以下、図面に基づいて、本願の開示する障害評価装置及び障害評価方法の実施例を詳細に説明する。尚、各実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
図1は、実施例1の通信機器システム1の一例を示す説明図である。図1に示す通信機器システム1は、複数のフィールドエリア2と、フィールドエリア2毎のGW(Gateway)15と通信接続するL2SW(Layer 2 Switch)3と、ルータ4と、インターネット5と、障害評価装置6とを有する。フィールドエリア2は、複数の通信機器10が存在するエリアである。通信機器10は、デバイス11と、中継器12と、アクセスポイント(AP:Access Point)13と、L2SW14と、GW15とを有する。
デバイス11は、例えば、Webカメラ、センサ、スマホ(スマートフォン)やパソコン(PC)等の通信機器である。L2SW14は、GW15と、例えば、デバイス11、中継器12やAP13とをIP(Internet Protocol)で通信接続する通信機器である。GW15は、USB(Universal Serial Bus)やシリアル等でデバイス11や中継器12等の通信機器を通信接続すると共に、フィールドエリア2内のL2SW14と通信接続すると共に、L2SW3と通信接続する通信機器である。中継器12は、デバイス11とGW15との間を中継すると共に、デバイス11とL2SW14との間を中継する通信機器である。AP13は、デバイス11とL2SW14との間をWLAN(Wireless Local Area Network)等で中継する通信機器である。
L2SW3は、フィールドエリア2毎のGW15とルータ4との間を通信接続するスイッチである。ルータ4は、L2SW3とインターネット5との間を通信接続する通信機器である。障害評価装置6は、インターネット5経由でフィールドエリア2内の各通信機器10の属性情報及び状態情報等を管理するコンピュータ等の情報処理装置である。
図2は、実施例1の通信機器10の接続構成の一例を示す説明図である。図2に示すAP13は、例えば、AP#1と、AP#2と、AP#3とを有する。AP#1は、1台のY-PCと、3台のX-センサと、2台のX-スマホと、2台のY-WebカメラとをWLAN方式で通信接続する。AP#1は、1台のY-PCとの間、及び2台のX-スマホとの間で、例えば、5GHz帯のWLAN方式で通信接続する。また、AP#1は、3台のX-センサとの間、及び2台のY-Webカメラとの間で、例えば、2.4GHz帯のWLAN方式で通信接続する。
AP#2は、1台のY-PCと、2台のX-センサと、2台のX-スマホと、2台のY-WebカメラとをWLAN方式で通信接続する。AP#2は、1台のY-PCとの間、及び2台のX-スマホとの間で、例えば、5GHz帯のWLAN方式で通信接続する。また、AP#2は、2台のX-センサとの間、及び2台のY-Webカメラとの間で、例えば、2.4GHz帯のWLAN方式で通信接続する。
AP#3は、1台のY-PCと、3台のX-センサと、1台のX-スマホと、2台のY-WebカメラとをWLAN方式で通信接続する。AP#3は、1台のY-PCとの間、及び1台のX-スマホとの間で、例えば、5GHz帯のWLAN方式で通信接続する。また、AP#2は、3台のX-センサとの間、及び2台のY-Webカメラとの間で、例えば、2.4GHz帯のWLAN方式で通信接続する。
図3は、通信機器10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示す通信機器10は、通信部21と、機能ハードウェア22と、ROM(Read Only Memory)23と、RAM(Random Access Memory)24と、CPU(Central Processing Unit)25とを有する。通信部21は、例えば、WLAN方式の無線通信等を司る通信インタフェースである。機能ハードウェア22は、通信機器10の機能動作を実行する。ROM23は、各種プログラム等の情報を記憶する。RAM24は、各種情報等を記憶する。CPU25は、通信機器10全体を制御する。
機能ハードウェア22は、通信機器10がWebカメラの場合、例えば、被写体を撮像するカメラ機能である。また、機能ハードウェア22は、通信機器10がセンサの場合、例えば、対象物を検出するセンサ機能である。機能ハードウェア22は、通信機器10がスマホの場合、例えば、通信機能である。
図4は、通信機器10の機能構成の一例を示すブロック図である。機能は、CPU25によって、例えば、ROM23に記憶されているプログラムがRAM24を作業領域として実行されることにより実現される。尚、CPU25の代わりに、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。
図4に示す通信機器10は、機能として、第2の取得部31と、第2の送信部32と、第1の取得部33と、第1の送信部34とを有する。第2の取得部31は、通信機器10の属性情報を取得する。属性情報は、通信機器10の属性情報、例えば機器ID、機器名、種別、メーカ名、ファームウェアバージョン、OS種別・バージョン、通信方式や接続先の通信機器等の情報である。機器IDは、例えば、通信機器10を識別するIDである。機器名は、通信機器10を識別する名称である。種別は、例えば、通信機器10の機能種別である。製造メーカ名は、例えば、通信機器10のメーカ名である。ファームウェアバージョンは、例えば、通信機器10のファームウェアを識別するバージョンである。OS種別・バージョンは、例えば、通信機器10のOS種別及びバージョンを識別する情報である。通信方式は、例えば、例えば、WLAN方式や赤外線通信方式等の通信プロトコルを識別する情報である。接続先の通信機器は、例えば、通信機器10が接続する接続先の通信機器10であって、例えば、通信機器10がスマホの場合に、その接続先の通信機器10としてAP等の通信機器10を識別する情報である。第2の送信部32は、通信機器10の属性情報をGW15経由で障害評価装置6に送信する。第1の取得部33は、通信機器10の状態情報を取得する。状態情報は、通信機器10の稼働中や障害中等の状態情報を含む情報である。第1の送信部34は、通信機器10の状態情報をGW15経由で障害評価装置6に送信する。
図5は、障害評価装置6のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5に示す障害評価装置6は、通信部41と、操作部42と、表示部43と、ROM44と、RAM45と、HDD(Hard Disk Drive)46と、CPU47とを有する。通信部41は、インターネット5等と通信接続するインタフェースである。操作部42は、各種情報を入力する入力インタフェースである。表示部43は、各種情報を表示する出力インタフェースである。ROM44は、プログラム等の各種情報を記憶する。RAM45は、各種情報を記憶する。HDD46は、各種情報を記憶する。CPU47は、障害評価装置6全体を制御する。
図6は、障害評価装置6の機能構成の一例を示すブロック図である。機能は、CPU47によって、ROM44に記憶されているプログラムがRAM45を作業領域として実行されることにより実現される。尚、CPU47の代わりに、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。
図6に示す障害評価装置6は、第1の管理テーブル51と、第2の管理テーブル52と、第3の管理テーブル53と、第4の管理テーブル54とを有する。障害評価装置6は、機能として、第1の収集部61と、第2の収集部62と、第1の管理部63と、第2の管理部64と、第3の管理部65と、算出部66と、評価部67と、提示部68とを有する。第1の管理テーブル51は、通信機器10毎の状態情報を管理するテーブルである。状態情報は、通信機器10の状態の情報である。第2の管理テーブル52は、通信機器10毎の属性情報を管理するテーブルである。属性情報は、通信機器10の属性の情報である。第3の管理テーブル53は、障害発生中の通信機器10を管理するテーブルである。第4の管理テーブル54は、属性情報内の属性値毎の台数、障害発生台数及び障害発生率を管理するテーブルである。台数は、同一の属性値を有する通信機器10の合計台数である。障害発生台数は、同一の属性値を有する通信機器10の内、障害発生中の通信機器10の合計台数である。障害発生率は、障害発生台数÷台数×100で算出する、同一の属性値を有する全通信機器10に対する障害発生の割合である。
第1の収集部61は、GW15経由でフィールドエリア2内の各通信機器10の状態情報を収集する。第2の収集部62は、GW15経由でフィールドエリア2内の各通信機器10の属性情報を収集する。第1の管理部63は、第1の収集部61で収集された各通信機器10の状態情報に基づき、通信機器10の機器ID毎に状態情報を第1の管理テーブル51に登録する。第1の管理部63は、第1の管理テーブル51を参照し、通信機器10の機器状態を識別できる。
第2の管理部64は、第2の収集部62で収集された各通信機器10の属性情報に基づき、通信機器10の機器ID毎に属性情報を第2の管理テーブル52に登録する。第2の管理部64は、第2の管理テーブル52を参照し、通信機器10毎の属性情報を識別できる。第3の管理部65は、第1の収集部61で収集された各通信機器10の状態情報に基づき、各通信機器10の障害有無を判定する。障害有無の判定手段は、各通信機器10から通知される状態情報に基づいて障害を判定する手段や、状態情報が一定時間通知されない機器を障害と判定する手段など、様々な手段を取り得る。第3の管理部65は、障害有無の判定結果に基づき、障害発生の通信機器10の機器IDを第3の管理テーブル53に登録する。第3の管理部65は、第3の管理テーブル53を参照し、障害発生中の通信機器10を識別できる。
算出部66は、通信機器10の障害を検出した場合に、第2の管理テーブル52及び第3の管理テーブル53から当該障害の通信機器10と共通する属性情報内の属性値を有する通信機器10を特定する。更に、算出部66は、特定された通信機器10から属性値毎の台数及び障害発生台数を集計し、集計結果から属性値毎の障害発生率を算出する。評価部67は、属性値毎の台数、障害発生台数及び障害発生率を第4の管理テーブル54に登録する。更に、評価部67は、第4の管理テーブル54を参照し、属性値毎の障害発生率から各通信機器10の障害を評価する。評価部67は、属性値毎の障害発生率の高い順に第4の管理テーブル54内の属性値毎の障害発生率をソートする。提示部68は、ソート後の属性値毎の障害発生率を提示する。提示方法としては、属性毎の障害発生率を管理コンソール画面に表示すると共に、管理者にメールで通知する。
図7は、第2の管理テーブル52の一例を示す説明図である。図7に示す第2の管理テーブル52は、機器ID52A毎に属性情報を対応付けて管理するテーブルである。属性情報としては、例えば、機器名52B、種別52C、メーカ名52D、通信方式52E、周波数帯52F及び接続先AP52Gを対応付けて機器ID52A毎に管理するテーブルである。機器ID52Aは、通信機器10を識別するIDである。機器名52Bは、通信機器10を識別する名称である。種別52Cは、通信機器10を識別する種別である。メーカ名52Dは、通信機器10の製造メーカを識別する会社名である。通信方式52Eは、通信機器10が通信に使用する通信方式である。周波数帯52Fは、通信機器10が使用するWLAN等の周波数帯である。接続先AP52Gは、通信機器10が接続するAPを識別する名称である。
図8Aは、AP#3に接続する全ての通信機器10が通信不可の状態での通信機器10の接続構成の一例を示す説明図である。図8Aでは、AP#3に接続している全ての通信機器10が通信不可の状態にある。図8Bは、第1の管理テーブル51の一例を示す説明図である。図8Bに示す第1の管理テーブル51は、機器ID51A毎に稼働状態51Bを対応付けて管理するテーブルである。機器ID51Aは、通信機器10を識別するIDである。図8Aに示すAP#3に接続する全ての通信機器10が通信不可の状態の場合、図8Bに示すように、例えば、AP#1に接続するX-スマホ#1の稼働状態が“正常”、例えば、AP#3に接続するX-スマホ#5等の稼働状態が“障害中”として管理している。
図9は、第3の管理テーブル53の一例を示す説明図である。図9に示す第3の管理テーブル53は、障害発生の通信機器10を識別する機器ID53Aを管理するテーブルである。図8Aに示すAP#3に接続する全ての通信機器10が通信不可の状態の場合、例えば、AP#3に接続する通信機器、例えば、X-スマホ#5、X-センサ#6、X-センサ#7、X-センサ#8、Y-Webカメラ#5、Y-Webカメラ#6、Y-PC#3が障害発生の機器として管理している。
図10は、第4の管理テーブル54の一例を示す説明図である。図10に示す第4の管理テーブル54は、属性名54A毎に、属性値54B、全台数54C、障害発生台数54D及び障害発生率54Eを対応付けて管理するテーブルである。属性値54Bは、通信機器10の属性値を識別する。全台数54Cは、属性値54Bを有する通信機器10の台数である。障害発生台数54Dは、属性値を有する障害発生の通信機器10の台数である。障害発生率54Eは、同一の属性値を有する通信機器10の障害発生率である。図8Aに示すAP#3に接続する全ての通信機器10が通信不可の状態において、図10に示す第4の管理テーブル54には、例えば、X社の通信機器10の場合、全台数が13台、障害台数が4台、障害発生率が31%と管理している。また、第4の管理テーブル54には、例えば、Y社の通信機器10の場合、全台数が9台、障害台数が3台、障害発生率が33%と管理している。また、第4の管理テーブル54には、例えば、接続先がAP#3の通信機器10の場合、全台数が7台、障害台数が7台、障害発生率が100%と管理している。
図11は、各通信機器10の属性情報の収集動作の一例を示す説明図である。障害評価装置6の第2の収集部62は、GW15から各通信機器10の属性情報を収集する。障害評価装置6の第2の管理部64は、機器ID毎に、例えば、機器名、種別やメーカ名等の属性情報を第2の管理テーブル52に登録する。
図12は、第4の管理テーブル54の更新動作の一例を示す説明図である。障害評価装置6内の第1の収集部61は、GW15から各通信機器10の状態情報を収集する。障害評価装置6内の第1の管理部63は、機器ID毎に状態情報を第1の管理テーブル51内に登録する。更に、第3の管理部65は、機器ID毎の状態情報に基づき、機器ID毎の障害有無を判定し、障害有りの機器IDを第3の管理テーブル53に登録する。更に、障害評価装置6内の算出部66は、第2の管理テーブル52及び第3の管理テーブル53を参照し、属性情報内の属性値毎の台数、障害発生台数及び障害発生率を算出する。障害評価装置6内の評価部67は、属性値毎の集計台数、障害発生台数及び障害発生率を第4の管理テーブル54内に登録する。
評価部67は、第4の管理テーブル54を参照し、属性名“メーカ”の属性値“X社”に着目した場合、属性値“X社”の通信機器10の集計台数が“13”、障害発生台数が“4”、障害発生率が“31%”と認識できる。また、評価部67は、属性名“機器名”の属性値“X-スマホ”に着目した場合、属性値“X-スマホ”の通信機器10の集計台数が“5”、障害発生台数が“1”、障害発生率が“20%”と認識できる。また、評価部67は、属性名“周波数帯”の属性値“5GHz”に着目した場合、属性値“5GHz”の通信機器10の集計台数が“8”、障害発生台数が“2”、障害発生率が“25%”と認識できる。また、評価部67は、属性名“接続先AP”の属性値“Z-AP#3”に着目した場合、属性値“Z-AP#3”の通信機器10の集計台数が“7”、障害発生台数が“7”、障害発生率が“100%”と認識できる。
図13は、ソート前後の第4の管理テーブル54の一例を示す説明図である。評価部67は、ソート前の第4の管理テーブル54内の障害発生率に着目し、障害発生率の高い順に第4の管理テーブル54内の属性値をソートする。評価部67は、ソート後の第4の管理テーブル54を参照し、例えば、属性名“接続先AP”の属性値“Z-AP#3”の障害発生率“100%”が最上位、属性名“通信方式”の属性値“2.4GHz”の障害発生率“80%”が第2位と評価することになる。評価部67は、属性名“機種名”の属性値“mmm”の障害発生率“50%”が第3位、属性名“接続先AP”の属性値“Z-AP#1”の障害発生率“40%”が第4位と評価することになる。その結果、提示部68は、ソート後の第4の管理テーブル54の内容として第1位から昇順に属性値毎の障害発生率を表示部42に表示する。利用者は、表示部42の属性値毎の障害発生率の順序を見て第1位の属性名“接続先AP”の属性値“Z-AP#3”を有する通信機器10の障害を特定できる。
図14は、第1の取得処理に関わる通信機器10の処理動作の一例を示すフローチャートである。図14において通信機器10内の第2の取得部31は、通信機器10本体の状態情報、例えば、稼働状態を取得する(ステップS11)。通信機器10内の第2の送信部32は、第2の取得部31にて取得された状態情報をGW15経由で障害評価装置6に送信し(ステップS12)、図14に示す処理動作を終了する。
通信機器10は、通信機器10本体の状態情報を取得し、状態情報をGW15経由で障害評価装置6に送信する。その結果、障害評価装置6は、通信機器10毎の状態情報を第1の管理テーブル51で管理できる。
図15は、第2の取得処理に関わる通信機器10の処理動作の一例を示すフローチャートである。図15において通信機器10内の第1の取得部33は、通信機器10本体の属性情報を取得する(ステップS21)。通信機器10内の第1の送信部34は、第1の取得部33にて取得された属性情報をGW15経由で障害評価装置6に送信し(ステップS22)、図15に示す処理動作を終了する。
通信機器10は、通信機器10本体の属性情報を取得し、属性情報をGW15経由で障害評価装置6に送信する。その結果、障害評価装置6は、通信機器10毎の属性情報を第2の管理テーブル52で管理できる。
図16は、障害判定処理に関わる障害評価装置6の処理動作の一例を示すフローチャートである。図16において障害評価装置6内の第1の収集部61は、GW15経由で各通信機器10からの状態情報を受信したか否かを判定する(ステップS31)。障害評価装置6内の第1の管理部63は、各通信機器10の状態情報を受信した場合(ステップS31:Yes)、状態情報を機器ID毎に第1の管理テーブル51内に格納する(ステップS32)。
障害評価装置6内の第3の管理部65は、第1の管理テーブル51内に機器ID毎の状態情報を格納した後、機器ID毎の状態情報に基づき、機器IDの通信機器10毎の障害有無を判定する(ステップS33)。第3の管理部65は、機器ID毎の障害有無を判定した後、機器ID毎の障害有無を第3の管理テーブル53に格納し(ステップS34)、図16に示す処理動作を終了する。第1の収集部61は、状態情報を受信しなかった場合(ステップS31:No)、図16に示す処理動作を終了する。
障害評価装置6は、通信機器10毎の状態情報から障害有無を判定し、障害有りの通信機器10の機器IDを第3の管理テーブル53に登録する。その結果、障害評価装置6は、第3の管理テーブル53を参照し、障害有りの通信機器10を認識できる。
図17は、属性情報登録処理に関わる障害評価装置6の処理動作の一例を示すフローチャートである。図17において障害評価装置6内の第2の収集部62は、GW15経由で各通信機器10の属性情報を受信したか否かを判定する(ステップS41)。障害評価装置6内の第2の管理部64は、各通信機器10の属性情報を受信した場合(ステップS41:Yes)、属性情報を第2の管理テーブル52内に格納し(ステップS42)、図17に示す処理動作を終了する。第2の収集部62は、各通信機器10の属性情報を受信しなかった場合(ステップS41:No)、図17に示す処理動作を終了する。
障害評価装置6は、各通信機器10の属性情報を受信した場合、通信機器10の機器ID毎に属性情報を第2の管理テーブル52内に登録する。その結果、障害評価装置6は、第2の管理テーブル52を参照し、通信機器10毎の属性情報を認識できる。
図18は、第1の提示処理に関わる障害評価装置6の処理動作の一例を示すフローチャートである。図18において障害評価装置6内の算出部66は、第2の管理テーブル52に格納中の属性情報から属性値毎の通信機器10の全台数を集計する(ステップS51)。
算出部66は、属性値毎の通信機器10の全台数を集計した後、第3の管理テーブル53を参照し、同一属性値の通信機器10の内、障害発生の通信機器10の台数を障害発生台数として集計する(ステップS52)。
算出部66は、属性値毎の台数及び障害発生台数の集計結果に基づき、属性値毎の障害発生率を算出する(ステップS53)。障害評価装置6内の評価部67は、属性値毎の障害発生率を算出した後、属性値毎の障害発生率を第4の管理テーブル54内に登録する(ステップS54)。尚、評価部67は、属性値毎の台数、障害発生台数及び障害発生率を第4の管理テーブル54内に登録する。
障害評価装置6内の提示部68は、第4の管理テーブル54内に登録中の属性値毎の障害発生率を障害発生率の高い順にソートする(ステップS55)。提示部68は、ソート後の障害発生率の高い順にソートした後、ソート後の属性値毎の障害発生率等を提示し(ステップS56)、図18に示す処理動作を終了する。
障害評価装置6は、第2の管理テーブル52及び第3の管理テーブル53を参照し、属性値毎の障害発生率を算出し、属性値毎の障害発生率を第4の管理テーブル54に登録する。更に、障害評価装置6は、障害発生率の高い順に第4の管理テーブル54をソートし、障害発生率の高い順に属性値を提示する。その結果、障害評価装置6の利用者は、障害発生率の高い順の属性値を見て障害原因の可能性が高い属性値を有する通信機器10を認識できる。しかも、利用者は、障害原因の可能性が高い属性値を有する通信機器10の提示順から障害原因の調査順序を認識できる。
実施例1の障害評価装置6では、通信機器10の障害を検出した場合、複数の属性情報から障害の通信機器10と共通の属性値を有する通信機器10の台数及び障害発生台数を属性値毎に集計し、集計結果に基づき、属性値毎の障害発生率を算出する。更に、障害評価装置6は、属性値毎の障害発生率で各通信機器10の障害を評価する。その結果、障害評価装置6の利用者は、属性値毎の障害発生率から、同一の属性値を有する各通信機器10の障害を評価する。
障害評価装置6は、障害発生率の高い順に属性値を提示する。その結果、障害評価装置6の利用者は、障害発生率の高い同一の属性値を有する通信機器10を認識できる。しかも、利用者は、障害原因の可能性が高い属性値を有する通信機器10の提示順から障害原因の調査順序を認識できる。
実施例1の障害評価装置6は、複数の属性情報から属性値毎の障害発生率を集計し、障害発生率から障害発生率の高い属性値を提示する。その結果、障害評価装置6の利用者は、障害発生率の高い属性値を有する通信機器10を認識できる。しかしながら、単一の属性値の障害発生率のみでは発見できない障害がある。単一の属性値の障害発生率のみでは発見できない障害とは、例えば、接続する通信機器10同士の相性問題、無線帯域干渉、ネットワーク帯域共有による複合的な要因に起因する障害である。
図19Aは、AP#3の5GHz帯の通信機器10が通信不可の状態での通信機器10の接続構成の一例を示す説明図である。図19Aでは、AP#3の5GHz帯の通信機器10が通信不可の状態にある。図19Bは、ソート前後の第4の管理テーブル54での課題の一例を示す説明図である。単一の属性値の障害発生率のみでは発見できない障害とは、図19Aに示すように、例えば、Z-AP#3の2.4GHz帯では正常に動作するものの、5GHz帯で生ずる障害である。この場合、評価部67は、属性名“機器種別”の属性値“PC”の全台数“3”、障害発生台数“1”及び障害発生率“33%”を第4の管理テーブル54内に登録している。評価部67は、属性名“接続先AP”の属性値“Z-AP#3”の全台数“7”、障害発生台数“2”及び障害発生率“29%”を第4の管理テーブル54内に登録している。評価部67は、属性名“周波数帯”の属性値“5GHz”の全台数“8”、障害発生台数“2”及び障害発生率“25%”を第4の管理テーブル54内に登録している。評価部67は、ソート後、属性名“接続先AP”の属性値“Z-AP#3”は第3位、属性名“周波数帯”の属性値“5GHz”は第4位と評価することになる。しかしながら、実際には、“PC”自体に故障がないものの、障害発生率が高くなる。単一の属性値だけで障害発生率を算出した場合、他の正常な通信機器10の台数もカウントされて埋没してしまう。従って、単一の属性値の障害発生率、すなわち“Z-AP#3”の障害発生率のみでは、“Z-AP#3”の5GHzの障害を見出すことは困難である。
図20は、実施例2の障害評価装置6Aの機能構成の一例を示すブロック図である。尚、実施例1の通信機器システム1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
図20に示す障害評価装置6Aは、第4の管理テーブル54の代わりに第5の管理テーブル55と、評価部67の代わりに評価部71とを有する。第5の管理テーブル55は、通信機器10内の属性情報内の複数の属性値の内、例えば、2個の属性値の組合せ毎の集計台数、障害発生台数及び障害発生率を登録する。評価部71は、第5の管理テーブル55を管理する。
図21は、第5の管理テーブル55の一例を示す説明図である。図21に示す第5の管理テーブル55は、2個の属性値の組合せ55A毎に全台数55B、障害発生台数55C及び障害発生率55Dを対応付けて登録する。組合せ55Aは、属性名1と、属性名1の属性値1と、属性名2と、属性名2の属性値2とを有する。属性名1が、例えば、接続先APの場合、属性値1は、例えば、AP#1、AP#2やAP#3等である。属性名2が、例えば、周波数帯の場合、属性値2は、例えば、2.4GHz帯や5GHz帯等である。評価部71は、図21に示す第5の管理テーブル55を参照し、属性名1“接続先AP”の属性値1“Z-AP#3”と、属性名2“周波数帯”の属性値2“5GHz”との組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”に着目する。この場合、評価部71は、“Z-AP#3”の“5GHz”の通信機器10が障害を特定できる。
図22は、第2の提示処理に関わる障害評価装置6Aの処理動作の一例を示すフローチャートである。図22において障害評価装置6A内の算出部66は、第2の管理テーブル52内の属性情報から同一の通信機器10の複数の属性値の内、2個の属性値の組合せ、すなわち属性値組合せを抽出する(ステップS61)。算出部66は、第2の管理テーブル52を参照し、抽出した同一の属性値組合せを有する通信機器10の全台数を集計する(ステップS62)。
算出部66は、属性値組合せ毎に集計した通信機器10の内、第3の管理テーブル53を参照して障害が発生した通信機器10の台数を障害発生台数として集計する(ステップS63)。算出部66は、属性値組合せ毎の集計台数及び障害発生台数に基づき、属性値組合せ毎の障害発生率を算出する(ステップS64)。更に、評価部71は、属性値組合せ毎の集計台数、障害発生台数及び障害発生率を第5の管理テーブル55内に登録する(ステップS65)。
評価部71は、第5の管理テーブル55内の属性値組合せ毎の障害発生率を参照し、障害発生率の高い順に第5の管理テーブル55内の属性値組合せをソートする(ステップS66)。提示部68は、第5の管理テーブル55内のソート後の属性値組合せを提示し(ステップS67)、図22に示す処理動作を終了する。
障害評価装置6Aは、第2の管理テーブル52及び第3の管理テーブル53を参照し、属性値組合せ毎の障害発生率を算出し、属性値組合せ毎の障害発生率を第5の管理テーブル55に登録する。更に、障害評価装置6Aは、障害発生率の高い順に第5の管理テーブル55内の属性値組合せをソートし、障害発生率の高い順に属性値組合せを提示する。その結果、障害評価装置6Aの利用者は、障害発生率の高い順の属性値組合せを見て障害原因の可能性が高い属性値組合せを有する通信機器10を認識できる。しかも、利用者は、障害原因の可能性が高い属性値組合せを有する通信機器10の提示順から障害原因の調査順序を認識できる。
実施例2の障害評価装置6Aでは、複数の属性情報から同一の通信機器10内の複数の属性値の内、2個の属性値のペアとなる属性値組合せ毎の障害発生率を集計し、障害発生率の高い順に属性値組合せを提示する。その結果、障害評価装置6Aの利用者は、障害発生率の高い属性値組合せを有する通信機器10を認識できる。しかも、利用者は、障害原因の可能性が高い属性値組合せを有する通信機器10の提示順から障害原因の調査順序を認識できる。
障害評価装置6Aでは、例えば、2.4GHz帯の“Z-AP#3”が故障の場合でも、属性値“Z-AP#3”及び属性値“2.4GHz帯”の属性値組合せの障害発生率が高くなる。その結果、単一の属性値“Z-AP#3”だけでなく、例えば、“Z-AP#3”の“2.4GHz帯”の障害を特定できる。
障害評価装置6Aは、GW15経由で各通信機器10の属性情報及び状態情報を周期的に収集する場合を例示した。しかしながら、周期的ではなく、例えば、通信機器10の電源投入時、APとの接続時や障害発生時のタイミングで属性情報及び状態情報を収集しても良く、適宜変更可能である。
また、障害評価装置6Aは、GW15経由で各通信機器10の属性情報及び状態情報を周期的、例えば、n分周期、n時間周期、n日周期等の所定周期でも良く、適宜変更可能である。
障害評価装置6Aは、例えば、2個の属性値の組合せ、属性値組合せ毎の障害発生率を第4の管理テーブル54に登録する場合を例示したが、2個の属性値の組合せに限定されるものではなく、3個以上の属性値の組合せでも良く、適宜変更可能である。
図23は、ソート前後の第4の管理テーブル54での課題の一例を示す説明図である。障害評価装置6Aは、通信機器10毎の属性情報及び状態情報を周期的に収集する際の収集周期が長い場合、例えば、全通信機器10から障害の状態情報を収集するまでに時間を要する。しかしながら、実際に通信機器10に障害が発生しているにも関わらず、状態情報の収集のタイムラグで、第4の管理テーブル54内の属性値毎の障害発生台数及び障害発生率を反映されていないことも有り得る。そこで、このような事態に対処する実施の形態につき、実施例3として以下に説明する。尚、実施例1の通信機器システム1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
実施例3の通信機器システム1は、通信機器10の代わりに通信機器10A、障害評価装置6の代わりに障害評価装置6Bを有する。図24は、実施例3の通信機器10Aの機能構成の一例を示すブロック図である。図24に示す通信機器10Aは、機能として、第2の取得部31、第2の送信部32、第1の取得部33及び第1の送信部34の他に、試行要求受信部35と、試行実行部36とを有する。試行要求受信部35は、障害評価装置6Bから状態情報を要求する試行要求を受信する。試行実行部36は、試行要求に応じて、状態情報を取得するための所定の試行機能を実行する。そして、第1の取得部33は、試行機能の実行結果に応じて状態情報を取得する。尚、試行機能としては、例えば、通信機器10Aがスマホの場合、スマホに対してPing応答を要求する機能、例えば、通信機器10AがWebカメラの場合、Webカメラに対してリアルタイムのストリーミング映像を要求する機能等である。また、通信機器10Aがセンサの場合、定期的に稼働中の状態を示す情報を要求する機能である。
更に、第1の送信部34は、第1の取得部33にて取得した状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信する。尚、例えば、スマホが、Pingに対して応答しない場合は当該スマホの故障の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信する。スマホの接続先APが、スマホのPingに対して応答しない場合、当該スマホの故障の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信しても良く、適宜変更可能である。例えば、Webカメラがストリーミング映像を送信できない場合は当該Webカメラの故障の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信する。Webカメラの接続先APがストリーミング映像を送信できない場合、当該Webカメラの故障の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信しても良く、適宜変更可能である。例えば、センサが稼働中の状態を送信できない場合は当該センサの故障の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信する。センサの接続先APが稼働中の状態を送信できない場合、当該センサの故障の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信しても良く、適宜変更可能である。
図25は、実施例3の障害評価装置6Bの機能構成の一例を示すブロック図である。図25に示す障害評価装置6Bは、機能として、第1の収集部61、第1の管理部63、第1の管理テーブル51、第2の収集部62、第2の管理部64、第2の管理テーブル52、第3の管理部65、第3の管理テーブル53及び算出部66を有する。更に、障害評価装置6Bは、評価部67、第4の管理テーブル54及び提示部68の他に、抽出部72と、試行要求送信部73とを有する。抽出部72は、第3の管理部65から通信機器10Aの障害発生を検出した場合、障害発生の通信機器10Aの属性値と同一の属性値を有する通信機器10Aのアドレスを抽出する。試行要求送信部73は、抽出部72にて抽出されたアドレスに基づき、障害発生の通信機器10Aの属性値と同一の属性値を有する通信機器10Aに対して、障害有無を判定するための試行要求を送信する。
図26は、実施例3の通信機器システム1の動作の一例を示す説明図である。障害評価装置6Bは、通信機器10Aの障害発生を検出した場合、障害発生の通信機器10Aと同一の属性値を有する通信機器10Aを第2の管理テーブル52から抽出する。障害評価装置6Bは、抽出した通信機器10Aに対して障害有無を判定するための試行機能の実行を要求する。
通信機器10Aは、障害評価装置6Bからの試行要求に応じて試行機能を実行する。通信機器10A内の第1の取得部33は、試行機能の実行結果である状態情報を取得する。第1の送信部34は、第1の取得部33にて取得された状態情報をGW15経由で障害評価装置6Aに送信する。
第1の収集部61は、各通信機器10Aの状態情報を受信する。第1の管理部63は、第1の収集部61で受信した通信機器10Aの状態情報を第1の管理テーブル51に登録する。更に、第3の管理部65は、第1の管理テーブル51内の通信機器10A毎の状態情報から障害有無を判定する。第3の管理部65は、通信機器10A毎の障害有無を第3の管理テーブル53に登録する。算出部66は、第2の管理テーブル52内の属性情報及び、第3の管理テーブル53内の通信機器10A毎の障害有無に基づき、属性値毎の全台数、障害発生台数及び障害発生率を算出する。更に、評価部67は、属性値毎の全台数、障害発生台数及び障害発生率を第4の管理テーブル54に登録する。つまり、評価部67は、周期的な収集タイミングではなく、障害検出のタイミングで同一属性値を有する通信機器10Aの状態情報を収集し、状態情報に基づき、属性値毎の障害発生率を反映する。そして、評価部67は、第4の管理テーブル54内の属性値毎の障害発生率を算出し、属性値毎の障害発生率を高い順にソートする。提示部68は、障害発生率の高い順に属性値を提示する。尚、障害評価装置6Bは、障害検出のタイミングで同一属性値を有する通信機器10Aの状態情報を収集するための試行要求を送信する場合を例示した。しかしながら、障害評価装置6Bは、障害検出のタイミングで同一属性値を有する通信機器10Aの障害有無が登録済みの場合は試行要求を送信しなくても良く、適宜変更可能である。
図27は、試行実行処理に関わる通信機器10Aの処理動作の一例を示すフローチャートである。図27に示す通信機器10Aの試行要求受信部35は、障害評価装置6Bから試行要求を受信したか否かを判定する(ステップS81)。通信機器10A内の試行実行部36は、試行要求を受信した場合(ステップS81:Yes)、試行要求に対する試行機能を実行する(ステップS82)。通信機器10A内の第2の取得部31は、試行機能を実行した後、試行機能の実行結果を含む状態情報を収集し(ステップS83)、図27に示す処理動作を終了する。
通信機器10Aは、障害評価装置6Bからの試行要求に応じて試行機能を実行し、試行機能の実行結果を含む状態情報をGW15経由で障害評価装置6Bに送信する。その結果、障害評価装置6Bは、試行要求に応じて通信機器10Aの状態情報を収集することで第1の管理テーブル51及び第3の管理テーブル53の内容を最新の状態に反映できる。
図28は、試行要求処理に関わる障害評価装置6Bの処理動作の一例を示すフローチャートである。図29において障害評価装置6B内の第3の管理部65は、第3の管理テーブル53から障害発生の通信機器10Aを抽出する(ステップS91)。障害評価装置6B内の抽出部72は、障害発生の通信機器10Aと同一の属性値を有する通信機器10Aのアドレスを第2の管理テーブル52から抽出する(ステップS92)。
障害評価装置6B内の試行要求送信部73は、抽出した障害発生の通信機器10Aと同一の属性値を有する通信機器10Aのアドレスに基づき、当該通信機器10Aに対して試行要求を送信する(ステップS93)。その結果、通信機器10Aは、試行要求を受信した場合、試行機能を実行し、試行結果を含む状態情報を障害評価装置6BにGW15経由で送信する。
障害評価装置6B内の第1の収集部61は、試行機能の実行結果を含む状態情報を受信した場合、状態情報を第1の管理テーブル51に登録する。更に、第3の管理部65は、第1の管理テーブル51を参照し、状態情報から通信機器10A毎の障害有無を判定する。更に、第3の管理部65は、通信機器10A毎の障害有無の判定結果を第3の管理テーブル53内に登録する。
障害評価装置6B内の算出部66は、第2の管理テーブル52に登録中の属性情報から属性値毎の通信機器10Aの全台数を集計する。算出部66は、属性値毎の通信機器10Aの全台数を集計した後、第3の管理テーブル53を参照し、同一属性値の通信機器10Aの内、障害発生の通信機器10Aの障害発生台数を集計する。算出部66は、属性値毎の台数及び障害発生台数の集計結果に基づき、属性値毎の障害発生率を算出する。
障害評価装置6B内の評価部67は、算出部66にて属性値毎の障害発生率を算出した後、属性値毎の障害発生率を第4の管理テーブル54内に登録する。障害評価装置6B内の提示部68は、第4の管理テーブル54内に登録中の属性値毎の障害発生率を障害発生率の高い順に属性値をソートする。提示部68は、障害発生率の高い順に属性値をソートした後、ソート後の属性値毎の障害発生率を提示する。利用者は、ソート後の属性値に基づき、障害発生率の高い属性値を認識できる。しかも、利用者は、障害原因の可能性が高い属性値を有する通信機器10の提示順から障害原因の調査順序を認識できる。
実施例3の障害評価装置6Bは、通信機器10Aの障害発生を検知した場合、障害発生の通信機器10Aの属性値と同一の属性値を有する通信機器10Aを第2の管理テーブル52から抽出し、当該抽出された通信機器10Aに対して試行を要求する。そして、通信機器10Aは、試行要求に応じて試行機能を実行し、試行結果による障害有無を含む状態情報を障害評価装置6Bに送信する。障害評価装置6Bは、試行要求の通信機器10Aから状態情報を収集した後、状態情報内の障害有無に応じて第1の管理テーブル51の通信機器10A毎の状態情報を更新する。その結果、障害評価装置6Bは、定期的な状態情報の収集タイミングを待たなくても、通信機器10A毎の状態情報を最新の内容に更新できる。
次に実施例4の通信機器システム1について説明する。図29は、実施例4の障害評価装置6Cの機能構成の一例を示すブロック図である。尚、実施例3の通信機器システム1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図29に示す障害評価装置6Cは、評価部71の代わりに評価部74、第5の管理テーブル55の代わりに第6の管理テーブル56を配置した。
図30は、実施例4の通信機器システム1の一例を示す説明図である。図30に示す通信機器システム1は、AP#1と、AP#2と、AP#3とを有する。AP#1は、Webカメラ(A)及び(B)との間を2.4GHz帯で無線通信し、センサ(A)及び(B)との間を2.4GHz帯で無線通信する。更に、AP#1は、スマホ(A)及び(B)との間を5GHz帯で無線通信する。AP#2は、Webカメラ(C)及び(D)との間を2.4GHz帯で無線通信し、センサ(C)及び(D)との間を2.4GHz帯で無線通信する。更に、AP#2は、スマホ(C)及び(D)との間を5GHz帯で無線通信する。更に、AP#3は、Webカメラ(E)及び(F)との間を2.4GHz帯で無線通信し、センサ(E)及び(F)との間を2.4GHz帯で無線通信する。更に、AP#3は、スマホ(E)及び(F)との間を5GHz帯で無線通信する。
図31は、実施例4の第2の管理テーブル52の一例を示す説明図である。図31に示す第2の管理テーブル52は、図31に示す通信機器システム1内のWebカメラ(A)~(F)、センサ(A)~(F)及びスマホ(A)~(F)等の通信機器10Aを識別する機器ID毎に、機器種別、接続先AP及び周波数帯を対応付けて登録する。尚、第2の管理テーブル52は、機器ID毎に通信機器10の通信アドレスを登録する。
図32は、通信機器システム1内のセンサ(C)障害時の一例を示す説明図である。AP#2は、例えば、センサ(C)から稼働状態を所定期間、例えば60分間以内に受信できなかった場合、センサ(C)の障害発生と検知する。AP#3は、センサ(C)の状態情報をGW15経由で障害評価装置6Cに送信する。
図33は、第2の管理テーブル52の一例を示す説明図である。障害評価装置6Cは、第2の管理テーブル52内に機器ID毎の種別、接続先AP及び周波数帯を対応付けて登録する。更に、障害評価装置6Cは、第3の管理テーブル53内に障害中のセンサ(C)を識別する機器IDを登録する。
図34は、試行要求に対する応答結果を反映した第2の管理テーブル52の一例を示す説明図である。障害評価装置6Cは、第2の管理テーブル52から障害発生のセンサ(C)に着目した場合、センサ(C)と同一の属性値、例えば、種別“センサ”、接続先AP“AP#2”及び周波数帯“2.4GHz”の内、共通項の多い通信機器10Aの機器IDを抽出する。
障害評価装置6Cは、例えば、種別“センサ”、接続先AP“AP#2”及び周波数帯“2.4GHz”の3個の同一属性値を有するセンサ(D)の機器IDを抽出する。障害評価装置6Cは、抽出結果のセンサ(D)のアドレスに基づき、抽出結果のセンサ(D)に対して、例えば、稼働状態の送信を要求する試行要求を送信する。更に、障害評価装置6Cは、例えば、種別“センサ”及び周波数帯“2.4GHz”の2個の同一属性値を有するセンサ(A)、(B)、(E)及び(F)の機器IDを抽出する。障害評価装置6Cは、抽出結果のセンサ(A)、(B)、(E)及び(F)のアドレスに基づき、抽出結果のセンサ(A)、(B)、(E)及び(F)に対して、稼働状態の送信を要求する試行要求を送信する。
障害評価装置6Cは、例えば、接続先AP“AP#2”及び周波数帯“2.4GHz”の2個の同一属性値を有するWebカメラ(C)及び(D)の機器IDを抽出する。障害評価装置6Cは、抽出結果のWebカメラ(C)及び(D)のアドレスに基づき、抽出結果のWebカメラ(C)及び(D)に対して、例えば、映像ストリームデータの取得を要求する試行要求を送信する。更に、障害評価装置6Cは、例えば、周波数帯“2.4GHz”の同一属性値を有するWebカメラ(A)、(B)、(E)及び(F)の機器IDを抽出する。障害評価装置6Cは、抽出結果のWebカメラ(A)、(B)、(E)及び(F)のアドレスに基づき、抽出結果のWebカメラ(A)、(B)、(E)及び(F)に対して、例えば、映像ストリームデータの取得を要求する試行要求を送信する。
更に、障害評価装置6Cは、例えば、周波数帯“2.4GHz”の同一属性値を有するスマホ(C)及び(D)の機器IDを抽出する。障害評価装置6Cは、抽出結果のスマホ(C)及び(D)のアドレスに基づき、抽出結果のスマホ(C)及び(D)に対して、例えば、Pingコマンドに対する応答を要求する試行要求を送信する。
図35は、試行要求に対する応答結果を反映した第2の管理テーブル52の一例を示す説明図である。障害評価装置6Cは、各通信機器10Aの試行要求に対する応答結果の状態情報を受信する。障害評価装置6Cは、試行要求の通信機器10A毎の障害有無を判定し、判定結果に基づき、センサ(C)、センサ(D)、Webカメラ(C)及びWebカメラ(D)の機器IDを第3の管理テーブル53内に更新する。
図36は、ソート前の第6の管理テーブル56の一例を示す説明図である。障害評価装置6Cは、第2の管理テーブル52及び第3の管理テーブル53を参照し、属性情報の内、異なる属性値の内、2個の属性値の組合せ、すなわち属性値組合せ毎の全台数、障害発生台数及び障害発生率を算出する。更に、障害評価装置6Cは、属性値組合せ毎の全台数、障害発生台数及び障害発生率を第6の管理テーブル56内に登録する。
障害評価装置6Cは、例えば、Webカメラ及びAP#1の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。更に、障害評価装置6Cは、Webカメラ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、Webカメラ及びAP#3の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
また、障害評価装置6Cは、例えば、スマホ及びAP#1の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、スマホ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、スマホ及びAP#3の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
障害評価装置6Cは、例えば、センサ及びAP#1の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、センサ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、センサ及びAP#1の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
障害評価装置6Cは、例えば、Webカメラ及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“6”、障害発生台数“2”及び障害発生率“33%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、スマホ及び5GHzの属性値組合せの全台数“6”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、センサ及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“6”、障害発生台数“2”及び障害発生率“33%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
障害評価装置6Cは、例えば、AP#1及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“4”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、AP#1及び5GHzの属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
障害評価装置6Cは、例えば、AP#2及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“4”、障害発生台数“4”及び障害発生率“100%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、AP#2及び5GHzの属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
障害評価装置6Cは、例えば、AP#3及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“4”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。障害評価装置6Cは、AP#3及び5GHzの属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“0”及び障害発生率“0%”を第6の管理テーブル56内に登録する。
図37は、ソート後の第6の管理テーブル56の一例を示す説明図である。障害評価装置6Cは、図37に示す第6の管理テーブル56内の障害発生率の高い順に属性組合せをソートする。その結果、障害評価装置6Cは、例えば、AP#2及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“4”、障害発生台数“4”及び障害発生率“100%”が上位と評価する。同様に、障害評価装置6Cは、Webカメラ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”、センサ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”が上位に評価される。障害評価装置6Cは、例えば、Webカメラ及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“6”、障害発生台数“2”及び障害発生率“33%”、センサ及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“6”、障害発生台数“2”及び障害発生率“33%”が次位に評価される。提示部68は、例えば、AP#2及び2.4GHzの属性値組合せの全台数“4”、障害発生台数“4”及び障害発生率“100%”、Webカメラ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”、センサ及びAP#2の属性値組合せの全台数“2”、障害発生台数“2”及び障害発生率“100%”を管理者に上位として提示する。その結果、管理者は、障害発生率100%の「AP#2及び2.4GHz」、「Webカメラ及びAP#2」、「センサ及びAP#2」からAP#2の障害は勿論のこと、AP#2の2.4GHz帯の故障の可能性が高いことを認識できる。
障害評価装置6は、通信機器10の障害を検出した場合、障害の通信機器10と同一の属性値を有する通信機器10を第2の管理テーブル52から特定する場合を例示した。しかしながら、障害評価装置6は、障害の通信機器10と同一の属性値ではなく、障害の通信機器10と類似する属性値を有する通信機器10を第2の管理テーブル52から特定しても良く、適宜変更可能である。
障害評価装置6は、属性情報毎の障害発生率を管理者に提示する場合を例示したが、属性情報毎の障害発生率を提示するだけでなく、障害発生率の高い通信機器10に対して機器リセット等の復旧動作を自動的に実行しても良く、適宜変更可能である。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU等で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。
各種情報を記憶する領域は、例えば、ROM(Read Only Memory)や、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)やNVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)等のRAM(Random Access Memory)で構成しても良い。
ところで、本実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータ内のCPU等のプロセッサで実行させることによって実現できる。そこで、以下では、上記実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図38は、障害評価プログラムを実行するコンピュータの一例を示す説明図である。
図38に示す障害評価プログラムを実行するコンピュータ100は、通信装置110と、入力装置120と、出力装置130と、ROM140と、RAM150と、CPU160とを有する。通信装置110、入力装置120、出力装置130、ROM140、RAM150及びCPU160は、バス170を介して接続される。通信装置110は、通信網内の通信機器と通信する。
そして、ROM140には、上記実施例と同様の機能を発揮する障害評価プログラムが予め記憶されている。ROM140は、障害評価プログラムとして収集プログラム140A、記憶プログラム140B、算出プログラム140C及び評価プログラム140Dが記憶されている。尚、ROM140ではなく、図示せぬドライブでコンピュータ読取可能な記録媒体に障害評価プログラムが記録されていても良い。また、記録媒体としては、例えば、CD-ROM、DVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ等でも良い。
そして、CPU160は、収集プログラム140AをROM140から読み出し、RAM150上で収集プロセス150Aとして機能する。更に、CPU160は、記憶プログラム140BをROM140から読み出し、RAM150上で記憶プロセス150Bとして機能する。更に、CPU160は、算出プログラム140CをROM140から読み出し、RAM150上で算出プロセス150Cとして機能する。CPU160は、評価プログラム140DをROM140から読み出し、RAM150上で評価プロセス150Dとして機能する。
CPU160は、ネットワーク内の通信機器の属性情報及び状態情報を収集する。CPU160は、通信機器毎の属性情報及び状態情報に基づき、通信機器毎の属性情報及び障害有無をRAM150に記憶する。CPU160は、通信機器の障害を検出した場合に、RAM150から当該障害の通信機器と共通する属性情報を有する通信機器の台数及び障害発生台数を属性情報毎に集計し、集計結果から前記属性情報毎の障害発生率を算出する。CPU160は、属性情報毎の障害発生率から各通信機器を評価する。その結果、ネットワーク内に様々な通信機器が混在した場合でも通信機器の障害原因を特定できる。