JP7287003B2 - ガスバリア積層体及びその製造方法 - Google Patents

ガスバリア積層体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7287003B2
JP7287003B2 JP2019035711A JP2019035711A JP7287003B2 JP 7287003 B2 JP7287003 B2 JP 7287003B2 JP 2019035711 A JP2019035711 A JP 2019035711A JP 2019035711 A JP2019035711 A JP 2019035711A JP 7287003 B2 JP7287003 B2 JP 7287003B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
inorganic layer
gas barrier
metal
barrier laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019035711A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020138429A (ja
Inventor
圭介 西岡
修司 塚本
敏成 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2019035711A priority Critical patent/JP7287003B2/ja
Publication of JP2020138429A publication Critical patent/JP2020138429A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7287003B2 publication Critical patent/JP7287003B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本開示は、ガスバリア積層体及びその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機薄膜型太陽電池等に用いられる電子デバイスにおいては、素子の水分による劣化を防止するためにガスバリア層が設けられる。ガスバリア層としては、一般的には金属酸化物等の無機系材料を含む層が設けられる。その他、無機層の脆弱性を補うために、無機層とポリマー層との積層構造を利用する場合もある。
例えば、特許文献1には、基材上に、少なくとも厚さ方向において、第12族~第14族の非遷移金属M1及び第3族~第11族の遷移金属M2を含有する領域であって、前記非遷移金属M1に対する遷移金属M2の原子数比の値(M2/M1)が、0.02~49の範囲内にある混合領域を、厚さ方向に連続して5nm以上有するガスバリアー層、及び重合性基を有する有機酸金属塩を含有する重合体層を有することを特徴とするガスバリアー性フィルムが提案されている。
特開2017-094576号公報
しかしながら、上記のようなガスバリアー性フィルム等のガスバリア積層体を製造する過程で、無機層とポリマー層との密着性が必ずしも良好とはいえない場合があり、またポリマー層に欠陥が生じる場合がある。本発明者らの検討によれば、これは、前駆体フィルムの巻回体からフィルムを引きはがして繰り出す工程及び前駆体フィルムを搬送する工程で無機層に帯電が生じるためであると考えられる。無機層に蓄えられた電荷によって環境中の不純物が吸着されたり、放電が発生したりすることによって、無機層の上に設けられるポリマー層との密着性の低下及びポリマー層における欠陥が発生し得る。無機層とポリマー層の密着性の低下及びポリマー層における欠陥が発生すると、ガスバリア積層体の水蒸気透過度の上昇が懸念される。
本開示は、無機層とポリマー層との間の密着性に優れ、ポリマー層における欠陥の発生が十分に抑制されたガスバリア積層体、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本開示は、基材と、第一の無機層と、第二の無機層と、ポリマー層とをこの順で備えるガスバリア積層体であって、上記第二の無機層は亜鉛及びスズを含有し、且つスズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0である、ガスバリア積層体を提供する。
上記ガスバリア積層体は、第二の無機層として、スズに対する亜鉛のモル比が特定の範囲となるような無機層を備えることで、無機層とポリマー層との密着性に優れ、且つポリマー層における欠陥の発生を十分に抑制することができる。
上記ポリマー層が、酸価を有するアクリル樹脂を含有してもよい。ポリマー層が酸価を有するアクリル樹脂を含有する場合、例えば、カルボキシ基等の酸価を生じるような官能基をアクリル樹脂が有し、当該官能基がポリマー層に含まれることで、第二の無機層とポリマー層との密着性をより向上することができる。
上記第一の無機層は、金属酸化物、金属窒化物及び金属酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する層を含み、上記金属酸化物、上記金属窒化物及び上記金属酸窒化物は、構成元素として、アルミニウム、ケイ素、チタン、銅、亜鉛、ゲルマニウム、パラジウム、銀、インジウム及びスズからなる群より選択される少なくとも1種を含有してもよい。第一の無機層が上記のような成分を含有する層を含むことによって、ガスバリア積層体の水蒸気透過度をより低減することができる。
上記基材と、上記第一の無機層との間に、更に平滑層を備えてもよい。ガスバリア積層体が基材と第一の無機層との間に平滑層を更に備えることによって、ガスバリア積層体の水蒸気透過度をより十分に低減することができる。
本開示はまた、基材と、第一の無機層と、第二の無機層と、ポリマー層と、をこの順で備えるガスバリア積層体の製造方法であって、基材及び第一の無機層を備える前駆体フィルムの上記第一の無機層の上に亜鉛及びスズを含有する第二の無機層を形成する工程と、上記第二の無機層の上にポリマー層を形成する工程と、を有し、上記第二の無機層において、スズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0である、ガスバリア積層体の製造方法を提供する。
上記ガスバリア積層体の製造方法は、第二の無機層として、スズに対する亜鉛のモル比が特定の範囲となるような無機層を設ける工程を有することで、第二の無機層上の帯電量の増加が抑制され、帯電に伴う環境中の不純物の吸着及び放電が抑制されている。そのため、続く工程によって形成される第二の無機層の上のポリマー層と第二の無機層との間の密着性を高めることができる。よって、無機層とポリマー層との密着性に優れ、且つポリマー層における欠陥の発生が十分に抑制されたガスバリア積層体を製造することができる。得られるガスバリア積層体は水蒸気透過度を十分に低くすることができ、ガスバリア性に優れる。
本開示によれば、無機層とポリマー層との間の密着性に優れ、ポリマー層における欠陥の発生が十分に抑制されたガスバリア積層体、及びその製造方法を提供することができる。
図1は、ガスバリア積層体の一例を示す模式断面図である。 図2は、ガスバリア積層体の別の例を示す模式断面図である。
以下、場合により図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。また説明において、同一の構造又は同一の機能を有する要素には同一の符号を用い、場合によって重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、各要素の寸法比率は図面に図示された比率に限られるものではない。
ガスバリア積層体の一実施形態は、基材と、第一の無機層と、第二の無機層と、ポリマー層と、をこの順で備える。上記第二の無機層は亜鉛及びスズを含有し、且つスズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0である。
本明細書において「ガスバリア積層体」とは、ガスバリア性を有する積層体のことを示す。本明細書において「ガスバリア性」とは、温度:40±0.5℃、相対湿度:90±2%RHの条件下で、差圧法による積層体の水蒸気透過率測定を行った場合に、水蒸気透過度が5.0×10-3g/m・日以下であることを示す。ガスバリア積層体は、全体としてフレキシブル性を有する、ガスバリアフィルムであってよい。
図1は、ガスバリア積層体の一例を示す模式断面図である。ガスバリア積層体100は、基材10と、第一の無機層20と、第二の無機層30と、ポリマー層40とをこの順で備える。
基材10は、例えば、ガラス基材又は樹脂基材等であってよい。ガラス基材は、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、及び石英ガラス等が挙げられる。樹脂基材は、例えば、有機樹脂フィルム及び有機樹脂シート等であってよい。有機樹脂フィルム又は有機樹脂シートを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリノルボルネン、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ジアセチルセルロース、並びにトリアセチルセルロース等が挙げられる。基材10は、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム又はポリエステルシートである。基材10は、可撓性を有する基材を用いることが好ましい。
基材10は、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、及びオゾン処理からなる群より選択される少なくとも一つの表面処理が施されたものであってもよい。このような表面処理によって、基材10の表面粗さ等を調整することができる。
基材10の厚さは、例えば、10~200μmであってよい。基材10は、剛性の観点からは厚い方が好ましく、またガスバリア積層体を薄膜化する観点からは薄い方が好ましい。
基材10は、透明基材であることが好ましい。本明細書における「透明基材」とは、可視光線が透過する基材であることを意味しており、光をある程度散乱してもよい。一般に半透明といわれるような光の散乱がある基材も、本明細書における「透明基材」の概念に含まれる。光の散乱度合いは小さい方が好ましく、透明性は高い方が好ましい。基材10の可視光線透過率の最小値は、例えば、80%以上であり、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上である。この可視光線透過率は、積分球を用いて求められる、拡散透過光を含む透過率であり、市販のヘーズメーターを用いて測定される450~650nmの波長域における値である。
第一の無機層20は、好ましくは金属酸化物、金属窒化物及び金属酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する層を含み、より好ましくは金属酸化物、金属窒化物及び金属酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種からなる層である。第一の無機層20は、金属酸化物、金属窒化物及び金属酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種の中でも、金属酸化物を含有することが好ましい。第一の無機層20は、単層であってもよく、複数の層が積層されたものであってもよい。上記金属酸化物、上記金属窒化物及び上記金属酸窒化物は、構成元素として、好ましくはアルミニウム、ケイ素、チタン、銅、亜鉛、ゲルマニウム、パラジウム、銀、インジウム及びスズからなる群より選択される少なくとも1種を含有する。
第一の無機層20を構成する材料は、微結晶を含んでもよく、好ましくはアモルファスである。第一の無機層20を構成する材料がアモルファスであることによって、ガスバリア積層体100の水蒸気透過度をより低いものとすることができる。第一の無機層20を構成する材料は、例えば、金属酸化物、金属窒化物及び金属酸窒化物の組成を調整すること等によってアモルファスとすることができる。
第一の無機層20の厚さは、例えば、30~1000nmであってよく、40~500nmであってよく、50~200nmであってよく、70~110nmであってよい。第一の無機層20の厚さが上記範囲内であることによって、十分に高い可視光線透過率と十分に低い水蒸気透過度とをより高水準で両立することができる。
第二の無機層30は、亜鉛及びスズを含有する層である。第二の無機層30は第一の無機層20とは、組成の異なる層である。第二の無機層30は、好ましくは亜鉛の酸化物、窒化物及び酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種含有する。また第二の無機層30は、好ましくはスズの酸化物、窒化物及び酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する。第二の無機層30は、より好ましくは亜鉛の酸化物及びスズの酸化物を含有する。第二の無機層30は、亜鉛及びスズの他の金属を含んでもよく、例えば、チタン及びインジウム等を含んでもよい。チタン及びインジウムは、例えば、その酸化物、窒化物及び酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種であってよい。第二の無機層30は、ポリマー層40との密着性をより向上させる観点から、金属種としては亜鉛及びスズのみであることが好ましい。
第二の無機層30におけるスズに対する亜鉛のモル比は0.1~9.0であり、好ましくは0.1~7.0であり、より好ましくは0.1~5.0であり、更に好ましくは0.1~3.0である。第二の無機層30におけるスズに対する亜鉛のモル比が上記範囲内であることによって第二の無機層30の帯電防止性をより向上させることができる。第二の無機層30におけるスズに対する亜鉛のモル比が上記範囲内であることによってまた、第二の無機層30に帯電した電荷の減衰時間を短縮することができる。第二の無機層30におけるスズに対する亜鉛のモル比は、第二の無機層30に対するX線光電子分光法(XPS法)によって決定することができる。
ポリマー層40の厚さは、例えば、50~5000nmであってよく、100~3000nmであってよく、又は500~2000nmであってよい。ポリマー層40の厚さが上記範囲内であることによって、ガスバリア積層体100の第二の無機層30とポリマー層40との間の密着性に優れ、またポリマー層40における欠陥の発生を十分に抑制することができる。ポリマー層40の厚さが上記範囲内であることによって、十分に高い可視光線透過率と十分に低い水蒸気透過度とをより高水準で両立することができる。
ポリマー層40は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂及びポリシラザンからなる群より選択される少なくとも1種を含有してよい。ポリマー層40は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等のエネルギー線反応性基を有する化合物を含む重合性組成物の硬化によって形成されてよい。上記重合性組成物は、1つの分子内に二つ以上のエネルギー線反応性基を有する多官能モノマー又はオリゴマーを含むことが好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の少なくとも一方を意味する。
ポリマー層40は、好ましくは酸価を有するアクリル樹脂を含有する。ポリマー層40が酸価を有するアクリル樹脂を含有することによって、第二の無機層30とポリマー層40との密着性をより向上させることができる。アクリル樹脂の酸価は、例えば、50mgKOH/g以上であってよく、80mgKOH/g以上であってよく、また100mgKOH/g以上であってよい。酸価は、JIS K 0070:1992に基づいた中和滴定法によって測定することができる。
アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位及び(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する共重合体であることが好ましい。(メタ)アクリレートは、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)等の水酸基を有する(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)等のプロピレングリコール骨格を有する(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)等のトリメチロールプロパン骨格を有する(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート等のペンタエリスリトール骨格を有する(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のジペンタエリスリトール骨格を有する(メタ)アクリレート、並びに、ウレタンアクリレート等が挙げられる。上記(メタ)アクリレートは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は、例えば、熱硬化性エポキシ化合物及び光硬化性エポキシ化合物等のエポキシ基を有する化合物の重合体である。エポキシ基を有する化合物としては、例えば、グリシジルエーテル骨格を有する化合物、グリシジルアミン骨格を有する化合物、グリシジルエーテル骨格を有する化合物、及び脂環式骨格を有する化合物等が挙げられる。
ポリシラザンは、ケイ素-窒素結合を有するポリマーである。ポリシラザンとしては、例えば、パーヒドロキシポリシラザン(PHPS)、及びオルガノポリシラザン等が挙げられる。
上記重合性組成物は、光重合開始剤を更に含んでよい。光重合開始剤としては、例えば、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、及び2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン等のα-ヒドロキシアルキルフェノン、並びに2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン等のα-アミノアルキルフェノンなどが挙げられる。光重合開始剤は、例えば、IRGACURE184、IRGACURE127、IRGACURE907、IRGACURE379、及びDAROCURE1173(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名)等を用いることができる。
ポリマー層40は、更に無機材料を含有してもよい。無機材料は、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、及び酸化ジルコニウム等が挙げられる。無機材料の含有量は、ポリマー層40を基準として、例えば、20~90質量%であってよい。無機材料の含有量が上記範囲内であることによって、第二の無機層30とポリマー層40との密着性、及びポリマー層40の耐熱性を更に向上させることができる。ポリマー層40の耐熱性を向上させることによって、熱処理工程で発生し得るポリマー層40に隣接した第二の無機層30に発生するクラック、及びポリマー層40に発生する気泡を抑制することができる。
ポリマー層40は、例えば、上記のモノマー、オリゴマー、光重合開始剤及び無機材料等の構成成分を適当な溶剤に分散又は溶解した液体を用いたコーティング法等によって第二の無機層30上に塗膜を形成し、塗膜から溶剤を低減した後に、加熱及び活性光線の照射等によって塗膜を硬化させることで形成してもよい。
第二の無機層30とポリマー層40との間の密着性は、例えば、クロスカット試験において3B以上の評価であってよく、4B以上の評価であってよく、5Bの評価であってよい。第二の無機層30とポリマー層40との間の密着性が上記範囲内であることによって、第二の無機層30とポリマー層40との界面における部分はく離等が抑制され、ガスバリア積層体100の水蒸気透過度をより十分に低いものとすることができる。
本例では、基材10、第一の無機層20、第二の無機層30及びポリマー層40が積層された例を用いて説明したが、変形例では、基材10、第一の無機層20、第二の無機層30及びポリマー層40の間、又はポリマー層40上にその他の層を更に備えてもよい。その他の層としては、例えば、平滑層、電極層、ハードコート層、接着層、及び光学調整層等が挙げられる。
平滑層は、例えば、基材10と第一の無機層20との間に設けられてよい。ガスバリア積層体100が基材10と第一の無機層20との間に平滑層を更に備えることによって、基材10と第一の無機層20との密着性を向上させるとともに、第一の無機層20における表面平滑性を向上することができ、ガスバリア積層体100の水蒸気透過度をより十分に低減することができる。平滑層は、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂及び電子性硬化樹脂等を用いて形成することができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂及びメラミン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。紫外線硬化樹脂は、例えば、アクリル樹脂及びエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
電極層は、例えば、ポリマー層40の第二の無機層30側とは反対側の面上に設けられてもよい。電極層を備えることによってガスバリア積層体100は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)及び有機薄膜型太陽電池(OPV)等の構成材料として用いることができる。より具体的には、上記ガスバリア積層体は、有機EL素子の陽極材料及びOPVの陽極材料として有用である。
電極層は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸価亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、グラフェン及び銀合金等の透明電極材料を含んでよい。銀合金(Ag合金)は、Agと、例えば、Cu、Ge、Pd、In、Sn、Sb、及びNdからなる群より選択される少なくとも1種との合金が挙げられる。銀合金は具体的には、例えば、Ag-Pd、Ag-Cu、Ag-Pd-Cu、Ag-Nd-Cu、Ag-In-Sn、及びAg-Sn-Sb等が挙げられる。
電極層は、単層で構成されてもよく、また複数の層の積層体で構成されていてもよい。複数の層の積層体で構成される場合には、例えば、一対の金属酸化物層に金属層が挟持される構成であってよい。金属酸化物層は、例えば、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン及び酸化スズの4成分を、主成分として含有してもよい。金属酸化物層が、主成分として上記4成分を含むことによって、電極層は透明性により優れる。
金属酸化物層において、酸化亜鉛の含有量は、ZnOの含有量換算で、例えば、20~80mol%であることが好ましく、30~50mol%であることがより好ましい。酸化インジウムの含有量は、Inの含有量換算で、例えば、1~40mol%であることが好ましく、10~20mol%であることがより好ましい。酸化チタンの含有量は、TiOの含有量換算で、例えば、1~40mol%であることが好ましく、10~30mol%であることがより好ましい。酸化スズの含有量は、SnOの含有量換算で、例えば、1~30mol%であることが好ましく、5~25mol%であることがより好ましい。上記成分のそれぞれの含有量は、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン及び酸化スズを、それぞれZnO、In、TiO及びSnOに換算して求められる値である。
金属酸化物層は、上記4成分とは異なる、微量成分又は不可避的成分を含有してもよい。ただし、十分に高い特性を有する電極層とする観点から、金属酸化物層における上記主成分の合計の割合は高い方が好ましい。その割合は、例えば、95mol%以上であり、好ましくは97mol%以上である。金属酸化物層は、上記4成分からなるものであってもよい。
電極層は、例えば、DCマグネトロンスパッタ等を用いて形成することができる。電極層の成膜方法は、例えば、プラズマ又はイオンビーム等を用いたその他の真空成膜法、或いは構成成分を適当なバインダーに分散した液体を用いたコーティング法等を適宜選択してもよい。
図2は、ガスバリア積層体の別の例を示す模式断面図である。ガスバリア積層体102は、基材10と、第三の無機層21と、金属層22と、第二の無機層30と、ポリマー層40とをこの順で備える。
ガスバリア積層体102は、上述のガスバリア積層体100における第一の無機層20に代えて、第三の無機層21及び金属層22を備える点で異なり、その他の点で共通する。したがって、ガスバリア積層体100と共通する構成部分については、上述のガスバリア積層体100についての説明をガスバリア積層体102に適用することができる。第三の無機層21及び金属層22の合計の厚さとして、上記第一の無機層20の厚さを適用することができる。
第三の無機層21は、第二の無機層30と同一であってもよく、異なっていてもよい。第三の無機層21は、例えば、金属酸化物を含有する層であってよく、金属酸化物からなる層であってよい。第三の無機層21を構成する材料は微結晶を含んでもよく、好ましくはアモルファスである。第三の無機層21を構成する材料がアモルファスであることによって、ガスバリア積層体102の水蒸気透過度をより低いものとすることができる。第三の無機層21を構成する材料は、例えば、金属酸化物の組成を調整すること等によってアモルファスとすることができる。
第三の無機層21に含有される金属酸化物は、例えば、酸化亜鉛及び酸化スズの2成分を主成分として含有してもよい。酸化スズを含有させることによって、金属酸化物をアモルファス状態により容易に調整することができる。金属酸化物は、上記2成分に加えて、例えば、酸化インジウム及び酸化チタン等を含有してもよい。本明細書において「主成分」とは、全体に対する比率が80質量%以上であることを意味する。
第三の無機層21が、亜鉛及びスズを含有することが好ましい。第三の無機層21におけるスズに対する亜鉛のモル比は、例えば、好ましくは0.1~9.0であり、より好ましくは0.1~2.5である。第三の無機層21におけるスズに対する亜鉛のモル比が上記範囲内であることによって、第三の無機層21を構成する材料がアモルファス状態になりやすく、第三の無機層21の水蒸気透過度をより低減させ、ガスバリア積層体102の水蒸気に対するガスバリア性をより向上させることができる。第三の無機層21におけるスズに対する亜鉛のモル比は、第三の無機層21に対するX線光電子分光法(XPS法)によって決定することができる。
酸化亜鉛は例えばZnOであり、酸化インジウムは例えばInである。酸化チタンは例えばTiOであり、酸化スズは例えばSnOである。上記各金属酸化物における金属原子と酸素原子の比は、化学量論比からずれていてもよい。また、酸化数が異なる別の酸化物を含んでいてもよい。
上記第三の無機層21は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、又は化学気相成長(CVD)法などの真空成膜法によって形成することができる。これらのうち、成膜室を小型化できる点、及び成膜速度が速い点で、スパッタリング法が好ましい。スパッタリング法としては、DCマグネトロンスパッタリングが挙げられる。ターゲットとしては、金属ターゲットを用いることができる。
金属層22の厚さは、例えば、30nm以下、25nm以下又は20nm以下であってもよく、また、2nm以上、5nm以上又は10nm以上であってよい。金属層22の厚さが上記範囲内であることによって、第三の無機層21及び第二の無機層30の合計の厚さを大きくしても、可視光線透過率を十分に高く維持することができる。
金属層22は、主成分として銀合金を含む。金属層22における銀合金の含有量は、銀元素換算で、例えば、90質量%以上であってよく、95質量%以上であってよい。銀合金は、Agを主成分として含有し、副成分として銀以外の金属を含んでいてもよい。銀以外の金属としては、例えば、Cu、Ge、Pd、In、Sn、Sb、及びNdからなる群より選択される少なくとも1種の金属が挙げられる。銀合金は具体的には、例えば、Ag-Pd、Ag-Cu、Ag-Pd-Cu、Ag-Nd-Cu、Ag-In-Sn、及びAg-Sn-Sb等が挙げられる。金属層22は、銀合金の他に例えば、上述した銀以外の金属又はその合金を含んでもよい。
銀以外の金属又はその合金の合計の含有量は、透明性を一層向上させる観点から、金属層22を基準として、例えば、0.5~5質量%であってよい。金属層22は、銀以外の金属又はその合金としてPdを含有することが好ましい。金属層22において、Pdの含有量は、金属層22を基準として、例えば、0.1~5質量%であってよい。
金属層22は、例えば、DCマグネトロンスパッタ等を用いて形成することができる。金属層22の成膜方法は、例えば、プラズマ又はイオンビーム等を用いたその他の真空成膜法、或いは構成成分を適当なバインダーに分散した液体を用いたコーティング法等を適宜選択してもよい。
上記ガスバリア積層体100及び102の可視光線透過率の最小値は、例えば、80%以上、85%以上、90%以上又は95%以上であってよい。ガスバリア積層体100及び102の可視光線透過率の最小値が上記範囲内であることによって、有機EL等の表示素子に用いるのに有効であり、また太陽光を十分に電極層に導入することができることからOPV素子に用いるのにも有効である。
上記ガスバリア積層体100及び102の水蒸気透過度は、例えば、5.0×10-3g/m・日以下、5.0×10-4g/m・日以下、5.0×10-5g/m・日以下、又は1.0×10-5g/m・日以下であってよい。上記ガスバリア積層体100及び102の水蒸気透過度が上記範囲内であることによって、電極層に到達する水分を十分に低減することができ、上記ガスバリア積層体を備える素子の水分による劣化をより十分に防ぐことができる。本明細書において「水蒸気透過度」は、温度:40±0.5℃、相対湿度:90±2%RHの条件下で、差圧法による水蒸気透過率測定で得られる数値を示す。
上述のガスバリア積層体100及び102は、例えば、以下の方法によって製造することができる。ガスバリア積層体の製造方法の一実施形態は、基材及び第一の無機層を備える前駆体フィルムの上記第一の無機層の上に亜鉛及びスズを含有する第二の無機層を形成する工程と、上記第二の無機層の上にポリマー層を形成する工程と、を有する。上記製造方法は、ガスバリア積層体100,102を製造する方法であるから、上述のガスバリア積層体100及び102についての説明を適用することができる。
第二の無機層を形成する工程において、上記第二の無機層におけるスズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0となるように調整される。上記第二の無機層におけるスズに対する亜鉛のモル比は、例えば、好ましくは0.1~7.0であり、より好ましくは0.1~5.0であり、更に好ましくは0.1~3.0となるように調整される。スズに対する亜鉛のモル比の調整は、金属ターゲットの組成を調整すること等によって行うことできる。
第二の無機層におけるスズに対する亜鉛のモル比が上記範囲内であることによって第二の無機層の帯電防止性をより向上させることができる。これにより、続くポリマー層を形成する工程において、ポリマー層の第二の無機層への密着性が向上し、且つ形成されるポリマー層の欠陥等の発生を十分に抑制することができる。
上記実施形態においては、本開示のガスバリア積層体100,102を、基材10と、第一の無機層20(又は、第三の無機層21及び金属層22と)と、第二の無機層30と、ポリマー層40とをこの順で備える例で説明した。本開示のガスバリア積層体は、その他の層を備えてもよい。例えば、ガスバリア積層体は、基材10と、第一の無機層20と、第二の無機層30と、ポリマー層40と、をこの順に備える積層体に加えて、更に上記ポリマー層40上に同じ積層体を備えてもよい。すなわち、ガスバリア積層体は、基材10、第一の無機層20、第二の無機層30、ポリマー層40、第一の無機層20、第二の無機層30及びポリマー層40をこの順に備えてもよい。また、本開示のガスバリア積層体は、基材10と、第一の無機層20と、第二の無機層30と、ポリマー層40と、をこの順に備える積層体に加えて、更に上記ポリマー層40上に無機層(例えば、第一の無機層20と同じ層)とポリマー層(例えば、上記ポリマー層40と同じ層)とを備えてもよい。すなわち、ガスバリア積層体は、基材10、第一の無機層20、第二の無機層30、ポリマー層40、第二の無機層30、及びポリマー層40をこの順に備えてもよい。
以上、幾つかの実施形態について説明したが、共通する構成については互いの説明を適用することができる。また、本開示は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下、実施例及び参考例を参照して本開示の内容をより詳細に説明する。ただし、本開示は、下記の実施例に限定されるものではない。
[ガスバリア積層体の作製]
(実施例1)
透明基材として、両面にハードコート層を備える、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備した。まずDCマグネトロンスパッタリングによって、PETフィルムの一方の面上に、第三の無機層、金属層、及び第二の無機層をこの順に形成し、得られた前駆体フィルムを巻芯に巻き取り前駆体フィルムの巻回体を得た。
次に、巻回体から前駆体フィルムを引きはがして繰り出しながら、コーティング法によって、酸価を有するアクリレートとしてMAP-4000(根上工業株式会社製、商品名、酸価:90mgKOH/g)、光重合開始剤として、IRGACURE127(BASFジャパン株式会社製、商品名)を含有する重合性組成物の膜を上記第二の無機層の上に設け、紫外線硬化させることによってポリマー層を形成した。
こうして、第三の無機層(厚さ:40nm)、金属層(厚さ:7nm)、第二の無機層(厚さ:40nm)、及びポリマー層(厚さ:1500nm)をこの順で有するガスバリア積層体を得た。
第三の無機層及び第二の無機層は、ZnO-In-TiO-SnOターゲットを用いて形成した。ターゲットの組成は、Zn:Sn:Ti:Sn=35:22:29:14(モル%)であった。第三の無機層及び第二の無機層は、それぞれターゲットと同じ組成を有していた。金属層は、Ag-Pd-Cuターゲットを用いて形成した。ターゲットの組成は、Ag:Pd:Cu=99.0:0.5:0.5(モル%)であった。金属層は、ターゲットと同じ組成を有していた。
(実施例2~6、及び比較例1)
第二の無機層の組成を下記表1に示す組成比に変更して形成したこと以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア積層体を作製した。
[ガスバリア積層体の評価]
実施例1~6及び比較例1で得られた積層体について、帯電防止性評価、密着性評価及びポリマー層の外観について、以下に示す方法にしたがって評価した。結果を表1に示す。
(剥離帯電評価)
基材上に第一の無機層及び第二の無機層を設けた前駆体フィルムの巻回体から、前駆体フィルムを10m/分となるように、引きはがして繰り出した際の第二の無機層表面における帯電量(単位:kv)を静電気測定器(春日電機株式会社製、商品名:KSD-0103S)を用いて測定した。
(密着性評価)
実施例1~6及び比較例1で得られた積層体のクロスカット試験を行うことで、第二の無機層とポリマー層との間における密着性を評価した。クロスカット試験は、ASTM D 3559-Bに基づいて行った。まず、実施例1~5及び比較例1で得られた積層体のポリマー層の上に、ZnO-In-TiO-SnOターゲットを用いて金属酸化物層を形成した。形成された金属酸化物層及びポリマー層に対して1mm間隔で縦方向及び横方向に沿ってそれぞれ11本の切れ込みを入れて碁盤の目を100マス形成した。その後、切り込みを入れた領域にセロハンテープを貼り付けた。貼り付けたセロハンテープを引きはがし、100マスにおけるはく離状況を目視で観察し、結果を5B、4B、3B、2B、1B、及び0Bの6段階で評価した。5Bの方が高い密着性を示し、5Bから0Bに向かうにつれて次第に密着性が低くなることを示す。
(ポリマー層の外観の評価)
実施例1~6及び比較例1で得られた積層体におけるポリマー層の外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:異物混入による欠陥が目視されない。
B:ハジキ欠陥が目視されない。
C:ハジキ欠陥が目視される。
Figure 0007287003000001
実施例1~6で得られたガスバリア積層体は、第二の無機層における帯電防止性に優れ、且つ第二の無機層とポリマー層との間の密着性に優れていることが確認された。実施例1~6で得られたガスバリア積層体はまた、ポリマー層における欠陥の発生も十分に抑制されていることが確認された。
本開示では、無機層とポリマー層との間の密着性に優れ、ポリマー層における欠陥の発生が十分に抑制されたガスバリア積層体、及びその製造方法を提供される。
10…基材、20…第一の無機層、21…第三の無機層、22…金属層、30…第二の無機層、40…ポリマー層、100,102…ガスバリア積層体。

Claims (7)

  1. 基材と、第一の無機層と、第二の無機層と、ポリマー層と、をこの順で備えるガスバリア積層体であって、
    前記第一の無機層は、前記基材側から、第三の無機層と、金属層とをこの順に含み、
    前記第三の無機層の組成は、前記第二の無機層の組成と異なり、
    前記金属層は銀合金を含み、
    前記第二の無機層は亜鉛及びスズを含有し、且つスズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0である、ガスバリア積層体。
  2. 基材と、第一の無機層と、第二の無機層(SiとAlのうち少なくとも一方と、Znと、Snとを含む複合酸化物により形成されている層を除く)と、ポリマー層と、をこの順で備えるガスバリア積層体であって、
    前記第二の無機層は亜鉛及びスズを含有し、且つスズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0である、ガスバリア積層体。
  3. 前記ポリマー層が、酸価を有するアクリル樹脂を含有する、請求項1又は2に記載のガスバリア積層体。
  4. 前記第一の無機層は、金属酸化物、金属窒化物及び金属酸窒化物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する層を含み、
    前記金属酸化物、前記金属窒化物及び前記金属酸窒化物は、構成元素として、アルミニウム、ケイ素、チタン、銅、亜鉛、ゲルマニウム、パラジウム、銀、インジウム及びスズからなる群より選択される少なくとも1種を含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  5. 前記基材と、前記第一の無機層との間に、更に平滑層を備える、請求項1~のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  6. 基材と、第一の無機層と、第二の無機層と、ポリマー層と、をこの順で備えるガスバリア積層体の製造方法であって、
    基材及び第一の無機層を備える前駆体フィルムの前記第一の無機層の上に亜鉛及びスズを含有する第二の無機層を形成する工程と、
    前記第二の無機層の上にポリマー層を形成する工程と、を有し、
    前記第二の無機層において、スズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0であり、
    前記第一の無機層は、前記基材側から、第三の無機層と、金属層とをこの順に含み、
    前記第三の無機層の組成は、前記第二の無機層の組成と異なり、
    前記金属層は銀合金を含む、ガスバリア積層体の製造方法。
  7. 基材と、第一の無機層と、第二の無機層と、ポリマー層と、をこの順で備えるガスバリア積層体の製造方法であって、
    基材及び第一の無機層を備える前駆体フィルムの前記第一の無機層の上に亜鉛及びスズを含有する第二の無機層(SiとAlのうち少なくとも一方と、Znと、Snとを含む複合酸化物により形成されている層を除く)を形成する工程と、
    前記第二の無機層の上にポリマー層を形成する工程と、を有し、
    前記第二の無機層において、スズに対する亜鉛のモル比が0.1~9.0である、ガスバリア積層体の製造方法。
JP2019035711A 2019-02-28 2019-02-28 ガスバリア積層体及びその製造方法 Active JP7287003B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019035711A JP7287003B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 ガスバリア積層体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019035711A JP7287003B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 ガスバリア積層体及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020138429A JP2020138429A (ja) 2020-09-03
JP7287003B2 true JP7287003B2 (ja) 2023-06-06

Family

ID=72264170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019035711A Active JP7287003B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 ガスバリア積層体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7287003B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008073927A (ja) 2006-09-20 2008-04-03 Dainippon Printing Co Ltd ガスバリア性積層体およびこの積層体からなるディスプレイ用基板
JP2012171291A (ja) 2011-02-23 2012-09-10 Gunze Ltd ガスバリアフィルム
JP2015166141A (ja) 2014-03-03 2015-09-24 日東電工株式会社 赤外線反射基板およびその製造方法
JP2016124219A (ja) 2015-01-05 2016-07-11 積水化学工業株式会社 積層無機膜及びバリアフィルム
JP2017224409A (ja) 2016-06-13 2017-12-21 Tdk株式会社 透明導電体
JP2019010735A (ja) 2015-11-24 2019-01-24 コニカミノルタ株式会社 ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008073927A (ja) 2006-09-20 2008-04-03 Dainippon Printing Co Ltd ガスバリア性積層体およびこの積層体からなるディスプレイ用基板
JP2012171291A (ja) 2011-02-23 2012-09-10 Gunze Ltd ガスバリアフィルム
JP2015166141A (ja) 2014-03-03 2015-09-24 日東電工株式会社 赤外線反射基板およびその製造方法
JP2016124219A (ja) 2015-01-05 2016-07-11 積水化学工業株式会社 積層無機膜及びバリアフィルム
JP2019010735A (ja) 2015-11-24 2019-01-24 コニカミノルタ株式会社 ガスバリアー性フィルム及び電子デバイス
JP2017224409A (ja) 2016-06-13 2017-12-21 Tdk株式会社 透明導電体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020138429A (ja) 2020-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6601199B2 (ja) 透明導電体
JP5245893B2 (ja) 多層フィルムおよびその製造方法
JP5417698B2 (ja) 機能性フィルムの製造方法
KR101775252B1 (ko) 무기막 및 적층체
JP2010184477A (ja) 積層フィルム及びその製造方法
JP2010069675A (ja) 機能性フィルム、その製造方法、積層体および電子デバイス
WO2017217329A1 (ja) 透明導電体
KR102327593B1 (ko) 배리어 필름 및 이의 제조방법
JP7287003B2 (ja) ガスバリア積層体及びその製造方法
JP2019089269A (ja) ガスバリアフィルム
JP2018022634A (ja) 透明導電体
JP2020082660A (ja) ガスバリア積層体
JP2020128054A (ja) 導電性フィルムおよびタッチパネル
JPWO2018181181A1 (ja) 透明導電性ガスバリア積層体及びこれを備えたデバイス
JP2020149876A (ja) 光透過性導電フィルム
JP6507632B2 (ja) 積層体
CN116075418B (zh) 光学层叠体、物品
JP7213323B2 (ja) 光学積層体、物品
KR20230161971A (ko) 가스 배리어 필름 및 가스 배리어 필름 제조 방법
JP2005022375A (ja) 積層体及びそれを用いた表示媒体
JP5895089B1 (ja) 熱線遮蔽積層体および該積層体を用いた窓ガラス
TW202042254A (zh) 透光性導電膜
JP2020136147A (ja) 光透過性導電フィルム
JP2020136148A (ja) 光透過性導電フィルム
JP2003311866A (ja) 積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221011

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7287003

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150