JP7284617B2 - 基礎構造 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 2019年3月26日発行の「竹中コーポレートレポート2019」にて発表
本発明は、設備配管用のピットが一体的に備えられたピット一体型基礎梁を用いた基礎構造に関する。
展示場等の建物では、催し毎に色々なパターンでブースが設置されるため、このことを考慮し、設備配管用のピットが1階等の床に平面視で略格子状(平面視で交差する状態の一例)に設けられることが多い。このような場合、地盤中において、通常よりも深い位置に基礎梁を構築し、その上に設備配管用のピットを幅方向の中間部位に有する断面U字状のピット構造物を平面視で略格子状に設置している。この基礎構造では、地盤中の比較的深い位置に基礎梁を構築するので、その分、施工時の掘削深さが深くなり、掘削土量が増加するとともに、特に地下水位が高い場合等では施工の手間と時間が大幅に増加する不都合がある。また、基礎梁とピット構造物とを別々に構成するので、コンクリート数量等も多くなる。
この点、特許文献1には、梁幅方向で間隔を空けて並ぶ一対(複数の一例)の縦壁部と、一対の縦壁部の下端側部位どうしに亘る底版部とを有し、上方側が開放された設備配管用のピットが梁幅方向の中間部位に区画形成されている断面U字状のピット一体型基礎梁を用いた基礎構造が開示されている。地盤中で基礎梁の上に別途のピット構造物を設置する必要がなく、設備配管用のピットを構成しながらも、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置することができる。この基礎構造では、平面視において、設備配管用のピットを有しない断面長方形状の一対の基礎梁(基礎の大梁)の間に複数本のピット一体型基礎梁が平面視で平行に配置されている。
特開昭62-101739号公報
特許文献1に記載の基礎構造では、平面視において、複数本のピット一体型基礎梁が平行に延びる一方向に沿ってピットを通じた設備配管ルートを設定できるものの、その一方向に交差する他方向(例えば、複数本のピット一体型基礎梁が並ぶ方向)に沿ってピットを通じた設備配管ルートを設定できない。更に、設備配管用のピットの長さが断面長方形状の一対の通常の基礎梁どうしの間隔に制限される。
そのため、ピットを通じた設備配管ルートの設定自由度が低く、上述した展示場等の建物に適用するのは困難である。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、設備配管ルートの設定自由度の高い設備配管用ピットを構成できながら、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置できる合理的な基礎構造を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、梁幅方向で間隔を空けて並ぶ複数の縦壁部と、前記複数の縦壁部の下端側部位どうしに亘る底版部とを有し、上方側が開放された設備配管用のピットが梁幅方向の中間部位に区画形成されているピット一体型基礎梁を用いた基礎構造であって、
複数本の前記ピット一体型基礎梁が、平面視で略格子状に交差する状態に並べて配置され、それらピット一体型基礎梁どうしの間に床スラブが構築され、
前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部の下方の地盤に支持杭又は独立基礎が配置され、ピット一体型基礎梁は、前記床スラブの荷重を支持杭又は独立基礎に伝達するように構成され、
前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記ピット一体型基礎梁の前記ピットが前記交差部を縦断して梁長方向に連続する状態で、交差する複数本の前記ピット一体型基礎梁が接合されている点にある。
本構成によれば、基礎梁とピット構造物とが一体化されたピット一体型基礎梁を用いるので、地盤中で基礎梁の上に別途のピット構造物を設置する必要がなく、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置することができる。そのため、掘削土量やコンクリート数量等を削減したり、地下水位よりも高い位置に基礎梁を設置したりすることができる。
そして、そのピット一体型基礎梁が平面視で交差する状態に並べて配置され、その交差部では、ピット一体型基礎梁のピットが交差部を縦断して梁長方向に連続するので、設備配管ルートの設定自由度の高い設備配管用ピットを構成することができる。
ちなみに、1本のピット一体型基礎梁のピットが交差部を縦断して梁長方向に連続させれば、交差部どうしの間隔に制限されずに梁長方向に沿って設備配管ルートを設定することができ、複数本のピット一体型基礎梁のピットが交差部を縦断して梁長方向に連続させれば、平面視で交差する複数の方向に沿って設備配管ルートを設定することができる。
よって、設備配管ルートの設定自由度の高い設備配管用ピットを構成できながら、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置できる合理的な基礎構造を提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記複数の縦壁部を有しない複数の縦壁部非形成領域が前記ピット一体型基礎梁に形成されている点にある。
本構成によれば、ピット一体型基礎梁どうしの交差部において、一方側のピット一体型基礎梁に形成された複数の縦壁部非形成領域を通じて、他方側のピット一体型基礎梁のピットを梁長方向に沿って適切に連続させることができる。
本発明の第3特徴構成は、前記ピット一体型基礎梁には、主筋及びあばら筋を有する梁鉄筋が配筋されて梁長方向に連続する複数の梁構造部が備えられ、
前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部以外の部位では、前記複数の縦壁部に前記梁鉄筋が配筋されて、前記複数の縦壁部が前記複数の梁構造部として備えられている点にある。
本構成によれば、ピット一体型基礎梁には、梁鉄筋が配筋されて梁長方向に連続する複数の梁構造部が備えられているので、その梁長方向に連続する複数の梁構造部によって曲げモーメント等の応力を伝達することができ、基礎の大梁として、長期荷重だけでなく地震力等の短期荷重を適切に負担することができる。
しかも、ピット一体型基礎梁どうしの交差部以外の部位では、複数の縦壁部が複数の梁構造部として備えられているので、上方側が開放された設備配管用のピットを有するピット一体型基礎梁の断面形状を活用して複数の梁構造部を効率的に構成することができる。
本発明の第4特徴構成は、梁幅方向で間隔を空けて並ぶ複数の縦壁部と、前記複数の縦壁部の下端側部位どうしに亘る底版部とを有し、上方側が開放された設備配管用のピットが梁幅方向の中間部位に区画形成されているピット一体型基礎梁を用いた基礎構造であって、
複数本の前記ピット一体型基礎梁が、平面視で交差する状態に並べて配置され、
前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記ピット一体型基礎梁の前記ピットが前記交差部を縦断して梁長方向に連続する状態で、交差する複数本の前記ピット一体型基礎梁が接合され、
前記ピット一体型基礎梁には、主筋及びあばら筋を有する梁鉄筋が配筋されて梁長方向に連続する複数の梁構造部が備えられ、
前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部以外の部位では、前記複数の縦壁部に前記梁鉄筋が配筋されて、前記複数の縦壁部が前記複数の梁構造部として備えられ、
前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記ピット一体型基礎梁の前記底版部の厚みが拡大され、その厚みが拡大された前記底版部における梁幅方向で間隔を空けた複数の部位に前記梁鉄筋が配筋されて、その梁鉄筋が配筋された複数の潜り梁状の部位が前記複数の梁構造部として備えられている点にある。
本構成によれば、基礎梁とピット構造物とが一体化されたピット一体型基礎梁を用いるので、地盤中で基礎梁の上に別途のピット構造物を設置する必要がなく、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置することができる。そのため、掘削土量やコンクリート数量等を削減したり、地下水位よりも高い位置に基礎梁を設置したりすることができる。
そして、そのピット一体型基礎梁が平面視で交差する状態に並べて配置され、その交差部では、ピット一体型基礎梁のピットが交差部を縦断して梁長方向に連続するので、設備配管ルートの設定自由度の高い設備配管用ピットを構成することができる。
ちなみに、1本のピット一体型基礎梁のピットが交差部を縦断して梁長方向に連続させれば、交差部どうしの間隔に制限されずに梁長方向に沿って設備配管ルートを設定することができ、複数本のピット一体型基礎梁のピットが交差部を縦断して梁長方向に連続させれば、平面視で交差する複数の方向に沿って設備配管ルートを設定することができる。
よって、設備配管ルートの設定自由度の高い設備配管用ピットを構成できながら、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置できる合理的な基礎構造を提供することができる。
また、本構成によれば、ピット一体型基礎梁には、梁鉄筋が配筋されて梁長方向に連続する複数の梁構造部が備えられているので、その梁長方向に連続する複数の梁構造部によって曲げモーメント等の応力を伝達することができ、基礎の大梁として、長期荷重だけでなく地震力等の短期荷重を適切に負担することができる。
しかも、ピット一体型基礎梁どうしの交差部以外の部位では、複数の縦壁部が複数の梁構造部として備えられているので、上方側が開放された設備配管用のピットを有するピット一体型基礎梁の断面形状を活用して複数の梁構造部を効率的に構成することができる。
更に、本構成によれば、ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、厚みが拡大された底版部における梁幅方向で間隔を空けた複数の潜り梁状の部位が複数の梁構造部として備えられているので、複数の梁構造部を、ピット一体型基礎梁どうしの交差部で分断することなく連続させることができ、地震力等の短期荷重を一層適切に負担することができる。
本発明の基礎構造を適用した建物の床を示す平面図 本発明の基礎構造の概略構成を示す基礎伏図 図1のIII-III線断面図 図1のIV-IV線断面図 図1のV-V線断面図 ピット一体型基礎梁どうしの交差部の概略構成を示す斜視図 ピット一体型基礎梁どうしの交差部の上方側部位の水平断面図 ピット一体型基礎梁どうしの交差部の下方側部位の水平断面図 図1のIX-IX線断面図
本発明の基礎構造の実施形態を図面に基づいて説明する。
この基礎構造は、例えば、図1に示すように、1階の床1に設備配管用のピット2が略格子状に配置される展示場等の建物に好適に用いることができる。
この基礎構造は、図2、図3に示すように、上方側にピット2を有する鉄筋コンクリート造の複数のピット一体型基礎梁Bを平面視で略格子状(交差する状態の一例)に並べて構成されている。そして、図3に示すように、ピット一体型基礎梁Bどうしの間に鉄筋コンクリート造の床スラブ3が構築され、それらの上に展示物の据え付けや転倒防止のためのアンカーの設置等に利用される嵩上げコンクリート層4等が適宜に構築される。なお、本実施形態では、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5の下方の地盤やピット一体型基礎梁Bの梁長方向の途中部位の下方の地盤等の適所に支持杭6が略等間隔で建て込まれており、ピット一体型基礎梁Bは、床スラブ3等の荷重を支持杭6に伝達するように構成されている。
基礎梁とピット構造物とが一体化されたピット一体型基礎梁Bを用いるので、地盤中で基礎梁の上に別途のピット構造物を設置する必要がなく、地盤中の比較的浅い位置に基礎梁を設置し、掘削土量やコンクリート数量を削減することができる。更に、本実施形態では、ピット一体型基礎梁Bを、地盤中の地下水位よりも高い位置に設置することで施工の手間や時間を大幅に削減している。
そして、この基礎構造では、図2、図6に示すように、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5では、一本又は二本(複数本の一例)のピット一体型基礎梁Bのピット2が交差部5を縦断して梁長方向(長手方向)に連続する状態で、交差する複数本のピット一体型基礎梁Bが接合されている。そのため、交差部5どうしの間隔に制限されずに設備配管ルートの長さを設定したり、平面視で交差する複数の方向に沿って設備配管ルートを設定したりする等、設備配管ルートの設定自由度の高い設備配管用のピット2を構成することができる。
以下、ピット一体型基礎梁B、及び、ピット一体型基礎梁Bの交差部5について順に説明する。
(ピット一体型基礎梁)
図3は、ピット一体型基礎梁Bの梁長方向中間部で支持杭6の上方に位置しない部位の断面構造を示している。同図3に示すように、ピット一体型基礎梁Bは、梁幅方向(図中の左右方向)で間隔を空けて並ぶ一対(複数の一例)の縦壁部11と、一対の縦壁部11の下端側部位どうしに亘る底版部12とを有し、上方側が開放された設備配管用のピット2が梁幅方向の中間部位に区画形成されている。縦壁部11、底版部12、ピット2は、梁長方向に連続している。また、ピット一体型基礎梁Bには、横姿勢の主筋13a及びあばら筋13bを有する横姿勢の梁鉄筋13Aが配筋されて梁長方向に連続する一対(複数の一例)の梁構造部13が備えられている。
ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5以外の部位では、一対の縦壁部11に横姿勢の梁鉄筋13Aが配筋されて、一対の縦壁部11が一対の梁構造部13として備えられている。底版部12には、例えば、主筋と配力筋を格子状に組み付けたスラブ筋12Aが上下二段に配筋されている。ちなみに、ピット一体型基礎梁Bどうしの間の床スラブ3にも、主筋と配力筋を格子状に組み付けたスラブ筋3Aが上下二段に配筋されている。
図4は、ピット一体型基礎梁Bの梁長方向中間部で支持杭6の上方に位置する部位の断面構造を示している。同図4に示すように、ピット一体型基礎梁Bの梁長方向の中間部位において、支持杭6の上方に位置する部位では、支持杭6の上方に位置しない部位(図3参照)に比べて、底版部12の厚みが下方に拡大され、底版部12が支持杭6の杭頭部と接合するための強度の高いキャピタルとして構成されている。この底版部12の底側部位には、上方側の梁構造部13に亘る状態で梁幅方向の両外側部位に配筋された第1補強筋12Bと、補強筋を格子状に組み付けて底側に配筋された第2補強筋12Cとが備えられている。
なお、ピット一体型基礎梁Bは、ピット2の大きさや形状等の異なる各種の断面構造を用いることができる。例えば、この基礎構造では、図5に示すように、一部のピット一体型基礎梁B(図1中の上方側で左右方向に延びるピット一体型基礎梁B1)が、図3に示すピット一体型基礎梁Bに比べて、一対の縦壁部11の間隔が大に構成されている。また、一対の縦壁部11は、図3に示すピット一体型基礎梁Bに比べて、その上下幅が大で、その左右幅が小に構成されている。そして、一対の縦壁部11の上端側部位の内側(ピット側)に内向きに突出する突出壁部14が一体的に設けられ、その突出壁部14どうしの間にピット2の開口部が設けられている。そのため、このピット一体型基礎梁B1のピット2は、図3に示すピット一体型基礎梁Bのピット2よりも体積が大きく構成され、且つ、開口部よりも奥側の空間が広いアリ溝状に構成されている。
(ピット一体型基礎梁どうしの交差部)
図2に示すように、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5では、少なくとも一本のピット一体型基礎梁Bのピット2が交差部5を縦断して梁長方向に連続する状態で、交差する二本のピット一体型基礎梁Bが接合されている。
図2中の4つの交差部5おいて、左上と右下の二つの交差部5は、図中で一本のピット一体型基礎梁Bのピット2(図中、左右方向に延びる一本)が交差部5を縦断して梁長方向に連続する構造を例示しており、左下と右上の二つの交差部5は、交差する二本のピット一体型基礎梁Bのピット2(図中、左右方向と上下方向に延びる二本)が交差部5を縦断して梁長方向に連続する構造を例示している。
以下、図6~図9を参照し、便宜上、一方側のピット一体型基礎梁Bに交差する他方側のピット一体型基礎梁B及びその関連構成の符号に「´」を付して説明を加える。なお、図7は、ピット一体型基礎梁B,B´の交差部5の上方側部位の水平断面図を示し、図8は同交差部5の下方側部位の水平断面図を示している。
図6に示すように、ピット一体型基礎梁B、B´の交差部5では、一対の縦壁部11を有しない一対の縦壁部非形成領域11Cが少なくとも一方側のピット一体型基礎梁Bに形成されており、その一対の縦壁部非形成領域11Cを通じて、当該ピット一体型基礎梁Bに交差する他方側のピット一体型基礎梁B´のピット2´が梁長方向に沿って連続するように構成されている。図6に示す例では、他方側のピット一体型基礎梁B´にも、一対の縦壁部非形成領域11C´が形成され、その一対の縦壁部非形成領域11C´を通じて、当該ピット一体型基礎梁B´に交差する一方側のピット一体型基礎梁Bのピット2も梁長方向に沿って連続するように構成されている。
前述の如く、交差する一対のピット一体型基礎梁B,B´には、梁長方向に連続する一対の梁構造部13,13´が備えられている。ピット一体型基礎梁B,B´の交差部5以外の部位では、一対の縦壁部11,11´が一対の梁構造部13,13´として備えられているが、ピット一体型基礎梁B,B´の交差部5では、一対の縦壁部非形成領域11C,11C´が形成されるために一対の縦壁部11,11´を梁長方向に連続させることができない。
そこで、図7に示すように、ピット一体型基礎梁B,B´の交差部5において、一対の縦壁部非形成領域11C,11C´が形成されている部位では、ピット一体型基礎梁B,B´の底版部12,12´(図9参照)の厚みが下方に拡大され、その拡大された底版部12,12´における梁幅方向で間隔を空けた一対の部位に横姿勢の梁鉄筋13A,13A´(図8、図9参照)が配筋されて、その横姿勢の梁鉄筋13A,13A´が配筋されて底版部12,12´に構成された一対の潜り梁状の部位12D,12D´が一対の梁構造部13,13´として備えられている。
そして、図7、図8に示すように、ピット一体型基礎梁B,B´の交差部5では、複数の梁構造部13,13´としての一対の縦壁部11,11´と、複数の梁構造部13,13´としての一対の潜り梁状の部位12D,12D´とを接合するための四つの接合部位15が備えられている。
各接合部位15は、図7~図9に示すように、ピット一体型基礎梁B,B´に共通する短柱状の部位として構成され、一方側のピット一体型基礎梁Bの梁構造部13としての縦壁部11と潜り梁状の部位12Dとを接続するとともに、他方側のピット一体型基礎梁B´の梁構造部13´としての縦壁部11´と潜り梁状の部位12D´とを接続している。
図7、図8に示すように、各接合部位15の下方側部位には、梁長方向に延びる潜り梁状の部位12D,12D´における横姿勢の梁鉄筋13A,13A´の端部が配筋され、各接合部位15の上方側部位には、梁長方向に延びる縦壁部11,11´の横姿勢の梁鉄筋13A,13A´の端部が配筋されている。そして、各接合部位15には、その上方側部位から下方側部位に亘って縦姿勢の接合鉄筋15Aが配筋されている。
縦姿勢の接合鉄筋15Aは、一方側のピット一体型基礎梁Bの梁構造部13としての縦壁部11と潜り梁状の部位12Dとを接続するための縦姿勢の主筋15aと、他方側のピット一体型基礎梁B´の梁構造部13´としての縦壁部11´と潜り梁状の部位12D´とを接続するための縦姿勢の主筋15a´と、これらの主筋15a,15a´を囲うスターラップ筋15b等を有している。
そのため、各接合部位15を介して、ピット一体型基礎梁B,B´の梁構造部13,13´を梁長方向に段違い状に連続させる形態で、ピット一体型基礎梁B,B´の梁構造部13,13´を曲げモーメント等の応力を伝達可能に適切に接続することができ、ピット一体型基礎梁B,B´にて、長期荷重だけでなく、地震力等の短期荷重を適切に負担することができる。
なお、図9に示すように、ピット一体型基礎梁B,B´において、底版部12,12´の内部に構成された潜り梁状の部位12D,12D´の高さ寸法H2(梁せい)は、縦壁部11,11´の高さ寸法(梁せい)H1と略同等に構成されており、本実施形態では、潜り梁状の部位12D,12D´の高さ寸法H2(梁せい)が、縦壁部11,11´の高さ寸法(梁せい)H1よりも若干小さく構成されている。
また、各接合部位15において、ピット一体型基礎梁B,B´の平面視における各幅寸法Wは、縦壁部11,11´の高さ寸法(梁せい)H1と略同等に構成されており、本実施形態では、ピット一体型基礎梁B,B´の平面視における各幅寸法Wが、縦壁部11,11´の高さ寸法(梁せい)H1よりも若干小さく構成されている。
このように構成された基礎構造は、各種の施工方法にて構築することが可能であり、例えば、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5における底版部12の底側部位を先行構築した後、当該底側部位の上面にプレキャストコンクリート製のピット一体型基礎梁Bを載置し、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5における底版部12の残りの部位を構築する等により、効率良く構築することも可能である。
なお、図示は省略するが、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5において、一対の縦壁部非形成領域11Cが形成されずに一対の縦壁部11が梁長方向に沿って連続している部位では、複数の梁構造部13は、一対の縦壁部11として備えられている。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、ピット一体型基礎梁Bが、梁幅方向で間隔を空けて並ぶ一対の縦壁部11と、一対の縦壁部11の下端側部位どうしに亘る底版部12とを有し、上方側が開放された一つの設備配管用のピット2が梁幅方向の中間部位に区画形成されている場合を例に示したが、例えば、梁幅方向で間隔を空けて並ぶ三本以上の縦壁部11と、三本以上の縦壁部11の下端側部位どうしに亘る底版部12とを有し、上方側が開放された二つ以上の設備配管用のピット2が梁幅方向の中間部位に区画形成されていてもよい。
(2)上記実施形態では、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5の下方の地盤に一本の支持杭6が建て込まれている場合を例に示したが、例えば、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5の下方の地盤に十分な本数の支持杭6が建て込まれている場合等、ピット一体型基礎梁Bに地震力等の短期荷重を負担させる必要がなく、ピット一体型基礎梁Bに長期荷重のみを負担させればよい場合には、ピット一体型基礎梁Bにおいて、複数の梁構造部13として梁鉄筋13Aを配筋して底版部12に構成される潜り梁状の部位12Dを省略することができる。
(3)上記実施形態では、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5の下方の地盤にピット一体型基礎梁Bの梁長方向の途中部位の下方の地盤等の適所に支持杭6が略等間隔で建て込まれた基礎構造を例に示したが、ピット一体型基礎梁Bどうしの交差部5の下方の地盤やピット一体型基礎梁Bの梁長方向の途中部位の下方の地盤等の適所に独立基礎等が略等間隔で配置された基礎構造等であってもよい。この場合、ピット一体型基礎梁Bは、床スラブ3等の荷重を独立基礎等に伝達するように構成される。
2,2´ 設備配管用のピット
5 交差部
11,11´ 縦壁部
11C,11C´ 縦壁部非形成領域
12,12´ 底版部
12D,12D´ 潜り梁状の部位
13,13´ 梁構造部
13A,13A´ 梁鉄筋
13a 主筋
13b あばら筋
B,B´ ピット一体型基礎梁

Claims (4)

  1. 梁幅方向で間隔を空けて並ぶ複数の縦壁部と、前記複数の縦壁部の下端側部位どうしに亘る底版部とを有し、上方側が開放された設備配管用のピットが梁幅方向の中間部位に区画形成されているピット一体型基礎梁を用いた基礎構造であって、
    複数本の前記ピット一体型基礎梁が、平面視で略格子状に交差する状態に並べて配置され、それらピット一体型基礎梁どうしの間に床スラブが構築され、
    前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部の下方の地盤に支持杭又は独立基礎が配置され、ピット一体型基礎梁は、前記床スラブの荷重を支持杭又は独立基礎に伝達するように構成され、
    前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記ピット一体型基礎梁の前記ピットが前記交差部を縦断して梁長方向に連続する状態で、交差する複数本の前記ピット一体型基礎梁が接合されている基礎構造。
  2. 前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記複数の縦壁部を有しない複数の縦壁部非形成領域が前記ピット一体型基礎梁に形成されている請求項1記載の基礎構造。
  3. 前記ピット一体型基礎梁には、主筋及びあばら筋を有する梁鉄筋が配筋されて梁長方向に連続する複数の梁構造部が備えられ、
    前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部以外の部位では、前記複数の縦壁部に前記梁鉄筋が配筋されて、前記複数の縦壁部が前記複数の梁構造部として備えられている請求項1又は2記載の基礎構造。
  4. 梁幅方向で間隔を空けて並ぶ複数の縦壁部と、前記複数の縦壁部の下端側部位どうしに亘る底版部とを有し、上方側が開放された設備配管用のピットが梁幅方向の中間部位に区画形成されているピット一体型基礎梁を用いた基礎構造であって、
    複数本の前記ピット一体型基礎梁が、平面視で交差する状態に並べて配置され、
    前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記ピット一体型基礎梁の前記ピットが前記交差部を縦断して梁長方向に連続する状態で、交差する複数本の前記ピット一体型基礎梁が接合され、
    前記ピット一体型基礎梁には、主筋及びあばら筋を有する梁鉄筋が配筋されて梁長方向に連続する複数の梁構造部が備えられ、
    前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部以外の部位では、前記複数の縦壁部に前記梁鉄筋が配筋されて、前記複数の縦壁部が前記複数の梁構造部として備えられ、
    前記ピット一体型基礎梁どうしの交差部では、前記ピット一体型基礎梁の前記底版部の厚みが拡大され、その厚みが拡大された前記底版部における梁幅方向で間隔を空けた複数の部位に前記梁鉄筋が配筋されて、その梁鉄筋が配筋された複数の潜り梁状の部位が前記複数の梁構造部として備えられている基礎構造。
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