JP7283849B1 - 配筋検査システムおよび配筋検査方法。 - Google Patents
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Abstract
Description
1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する画像処理部と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する識別部と、
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部と、を備える。
上記実施形態の配筋システムにおいて、撮影された画像の一範囲または全範囲を指定する入力にしたがい、画像処理部による視線方向が変換されてもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は前記変換された画像において、識別された鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換してもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、視線方向変換済の画像の鉄筋部分のうち、当該画像における実質的に縦方向に相当する縦方向鉄筋部分について、修正部が識別の誤りを判定してもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、視線方向変換済の画像の鉄筋部分のうち、当該画像における実質的に横方向に相当する横方向鉄筋部分について、修正部が識別の誤りを判定してもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、視線方向変換済の画像の鉄筋部分のうち、当該画像における実質的に縦方向に相当する縦方向鉄筋部分について、修正部が識別の誤りを判定し、
さらに当該画像における実質的に横方向に相当する横方向鉄筋部分について、修正部が識別の誤りを判定してもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は画像を所定の方向に走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する特定部をさらに有してもよい。
さらに特定部は当該走査方向における第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て第1画素に置き換えてもよい。
さらに特定部は当該走査方向における第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、閾値以下である場合にその走査方向に存在する画素を全て第1画素以外の画素に置き換えてもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は、画像に対しクロージング処理を実施し、第1画素を膨張させてから収縮させることにより、ノイズを除去してもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は、画像に対しオープニング処理を実施し、第1画素を収縮させてから膨張させることにより、ノイズを除去してもよい。
他の実施形態の配筋検査システムは、
1つの視点から撮影された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する識別部と、
識別された鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する変換部とを備える。
上記実施形態の配筋システムにおいて、識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部を備えてもよい。
上記実施形態の配筋システムにおいて、撮影された画像の一範囲または全範囲を指定する入力にしたがい、画像処理部による視線方向が変換されてもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は画像を所定の方向に走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する特定部をさらに有してもよい。
さらに特定部は当該走査方向における第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て第1画素に置き換えてもよい。
さらに特定部は当該走査方向における第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、閾値以下である場合にその走査方向に存在する画素を全て第1画素以外の画素に置き換えてもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は、画像に対しクロージング処理を実施し、第1画素を膨張させてから収縮させることにより、ノイズを除去してもよい。
上記実施形態の配筋検査システムにおいて、修正部は、画像に対しオープニング処理を実施し、第1画素を収縮させてから膨張させることにより、ノイズを除去してもよい。
第1実施形態にかかる配筋検査システム100の全体構成について図1~図6を参照して説明する。なお、図1における配筋検査システムは一例であり、その他の構成を含むことを除外するものではなく、様々な形態で実施することが可能である。
図1に示すように、配筋検査システム100は、撮影部110、記憶部120、画像処理部130、識別部140、修正部150、制御部Cおよび表示手段Dを備える。撮影部110は、例えばタブレット端末に設けられた撮像手段である。撮像手段により得られた撮像データは、タッチパネルや保存ボタンの操作により、画像データとして記憶部120に記憶される。画像処理部130は、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する。識別部140は変換された画像データから鉄筋の領域を検出する。修正部150は、識別部140により検出された鉄筋部分とそれ以外の部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する。なお、以下の図に表される画像は一例である。
撮影部110は、図示しない1つの光学系、すなわちレンズ、絞りおよびシャッタ等を有する。撮影部110は合照機能を有していてもよい。また撮影部110は図示しない撮像素子を有し、撮像素子は光学系を制御して撮像データを生成する。撮像素子としてはCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサを挙げることができる。また撮影部110は撮像データをとA/D変換する信号処理回路等を備える。
記憶部120は、撮像データ、画像データ、二値画像データ、各種プログラム、領域検出モデル等を記憶する。記憶部120としては、HDD、SSD、フラッシュメモリの他、任意のデバイスを利用可能である。また記憶部120は少なくとも一時的なデータの記憶をする一時記憶装置を含む。また主記憶装置は記憶部120に含まれていてもよく、または外部の記憶手段を用いる構成であってもよい。
画像処理部130は、撮像データを画像データに変換し、さらに画像データの縦横方向と、撮像対象である配筋における縦横方向、すなわち実際に設置された鉄筋を垂直方向から見た場合の縦横方向とが対応するように画像の視線方向を変換する。
識別部140は、ディープラーニング(深層学習)により画像データから鉄筋を検出する。ディープラーニングによる物体検知モデル(アルゴリズムでもよい)によって、画像データにおける表層の鉄筋をそれぞれ検出する。
修正部150は識別部140により検出された鉄筋部分とそれ以外の部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する。1つの具体例として修正部150は、当該画像における検出エラーを統計情報に基づいて判定し、修正を実行する。なお、ここで説明する検出とは、「識別」の一例である。
修正部150は、画像データから検出された鉄筋それぞれのうち、画像における実質的に縦方向に相当する縦方向鉄筋部分について、検出エラーを判定する。例えば修正部150は特定部151を含み、特定部151は所定の画素数単位で画像の縦方向に走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する(図4参照)。具体的にはあらかじめ記憶された1つまたは複数の画素値の範囲に該当するか否かで特定されてもよい。つまり、修正対象の画像はカラー画像、グレースケール画像、二値画像のいずれでもよいが、対応する画像の画素値でこの特定が実行される。すなわち第1画素は、特定の単一または複数の画素値を有する画素である。
修正部150は、画像データから検出された鉄筋それぞれのうち、画像における実質的に横方向に相当する横方向鉄筋部分について、検出エラーを判定する。上記と同様に特定部151は所定の画素数単位で画像の横方向に走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、第1画素を特定する。具体的にはあらかじめ記憶された1つまたは複数の画素値の範囲に該当するか否かで特定されてもよい。つまり第1画素は、特定の単一または複数の画素値を有する画素である。
修正部150は、射影変換により検出後の画像内の鉄筋部分の方向が画像の縦横方向と対応していない場合であっても、鉄筋部分の中心線の延伸方向を特定し、その方向において第1画素の割合を求め検出エラーの判定および当該走査方向における第1画素への変換をしてもよい。
制御部Cは、検出エラーの修正後の画像において縦横方向それぞれで鉄筋の間隔を求める。さらに画像内の画素から求められるピクセル間隔を、任意の方法で実際の鉄筋間隔に置き換える算出を実施する。1つの例としては、実際の任意の1つの鉄筋間隔のみ数値を入力し、それに基づいてすべての鉄筋間隔を求めてもよい。
図5は、本実施形態における処理の流れを示す図である。以下に、配筋検査システム100の動作を、ステップ番号(S101~S108)に添って説明する。
配筋検査システム100における撮像部110は、撮像操作が実行されると、光学系を制御し、撮像素子に入力された情報に基づいて撮像データを生成する。記憶部120は撮像データを一時記憶する。画像処理部130は撮像データを画像データに変換し表示手段Dに表示させる。
表示手段Dに表示された画像データに対し、画像データが表示された状態で、図2に示すように、ユーザが図示しない入力部等を介して画像における任意の4点で囲まれる領域を指定する操作を行うと、配筋検査システム100の制御部Cはその領域を指定範囲として受け付ける。
画像処理部130は、当該指定範囲の画像データに対し、射影変換を実行し、歪みを補正する。図3の例に示すように、補正された指定範囲の画像では、画像データの縦横方向に沿うように、配筋状態の縦横の鉄筋の方向が実質的に対応する状態となる。
識別部140は、ディープラーニングにより画像データから鉄筋を検出する。
修正部150における特定部151は所定の画素数単位で画像の縦方向に走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する(図4参照)。
修正部150は、例えば縦の走査方向それぞれにおける第1画素の割合を求める。
また修正部150は、その求めた割合が閾値を超えたか判定する。修正部150は割合が閾値を超えない場合には(S107;No)、当該走査方向における処理を終了する。また、次のS108の逆の処理として、修正部150はその走査方向に存在する画素を全て第1画素以外の画素値に置き換えるという構成とすることも可能である。
S107の判定の結果、割合が閾値を超えた場合には(S107;Yes)、修正部150によりその走査方向に存在する画素を全て第1画素に置き換える。
本実施形態によれば、配筋検査システムにおいて配筋の検出ミスを低減することが可能である。例えば、ディープラーニングによる画像内の鉄筋部分の検出の前に、射影変換等による画像の縦横方向と、画像の視線方向を合わせようとすることで、誤検出を大幅に低減させることが可能である。例えばこれにより何層か重畳して配筋されている場合に、表層の配筋を検出しやすくなる。また射影変換を行うことで、鉄筋の配置が縦横の2軸に学習モデルを絞ることができ、検出精度が向上する。
第2実施形態にかかる配筋検査システム200について図6~図10を参照して説明する。以下の説明において、第1実施形態と重複する説明は割愛する。
図6に示すように、配筋検査システム200は、撮影部210、記憶部220、識別部240、修正部250、制御部Cおよび表示手段Dを備える。第2実施形態においては、第1実施形態と異なり画像処理部130を含まない。したがって、撮像した画像の視線方向を変換する処理を行わない。なお、以下の図に表される画像は一例である。
修正部250は、識別部240が撮像画像から検出した画像内の鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する。図7に示すような画像データにつき第2実施形態では、修正部250により二値画像に変換される。例えば図8に示すように修正部250は、検出された鉄筋の領域を白色に、それ以外の領域を黒色に変換する。すなわち、識別部240がディープラーニングにより画像から鉄筋の領域を検出するが、その鉄筋の領域を示す画素を白色に変換する。また修正部250は、画像において鉄筋の領域以外の領域を示す画素を黒色に変換する。二値画像はこのようにして生成される。
修正部250は、鉄筋部分について、エッジ検出、線分検出または中心線の検出等、任意の検出方法により、鉄筋の領域の延伸方向を特定する。修正部250は、特定した鉄筋部分の延伸方向に沿って検出エラーを判定する。例えば修正部250は特定部251を含み、特定部251は所定の画素数単位で当該延伸方向ごとに走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する(図9参照)。具体的にはあらかじめ記憶された1つの画素値の範囲に該当するか否かで特定される。
図10は、本実施形態における処理の流れを示す図である。以下に、配筋検査システム200の動作を、ステップ番号(S201~S208)に添って説明する。
配筋検査システム200における撮像部210は、撮像操作が実行されると、光学系を制御し、撮像素子に入力された情報に基づいて撮像データを生成する。記憶部220は撮像データを一時記憶する。画像処理部230は撮像データを画像データに変換し表示手段Dに表示させる。
識別部240は、ディープラーニングにより画像データから鉄筋を検出する。
修正部250は、識別部240が撮像画像から検出した画像内の鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する。
修正部250は鉄筋の領域の延伸方向を特定する。図9に示すように検出された各鉄筋領域の間の画素については、隣接する両端の鉄筋領域の延伸方向に基づいて走査方向を求める。
特定部251は所定の画素数単位で当該延伸方向ごとに走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する(図9参照)。
修正部250は、走査方向それぞれにおける第1画素(例えば白画素)の割合を求める。
修正部250は、その求めた割合が閾値を超えたか判定する。修正部250は割合が閾値を超えない場合には(S207;No)、当該走査方向における処理を終了する。またこの場合、次のS208の逆の処理として、修正部250はその走査方向に存在する画素を全て第1画素以外の画素値(例えば黒画素)に置き換えるという構成とすることも可能である。
S207の判定の結果、割合が閾値を超えた場合には(S207;Yes)、修正部250によりその走査方向に存在する画素を全て第1画素(例えば白画素)に置き換える。
本実施形態によれば、配筋検査システムにおいて配筋の検出ミスを低減することが可能である。例えば、ディープラーニングによる画像内の鉄筋部分の検出の後に、画像を鉄筋領域とそれ以外の領域の二値画像に変換する。この二値画像に基づき走査を行う。
第3実施形態にかかる配筋検査システム300について図11~図15を参照して説明する。以下の説明において、第1実施形態および第2実施形態と重複する説明は割愛する。
図11に示すように、配筋検査システム300は、撮影部310、記憶部320、識別部340、修正部350、制御部Cおよび表示手段Dを備える。第3実施形態においては、第1実施形態と異なり画像処理部を含まない。したがって、撮像した画像の視線方向を変換する処理を行わない。なお、以下の図に表される画像は一例である。
第2実施形態と同様に修正部350は、撮像画像から検出した画像内の鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する。
修正部350におけるクロージング処理について図12~図14を参照して説明する。図12は、ノイズを含む二値画像の一例を示す概略図である。すなわち図12では白画素領域が整然と表されているが実際は図8の例のようにノイズ処理前の二値画像はノイズが複数含まれる傾向にある。また図12における破線は説明の便宜上表されたものである。図13は、図12の破線部分を拡大した拡大図である。図14は、左側がノイズ処理前の二値画像の拡大図であり、右側は左図に対しノイズ処理を施した後の概念図である。
修正部350は二値画像において白画素領域の増減によりノイズを除去する。修正部350は、二値画像における対象画素それぞれに対し、収縮処理を複数回行い、さらに膨張収縮処理を複数回行う。このオープニング処理を施すことにより白画素のノイズを除去することができる。なお対象画素の所定の周辺位置(周辺画素)としては対象画素を含む周辺画素3×3である。これに限らず、周辺画素は、上下左右の画素等、任意の設定とすることが可能である。
修正部350は、第2実施形態と同様に、鉄筋の領域の延伸方向を特定する。修正部350は、特定した鉄筋部分の延伸方向に沿って検出エラーを判定する。例えば修正部250は特定部351を含み、特定部351は所定の画素数単位で当該延伸方向ごとに走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する(図9参照)。
修正部350は、第2実施形態と同様に、走査方向の第1画素の比率算出と、比率の閾値判定により、画像から検出された鉄筋部分が誤検出であるか否かを判定している。なお第1画素の割合の閾値としては45%が一例である。下限は20%、上限は55%である。計測については第1実施形態と同様である。
図15は、本実施形態における処理の流れを示す図である。以下に、配筋検査システム300の動作を、ステップ番号(S301~S308)に添って説明する。
配筋検査システム300における撮像部310は、撮像操作が実行されると、光学系を制御し、撮像素子に入力された情報に基づいて撮像データを生成する。記憶部320は撮像データを一時記憶する。画像処理部330は撮像データを画像データに変換し表示手段Dに表示させる。
識別部340は、ディープラーニングにより画像データから鉄筋を検出する。
修正部350は、識別部340が撮像画像から検出した画像内の鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する。
修正部350は二値画像において白画素領域の増減によりノイズを除去する。修正部350は、二値画像における対象画素それぞれに対し、膨張処理を複数回行い、さらに収縮処理を複数回行う。併せて、またはこの処理の代替として、修正部350は、二値画像における対象画素それぞれに対し、収縮処理を複数回行い、さらに膨張収縮処理を複数回行う。
修正部350は鉄筋の領域の延伸方向を特定する。図9に示すように検出された各鉄筋領域の間の画素については、隣接する両端の鉄筋領域の延伸方向に基づいて走査方向を求める。
特定部351は所定の画素数単位で当該延伸方向ごとに走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素を特定する(図9参照)。隣接する両端の鉄筋領域の延伸方向に基づいて求めた方向にしたがって走査を実行する。
修正部350は、走査方向それぞれにおける第1画素(例えば白画素)の割合を求める。
修正部350は、その求めた割合が閾値を超えたか判定する。修正部350は割合が閾値を超えない場合には(S308;No)、当該走査方向における処理を終了する。また、この場合、次のS308の逆の処理として、修正部350はその走査方向に存在する画素を全て第1画素以外の画素値(例えば黒画素)に置き換えるという構成とすることも可能である。
S308の判定の結果、割合が閾値を超えた場合には(S308;Yes)、修正部350によりその走査方向に存在する画素を全て第1画素(例えば白画素)に置き換える。
本実施形態によれば、配筋検査システムにおいて配筋の検出ミスを低減することが可能である。例えば、ディープラーニングによる画像内の鉄筋部分の検出の後に、画像を鉄筋領域とそれ以外の領域の二値画像に変換する。この二値画像に基づき走査を行う。
第4実施形態にかかる配筋検査システム400について図16~図23を参照して説明する。以下の説明において、第1実施形態~第3実施形態と重複する説明は割愛する。
図16に示すように、配筋検査システム400は、撮影部410、記憶部420、画像処理部430、識別部440、修正部450、制御部Cおよび表示手段Dを備える。第4実施形態においては、なお、以下の図に表される画像は一例である。
修正部450は、二値画像ID2に対し鉄筋の延伸方向に対応して走査する。第1例として縦方向判定は以下のように行う。修正部450は、ノイズが除去された二値画像における白画素領域WPA(黒画素を鉄筋領域とする場合は黒画素領域)のうち実質的に縦方向に相当する縦方向鉄筋部分について、検出エラーを判定する。例えば修正部450は特定部451を含み、特定部451は所定の画素数単位で画像の縦方向に走査し(図19参照)、当該走査方向に対応する各画素につき、鉄筋部分を示す第1画素が占める割合を求める。
図23は、本実施形態における処理の流れを示す図である。以下に、配筋検査システム400の動作を、ステップ番号(S401~S408)に添って説明する。
配筋検査システム400における撮像部410は、撮像操作が実行されると、光学系を制御し、撮像素子に入力された情報に基づいて撮像データを生成する。記憶部420は撮像データを一時記憶する。画像処理部430は撮像データを画像データに変換し表示手段Dに表示させる。
表示手段Dに表示された画像データに対し、画像データが表示された状態で、図2に示すように、ユーザが図示しない入力部等を介して画像における任意の4点C1~C4で囲まれる領域Rを指定する操作を行うと、配筋検査システム400の制御部Cはその領域Rを指定範囲として受け付ける。
画像処理部430は、当該指定範囲の画像データに対し、射影変換を実行し、歪みを補正する。図3の例に示すように、補正された指定範囲の画像では、画像データの縦横方向に沿うように、配筋状態の縦横の鉄筋の方向が実質的に対応する状態となる。
識別部440は、ディープラーニングにより画像データから鉄筋を検出する。
修正部450は、識別部440が撮像画像から検出した画像内の鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像ID2に変換する。
修正部450は二値画像ID2において白画素領域WPAの増減によりノイズを除去する。修正部450は、二値画像における対象画素それぞれに対し、膨張処理を複数回行い、さらに収縮処理を複数回行う。併せて、またはこの処理の代替として、修正部450は、二値画像ID2における対象画素それぞれに対し、収縮処理を複数回行い、さらに膨張収縮処理を複数回行う。
修正部150における特定部151は所定の画素数単位で画像の縦横方向に走査する。
修正部450は例えば縦横の走査方向それぞれにおける第1画素の割合を求める。
修正部450は、その求めた割合が閾値を超えたか判定する。修正部450は割合が閾値を超えない場合には(S409;No)、当該走査方向における処理を終了する。また、次のS408の逆の処理として、修正部450はその走査方向に存在する画素を全て第1画素以外の画素値(例えば黒画素)に置き換えるという構成とすることも可能である。
S409の判定の結果、割合が閾値を超えた場合には(S409;Yes)、修正部450によりその走査方向に存在する画素を全て第1画素(例えば白画素)に置き換える。
本実施形態によれば、配筋検査システムにおいて配筋の検出ミスを低減することが可能である。例えば、ディープラーニングによる画像内の鉄筋部分の検出の前に、射影変換等による画像の縦横方向と、画像の視線方向を合わせようとすることで、誤検出を大幅に低減させることが可能である。例えばこれにより何層か重畳して配筋されている場合に、表層の配筋を検出しやすくなる。また射影変換を行うことで、鉄筋の配置が縦横の2軸に学習モデルを絞ることができ、検出精度が向上する。
図24~図28を参照し、第4実施形態の例に基づき配筋検査システムを操作するためのユーザインターフェースの概要を説明する。
図24は、撮影をするためのユーザインターフェースの一例である。図24に示すように、制御部Cにより表示手段Dに配筋状態を撮影するためのユーザインターフェースが表示される。表示手段Dがタッチパネル(タッチスクリーン)により構成されている場合、撮影画面において、図24の右側にあるように、写真撮影ボタン、画像選択ボタン等が配置される。写真撮影ボタンの表示領域をユーザが選択することにより、撮像部410が光学系を制御し、撮像素子に入力された情報に基づいて撮像データを生成する。記憶部420は撮像データを一時記憶する。画像処理部430は撮像データを画像データに変換し表示手段Dに表示させる。この画像データは例えば図24の写真撮影ボタン、画像選択ボタンと並列表示された画像表示領域(図24「NO IMAGE」の領域)に表示される。
図25は、画像データの領域選択をするためのユーザインターフェースの一例である。図25に示すように、制御部Cにより表示手段Dに領域選択するためのユーザインターフェースが表示される。領域選択画面において、図25の例のように、画像データと、指定範囲画像が並列表示される。例えばタッチパネルにより構成された表示手段Dの画像データ表示領域(図25の左側)において、ユーザが画像における任意の4点で囲まれる領域を指定する操作を行うと、制御部Cはその領域を指定範囲として受け付ける。
図26は、領域選択後の指定範囲画像が射影変換された後のユーザインターフェースの一例(右側)である。図26に示すように、指定範囲画像が生成されると、画像処理部は射影変換を実行し、歪みを補正する。図3の例に示すように、補正された指定範囲の画像では、画像データの縦横方向に沿うように、配筋状態の縦横の鉄筋の方向が実質的に対応する状態となる。
図27は、射影変換後の指定範囲画像において測定処理が実行される前のユーザインターフェースの一例である。図27に示すように、射影変換後の指定範囲画像が生成されると、各種処理を実行するための操作画面が表示される。例えば、射影変換後の指定範囲画像と共にAI検出ボタン、距離確定ボタン、CSV出力ボタンが表示される。
図28に示すように実際の鉄筋間隔(鉄筋間距離)が測定されると、制御部Cは、表示手段Dに各鉄筋間隔を数値表示する。同様に鉄筋径、鉄筋間隔の平均、最大間隔、最小間隔が求められている場合は、それら数値も表示されてもよい。
1つの視点から撮影された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する識別部と、
識別された鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する変換部とを備える
配筋検査システム。
撮影された画像の一範囲または全範囲を指定する入力にしたがい、前記画像処理部による視線方向が変換される
ことを特徴とする付記1に記載の配筋検査システム。
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部を含む
ことを特徴とする付記1に記載の配筋検査システム。
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部を含み、
視線方向変換済の画像の前記鉄筋部分のうち、所定の走査方向の鉄筋部分について、前記修正部が識別の誤りを判定する
ことを特徴とする付記2に記載の配筋検査システム。
前記修正部は画像を所定の方向に走査し、当該走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する特定部を含む
ことを特徴とする付記3または4に記載の配筋検査システム。
前記特定部は当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える
ことを特徴とする付記5に記載の配筋検査システム。
前記特定部は当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値以下である場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素以外の画素に置き換える
ことを特徴とする付記5に記載の配筋検査システム。
前記修正部は、画像に対しクロージング処理を実施し、前記第1画素を膨張させてから収縮させることにより、ノイズを除去する
ことを特徴とする付記3に記載の配筋検査システム。
前記修正部は、画像に対しオープニング処理を実施し、前記第1画素を膨張させてから収縮させることにより、ノイズを除去する
ことを特徴とする付記3に記載の配筋検査システム。
配筋検査方法であって、
1つの視点から撮影された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する工程と、
識別された鉄筋部分と、該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する工程と、
を備えた配筋検査方法。
110、210、310、410 撮影部
120、220、320、420 記憶部
130、430 画像処理部
140、240、340、440 識別部
150、250、350、450 修正部
D 表示手段
Claims (11)
- 1つの光学系を有する撮影手段により1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する画像処理部と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する識別部と、
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部と、
を備え、
前記修正部は画像における実質的な縦方向に相当する方向に、視線方向変換済の画像を走査し、
当該走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する特定部を含み、
前記特定部は当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える
ことを特徴とする配筋検査システム。 - 1つの光学系を有する撮影手段により1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する画像処理部と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する識別部と、
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部と、
を備え、
前記修正部は画像における実質的な横方向に相当する方向に、視線方向変換済の画像を走査し、
当該走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する特定部を含み、
前記特定部は当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える
ことを特徴とする配筋検査システム。 - 1つの光学系を有する撮影手段により1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する画像処理部と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する識別部と、
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する修正部と、
を備え、
前記修正部は画像における実質的な縦方向および実質的な横方向に相当する方向に、視線方向変換済みの画像を走査し、
当該各走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する特定部を含み、
前記特定部は当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える
ことを特徴とする配筋検査システム。 - 撮影された画像の一範囲または全範囲を指定する入力にしたがい、前記画像処理部による当該範囲の視線方向が変換される
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の配筋検査システム。 - 前記修正部は前記変換された画像において、識別された前記鉄筋部分と、前記該当しない部分とに分かれるよう二値で表した二値画像に変換する
ことを特徴とする請求項4に記載の配筋検査システム。 - 前記特定部は当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値以下である場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素以外の画素に置き換える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の配筋検査システム。 - 前記修正部は、画像に対しクロージング処理を実施し、前記第1画素を膨張させてから収縮させることにより、ノイズを除去する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の配筋検査システム。 - 前記修正部は、画像に対しオープニング処理を実施し、前記第1画素を膨張させてから収縮させることにより、ノイズを除去する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の配筋検査システム。 - 配筋検査方法であって、
1つの光学系を有する撮影手段により1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する工程と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する工程と、
画像における実質的な縦方向に相当する方向に、視線方向変換済の画像を走査する工程と、
当該走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する工程と、
当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える工程とを含む、配筋検査方法。 - 配筋検査方法であって、
1つの光学系を有する撮影手段により1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する工程と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する工程と、
画像における実質的な横方向に相当する方向に、視線方向変換済の画像を走査する工程と、
当該走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する工程と、
当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える工程とを含む、
配筋検査方法。 - 配筋検査方法であって、
1つの光学系を有する撮影手段により1つの視点から撮影された画像に基づき、画像の縦横方向と配筋における縦横方向が対応するように画像の視線方向を変換する工程と、
変換された画像において鉄筋に該当する鉄筋部分と該当しない部分を機械学習により識別する工程と、
識別された前記鉄筋部分および該当しない部分につき、画像の統計情報に基づいて修正する工程と、
画像における実質的な縦方向および実質的な横方向に相当する方向に、視線方向変換済みの画像を走査する工程と、
当該各走査方向に対応する各画素につき、前記鉄筋部分を示す第1画素を特定する工程と、
当該走査方向における前記第1画素の割合を求め、その求めた割合が閾値を超えたか判定し、当該閾値を超えた場合にその走査方向に存在する画素を全て前記第1画素に置き換える工程とを含む、配筋検査方法。
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