JP7287277B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

ヘッドアップディスプレイ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7287277B2
JP7287277B2 JP2019551224A JP2019551224A JP7287277B2 JP 7287277 B2 JP7287277 B2 JP 7287277B2 JP 2019551224 A JP2019551224 A JP 2019551224A JP 2019551224 A JP2019551224 A JP 2019551224A JP 7287277 B2 JP7287277 B2 JP 7287277B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
lens
light source
display device
blue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019551224A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019087912A1 (ja
Inventor
裕輝 春山
千秋 渋谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Seiki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Seiki Co Ltd filed Critical Nippon Seiki Co Ltd
Publication of JPWO2019087912A1 publication Critical patent/JPWO2019087912A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7287277B2 publication Critical patent/JP7287277B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K35/00Instruments specially adapted for vehicles; Arrangement of instruments in or on vehicles
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/01Head-up displays

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来から、例えば、特許文献1に記載されるように、白色の光を出射する白色LED(Light Emitting Diode)光源と、白色LED光源からの光を略平行化するレンズと、レンズを経た光により照明される液晶表示パネルと、を備えるヘッドアップディスプレイ装置が知られている。
特開2016-218391号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、後述する種々の原因により、図12に示すように、白色LED光源119から出射された光の周縁部90が中心部91に比べて黄色味を帯びるイエローリング現象が生じて照明ムラとなる。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、イエローリング現象を緩和できるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置は、青色光を出射する青色光源素子と、前記青色光源素子からの前記青色光が透過することにより前記光として白色光を生成する黄色蛍光体と、を備えた白色LEDと、前記白色光源からの光が透過するレンズと、前記レンズに形成され、前記光の前記レンズへの入射角度が大きくなるにつれて、前記光に含まれる赤色波長成分及び緑色波長成分の反射率を前記光に含まれる青色波長成分の反射率に対して増加させる誘電体多層膜と、を備える。そして、前記誘電体多層膜の入射角度5°における分光反射率を、波長450~640nmの範囲が1%以下、かつ、波長400~700nmの範囲が2%以下、波長450~640nmの範囲を1としたとき、波長400~700nmの範囲が2とした。
本発明によれば、ヘッドアップディスプレイ装置において、イエローリング現象を緩和することができる。
本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置が搭載された車両の模式図である。 本発明の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の模式的な断面図である。 本発明の一実施形態に係る白色光源の模式図である。 白色光源の発光面を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る第1のレンズの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る第3のレンズの平面図、側面図及び正面図である。 本発明の一実施形態に係る第1のレンズに反射防止膜が形成されている場合の白色光源からの光の光路を示す図である。 レンズに反射防止膜が形成されていない場合の白色光源からの光の光路を示す図である。 本発明の一実施形態に係る反射防止膜における波長と反射率との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る入射角度が変化した場合の波長と反射率との関係を模式的に示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る反射防止膜における光の入射角度と各色成分の反射率との関係を示すグラフである。 イエローリング現象を示す模式図である。 第1のレンズの各凸レンズ部のイエローリング現象を示す模式図である。
本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置と呼ぶ)の一実施形態について、図面を参照して説明する。以下では、X方向は車両の前後方向に一致し、Y方向は車両の幅方向に一致し、Z方向は車両の高さ方向に一致する。
図1に示すように、HUD装置10は、例えば、車両200のダッシュボード内に設置される。HUD装置10は、車両200の投射部材の一例であるフロントガラス201に向けて車両情報を含む画像を表す表示光Lを出射する。視認者1(例えば車両200の運転者)は、フロントガラス201を反射した表示光Lを受けることによりフロントガラス201を通して車両情報を含む虚像Vを視認可能となる。
図2に示すように、HUD装置10は、表示装置11と、凹面鏡20と、ハウジング30と、放熱部材40と、を備える。
ハウジング30は、光不透過性樹脂又は光不透過性金属で形成されるとともに、中空の略直方体をなす。ハウジング30は、Z方向においてフロントガラス201に対向する位置に開口部30aが形成されている。この開口部30aには、表示光Lが通過するアクリルなどの光透過性樹脂からなる湾曲板状の窓部31が嵌め込まれている。
放熱部材40は、ハウジング30の外部に露出するように表示装置11に固定されている。放熱部材40は、例えばアルミニウム等の金属又は熱伝導性樹脂により形成される。放熱部材40は、表示装置11が発する熱を外部に放出する。
表示装置11は、照明装置11aと、照明装置11aにより照明されることにより表示光Lを出射する液晶装置11bと、を備える。
照明装置11aは、第1~第3のレンズ21~23と、複数の白色光源19と、回路基板16と、第1のケース体14と、反射防止膜(ARコーティング:Anti Reflection Coating)28a,28bと、を備える。
回路基板16は、長方形板状に形成されるプリント基板である。回路基板16の一方の面は放熱部材40に面接触し、回路基板16の他方の面には複数の白色光源19が実装されている。
各白色光源19は、例えば、表面実装型の白色LEDからなり、ほぼ白色の光Lwを出射する。白色光源19は、回路基板16上に、マトリックス状に配置されている。本例では、白色光源19は、2行×6列のマトリックス状に配置される。なお、本例では、行方向はZ方向であり、列方向はY方向である。
図3に示すように、白色光源19は、青色LED素子である青色光源素子19aと、黄色蛍光体19bと、パッケージ19cと、を備える。パッケージ19cは、光不透過性金属又は光不透過性樹脂により形成され、収容凹部19dを備える。収容凹部19dの底面には、白色光源19が設けられ、収容凹部19d内には黄色蛍光体19bが充填されている。青色光源素子19aは、青色光を黄色蛍光体19bに出射する。黄色蛍光体19bは、青色光源素子19aからの青色光の波長を変化させることによりほぼ白色の光Lwを生成し、その光Lwを外部に放射する。
図2に示すように、第1のケース体14は、例えば、光不透過性樹脂にて長方形の筒状に形成される。第1のケース体14は、その内部空間に複数の白色光源19が実装された回路基板16と第1~第3のレンズ21~23を保持する。
第1~第3のレンズ21~23は、白色光源19に近い位置から第1のレンズ21、第2のレンズ22及び第3のレンズ23の順で設置される。白色光源19からの光Lwは、第1~第3のレンズ21~23を透過する。
詳しくは、第1のレンズ21は、光透過性樹脂又は光透過性ガラスにより長方形板状に形成されている。第1のレンズ21は、光が入射する入射面21iと、第1のレンズ21をその厚さ方向に透過した光を出射する出射面21oと、を備える。第1のレンズ21には、マトリックス状に配置された複数の凸レンズ部21aが形成されている。
図5に示すように、第1のレンズ21の凸レンズ部21aは、両凸レンズ状に形成されるとともに、上述した白色光源19と同様に2行×6列のマトリックス状に配置されている。各凸レンズ部21aは、各白色光源19からの光Lwを受けるように、各白色光源19に対向して位置する。図13に示すように、X方向から見て、各凸レンズ部21aの中央に各白色光源19が位置する。各凸レンズ部21aは、白色光源19から出射される光を集光するとともに、光をX方向に沿うように略平行化する機能を有する。
図2に示すように、第1のレンズ21における入射面21i及び出射面21oには、後述するようにイエローリング現象を緩和する反射防止膜28a,28bが形成されている。反射防止膜28a,28bの構成及び作用については後で詳述する。
第2のレンズ22は、光透過性樹脂又は光透過性ガラスにより長方形板状に形成される。詳しくは、第2のレンズ22は、光が入射する入射面22iと、第2のレンズ22をその厚さ方向に通過した光が出射する出射面22oとを備える。
第2のレンズ22の入射面22iには、複数(本例では11個)のシリンドリカルレンズ部22aが形成されている。第2のレンズ22の出射面22oには、複数(本例では11個)のシリンドリカルレンズ部22bが形成されている。各シリンドリカルレンズ部22a,22bは、第2のレンズ22のY方向に沿って半円柱状に延出し、第2のレンズ22のZ方向に沿って配列されている。
第2のレンズ22の入射面22iは、そのシリンドリカルレンズ部22aによって、光をZ方向に拡散する機能を有する。第2のレンズ22のシリンドリカルレンズ部22a,22bのピッチ及び曲率半径に基づき、光の拡散角度を調整することができる。また、第2のレンズ22の出射面22oは、そのシリンドリカルレンズ部22bによって、完全に平行化されていない光の拡散角度を調整する機能を有する。
第3のレンズ23は、光透過性樹脂又は光透過性ガラスにより長方形板状に形成される。詳しくは、第3のレンズ23は、光が入射する入射面23iと、第3のレンズ23の内部をその厚さ方向に通過した光が出射する出射面23oと、を備える。
図6に示すように、第3のレンズ23の入射面23iには、複数(本例では16個)のシリンドリカルレンズ部23aが形成されている。シリンドリカルレンズ部23aは、第3のレンズ23のZ方向に沿って半円柱状で延出するとともに、第3のレンズ23のY方向に沿って配列されている。第3のレンズ23の入射面23iは、そのシリンドリカルレンズ部23aによって光をY方向に拡散する機能を有する。
第3のレンズ23の出射面23oは、後述する液晶表示パネル18に合わせて光を拡散可能に凹トロイダル面で形成されている。すなわち、第3のレンズ23の出射面23oには、第3のレンズ23のZ方向及びY方向に沿って凹状の曲面が形成されている。第3のレンズ23の出射面23oは、後述する液晶表示パネル18全域を照明するように光を拡散する機能を有する。
図2に示すように、液晶装置11bは、液晶表示パネル18と、光拡散部材17と、第2のケース体15と、を備える。
第2のケース体15は、光不透過性樹脂により形成され、光拡散部材17及び液晶表示パネル18を保持する。第2のケース体15は、光拡散部材17及び液晶表示パネル18の周囲を囲む長方形の枠状に形成されている。
光拡散部材17及び液晶表示パネル18は、それぞれYZ平面に沿って延出し、互いに対面する。光拡散部材17は、第3のレンズ23に近い位置に設けられ、液晶表示パネル18は、X方向において凹面鏡20に対向する位置に設けられている。
液晶表示パネル18は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶表示パネルにより構成される。液晶表示パネル18は、図示しない制御部による制御のもと、その画素毎に透過状態及び不透過状態の何れかに切り替える。これにより、液晶表示パネル18は、第3のレンズ23を透過した光を受けて、画像に応じた表示光Lを出射する。
光拡散部材17は、何れも図示しない、光透過性樹脂からなる基材と、この基材に形成されシボ加工された光拡散部と、を備える。
凹面鏡20は、表示装置11からの表示光Lを反射させつつ表示光Lが表す像を拡大し、その拡大した像をフロントガラス201に照射する。凹面鏡20は、何れも図示しない、例えばポリカーボネート等の樹脂からなるホルダと、そのホルダに形成され例えばアルミニウム等の金属からなる反射層とを備える。
上記背景技術においても説明したイエローリング現象の発生原因としては主に下記の(a)~(c)の3つの原因が考えられる。本実施形態では、第1のレンズ21に反射防止膜28a,28bが形成されることにより、イエローリング現象を緩和している。
(a)光の黄色蛍光体19bの通過距離に応じた色ムラ
図3に示すように、青色光源素子19aの出射角度が大きくなるにつれて青色光源素子19aからの光が黄色蛍光体19bを通過する距離Dが長くなり、この距離Dが長くなるにつれて黄色蛍光体19bから出射される光Lwの色が黄色に近くなる。これにより、図12に示すように、各白色光源19から照射される光の周縁部90が中心部91よりも黄色味を帯びるイエローリング現象が生じる。
(b)白色光源19の発光面の色ムラ
図3に示すように、青色光源素子19aから出射される光B1は、黄色蛍光体19b内において反射することなく黄色蛍光体19bから出射される。この光B1は白色光となる。一方、青色光源素子19aから出射される光B2は、黄色蛍光体19b内において黄色蛍光体19bの出射面、収容凹部19dの側面及び底面等に反射したうえで黄色蛍光体19bから出射される。この光B2は、光B1よりも黄色蛍光体19bから出射するまでの光路が長くなるため黄色光となる。
図4に示すように、白色光源19の発光面19sは、白色光である光B1が出射される白色領域19wと、白色領域19wの外周に形成され、黄色光である光B2が出射される黄色領域19yとに分かれる。これにより、図12に示すように、各白色光源19から照射される光の周縁部90が中心部91よりも黄色味を帯びるイエローリング現象が生じる。
(c)レンズによる光の分散
レンズの内部を通過する光は、その光の波長に応じて屈折率が異なるため、光の波長毎に光路が異なる。この光の性質を光の分散と呼ぶ。これにより、図8に示すように、白色光源19からの光Lwが本実施形態と異なり反射防止膜28a,28bが形成されない凸レンズ部121aに入射すると、この光Lwのうち赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgは、青色波長成分Lbに比べて、凸レンズ部121aの周縁部に向かう。このため、凸レンズ部121aの周縁部が赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgにより形成される黄色となるイエローリング現象が生じる。
以上、イエローリング現象の発生原因の説明を終了する。
次に、図7を参照しつつ、反射防止膜28a,28bの構成及び作用について説明する。
第1のレンズ21の入射面21iには反射防止膜28aが形成され、第1のレンズ21の出射面21oには反射防止膜28bが形成されている。
反射防止膜28a,28bは、図7及び図11に示すように、白色光源19からの光Lwの第1のレンズ21の入射面21iへの入射角度αが大きくなるにつれて、光Lwのうち赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgの反射率が光Lwのうち青色波長成分Lbの反射率に対して増加する性質を有する誘導体多層膜からなる。一例として、赤色波長成分Lrは610nmの波長を有し、緑色波長成分Lgは560nmの波長を有し、青色波長成分Lbは470nmの波長を有する。
図7に示すように、光Lwの入射角度αは、光Lwの入射光線方向と第1のレンズ21の入射面21iの法線方向とがなす角度である。よって、光Lwの入射角度αが大きくなるほど、凸レンズ部21aの中心から周縁部に近くなる。このため、上述した反射防止膜28a,28bの性質により、光Lwの入射角度αが大きくなる位置、すなわち凸レンズ部21aの周縁部において、反射防止膜28a,28bにより赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgが凸レンズ部21aにおいて反射され易く、かつ透過しづらくなる。この結果、凸レンズ部21aの周縁部において赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgにより生成される黄色の光強度が低下し、イエローリング現象を緩和することができる。
上述した反射防止膜28a,28bの性質を実現するために、誘導体多層膜において生じるいわゆるブルーシフトという現象を利用している。このブルーシフトは、図10に模式的に示すように、光Lwの入射角度αが大きくなるにつれて、反射率が最小となる波長Pが短波長側へ、すなわち青側へシフトすることを言う。図10の例では、第1の入射角度α1の場合、図10の実線で示す曲線C1により波長に対する反射率が示され、第1の入射角度α1よりも大きい第2の入射角度α2の場合、図10の破線で示す曲線C2により波長に対する反射率が示される。これにより、光Lwの入射角度αが大きくなる位置、すなわち凸レンズ部21aの周縁部において、青色波長成分Lbの反射率を赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgの反射率に対して小さく、言い換えると、赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgの反射率を青色波長成分Lbの反射率に対して大きくすることができる。このため、上述のように、イエローリング現象を緩和することができる。
一例として、反射防止膜28a,28bは、図9に示すように、入射角度αが5°以下における一面あたりの反射率が、波長450~640nmの範囲において1%以下かつ波長400~700nmの範囲において2%以下となる分光特性を有する誘電体多層膜が好ましい。また、反射防止膜28a,28bは、図9に示すように、入射角度αが5°以下における一面あたりの反射率の比率が、波長450~640nmの範囲を1としたとき、波長400~700nmの範囲が2となる分光特性を有する誘電体多層膜が好ましい。これにより、イエローリング現象を緩和することができる。なお、この分光特性は一例であり、イエローリング現象を緩和することができれば、反射防止膜28a,28bはこの分光特性とは異なる分光特性を有していてもよい。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)HUD装置10は、白色光源19と、白色光源19からの光Lwが透過する第1のレンズ21と、第1のレンズ21に形成され、光Lwの第1のレンズ21への入射角度αが大きくなるにつれて、光Lwに含まれる赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgの反射率を光Lwに含まれる青色波長成分Lbの反射率に対して増加させる誘電体多層膜である反射防止膜28a,28bと、を備える。
この構成によれば、反射防止膜28a,28bにより、図12に示すイエローリング現象における周縁部90の黄色光を形成する赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgの反射率が青色波長成分Lbの反射率に対して増加される。これにより、赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgの光強度が弱まり、周縁部90の色を中心部91の色に近づけることができる。よって、イエローリング現象を緩和することができる。
また、反射防止膜28a,28bを第1のレンズ21に形成するだけなので、イエローリング現象を緩和するために、新たなレンズ等の光学素子を追加する必要がなく、簡易な構成により、イエローリング現象を緩和することができる。
(2)HUD装置10は、第1のレンズ21を含む第1~第3のレンズ21~23を備え、反射防止膜28a,28bが形成される第1のレンズ21は、第1~第3のレンズ21~23のうち白色光源19に最も近い位置に設けられる。
この構成によれば、イエローリング現象をより緩和することができる。
(3)白色光源19は、青色光を出射する青色光源素子19aと、青色光源素子19aからの青色光が透過することにより白色光を生成する黄色蛍光体19bと、を備える。
この種の白色光源19が採用される場合、上述したイエローリング現象の発生原因の(a)及び(b)により、イエローリング現象が顕著となりやすい。よって、この状況において、反射防止膜28a,28bによりイエローリング現象を緩和することは特に有益である。
(4)第1のレンズ21は、互いに隣接して配置される複数の凸レンズ部21aを備え、複数の白色光源19は、それぞれ複数の凸レンズ部21aに対向して位置する。
仮に第1のレンズ21に反射防止膜28a,28bが形成されない場合、上述したイエローリング現象により、図13に示すように、各凸レンズ部21aから出射した光の周縁部21oが光の中心部21cよりも黄色味を帯びる。白色光源19が凸レンズ部21aに対応してマトリックス状に配置される場合、凸レンズ部21aの数だけ黄色味を帯びた周縁部21oが形成され、さらに互いに隣り合う周縁部21oの少なくとも一部が重なり合うことにより黄色味が増すことも想定される。このように、イエローリング現象が目立ちやすい構成を有するHUD装置10において、反射防止膜28a,28bによりイエローリング現象を緩和することは特に有益である。
(5)HUD装置10は、第1~第3のレンズ21~23を経た白色光源19からの光Lwにより照明されることにより表示光Lを出射する液晶表示パネル18と、表示光Lを投射部材の一例であるフロントガラス201に向けて反射する凹面鏡20と、を備える。
凹面鏡20は、イエローリング現象に伴い黄色味を帯びた周縁部21oを含む光を拡大したうえで虚像Vとして表示する。このように、HUD装置10は、イエローリング現象によって虚像Vの視認性が低下しやすい構成であるため、反射防止膜28a,28bによりイエローリング現象を緩和することは特に有益である。
(6)反射防止膜28a,28bは、それぞれ第1のレンズ21の入射面21i及び出射面21oに形成される、
この構成によれば、入射面21iの反射防止膜28aと出射面21oの反射防止膜28bの2箇所にて、青色波長成分Lbに比べて高い反射率で赤色波長成分Lr及び緑色波長成分Lgが反射される。このため、反射防止膜を第1のレンズ21の入射面21i及び出射面21oの何れか一方に形成した場合に比べて、イエローリング現象をより緩和することができる。
(変形例)
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
上記実施形態においては、第1のレンズ21に反射防止膜28a,28bが形成されていたが、反射防止膜が形成されるレンズは第1のレンズ21に限らず、第2のレンズ22又は第3のレンズ23であってもよい。また、第1~第3のレンズ21~23のうち何れか2つに反射防止膜が形成されてもよいし、第1~第3のレンズ21~23の全てに反射防止膜が形成されてもよい。
上記実施形態においては、第1のレンズ21の入射面21i及び出射面21oに反射防止膜28a,28bが形成されていたが、2つの反射防止膜28a,28bの何れか一方を省略してもよい。第1のレンズ21以外のレンズに反射防止膜を形成する場合も、入射面と出射面の何れかに反射防止膜を形成してもよいし、入射面と出射面の両方に反射防止膜を形成してもよい。入射面と出射面の何れかに反射防止膜を形成する場合は、出射面に形成することが好ましい。
上記実施形態では、白色光源19は表面実装型の白色LEDであったが、これに限らず、砲弾型、チップオンボード型等の他の種類のLEDであってもよい。さらに、白色光源19は、LEDであったが、その他白熱電球等の光源であってもよい。白色光源19として表面実装型の白色LED以外の種類が採用された場合であっても、少なくとも上述したイエローリング現象の発生原因の(c)の原因によりイエローリングが発生する。
上記実施形態においては、HUD装置10及び照明装置11aは、第1~第3のレンズ21~23を備えていたが、第2のレンズ22及び第3のレンズ23を省略してもよい。また、光拡散部材17を省略してもよい。
上記実施形態における第1~第3のレンズ21~23の形状は適宜変更可能である。例えば、第2のレンズ22の出射面22oに形成されるシリンドリカルレンズ部22bを省略し、その出射面22oを平面状に形成してもよい。第3のレンズ23の出射面は凸レンズ形状、自由曲面形状、単純球面形状、シリンドリカル面形状又は非球面形状であってもよい。第1のレンズ21の凸レンズ部21aは、両凸レンズ状に形成されていたが、平凸レンズ状、フレネルレンズ状で形成してもよい。
上記実施形態における凹面鏡20を省略してもよい。この場合、表示装置11からの表示光Lが直接に投射部材(例えば、フロントガラス201)に照射されてもよい。
また、HUD装置10は、表示装置11からの表示光Lを凹面鏡20に向けて反射させる平面鏡等からなるリレー部材を備えていてもよい。
上記実施形態では、HUD装置10は、車両200に搭載されていたが、車両以外の飛行機、船等の乗り物に搭載されてもよい。また、HUD装置10は、表示光Lをフロントガラス201に照射していたが、表示光Lを投射部材として専用のコンバイナに照射してもよい。
上記実施形態における液晶表示パネル18はTFT型に限らず、セグメント型であってもよい。
1 視認者
10 ヘッドアップディスプレイ装置,HUD装置
11 表示装置
11a 照明装置
11b 液晶装置
14 第1のケース体
15 第2のケース体
16 回路基板
17 光拡散部材
18 液晶表示パネル
19 白色光源
19a 青色光源素子
19b 黄色蛍光体
19c パッケージ
19d 収容凹部
20 凹面鏡
21 第1のレンズ
21a,121a 凸レンズ部
21i,22i,23i 入射面
21o,22o,23o 出射面
22 第2のレンズ
23 第3のレンズ
28a,28b 反射防止膜
α 入射角度
Lb 青色波長成分
Lg 緑色波長成分
Lr 赤色波長成分

Claims (4)

  1. 青色光を出射する青色光源素子と、前記青色光源素子からの前記青色光が透過することにより前記光として白色光を生成する黄色蛍光体と、を備えた白色LEDと、
    前記白色LEDからの光が透過するレンズと、
    前記レンズに形成され、前記光の前記レンズへの入射角度が大きくなるにつれて、前記光に含まれる赤色波長成分及び緑色波長成分の反射率を前記光に含まれる青色波長成分の反射率に対して増加させる誘電体多層膜と、を備える、
    前記誘電体多層膜の入射角度5°における分光反射率が、波長450~640nmの範囲が1%以下、かつ、波長400~700nmの範囲が2%以下、であり、波長450~640nmの範囲を1としたとき、波長400~700nmの範囲が2である、
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記レンズを含む複数のレンズを備え、
    前記誘電体多層膜が形成される前記レンズは、前記複数のレンズのうち前記白色LEDに最も近い位置に設けられる、
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記レンズは、互いに隣接して配置される複数の凸レンズ部を備え、
    複数の前記白色LEDは、それぞれ前記複数の凸レンズ部に対向して位置する、
    請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記レンズから出射した光により照明されることにより表示光を出射する液晶表示パネルと、
    前記表示光を投射部材に向けて反射する凹面鏡と、を備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。

JP2019551224A 2017-10-31 2018-10-25 ヘッドアップディスプレイ装置 Active JP7287277B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017210036 2017-10-31
JP2017210036 2017-10-31
PCT/JP2018/039604 WO2019087912A1 (ja) 2017-10-31 2018-10-25 ヘッドアップディスプレイ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019087912A1 JPWO2019087912A1 (ja) 2020-12-03
JP7287277B2 true JP7287277B2 (ja) 2023-06-06

Family

ID=66332880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019551224A Active JP7287277B2 (ja) 2017-10-31 2018-10-25 ヘッドアップディスプレイ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7287277B2 (ja)
WO (1) WO2019087912A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014048392A (ja) 2012-08-30 2014-03-17 Konica Minolta Inc 色分解合成プリズム
WO2016194305A1 (ja) 2015-06-05 2016-12-08 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09146039A (ja) * 1995-11-16 1997-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 投写型表示装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014048392A (ja) 2012-08-30 2014-03-17 Konica Minolta Inc 色分解合成プリズム
WO2016194305A1 (ja) 2015-06-05 2016-12-08 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2019087912A1 (ja) 2020-12-03
WO2019087912A1 (ja) 2019-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017002344A1 (ja) ヘッドアップディスプレイ及びヘッドアップディスプレイを備えた移動体
JP4720694B2 (ja) 車両用表示装置
WO2016092724A1 (ja) ヘッドアップディスプレイおよびそれを備えた移動体
WO2015129828A1 (ja) 表示光投影用光学デバイス
JP6127923B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
US10712617B2 (en) Backlight unit and head-up display device
JP7117578B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ及び移動体
JP2019086560A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
US20190317322A1 (en) Head-up display device
WO2019116698A1 (ja) 液晶照明装置、ヘッドアップディスプレイ、及び照明方法
JP6700792B2 (ja) 光源装置
JP2018083593A (ja) 表示装置
JP7287277B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP2008268680A (ja) 表示装置
US20190004314A1 (en) Head-up display for vehicle
TWI802087B (zh) 圖像生成單元及其抬頭顯示器
US10145527B2 (en) Laser car lamp and night vision system using the same
WO2022019048A1 (ja) 画像生成装置及びヘッドアップディスプレイ
JPH04172418A (ja) へッドアップディスプレイ装置
US10641457B2 (en) Vehicular lamp
WO2023153510A1 (ja) 光学部材、光源装置、およびヘッドアップディスプレイ
JP7164594B2 (ja) 車両用灯具
JP7447162B2 (ja) 車両用表示装置
WO2022244350A1 (ja) 面状照明装置
JP7051547B2 (ja) 車両用表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200629

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220921

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230214

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20230214

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230221

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20230228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7287277

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150