JP7285848B2 - 化粧品における環状ペプチドの使用 - Google Patents

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Description

本発明は、ペプチドに基づいた美容処置、新規のペプチドに基づいた化粧品成分または新規のペプチドに基づいた皮膚科学的成分、それを含む組成物、およびそれらの化粧品的使用または皮膚科学的使用に関する。より詳細には、本発明は、ヒトまたは哺乳動物の、皮膚およびその付属器の治療を目的とするペプチドに関する。
これは特に、化粧品、皮膚科学的製品、衛生製品、およびパーソナルケア製品の産業に関係している。
ペプチドは、重要なシグナル機能を有し、多くの生化学的プロセスを調整する。その結果、ペプチドは、特に化粧品産業において、長い間、避けて通れない有望な活性成分となっている。その新しい化合物は、皮膚およびその付属器を美しくするために、すなわちそれらの通常の状態を改善するために、常に探索されている。
真皮細胞外マトリックスに対する特性を有することで、抗老化用途を有する多数のペプチドまたはペプチド混合物が、特に、本出願人によって既に提案されている。例えば、商標マトリキシル(MATRIXYL)(登録商標)として市販されているPal-KTTKS(SEQ ID NO:1)、商標マトリキシル(MATRIXYL)(登録商標)3000として市販されているPal-GHK/Pal-GQPR混合物(SEQ ID NO:2)、商標マトリキシル(MATRIXYL)(登録商標)シンセ’6(Synthe’ 6)(登録商標)として市販されているPal-KMO2K(MO2は二酸化メチオニンに相当)、または最近では商標マトリキシル(MATRIXYL)(登録商標)モルフォミックス(Morphomics)(商標)として市販されているPal-K(P)HG(リジンにグラフトされたプロリンを有する)が挙げられる。他の公知のペプチドは、以下の説明に記載されている。
ペプチドの一般的な種類には、環状ペプチド(またはシクロペプチド)がある。環状ペプチドの多くは、自然界で発見されている。また、環状ペプチドは研究所で合成することもできる。環状ペプチドの長さは、2つのアミノ酸残基から数百のアミノ酸残基まで様々である。これらのペプチドは、医学および生物学の分野で多くの用途が見出されている。最も単純なものは、-NH2末端基も末端COOH基も有さないペプチドであり、これら2つの末端基が反応してペプチド結合を形成し、ペプチド骨格を閉じたものである。また、末端アミンと側鎖との間、末端カルボキシルと側鎖との間、または2つの側鎖の間に共有結合が形成され、ペプチド分子を部分的に環状にするいくつかの環状ペプチドもある。
環状ペプチドは、従来のペプチドよりも多くの利点を有する。例えば、環状ペプチドは、直鎖状ペプチドをC末端および/またはN末端で攻撃してアミノ酸に分解するエキソペプチダーゼに対して、非感受性である。このように、環状ペプチドは、直鎖状ペプチドよりも安定している。環状ペプチドの活性に関しては、環状ペプチドは、骨格の曲率および自由度の低さによって、多くの結合の回転が阻害されているとともに、外部標的との相互作用により利用可能な側鎖を有する。そのため、標的との相互作用の強さを増加させることができ、隣接するアミノ酸は、分子間相互作用を妨げない。このことは、環状ペプチドに、直鎖ペプチドよりも高い生物学的利用能を与える可能性がある。
植物または微生物は、環状ペプチドの天然の供給源の代表である(例えば、植物シクロペプチドを列挙する合成のレビュー:"Plant Cyclo peptides", Tan, N.H., Zhou, J.; Chem Rev., 2006; 106 (3); 840-895を参照のこと)。したがって、環状ペプチドは、環境および健康に危険な溶媒を使用せずに、天然材料から、環境に配慮した化学を使って製造することができるという利点も有している。
特に、亜麻種子油には、環状ペプチドが含まれていることが知られている。亜麻は、亜麻科に属している。この一年草は、繊維および油糧種子のためにその全体が利用されている。その起源は不明である。それは実質的にユーラシア大陸が起源であるだろう。亜麻は、非常に長い期間(数千年前、最初の形跡は36000年前)栽培化され、現在世界中で栽培されている。カナダが最大の生産国である。亜麻仁油には多くの成分が含まれている。亜麻仁油は、不飽和脂肪酸のトリグリセリド、特にリノレン酸が豊富である。亜麻仁油は、また、粘液、トリテルペンおよびステロール、シアン化物を生成可能なヘテロサイド、リグナン、ならびにタンパク質(環状ペプチドを含む)も含む。亜麻仁油の医薬的活性は、特に次のように記載されている:便通の促進、粘膜の刺激の軟化、抗炎症、鎮痛および解熱、心血管系の予防、ホルモン調整、抗糖尿病ならびに抗がん。
亜麻仁油は、亜麻産業の副産物であり、医薬用途の観点から、神経変性、血液学的、炎症性およびウイルス性感染症、自己免疫疾患および癌に対して(WO200979792)、成長、細胞周期、および体重増加を刺激することによって、または、腸炎、真菌の成長を制御し、消化管の微生物を調節し、かつ腸管粘膜における炎症細胞の浸潤を抑制することによって、健康を改善するために(WO2013091071)、骨粗鬆症に対して(WO2015/114817)、および免疫抑制療法のために(WO9007523)、提案されている。
また、中国薬局方で使用されている植物の環状ペプチドがまとめられているレビューがある("Chemical Progress in Cyclopeptide-Containing Traditional Medicines Cited in Chinese Pharmacopoeia"; Zhao, Simeng et al; Chin J. Chem. 2012, 30 (6); 1213-1225)。
化粧品用活性成分の分野では、すでにMERCK社からしわ防止活性剤としてロナケア(RonaCare)(登録商標)シクロペプチド-5が販売されている。合成により得られたこの特定の環状ペプチド(シクロ(1-アミノシクロヘキサンカルボニル-L-アルギニルグリシル-L-α-アスパルチル-D-フェニルアラニル(Cyclo (1-aminocyclohexanecarbonyl-L-arginylglycyl-L-alpha-aspartyl-D-phenylalanyl)、SEQ ID NO:3)は、特許出願WO2009/124754の主題であった。
本発明の目的は、皮膚および/またはその付属器の通常の状態を改善することができる、特に化粧品のための活性成分の形態で、提供され得る環状ペプチド、より詳細には、細胞外マトリックスの主要分子の合成のみならず、他の相補的な生物学的標的に対しても活性のある環状ペプチドを提供することにある。さらに、本発明は、数ppmの割合で、単独でまたは組み合わせて使用するのに十分に効果的であり、かつ化粧品組成物を含む局所組成物の形態で使用することができる環状ペプチドを提供することを目的とする。
この目的のために、第1の形態によれば、本発明は、皮膚および/またはその付属器の非治療的な美容処置における活性成分としての少なくとも1つの環状ペプチドの使用であって、前記環状ペプチドが、少なくとも1つのプロリン(Pro)および少なくとも2つのフェニルアラニン(Phe)を含む少なくとも5つのアミノ酸からなり、他のアミノ酸は、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、バリン(Val)、アラニン(Ala)、グリシン(Gly)、メチオニン(Met)およびトリプトファン(Trp)を含む群より選択され、メチオニン(Met)が存在する場合、メチオニン(Met)は、酸化されていないか、または酸化されている、環状ペプチドの使用を提供する。
好ましくは、本発明に係る環状ペプチドは、ペプチド骨格のみから形成された単一環で形成され、末端-NH2基および末端COOH基のいずれも有していない環状ペプチドであり、以下の式Iで表される:
Figure 0007285848000001
ここで、式Iにおいて:
R1は、アミノ酸の側鎖基であり;
X=NH、または、プロリンの場合にはX=Nを満たし、かつ、R1は、5原子環の一部であり;
nは、最大で15個のアミノ酸、好ましくは最大で12個のアミノ酸、より好ましくは最大で9個のアミノ酸、より好ましくは8個または9個のアミノ酸からなる環状ペプチドを形成するように、3から13、好ましくは3から11、より好ましくは6または7である。アミノ酸が15を超える場合、環状ペプチドは、製造コストが高すぎて、および/または、かさばりすぎて、皮膚に移植することができない場合がある。
以下の詳細な説明におけるインビトロおよびインビボの結果によって示されるように、本発明に係る特定の環状ペプチドは、化粧品産業のための活性成分の分野で関心を持たれている。
確かに、環状ペプチドは、皮膚およびその付属器に対して以下の有益な活性を有する:
1)加齢とともに減少する、真皮細胞外マトリックス(ECM)の2つの主要構成分子の合成を刺激する活性:コラーゲンIおよびエラスチン
真皮の、密度および厚さの喪失、ならびにしわの出現は、真皮線維芽細胞によるこれらの高分子の合成が加齢に伴って減少することに関連している。コラーゲンIは、真皮に最も多く含まれているタンパク質である。コラーゲンIは、緻密で張りのある肌を持つために欠かせない成分である。エラスチンは、真皮の細胞外空間で合成され、分泌される。エラスチンは、弾性繊維の90%までの主成分を構成している。これらの成分の回復が不十分であることによって真皮の質が弱くなると、皮膚の付属器の、支持力および保護力が低下する。そして、それらの周辺の被覆が減少することによって、血管がより目立ち、脆弱になり、毛穴がより目立ちやすくなる。これは、皮膚の均質性および質感に悪影響を及ぼす。
2)真皮/表皮接合部(DEJ)分子の2つの主要な型の合成を刺激する活性:コラーゲンIVおよび全てのラミニン
これらの分子の合成が減少すると、メラノサイト、ケラチノサイト、およびDEJ間の連絡が悪くなり、組織の柔軟性が低下する。逆に、これらの分子の適切な合成は、DEJを回復/強化するのに役立つ。コラーゲンIVは、二次元ネットワークを形成し、DEJの主要な構成要素の一つである。ラミニンも、基底層に含まれており、細胞表面を基底膜へ固定することに関与している。DEJのこれら2つの重要な成分はともに、基底膜のケラチノサイトにより良い固定を確保し、表皮の柔軟性を維持するのに役立つ。
真皮およびDEJにおけるこれらのタンパク質の合成を刺激することによって、主に力学的特性の点で、皮膚の、装飾および通常の状態における結果を得ることが可能になる:すなわち、皮膚は、より緻密で、再度張りが出て、より張りがあり、より強壮で、より柔軟で、かつより弾力的であると同時に、その結果として、視覚的なレベルでは、より均質で滑らかな肌の質感をも持つ。
3)脂腺細胞による皮脂の産生を減少させる活性
毛穴のサイズを小さくし、毛穴を目立たなくする(肌はより規則的なキメを持ち、より滑らかに見える)ため、および、必要に応じて、脂性肌に特徴的な、ギラツキのある外観を減少させることに貢献するため。
4)微小炎症現象に多く存在する炎症の伝達物質の濃度を下げる活性
この活性は、敏感肌および赤みの不快感を軽減する効果を有する。
5)ストラティフィン産生を調節する活性
ストラティフィンは、最近発見された、表皮で合成され、その後真皮内で見られるタンパク質であり、その成分に負の作用をする。ケラチノサイトによるこのタンパク質の産生は、早期老化を進行させることが知られている酸化条件下(例えば、紫外線(UV)タイプのストレス)で増加する。ストラティフィンは、真皮への移行後、一方では真皮タンパク質を攻撃するプロテアーゼ(特に、MMP-1およびMMP-2)の線維芽細胞による産生を引き起こし、他方では、コラーゲンタイプIのmRNAおよびフィブロネクチンの産生を減少させる。したがって、ストラティフィンの増加は、支持組織の質を低下させ、早期老化につながる。したがって、ストラティフィンの産生を制限することは興味深い。
6)ミトコンドリアの正常な機能に関与するタンパク質を刺激する活性
これらのタンパク質は、エネルギーの産生、細胞質とミトコンドリアとの間の代謝物の輸送、および酸化ストレスに対する防御に関与している。これらのタンパク質の合成は、加齢とともに(量および質が)減少する。したがって、肌の老化に対抗するには、これらのタンパク質の産生を積極的に調節する必要がある。
従って、本発明は、皮膚の、弾性特性、張り、質感および/または、輝きまたは明るさを改善することを意図した美容処置を目的としうる。この処置は、しわおよび小じわの治療、平滑化、引き締め、再構成、膨張、たるみ防止処置、毛穴サイズの縮小(引き締め)、および/または過剰な皮脂による皮膚のテカリの減少、および/または皮膚の微小炎症の減少のための処置から選択することができる。
本発明に係る環状ペプチド(類)の他の用途は、特に保湿、痩身、解毒、抗糖化、抗ラジカル、抗疲労、目の下のたるみ防止および/またはくま防止、(頭および身体の)毛髪の成長に対する作用、色素沈着に対する作用、頭皮に対する作用、シワ伸ばし効果などの予防的または治療的な作用も想定している。
好ましい特徴によれば、環状ペプチドは、特定のアミノ酸および/または特定のアミノ酸配列を含み、より好ましくは:
・少なくとも1つのロイシン;および/または
・少なくとも2つのフェニルアラニンおよび/または少なくとも2つのプロリン;および/または
・少なくとも1つのPro-Phe-Phe配列;および/または
・少なくとも1つのPro-Pro-Phe-Phe配列;および/または
・1つのIle-Met-LeuまたはVal-Met-Leu配列;および/または
・2つのメチオニン;および/または
・1つのトリプトファン;および/または
・Pro-Phe-Phe-Trp配列
を含む。
したがって、前記少なくとも1つの環状ペプチドは、以下を含む群より選択される本発明の第1の形態に係る。
・Cyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
・Cyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5;図1参照);
・Cyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6);
・Cyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7);
・Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8);および
・Cyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)。
本発明の第1の形態によれば、好ましくは、以下の説明で得られた比較結果によって示されるように、少なくとも2つの環状ペプチドの混合物が使用され、前記少なくとも2つの環状ペプチドは、以下の3つの環状ペプチドを含む群より選択され、
・Cyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
・Cyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);および
・Cyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6);
より具体的には、混合物は、有利には、これら3つの環状ペプチドを、特に、環状ペプチドの前記混合物の総重量に対して、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%含む。
好ましくは、環状ペプチドの前記混合物の総重量に対する残りの重量%は、以下を含む群より選択される少なくとも1つの環状ペプチドを含む。
・Cyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7);
・Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8);および
・Cyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)。
より具体的には、前記環状ペプチドの混合物は、以下を含む:
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して約15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して約15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して約15から25重量%を占めるCyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6);
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して残りの重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7)、Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8)、およびCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)の環状ペプチドの混合物。
第2の形態によれば、生理学的に許容される媒体中に、環状ペプチドの混合物を含む化粧品または皮膚科学的活性成分を提供し、環状ペプチドの前記混合物は、以下を含む:
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して約15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して約15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して約15から25重量%を占めるCyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6);
・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して残りの重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7)、Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8)、およびCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)の環状ペプチドの混合物。
これらの環状ペプチド(類)は、ペプチド合成によって製造されてもよく、有利には、亜麻仁油から、適切な溶媒、特にアルコール性溶媒、例えば、植物性エタノール、または、ヒトおよび環境への影響が低い他の任意の溶媒を用いて、精製後、混合物としてまたは単独で抽出されてもよい。調製方法を以下に詳述する。
好ましくは、本発明に記載の使用される環状ペプチドは、単独でまたは混合物として、部分的に酸化されて、スルホキシドまたはスルホンになり、好ましくはスルホキシドになり、より好ましくはわずかに酸化されてスルホキシドになり、より好ましくは酸化されない。
一般的に、環状ペプチド(類)は、相乗的に作用することができる有効な濃度で、または活性の補強として、以下のような他の活性剤と組み合わせてもよい:抗老化、しわ防止および小じわの防止、美白、色素沈着促進、保湿、潤い付与、収斂、ふけ防止、痩身、抗にきび、抗炎症、抗酸化、顔色の輝きに作用するもの、抗糖化、ボリューム付与、再構成、抗カルボニル化、皮膚緩和、抗毛髪再成長、角質層に作用するもの、真皮-表皮接合部に作用するもの、タンパク質HSP産生に作用するもの、張り、弾力性、肌の色調、毛髪再成長(例えば、まつげ、眉毛)などに作用するもの。
特に有利には、本発明の第1の形態に係る使用および本発明の第2の形態に係る成分の面において、環状ペプチド(類)は、表皮および/または角質層の特性(例えば、皮膚の膜の保護および/または保湿)に相補的に作用するように適合された少なくとも1つの活性剤と組み合わされてもよい。
このような付加的活性剤は、リン脂質、各種セラミド、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン、グリコスフィンゴ脂質、コレステロールおよびその誘導体、ステロール(特に、キャノーラおよび大豆のもの)、脂肪酸(リノール酸、パルミチン酸、リポ酸、およびチオクチン酸を含む)、(特にオリーブの)スクワラン、(特にヤシ油の)トリグリセリド、ラノリン、ラノリン由来のアルコール類、ラノステロール、ビタミンD3、トコフェロールニコチン酸、各種油(特に、アルガン、ローズ、およびバオバブ)、アスコルビン酸、N-アセチルシステイン、N-アセチル-L-セリン、ビタミンB3化合物(ナイアシンアミド、ニコチン酸など)、パンテノール、シュードフィラグリン、アルギニン、セリン、PCA(ピロリドンカルボン酸)塩、ツボクサ葉抽出物(マデカッソシドおよびアジアチコサイドで滴定)、一部の植物抽出物(ワイルドヤムの根、クリ、スギの芽、およびナス科)、プランクトンの抽出物、および酵母の抽出物を含む群より選択されてもよい。また、Sederma社から販売されている以下の活性剤を挙げることができる。ヴェニュセアンヌ(Venuceane)(商標)(サーマス・サーモフィルスの発酵培地抽出物)、モイスト24(Moist 24)(商標)(チガヤの根の含水グリコール抽出物)、ダーマキシル(Dermaxyl)(商標)(セラミド2とペプチドPal-VGVAPGとの結合物)、セネステム(Senestem)(商標)(ヘラオオバコのインビトロ細胞培養物から抽出)、セラミド2(Ceramide 2)(商標)(セラミド)、セラミドHO3(Ceramide HO3)(商標)(ヒドロキシセラミド)、オプティムヒアル(Optim Hyal)(商標)(アセチル化グルクロン酸のオリゴ糖)、メイリテイジ(Meiritage)(商標)(ミシマサイコ、キバナオウギおよびオオバナオケラの根の抽出物の結合物)、リバイドレイド(Revidrate)(商標)(ミリスチルホスホリンゴ酸塩)、パシフィール(Pacifeel)(商標)(オシロイバナの抽出物)、ハイドロノネシス(Hydrononesis)(商標)(サリノコッカスヒスパニカス(Salinococcus hispanicus)の発酵物)、シアバター(商標)のNG不けん化物およびシティステム(Citystem)(商標)(ホアハウンドのインビトロ細胞培養物)。
同様に、特定の有利な態様において、本発明の第1の形態に係る使用および本発明の第2の形態に係る成分の面において、環状ペプチド(類)は、脂腺細胞による皮脂産生の減少に作用するように適合された少なくとも1つの活性剤と関連付けることができ、環状ペプチド(類)は、真皮に作用し、それゆえ、毛穴支持組織の補強に作用し、付加的活性剤は、皮脂産生に関する活性の補強に作用する。したがって、有利には、特に、皮膚のキメを美しくし、それによりその輝きを美しくする活性を有する成分が提供される。そのような付加的活性剤は、以下の1つまたは複数の純粋な分子を含む群より選択することができる:アルキルフタル酸またはそれを含む植物抽出物、硫黄およびその有機誘導体(例えば、S-カルボキシメチルシステイン)だけでなく、硫黄含有アミノ酸、シスチン、システイン、メチオニン、亜鉛および/または銅の塩、例えば、L-ピロリドンカルボン酸の塩(Solabia社のクイブリドン(Cuivridone)(登録商標)およびジンシドン(Zincidone)(登録商標))、レチノイン酸、ビタミンB6、過酸化ベンゾイル、サリチル酸、乳酸アンモニウム、水酸化塩化アルミニウム、10-ヒドロキシデカン酸、ウンデシレン鎖にグラフトされたグリシン、例えばSeppic社のリパサイド UG OR(Lipacide UG OR)の名称で販売されているもの、Sasol社のコスマコル(COSMACOL)(登録商標)ECIの名称で販売されているクエン酸トリアルキル(C12-C13)。天然由来の抽出物としては、特にアルガンオイル、クローブエキス、ノコギリヤシエキス、ウルマイヤーエキス、アカキナノキ樹皮エキス、キハダエキス、シモツケソウエキス、クララ属エキス、ラミナリア属海藻エキス、Vincience社のアルガラン亜鉛(Algualane Zinc)(登録商標)の名称で販売されている亜鉛を濃縮したチノリモ微細藻類エキス、カオリン(白色粘土)などが挙げられる。
このタイプの活性剤は、特にSederma社からも販売されている。バイオダーミン(Biodermine)(商標)(ペプチドを豊富に含む細菌培養液)、セボソフト(Sebosoft)(商標)(ポリアクリル酸ゲル中のセバシン酸)、セボミンSB12(Sebomine SB12)(商標)(ラクトフェリン、グルコースオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、およびチオシアン酸カリウムの組み合わせ)、ノルマセブ(Normaseb)(商標)(発酵カゼイン濾液)、イーストバイオメンブレン(Yeast Biomembranes)(商標)、セブレス(Sebuless)(商標)(ライラック細胞培養物の抽出物)、エバーマット(Evermat)(商標)(エナンチアクロランタ抽出物およびオレアノール酸の組み合わせ)、ac.ネット(ac.net)(商標)(オレアノール酸およびノルジヒドログアイアヤレティック酸の組み合わせ)などがある。
同様に、特定の有利な態様において、本発明の第1の形態に係る使用および本発明の第2の形態に係る成分の面において、環状ペプチド(類)は、環状ペプチドの即時の平滑化および均質化効果をさらに向上させるために、毛穴を「力学的に」引き締めるために、少なくとも1つの収斂性活性成分と組み合わせることができる。そのような付加的活性成分は、純粋な分子として以下を含む群より選択されうる:アルミニウムヒドロキシクロライド、ジヒドロキシアルミニウム、ミョウバン、酢酸アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアラントインなどの特定のアルミニウム塩;Interchemical社のフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、タンニン酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸;植物抽出物として、タンニン、特に凝縮タンニンまたはエラグタンニン、セイヨウトチノキ、モーブ、ハマメリス、オーツ麦、スイートアーモンド、ウスベニタチアオイの根、ゴボウの根、ツタウルシ、シラカバ樹皮、トクサ、カモミール、タツナミソウ属、コホッシュの根、ウルマリア、セイヨウオトギリソウ、ヤナギ、ギンバイカなど、ならびに、ホワイトジンジャー、トクサ、ツタウルシ、ローズマリー、ユッカなどの抽出物の混合物、ならびに、アカシア、ニレ、白ヤナギ、シナモン、カバノキ、シモツケソウ、リンドウ、キュウリ、クルミ、ラタニア、グレープフルーツなどの抽出物、ならびに、ウツボグサ属、ビワだけでなく、リンゴ、ナシ、カリン、ナナカマド、サンザシなどのバラ科の多くの果物の抽出物;ならびに、未熟な柿、グリーンバナナ、ヤマモモ属の種の抽出物、チコリーの根、カシスの果実、スグリ、ブルーベリー、クランベリー、シーバックソーン、クコ。
好ましくは、前記付加的活性剤は、セダネノライド、セダノライド、および3-n-ブチルフタリドを含む群より選ばれる少なくとも1種のアルキルフタル酸であり、好ましくはセダノライドであり、セダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタリドの混合物を含むセロリ種子の抽出物であり、好ましくは超臨界CO2抽出物であり、好ましくはセダノライドを(アルキルフタル酸の総重量に対して重量%で)主成分とするアルキルフタル酸の混合物を含む抽出物である。この種の成分は、特許出願WO2016157073に記載されている。この活性成分は、有利には、ケラチノサイトの前分化を介した表皮に対して、および脂腺細胞による皮脂の産生に対して、の2つの形態に作用することができる。インビトロおよびインビボの結果は、この特に有利な組み合わせについての詳細について以下に記載される。
本発明に係る環状ペプチド(類)はまた、ビタミンB3化合物、ならびに、ナイアシンアミドまたはトコフェロールのような化合物、ならびに、レチノール、ヘキサミジン、α-リポ酸、レスベラトロールまたはDHEAのようなレチノイド化合物、ならびに、ヒアルロン酸、ならびにペプチドから選択される少なくとも1つの化合物と組み合わされてもよい。ペプチドは、特に、N-アセチル-Tyr-Arg-O-ヘキサデシル、Pal-VGVAPG(SEQ ID NO:10)、Pal-KTTKS(SEQ ID NO:1)、Pal-GHK、Pal-KMO2K、Pal-GQPR(SEQ ID NO:2)、およびPal-K(P)HGであってもよく、これらは、化粧品組成物または皮膚科学的組成物に使用される従来の活性成分である。
第3の形態によれば、本発明は、上述した本発明の第2の形態に係る成分を含む組成物を提供する。このような組成物は、皮膚、皮膚の付属器および粘膜をケアするための化粧品にまたは局所治療剤として使用することができる。
第4の形態によれば、本発明はまた、上述した本発明の第2の形態に係る化粧品活性成分を含む化粧品組成物の有効な量を皮膚に局所的に塗布することを含む、皮膚の美的外観を改善する方法を提供する。
本発明に係る環状ペプチドは、光学的に純粋なものであってもよく、L異性体またはD異性体、またはそれらの混合物を含んでいてもよい。好ましくは、天然に存在するL異性体であってもよい。環状ペプチドは、塩の形態で存在してもよい。
本発明はまた、(化学的機能の改良および/または付加を有するが、炭素骨格は変化しない)環状ペプチド誘導体、(化学的機能の改良および/または付加を有するが、炭素骨格はさらに変化する)環状ペプチド類縁体、および金属イオン(例えば、銅、亜鉛、マンガン、およびマグネシウムなど)のような他の種との複合体も包含する。
「生理学的に許容される媒体」とは、本発明によれば、限定されるものではないが、水性または水-アルコール溶液、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、マイクロエマルジョン、水性ゲル、無水物ゲル、血清、小胞の分散液、または粉末を意味する。
「生理学的に許容される」とは、組成物が、毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応などの危険性がなく、哺乳動物、特にヒトの皮膚および頭皮に接触させての局所使用に適していることを意味する。この「生理学的に許容される媒体」は、一般に、組成物の賦形剤と呼ばれるものを形成する。
本発明に従って使用される環状ペプチドは、将来の最終用途に応じて、適切な場合には可溶化剤を用いて、親油性マトリックスまたは親水性マトリックスに可溶化することができる。
本発明に係る組成物は、身体のあらゆる部位に適用することができ、より具体的には、顔、身体、首回りまたは頭皮に推奨される指示に従って、当業者に公知であるいずれかの形態または媒体であってもよく、特に溶液、分散液、エマルジョン、ペーストまたは粉末の形態で、単独でまたはプレミックスとしてあってもよく、または、単独でまたは媒体中でプレミックスとしてあってもよく、媒体は、例えば、マクロ、ミクロまたはナノカプセル、マクロ、ミクロまたはナノスフィア、リポソーム、オレオソームまたはカイロミクロン、マクロ、ミクロまたはナノ粒子、マクロ、ミクロまたはナノスポンジ、ミクロまたはナノエマルジョンであってもよく、有機ポリマー粉末、タルク、ベントナイト、胞子またはエキシン、または他の無機もしくは有機支持体上に吸着されるものが挙げられる。
特に化粧品においては、顔、体、髪、頭皮のスキンケア範囲およびメイクアップケア範囲に用途を提案できる。
一般に、本発明に係る環状ペプチドは、皮膚/織物との接触によって美容または治療効果を発揮し連続的な局所的送達を可能にするように、織物、天然繊維、合成繊維、羊毛および皮膚に接触することを意図した任意の材料、昼間または夜間の衣服、下着、ハンカチ、または組織への処理のため、任意の形態で、マクロ-、ミクロ-およびナノ粒子、マクロ-、ミクロ-およびナノカプセル上に結合した形態で、または取り込まれた形態で、もしくはそれらに吸収された形態で使用されてもよい。
CTFA(ワシントンDCの「米国化粧品工業会」によって発行された「International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook」(第18版、2018年))は、本発明の組成物中の付加的成分としての使用に適している、スキンケアおよび頭皮ケア業界において一般的に使用される化粧品成分の非限定的な広範な種類について記載している。
その他特に有用な追加のスキンケア活性物質は、Sederma社の商業文献およびwww.sederma.comまたはwww.crodarom.frに掲載されている。
また、以下の市販の活性剤も例として挙げることができる。例えば、ベタイン、グリセロール、アクチモイストバイオ2(ActimoistBio2)(商標)(Active organics社)、アクアカクティーン(AquaCacteen)(商標)(Mibelle AG Cosmetics社)、アクアフィリン(Aquaphyline)(商標)(Silab社)、アクアグルK(AquaregulK)(商標)(Solabia社)、カリシリン(Carciline)(商標)(Greentech社)、コディアベレーン(Codiavelane)(商標)(Biotech Marine社)、ダーマフラックス(Dermaflux)(商標)(Arch Chemicals, Inc社)、ハイドラ’フロー(Hydra’ Flow)(商標)(Sochibo社)、ハイドロモイストL(Hydromoist L)(商標)(Symrise社)、レノブヒアル(RenovHyal)(商標)(Soliance社)、シーモス(Seamoss)(商標)(Biotech Marine社)、アルジルリン(Argireline)(商標)(Lipotec社のアセチルヘキサペプチド-3の商標名)、スピラントール(spilanthol)、もしくは、ガチュリンエクスプレッション(Gatuline Expression)(商標)の商品名で知られるオランダセンニチの抽出物、ボスウェリン(Boswellin)(商標)の商品名で知られるボスウェリア・セラータの抽出物、ディーパリンPVB(DeepalinePVB)(商標)(Seppic社)、シン-AKE(Syn-AKE)(商標)(Pentapharm社)、アメリオックス(Ameliox)(商標)、バイオキシリフト(Bioxilift)(商標)(Silab社)、フィトセルテック(PhytoCellTec)(商標)アルガン(Argan)(Mibelle社)、パピルアクチルD(PapilactylD)(商標)(Silab社)、プレベンセリア(Preventhelia)(商標)(Lipotec社)、もしくは、Sederma社が販売する以下の活性成分のうちの1つまたは1つ以上のもの、サブリスキン(Subliskin)(商標)、ヴェニュセアンヌ(Venuceane)(商標)、モイスト24(Moist 24)(商標)、ベジソームモイスト24(Vegesome Moist 24)(商標)、エッセンスキン(Essenskin)(商標)、ジュビニティー(Juvinity)(商標)、リビラット(Revidrat)(商標)、レジステム(Resistem)(商標)、クロノディン(Chronodyn)(商標)、コンブチカ(Kombuchka)(商標)、クロモケア(Chromocare)(商標)、カルモセンシン(Calmosensine)(商標)、グリコカインファクターS(Glycokin factor S)(商標)、バイオブスチル(Biobustyl)(商標)、イデアリフト(Idealift)(商標)、セラミド2(Ceramide 2)(商標)、セラミドA2(Ceramide A2)(商標)、セラミドHO3(Ceramide HO3)(商標)、レガンス(Legance)(商標)、インテンスリム(Intenslim)(商標)、プロディジア(Prodizia)(商標)、ビューティーファイ(Beautifeye)(商標)、パシフィール(Pacifeel)(商標)、ジンガースリム(Zingerslim)(商標)、メイリテイジ(Meiritage)(商標)、セネステム(Senestem)(商標)、セブレス(Sebuless)(商標)、マジェステム(Majestem)(商標)、アピスカルプ(Apiscalp)(商標)、ルビステム(Rubistem)(商標)、シティステム(Citystem)(商標)、ネオニカ(Neonyca)(商標)、シアバターのNG不けん化物(NG Insaponifiables de Beurre de Karite)(商標)、マジェステム(Majestem)(商標)、ハイドロノネシス(Hydroonesis)(商標)、ポアテクト(Poretect)(商標)およびクリスタライド(Crystalide)(商標)、もしくはそれらの混合物。
本発明に係る環状ペプチド(類)と組み合わせることができる植物抽出物(従来の抽出物の形態で、またはインビトロによって調製された形態で)の中で、アイビー、特にイングリッシュアイビー(Hedera helix)、マンシュウサイコ、ミシマサイコ、アルニカ、ローズマリー、マリーゴールド)、セージ、チョウセンニンジン、イチョウ、セントジョーンズワート、ナギイカダ、ヨーロピアンシモツケソウ、ビッグフラワージャワティー、アーティチョーク、藻類、カバノキ、緑茶、コーラナッツ、セイヨウトチノキ、竹、ツボクサ)、ヘザー、ヒバマタ、ヤナギ、ヤナギタンポポ、エスシン、カンズー、クリサンテルムインジクム、アルメニアセア属の植物、アトラクチロディスプラティコドン、シノメニウム、ファルビチジス、フレミンギア、コレウス、例えば、コレウスフォルスコリ、コレウスブルメイ、コレウスエスキロリ、コレウススクテラロイド、コレウスキサントスおよびコレウスバルバトスの抽出物、例えばコレウスバルバトスの根の抽出物、バロッテ、グイオア、ダバリア)、ターミナリア、バリングトニア、トレマ、アンチロビア、セクロピア、アルガン、ディオスコレア属、例えばディスコレアオッポシタまたはメキシカンの抽出物、アンミビスナガ、メナモミ、特にツクシメナモミの抽出物、ツツジ科の植物抽出物、特にコケモモまたはクマコケモモの抽出物、アロエベラ、ステロールを含む植物(すなわち植物ステロール)、マンジスタ(アカネ属植物、特にルビアコーディフォリアの抽出物)、およびグッガル(コンミフォラ属植物、特にグッグルの抽出物)、コーラの抽出物、カモミール、ムラサキツメクサの抽出物、カバの抽出物(カバカバ(Kava Kava)(商標)、SEDERMA社)、オトメアゼナの抽出物(バコカルミン(Bacocalmine)(商標)、SEDERMA社)およびムチヤギの抽出物、スペインカンゾウ、クワ、コバノブラシノキ(ティーツリー)、ラレアディバリケータ、ラブドシア・ルベッセンス、ユーグレナグラシリス、フィブラウレアレシサヒルディネア、シャラパルソルガムの抽出物、ヒマワリの抽出物、エナンチアクロランタ、ミトラカーパススケーパー、ブチューバロマス、ヘンナL、ホウライシダL、クサノオウ、ヘチマ、ジャパニーズマンダリン、チャノキ、チガヤ、ツノゲシ、サイプレス、ソロモンズシール、ラブリーヘムスレイア、セイヨウニワトコ、アオイマメ、シマセンブリ、オオウキモ、トゥルネラ・ディフサ、ハナスゲ、ヒメマツバボタン、ホップ、コーヒーノキ、イェルバマテ、グロブラリア・コルディフォリア、ネムノキ、サワーウッド、ハナショウガ、キバナオウギ、オオバナオケラ、ヘラオオバコ、セイヨウウスユキソウ、オシロイバナ、ホアハウンド、または蘭の抽出物を挙げることができる。
本発明の組成物は、1つまたは1つ以上の追加のペプチド類を含んでもよく、特に限定されないが、ジ-、トリ-、テトラ-、ペンタ-、およびヘキサペプチドならびにこれらの誘導体を含んでもよい。特定の実施形態によれば、組成物中の付加的ペプチドの濃度は1×10-7重量%から20重量%の範囲であり、1×10-6重量%から10重量%の範囲が好ましく、1×10-5重量%から5重量%の範囲が好ましい。本明細書において、「ペプチド」という用語は、10種類以下のアミノ酸を含むペプチド、これらの誘導体、同位体および例えば金属イオン(銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム等)等の他の種類との複合体を表す。「ペプチド類」という用語は、天然ペプチド類および合成ペプチド類の両方を示す。「ペプチド類」は、自然界において見出されるおよび/または商業上入手可能なペプチド類を含む組成物も示す。
本発明での使用に適したジペプチドは、カルノシン(βAH)、YR、VW、NF、DF、KT、KC、CK、KP、KK、TT、PA、PM、またはPPを含むが、これらに限定されない。
本発明での使用に適したトリペプチドは、RKR、HGG、GKH、GHK、GGH、GHG、KFK、KAvaK、KβAK、KAbuK、KAcaK、KPK、KMOK、KMO2K(MO2は、二酸化スルホキシドメチオニン)、KVK、PPL、PPR、SPR、QPA、LPA、またはSPAを含むが、これらに限定されない。
本発明での追加のペプチドとしての使用に適したテトラペプチドは、RSRK(SEQ ID NO:11)、GQPR(SEQ ID NO:12)、KTFK(SEQ ID NO:13)、KTAK(SEQ ID NO:14)、KAYK(SEQ ID NO:15)、またはKFYK(SEQ ID NO:16)を含むが、これらに限定されない。適したペンタペプチドは、KTTKS(SEQ ID NO:17)を含むが、これに限定されない。適したヘキサペプチドは、GKTTKS(SEQ ID NO:18)、VGVAPG(SEQ ID NO:19)を含むが、これらに限定されない。
本発明での付加的ペプチドとしての使用に適した他のペプチド類は、ペプチド類の親油性誘導体、好ましくはパルミトイル(Pal)誘導体またはミリストイル(Myr)、および前記の金属複合体(例えば、トリペプチドHGGの銅錯体)を含むが、これらに限定されない。好ましいジペプチドは、N-パルミトイル-ベータ-Ala-His、N-アセチル-Tyr-Arg-ヘキサデシルエステル(カルモセンシン(Calmosensine)(商標)、Sederma社)、Pal-RTまたはPal-KT(Sederma社)を含む。好ましいトリペプチド誘導体は、例えば、Pal-GKHおよびPal-GHK(Sederma社)、HGGの銅誘導体(ラミン(Lamin)(商標)、Sigma社)、リポスポンディン(Lipospondin)(N-エライドイルーKFK)およびその保存的置換をした類似体、N-アセチル-RKR-NH2(ペプチドCK+)、N-Biot-GHK(Sederma社)、Pal-KAvaK、Pal-KβAlaK、Pal-KAbuK、Pal-KAcaK、またはPal-KMO2K(商標マトリキシル(Matrixyl)(登録商標)シンセ’6(Synthe’ 6)(登録商標)、Sederma社)、Pal-KVK(シン-コル(Syn-Coll)(商標)、DSM社)、およびこれらの誘導体を含む。
ここで、WO2015181688出願に記載されている一般式X-Pro*-Pro*-Xaa-Yの抗老化トリペプチドについても言及されてもよい。Xaaは、N末端において、Leu、Arg、Lys、Ala、Ser、およびAspから選択される。Xは、C末端において、H、-CO-R1および-SO2-R1から選択される。Yは、OH、OR1、NH2、NHR1またはNR1R2から選択される。R1およびR2は互いに独立して、それぞれ、直鎖状、分枝状、環状、多環状、不飽和、水酸化、カルボニル化、リン酸化および/または硫化された、アルキル基、アリル基、アルキルアリル基、アルコキシ基およびアリロキシ基から選択され、前記基は場合によってはその骨格にヘテロ原子、特にO、Sおよび/またはNを有している。Pro*は、プロリン、そのアナログまたはその誘導体に対応している;例えば、一般式X-Pro*-Pro*-Xaa-Yは、Myr-PPL-OHおよびMyr-PPR-OHを含む。
ここではさらに、WO2014/080376に開示されている一般式X-(Xaa1)n-Pro*-Xaa2-Yの色素沈着促進および/またはECM促進の、ジペプチドおよびトリペプチドを引用することができる。n=0、1または2の場合、Xaa1は、Ala、Val、Met、Leu、Iso、Phe、およびProならびにそれらの類似体および誘導体から選択される疎水性アミノ酸、もしくはSer、Thr、Tyr、Asp、およびGlu、ならびにそれらの類似体および誘導体から選択される極性アミノ酸である;n=2の場合、2つのアミノ酸Xaa1は、同じまたは異なる;Xaa2は、Ala、Val、Met、Leu、Iso、およびPhe、ならびにそれらの類似体および誘導体から選択される疎水性アミノ酸、もしくはArg、Lys、およびHis、ならびにそれらの類似体および誘導体から選択される塩基性アミノ酸である;N末端において、Xは、H、-CO-R1および-SO2-R1から選択される;C末端において、Yは、OH、OR1、NH2、NHR1またはNR12から選択される;R1およびR2は、互いに独立して、アルキル基、アリル基、アラルキル基、アルキルアリル基、アルコキシ基およびアリルオキシ基から選択され、それは、直鎖状、分枝状、環状、多環状、飽和、不飽和、水酸化、カルボニル化、リン酸化および/または硫化であり得、前記基は、骨格中にO、Sおよび/またはNのヘテロ原子を有するか否かを問わず、Pro*がプロリン、その類似体またはその誘導体に対応している;例えば、一般式X-(Xaa1)n-Pro*-Xaa2-Yは、以下のペプチドPal-SPR-OH、Pal-PPR-OH、Pal-QPA-OH、Pal-LPAOH、Myr-SPA-OH、Pal-PM-OH、Pal-PA-OHおよびPal-PP-OHを含む。
本発明に係る追加のペプチドとしての使用に適したテトラペプチド誘導体としては、Pal-GQPR(SEQ ID NO:2)(Sederma社)、およびPal-KTFK(SEQ ID NO:20)またはEla-KTFK(SEQ ID NO:21)、Ela-KTAK(SEQ ID NO:22)、Ela-KAYK(SEQ ID NO:23)またはEla-KFYK(SEQ ID NO:24)が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書において追加のペプチドとしての使用に適したペンタペプチド誘導体としては、Pal-KTTKS(SEQ ID NO:1)(Sederma社からマトリキシル(Matrixyl)(登録商標)として入手可能)、XaaがLeuまたはProであるPal-YGGFXaa(SEQ ID NO:25)、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書において使用に適したヘキサペプチド誘導体は、Pal-VGVAPG(SEQ ID NO:10)、Pal-GKTTKS(SEQ ID NO:26)、XaaがTrp、Phe、Tyr、Tic、7-ヒドロキシ-TicまたはTpi(7-hydroxy-Tic ou Tpi)(SEQ ID NO:27)であるPal-HLDIIXaa、およびそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。また、Pal-GHKおよびPal-GQPR(SEQ ID NO:2)(マトリキシル(Matrixyl)(登録商標)3000、Sederma社)の混合物も挙げることができる。
トリペプチドまたはその誘導体を含む市販の好ましい組成物には、Sederma社のバイオペプタイドCL(Biopeptide-CL)(商標)、マキシリップ(Maxilip)(商標)、バイオブスチル(Biobustyl)(商標)、プロキャピル(Procapil)(商標)およびマトリキシル(Matrixyl)(登録商標)シンセ’6(Synthe’ 6)(登録商標)が含まれる。テトラペプチドの商業的に入手可能な好ましい供給源である組成物は、50から500ppmの間のPal-GQPR(SEQ ID NO:2)およびSederma社によって提示される賦形剤を含むリジン(Rigin)(商標)、アイリス(Eyelis)(商標)、マトリキシル(Matrixyl)(登録商標)リローデッド(Reloaded)およびマトリキシル3000(Matrixyl 3000)(登録商標)を含む。
付加的活性成分としては、以下の市販されているペプチドも挙げることができる。
・Pentapharm社から販売されている、バイアロックス(Vialox)(商標)(INCI名=ペンタペプチド-3(アラニン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、およびプロリンを含む合成ペプチド))、シン-Aake(Syn-Aake)(商標)(β-Ala-Pro-Dab-NH-Bzl)またはシン-コル(Syn-Coll)(商標)(Pal-Lys-Val-Lys-OH);
・Lipotec社から販売されている、アルジルリン(Argireline)(商標)(Ac-Glu-Glu-Met-Gln-Arg-Arg-NH2(INCI名=アセチルヘキサペプチド-3))(SEQ ID NO:28)、ルーファシル(Leuphasyl)(商標)(Tyr-D-Ala-Gly-Phe-Leu)(SEQ ID NO:29)、アルデニン(Aldenine)(商標)(Gly-His-Lys)、トリラーゲン(Trylagen)(商標)(INCI名=シュードアルテロモナス発酵抽出物、コムギタンパク質加水分解物、ダイズタンパク質加水分解物、トリペプチド-10シトルリン(シトルリンとトリペプチド-10(アスパラギン酸、イソロイシン、およびリジンからなる合成ペプチド)の反応生成物)、トリペプチド-1)、アイセリル(Eyeseryl)(商標)(Ac-β-Ala-His-Ser-His)(SEQ ID NO:30)、セリレシン(Serilesine)(商標)(Ser-Ile-Lys-Val-Ala-Val)(SEQ ID NO31)またはデコリニル(Decorinyl)(商標)(INCI名:トリペプチド-10シトルリン=シトルリンとトリペプチド-10(アスパラギン酸、イソロイシン、リジンからなる合成ペプチド)の反応生成物;
・Vincience社から販売されている、コラキシル(Collaxyl)(商標)(Gly-Pro-Gln-Gly-Pro-Gln(SEQ ID NO:32))またはクインテスシン(Quintescine)(商標)(Cys-Gly);
・Les Laboratoires Serobiologiques/Cognis社から販売されている、サイトキノール(Cytokinol)(商標)LS(カゼイン加水分解物);
・欧州生物学研究所(L'Institut Europeen de Biologie Cellulaire)から販売されている、コラレン(Kollaren)(商標)(Gly-His-Lys)、IP2000(商標)(Pal-Val-Tyr-Val)またはメディプレン(Meliprene)(商標)(INCI名=モノフルオロヘプタペプチド-1:酢酸と、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン、ノルロイシン、p-フルオロフェニルアラニンおよびトリプトファンを含む合成ペプチドとの反応生成物);
・Introvations社から販売されている、ニュートラゼン(Neutrazen)(商標)(Pal-His-D-Phe-Arg-NH2);
・lnfinitec Activos社から販売されているボント-L-ペプチド(BONT-L-Peptide)(商標)(INCI名=パルミトイルヘキサペプチド-19:パルミチン酸とヘキサペプチド-19(アスパラギン、アスパラギン酸、リジンおよびメチオニンからなる合成ペプチド)との反応生成物)、Timp-ペプチド(Timp-Peptide)(商標)(INCI名=アセチルヘキサペプチド-20:ヘキサペプチド-20(アラニン、グリシン、リジン、バリンおよびプロリンからなる合成ペプチド)のアセチル化によって得られた反応生成物))、又はECMモジューリン(ECM Moduline)(商標)(INCI名=パルミトイルトリペプチド-28:パルミチン酸とトリペプチド-28(アルギニン、リジンおよびフェニルアラニンからなる合成ペプチド)との反応生成物))。
「局所処置」又は「局所使用」とは、本発明によれば、それが適用される場所、すなわち皮膚、粘膜および皮膚の付属器で作用することが意図される適用を意味する。
本発明に係る環状ペプチド(類)またはその組成物は、例えば、カニューレ型器具を用いて、標的領域に局所的に適用することができる。
「有効な」量とは、様々な因子、例えば、ヒトの年齢、患者の状態、障害または状態の重症度、投与様式などに依存する。有効な量は、所望の効果を達成するのに十分な非毒性量を意味する。
本発明に係る化粧品組成物において、有効な量で存在する環状ペプチド(類)は、一般的に、組成物の総重量に対して0.000001%から5%の範囲の量、好ましくは0.00001%から0.1%、より好ましくは0.0005%から0.005%の範囲の量であり、組成物の目的および所望の効果に応じて増減が判断される。
本明細書で使用される全てのパーセンテージおよび比は、組成物全体の重量によるものであり、他に指定がない限り、全ての測定は、25℃で行われる。
例えば、顔の美容処置について、欧州化粧品指令(European Cosmetics Directive)は、1人当たり2.72mg/cm2/日のクリームの標準適用量、および1人当たり0.5mg/cm2/日のボディーローションの標準適用量を設定している。
他の特定の特徴によれば、本発明に係る美容処置方法は、例えば、光療法、温熱療法またはアロマセラピー処置などの皮膚を標的とする1つまたは1つ以上の他の処置方法と組み合わされてもよい。
本発明によれば、上記に記載の方法の実施を意図されたいくつかのコンパートメントを有するデバイスまたはキットを提示することが可能であり、それは、例えば、限定されないが、第1のコンパートメントに少なくとも本発明に係る活性を含む組成物を、第2コンパートメントに付加的賦形剤および/または活性剤を含むことができる。ここで、第1コンパートメントおよび第2コンパートメントに含まれる組成物は、特に、上記の処置方法の1つにおいて、同時の、別々のまたは段階的な使用のための組み合わせの組成物とみなされる。
本発明の第3の形態に係る組成物は、皮膚、特に真皮細胞外マトリックスを構成する分子が欠乏している皮膚の処置に適している。
以下の実施例によって、本発明の特定の態様が開示され、説明される。実施例は、本開示を限定するものではなく、その理解および実施に有用な情報を主に提供する。詳細な説明は、以下の図と共に参照される:
図1は、本発明に係る環状ペプチドCyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5)を図示している; 図2は、実施例Aの混合物の環状ペプチド組成物を示した表である; 図3は、インビボ評価に使用されるキュートメーターを使用して得られた、時間に応じた皮膚の変形のグラフを示している。
詳細な説明
A)本発明に係る環状ペプチドの製造例
亜麻種子をオイルプレスで粉砕し、水性エタノールで抽出する。次に、その混合物を、翼板または他の適当な手段で約1時間撹拌する。その懸濁液を3から5日間で、2相に分離させる。使用済み油(環状ペプチドは含まれない)とエタノールとの画分を分離する。油性画分を除去する。エタノールを真空下で蒸発させる。本発明に係る環状ペプチドの混合物を構成する固体残渣を回収し、乾燥させ、微粉末に粉砕する。
本方法で得られる混合物は、本質的に環状ペプチドからなり、残りの部分は脂質(脂肪酸およびトリグリセリド)からなる。
環状ペプチドをシステム内のHPLCで分離し、定量した。HPLCの条件は、5mMアンモニウムアセトニトリル/ギ酸グラジエント(質量分析によって補足できる214nmでの検出)を用い、C18カラムで行った。
図2は、混合物の質的および量的組成を示す:
-3つの環状ペプチドが主である:リヌソルブ(Linusorb)B1(SEQ ID NO:4)、リヌソルブB2(図1に例示目的で示され、かつSEQ ID NO:5)、およびリヌソルブB3(SEQ ID NO:6)であり;これらはそれぞれ、22%、21%および23%であるので、環状ペプチドの混合物の総重量に対して合計65重量%を占める;
-他の3つの環状ペプチドは、より小さい割合で、リヌソルブA1(SEQ ID NO:7)、リヌソルブA2(SEQ ID NO:8)およびリヌソルブA3(SEQ ID NO:9)であり、環状ペプチドの混合物の総重量に対して35重量%を占める。
リヌソルブB1、B2、A1、A2およびA3は、その配列中に、特に種子を原因として酸化されうるメチオニンを有する。上記の混合物において、メチオニンの一部は、スルホキシドに酸化され、環状ペプチドの全重量に対して約40重量%を占める。
本発明に係る環状ペプチドおよびその調製の他の例は、特許出願WO200979792およびWO2013091070にも記載されている。
B)本発明に係る化粧品または局所治療活性成分の調製例
1/環状ペプチドの混合物に基づく成分の調製
活性剤:本発明に係る環状ペプチドの混合物1000ppm。その調整は上記A)に記載されている。
賦形剤:脂肪性賦形剤、例えばカプリル酸/カプリン酸トリグリセリドタイプのエステル化油。
手順:活性剤を、脂肪性賦形剤中で中程度の撹拌をしながら、高温で可溶化する。
2/本発明に係る環状ペプチド混合物とセロリの超臨界CO2抽出物との組み合わせに基づく成分の調製
上記に開示されているように、環状ペプチドの本発明に係る混合物は、有利には、セロリ種子の超臨界CO2抽出物と組み合わせることができる。
特許出願WO2016/157073に出願人が記載したこの種の抽出物は、以下の方法で調製される:セロリの種子を粉砕して約800μmの粒径の粉末を得る。次に、この粉末を、圧力90バール、40℃で超臨界CO2を用いて抽出する。その後、最終的な抽出物に存在する可能性のある残留水を除去する。抽出物は、3つのアルキルフタル酸を含む全フタル酸の71重量%の油性液状である:3つのアルキルフタル酸は、フタル酸の総重量に対して、3-n-ブチルフタル酸を10重量%、セダノライドを30重量%、セダネノライドを60重量%の割合で含む。
活性剤:本発明に係る環状ペプチドの混合物500ppm。その製造は、上記のA)に記載されている。それに加えて、セロリ種子の超臨界CO2抽出物の700ppm(最終的に全フタル酸のうちの500ppmを含む)。
賦形剤:界面活性剤(例えば、ソルビタントリオレート)の存在下での脂肪性賦形剤(例えばカプリル/カプリン酸トリグリセリド型のエステル化油)。
手順:A)で製造された本発明に係る環状ペプチドの混合物は、界面活性剤の存在下で、脂肪性賦形剤の一部の中で、中程度の撹拌をしながら、高温で可溶化される。冷却せずに、室温まで攪拌を続けながら、脂肪性賦形剤の残りを添加する。その後、セロリ種子の超臨界CO2抽出物を中程度の撹拌下で可溶化する。
一例として、インビボの記載および項目D)のガレノス製剤については、これらの成分(皮膚に適用可能な化粧品組成物中の、成分1または成分2の、0.5%から10%の間)を使用したものである。
C)インビトロ有効性試験
これらは、以下の3つの異なる段階で実施された。
1)本発明に係る環状ペプチドの混合物(上記のA)で調製したもの)の効果
2)比較試験:純粋な環状ペプチドを環状ペプチドの混合物と比較
3)環状ペプチド混合物とセロリ種子のCO2超臨界抽出物との組み合わせの効果
1/本発明に係る環状ペプチドの利益
1.1/真皮の緻密化効果/支持組織の強化
80歳の人の真皮は、長い繊維のコラーゲンを有する20-30歳の人に比べて、4倍以上の断片化したコラーゲンを含む。この断片化によって、細胞がマトリックスと維持している相互作用を最大80%まで減少させる。皮膚に最も多く含まれるタンパク質であるコラーゲン-Iおよびエラスチンなどを含む支持タンパク質の、真皮線維芽細胞による産生量は、加齢とともに減少する。
これは、密度、組織力、および動性が低下した皮膚の構造的および機能的な衰えを説明している。皮膚を支持する組織の質の低下は、皮膚の粘弾性特性の低下を引き起こす。皮膚の粘弾性特性は、張り、弾性力、および色調であり、10年で約13%減少する。
そこで、真皮マトリックスの成分の産生を刺激することができる化粧品活性剤が、特に探索されている。
原理:
2つの補完的な方法が用いられた。真皮由来のヒト線維芽細胞(HDF)を、その生理機能および増殖に必要な成長因子を供給する培地で播種した。細胞がコンフルエントに達したとき、細胞に、試験品を添加した。3日間の接触後、培地を除去し、細胞によって産生されたエラスチンの量をELISA法(n=5)で測定し、試験品溶媒(コントロール)で得られた量と比較した(下記表1)。
実験の第2シリーズにおいて、7日間の接触後、細胞によって産生されたエラスチン繊維を、固定マット上で免疫蛍光法(IMF、n=3)によって強調し、画像解析によって定量化した。結果は、任意の蛍光単位/107細胞で表される。
細胞数は、DNAをマーキングする、ヘキスト33258法を用いて評価した。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。
コラーゲン-Iの産生は、同様の方法で実証した(表2)。
結果:
表1:本発明に係る環状ペプチドの混合物との接触後におけるHDFによるエラスチン産生の変化
Figure 0007285848000002
表2:本発明に係る環状ペプチドの混合物との接触後におけるHDFによるコラーゲン-I産生の変化
Figure 0007285848000003
これらのデータは、真皮の支持組織における光学的な補強において、本発明に係る環状ペプチドの混合物が、より張りおよび弾力性をもたらす可能性を示している。
1.2/真皮-表皮接合部(DEJ)の強化
ラミニンは、DEJの部位において重要である。ラミニンは、基底層の一部であり、基底ケラチノサイトを基底膜上に適切に固定し、表皮の柔軟性に関与している。さらに、ラミニンは、ケラチノサイトの増殖を刺激し、ケラチノサイトを分化に関与させることを可能にする。ラミニンは、古い細胞では、若い細胞と同じように効率的に入れ替わることができないため、より良い再生のためにケラチノサイトの生合成を刺激することが注目されている。
コラーゲンIV合成量の増加も、探索されている。コラーゲンIVは、DEJを回復/強化するのに役立つ。コラーゲンIVは、二次元ネットワークを形成し、DEJの主要な構成要素の一つである。
加齢に伴うタンパク質合成の減少は、DEJの部位において感じられる。このように、コラーゲンIVは、より断片化され、同時にラミニンと同様に生成されにくくなり、いくつかの領域では、DEJの変化と、メラノサイト、ケラチノサイト、およびDEJ間の連絡の低下と、組織の柔軟性の低下とにつながる。したがって、これら2つのタンパク質の合成を刺激することに関心が持たれるのは、明らかである。
原理:
培地の溶液中で、本発明に係る環状ペプチドの混合物を、HDFと接触させた。ラミニンおよびコラーゲンIVの分析を培地上で行った;その結果は、マット上に存在する細胞の数に還元した。
結果:
表3:本発明に係る環状ペプチドの混合物の異なる濃度での接触後における、HDFによるラミニン産生の変化;ELISA法(n=4)。
Figure 0007285848000004
本発明に係る環状ペプチドの混合物は、ラミニンの産生をポジティブに調節する。その効果は、5ppmから明らかであり、+76%に達する(p<0.01)。
表4:本発明に係る環状ペプチドの混合物の異なる濃度での接触後における、HDFによるコラーゲンIV産生の変化;ELISA法(n=4)。
Figure 0007285848000005
本発明に係る環状ペプチドの混合物は、コラーゲンIVの産生をポジティブに調節する。その効果は、5ppmから明らかであり、+44.1%に達する(p<0.01)。
このようにして、本発明に係る環状ペプチドの混合物は、ラミニンおよびコラーゲンIVの合成を刺激し、基底ケラチノサイトのDEJへのより良い固定、その増殖/分化、および真皮の弾性成分へのDEJのより良い固定を促進する。
1.3/炎症メディエーターの減少
敏感肌および刺激性肌の特徴は、サイトカイン、炎症誘発性ペプチド(例えば、IL-8、IL-6)、および炎症誘発性脂質(例えば、PGE-2)の分泌が異常に多いことである。
また、炎症メディエーターである、IL-6およびPGE-2は、微小な炎症を介して早期老化現象を誘発することが知られている。したがって、炎症反応を減らし、皮膚の老化を遅らせるために、IL-8、IL-6、およびPGE2の産生を減少させる活性剤を統合することが、化粧品の処方において探索されている。
活性成分を検証するために、皮膚細胞を穏やかなストレス条件下(UVB照射の適用)で培養し、微小炎症を模倣した。この条件において、炎症メディエーターである、IL-8、IL-6、およびPGE-2の有意な減少は、抗炎症作用の意味で解釈される。
原理:
HDFを、コンフルエントなマットが得られるまで増殖させる。この段階で、HDFを試験品と24時間接触させた後、マットにUVBを照射し、再び試験品と24時間接触させた。PGE-2およびIL-8の合成量は、ELISA法によって培養上清中で測定された。データを正規化するために、細胞数を評価した。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。
結果:
表5:本発明に係る環状ペプチドの混合物の異なる濃度での接触後における、線維芽細胞によって産生されるPGE2およびIL-8の量の変化;(n=3)
Figure 0007285848000006
原理:
ヒトケラチノサイト(HK)をコンフルエントなマットが得られるまで培養した。この段階で、HKを試験品と24時間接触させ、次に、マットにUVBを照射し、再び試験品と24時間接触させた。PGE-2およびIL-8の合成量は、ELISA法によって培養上清中で測定された。データを正規化するために、細胞数を評価した。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。
結果:
表6:本発明に係る環状ペプチドの混合物の異なる濃度での接触後における、ケラチノサイトによって産生されるPGE2およびIL-8の量の変化;(n=3)
Figure 0007285848000007
したがって、有利には、本発明に係る環状ペプチドの混合物は、2つのタイプの細胞における2つの炎症誘発性メッセンジャーを強くかつ有意に減少させる。
1.4/脂腺細胞による皮脂分泌量の減少
皮膚の表面には多くの毛穴があり、その機能は、余分な皮脂、ならびに、垢および汗などの皮膚の不純物を取り除くことである。脂性肌は、脂腺細胞の皮脂分泌量が多すぎることに関係している。皮脂が多すぎると、にきびおよび黒ずみの発生が増えたり、毛穴がふさがれて毛穴が拡大して目立ちやすくなったり、肌の粒が不規則になったりするなど、肌および頭皮の性質に変化が生じる。
抗脂漏性の化粧品活性剤は、皮脂の産生を減少させることによってこの進行に対抗し、皮膚の毛穴を引き締める効果を有し、特に脂性肌の特徴である不規則なキメとともに脂っぽい/テカリのある外観を滑らかにし、低減する効果を有する。
原理:
脂腺細胞を、その増殖培地に播種した。コンフルエント時に、皮脂細胞を、本発明に係る環状ペプチド混合物と48時間接触させる。培地を除去した後、細胞マットを細胞内脂質マーカーであるレッドナイルを添加してインキュベートし、これによって、細胞内に存在する脂質の量を、放出された蛍光を測定することにより推定することができる。生存可能性の推定は、蛍光色素を用いて同じマット上で並行して行う。
結果:
表7:本発明に係る環状ペプチドの混合物の異なる濃度での接触後における、脂腺細胞における脂質合成の変化;(n=3)
Figure 0007285848000008
これらの結果は、本発明に係る環状ペプチドの混合物に皮脂産生細胞を曝露することによって、これらの脂腺細胞における脂質の量を減少できることを示している。
したがって、本発明に係る環状ペプチドの混合物は、テカリ、ギラツキのある外観、毛穴のサイズおよび数など、脂性肌または脂性傾向のある肌に関連する皮膚疾患を治療するために使用することができ、肌に滑らかで、均一で、より調和のとれた外観を与えることができる。
1.5/クロストーキング ケラチノサイト/線維芽細胞(条件付培地での試験)
a/予備試験
原理:
HKをコンフルエントになるまで培養し、24時間、本発明に係る環状ペプチドの混合物の異なる用量を添加、または何も添加しなかった(溶媒コントロール)。一旦洗浄を行った細胞は、その後、わずかな酸化ストレスを生じさせるように、UVBを照射され、24時間培養に戻された。照射していないHKの培養物をネガティブコントロールとして用いた。これらのストレスを受けたHKの培養液(条件付培地)を除去し、この条件付培地によって誘導され得る、コラーゲン-I産生(IMFによる評価)およびMMP1産生(ELISA法による評価)を評価するために、ヒト線維芽細胞に沈着させた。
結果:
この試験では、ストラティフィンの存在下で、線維芽細胞による、コラーゲン-IおよびMMP1産生の増加が確認された。
b/「クロストーキング」試験
原理:
HKを、上記と同様に調製し、次に、本発明に係る環状ペプチド混合物またはネガティブコントロールとしてのその溶媒を、24時間添加し、中性緩衝液中でUVBを照射して、ストラティフィンタンパク質の産生を増加させた。その後、後者を培地中でウエスタンブロット法により分析した。
結果:
この試験によって、本発明に係る環状ペプチドの混合物は、UVB照射を受けたHKによるストラティフィンの産生を減少させる能力を有し(10ppmで-55%;p>0.01)、その結果、線維芽細胞に対するこのタンパク質によって誘導される効果(コラーゲン合成の減少および真皮タンパク質のプロテアーゼの増加)を強く制限することが実証された。
したがって、環状ペプチドの混合物は、コラーゲンIおよびMMP1に対するストラティフィンの有害な効果に対する保護効果を有する。
1.6/ミトコンドリアタンパク質への作用
各哺乳類細胞は、約1500個のミトコンドリアで構成されている。ミトコンドリアは、機能、合成、防御、およびより一般的には皮膚の恒常性維持に必要なエネルギーを供給している。加齢に伴うミトコンドリアDNAの変異は、呼吸鎖を弱め、老化の主な要因として知られているよく知られた酸素ラジカル種を増加させる可能性がある。また、ミトコンドリアに不可欠な化合物の減少、ミトコンドリアのエネルギー産生の障害、機能障害、または病理学的な問題との間にも関連があると考えられている。この現象は、特に、臓器および皮膚の老化を加速させる。
ミトコンドリアは、1200個のタンパク質を必要とする:99%は、核内DNAによってコード化されているが、呼吸およびATP産生に非常に重要な13個のタンパク質だけが、ミトコンドリア内で設計されている。加齢または外因性の理由(太陽ストレス、アルコール、汚染物質、薬物等)によって、細胞質からのタンパク質の供給が減少し、欠陥のあるタンパク質が生成され、ミトコンドリアDNAにダメージを与える。
ミトコンドリアが適切に機能するためには、これらすべてのタンパク質の十分な量およびその完全性が必要である。これらの重要なタンパク質の産生をポジティブに調節することができる活性剤は、肌の老化に対抗するツールとして考えられている。具体的には、以下のようなタンパク質およびその機能を挙げることができる。
MPV17:ミトコンドリアゲノムの維持および活性酸素種の代謝調節に関与。
DNJB4:熱およびタンパク質の折り畳みへの応答に関与。
SELT:酸化還元バランスおよび抗酸化作用に関与。
TIM14:ミトコンドリア内膜のタンパク質輸送に作用(この輸送を可能にするタンパク質複合体に関与)。
MFN2:特にミトコンドリア膜の組織化に関与。
PTCD3:ミトコンドリア翻訳のメカニズムに関与。
MTCH1:アポトーシスプロセスの調節に関与。
TIMMDC1:呼吸鎖の複合体Iの組み立てに関与。
TOM20:ミトコンドリア膜の外側での転座を可能にする複合体の組み立てに関与。
SLC25A20:ミトコンドリア内の輸送に関与。
hPREP:本ペプチドがタンパク質から剥離した後、ミトコンドリアへのタンパク質の侵入を可能にするマーカーペプチドを破壊するプロテアーゼ。
MsRA:酸化したタンパク質に対する解毒作用。
TIM16:ミトコンドリアの内膜内でのタンパク質輸送に作用(この輸送を可能にするタンパク質複合体に関与)。
MFTC:ミトコンドリア内でビタミンである葉酸を輸送。
LYRM7:ミトコンドリアの恒常性維持に不可欠な複合体IIIの集合体因子。
原理:
HDFを、コンフルエントなマットが得られるまで増殖させる。その後、3日ごとに培地を交換しながら、本発明に係る環状ペプチドの混合物10ppm(またはコントロールとしてその賦形剤)と10日間接触させた。この接触後に、タンパク質を抽出し、破砕物の形で分析するために、細胞を溶解した。分析は、破砕物に対するプロテアーゼの作用、液体クロマトグラフィーおよび質量分析を結合させたフラグメントの分離、そして得られたフラグメントの性質および量に応じた既存のタンパク質の同定および濃縮を、関連付ける方法によって行った。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。各条件についてN=3で行った。
結果:
表8:線維芽細胞の異なるミトコンドリアタンパクにおけるコントロールに対する変化。本発明に係る環状ペプチドの混合物10ppmの効果。
Figure 0007285848000009
これらの結果は、本発明に係る環状ペプチドの混合物10ppmが、ミトコンドリアにおけるタンパク質の輸送、酸化ストレスに対するミトコンドリアの防御、活性、およびミトコンドリアの恒常性の維持に関与するいくつかのミトコンドリアタンパク質の合成を刺激することが可能であることを示している。これらの刺激は、ミトコンドリアの代謝を改善し、同様に、それらを含む皮膚細胞を改善する。
2/比較試験:精製された環状ペプチド対環状ペプチドの混合物
本項目の目的は、本発明に係る精製された環状ペプチドの活性と、本発明に係る環状ペプチドの混合物の活性とを比較することである。この比較に使用される試験は、線維芽細胞によるコラーゲンおよびエラスチンの合成に関連するものである。
2.1/ELISA法によるコラーゲンIとエラスチン合成
原理:
HNFを、24ウェルプレートで24時間培養した。細胞を、異なる濃度の試験品と接触させ、または接触させないで、3日間置いた。コラーゲン合成を、培養上清におけるELISA法で評価し、その結果を、細胞数に還元した。
結果:
表9:本発明に係る環状ペプチドの混合物と精製された2つの環状ペプチドとの間のコラーゲンIの産生量の比較(ELISA法)。
Figure 0007285848000010
表10:本発明に係る環状ペプチドの混合物と精製された2つの環状ペプチドとの間のエラスチンの産生量の比較(ELISA法)。
Figure 0007285848000011
2.2/IMFによるコラーゲン合成
原理:
FHNを、24ウェルプレートで24時間培養した。細胞を、異なる濃度の試験品(またはその賦形剤)と6日間接触させた。次に、細胞によって産生されたコラーゲンIを、固定マット上で免疫蛍光法によって定量した。
結果:
表11:本発明に係る環状ペプチドの混合物と2つの精製環状ペプチドとの間のコラーゲンIの産生の比較(IMF法)。
Figure 0007285848000012
これらの試験の結果は、精製された環状ペプチドに関して、特定の場合に環状ペプチドの混合物を使用することの利点を示している。
3/本発明に係る環状ペプチドの混合物とセロリの種子抽出物との組み合わせ
原理:
以下に示す様々な試験の方法は、項目1/で以前に述べたものと同じである。これらの試験では、上記項目B)2)で定義した本発明に係る活性成分であり、B)で述べたように、環状ペプチド混合物500ppm(項目A参照)とセロリの種子の超臨界CO2抽出物(最終的に全フタル酸の0.05%を含む)700ppmとを組み合わせて、これを評価した。この活性成分は、1.5%、2%または3%;すなわち、環状ペプチド混合物の7.5ppm、10ppmまたは15ppm、ならびにセロリの種子の超臨界CO2抽出物の10.5ppm、14ppmまたは21ppmで試験した。
インビトロ試験で、環状ペプチドおよびアルキルフタル酸は、(環状ペプチドについては)酸性DMSOおよび(アルキルフタル酸を含むセロリ種子抽出物については)エタノールであらかじめ溶解してから、各試験の培地に導入した。したがって、以後、活性成分の相当量を参照する(下記表13から表16および表18)。
結果:
表12
Figure 0007285848000013
3.1/炎症メディエーターの減少
原理:上記項目1.3/の開示と同様
結果:
表13:本発明に係る活性成分の相当量の異なる割合(%)での接触後における、線維芽細胞によって産生されるPGE2およびIL-6の量の変化。
Figure 0007285848000014
これらのデータは、微小炎症に関与することが知られているIL6およびPGE2メディエーターの基礎産生を、本発明に係る活性成分は、照射なしで、有意に調節することを示している。
予想されるように、使用されるストレスモデル(UVB)は、活性成分を含まないコントロールにおいて、IL-6およびPGE2の大きな増加を誘導する。本発明に係る活性成分は、用量依存的かつ有意に、これらの誘導を減少させる。
これらの結果は、本発明に係る活性成分が用量依存的にUVB誘発性のIL-6の産生を減少させる相補的な試験によって、ケラチノサイトにおいて確認された(-48%、p<0.05、3%相当で)。
3.2/脂腺細胞による皮脂分泌量の減少
原理:上記項目1.4/の開示と同様
結果:
表14:本発明に係る活性成分の相当量の異なる濃度での接触後における、脂腺細胞による脂質合成の変化;(n=3)。
Figure 0007285848000015
先行研究と同様に、インビトロでの脂腺細胞における脂質貯蔵は、明らかに減少している。コントロール例に対する脂質貯蔵の低下(本発明に係る活性成分の2%に相当する量に対して-54%)は、皮脂を形成する脂質の産生の低下を示している。
3.3/クロストーキング(条件付培地を使用した試験)
上記の項目1.5/に記載されたものと同様の試験を実施し、本発明に係る環状ペプチドとセロリ種子抽出物との混合物はまた、UVB照射を受けたケラチノサイトによるストラティフィンの産生を減少させる能力を有し(10ppmで-62%;p>0.01)、その結果、線維芽細胞に対するこのタンパク質によって誘導される効果(真皮におけるコラーゲン合成の減少およびタンパク質プロテアーゼの増加)を大幅に制限することが示された。
3.4/ミトコンドリアタンパクへの作用
原理:上記項目1.6/の開示と同様
結果:
表15:線維芽細胞の異なるミトコンドリアタンパクにおけるコントロールに対する変化。本発明に係る活性成分相当量の2%の効果。
Figure 0007285848000016
これらの結果から、本発明に係る活性成分は、ミトコンドリアにおけるタンパク質の輸送またはミトコンドリアの防御に関与するいくつかのタンパク質の合成を刺激することがわかる。これらの刺激は、ミトコンドリアの代謝を改善する。
3.5/皮膚の膜の完全性を維持するための活性
角質層は表皮の最外層である。角質層は、脱落によって絶えず更新されている。角質層は、外部環境の分子に対して非常に効果的な疎水性の膜を形成している。さらに、この膜は、特にNMFのおかげで、体の水の損失を制限する。この膜は、一方では、強く結合されている核のない平らな細胞を、他方では、脂質およびタンパク質を、関連付ける非常に複雑な機構であり、その組成および機構は、環境の物理的、化学的、および生物学的な攻撃に対して非常に耐性のあるこの構造の独特な特性を確保する。したがって、角質層は、皮膚の膜を良好な状態に保つために、皮膚の良好な水分補給を維持するという観点から重要である。
以下の試験は、本発明に係る成分がこの目的を達成できることを示している:最初の試験は視覚レベル(細胞層の分化の状態)で行い、他の試験は、2つの異なる生物学的系(ヒトケラチノサイト薄層培養物またはヒト皮膚組織培養物)において表皮分化の異なるマーカーを分析することによる、分子レベルでの試験である。
a)ケラチノサイトの分化の質の向上
ほぼコンフルエントに達したヒトケラチノサイトを、細胞の外観に応じて、顕微鏡下での表現型の変化を試験するために、本発明に係る活性成分(またはそのプラセボ)を適切な培地中で2日、3日、および6日間接触させた。本発明に係る活性成分の相当量(1%から)を使用すると、表皮の上層の典型的な構造の存在(プロテオリピドの剛体マトリックスと、角化外膜の多層とに特徴的な分岐構造の存在;屈折ネットワーク)下で、分化に特徴的な表現型の明確な加速が観察される。
b)ケラチノサイトの分化に関する試験
原理:
一部の新規な状態を上記で試験したものと同じ細胞層を、本発明に係る活性成分(またはその溶媒コントロール)の相当量と4日間接触させた後に、停止させる。次に、それらを固定し、(特異的一次抗体および蛍光二次抗体の使用を介して)免疫染色し、2つの表皮分化マーカーであるロリクリンおよびインボルクリンの合成を可視化した。3つのレプリカそれぞれについて5枚の写真を作成した。マーキングの定量化は、画像解析によって行った。細胞核をカウンター染色することによって、細胞数を推定し、データを正規化することができる。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。
結果:
表16:本発明に係る活性成分の相当量と2%で接触させたケラチノサイトによるロリクリンおよびインボルクリンの発現の変化。
Figure 0007285848000017
c)移植片の分化に関する試験
原理:
患者からの標準化された腹部皮膚移植片を、採取直後に受け取った。37℃に順応させた後、本発明に係る活性成分を3%含有するクリームまたはプラセボクリームを1日1回、毎日更新しながら6日間、移植片の表面に塗布する。6日間培養した後に、培養を停止し、窒素中で凍結させ、切断した。次に、特異的一次抗体および蛍光二次抗体を用いて、分化マーカータンパク質である、PNPLA1、K24およびK10の免疫標識を行った。各条件を蛍光顕微鏡下で撮影した。マーキングの定量化は、画像解析によって行った。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。
結果:
表17:皮膚の移植片におけるPNPLA1、K24およびK10の発現の変化。本発明に係る活性成分3%の効果。
Figure 0007285848000018
d)ケラチノサイトにおける中性脂質の合成
原理:
新規な状態を上記で検討したものと同じ細胞層を、本発明に係る活性成分(またはそのプラセボ)の2%相当量を、4日間接触させた後に停止させた。次に、それらを固定し、ナイルブルー(中性脂質マーカー)および細胞定量のための核マーカーで染色した。各マーキングを評価するために写真を撮影し、画像解析により定量化した。結果の有意性を評価するために、分散分析および対応のない標本に対するStudent t-検定を行った。
結果:
表18:本発明に係る活性成分の相当量と2%で接触させたケラチノサイトによる中性脂質合成の変化。
Figure 0007285848000019
これらの結果はすべて、本発明に係る活性成分が皮膚の膜の形成、強化、および修復に関与することを示している。皮膚の膜形成の質に関する既知のタンパク質マーカーである、インボルクリン、ロリクリン、PNPLA1、K24およびK10は、すべて本発明に係る活性成分によって増加している。これは、角質層の形成を決定する脂質のカテゴリーである中性脂質についても同様である。
D)ガレノス製剤
様々な組成物/製剤を以下に記載する。本発明に係る活性成分の活性を任意に支持および/または補完する追加の化粧品活性成分を、それらの疎水性または親水性の性質に応じて適切な段階で添加することができる。これらの成分は、その機能、適用される場所(身体、顔、首、バスト、手、毛髪、睫毛、眉毛、毛髪等)、所望の最終効果および対象とする消費者に応じて、どのようなカテゴリーのものであってもよい。所望の最終効果は、例えば、抗酸化作用、シワ伸ばし作用、保湿作用、栄養補給作用、保護作用、平滑化作用、リモデリング作用、ボリュームアップ作用(リポフィリング)、顔色の輝きへの作用、目の下のたるみおよびくまに対する作用、コンシーラー作用、抗糖化作用、痩身作用、鎮静作用、筋弛緩作用、抗赤み作用、抗妊娠線作用、日焼け止め作用などが挙げられる。それらは本明細書中において上記のように述べられている。
本発明に係る活性成分:上記項目B.1/または上記項目B.2/で記載されているものと同様(さらにセロリ種子の抽出物を含む)。この成分は、1%から5%、好ましくは3%の間で配合することができる。
1)クリーム形態、例えば、顔の老化防止デイクリーム
Figure 0007285848000020
付加的成分の例
・以下のような皮脂調製成分:
・セブレス(SEBULESS)(商標):Sederma社から販売され、インビトロ細胞培養により得られたライラックの抽出物を含む皮脂調整剤で、肌を清潔にし、テカリを抑え、清涼感を与え、小じわを目立たなくさせる。
・Ac-ネット(Ac- Net)(商標):Sederma社から販売され、脂性肌およびにきび肌の処置のためのものである。
・エバーマット(EVERMAT)(商標):Sederma社から販売され、プロトベルベリンを豊富に含むエナンチアクロランタ抽出物とオレイン酸との配合を含み;毛穴のサイズおよびテカリを減少させ;にきびができやすい肌のキメを整える。
・以下のような張りを持たせる成分:
・イデアリフト(IDEALIFT)(商標):Sederma社から販売され、リポジペプチドであるN-アセチル-チロシル-アルギニル-O-ヘキサデシルエステルを含み、特にエラスチンを刺激することにより、顔のたるみに対抗し、重力に対する抵抗力を向上させる。
2)流体形態のクリーム、例えば、メイク前に使用する顔用の軽い引き締めのためのベースを実現する(特に真皮の密度を高め、毛穴を引き締めることに作用)。
Figure 0007285848000021
付加的成分の例
・以下のような敏感肌のための鎮静成分:
・フィトフルール(Phytofleur)(商標)Lily、Crodarom社から販売され、ニワシロユリの花からの抽出物を含む。
・以下のような保湿成分:
・アクアランス(AQUALANCE)(商標)、Sederma社から販売され、ホマリンおよびエリスリトールからなる浸透圧保護剤である。
・以下のような老化防止成分:
・レジステム(RESISTEM)(商標)、Sederma社から販売され、植物グロブラリア・コルディフォリアのインビトロ細胞培養で得られた抽出物をベースに、肌の老化防止のための防御システムの構築をサポートする。
3)マスク形態
Figure 0007285848000022
付加的成分の例
・以下のような「清涼」効果のある成分:
・コバフレッシュ(Covafresh)(商標)(メンチル乳酸&PPG-26ブテス-26&PEG-40水添ヒマシ油)Firmenich社から販売されている。
・以下のような保湿成分:
・パシフィール(Pacifeel)(商標)、Sederma社から販売され、オシロイバナの抽出物を含む。
・以下のようなシワ伸ばし/鎮静成分:
・ダイナリフト(Dynalift)(商標)、Sederma社から販売され、ポリオシドおよびスクロースを豊富に含むソルゴ果汁の抽出物を含む。
・テンソルベジタルST(Tenseur vegetal ST)、Sederma社から販売されて、ポリマンヌロン酸(オオウキモの藻類の親水性多糖類)と、プロラミン(高分子量を有し、グルタミン/グルタミン酸を非常に豊富に含む小麦タンパク質)とを含む。
4)軽い質感の形態、蒸発して肌にヴェールだけを残す。
Figure 0007285848000023
付加的成分の例
・以下のような抗酸化/老化防止成分:
・マジェステム(MAJESTEM)(商標)、Sederma社から販売され、インビトロ細胞培養で得られたセイヨウウスユキソウの植物細胞をベースに、レオントポジン酸で滴定したもので;酸化ストレス(汚染、紫外線)を中和し、皮膚の張りを回復させる。
・セネステム(SENESTEM)(商標)、Sederma社から販売され、ヘラオオバコのインビトロ細胞培養により得られた植物細胞を含む。
・以下のような保湿成分:
・クロダロム(Crodarom)(登録商標)ハニー(Honey)、Crodarom社から販売され、はちみつをベースにしている。
5)オイルクリーム形態、例えば、ナイトマスクを形成する。
Figure 0007285848000024
付加的成分の例
・以下のような保湿/鎮静成分:
・オプティムヒアル(Optim Hyal)(商標)、Sederma社から販売され、ヒアルロン酸の断片に類似した構造を有するアセチル化グルクロン酸のオリゴ糖を含む。
・以下のような目の下のたるみおよびくまなどに作用する成分:
・ハロキシル(HALOXYL)(商標)、Sederma社から販売され、Pal-GHKおよびPal-GQPRの2つのマトリックスに、N-ヒドロキシコハク酸イミドおよびフラボノイドであるクリシンを配合。
・アイリス(EYELISS)(商標)、Sederma社から販売され、ヘスペリジンメチルカルコン、ジペプチドバリルトリプトファン(VW)、およびリポペプチドであるPal-GQPRの3つの成分を配合。
・プロディジア(PRODIZIA)(商標)、Sederma社から販売され、ネムノキの抽出物を含み、糖化によるダメージから肌を修復し保護することによって、疲労の目に見える兆候である、くま、目の下のたるみ、くすみ、顔色の悪さ、および引きつった顔といった特徴を軽減する。
6)ぼかし乳剤の形態、光拡散
Figure 0007285848000025
付加的成分の例
・以下のような世界的な老化防止成分:
・リノベージ(RENOVAGE)(商標)、Sederma社から販売され、テプレノンをベースとしている。
7)スティック形態、例えば、顔の「T」ゾーンに局所的な効果
Figure 0007285848000026
付加的成分の例
・以下のような日焼け止め成分:
・ソラベール(Solaveil)(商標)CT-300(酸化チタン&ポリヒドロキシステアリン酸&ステアリン酸アルミニウム&アルミナ)、Croda社から販売されている。
・以下のような活性化成分:
・フローラルネクター(Floral Nectar)(商標)、Sederma社から販売され、コンブレツムファリノスムの花からの抽出物。
・以下のような汚染防止成分:
・シティステム(Citystem)(商標)、Sederma社から販売され、高濃度のForsythoside Bを有するホアハウンドのインビトロで得られた植物細胞をベースにしており;汚染の攻撃に対して使用される。肌がより柔らかく、より滑らかになり、肌のキメが洗練され、面疱の視認性が低下し、肌が明るく、浄化される。
8)透明な香油形態
Figure 0007285848000027
9)トニック形態
Figure 0007285848000028
付加的成分の例
・以下のようなトニック成分:
・クロノディン(CHRONODYN)(商標)、Sederma社から販売され、ユーグレナグラシリスの生物工学的な抽出物であり、肌を引き締め、強化し、疲労痕を消す。
E)インビボ有効性試験
試験品:上記に記載の項目D)ガレノス製剤の1)クリーム形態
原理:
混合物の有効性の評価は、以下のパラメータに従うことによって皮膚の質の改善を測定するために、プラセボに対して、合計31名のボランティア被験者に実施された:パラメータ:再緻密化、張り、表面状態および再膨化の効果。
異なるパラメータを試験するために、いくつかの補完的な技術が使用されてきた。
・キュートメーターを用いた粘弾性特性の評価;
・トランスルーシーメーター(Translucymeter)を用いた真皮密度の評価;
・共焦点レーザー顕微鏡による細孔支持組織の評価;および
・ゴニオラックス(Goniolux)(登録商標)およびシリコン印象解析による表面の質感評価。
手順
具体的な包含基準
この試験は、平均年齢47歳(35~58歳)の女性ボランティア31名を対象に実施された。彼女らの毛穴はわずかに拡張しており、皮膚の密度の低下が目視で確認された。彼女らは、試験に先立つ3か月間および試験中において、ホルモンの一貫性を求められた。さらに、ボランティアは、保湿剤を用いて10日間の洗い流し期間を観察し、スクラブまたはマスクタイプの美容行為を除外しなければならなかった。
試験、期間、および塗布のタイプ
ボランティアは、感覚刺激的にも視覚的にも同一である試験された2つの製品の組成を認識していなかった。クリームは顔に塗布され、各ボランティアは顔の一方の面に本発明に係るクリームを塗布し、他方の面にプラセボクリームを塗布した。これらのクリームは、8週間、隔日で、マッサージして塗布された。
試験の概要は、以下の表のようにまとめられうる。
Figure 0007285848000029
統計
統計的研究は、Student t-検定、または必要に応じてノンパラメトリックWilcoxon検定を用いて実施した。検定は、一致した系列について実施された。
方法と結果
頬の粘弾性特性の評価
キュートメーター(登録商標) MPA580(Courage&Khazaka社)を用いて、ボランティアの頬の粘弾性パラメータを測定した。この装置は、繰り返しの機械的な吸引ストレスにさらされた皮膚領域の変形およびその回復力を測定する。この装置は、図3に示すように、時間に応じた皮膚の変化のグラフを提供する。この図では、選択されたパラメータUr/Ue、Ur/UfおよびUrは、それぞれ、張り、弾性および色調と呼ばれ、年齢とともに変化することが示されている。3つの独立したパラメータ取得は、T0週およびT8週に行われた。
結果:
表19:頬の張り、弾力、および色調の変化-本発明品の混合物およびプラセボの効果(n=30名のボランティア;n=3回測定)
Figure 0007285848000030
上の表の結果は、試験した3つのパラメータの純増加を示している。
したがって、これらの結果は、本発明に係るクリームの再膨化効果に関連した頬の粘弾性パラメータの明確な改善を示しており、張り+8.2%;弾性+7.1%および色調+4.6%である。この改善は、プラセボと比較して有意である(p<0.05)。これらの結果は、環状ペプチドがコラーゲン-I合成を活性化し、抗マトリックス剤の「クロストーキング」を中和することを示すインビトロで得られた結果と一致している。
頬の真皮密度の評価
原理:
上記で説明したように、老化防止戦略の一環としての皮膚密度は非常に重要である。皮膚の質は、音による測定(例えば超音波)または様々なタイプの光(紫外線、可視光、赤外線)を用いて、皮膚上および皮膚内での測定を可能にする非侵襲的な方法で長い間評価されてきた。皮膚内の光の経路を測定するトランスルーシーメーター(Translucymeter)(登録商標)TLS 850(Diastron社)が使用された。皮膚は、多くの試料と同様に、完全に透明(鮮明な画像の透過)でも、完全に不透明(光を透過しない)でもなく、半透明である。半透明の度合いは、試料の吸収係数と、試料に入る光に対する分散度とに依存する。
トランスルーシーメーター(Translucymeter)(登録商標)は、有色の細い光線で皮膚を照らす。これらの光は、層(角質層および表皮間、表皮-真皮間等の接合部)および高分子(特に皮膚の質量の80%を占めるコラーゲン繊維)に出会うところで皮膚に浸透する。コラーゲン繊維は、深さおよび年齢によって非常に異なる密度および質を有する。光は多かれ少なかれ吸収されたり、異なる方向に偏向されたり、プローブに戻されたり(後方散乱)し、後者は信号を分析し、光のレベルに変換する。
結果:
顔の片側に本発明に係るクリームを塗布し、反対側にプラセボを塗布したボランティア31名(n=3)のT2ヶ月後の測定を行った。
表20:ボランティア31名の顔の赤色光の減衰量の変化
Figure 0007285848000031
光の減衰値が、プラセボを塗布した側と比較して、本発明に係るクリームを2ヶ月間塗布した顔の側で+2.4%(p<0.01)有意に大きいことが分かる。これらのデータは、本発明に係るクリームで処理された側が他の側よりも密度が高いことを示している。
レーザー共焦点顕微鏡による顔の毛穴支持組織の試験
原理:
上記で説明したように、加齢に伴って支持組織の密度が低下し、その結果、より毛穴が開いた肌を有する印象を受けることになる。中間期(T1ヶ月)に、T0(n=23)の時点で毛穴がはっきりと見える人を対象とした試験を実施した:共焦点レーザー顕微鏡(ビバスコープ(VivaScope)(登録商標)3000、Mavig GmbH社)を用いて、皮膚の水平光学切片を作成した。
このカメラは、皮膚の異なる深さで撮影し、後者の真皮乳頭層(表皮の近く)への「移動」の完全に痛みのない非侵襲的な方法を可能にする。このようにして生成された光学切片は、互いに離れて2.6ミクロン(μm)の深さしかない。
2つの毛穴の真皮の深さで撮影された水平写真のセットは、毛穴の周辺部を抽出することを可能にした。支持組織に囲まれた垂直チャネルの画像が得られ、この画像は、支持組織の密度の分析および定量化を可能にする。
結果:
ボランティアで撮影された写真は、毛穴の開きパラメータに対するT0およびT2ヶ月の間の本発明に係るクリームの効果を示す。これらのボランティアでは、塗布後の皮膚の外観に著しい変化がある。
表21:本発明に係るクリーム塗布後のコラーゲンシースの強度の変化(n=2の測定、23名のボランティア)。
Figure 0007285848000032
本結果は、本発明に係るクリームをわずか4週間塗布することにより、末梢の毛穴組織の密度を有意に改善しないプラセボ(+2.4%、nsd)と比較して、1ヶ月間で14.4%改善することが可能であることを示している(p<0.05)。これらの結果は、キュートメーターおよびトランスルーコメーター(translucometer)を使用して得られた結果を確かめる:それは、本発明に係るクリームが、プラセボと比較して、皮膚支持組織をより良く、有意に再膨化し、再密集化することが実証されている。T0における両側検定の有意差は見られなかった。
ゴニオラックス(Goniolux)(登録商標)による質感評価
原理:
加齢に伴って、肌の表面は、微小な凹凸が増え、特に毛穴が大きくなるため、均一性が失われる。規則的で均一な質感の若い肌は、受けた光をよりよく反射し、艶やかである。質感の均質性の喪失は、それによって光が反射される方法を変化させ、肌をくすませ、輝きのないものにしうる。本発明に係るクリームは、真皮をふっくらさせる効果に加えて、新しい皮膚を表面に生成する有益な効果を有する。
皮膚表面における光散乱の定量化は、1)オペレータに大きく依存する臨床観察、2)この輝きを捉えた写真の品質に密接に関係する写真上の光沢成分の抽出、または、3)ゴニオメータータイプの計量光学的手段、ここではゴニオラックス(Goniolux)(登録商標)(Orion Technoloabtm社、フランス)を使用して保持された方法によって行うことができる。
ゴニオラックス(Goniolux)(登録商標)は、異なる角度から反射された光の強度を測定する。そのシリンダーは、選択された皮膚領域に制御された方法で適用される。その照明システムは、その戻りが半球上に規則的に分布するいくつかの光ファイバーによって収集された光を送信する。皮膚によって反射される光は、鏡面反射光(ミラーの効果)および拡散の反射光(艶効果)のように使用されていた変数に分解する。装置の目盛りは任意の単位で、その後、パーセンテージに変換される(したがって、0から100まで)。白人の肌では、ダイナミクスはほとんど向上しない:非常に光沢のある肌での35%から非常に艶感のある肌での45%まで。変化はこの尺度を用いて表現した。
結果:
表22:本発明に係るクリームまたはそのプラセボの塗布後の皮膚の艶感の変化(n=3回測定、31名のボランティア)
Figure 0007285848000033
本発明に係るクリームを塗布して1ヶ月後、散乱光のレベルが、生理的尺度で、試験開始時とプラセボとを比較して22%有意に増加している(p<0.01)ことが観察される。同時に、プラセボを用いたマッサージもまた、艶感を改善するが、より控えめ(+8%)であった。
これによって、肌の表面に光が拡散し、自然な柔らかさをうみだす艶感のある顔になる。
プリント解析による頬の肌質の評価
原理:
質感の変化は、以前に使用された方法および写真上の観察を完全に補完する、ロバストで実証済みの別の技術を使用して測定された。それぞれの期間で、ボランティアの頬の皮膚のネガティブな成形は、シリコーンポリマーを使用して行われた。その後、データ取得は、ドロップシャドウ(Visioline、Monaderm社)の技術によって行われ、その後、分析は、専用のソフトウェアを使用して行われる。
皮膚の微小くぼみネットワークの質感を反映させるために、等方性パラメータが選択された。若い皮膚は、高い表面均質性があり、等方性があることが知られている。若い皮膚には、微小溝が多く存在しすべての方向に向いており、表面欠陥もより少なく、悪化もより少ないので、光をよりよく拡散する。28名のボランティアのフットプリントが保持された。
結果:
表23:本発明に係るクリームまたはそのプラセボを頬に塗布した後の等方性の変化(n=28)。
Figure 0007285848000034
表23のデータは、わずか1ヶ月後に、頬の皮膚の等方性が、本発明に係るクリームを塗布した後、顕著かつ有意に10%増加したことを示している(p<0.05vsT0およびp<0.06vsプラセボ)。一方、プラセボの塗布は、このパラメータを減少させるが、有意ではない(-2.7%、nsd)。ゴニオラックス(Goniolux)(登録商標)および写真で得られたこれらの結果は、皮膚の質感が改善されていることを示している。これは、特に下地の皮膚の質(張り、色調、弾力性)の改善、皮膚の毛穴への周辺支持組織の強化、およびエネルギッシュな活性に関連している。

Claims (13)

  1. 皮膚および/またはその付属器の弾力性、張り、質感および/または輝きの特性を改善するための非治療的な美容処置における活性成分としての環状ペプチドの混合物の使用方法であって、前記環状ペプチドの混合物は、以下を含む、使用方法
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して少なくとも50重量%を占める以下の3つの環状ペプチド。
    ・Cyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
    ・Cyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);および
    ・Cyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6)
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して残りの重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7)、Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8)、およびCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)の環状ペプチドの混合物。
    ここで、メチオニン(Met)は、前記環状ペプチドに存在する場合、酸化されていないか、または酸化されており、前記環状ペプチドまたは前記環状ペプチドの混合物が、亜麻種子油から抽出される。
  2. 前記環状ペプチドの混合物は、以下を含む、請求項に記載の使用方法
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);および
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6
  3. 前記環状ペプチドの混合物が、セダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタル酸を含む群より選択される少なくとも1種のアルキルフタル酸、またはセダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタル酸の混合物を含むセロリ種子の抽出物と組み合わせて使用される、請求項1または2に記載の使用方法。
  4. 前記美容処置は、小じわおよびしわの処置、平滑化処置、引き締め処置、真皮の緻密化および支持組織の強化のための処置、たるみに対する処置、毛穴のサイズを縮小するためのおよび/または過剰な皮脂による皮膚のテカリを減少させるためのおよび/または皮膚の微小炎症を減少させるための処置から選択される、請求項1から3のいずれか1項に記載の使用方法
  5. 皮膚および/またはその付属器の非治療的な美容処置における活性成分としての環状ペプチドの使用方法であって、前記環状ペプチドは、Cyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5)、または、Cyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6)であり、メチオニン(Met)は、酸化されていないか、または酸化されている、使用方法。
  6. 前記美容処置が、皮膚の弾力性、張り、質感および/または、輝きの特性を改善するためのものである、請求項5に記載の使用方法。
  7. 生理学的に許容される媒体中に環状ペプチドの混合物を含む化粧品活性組成物であって、前記環状ペプチドの混合物は、以下を含む、化粧品活性組成物
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6);
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して残りの重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7)、Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8)、およびCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)の環状ペプチドの混合物。
    ここで、メチオニン(Met)は、前記環状ペプチドに存在する場合、酸化されていないか、または酸化されており、前記環状ペプチドの混合物が、亜麻種子油の抽出物である。
  8. らに、表皮および/または角質層の特性に作用するように、および/または脂腺細胞による皮脂産生の減少に作用するように適合された、および/または収斂活性を有する、少なくとも1つの化粧品活性剤を含む、請求項に記載の化粧品活性組成物
  9. 前記化粧品活性剤はさらに、セダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタル酸を含む群より選択される少なくとも1種のアルキルフタル酸である、またはセダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタル酸の混合物を含むセロリ種子の抽出物である、請求項に記載の化粧品活性組成物
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の化粧品活性組成物の有効な量を局所的に塗布することを含む、皮膚の美的外観を改善する方法。
  11. 皮膚の微小炎症を減少させるための化粧品または医薬品の製造における環状ペプチドの混合物の使用方法であって、前記環状ペプチドの混合物は、以下を含む使用方法。
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して少なくとも50重量%を占める以下の3つの環状ペプチド。
    ・Cyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
    ・Cyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);および
    ・Cyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6);
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して残りの重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:7)、Cyclo (-Met-Leu-Leu-Pro-Phe-Phe-Trp-Ile) (SEQ ID NO:8)、およびCyclo (-Met-Leu-Met-Pro-Phe-Phe-Trp-Val) (SEQ ID NO:9)の環状ペプチドの混合物。
    ここで、メチオニン(Met)は、前記環状ペプチドに存在する場合、酸化されていないか、または酸化されており、前記環状ペプチドの混合物が、亜麻種子油の抽出物である。
  12. 前記環状ペプチドの混合物は、以下を含む、請求項11に記載の使用方法。
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Val-Phe-Pro-Leu-Phe-Ile) (SEQ ID NO:4);
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Met-Leu-Ile-Pro-Pro-Phe-Phe-Val-Ile) (SEQ ID NO:5);および
    ・前記環状ペプチドの混合物の総重量に対して15から25重量%を占めるCyclo (-Ile-Leu-Val-Pro-Pro-Phe-Phe-Leu-Ile) (SEQ ID NO:6)
  13. 前記環状ペプチドの混合物が、セダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタル酸を含む群より選択される少なくとも1種のアルキルフタル酸、またはセダネノライド、セダノライドおよび3-n-ブチルフタル酸の混合物を含むセロリ種子の抽出物と組み合わせて使用される、請求項11または12に記載の使用方法。
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