JP7287841B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
このコネクタでは、端子は、インサート成形により固定ハウジングに保持される固定側被保持部と、インサート成形により可動ハウジングに保持される可動側被保持部と、固定側被保持部と可動側被保持部との間に位置する弾性変形可能な中間弾性部と、を有する。中間弾性部が弾性変形することで、可動側被保持部が固定側被保持部に対して変位する。
ここで、面沿い部が中間弾性部に隣接していると、可動側被保持部が固定側被保持部に対して変位し、中間弾性部が弾性変形するときに、固定ハウジングにおける面沿い部を保持している部分に負荷が加わる。その結果、面沿い部が固定ハウジングから剥離してしまう懸念がある。
ここで、被保持部の面沿い部が弾性部に隣接していると、変位部が被保持部に対して変位して弾性部が弾性変形するときに、ハウジングのうち、面沿い部が保持されている部分に負荷が加わり、被保持部の面沿い部がハウジングから剥離してしまう懸念がある。
このため、面沿い部を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力)が面沿い部に加わったときに、面沿い部の剥離方向被覆面が、ハウジングからの垂直抗力として、剥離方向と反対方向成分を有する力を受ける。その結果、面沿い部がハウジングから剥離することが抑制される。
ここで、固定側被保持部の面沿い部が中間弾性部に隣接していると、可動側被保持部が固定側被保持部に対して変位して中間弾性部が弾性変形するときに、固定ハウジングのうち、面沿い部が保持されている部分に負荷が加わり、固定側被保持部の面沿い部が固定ハウジングから剥離してしまう懸念がある。
このため、面沿い部を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力)が面沿い部に加わったときに、面沿い部の剥離方向被覆面が、固定ハウジングからの垂直抗力として、剥離方向とは反対方向成分を有する力を受ける。その結果、面沿い部が固定ハウジングから剥離することが抑制される。
そして、面沿い部は、端子保持壁の内側面(収容空間に面する面)に沿って延在し、固定側被保持部は、この面沿い部のみから構成される。つまり、固定側被保持部は、端子保持壁の内側面に沿って延在する面沿い部のみから構成される。
このため、端子保持壁の内側面付近の部分のみが、固定側被保持部の保持を担っている。したがって、固定側被保持部の保持力を確保したまま、端子保持壁の壁厚を小さくすることができる。
そして、面沿い部は、端子保持壁の内側面(収容空間に面する面)に沿って延在し、固定側被保持部は、この面沿い部のみから構成される。つまり、固定側被保持部は、端子保持壁の内側面に沿って延在する面沿い部のみから構成される。
このため、端子の水平部及び曲部は、基板の面に接触又は近接することとなり、基板への半田付けに用いることができる。そして、端子の曲部は、平面視で(基板に垂直な方向から見て)、端子保持壁の内側面付近に形成されることとなるので、収容空間の近くまで端子を基板に半田付けすることが可能となる。その結果、コネクタの実装強度を向上させることができる。
このため、コネクタが適切に実装されたか否かを確認することが容易である。
このため、小型化が要求されるコネクタにおいては限られたスペースに端子の中間弾性部を配置する必要があるところ、端子の中間弾性部(の一部である第1延在部や折返部)を、固定ハウジングにおける固定側被保持部を保持する部分の上方のスペースを利用して、効率的に配置できる。
但し、固定側被保持部の面沿い部と、中間弾性部の折返部との間に、端子が曲げられた部分が存在しないこととなるため、中間弾性部が弾性変形した場合、面沿い部が保持される部分に対し大きな負荷が加わりやすくなる。しかし、この態様では、第1の態様の説明で述べたとおり、面沿い部が剥離方向被覆面を有するので、面沿い部の剥離が抑制される。
ここで、可動側被保持部の面沿い部が中間弾性部に隣接していると、可動側被保持部が固定側被保持部に対して変位して中間弾性部が弾性変形するときに、可動ハウジングのうち、面沿い部が保持されている部分に負荷が加わり、可動側被保持部の面沿い部が可動ハウジングから剥離してしまう懸念がある。
このため、面沿い部を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力)が面沿い部に加わったときに、面沿い部の剥離方向被覆面が、可動ハウジングからの垂直抗力として、剥離方向とは反対方向成分を有する力を受ける。その結果、可動側被保持部の面沿い部が可動ハウジングから剥離することが抑制される。
固定側被保持部の面沿い部は、固定ハウジングの水平方向当接面に露出し、可動側被保持部の面沿い部は、可動ハウジングの水平方向当接面に露出する。
このため、固定側被保持部の面沿い部と、可動側被保持部の面沿い部とが当接する位置まで、固定ハウジングに対して可動ハウジングが変位することが可能となり、一対の水平方向当接面が対向する方向の可動域を大きく確保することができる。
また、-Z方向を嵌合方向、+Z方向を反嵌合方向ということがある。
まず、本実施形態のコネクタ100(図4)の製造方法について簡単に説明する。
なお、インサート成形の際には、端子30及び補強金具40は、図示しないそれぞれのキャリアと接続された状態(素材から切り離されていない状態)とされる。インサート成形の後、端子30及び補強金具40は、それぞれのキャリアから切り離される。
複数の端子30は、列間方向に対向するように配置される一対の端子30A,30B(図7)を含んで構成される。この一対の端子30A,30Bが、図1に示すように、ピッチ方向に多数配列される。一対の端子30A,30Bのうち列間方向一方側(+X側)に配置されたものを第1端子30Aといい、列間方向他方側(-X側)に配置されたものを第2端子30Bという。
具体的には、図12に示すように、中間弾性部33は、固定側被保持部32から上方向へ延びる第1直線部33Aと、上方が凸となるように曲げられた第1曲部33Bと、下方かつ列間方向内側の斜め方向へ延びる第2直線部33Cと、第2直線部33Cよりも他端30S側を下方へ曲げる第2曲部33Dと、をこの順に有する。
先端弾性部35は、接触部36に相手コネクタ10が接触することで弾性変形する。先端弾性部35は、可動側被保持部34と接触部36との間に位置する。先端弾性部35は、一端30K側から他端30S側へ向けて、まず列間方向内側へ延び、次に略上方(上方かつ列間方向内側の斜め方向)へ延びている。
樹脂により形成される固定ハウジング20と補強金具とにより、固定側部材20,40が構成される。
周壁21,22は、ピッチ方向両側に位置する一対のピッチ方向壁22と、列間方向両側に位置する一対の列間方向壁21と、から構成される。
列間方向壁21の下部21Lは、列間方向壁21の上部21Uに対して列間方向内側に突出するように厚みが増大されている。そして、列間方向壁21の下部21Lに、端子30の固定側被保持部32が保持される。これにより、端子30の中間弾性部33の第1直線部33Aの下部は、列間方向壁21の上部21Uの列間方向内側に位置する。
具体的には、図17、図18に示すように、補強金具40は、何れも平板状の第1平板部40A、第2平板部40B、第3平板部40C及び第4平板部40Dと、各平板部40A,40B,40C,40Dを接続する第1曲部41A、第2曲部41B及び第3曲部41Cと、を有する。各曲部41A,41B,41Cは、何れも、板厚方向に略90度曲がった部分とされる。
具体的には、固定側部材20,40のピッチ方向壁22には、下方へ窪んだ凹部24が形成される。この凹部24によって、第1平板部40Aの一部において、ピッチ方向外側の面40A1が固定ハウジング20から露出する。図26に示すように、凹部24には、インサート成形時、金型(成形用治具)が配置される。なお、図26では、金型の上型、下型等を区別せずに図示している。
また、図15に示すように、凹部24には、傾斜面24Aが形成される。傾斜面24Aは、凹部24の底であって補強金具40に隣接する側(ピッチ方向内側)に形成される。傾斜面24Aは、補強金具40に隣接する側(ピッチ方向内側)に進むに従い、上方に向かう面である。
一方、露出部43のうち両面露出部43R以外の部分は、ピッチ方向外側の面40A1(一方の面)が固定ハウジング20に被覆されると共にピッチ方向内側の面40A2(他方の面)が固定ハウジング20から露出した部分である片面露出部43Kとなっている。
短部45Bは、第2平板部40Bの幅方向中央に形成される。長部45Cは、第2平板部40Bの幅方向中央を挟んで一対形成される。一般部45Aは、第2平板部40Bのうち短部45B及び長部45C以外の部分に形成される。具体的には、一般部45Aは、短部45Bと一対の長部45Cとの間の位置に一対形成されると共に、一対の長部45Cの幅方向外側(列間方向外側)の位置にも一対形成される。
図23等に示すように、第2平板部40Bのうち長部45Cの先端側の一部は、固定側部材20,40の固定ハウジング20から露出し、それ以外の部分は、固定ハウジング20に埋没する。長部45Cの先端(ピッチ方向外側の端)は、後述するキャリア切断部46である。
また、補強金具40は、C字状部47からコネクタ上方へ延長された延長部48を有する。延長部48は、上下方向に直交する断面形状が略直線状となる。延長部48は、C字状部47のうち第1平板部40Aの下部が上方に延長されて形成される。つまり、延長部48は、第1平板部40Aの上部である。
C字状部47の上端の高さは、固定側部材20,40の列間方向壁21の高さよりも低いが、延長部48の上端の高さは、固定側部材20,40の列間方向壁21の高さよりも高い。
具体的には、補強金具40の第2平板部40Bの長部45Cの先端は、キャリアと接続していた部分である。つまり、長部45Cの先端は、キャリア切断部46である。キャリア切断部46とは、インサート成形後に補強金具40とキャリアとを繋いだ部分を切断した際にできる部分をいう。
キャリア切断部46は、1つの補強金具40に対し、2つ形成される。2つのキャリア切断部46は、補強金具の幅方向中央(列間方向中央)に対し前後対称の位置に形成される。
図13に示すように、可動ハウジング50,60は、相手コネクタ10が挿入される被挿入部66を有する。被挿入部66は、上方側に開口する空間であり、相手コネクタ10が上方から挿入される。
第1可動ハウジング50は、樹脂により形成される。
第1端子保持部51A及び第2端子保持部51Bは、共に、ピッチ方向に直線状に延在する。第1端子保持部51Aと第2端子保持部51Bとは、列間方向で対向して配置され、両者の間に空間を形成する。この空間に、端子30の一部(先端弾性部35)が位置する(図13)。
ピッチ方向外側面52Mは、法線方向をピッチ方向外側に向けた平面とされる。ピッチ方向外側面52Mは、列間方向を長手方向とし、上下方向を短手方向とする長方形状とされる。ピッチ方向外側面52Mの列間方向の寸法は、第1可動ハウジング50全体の列間方向の寸法よりも小さく形成される。ピッチ方向外側面52Mが形成される範囲は、第1可動ハウジング50の列間方向中央の範囲とされる。
縦面52X2は、ピッチ方向外側面52Mと接続する面であり、ピッチ方向内側へ延びている。縦面52X2の法線方向は、列間方向外側である。縦面52X2は、端子保持部51の列間方向内側面51Nよりも列間方向内側に位置する。
横面52X3は、縦面52X2と接続する面であり、列間方向外側へ延びている。横面52X3の法線方向は、ピッチ方向外側である。横面52X3の列間方向外側の端は、端子保持部51の列間方向外側面51Mと列間方向で一致する。
凹部52Yには、相手コネクタ10との接続状態で、相手コネクタ10の一部が配置される。つまり、凹部52Yは、可動ハウジング50,60の被挿入部66の一部を構成する(図13)。凹部52Yは、上方だけでなく、ピッチ方向内側にも開放される。
第2可動ハウジング60は、樹脂により形成される。
ピッチ方向外側壁61の中央部61Lのピッチ方向外側の面は、法線方向をピッチ方向外側へ向けた平面とされ、他の部材(本実施形態では固定側部材20,40)に当接することで、可動ハウジング50,60のピッチ方向の可動域を規定するピッチ方向当接面60Yとして機能する。
介在壁62は、ピッチ方向を壁厚方向とする壁であり、ピッチ方向に等間隔に複数配置される。複数の介在壁62は、複数の第1端子30Aに対応する列間方向一方側の複数の第1介在壁62と、複数の第2端子30Bに対応する列間方向他方側の複数の第2介在壁62と、から構成される。第1介在壁62と第2介在壁62とは、分離されている。
複数の第1介在壁62及び複数の第2介在壁62それぞれの列間方向内側の端面が、上述した、被挿入部66を形成する列間方向に対向する一対の壁面66Xとなっている。そして、隣り合う介在壁62同士の間の空間が、上述した端子配置溝66X1となっている。
上下延在部63は、第2可動ハウジング60の一対のピッチ方向外側壁61同士をピッチ方向に連結するように機能すると共に、複数の介在壁62をピッチ方向に連結するようにも機能し、第2可動ハウジング60の強度を向上させる。
上下延在部63の下端は、ピッチ方向外側壁61の下端及び介在壁62の下端と上下方向で略一致し、第2可動ハウジング60の下側の端を構成する。
上下延在部63の下部63Lと端子30の中間弾性部33の第2曲部33Dとは、近接し、上下延在部63の上部63Uと端子30の中間弾性部33の第2直線部33Cとは、中間弾性部33を変位可能とする間隔を開ける。上下延在部63の上部63Uの列間方向の外側端は、上方に向かうに従って列間方向外側へ傾斜しており、中間弾性部33の第2直線部33Cと上下方向で重なる位置に形成されると共に、中間弾性部33の第2直線部33Cと列間方向で重なる位置に形成される。
なお、本開示において、端子30の各部の配置について説明するときは、特に断らない限り、端子30が自由状態にあるときを前提としている。
列間方向張出部67Xは、第2可動ハウジング60の上部67のピッチ方向一方側から他方側までの全体に形成される。図13に示すように、列間方向張出部67Xは、端子30の中間弾性部33を上方から覆う。列間方向張出部67Xの列間方向外側の端は、端子30の中間弾性部33よりも列間方向外側に位置する。列間方向張出部67Xは、上下延在部63と接続される。
次に、固定側被保持部32及び可動側被保持部34について、詳細に説明する。
具体的には、固定ハウジング20の列間方向壁21の内側面21Nは、ピッチ方向及びコネクタ上下方向に延在する。固定側被保持部32の上方部32Aは、列間方向壁21の内側面21Nに沿うように、上方へ向けて延在する。固定側被保持部32の上方部32Aの列間方向内側の面が露出面37Aとされる。
すなわち、固定側被保持部32の上方部32Aは、固定ハウジング20の面に沿って延在する「面沿い部」であり、固定ハウジング20から露出する面(露出面37A)を有する。
図28に示すように、端子30には、板幅方向(ピッチ方向)で外側に突出する一対の凸部(固定側凸部32K)が形成される。
一対の固定側凸部32Kは、一端30K側から他端30S側へ延びる端子30において、一端30Kから他端30Sまでを全区間と見たときの一部の区間に形成される。一対の固定側凸部32Kが形成されることで、その形成された区間において、端子30の板幅が拡大される。固定側凸部32Kが形成された区間は、固定側被保持部32の途中から中間弾性部33の途中までの区間とされ、固定側被保持部32と中間弾性部33とを跨る。なお、図28に示す二点鎖線は、固定側被保持部32の始点と終点とを示す。
傾斜面32K4は、法線方向をピッチ方向に対して列間方向内側へ傾けた方向に向ける。つまり、傾斜面32K4の法線は、列間方向内側(上方部32Aが剥離する方向)の成分がプラスである。本実施形態では、この傾斜面32K4の一部が、固定ハウジング20に被覆され、「剥離方向被覆面」(剥離方向被覆面37B)に相当する。
具体的には、第1可動ハウジング50の端子保持部51の列間方向外側面51Mは、ピッチ方向及びコネクタ上下方向に延在する。可動側被保持部34の下方部34Aは、端子保持部51の列間方向外側面51Mに沿うように、下方へ向けて延在する。可動側被保持部34の下方部34Aの列間方向外側の面が露出面37Aとされる。
すなわち、可動側被保持部34の下方部34Aは、第1可動ハウジング50の面に沿って延在する「面沿い部」であり、第1可動ハウジング50から露出する面(37A)を有する。
図29に示すように、端子30には、板幅方向(ピッチ方向)で外側に突出する一対の凸部(可動側凸部34K)が形成される。
一対の可動側凸部34Kは、一端30K側から他端30S側へ延びる端子30において、一端30Kから他端30Sまでを全区間と見たときの一部の区間に形成される。一対の可動側凸部34Kが形成されることで、この形成された区間において、端子30の板幅が拡大される。可動側凸部34Kが形成された区間は、可動側被保持部34の始点から可動側被保持部34の途中までの区間とされる。なお、図29に示す二点鎖線は、可動側被保持部34の始点と終点とを示す。
傾斜面34K4は、法線方向をピッチ方向に対して列間方向外側へ傾けた方向に向ける。つまり、傾斜面34K4の法線は、列間方向外側(下方部34Aが剥離する方向)の成分がプラスである。本実施形態では、この傾斜面34K4が「剥離方向被覆面」(剥離方向被覆面37B)に相当する。
図5、図14は、「接続対象物」としての相手コネクタ10を示す。
図4~図6に示すように、「接続対象物」としての相手コネクタ10は、コネクタ100に嵌合する。図14に示すように、相手コネクタ10は、複数の相手端子70と、相手ハウジング80と、を備える。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
また、被保持部(固定側被保持部32)は、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)を含んで構成される。「面沿い部」とは、ハウジングの面に沿って延在する部分であって、ハウジングから露出する面を有する部分を意味する。
ここで、被保持部(固定側被保持部32)の面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が弾性部(中間弾性部33)に隣接していると、変位部(可動側被保持部34)が被保持部(固定側被保持部32)に対して変位し、弾性部(中間弾性部33)が弾性変形するときに、ハウジング(固定ハウジング20)のうち、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が保持されている部分に負荷が加わり、被保持部(固定側被保持部32)の面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)がハウジング(固定ハウジング20)から剥離してしまう懸念がある。
そこで、本実施形態では、図30に示すように、弾性部(中間弾性部33)に隣接する面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が、剥離方向被覆面37Bを有する。「剥離方向被覆面」とは、ハウジングに被覆された面であって、当該面の法線の剥離方向成分がプラスの面を意味する。
このため、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力、本実施形態では列間方向内側への力)が面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)に加わったときに、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)の剥離方向被覆面37Bが、ハウジング(固定ハウジング20)からの垂直抗力として、剥離方向と反対方向成分を有する力を受ける。その結果、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)がハウジング(固定ハウジング20)から剥離することが抑制される。
なお、剥離を抑制する観点からは、沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)の幅W1に対する露出面37Aの幅W2の比率は、好ましくは90%以下、より好ましくは80%以下である。
また、被保持部(可動側被保持部34)は、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)を含んで構成される。「面沿い部」とは、ハウジングの面に沿って延在する部分であって、ハウジングから露出する面を有する部分を意味する。
ここで、被保持部(可動側被保持部34)の面沿い部(下方部34A)が弾性部(中間弾性部33)に隣接していると、変位部(固定側被保持部32)が被保持部(可動側被保持部34)に対して変位し、弾性部(中間弾性部33)が弾性変形するときに、ハウジング(可動ハウジング50,60)のうち、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)が保持されている部分に負荷が加わり、被保持部(可動側被保持部34)の面沿い部(下方部34A)がハウジング(可動ハウジング50,60)から剥離してしまう懸念がある。
そこで、本実施形態では、弾性部(中間弾性部33)に隣接する面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)が、剥離方向被覆面37Bを有する。「剥離方向被覆面」とは、ハウジングに被覆された面であって、当該面の法線の剥離方向成分がプラスの面を意味する。
このため、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力、本実施形態では列間方向外側への力)が面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)に加わったときに、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)の剥離方向被覆面37Bが、ハウジング(可動ハウジング50,60)からの垂直抗力として、剥離方向と反対方向成分を有する力を受ける。その結果、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)がハウジング(可動ハウジング50,60)から剥離することが抑制される。
また、固定側被保持部32は、面沿い部(上方部32A)を含んで構成される。
ここで、固定側被保持部32の面沿い部(上方部32A)が中間弾性部33に隣接していると、可動側被保持部34が固定側被保持部32に対して変位し、中間弾性部33が弾性変形するときに、固定ハウジング20のうち面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)を保持している部分に負荷が加わり、固定側被保持部32の面沿い部(上方部32A)が固定ハウジング20から剥離してしまう懸念がある。
そこで、本実施形態では、中間弾性部33に隣接する面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が、剥離方向被覆面37Bを有する。
このため、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力、本実施形態では列間方向内側への力)が面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)に加わったときに、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)の剥離方向被覆面37Bが、固定ハウジング20からの垂直抗力として、剥離方向とは反対方向成分を有する力を受ける。その結果、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が固定ハウジング20から剥離することが抑制される。
そして、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)は、端子保持壁(列間方向壁21)の内側面21N(収容空間26に面する面)に沿って延在し、固定側被保持部32は、この面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)のみから構成される。つまり、固定側被保持部32は、端子保持壁(列間方向壁21)の内側面21Nに沿って延在する面沿い部(上方部32A)のみから構成される。
このため、端子保持壁(列間方向壁21)の内側面21N付近の部分のみが、固定側被保持部32の保持を担っている。したがって、固定側被保持部32の保持力を確保したまま、端子保持壁(列間方向壁21)の壁厚(図13における左右寸法)を小さくすることができる。
このため、端子30の水平部31A及び曲部31Bは、基板の面に接触又は近接することとなり、基板への半田付けに用いることができる。つまり、水平部31A及び曲部31Bにより半田固定部31が形成される。そして、端子30の曲部31Bは、平面視で(基板に垂直な方向から見て)、端子保持壁(列間方向壁21)の内側面21N付近に形成されることとなるので、収容空間26の近くまで端子30を基板に半田付けすることが可能となる。その結果、コネクタ100の実装強度を向上させることができる。
そして、第1延在部(第1直線部33A)及び固定側被保持部32の面沿い部(上方部32A)は、共に基板に垂直な方向に直線状に延在し、互いに直線的に接続される。
このため、小型化が要求されるコネクタ100においては限られたスペースに端子30の中間弾性部33を配置する必要があるところ、端子30の中間弾性部33(の一部である第1延在部(第1直線部33A)や折返部(第1曲部33B))を、固定ハウジング20における固定側被保持部32を保持する部分(端子保持壁、列間方向壁21)の上方のスペースを利用して、効率的に配置できる。
但し、固定側被保持部32の面沿い部(上方部32A)と、中間弾性部33の折返部(第1曲部33B)との間に、端子30が曲げられた部分が存在しないこととなるため、中間弾性部33が弾性変形した場合、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が保持される部分に対し大きな負荷が加わりやすくなる。しかし、本実施形態では、上の説明で述べたとおり、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)が剥離方向被覆面37Bを有するので、面沿い部(固定側被保持部32の上方部32A)の剥離が抑制される。
ここで、可動側被保持部34の面沿い部(下方部34A)が中間弾性部33に隣接していると、可動側被保持部34が固定側被保持部32に対して変位し、中間弾性部33が弾性変形するときに、可動ハウジング50,60のうち面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)を保持している部分に負荷が加わり、可動側被保持部34の面沿い部(下方部34A)が可動ハウジング50,60から剥離してしまう懸念がある。
そこで、本実施形態では、可動側被保持部34の面沿い部(下方部34A)が、剥離方向被覆面37Bを有する。
このため、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)を剥離させるような力(すなわち、剥離方向の力、本実施形態では列間方向外側への力)が面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)に加わったときに、面沿い部(可動側被保持部34の下方部34A)の剥離方向被覆面37Bが、可動ハウジング50,60からの垂直抗力として、剥離方向とは反対方向成分を有する力を受ける。その結果、可動側被保持部34の面沿い部(下方部34A)が可動ハウジング50,60から剥離することが抑制される。
固定側被保持部32の面沿い部(上方部32A)は、固定ハウジング20の水平方向当接面(列間方向当接面20X)に露出し、可動側被保持部34の面沿い部(下方部34A)は、可動ハウジング50,60の水平方向当接面(列間方向当接面50X)に露出する。
このため、固定側被保持部32の面沿い部(上方部32A)と、可動側被保持部34の面沿い部(下方部34A)とが当接する位置まで、固定ハウジング20に対して可動ハウジング50,60が変位することが可能となり、一対の水平方向当接面(列間方向当接面20X,50X)が対向する方向の可動域を大きく確保することができる。
次に、本実施形態の作用効果について、別の観点から説明する。
更に、可動ハウジング50,60は、端子30の可動側被保持部34を保持する端子保持部51を有する第1可動ハウジング50と、第1可動ハウジング50と一体化される第2可動ハウジング60と、を有する。
このため、第2可動ハウジング60を、端子30を保持する第1可動ハウジング50とは別に、形成することができる。したがって、第2可動ハウジング60の形状について自由度が向上する。その結果、可動ハウジング50,60の設計自由度が向上する。
なお、上記実施形態では、固定ハウジング20及び補強金具40により構成された固定側部材20,40が「固定側部材」に相当したが、「固定側部材」は、これに限定されず、例えば基板であってもよいし、他の端子であってもよい。
なお、端子30を保持する第1可動ハウジング50とは別に、第2可動ハウジング60を形成することができることは、インサート成形により可動ハウジング50,60に端子30を保持させる場合に特に有益である。
なぜなら、端子とハウジングとをインサート成形により一体成形する場合、端子のうちハウジングに保持されない部分が配置されるための空間を形成しつつ、ハウジングを成形しなければならないので、ハウジングや端子の設計自由度を確保することが難しい。特に、本実施形態のような端子30を可動ハウジングの全体と一体成形する場合、インサート成形の際、端子30のうち先端弾性部35や中間弾性部33の変位を許容するための空間を形成しつつ可動ハウジングを成形しなければならないため、可動ハウジングや端子の設計自由度を確保することが難しい。
しかし、本実施形態によれば、第2可動ハウジング60を、第1可動ハウジング50や端子30とは別に成形することができるので、第2可動ハウジング60の設計自由度を確保することができ、可動ハウジングの形状の自由度が大幅に向上する。したがって、例えば本実施形態のように、複数の端子30を備えるコネクタ100において、ピッチ方向に隣り合う端子30の中間弾性部33や先端弾性部35の間に介在する介在壁62を可動ハウジング50,60の一部である第2可動ハウジング60に形成することが容易となる。また、介在壁62と端子30の間のピッチ方向の隙間を小さくすることが容易となる。その結果、介在壁62を備えつつも、ピッチ方向に小型化されたコネクタとすることが容易となる。
なお、インサート成形は、成形金型内に端子(の一部)を配置してから、溶融樹脂を金型内に充填することで行われる。
このため、例えば、複数の端子30の中間弾性部33同士が接触することが抑制される。
このため、被挿入部66の開口縁を、端子30を保持する第1可動ハウジング50とは別に、形成することができる。
すなわち、本実施形態では、相手コネクタ10を、可動ハウジング50,60の下部を構成する第1可動ハウジング50と嵌合方向で重なる位置まで挿入できる。
このため、低背化を図りつつ、有効嵌合長を確保しやすいコネクタ100とすることができる。
更に、第2可動ハウジング60は、接触部36を変位可能に収容する「収容部」としての被挿入部66及び端子配置溝66X1を有する。このため、第2可動ハウジング60によって、端子30の接触部36が保護される。
更に、図8に示すように、第1可動ハウジング50は、複数の第1端子30Aを保持する第1端子保持部51Aと、複数の第2端子30Bを保持する第2端子保持部51Bと、第1端子保持部51Aと第2端子保持部51Bとを連結する連結部52と、を有する。
このため、連結部52により、第1端子保持部51Aと第2端子保持部51Bとの相対位置関係が維持されるので、第1端子保持部51Aと第2端子保持部51Bとが分離されている態様と比較して、第1可動ハウジング50と第2可動ハウジング60との一体化が容易となる。
このため、低背化を図りつつ、有効嵌合長を確保しやすいコネクタ100とすることができる。また、第1端子保持部51A及び第2端子保持部51Bのうち、一方側連結部52A及び他方側連結部52Bが連結する部分が、第1端子保持部51A及び第2端子保持部51Bのピッチ方向一方側と他方側の端部であるので、第1端子保持部51Aと第2端子保持部51Bとの間の空間(であって相手コネクタ10が挿入可能とされる空間)のピッチ方向の寸法が大きくなる。
また、本実施形態では、第1可動ハウジング50は、当該第1可動ハウジング50の連結部52において第2可動ハウジング60と結合(溶着、接着など)されている。つまり、連結部52は、一対の端子保持部51を連結する機能に加えて、第2可動ハウジング60との結合の機能を有する。このため、端子保持部51においてのみ第2可動ハウジング60と結合される態様と比較して、結合力を確保しやすい。また、結合力を確保できるため、端子保持部51を大型化する必要性が減少する。
また、第1可動ハウジング50の連結部52においてのみ第2可動ハウジング60と結合し、端子保持部51において結合させないことで、結合力を確保しつつも、結合作業(溶着作業、接着作業)を容易にできる。
このため、第1可動ハウジング50の強度を確保しつつ、有効嵌合長を長くすることができる。
このため、第1端子保持部51Aと第2端子保持部51Bとの間の空間を利用して、端子30の先端弾性部35を容易に配置することができる。
このため、嵌合方向に露出する境界部X1に対し、嵌合方向(下方)から一体化作業(例えばレーザを照射することによるレーザ溶着作業)を行うことができる。
また、第2可動ハウジング60のピッチ方向一方側の部分(上記例ではピッチ方向外側壁61)に形成された延長部69と、第2可動ハウジング60のピッチ方向他方側の部分(上記例ではピッチ方向外側壁61)に形成された延長部69とは、第1可動ハウジング50を、ピッチ方向(嵌合方向に直交する方向)から挟み込むように配置される。このため、第1可動ハウジング50と第2可動ハウジング60とのピッチ方向(嵌合方向に直交する方向)での位置決めを行うことができる。
次に、本実施形態の作用効果について、更に別の観点から説明する。
また、補強金具40と固定ハウジング20との一体化は、インサート成形により行われる。このため、圧入により一体化される態様と比較して、製造の際、圧入工程が不要となる。
すなわち、補強金具40の片面露出部43Kの一方の面(ピッチ方向外側の面40A1)が固定ハウジング20に被覆されるので、両方の面が樹脂部から露出する部分と比較して、当該部分(片面露出部43K)を固定ハウジングの強度向上に効果的に寄与させることができる。
また、インサート成形をする際、補強金具40の片面露出部43Kの他方の面(ピッチ方向内側の面40A2)に金型を接触させることで、補強金具40を支持することができる。補強金具40を支持することで、溶融樹脂が補強金具40を押して補強金具40が変形することを抑制することができる。
このため、図26に示すように、可動ハウジング50,60が収容される収容空間26を形成するために用いる金型によって、片面露出部43Kの他方の面(ピッチ方向内側の面40A2)を支持することができる。したがって、金型を複雑化しなくともよく、製造しやすいコネクタ100とすることができる。
このため、周壁21,22の壁厚方向と同じ方向を板厚方向とする第1平板部40Aによって、固定側部材20,40の周壁21,22を効果的に補強することができる。更に、第1平板部40Aを支持した状態でインサート成形をすることができるので、高温環境下での周壁21,22の変形を抑制することができる。
このため、図26に示すように、固定ハウジング20と補強金具40とをインサート成形する際、補強金具40の片面露出部43Kと両面露出部43Rの他方の面(ピッチ方向内側の面40A2)に金型を接触させると共に、両面露出部43Rの一方の面(ピッチ方向外側の面40A1)にも金型を接触させることで、補強金具40を支持することができる。補強金具40の両面露出部43Rを両面から支持することで、溶融樹脂に補強金具40が押されて補強金具40が変形することをより確実に抑制することができる。
特に、本実施形態では、補強金具40の上端において、補強金具40がその破断面(板端面43R3、図24参照)を上方に向けているところ、固定ハウジング20の上方部20Uによって、この破断面と可動ハウジング50,60との当接が防止されている。このため、可動ハウジング50,60の破損などが抑制される。
固定側部材20,40に対して可動ハウジング50,60が相対変位すると、端子30の中間弾性部33が変形する。
仮に、固定側部材20,40に応力が残っていると、高温環境下(特にリフロー半田付け時)に置かれた場合に、固定側部材20,40が変形しやすい。特に、小型のコネクタにおいては固定ハウジングの樹脂壁が薄くなるため大きく変形しやすい。
本実施形態では、固定側部材20,40に残る応力が抑制されるので、コネクタを小型化しやすい。
次に、変形例に係る端子130について説明する。
変形例の端子130は、固定側被保持部32及び可動側被保持部34付近の構造が、上記実施形態の端子30と相違する。
端子30のうち、固定側凸部32Kが形成された区間(つまり板幅が拡大された区間)が固定側拡大幅部32Lとされる。
図36に示すように、固定側拡大幅部32Lの列間方向内側の面のうち、凹部32Mが形成された部分は、固定ハウジング20に被覆され、凹部32Mが形成されていない部分は、固定ハウジング20から露出する。
凹部32Mには、法線方向をピッチ方向内側に向けた面(剥離方向被覆面37B)が形成される。本変形例では、この面が「剥離方向被覆面」に相当する。
図36に示すように、凹部34Mには、法線方向をピッチ方向外側に向けた面(剥離方向被覆面37B)が形成される。本変形例では、この面が「剥離方向被覆面」に相当する。
なお、コネクタの製造工程は、上記実施形態で説明した工程から変更してもよい。例えば、固定ハウジングと端子との一体化は、圧入により行われてもよい。
しかし、本開示の「端子」はこれに限定されない。例えば、端子は、第1可動ハウジングに保持されると共に、第2可動ハウジングにも保持されるものであってもよい。つまり、端子を保持する機能の一部を第2可動ハウジングが担っていてもよい。このような態様であっても、端子を保持する機能の全部を第2可動ハウジングが担う態様と比較して、第2可動ハウジングの形状についての自由度が向上し、その結果、可動ハウジングの設計自由度が向上する。
例えば、端子30を作成する際、素材に対する打ち抜き加工によって形成される破断面(図37参照)を「剥離方向被覆面」として機能させてもよい。
しかし、本開示の「面沿い部に隣接した弾性部」は中間弾性部33に限定されない。接続対象物と接触する接触部を相対変位させるための先端弾性部も、面沿い部に隣接するものであれば、本開示の「面沿い部に隣接した弾性部」に相当し得る。
10 相手コネクタ(接続対象物)
20,40 固定側部材
20 固定ハウジング
20X,50X 列間方向当接面(水平方向当接面)
21 列間方向壁(端子保持壁)
21N 内側面(収容空間に面する面)
26 収容空間
30 端子
31 半田固定部
31A 水平部
31B 曲部
32 固定側被保持部(被保持部)
32A 上方部(面沿い部)
33 中間弾性部(弾性部)
33A 第1直線部(第1延在部)
33B 第1曲部(折返部)
33C 第2直線部(第2延在部)
33D 第2曲部(第2延在部)
34 可動側被保持部(被保持部)
34A 下方部(面沿い部)
37A 露出面(ハウジングから露出する面)
37B 剥離方向被覆面
50,60 可動ハウジング
Claims (10)
- ハウジングと、
端子と、を備えるコネクタであって、
前記端子は、
インサート成形により前記ハウジングに保持される被保持部と、
前記被保持部に対して変位可能に構成される変位部と、
前記被保持部と前記変位部との間に位置する弾性変形可能な弾性部と、を有し、
前記被保持部は、前記ハウジングの面に沿って延在する部分であって、前記ハウジングから露出する面を有する面沿い部を含んで構成され、
前記面沿い部は、
前記弾性部に隣接すると共に、
前記ハウジングに被覆された面であって、当該面の法線の剥離方向成分がプラスの面である剥離方向被覆面を有する、
コネクタ。 - 固定対象物に対して固定可能に構成される固定ハウジングと、
前記固定ハウジングに対して変位可能に構成される可動ハウジングと、
端子と、を備えるコネクタであって、
前記端子は、
インサート成形により前記固定ハウジングに保持される固定側被保持部と、
前記固定側被保持部に対して変位可能に構成され、前記可動ハウジングに保持される可動側被保持部と、
前記固定側被保持部と前記可動側被保持部との間に位置する弾性変形可能な中間弾性部と、を有し、
前記固定側被保持部は、前記固定ハウジングの面に沿って延在する部分であって、前記固定ハウジングから露出する面を有する面沿い部を含んで構成され、
前記面沿い部は、
前記中間弾性部に隣接すると共に、
前記固定ハウジングに被覆された面であって、当該面の法線の剥離方向成分がプラスの面である剥離方向被覆面を有する、
コネクタ。 - 前記固定ハウジングは、前記固定側被保持部を保持すると共に、前記可動ハウジングの全部又は一部が収容される収容空間を形成する壁である端子保持壁を有し、
前記面沿い部は、前記端子保持壁の前記収容空間に面する面である内側面に沿って延在し、
前記固定側被保持部は、前記面沿い部のみから構成される、
請求項2に記載のコネクタ。 - 前記固定ハウジングは、前記固定側被保持部を保持すると共に、前記可動ハウジングの全部又は一部が収容される収容空間を形成する壁である端子保持壁を有し、
前記面沿い部は、前記端子保持壁の前記収容空間に面する面である内側面に沿って延在し、
前記端子は、
前記固定対象物としての基板に沿うように構成された水平部と、
前記水平部と前記面沿い部とを接続する曲部と、を有する、
請求項2又は請求項3に記載のコネクタ。 - 前記固定ハウジングは、前記固定側被保持部を保持すると共に、前記可動ハウジングの全部又は一部が収容される収容空間を形成する壁である端子保持壁を有し、
前記面沿い部は、前記端子保持壁の前記収容空間に面する面である内側面に沿って延在し、
前記固定側被保持部は、前記面沿い部のみから構成され、
前記端子は、
前記固定対象物としての基板に沿うように構成された水平部と、
前記水平部と前記面沿い部とを接続する曲部と、を有し、
前記水平部の一部は、前記基板に垂直な方向から見て、前記端子保持壁に対して前記収容空間とは反対側にはみ出している、
請求項2~請求項4の何れか1項に記載のコネクタ。 - 前記中間弾性部は、
前記固定対象物としての基板から離れる方向に延びる第1延在部と、
前記基板に近づく方向に延びる第2延在部と、
前記第1延在部と前記第2延在部とを接続する折返部と、を有し、
前記第1延在部及び前記面沿い部は、共に前記基板に垂直な方向に直線状に延在し、互いに直線的に接続される、
請求項2~請求項5の何れか1項に記載のコネクタ。 - 前記可動側被保持部は、インサート成形により前記可動ハウジングに保持され、
前記可動側被保持部は、前記可動ハウジングの面に沿って延在する部分であって、前記可動ハウジングから露出する面を有する面沿い部を含んで構成され、
前記可動側被保持部の前記面沿い部は、
前記中間弾性部に隣接すると共に、
前記可動ハウジングに被覆された面であって、当該面の法線の剥離方向成分がプラスの面である剥離方向被覆面を有する、
請求項2~請求項6の何れか1項に記載のコネクタ。 - 前記固定ハウジング及び前記可動ハウジングは、互いに当接することで前記固定ハウジングに対する前記可動ハウジングの前記固定対象物としての基板に沿った可動域を制限する一対の水平方向当接面を有し、
前記固定側被保持部の前記面沿い部は、前記固定ハウジングの前記水平方向当接面に露出し、前記可動側被保持部の前記面沿い部は、前記可動ハウジングの前記水平方向当接面に露出する、
請求項7に記載のコネクタ。 - 前記面沿い部の前記ハウジングから露出する前記面である露出面は、前記ハウジングの前記面と面一の関係である、
請求項1に記載のコネクタ。 - 前記面沿い部の前記固定ハウジングから露出する前記面である露出面は、前記固定ハウジングの前記面と面一の関係である、
請求項2~請求項8の何れか一項に記載のコネクタ。
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