒中間車、日回し中間
車、日回し車、日車等が輪列70に接続される。加え
て、カレンダの修正を手動で行うためのカレンダ修正系
輪列(第1カレンダ修正伝え車、第2カレンダ修正伝え
車、カレンダ修正車、日車等)が設けられている。
【0052】1.2.4.秒針駆動部および時分針駆動
部 続いて、秒針駆動部30sおよび時分針駆動部30hm
について説明する。ただし、時分針駆動部30hmは秒
針駆動部30sと同一構成であるため、秒針駆動部30
sについてのみ説明する。秒針駆動部30sは、制御部
23の制御の基にステッピングモータ10に様々な駆動
パルスを供給する。秒針駆動部30sは、直列に接続さ
れたpチャンネルMOS33aとnチャンネルMOS3
2a、およびpチャンネルMOS33bとnチャンネル
MOS32bによって構成されたブリッジ回路を備えて
いる。また、秒針駆動部30sは、pチャンネルMOS
33aおよび33bとそれぞれ並列に接続された回転検
出用抵抗35aおよび35bと、これらの抵抗35aお
よび35bにチョッパパルスを供給するためのサンプリ
ング用のpチャンネルMOS34aおよび34bを備え
ている。したがって、これらのMOS32a、32b、
33a、33b、34aおよび34bの各ゲート電極に
制御部23からそれぞれのタイミングでパルス幅の異な
る制御パルスを印加することにより、駆動コイル11に
極性の異なる駆動パルスを供給したり、あるいは、ロー
タ13の回転検出用および磁界検出用の誘起電圧を励起
する検出用のパルスを供給することができるようになっ
ている。
【0053】1.2.5.制御部 次に、制御部23の構成について、図2を参照しつつ説
明する。図2は、制御部23とその周辺構成の機能ブロ
ック図である。制御部23は、大別すると、パルス合成
回路22と、駆動制御回路24と、モード設定部90と
を備えて構成される。まず、パルス合成回路22は、水
晶振動子などの基準発振源21を用いて安定した周波数
の基準パルスを発振する発振回路、基準パルスを分周し
て得た分周パルスと基準パルスとを合成してパルス幅や
タイミングの異なるパルス信号を発生する合成回路から
構成される。
【0054】モード設定部90は、発電検出回路91、
高容量2次電源48の充電電圧Vcを検出する電圧検出
回路92、発電状態に応じて時刻表示のモードを制御す
るとともに充電電圧に基づいて昇圧倍率を制御する中央
制御回路93、モードを記憶するモード記憶部94、お
よび発電状態の検出のために用いる設定値を切り換える
設定値切換部95、非発電時間記憶部96から構成され
る。
【0055】この発電検出回路91は、発電装置40の
起電圧Vgenを設定電圧値Voと比較して発電が検出
されたか否かを判断する第1の検出回路97と、設定電
圧値Voよりもかなり小さな設定電圧値Vbas以上の
起電圧Vgenが得られた発電継続時間Tgenを設定
時間値Toと比較して発電が検出されたか否かを判断す
る第2の検出回路98とを備えている。そして、第1の
検出回路97または第2の検出回路で発電が検出される
と、発電検出回路91は発電状態であると判断する。こ
こで、設定電圧値VoおよびVbasは、いずれもVd
d(=GND)を基準としたときの負電圧であり、Vd
dからの電位差を示している。
【0056】ここで、設定電圧値Voおよび設定時間値
Toは、設定値切換部95によって切換制御できるよう
になっている。設定値切換部95は、表示モードから節
電モードに切り換わると、第1の検出回路97および第
2の検出回路98の設定値VoおよびToの値を変更す
る。本実施形態においては、表示モードの設定値Vaお
よびTaとして、節電モードの設定値VbおよびTbよ
りも低い値がセットされるようになっている。したがっ
て、節電モードから表示モードへ切り換えるためには、
大きな発電が必要とされる。そして、その発電の程度
は、計時装置1を通常携帯して得られる程度では足ら
ず、ユーザが手振りによって強制的に充電する際に生じ
る大きなものである必要がある。換言すれば、節電モー
ドの設定値VbおよびTbは手振りによる強制充電を検
出できるように設定されている。
【0057】中央制御回路93は、非発電時間計測回路
99と、節電モードカウンタ101と、秒時刻情報記憶
回路103とを備える。非発電時間計測回路99は、カ
ウンタとメモリで構成されており、第1の検出回路97
および第2の検出回路98で発電が検出されない非発電
時間tを計測する。この非発電時間tが所定の設定時間
(待機時間)を越えると表示モードから節電モードに移
行するようになっている。一方、節電モードから表示モ
ードへの移行は、発電検出回路91によって、発電部A
が発電状態にある(起電力がある)ことが検出され、か
つ、高容量2次電源48の充電電圧Vcが十分であると
いう条件が整うと実行される。非発電時間計測回路99
は、表示モードから秒節電モードを経て時分節電モード
に至ると、パルス合成回路22によって生成された基準
信号を受けて時間計測を開始し、時分節電モードから表
示モードに切り換わった段階で、時間計測を終了する。
これにより、時刻表示が停止してから再開するまでの継
続時間(節電モード継続時間)が計測されることにな
る。
【0058】図5は、この非発電時間計測回路99の詳
細を示したものである。この回路99の主要部は、リセ
ット入力端子を有する分周器が9段カスケード接続され
たアップダウンカウンタである。このカウンタ回路の初
段の分周器は、入力パルスの周波数を1/10に分周さ
せる1/10分周器99cである。この分周器99c
は、アップカウント用パルスが入力されるU端子と、ダ
ウンカウント用パルスが入力されるD端子とを有する。
2段目の分周器は1/135分周器99dであり、3段
目から8段目の分周器は、すべて1/2分周器であり、
最終段の分周器は1/3分周器99kである。これらの
分周器はT−FF(トグル・フリップフロップ)から構
成される。
【0059】分周器99cのU端子には、ANDゲート
99aの出力端子が接続され、分周器99kのR端子に
は、ORゲート99lの出力端子が接続されている。ま
た、分周器99c〜99jのR端子、およびORゲート
99lの入力端子には、ANDゲート99bの出力端子
が接続されている。
【0060】1/10分周器99cのU端子には、AN
Dゲート99aを介して1Hzのパルスφ1が入力さ
れ、この入力周波数がQ0出力では、1/10×1/1
35×1/2×1/2×1/2に分周されて、1/10
800Hzつまり周期3時間(秒待機時間T1に相当す
る)のパルスが検出される。同様に、Q1出力では周期
24時間のパルスが検出され、Q2出力では周期72時
間(時分待機時間T2に相当する)のパルスが検出され
る。このようにして、U入力からQ0出力が行われるま
での回路により3時間カウンタが構成され、U入力から
Q1出力が行われるまでの回路により24時間カウンタ
(時分時刻情報記憶回路)99Aが構成され、U入力か
らQ2出力が行われるまでの回路により72時間カウン
タが構成されている。そして、非発電状態に至ってから
3時間経過後には、Q0出力として秒節電モード移行信
号が出力され、72時間経過後にはQ2出力として時分
節電モード移行信号が出力されて、それぞれのモードに
移行する。
【0061】ANDゲート99aの入力端子99a2に
はリミッタ回路LMがオンのとき0が入力され、オフの
とき1が入力される。つまり、発電状態にあってリミッ
タ回路LMがオンのときには、分周器99cのU端子に
はパルスが供給されず、カウンタが進まないようになっ
ている。これにより、例えば、計時装置1を携帯してマ
ラソンをする等して長期間リミッタLMが動作する状態
が継続する場合に、携帯しているにも拘わらず節電モー
ドへ移行してしまうことを避けることができる。
【0062】分周器99cのD端子には、時分節電モー
ドから通常動作モードに切り替わる際にダウンカウント
用の早送りパルスが入力され、この早送りパルスを用い
て、停止している時分針を早送りして、現在時刻に合わ
せる動作が実行される。すなわち、時分節電モードが解
消されて通常動作モードに切り替わると、時分時刻情報
記憶回路99Aに記憶されたカウント数分だけカウント
ダウンするように、早送りパルスが時分時刻情報記憶回
路99Aに供給される。そして、このカウント数分の早
送りパルスが駆動制御回路24にも供給される。駆動制
御回路24は、この早送りパルス3600個分で時分針
を1時間分進めるように駆動部30hmに指示を与えて
時分モータ60を駆動させる。そして、分周器99cか
ら99jのカウント値がすべて0になったところで、非
発電時間計測回路99および駆動制御回路24に対する
早送りパルスの供給が停止される。
【0063】さて、ANDゲート99bにより、通常動
作モードであり、かつ起電力がある場合には、すべての
分周器99cから99kのR端子にリセット信号が入力
されカウンタ値がリセットされる(図5および図7を参
照)。また、ORゲート99lにより、時分節電モード
時には分周器99kがリセットされる。したがって、非
発電時間計測回路99は、非発電状態に至りアップカウ
ント用パルスが入力されてから72時間経過前は72時
間カウンタとして動作し、時分節電モードに移行する
と、時分時刻情報記憶回路99Aにより24時間カウン
タとして動作して、時分節電モード移行時の時分と現在
時刻の時分との差が計測される。このように、回路規模
が大きくなってしまうカウンタ(非発電時間計測回路9
9と時分時刻情報記憶回路99A)を共用して構成した
ことにより、回路の効率化を図っている。
【0064】秒時刻情報記憶回路103は、図6に示し
たようにリセット入力端子を有する分周器が3段カスケ
ード接続されたアップダウンカウンタである。このカウ
ンタ回路の初段の分周器は、入力パルスの周波数を1/
15に分周させる1/15分周器103aであり、2段
目の分周器103b、3段目の分周器103cはともに
1/2分周器である。非発電時間計測回路99と同様、
分周器103aのU端子にはパルス合成回路22から1
Hzのアップカウント用パルスφ1が供給され、D端子
には時刻表示復帰を行う際のダウンカウント用の早送り
パルスが供給される。
【0065】通常動作モードでは、分周器103aから
103cのR端子にはリセット信号が入力されリセット
状態が保持されるようになっている。秒節電モードおよ
び時分節電モードでは、このリセット信号が入力されな
くなり、パルスφ1の供給を受けて60秒カウンタとし
て動作する。つまり、秒節電モードに移行して秒針が停
止した時点の秒と現在時刻の秒との差が計測される。
【0066】以上の通り、非発電時間計測回路99は、
非発電時間のカウントを開始してから秒節電モードに移
行し、さらに時分節電モード(時刻表示は完全に停止す
る)に移行するまでの時間をカウントするカウンタとし
て機能する。そして、時分節電モードに移行した段階で
カウンタがサイクリックして初期状態となり、再びカウ
ントアップを再開することによって、時分針・秒針が停
止してから表示モードに移行するまでの時間を計測する
カウンタ(時分時刻情報記憶回路99A)として機能す
る。このように回路規模の大きなカウンタ(非発電時間
計測回路と時分時刻情報記憶回路)を共用して非発電時
間計測回路99を構成することができ、回路の効率化を
図ることができる。
【0067】時分時刻情報記憶回路99Aは、表示モー
ドから秒節電モードを経て時分節電モードに至ると、パ
ルス合成回路22によって生成された基準信号を受けて
時間計測を開始し、時分節電モードから表示モードに切
り換わった段階で、時間計測を終了する。これにより、
時刻表示が停止してから再開するまでの継続時間(節電
モード継続時間)が計測されることになる。
【0068】ところで、本実施形態の電源部Bは昇降圧
回路49を備えているため、充電電圧Vcがある程度低
い状態でも昇降圧回路49を用いて電源電圧を昇圧する
ことにより、運針機構Cs、Chmを駆動することが可
能である。そこで、中央制御回路93は、充電電圧Vc
に基づいて昇圧倍率を決定し、昇降圧回路49を制御し
ている。しかし、充電電圧Vcがあまりに低いと、昇圧
しても運針機構Cs、Chmを動作させることができる
電源電圧を得ることができない。そのような場合に、節
電モードから表示モードに移行すると、正確な時刻表示
を行うことができず、また、無駄な電力を消費してしま
うことになる。そこで、本実施形態においては、充電電
圧Vcを予め定められた設定電圧値Vaと比較すること
により、充電電圧Vcが十分であるか否かを判断し、こ
れを節電モードから表示モードへ移行するための一条件
としている。
【0069】非発電時間記憶部96には、非発電時間計
測回路99によって発電がなされなかった時間、すなわ
ちユーザが計時装置1を携帯していなかった時間が順次
記憶される。そして、この非携帯の時間が所定期間分蓄
積される。この蓄積されたデータを用いて、秒待機時間
および時分待機時間を随時変更して、ユーザに適した待
機時間を設定することができる。
【0070】節電モードカウンタ101は、ユーザによ
り外部入力装置100が操作された場合、予め定めた、
節電モードへ強制的に移行させるための指示動作が所定
時間内に行われたか否かを監視する機能を果たす。
【0071】モード記憶部94には、時刻表示を通常通
り行っている表示モード、非発電状態が所定時間継続し
た場合に秒針のみを停止させる秒節電モード、秒節電モ
ードからさらに非発電状態が所定時間継続した場合に、
時分針を停止させる時分節電モードの3種類のモードの
うちのいずれかが記憶されている(各モード間の遷移に
ついては後述する)。そして、モード記憶部94に記憶
されたモードは、駆動制御回路24、非発電時間計測回
路99および設定値切換部95に供給される。
【0072】駆動制御回路24は、パルス合成回路22
から出力される各種のパルスに基づいて、次のように上
記モードに応じた駆動パルスを生成する。まず、表示モ
ードから秒節電モードに切り換わると、秒針駆動部30
sに対しパルス信号の供給を停止し、秒針駆動部30s
の動作を停止させる。これにより、秒モータ10は回転
しなくなり、秒針が停止する。さらに、時分節電モード
に移行すると、時分針駆動部30hmに対しパルス信号
の供給を停止し、時分針駆動部30hmの動作を停止さ
せる。これにより、時分モータ60は回転しなくなり、
時刻表示は停止する。
【0073】そして、秒節電モードから表示モードへの
切換が行われた直後には、再表示された秒表示を現在時
刻の秒と一致させるたるために、パルス間隔が短い早送
りパルスを駆動パルスとして秒針駆動部30sに供給す
る。また、早送りパルスの供給が終了した後には、通常
のパルス間隔の駆動パルスを秒針駆動部30sに供給す
る。同様にして、時分節電モードから表示モードへの切
り換えが行われた直後には、再表示された時刻表示の時
・分・秒を現在時刻の時・分・秒と一致させるために、
パルス間隔が短い早送りパルスを駆動パルスとして秒針
駆動部30sおよび時分針駆動部30hmに供給する。
また、早送りパルスの供給が終了した後には、通常のパ
ルス間隔の駆動パルスを秒針駆動部30sおよび時分針
駆動部30hmに供給する。
【0074】1.2.6.外部入力装置 外部入力装置100は操作子として機能するリュウズを
備えて構成される。このリュウズの動作位置には、最も
押し込まれた表示モード位置と、一段引き出したカレン
ダ修正モード位置と、二段引き出した時刻修正モード位
置の3種類があり、ユーザがカレンダの修正を行うとき
は、リュウズを一段引き出してマニュアル修正を行い、
時刻の修正を行うときは、リュウズを二段引き出してマ
ニュアル修正を行う。時分節電モードから表示モードへ
移行する際には、時刻表示は現在時刻に復帰するが、カ
レンダの方は、ユーザがこのリュウズを使ってマニュア
ルで現在の日付に合わせるようになっている。
【0075】また、時分節電モードの状態において、こ
のリュウズを二段引き出して時刻修正モードにすると、
リュウズに連なり計時装置1の内側に延出する巻真に対
し、計時装置1の内側で係合する部材(おしどり)によ
って、所定部材(規正レバー)の一端が回路基板のリセ
ットピン等と接触する。これによって計時装置1が電気
的にリセットされ、上記非発電時間計測回路99のカウ
ンタもリセットされるようになっている。したがって、
表示モードに復帰した場合に時刻表示が進んでしまい、
再び時刻合わせを行わなければならないといった事態を
回避することができるようになっている。
【0076】また、ユーザが時刻合わせを行った際に一
旦表示モードに入り、直ちに非携帯とした場合には、非
発電状態であるにもかかわらず所定の待機時間を経過し
ないと、時分節電モードに移行しないことになる。そこ
で、時分節電モードにおいて時刻修正を行った場合に
は、待機時間の設定が短縮されるようになっている。
【0077】2.第1実施形態の動作 2.1.モード間の遷移を示すシーケンス 続いて、本実施形態の計時装置1において、表示モード
から所定の待機時間を経て節電モードに至る過程、およ
び節電モードから表示モードへ復帰するまでの過程につ
いて、図3のフローチャートに基づいて説明する。な
お、図5〜図7に基づいて、各モード間における非発電
時間計測回路99および秒時刻情報記憶回路103の動
作についても適宜触れることとする。
【0078】まず、モード記憶部94から読み出した情
報に基づいて現在のモードが判断される(S1)。節電
モードであると判断されると、秒節電モードであるか否
かが判断される(S2)。この判断過程で、秒節電モー
ドであると判断されると、後述するステップS10以下
の処理に移行し、秒節電モードでないと判断されると、
後述するステップS17以下の処理に移行する。
【0079】一方、ステップS1において表示モードで
あると判断されると、中央制御回路93は、非発電時間
計測回路99に対し、非発電時間計測カウンタ(非発電
状態になった時間から時分節電モードに至るまでの時間
を計測する)として使用するための指示を与えて、非発
電時間計測カウンタの設定を行う(S3)。そして、中
央制御回路93は、発電検出回路91からの検出信号に
基づいて、起電力があるか否か、すなわち発電装置40
が発電しているか否かを判断する(S4)。
【0080】ステップS4の判断において、起電力があ
ると判断されると、ANDゲート99bの入力端子に”
1”が供給され、通常動作モードであるから非発電時間
計測回路99のカウンタ(分周器99c〜99k)がリ
セットされ(S5)、ステップS8に進む。一方、ステ
ップS4の判断において、起電力がないと判断される
と、リミッタがオンになっているか(リミッタ回路LM
のスイッチ素子が閉成されているか)否か判断される
(S6)。リミッタがオンの場合には、発電が行われて
いると考えられるから、すなわち携帯状態にあると考え
られるため、ステップS7の非発電時間計測カウンタの
カウントアップを行うことなく(ANDゲート99aの
動作による)、ステップS8に進む。リミッタがオフの
場合(リミッタ回路LMのスイッチ素子が開状態にある
場合)には非発電状態であるから、中央制御回路93は
非発電時間計測回路99に対し非発電時間tのカウント
アップを指示する。これにより、分周器99cのU端子
に1Hzのパルスが入力され、分周器99c〜99kは
カウントアップを開始する(S7)。そして、Q0出力
としてパルスが検出されたか否かによって、非発電時間
tが秒待機時間T1よりも長い(t>T1)か否かが判
断される(S8)。これにより、例えばマラソンなどで
長期間リミッタが動作する状態が継続する場合に、携帯
しているにも係わらず節電モードへ移行してしまうこと
を避けることができる。
【0081】ステップS8において、t≦T1であると
判断される(Q0出力としてパルスが検出されなかった
場合)と、再びステップS4に戻って処理が行われる。
一方、t>T1(Q0出力としてパルスが検出された場
合)であると判断されると、秒節電モードに移行し(S
9)、中央制御回路93は、秒節電モードに移行した旨
をモード記憶部94に記憶させ、駆動制御回路24に秒
針駆動部30sを制御して秒モータ10の駆動を停止す
るよう指示を与える。そして、秒時刻情報記憶回路10
3にカウントアップを指示し、これを受けて分周器10
3aのU端子に1Hzのパルスが入力され、60秒カウ
ンタを構成する分周器103a〜103cがカウントア
ップを開始する(S10)。
【0082】次に、上記ステップS4と同様、起電力が
あるか否かが判断される(S11)。 起電力がある場
合には、秒時刻情報記憶回路103の分周器103aの
D端子に、60秒カウンタのカウンタ値が0になるよう
ダウンカウントを行う早送りパルスを供給する。この際
に供給した数の早送りパルスを駆動制御回路24に供給
して、駆動部30Sを介して秒モータを高速回転させ、
秒針53を早送りして現在時刻の秒に復帰させる(S1
2)。その後、現在時刻が表示され、1秒毎の通常運針
が開始される(S21)。ステップS11で起電力がな
いと判断されると、上記ステップS6と同様、リミッタ
回路のオン/オフの判断がなされる(S13)。リミッ
タがオンの場合はステップS15に進み、リミッタがオ
フの場合は、非発電時間計測回路99のカウンタ(分周
器99c〜99k)のカウントアップ(S14)を行っ
てステップS15に進む。
【0083】ステップS15では、非発電時間計測回路
99のQ1出力として、パルスが検出されたか否かで非
発電時間tが時分待機時間T2より長いか否かが判断さ
れる。ここで、t≦T2の場合(Q1出力として、パル
スが検出されなかった場合)は、再びステップS10に
処理を戻す。一方、t>T2の場合(Q1出力として、
パルスが検出された場合)は、時分節電モードへ移行す
る(S16)。そして、中央制御回路93は、時分節電
モードに移行した旨をモード記憶部94に記憶させ、駆
動制御回路24に時分針駆動部30hmを制御して時分
モータ60の駆動を停止させるよう指示を与える。さら
に、非発電時間計測回路99に対して時分時刻情報カウ
ンタとして使用する旨の指示を与えて、時分時刻情報カ
ウンタの設定を行う(S17)。
【0084】すなわち、時分節電モードに移行した段階
でカウンタがサイクリックして初期状態となり、ORゲ
ート99lの動作により、時分節電モードでは分周器9
9kを常時リセットしておき、分周器99c〜99jで
構成される時分時刻情報記憶回路99Aを24時間カウ
ンタとして使用する。これにより、回路規模の大きなカ
ウンタ(非発電時間計測回路と時分時刻情報記憶回路)
を共用することができ、回路効率が向上する。
【0085】続くステップ18では、時分時刻情報記憶
回路99Aのカウントアップが行われ、次いで、ステッ
プS4、ステップS11と同様、起電力があるか否かの
判断がなされる(S19)。ステップS19で起電力な
しと判断されると、再びステップS18に戻り、時分時
刻情報記憶回路99Aのカウントアップが行われる。一
方、起電力有りと判断されると、時分時刻情報記憶回路
99Aおよび秒時刻情報記憶回路103に早送りパルス
を供給して、それぞれのカウンタ値が0になるまでダウ
ンカウントを行う。各回路に供給された数の早送りパル
スを駆動制御回路24に供給して、駆動部30Sを介し
て秒モータを高速回転させ秒針53を早送りして現在時
刻の秒に復帰させるとともに、駆動部30hmを介して
時分モータを高速回転させ時分針を早送りして現在時刻
の時分に復帰させる処理が実行される(S20)。そし
て、現在時刻に合わせた時刻表示がなされる(S2
1)。
【0086】このように、時分時刻情報記憶回路99A
でカウントされている時分針の停止時間、および秒時刻
情報記憶回路103でカウントされている秒針の停止時
間に基づき時分針および秒針が早送りされ、現在時刻に
復帰した後に1秒毎の通常運針が開始される。つまり、
ユーザが計時装置1を非装着の状態から装着する段階
で、自動的に時刻表示が現在時刻に合うように運針さ
れ、装着後わずかの時間で正確な時刻を知ることができ
る。
【0087】2.2.待機時間設定のアルゴリズム 上述したように、非発電状態の検出を開始してから秒節
電モードおよび時分節電モードに移行するにあたって、
それぞれの待機時間である秒待機時間T1および時分待
機時間T2が予め設定されている。ここで、既述の通
り、カレンダ表示を行うための伝達系は輪列70に接続
されているため、時分針が停止するとカレンダの更新が
されなくなる。しかも、時分節電モードから表示モード
へ移行する際には、時刻表示は現在時刻に復帰するが、
カレンダの方は、ユーザがマニュアルで合わせる必要が
ある。そこで、時分待機時間T2を72時間とし、秒待
機時間T1をこれより短い適宜な時間である3時間と設
定しておく。この待機時間は、計時装置1を所有するユ
ーザの使用状態に応じて、フレキシブルに変更可能であ
る。図4は、そのアルゴリズムの一例を示したものであ
る。
【0088】まず、秒待機時間T1および時分待機時間
T2の値に上記既定値をセットする(S100)。次
に、非発電時間記憶部96に、過去の非発電時間に関す
るデータが記憶されているか否かが判断される(S10
1)。データが記憶されていれば、このデータを参照し
て待機時間T1、T2の最適値が算出され(S10
2)、ステップS103に進む。例えば、非発電時間の
平均値、分散、標準偏差等を算出することによって、時
分待機時間T2の値を決定し、この値の5%程度の時間
を秒待機時間T1とする。一方、データが記憶されてい
なければ、そのままステップS103に進む。
【0089】ステップS103では、電源電圧の値が基
準値の範囲内であるか否かが判断される。基準値の範囲
内にない場合、電源電圧の高低に応じて待機時間T1,
T2が変更され(S104)、ステップS105に進
む。すなわち、電源電圧が基準値より低い場合には、待
機時間T1、T2を短縮し、電源電圧が基準値より高い
場合には、待機時間T1,T2を延長する。一方、ステ
ップS103で電源電圧の値が基準値の範囲内であると
判断されると、そのままステップS105に進む。
【0090】ステップS105では、秒節電モード、ま
たは時分節電モードにおいて時刻合わせを行ったか否か
が判断される。時刻合わせを行った場合には、待機時間
T1、T2の値を短縮する設定がなされる。なお、ステ
ップS101、ステップS103、ステップS105に
おける判断の順序(優先順位)は任意に設定可能であ
り、加えて、待機時間を設定するに当たり、他の判断要
素を考慮することも勿論可能である。
【0091】3.第1実施形態の効果 (1)本実施形態に係る計時装置では、非発電時間tが
計測されており、非発電時間が設定時間に達しなければ
節電モードに移行しないようになっている。したがっ
て、短時間、ユーザの動きが停止して発電が行われない
ような場合はもちろん、会議程度の時間、腕時計を外し
ておいても時刻表示を維持するようにすることができ
る。また、一晩外しても置いても時刻を継続して表示さ
せることもできる。あるいは、5分程度外すと節電モー
ドに移行するようにセットし、エネルギーの節約を図る
ことも可能である。
【0092】(2)本実施形態に係る計時装置では、秒
針を駆動する秒モータと、時分針を駆動する時分モータ
とを別個に設けたことにより、秒針・分針・時針が連動
して1つのモータで駆動される場合と比べて、秒針・分
針・時針がすべて停止した節電モードから表示モードへ
切り換える際の現在時刻への復帰動作において、エネル
ギーと時間とが大幅に節減される。すなわち、1つのモ
ータで秒針・分針・時針を駆動する場合には、この復帰
動作の際、例えば、停止時刻と現在時刻との差が6時間
の場合、秒針を360回転させなければならないが、本
実施形態の計時装置では、停止時刻の秒と現在時刻の秒
とが合っていれば、秒針を動かす必要がない。また、停
止時刻の秒と現在時刻の秒との間に差があっても、秒針
に関しては最大1回転未満の回転で済ませることができ
る。また、時分運針とカレンダ運針とを共有することに
よって、カレンダ、時針、分針および秒針を単独駆動と
する場合に比べて、サイズのコンパクト化およびコスト
ダウンを図ることができる。さらに、上記復帰動作にお
いて、カレンダを現在日付に復帰させることなくマニュ
アル修正としたことで、復帰動作の際に要するエネルギ
ーと時間の節約になる。
【0093】(3)このように本記実施形態に係る計時
装置では、時分針に連動するカレンダと、このカレンダ
の日付をマニュアルで修正する機構を有している。そこ
で、時分待機時間を72時間程度とすることによって、
例えば、週末、計時装置1を非携帯とする場合であって
も、カレンダの方は時分針に連動して動いているので、
週明けの月曜日ごとにユーザがカレンダの修正を行う必
要がない。
【0094】(4)この計時装置においては、表示駆動
モータ毎に個別に待機時間が設定されているため、運針
速度が速い秒表示は非発電時間が短い段階で早めに停止
してエネルギーを節約し、時分についてはできるかぎり
時刻表示を継続して行うといった制御が可能となる。ま
た、この各待機時間の値を等しく設定しておくことで、
秒表示と時分表示とを同時に停止させることもできる。
これにより、例えば、秒針が停止して時分針が動いてい
る場合(正確な時刻を表示していても)、ユーザによっ
て時計が止まっていると判断される可能性がなくなる。
【0095】(5)また、リミッタ回路がオンの状態で
は、非発電時間のカウントアップを停止することとした
ので、計時装置を携帯中に誤って節電モードに移行して
時計が止まってしまうことがない。
【0096】(6)そして、電源電圧のレベルに応じて
待機時間の設定を変えることにしたので、電源電圧が低
いときには、早めに節電モードに移行させて電力消費を
抑え、電源電圧が高いときには、節電モードへの移行を
遅らせるといった制御が可能になる。これにより、電源
電圧が低いときには電力消費量が大きい秒針の駆動を早
めに停止して、計時装置が完全に時刻表示を停止してし
まうことを防止することができる。また、このように秒
針を早めに停止させることで、電源容量が少ない旨をユ
ーザに通知する契機ともなる。
【0097】(7)計測された非発電時間の値を保存し
て統計をとることで、携帯/非携帯のサイクルを学習し
て、計時装置を使用するユーザにとって最適な待機時間
を設定することが可能となる。
【0098】(8)節電モードに移行して時計が止まっ
てから表示モードに移行するまでの間に、ユーザが時刻
合わせを行った場合、表示モードに移行して時刻表示が
再開される際に、計時装置の表示時刻が進んで現在時刻
と合わなくなり、再度現在時刻に合わせるといった操作
が不要となる。
【0099】(9)非発電時間計測回路を時分時刻情報
記憶回路としても使えるように構成したので、装置構成
が簡略化される。
【0100】4.第2実施形態 4.1.概要構成 第1実施形態においては、節電モードに切り替わるため
の条件を一の条件に固定する場合について述べたが、本
第2実施形態は、節電モードに切り替わるための条件を
ユーザ等による外部操作等によって直接変更可能に構成
した実施形態である。図8は、第2実施形態に係る計時
装置200の制御部223の構成を示すブロック図であ
る。この計時装置200は、第1実施形態の制御部23
と比較して制御部223における非発電時間計測回路2
99及び発電検出回路291が異なる点と、これら非発
電時間計測回路299及び発電検出回路291の動作を
外部入力装置300A及び300Bの制御に応じて切り
換えることが可能な点を除いて、第1実施形態に係る計
時装置1と同様であるため、同様の部分は同一の符号を
付して示し、重複した説明を省略する。ここで、第1実
施形態に係る計時装置1においては、秒節電モード及び
時分節電モードの2種類の節電モードと表示モードとに
切り換わる場合について述べたが、ここでは、説明を簡
略化するため、非発電状態が所定期間継続すると秒針及
び時分針を停止させる節電モードと表示モードとに切り
換わる場合を想定している。
【0101】4.2.非発電時間計測回路 図9は、非発電時間計測回路299の詳細を示したもの
である。この非発電時間計測回路299は、上述した非
発電時間計測回路99に非発電時間変更部(待機時間変
更手段)299mとORゲート299bを追加して構成
される。この非発電時間変更部299mは、5段目から
8段目の1/2分周器99gから99j及び1/3分周
器99kのQ出力を入力し、外部入力装置300Aの制
御により、これらQ出力の中から所定のQ出力を選択的
に節電モード移行信号として出力する。ここで、上述し
たように、非発電状態になると分周器99cのU端子に
1Hzのパルスφ1が供給され、5段目の1/2分周器
99gのQ出力端子からは周期3時間のパルスが出力さ
れる。また、6段目及び7段目の1/2分周器99h及
び99iのQ出力端子からは、それぞれ周期6時間及び
12時間のパルスが出力される。また、この場合、8段
目の1/2分周器99jのQ出力端子からは、周期24
時間のパルスが出力され、1/3分周器99kのQ出力
端子からは、周期72時間のパルスが出力される。これ
により、非発電時間変更部299mは、1/2分周器9
9gから99j及び1/3分周器99kのQ出力のいず
れかのQ出力を選択的に節電モード移行信号として出力
することにより、非発電状態になってから節電モードに
移行させるまでの時間を変更することができる。従っ
て、例えば、5段目の1/2分周器99gのQ出力を節
電モード移行信号として出力する場合は、非発電状態が
3時間継続すると節電モードに移行させることができ、
1/3分周器99kのQ出力を節電モード移行信号とし
て出力する場合は、非発電状態が72時間継続すると節
電モードに移行させることができる。
【0102】また、節電モード移行信号は、図示しない
微分回路を介してANDゲート99bの後段に配置され
るORゲート299bの一方の入力端子に節電モード移
行微分信号として供給され、節電モードに移行すると全
ての分周器99cから99kのカウント値がリセットさ
れる。さらに、非発電時間計測回路299は、節電モー
ドの期間は分周器99kがORゲート99lによりリセ
ットされるため、節電モードに移行すると、24時間カ
ウンタとして動作し、節電モード移行時の時刻と現在時
刻との時分差を計測する。これにより、非発電時間計測
回路299は、表示モードの場合は非発電時間を計測す
る非発電時間計測回路として機能し、節電モードになる
と、節電モードに移行してから経過した時分時間を計測
する時分時間計測回路として機能する。
【0103】4.3.発電検出回路 図10は、発電検出回路291の回路図である。発電検
出回路291は、発電装置40の起電圧Vgenが設定
電圧値Voを上回るとハイレベルとなり、これを下回る
とローレベルになる電圧検出信号Svを生成する第1の
検出回路97Aと、発電継続時間Tgenが設定時間値
Toを越えるとハイレベルとなり、これを下回るとロー
レベルになる発電継続時間検出信号Stを生成する第2
の検出回路98Aと、電圧検出信号Svと発電継続時間
検出信号Stの論理積を演算するORゲート975とを
備えている。ORゲート975の出力信号は、発電状態
検出信号Sとして中央制御回路93に供給され、発電状
態検出信号Sがハイレベルの場合、すなわち、少なくと
も電圧検出信号Svまたは発電継続時間検出信号Stが
ハイレベルの場合は、発電装置40が発電状態にあると
判断される。以下、第1の検出回路97Aと第2の検出
回路98Aについて詳細に説明する。
【0104】4.3.1.第1の検出回路 図10において、第1の検出回路97Aは、コンパレー
タ971、所定の電圧を発生する基準電圧源972、9
73、スイッチSW1、リトリガブルモノマルチ974
から大略構成される。基準電圧源(発電検出条件変更手
段)972の発生電圧値は、表示モードにおける設定電
圧値Vaであり、外部入力装置300Bによって設定電
圧値Vaは可変することができる。一方、基準電圧源9
73の発生電圧値は、節電モードの設定電圧値Vbであ
り、設定電圧値Vaに比して高い値に設定される。基準
電圧源972、973は、スイッチSW1を介してコン
パレータ971の正入力端子に接続されている。このス
イッチSW1は、設定値切換部95によって制御され、
表示モードにおいて基準電圧源972を、節電モードに
おいて基準電圧源973をコンパレータ971の正入力
端子に接続する。また、コンパレータ971の負入力端
子には、発電装置40の起電圧Vgenが供給されてい
る。したがって、コンパレータ971は、表示モードの
場合は、起電圧Vgenを設定電圧値Vaと比較し、節
電モードの場合は、起電圧Vgenを設定電圧値Vbと
比較する。そして、コンパレータ971は、起電圧Vg
enが設定電圧値を下回る場合にはハイレベルとなり、
起電圧Vgenが設定電圧値を上回る場合にはローレベ
ルとなる比較結果信号を生成する。これにより、事前に
外部入力装置300Bによって設定電圧値Vaを所望の
値に設定することにより、表示モードの場合に比較結果
信号がハイレベルになる条件を可変することができる。
【0105】次に、リトリガブルモノマルチ974は、
比較結果信号がローレベルからハイレベルに立ち上がる
際に発生する立上エッジでトリガされ、ローレベルから
ハイレベルに立ち上がる電圧検出信号Svを生成して出
力する。この電圧検出信号Svは、ハイレベルに立ち上
がってから所定時間経過すると、ローレベルに立ち下が
る。また、リトリガブルモノマルチ974は、所定時間
が経過する前に再度トリガされると、計測時間をリセッ
トして新たに時間計測を開始し、電圧検出信号Svをハ
イレベルに維持するように構成されている。ここで、図
1に示すように、起電圧Vgenはダイオード47によ
って半波整流されて第1の検出回路97Aに供給される
ため、発電装置40に設定電圧値Voを上回る起電圧V
genが発生している場合は、比較結果信号の信号レベ
ルが短い周期で切り換わることになる。これにより、発
電装置40が発電状態にある場合は、電圧検出信号Sv
がハイレベルに維持される。したがって、事前に外部入
力装置300Bによって設定電圧値Vaを所望の値に設
定することにより、表示モードの場合に電圧検出信号S
vがハイレベルになる条件、すなわち、発電状態に有る
か否かを判別する条件を変更できるようになっている。
なお、設定電圧値Vbは、設定電圧値Vaに比して高い
値に設定されているため、節電モードの場合は、表示モ
ードの場合に比して大きな起電圧Vgenが発生した場
合、すなわち、ユーザの手振りによる強制的な発電があ
った場合に電圧検出信号Svがハイレベルになる。
【0106】4.3.2.第2の検出回路 図10において、第2の検出回路98Aは、積分回路9
81、ゲート982、カウンタ983、デジタルコンパ
レータ984、スイッチSW2及び設定時間変更部(発
電検出条件変更手段)985から構成される。まず、積
分回路981は、MOSトランジスタ2、コンデンサ
3、プルアップ抵抗4、インバータ回路5及び5´から
構成される。MOSトランジスタ2は、起電圧Vgen
がゲートに供給されることにより、オン、オフ動作を繰
り返し、コンデンサ3の充電を制御する。プルアップ抵
抗4は、コンデンサ3の電圧値V3を非発電時にVss
電位に固定するとともに、非発電時のリーク電流を発生
させる役割がある。これは数十から数百MΩ程度の高抵
抗値であり、オン抵抗が大きなMOSトランジスタでも
構成可能である。インバータ回路5は、コンデンサ3の
電圧値V3を判定して、検出信号Voutを出力する。
ここで、インバータ回路5の閾値は、第1の検出回路9
7Aで用いられる設定電圧値Voよりもかなり小さなし
きい値である設定電圧値Vbasとなるように設定され
ている。この積分回路981は、スイッチング手段をM
OSトランジスタで構成すればインバータ回路5及び5
´も含めて安価なCMOS−ICで構成できるが、これ
らのスイッチング素子、インバータ回路はバイポーラト
ランジスタで構成しても構わない。
【0107】ゲート982には、パルス合成回路22か
ら供給される基準信号と検出信号Voutが供給されて
いる。したがって、カウンタ983は検出信号Vout
がハイレベルの期間、基準信号をカウントする。このカ
ウント値はデジタルコンパレータ983の一方の入力に
供給される。また、デジタルコンパレータ983の他方
の入力には、設定時間に対応する設定時間値Toが供給
される。設定時間値Taまたは設定時間値Tbは、スイ
ッチSW2を介してコンパレータ971の他方の入力に
設定時間値Toとして供給される。設定時間値Taは、
表示モードの設定時間値Toであり、設定時間変更部9
85により設定時間値Taを時間値Ta1、Ta2……
Tanのいずれかに変更することができる。一方、設定
時間値Tbは、節電モードの設定時間値Toであり、設
定時間値Taに比して大きい値に設定される。すなわ
ち、スイッチSW2は、設定値切換部95によって制御
され、表示モードの場合は設定時間値Taが供給され、
節電モードの場合は設定時間値Tbが供給される。
【0108】デジタルコンパレータ984は、検出信号
Voutの立ち下がりエッジに同期して、その比較結果
を発電継続時間検出信号Stとして出力する。発電継続
時間検出信号Stは、設定時間を越えた場合にハイレベ
ルとなり、一方、設定時間以下の場合にローレベルとな
る。これにより、事前に外部入力装置300Aを操作し
て設定時間変更部98により設定時間値Taを所望の値
に設定することにより、表示モードの場合に発電継続時
間検出信号Stがハイレベルになる条件、すなわち、発
電状態に有るか否かを判別する条件を変更することがで
きる。なお、設定時間値Tbは、設定時間値Taに比し
て大きい値に設定されるため、節電モードの場合は、表
示モードの場合に比して長期間発電状態が継続した場合
のみ発電継続時間検出信号Stがハイレベルになる。
【0109】外部入力装置300A及び300Bは、こ
の計時装置200に設けられたスイッチやボタンなどの
各種の操作子が適用される。これにより、ユーザは、外
部入力装置300A及び300Bを操作して、各種設定
を適宜変更することができる。
【0110】5.第2実施形態の動作 5.1.モード間の遷移を示すシーケンス 続いて、第2実施形態に係る計時装置200において、
表示モードから所定の待機時間を経て節電モードに至る
過程、および節電モードから表示モードへ復帰するまで
の過程について、図11のフローチャートに基づいて説
明する。ここで、事前にユーザが外部入力装置300A
を操作することにより、非発電時間計測回路299の非
発電時間変更部299mは、例えば、分周器99jのQ
出力を節電モード移行信号として出力するように設定さ
れている場合を想定している。この場合、節電モード待
機時間T3が24時間に設定されることになる。また、
同様にユーザが外部入力装置300Bを操作することに
より、発電検出部291の基準電圧源972の設定電圧
値Vaと、設定時間変更部985が出力する設定時間値
Taは、所定の値に設定されているものとする。
【0111】まず、モード記憶部94から読み出した情
報に基づいて現在のモードが判断される(S1A)。こ
こで、節電モードであると判断されると、後述するステ
ップS10A以下の処理に移行する。これに対して、ス
テップS1Aにおいて、表示モードであると判断される
と、中央制御回路93は、非発電時間計測回路299に
対し、非発電時間計測カウンタ(非発電状態になった時
間から時分節電モードに至るまでの時間を計測する)と
して使用するための指示を与えて、非発電時間計測カウ
ンタの設定を行う(S2A)。そして、中央制御回路9
3は、発電検出回路291からの検出信号に基づいて、
起電力があるか否か、すなわち、起電力Vgenがユー
ザが予め設定した設定電圧値Vo(=Va)以上か否
か、または、発電時間がユーザが予め設定した設定時間
To(=Ta)以上か否かを判断する(S3A)。
【0112】ステップS3Aの判断において、起電力が
あると判断されると、分周器99bの入力端子に”1”
が供給される。この場合、非発電時間計測回路99のカ
ウンタ(分周器99c〜99k)がリセットされ(S4
A)、ステップS7Aに進む。一方、ステップS3Aの
判断において、起電力がないと判断されると、リミッタ
がオンになっているか(リミッタ回路LMのスイッチ素
子が閉成されているか)否か判断される(S5A)。こ
こで、リミッタがオンの場合には、発電が行われている
と考えられるから、ステップS6Aの非発電時間計測カ
ウンタのカウントアップを行うことなく(ANDゲート
99aの動作による)、ステップS7Aに進む。これに
対して、リミッタがオフの場合(リミッタ回路LMのス
イッチ素子が開状態にある場合)は非発電状態であるか
ら、中央制御回路93は非発電時間計測回路99に対し
非発電時間tのカウントアップを指示する。これによ
り、分周器99cのU端子に1Hzのパルスが入力さ
れ、分周器99c〜99kはカウントアップを開始する
(S6A)。そして、非発電時間変更部299mの出力
パルスが検出されたか否かによって、非発電時間tが節
電モード待機時間T3よりも長い(t>T3)か否かが
判断される(S7A)。
【0113】ステップS7Aにおいて、t≦T3である
と判断された場合(分周回路99jのQ出力としてパル
スが検出されなかった場合)には、再びステップS3A
に戻って処理が行われる。一方、t>T3(非発電時間
変更部299mの出力パルスが検出された)と判断され
ると、節電モードに移行し(S8A)、中央制御回路9
3は、節電モードに移行した旨をモード記憶部94に記
憶させ、駆動制御回路24に秒針駆動部30S及び時分
駆動部30hmを制御して秒モータ10及び時分モータ
60の駆動を停止するよう指示を与える。そして、中央
制御回路93は、秒時刻情報記憶回路103にカウント
アップを指示するとともに、非発電時間計測回路99に
対して時分時刻情報カウンタとして使用する旨の指示を
与えて、時分時刻情報カウンタの設定を行う(S9
A)。これにより、節電モードに移行したタイミング
で、秒時刻情報記憶回路103により秒がカウントアッ
プされるとともに、非発電時間計測回路99により時分
がカウントアップされる(S10A)。
【0114】次に、起電力があるか否かの判断がなされ
る(S11A)。このとき、節電モードに移行すると、
設定値切替部95の制御により発電検出回路91の設定
電圧値Voが設定電圧値Vaから設定電圧値Vbに切り
換えられ、設定時間値Toが設定時間値Taから設定時
間値Tbに切り換えられているため、ステップS3Aの
場合と異なる基準に基づいて起電力があるか否かの判断
がなされる。すなわち、節電モードの場合、ユーザの手
振り等による強制的な大きな発電がない限り、起電力が
ないと判断される。この場合、起電力がないと判断され
ると、再びステップS10Aに戻り、秒時刻情報記憶回
路103及び非発電時間計測回路299のカウントアッ
プが継続される。これに対して、起電力があると判断さ
れると、中央制御回路93は、秒時刻情報記憶回路10
3及び非発電時間計測回路299に早送りパルスを供給
し、それぞれのカウンタ値が0になるまでカウントダウ
ンを行う。そして、中央制御回路93は、各回路に供給
した数の早送りパルスを駆動制御回路24に供給するこ
とにより、秒針駆動部30Sにより秒モータ10を高速
回転し、秒針53を現在時刻の秒に復帰させるととも
に、時分駆動部30hmにより時分モータ60を高速回
転し、時分針76及び77を現在時刻の時分に復帰させ
る(S12A)。そして、中央制御回路93は、秒針5
3及び時分針76及び77を現在時刻に復帰させると、
現在時刻に合わせた時刻表示を行い(S13A)、再び
ステップS1Aに戻り、同様の処理を繰り返す。
【0115】6.第2実施形態の効果 第2実施形態に係る計時装置200は、節電モード待機
時間や、発電状態か否かを判断するための設定電圧値V
a及び設定時間値Taをユーザが変更できることによ
り、第1実施形態に係る計時装置1の効果に加えて、ユ
ーザの使用状況に応じて節電モードに移行する条件を設
定することができる。これにより、例えば、計時装置が
非携帯の場合は、ユーザの設定に応じて短時間(例え
ば、3時間や6時間)で節電モードに移行するように設
定することも可能になる。
【0116】7.変形例 本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例
えば以下のように種々の変形が可能である。 (1)上記実施形態に係る計時装置として、「秒運針機
構」および「時分運針機構」の2つの運針機構を備えた
ものを挙げたが、「秒運針機構」、「時分運針機構」、
「カレンダ運針機構」の3つの運針機構を備えたもの
や、「秒運針機構」、「分運針機構」、「時運針機
構」、「カレンダ運針機構」の4つの運針機構を備えた
ものであってもよい。この場合、例えば、4つの運針機
構を備え計時装置においては、秒節電モード、分節電モ
ード、時節電モード、カレンダ節電モードの4つのモー
ドと各モードに対応する待機時間が設定され、秒節電モ
ード(秒針が停止)→分節電モード(秒針および分針が
停止)→時節電モード(秒針、分針および時針が停止)
→カレンダ節電モード(秒針、分針、時針、カレンダの
すべてが停止)の順番で節電モードを切り換えることが
可能になる。そして、表示モードに復帰する際には、秒
針、分針、時針、カレンダが独立して現在日時時刻に合
わせるように各運針機構を駆動することが可能になる。
【0117】(2)上記実施形態に係る計時装置では、
マニュアル修正を要するカレンダを備えることとした
が、マニュアル修正を要するカレンダではなく、万年カ
レンダ(休日および祝日等の情報を含む)を計時装置内
に内蔵させ、この万年カレンダを用いて、待機時間を自
動的に変更することが可能である。例えば、月曜日から
金曜日は時分待機時間を24時間と設定し、週末は時分
待機時間を72時間とするとともに、3連休の場合は9
6時間と設定するなど種々の設定が可能である。
【0118】(3)上記実施形態に係る計時装置では、
秒節電モードから時分節電モードに移行して最終的に秒
針および時分針を停止させることとしたが、例えば、秒
節電モードのみを採用し、時分待機時間が経過しても時
分針を停止させないようにすることも可能である。ま
た、例えば、秒節電モードと、時分節電モードと、日付
表示を停止する日付節電モードを有している場合に、秒
節電モードおよび日付節電モードのみを採用し、時分針
を停止させないようにすることも可能である。つまり、
節電モードが何段階にも分かれている場合、少なくとも
1つのモードのみを動作させるように設定してもよい。
【0119】(4)上記実施形態に係る計時装置では、
秒待機時間および時分待機時間として、それぞれ異なる
値を想定したが、これらの値を同じ値としてもよい。こ
れにより、秒針が停止して時分針が動いている状態(正
確な時間を示しているものとする)であるにもかかわら
ず、ユーザによって時計が止まっていると判断される事
態を回避することができる。
【0120】(5)上記実施形態に係る計時装置では、
時分節電モード中にユーザが外部入力装置であるリュウ
ズの操作を行って時刻合わせをした場合に、カウンタを
リセットすることとしたが、この場合、「リュウズ」に
替えて、「ボタンスイッチ」、「リモコン」等による操
作であってもよい。
【0121】(6)上記実施形態に係る計時装置では、
リミッタがオンの場合に非発電時間計測回路のカウンタ
をカウントアップしないこととしたが、リミッタがオン
の場合、非発電時間計測回路99のカウンタをリセット
するようにしてもよい。すなわち、図3のフローチャー
トにおいて、ステップS6の判断で「YES」の場合、
ステップS5、ステップS8と進むようにする。同様
に、ステップS13の判断で「YES」の場合、ステッ
プS15へ進む前に非発電時間計測回路99のカウンタ
をリセットする。これにより、計時装置を携帯中に誤っ
て節電モードに移行して時計が止まる可能性が、カウン
タをリセットしない場合と比べてさらに低くなる。
【0122】(7)上記実施形態に係る計時装置では、
非発電時間計測回路99において、時分時刻情報記憶回
路を兼用させる構成としたが、さらに秒時刻情報記憶回
路103をも兼用させることができる。これにより、さ
らに装置構成が簡略化される。
【0123】(8)上記実施形態に係る計時装置では、
非発電時間を記憶させ、記憶された非発電時間に関する
データを用いて待機時間の設定が可能であるが、1つの
計時装置を複数のユーザが共有するような場合には、各
ユーザごとに非発電時間を記憶させ、記憶されたデータ
を活用することで各ユーザごとの待機時間設定が可能で
ある。
【0124】(9)上記実施形態では、ステッピングモ
ータ10、60を用いてアナログ指針を駆動し、時刻表
示を行う計時装置を例に挙げて説明したが、LCDなど
で時刻表示を行う計時装置に対しても適用できることは
もちろんである。この場合には、LCDで消費される電
力を節約して長時間にわたり時刻を継続して計時でき、
必要なときはいつでも正しい現在時刻を表示させること
ができる。
【0125】(10)上記実施形態に係る計時装置にお
いては、発電装置40として、回転錘45の回転運動を
ロータ43に伝達し、該ロータ43の回転により出力用
コイル44に起電力Vgenを発生させる電磁発電装置
を採用しているが、本発明はこれに限定されることな
く、例えば、ゼンマイの復元力により回転運動を生じさ
せ、該回転運動で起電力を発生させる発電装置や、外部
あるいは自励による振動または変位を圧電体に加えるこ
とにより、圧電効果によって電力を発生させる発電装置
であってもよい。さらに、太陽光等の光を利用した光電
変換により電力を発生させる発電装置であってもよい。
加えて、ある部位と他の部位との温度差による熱発電に
より電力を発生させる発電装置であってもよい。
【0126】また、ソーラー発電や一次電池等のように
電気エネルギーの発生が必ずしもユーザーの携帯と関係
しない計時装置の場合は、別途、ユーザーが携帯してい
るか否かを判別するための携帯状態検出ユニットを設け
て、この検出結果と発電装置等の発電結果に基づいて節
電モードに切り換えるようにしてもよい。この場合、携
帯状態検出ユニットとしては、例えば、携帯時の加速度
を検出する加速度センサを備える装置や、ユーザー装着
時の電極間の電流値、電圧値、抵抗値あるいは静電容量
値の変化を検出するための接点電極センサを備える装
置、装着時の機械的接点のオンオフを検出する機械的接
点を備える装置が適用される。
【0127】(11)上記第2実施形態では、節電モー
ド待機時間、設定電圧値Va及び設定時間値Taを変更
可能な場合について述べたが、本発明はこれに限定され
ることなく、節電モード待機時間のみを変更可能にして
も良く、また、設定電圧値Va及び設定時間値Taにつ
いては、いずれか一方の値のみ変更可能にしてもよい。
【0128】(12)上記第2実施形態では、節電モー
ド待機時間を、3時間、6時間、12時間、24時間、
72時間のいずれかに変更可能な場合について述べた
が、本発明はこれに限定されることなく、非発電時間計
測回路のカウンタ構成を変えることによって、さらに細
かく設定することも可能である。
【0129】(13)上記第2実施形態では、秒針及び
時分針を停止させる節電モードと表示モードとに動作モ
ードが切り換わる計時装置において、節電モードに移行
する条件を設定可能にする場合について述べたが、本発
明はこれに限定されることなく、秒節電モード及び時分
節電モードの2種類の節電モードと表示モードとに切り
換わる計時装置において、節電モードに移行する条件を
設定可能にすることも可能である。この場合、秒節電モ
ード及び時分節電モードの移行条件をそれぞれ設定可能
にしてもよい。
【0130】(14)上記第2実施形態では、ユーザが
節電モードに移行する条件を変更する場合について述べ
たが、本発明はこれに限定されることなく、計時装置の
製造現場においてのみ節電モードに移行する条件を変更
するようにしてもよい。このような場合、様々な計時装
置に同一のムーブメントを使用しても、各計時装置が対
象とするユーザの使用状況や、各計時装置の発電装置の
発電能力等に応じて最適な条件を簡易に設定することが
できる。なお、この場合、計時装置の設定を変更する手
段は、外部入力装置300A及び300Bに限らず、計
時装置内部のICの設定でもよい。
【0131】(15)上記実施形態では、発電検出回路
は、発電装置の起電圧または発電時間に基づいて発電状
態にあるか否かを判別する場合について述べたが、本発
明はこれに限定されることなく、発電装置より供給され
る電流が基準電流値以上か否か、または発電周波数が基
準周波数値以上か否かに基づいて発電状態にあるか否か
を判別してもよい。この場合、第2実施形態において、
基準電圧値及び基準時間値に代えて基準電流値または基
準周波数値を変更することにより、節電モードに移行す
る条件を変更することが可能である。
【0132】(16)上記実施形態では、腕時計型の計
時装置を挙げて説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、腕時計以外にも、懐中時計などであって
もよい。また、電卓、携帯電話、携帯用パーソナルコン
ピュータ、電子手帳、携帯ラジオ、携帯型VTRなどの
携帯用の電子機器に適応することもできる。
【0133】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、携帯用電子機器は、第1のエネルギーを第2のエネ
ルギーである電気エネルギーに変換することによって発
電を行う発電部を備えており、その発電状態に応じて動
作モードから節電モードに切り換える際に待機時間を設
けたので、直ちに節電モードに移行して電気エネルギー
消費部が動作しなくなるといった不都合を解消すること
ができる。また、待機時間を変更する非発電時間変更部
と、発電検出条件を変更する基準電圧源及び設定時間変
更部を備えることにより、ユーザが所望する使用状態に
応じて通常動作モードから節電モードに切り換えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る計時装置の概略
構成を示す図である。
【図2】 同上実施形態に係る制御部とその周辺構成の
機能ブロック図である。
【図3】 同上実施形態に係る計時装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図4】 同上実施形態に係る計時装置において待機時
間を設定する際のアルゴリズムを示すフローチャートで
ある。
【図5】 非発電時間計測回路の詳細を示したものであ
る。
【図6】 秒時刻情報記憶回路の詳細を示したものであ
る。
【図7】 各モード間の遷移と非発電時間計測回路およ
び秒時刻情報記憶回路の動作との関係をまとめたもので
ある。
【図8】 第2実施形態に係る計時装置の制御部とその
周辺構成の機能ブロック図である。
【図9】 同上実施形態に係る非発電時間計測回路の構
成を示す機能ブロック図である。
【図10】 同上実施形態に係る発電検出回路を示す機
能ブロック図である。
【図11】 同上実施形態に係る計時装置の動作を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1、200 計時装置 23 制御部(制御回路) 24 駆動制御回路 30s 秒針駆動部 30hm 時分針駆動部 40 発電装置(発電部) 45 回転錘 48 高容量2次電源(電源部) 49 昇圧回路 90 モード設定部 91、291 発電検出回路(発電状態検出部) 93 中央制御回路(制御部) 94 モード記憶部 95 設定値切換部 97 第1の検出回路 98 第2の検出回路 99 非発電時間計測回路 99A 時分時刻情報記憶回路 100、300A、300B 外部入力装置(外部の操
作子) 101 節電モードカウンタ 103 秒時刻情報記憶回路 299m 非発電時間変更部(待機時間変更手段) 972 基準電圧源(発電検出条件変更手段) 985 設定時間変更部(発電検出条件変更手段) A 発電部 B 電源部 Cs 秒針運針機構 Chm 時分針運針機構 LM リミッタ回路 99c〜99k、103a〜103c 分周器 99a、99b ANDゲート 99l、299b ORゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢部 宏 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 志村 典昭 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 藤沢 照彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小島 博之 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯用電子機器において、 第1のエネルギーを第2のエネルギーである電気エネル
    ギーに変換することによって発電を行う発電部と、 前記発電によって得られた電気エネルギーを蓄える電源
    部と、 前記電源部から電気エネルギーの供給を受けて動作する
    電気エネルギー消費部と、 前記発電部の発電状態を検出する発電状態検出部と、 前記発電状態検出部の検出結果を受けて非発電状態の時
    間を計測する非発電時間計測部と、 前記電気エネルギー消費部を動作させる動作モード、お
    よび前記電気エネルギー消費部の動作を停止させる節電
    モードとに切換制御するとともに、前記非発電時間計測
    部において計測された時間が所定の待機時間を越えた場
    合、前記動作モードから前記節電モードへ切換制御する
    制御部とを備えたことを特徴とする携帯用電子機器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の携帯用電子機器におい
    て、 前記電気エネルギー消費部を複数備えるとともに、各電
    気エネルギー消費部毎に前記待機時間が設定されてお
    り、 前記制御部は、前記非発電時間計測部によって計測され
    た時間が前記各電気エネルギー消費部毎に設定された待
    機時間のいずれかに至った場合には、該当する電気エネ
    ルギー消費部に対し前記動作モードから前記節電モード
    へ切換制御することを特徴とする携帯用電子機器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の携帯用電子機器におい
    て、 前記電気エネルギー消費部を複数備えるとともに、前記
    複数の電気エネルギー消費部のうち少なくとも1以上
    は、前記待機時間が設定されており、 前記制御部は、前記非発電時間計測部によって計測され
    た時間が前記設定された待機時間に至った場合には、該
    当する電気エネルギー消費部に対し前記動作モードから
    前記節電モードへ切換制御することを特徴とする携帯用
    電子機器。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載の携帯用
    電子機器において、 前記複数の電気エネルギー消費部に設定された待機時間
    は、該各電気エネルギー消費部の単位時間当たりの電気
    エネルギー消費量を考慮して設定されることを特徴とす
    る携帯用電子機器。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載の携帯用
    電子機器において、 前記各電気エネルギー消費部毎の待機時間のうち、少な
    くともいずれか2つの待機時間として同じ値が設定され
    ていることを特徴とする携帯用電子機器。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の携帯用
    電子機器において、 前記待機時間を変更する待機時間変更手段とを備えたこ
    とを特徴とする携帯用電子機器。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5に記載の携帯用電子機器に
    おいて、 前記発電状態検出部は、前記発電部の起電圧が基準値で
    ある基準電圧以上か否か、前記発電部の発電時間が基準
    値である基準時間以上継続したか否か、前記発電部より
    出力される電流が基準値である基準電流以上か否か、発
    電周波数が基準値である基準周波数以上か否かのうち少
    なくとも1つの条件を満たすか否かを判別することによ
    り、前記発電部が発電状態にあるか否かを判別し、 前記携帯用電子機器は、 前記判別する条件の基準値を変更する発電検出条件変更
    手段とを有することを特徴とする携帯用電子機器。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5に記載の携帯用電子機器に
    おいて、 前記発電状態検出部は、前記発電部の起電圧が基準値で
    ある基準電圧以上か否か、前記発電部の発電時間が基準
    値である基準時間以上継続したか否か、前記発電部より
    出力される電流が基準値である基準電流以上か否か、発
    電周波数が基準値である基準周波数以上か否かのうち少
    なくとも1つの条件を満たすか否かを判別することによ
    り、前記発電部が発電状態にあるか否かを判別し、 前記携帯用電子機器は、 前記判別する条件の基準値を変更する発電検出条件変更
    手段と前記待機時間を変更する待機時間変更手段とを備
    えたことを特徴とする携帯用電子機器。
  9. 【請求項9】 請求項6または請求項8に記載の携帯用
    電子機器において、 前記待機時間変更手段は、外部の操作子の操作に基づい
    て前記待機時間を変更することを特徴とする携帯用電子
    機器。
  10. 【請求項10】 請求項7または請求項8に記載の携帯
    用電子機器において、 前記発電検出条件変更手段は、外部の操作子の操作に基
    づいて前記基準値を変更することを特徴とする携帯用電
    子機器。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 前記電源部に蓄電する際に過大電圧が印加されるのを防
    止する回路を備え、 前記非発電時間計測部は、この回路が機能している場合
    には前記非発電状態時間の計測を停止することを特徴と
    する携帯用電子機器。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 前記電源部に蓄電する際に過大電圧が印加されるのを防
    止する回路を備え、 前記非発電時間計測部は、この回路が機能している場合
    には計測した前記非発電状態時間をリセットすることを
    特徴とする携帯用電子機器。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 前記電源部の電圧を検出する電圧検出部と、 前記電圧検出部によって検出された電圧に応じて前記待
    機時間を変更する待機時間変更手段とを備えたことを特
    徴とする携帯用電子機器。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の携帯用電子機器に
    おいて、 前記待機時間変更手段は、前記電圧検出部によって検出
    された電圧が所定の基準に基づいて高いと判断したとき
    には前記待機時間を延長し、前記電圧検出部によって検
    出された電圧が所定の基準に基づいて低いと判断したと
    きには前記待機時間を短縮することを特徴とする携帯用
    電子機器。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 前記非発電時間計測部によって計測された前記非発電状
    態時間を随時記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶された前記非発電状態時間に基づい
    て、前記待機時間として最適な時間を求める手段とを備
    えたことを特徴とする携帯用電子機器。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 ユーザが所定の操作を行ったことを検知した場合に前記
    非発電時間計測部によって計測された前記非発電状態時
    間をリセットする手段とを備えたことを特徴とする携帯
    用電子機器。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 ユーザが所定の操作を行ったことを検知し、かつ前記発
    電状態検出部から発電が行われていない旨の検出結果を
    受けた場合に前記待機時間を変更する手段とを備えたこ
    とを特徴とする携帯用電子機器。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 前記非発電時間計測部は、前記非発電状態時間の計測を
    開始した時間を起点として時間を計測する一方、前記制
    御部の切り換え制御により前記節電モードに移行した場
    合には、この節電モードに移行した時間を起点として時
    間を計測することを特徴とする携帯用電子機器。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれかに記載の携
    帯用電子機器において、 前記第1のエネルギーとして、運動エネルギー、光エネ
    ルギー、熱エネルギー、圧力エネルギー、電磁気エネル
    ギーのうち少なくとも1つのエネルギーを用いることを
    特徴とする携帯用電子機器。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19のいずれかに記載の携
    帯用電子機器であって、 前記電気エネルギー消費部は、前記電源部から電気エネ
    ルギーの供給を受けて時刻を表示する時刻表示部であ
    り、 前記動作モードは、この時刻表示部に時刻表示させる表
    示モードであることを特徴とする計時装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の計時装置におい
    て、 前記時刻表示部は、 秒表示を行うために駆動される秒駆動部と、 時分表示を行うために駆動される時分駆動部とを有し、 前記節電モードは、前記秒駆動部の動作を停止させる秒
    節電モードと、前記時分駆動部の動作を停止させる時分
    節電モードとから成ることを特徴とする計時装置。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の計時装置におい
    て、 前記時刻表示部は、 秒表示を行うために駆動される秒駆動部と、 時分表示を行うために駆動される時分駆動部とを有し、 前記節電モードは、前記秒駆動部の動作を停止させる秒
    節電モードであることを特徴とする計時装置。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載の計時装置におい
    て、 前記制御部は、前記節電モードにおいて、まず秒節電モ
    ードに移行し、次に時分節電モードに移行するように制
    御することを特徴とする計時装置。
  24. 【請求項24】 請求項20〜23のいずれかに記載の
    計時装置において、 前記制御部によって前記表示モードから前記節電モード
    へ切換制御された後、ユーザが時刻表示を現在時刻に合
    わせるという動作が検出された場合には、前記非発電状
    態時間をリセットすることを特徴とする計時装置。
  25. 【請求項25】 請求項20〜24のいずれかに記載の
    計時装置において、 前記発電状態検出部から発電が行われていない旨の検出
    結果を受けており、かつユーザが時刻表示を現在時刻に
    合わせるという動作が検出された場合には、前記待機時
    間を短縮することを特徴とする計時装置。
  26. 【請求項26】 第1のエネルギーを第2のエネルギー
    である電気エネルギーに変換することによって発電を行
    う発電部と、前記発電によって得られた電気エネルギー
    を蓄える電源部と、前記電源部から電気エネルギーの供
    給を受けて動作する電気エネルギー消費部とを有する携
    帯用電子機器の制御方法であって、 前記発電部の発電状態を検出する発電状態検出過程と、 前記発電状態検出過程における検出結果を受けて非発電
    状態の時間を計測する非発電時間計測過程と、 前記電気エネルギー消費部を動作させる動作モード、お
    よび前記電気エネルギー消費部の動作を停止させる節電
    モードとを適時に切換制御するとともに、前記非発電時
    間計測部において計測された時間が所定の待機時間を越
    えた場合、前記動作モードから前記節電モードへ切換制
    御する制御過程とを備えたことを特徴とする携帯用電子
    機器の制御方法。
  27. 【請求項27】 第1のエネルギーを第2のエネルギー
    である電気エネルギーに変換することによって発電を行
    う発電部と、前記発電によって得られた電気エネルギー
    を蓄える電源部と、前記電源部から電気エネルギーの供
    給を受けて動作する電気エネルギー消費部とを有する携
    帯用電子機器の制御方法であって、 前記発電部の発電状態を検出する発電状態検出過程と、 前記発電状態検出過程における検出結果を受けて非発電
    状態の時間を計測する非発電時間計測過程と、 前記計測された非発電状態の時間が所定の待機時間を越
    えた場合、前記電気エネルギー消費部を動作させる動作
    モードから前記電気エネルギー消費部の動作を停止させ
    る節電モードに切り換えるモード切換過程と、 前記待機時間を変更する待機時間変更過程とを備えたこ
    とを特徴とする携帯用電子機器の制御方法。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載の携帯用電子機器の
    制御方法において、 前記発電状態過程において、前記発電部の起電圧が基準
    値である基準電圧以上か否か、前記発電部の発電時間が
    基準値である基準時間以上継続したか否か、前記発電部
    より出力される電流が基準値である基準電流以上か否
    か、発電周波数が基準値である基準周波数以上か否かの
    うち少なくとも1つの条件を満たすか否かを判別するこ
    とにより、前記発電部が発電状態にあるか否かを判別
    し、 前記判別する条件の基準値を変更する発電検出条件変更
    過程とを備えたことを特徴とする携帯用電子機器の制御
    方法。
  29. 【請求項29】 請求項26〜28に記載の携帯用電子
    機器の制御方法であって、 前記電気エネルギー消費部は、前記電源部から電気エネ
    ルギーの供給を受けて時刻を表示する時刻表示部であ
    り、 前記動作モードは、この時刻表示部に時刻表示させる表
    示モードであることを特徴とする計時装置の制御方法。
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