JP7284051B2 - 粘着剤及び粘着テープ - Google Patents
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Description
なお、本明細書中において(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルを意味する。
以下に本発明を詳述する。
粘着剤を(メタ)アクリレート共重合体とし、後述するような構造とすることで、高い耐熱性と高温粘着性能を発揮することができる。
(メタ)アクリレート共重合体がカルボキシル基含有モノマーに由来する構造を有することで、水素結合を形成しやすくなり耐熱性が向上する。上記カルボキシル基含有モノマーは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、2-アクリロイロキシエチル-コハク酸等が挙げられる。なかでも、耐熱性と高温粘着性能をより向上できることから(メタ)アクリル酸が好ましい。
(メタ)アクリレート共重合体がカルボキシル基含有モノマーに由来する構造を4重量%以上含むことで分子内、分子間でカルボン酸同士が水素結合を形成しやすくなるため、高い耐熱性と高温粘着性能を発揮することができる。上記カルボキシル基含有モノマーに由来する構造の含有量は、4.5重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。上記カルボキシル基含有モノマーに由来する構造の含有量の上限は特に限定されないが、被着体への濡れ性及び酸によるエステルの加水分解を抑制する観点から10重量%以下であることが好ましい。
(メタ)アクリレート共重合体(メタ)アクリル酸エステルモノマーに由来する構造を有することで、耐熱性と高温粘着性能に優れる。また、上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーの原料となるアルコール類が後述する沸点を有することで、高い耐熱性と高温粘着性能を発揮することができる。
本発明者らは、従来のアクリル酸エステルを用いた粘着テープにおいて耐熱性が低下する原因がアクリル酸エステル部位の加水分解によって生じるアルコール類によるものであることを見出した。アクリル酸エステルを用いた粘着テープが高温下にさらされると、一部のアクリル酸エステル部位のエステル結合が切れて(メタ)アクリル酸とアルコールに分解する。従来のアクリル酸エステルを用いた粘着テープは、エステル部位の炭素鎖が短いものが一般的であるため、分解した際に生じるアルコールの沸点が低く、高温下では容易に揮発しアウトガスとなる。このアウトガスによって粘着テープの剥がれや変形が起こっていた。また、分解で生じたアルコールが揮発して外部へ出ていくと反応の平衡がエステル結合の分解側へ傾くため、更にアウトガスが発生しやすくなるという悪循環も起こっていた。本発明は、分解で生じるアルコールの沸点が高いアクリル酸エステルを用いることで、アクリル酸エステルが分解した場合であってもアウトガスとなることを抑えて高い耐熱性及び高温粘着性能を発揮することができる。また、分解で生じたアルコールが揮発しないことから平衡もアクリル酸エステルの分解側へ傾かないため、より耐熱性と高温粘着性能が高まる。ここで、原料アルコール類とは、アクリル酸エステルが(メタ)アクリル酸類とアルコール類のエステル結合によって製造されていると仮定したときの該アルコール類のことを指す。また、上記原料アルコール類の沸点の加重平均は、各アクリル酸エステルモノマーの原料アルコール類の沸点に、(メタ)アクリレート共重合体中における、そのアクリル酸エステルモノマーに由来する構造の含有率を乗じて足し合わせることによって求めることができる。なお、アクリル酸エステルモノマーに由来する構造の含有率は、(メタ)アクリレート共重合体全体の中のアクリル酸エステル構造を含むモノマーに由来する成分に占めるそのアクリル酸エステルモノマーに由来する構造の含有率を指す。つまり、
含有率=任意の1種類のアクリル酸エステルモノマーに由来する構造の量/全てのアクリル酸エステルモノマーに由来する構造の量
となる。
耐熱性と高温粘着性能をより高める観点から、上記原料アルコール類の沸点は187.0℃以上であることが好ましく、190.0℃以上であることが更に好ましい。
粘着剤のゲル分率が上記範囲であることで、常温での適度な粘着力を確保できるとともに耐熱性を向上させることができる。より耐熱性を向上させる観点から、上記ゲル分率は45%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましい。上記ゲル分率の上限は特に限定されないが、粘着剤が硬くなりすぎることによる粘着力の低下を抑える観点から90%以下であることが好ましい。なお上記ゲル分率は以下の方法で測定することができる。
粘着剤0.1gを酢酸エチル50ml中に浸漬し、振とう機で温度23度、120rpmの条件で24時間振とうする。振とう後、金属メッシュ(目開き#200メッシュ)を用いて、酢酸エチルと酢酸エチルを吸収し膨潤した粘着剤を分離する。分離後の粘着剤を110℃の条件下で1時間乾燥させる。乾燥後の金属メッシュを含む粘着剤の重量を測定し、下記式を用いて粘着剤のゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=100×(W1-W2)/W0
(W0:初期粘着剤重量、W1:乾燥後の金属メッシュを含む粘着剤重量、W2:金属メッシュの初期重量)
(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量が上記範囲であることで、より耐熱性を高めることができる。更に耐熱性を高める観点から、上記(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量は60万以上であることがより好ましく、70万以上であることが更に好ましく、140万以下であることがより好ましく、130万以下であることが更に好ましい。なお、上記重量平均分子量は、例えばGPC法によりポリスチレン標準で求めることができる。具体的には、例えば、測定機器としてWater社製「e2695 Separations Module」、カラムとして昭和電工社製「GPC KF-806L」溶媒として酢酸エチル及びテトラヒドロフランを用い、サンプル流量1mL/min、カラム温度40℃の条件で測定することができる。
(メタ)アクリレート共重合体の分子量分布が上記範囲であることで、耐熱性をより高めることができる。耐熱性を更に高める観点から、上記分子量分布は2.0以下であることがより好ましく、1.7以下であることが更に好ましい。上記分子量分布の下限は限定されず、1に近いほどよいものであるが、例えば、1.05以上であることが好ましい。なお、ここで、分子量分布とは、数平均分子量Mnに対する重量平均分子量Mwの比のことを指し、数平均分子量Mnは上記重量平均分子量と同様の方法で得ることができる。
粘着付与剤を含有することで、粘着力を向上させることができる。上記粘着付与剤としては、例えば、ロジン系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、テルペンフェノール系粘着付与剤、クマロンインデン系粘着付与剤、脂環族飽和炭化水素系粘着付与剤、C5系石油粘着付与剤、C9系石油粘着付与剤、C5-C9共重合系石油粘着付与剤等が挙げられる。なかでも、経時高温粘着性能をより向上させることができることから、ロジン系粘着付与剤であることが好ましい。これらの粘着付与剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
粘着付与剤の軟化点が130℃以上であることで、140℃を超える高温下での粘着力を向上させることができる。高温下での粘着力を更に高める観点から、上記軟化点は135℃以上であることがより好ましく、140℃以上であることが更に好ましい。上記軟化点の上限は特に限定されないが、使用される温度を考慮すると200℃以下であることが好ましい。
粘着付与剤をロジン系粘着付与剤としたうえで更に水酸基を上記範囲とすることで経時高温粘着性能を向上させることができる。上記水酸基価は45mgKOH/g以上であることがより好ましく、50mgKOH/g以上であることが更に好ましい。上記水酸基価の上限は特に限定されないが、粘着剤への相溶性の観点から100mgKOH/g以下であることが好ましい。なお、上記水酸基価は、JIS K0070に準じて粘着剤溶液の滴定試験を行うことで測定できる。
粘着付与剤の含有量を上記範囲とすることで、高温粘着性能をより高めることができる。高温粘着性能を更に高める観点から、上記粘着付与剤の含有量は25重量部以上であることがより好ましく、30重量部以上であることが更に好ましい。上記粘着付与剤の含有量の上限は特に限定されないが、粘着剤の濡れ性の観点から50重量部以下であることが好ましい。
このような基材と、本発明の粘着剤からなる粘着剤層とを有する粘着テープもまた、本発明の1つである。
(1)(メタ)アクリレート共重合体の調製
重合開始剤6.38g(50mmol)をテトラヒドロフラン(THF)50mLに懸濁させ、これに1.6mol/Lのn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液34.4mL(55mmol)を、室温でゆっくり滴下した。この反応溶液を金属テルルが完全に消失するまで攪拌した。この反応溶液に、エチル-2-ブロモ-イソブチレート10.7g(55mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を濃縮し、続いて減圧蒸留して、黄色油状物の2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルを得た。
アルゴン置換したグローブボックス内で、反応容器中に、製造した2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチル28.0μL、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)7.7mg、酢酸エチル0.5mLを投入した後、反応容器を密閉し、反応容器をグローブボックスから取り出した。続いて、反応容器にアルゴンガスを流入しながら、反応容器内に、原料モノマー混合物を加えた。原料モノマー混合物の組成は、2-エチルヘキシルアクリレート85重量部、ベンジルアクリレート15重量部、アクリル酸5重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部とした。更に、重合溶媒として酢酸エチル43.3gを投入し、60℃で20時間重合反応を行い、リビングラジカル重合(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。なお、原料は以下のものを用いた。
重合開始剤:Tellurium、金属テルル、40メッシュ、アルドリッチ社製
n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液:アルドリッチ社製
2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):富士フイルム和光純薬社製
次いで、得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍に希釈して得られた希釈液を、ポア径0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過した。その後、得られた濾液をゲルパミエーションクロマトグラフに供給してGPC測定を行った。(メタ)アクリレート共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。結果を表1に示した。なお、測定機器と測定条件は以下の通りとした。
ゲルパミエーションクロマトグラフ:e2695 Separations Module(Waters社製)
検出器:示差屈折計、2414、Waters社製
カラム:GPC KF-806L、昭和電工社製
標準試料:STANDRAD SM-105、昭和電工社製
サンプル流量:1mL/min
カラム温度:40℃
得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液の固形成分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤0.7重量部(固形分換算)を添加し10分攪拌し、粘着剤溶液を得た。次いで、厚み50μmの離型処理が施されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの離型処理面上に、得られた粘着剤溶液を、乾燥後に粘着剤層の厚みが30μmとなるように塗工した後、110℃で5分間乾燥させて粘着剤層を形成した。その後、反対面に塗工に使用したPETフィルムと同様のPETフィルムをラミネートし、40℃環境下で48時間養生することでノンサポートタイプの粘着テープを得た。
得られた粘着テープの粘着剤層を0.1gこそぎ取って酢酸エチル50ml中に浸漬し、振とう機で温度23度、200rpmの条件で24時間振とうした(以下、こそぎ取った粘着剤層のことを粘着剤組成物という)。振とう後、金属メッシュ(目開き#200メッシュ)を用いて、酢酸エチルと酢酸エチルを吸収し膨潤した粘着剤組成物を分離した。分離後の粘着剤組成物を110℃の条件下で1時間乾燥させた。乾燥後の金属メッシュを含む粘着剤組成物の重量を測定し、下記式を用いて粘着剤のゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=100×(W1-W2)/W0
(W0:初期粘着剤組成物重量、W1:乾燥後の金属メッシュを含む粘着剤組成物重量、W2:金属メッシュの初期重量)
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を26.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を7.0mgに変更した。また、原料モノマー混合物の組成を、2-エチルヘキシルアクリレート85重量部、フェノキシエチルアクリレート15重量部、アクリル酸5重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部とし、重合溶媒を酢酸エチル43.0gとした。上記点以外は実施例1の調製と同様にしてアクリル系ポリマー含有溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液の固形成分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤0.7重量部(固形分換算)とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において原料モノマー混合物の組成を、2-エチルヘキシルアクリレート100重量部、アクリル酸5重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部とし、重合溶媒を酢酸エチル43.0gとした。上記点以外は実施例1の調製と同様にして(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液の固形成分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤0.7重量部(固形分換算)とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調整において反応時間を28時間とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
イソシアネート系架橋剤0.3重量部(固形分換算)とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
「(3)粘着テープの製造」において(メタ)アクリレート共重合体溶液の固形成分100重量部に対して粘着付与剤としてYSポリスターG150を25重量部投入し、イソシアネート系架橋剤1.0重量部(固形分換算)とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。なお、YSポリスターG150の詳細は以下の通りである。
YSポリスターG150:テルペンフェノール系粘着付与剤、軟化点:150℃、ヤスハラケミカル社製
「(3)粘着テープの製造」において(メタ)アクリレート共重合体溶液の固形成分100重量部に対して粘着付与剤としてD125を25重量部投入し、イソシアネート系架橋剤1.4重量部(固形分換算)とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。なお、D125の詳細は以下の通りである。
D125:ロジン系粘着付与剤、軟化点:125℃、水酸基価:34mgKOH/g、荒川化学社製
「(3)粘着テープの製造」において(メタ)アクリレート共重合体溶液の固形成分100重量部に対して粘着付与剤としてD135を25重量部投入し、イソシアネート系架橋剤1.4重量部(固形分換算)とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。なお、D135の詳細は以下の通りである。
D135:ロジン系粘着付与剤、軟化点:135℃、水酸基価:45mgKOH/g、荒川化学社製
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を41.7μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を11.1mgに変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を19.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を5.2mgに変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を50.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を13.6mgに変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を16.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を4.4mgに変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を10.0mgに変更し、反応時間を28時間とした以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を25.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を6.8mgに変更した。また、原料モノマー混合物の組成を、2-エチルヘキシルアクリレート80重量部、テトラヒドロフルフリルアクリレート20重量部、アクリル酸5重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部とした以外は実施例1と同様にして(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を27.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を7.3mgに変更した。また、原料モノマー混合物の組成を、2-エチルヘキシルアクリレート85重量部、メチルアクリレート15重量部、アクリル酸5重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部とした以外は実施例1と同様にして(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において2-メチル-2-n-ブチルテラニル-プロピオン酸エチルの投入量を19.0μLに、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の投入量を5.2mgに変更した。また、原料モノマー混合物の組成を、2-エチルヘキシルアクリレート50重量部、エチルアクリレート25重量部、ブチルアクリレート25重量部、アクリル酸5重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部とした以外は実施例1と同様にして(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において、原料モノマー混合物の組成をアクリル酸3重量部とした以外は比較例2と同様にして(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において、原料モノマー混合物の組成をアクリル酸3重量部とした以外は実施例3と同様にして(メタ)アクリレート共重合体溶液を得た。得られた(メタ)アクリレート共重合体溶液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
(メタ)アクリレート共重合体の調製において、原料モノマー混合物の組成をブチルアクリレート100重量部、アクリル酸3重量部、及び、ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部としとした以外は実施例3と同様にしてアクリル系ポリマー含有溶液を得た。得られた粘着ポリマー液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着テープを得て、各測定を行った。
実施例及び比較例で得られた粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1、2に示した。
(高温粘着性能の評価)
得られた粘着テープを10mm×10mmにカットし、片面を30mm×50mmのポリイミドフィルムの長辺端部から貼り付けた。次いで、もう片方の面を30mm×50mmのSUS板(SUS304)にSUS板とポリイミドフィルムがテープを貼り付けた部分のみ重なるように貼り付けて測定サンプルを得た。得られた測定サンプルを140℃のオーブンに入れ30分静置した。その後、測定サンプルを取り出し、直ちにテンシロンUCE500(オリエンテック社製)を用いて温度140℃、速度200mm/分、標線間距離70mmの条件で引張試験を行い、ポリイミドフィルム又はSUS板から粘着テープが剥離したときの力を測定した。得られたせん断力を初期せん断力とした。
続いて、別の測定サンプルを140℃のオーブンに入れ1週間静置した。その後、測定サンプルを取り出し、同様の引張試験を行った。得られたせん断力を経時せん断力とした。
得られた初期せん断力及び経時せん断力について下記基準で評価した。
初期せん断力
「◎」:40N以上
「〇」:20N以上40N未満
「×」:20N未満
経時せん断力
「◎」:30N以上
「〇」:20以上30N未満
「×」:20N未満
Claims (7)
- (メタ)アクリレート共重合体及び粘着付与剤を含有する粘着剤であって、前記(メタ)アクリレート共重合体はカルボキシル基含有モノマーに由来する構造を4重量%以上と、(メタ)アクリル酸エステルモノマーに由来する構造とを含み、前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーの原料アルコール類の沸点の加重平均が184.0℃以上であり、
前記粘着付与剤がロジン系粘着付与剤であり、かつ、水酸基価が40mgKOH/g以上である、粘着剤。 - 前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーの原料アルコール類の沸点の加重平均が187.0℃以上である、請求項1記載の粘着剤。
- 軟化点130℃以上の粘着付与剤を前記(メタ)アクリレート共重合体100重量部に対して20重量部以上含有する、請求項1又は2記載の粘着剤。
- ゲル分率が40%以上である、請求項1、2又は3記載の粘着剤。
- 前記(メタ)アクリレート共重合体の分子量分布Mw/Mnが2.5以下であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の粘着剤。
- 前記(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量Mwが50万以上150万以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の粘着剤。
- 基材と、請求項1、2、3、4、5又は6記載の粘着剤からなる粘着剤層とを有する粘着テープ。
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