JP7283817B1 - 交換サポートシステム、交換サポートのための方法、および、交換サポートのためのコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】誤ったコネクタにオプション・カードを搭載してしまうことを防止できる保守作業における交換サポートのためのシステムを提供する。【解決手段】コントローラ2は、メインボード1に実装されるオプション・カードを搭載するコネクタ3a~3nの近傍に設けられたLED・5a~5nであって、メインボード1の交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタ3a~3nに関する搭載情報に基づき、メインボード1の交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタ3a~3nの近傍に設けられたLED・5a~5nを点灯させる第1の点灯制御をする。【選択図】図1
Description
本発明は、交換サポートシステム、交換サポートのための方法、および、交換サポートのためのコンピュータプログラムに関する。
機器の保守作業において、その作業を効率よく、かつ、ミスの生じないようにするために、さまざまなサポートツールが用いられている。引用文献1には、作業対象機器に対して作業をすべき順序を示す情報や、作業内容に応じて作業対象機器が有するLEDランプを点灯または消滅することに関する情報が作業指示表示端末に対して表示することによる保守作業のサポートについて開示している。
ところで、装置の保守において、メインボードの交換という保守がある。メインボードには通常、いくつかのDIMM(Dual Inline Memory Module)等のオプション・カードがメインボードのコネクタに搭載されている。保守員はメインボード交換前にオプション・カードの搭載位置を手作業でメモに控えるなどして対応していたが、その際にメモを間違えて誤ったコネクタにオプション・カードを搭載してしまう可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたもので、そのための交換サポートシステム、交換サポートのための方法、および、交換サポートのためのコンピュータプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、交換サポートシステムは、メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報に基づき、該コネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる第1の点灯制御をする。
また、本発明の第2の態様によれば、交換サポートのための方法は、メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報を読み出し、前記搭載情報に基づき、前記メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる制御を行う。
また、本発明の第3の態様によれば、交換サポートのためのコンピュータプログラムは、メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報を読み出し、前記搭載情報に基づき、前記メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる制御を行う。
本発明によれば、メインボードの交換前の情報を基に、オプション・カードが搭載されていたコネクタの近傍に設けられた点灯部を識別可能に点灯制御することで、誤ったコネクタにオプション・カードを搭載してしまうことを防止できる、という効果が得られる。
以下、本発明の一実施形態による交換サポートシステムについて、図面を参照して説明する。図1は同実施形態による交換サポートシステムを含むメインボードの構成を示すブロック図である。メインボード1には、交換サポートシステムとして機能するコントローラ2が設けられる。また、メインボード1には、n個(“n”は1以上の正の整数、以下同様)のコネクタ3a~3n、n個のスイッチ4a~4n、n個のLED・5a~5nも設けられる。コネクタ3a~3nはDIMM(Dual Inline Memory Module)等のオプション・カードを搭載するための接続部として機能し、オプション・カードと勘合する構造を備える。スイッチ4a~4nは、各コネクタ3a~3nにそれぞれ設けられ、オプション・カードがコネクタに挿入され、勘合されたかを検出する。スイッチ4a~4nは、信号路によりコントローラ2とそれぞれ接続される。LED・5a~5nは、各コネクタ近傍に設けられ、点灯部として機能する。また、LED・5a~5nは、信号路によりコントローラ2とそれぞれ接続される。
図1は、コネクタ3a,3nには、それぞれ、オプション・カード6a,6nが搭載されている例を示している。オプション・カード6a,6nは、それぞれ、ROM・7a、7nを備える。ROM・7a、7nには、オプション・カード6a,6nをそれぞれ特定するための判別情報が記憶される。判別情報としては、例えば、オプション・カードのシリアル番号や製品番号等である。また、ROM・7a、7nは、コネクタを介して、コントローラ2と接続され、コントローラ2は、ROM・7a、7nに記憶される判別情報を読み取り可能に構成される。
また、メインボード1には、コネクタ8が設けられる。コネクタ8は、コントローラ2と保守治具9とを接続するための接続部として機能する。保守治具9は、外部メモリ91と外部バッテリ92とを備える。外部メモリ91は、コントローラ2により、読み書きされる。外部メモリ91には、メインボード1の交換前における、各コネクタ3a~3nへのオプション・カードの搭載の有無に関する搭載情報や、各コネクタ3a~3nに搭載されるオプション・カードの判別情報が、コントローラ2により記憶される。また、外部メモリ91に記憶される搭載情報や判別情報は、メインボード1の交換後に、コントローラ2により読み出され、メインボード1の交換後における交換サポートのための情報として用いられる。
保守治具9の外部バッテリ92は、保守のためのメインボード1の交換前後において、メインボード1に主電源より電力が供給されていない際に、コネクタ8を介して、コントローラ2、LED・5a~5n、および/または、オプション・カード6a,6nに電力を供給するために用いられる。これにより、メインボード1に電力が供給されていない際でも、コントローラ2、および、LED・5a~5nは動作可能となる。また、外部バッテリ92により、メインボード1に電力が供給されていない際でも、コントローラ2がオプション・カード6a,6nのROM・7a、7nから判別情報等の必要な情報を読み出し可能となる。
コントローラ2は、情報採取モード、実装再現モード、実装確認モードの3つのモードを備える。コントローラ2は、情報採取モードにおいて、コネクタ3a~3nに設けられているスイッチ4a~4nからの信号を利用して、いずれのコネクタにオプション・カードが搭載さているかを検知し、検知結果を搭載情報として、外部メモリ91に記憶させる。さらに、コントローラ2は、情報採取モードにおいて、オプション・カード6a,6nのROM・7a、7nにアクセスし、各オプション・カートを特定するための判別情報を取得し、取得した判別情報を、外部メモリ91に記憶させる。なお、コントローラ2は、搭載情報と判別情報とを、どのコネクタにどのオプション・カードが搭載されているか特定できるように関連付けて、外部メモリ91に記憶させる。
コントローラ2は、実装再現モードにおいて、外部メモリ91に記憶される搭載情報を読み出し、読み出した搭載情報に基づき、メインボード交換前に、オプション・カードが搭載されていたコネクタ近傍に設けられているLEDを点灯するように制御する。また、コントローラ2は、コネクタ3a~3nに設けられているスイッチ4a~4nからの信号を利用して、メインボード交換前においてオプション・カードが搭載されていたコネクタに対して、インボード交換後においてそのコネクタにオプション・カードが搭載されたことを検知すると、そのコネクタの近傍に設置されているLEDが消灯するように制御する。
コントローラ2は、実装確認モードにおいて、外部メモリ91に記憶される搭載情報・判別情報を読み出す。また、コントローラ2は、メインボード交換後に、コネクタに搭載されたオプション・カードのROMにアクセスし、搭載されたオプション・カードの判別情報と、スイッチからの信号によりオプション・カードが搭載されるコネクタを特定する情報を取得する。コントローラ2は、外部メモリ91より読み出した搭載情報・判別情報と、オプション・カードのROMより読み出した判別情報、コネクタを特定する情報とが一致しない場合、このオプション・カードが搭載されるコネクタの近傍に設けられているLEDを点灯するように制御する。なお、保守員により、コネクタに正しいオプション・カードが搭載され直したとことを、コントローラ2が、外部メモリ91より読み出した搭載情報・判別情報と、オプション・カードのROMより再度読み出した判別情報、コネクタを特定する情報とが一致すことで検知すると、点灯させたLEDを消灯させる制御を行う。
図2は、本開示の交換サポートシステムを、プロセッサを含むシステムで実現するハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、プロセッサ装置20は、CPU(Central Processing Unit)21、および、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23等のメモリを含む。さらに、プロセッサ装置20は、プロセッサ装置20の外部の機器との必要なデータの授受やデバイスの制御のためのインタフェースとなるI/Oインタフェース24を含む。また、プロセッサ装置20は、バスを介して、プロセッサ装置20を構成する各電子部品と、プロセッサ装置20外部のデバイスとを接続する。なお、I/Oインタフェース24には、図1の例では、メインボード1のスイッチ4a~4n、LED・5a~5n、オプション・カード6a,6nが接続される。また、I/Oインタフェース24は、コネクタ8を介して、保守治具9のインタフェースとしても機能する。
ROM22には、プロセッサ装置20を、交換サポートシステムとしてのコントローラ2の機能を実現するためのプログラムコードが記憶される。CPU21は、ROM22によりプログラムコードを読み出し、RAM23の一時記憶領域を利用して演算処理を行うことで、コントローラ2の機能を実現する。また、ROM22に記憶させるプログラムコードを書き換えることで、コントローラ2の機能の追加・変更も可能となる。
以上のように、図1に示すコントローラ2は、図2に示されるプロセッサ装置20によって実現される。ただし、図1のコントローラ2が備える機能の実現手段は、以上説明した構成に限定されない。
以下、コントローラ2の各モードにおける処理フローについて図を用いて説明する。図3は、コントローラ2の情報採取モードにおける処理フローを示した図である。コントローラ2による情報採取モードの開始前に、保守員はメインボード交換のため、装置のAC電源を切断するとともに、コントローラ2を情報採取モードに設定する。なお、情報採取モードへの設定は、例えば、コントローラ2のために設けられたディップスイッチにより行う。また、保守員は、メインボード1のコネクタ8に保守治具9を接続する。この接続により、保守治具9の外部バッテリ92からコントローラ2に供給される電力により、コントローラが起動して、図3に示す処理フローを開始する。なお、ここでは、外部バッテリ92により、コントローラ2のほか、LED・5a~5n、コネクタに搭載されるオプション・カード(図1の例では、オプション・カード6a,6n)にも給電が行なわれる。
コントローラ2は、全てのLEDを点灯させる(S11)。コントローラ2は、コネクタ3a~3nのスイッチ4a~4nからの信号を確認することで、オプション・カードが搭載されているコネクタを特定し、特定した結果を搭載情報とする(S12)。図1の例では、スイッチ4a,4nにオプション・カードが搭載されている旨の情報が搭載情報となる。
コントローラ2は、コネクタに搭載されるオプション・カードのROMにアクセスすることで、搭載されるオプション・カードを特定する判別情報を取得する(S13)。図1の例では、コネクタ3aに搭載されるオプション・カード6a、コネクタ3nに搭載されるオプション・カード6nの判別情報が、コントローラ2により取得される。
コントローラ2は、取得した搭載情報、判別情報を関連付けて、保守治具9の外部メモリ91に保存する(S14)。図1の例では、コネクタ3aにオプション・カード6aが搭載され、コネクタ3nにオプション・カード6nが搭載される旨の情報として、搭載情報、判別情報が関連付けられ、外部メモリ91に保存される。コントローラ2は、全てのLED・5a~5nを消灯させ、情報採取モードを終了する(S15)。LED・5a~5nの全消灯により保守員は、情報収集モードの終了を確認する。この後、保守員は、メインボード1のコネクタ8より保守治具9を外し、メインボード1からのオプション・カードの取り外しを含む、メインボード1の交換作業に取り掛かる。
次に、コントローラ2による実装再現モードにおける処理フローについて説明する。図4は、コントローラ2の実装再現モードにおける処理フローを示した図である。保守員によるメインボード1の交換終了後、保守員は、コントローラ2を実装再現モードにセットする。コントローラ2の実装再現モードへのセットは、例えば、ディップスイッチの設定により行う。続いで保守員は、交換したメインボード1のコネクタ8に保守治具9を接続する。なお、この時点で、メインボード1の電源はオフとなっており、メインボード1への主電源からの電力は供給されない。しかし、保守治具9を接続することでコントローラ2に保守治具9の外部バッテリ92から電力が供給され、コントローラ2が起動する。なお、実装再現モードでは、コントローラ2、および、LED・5a~5nには、電力が供給されるが、オプション・カードはコネクタ3a~3nへの搭載完了前であり、オプション・カードには給電されない。
起動により、コントローラ2は、保守治具9の外部メモリ91から、搭載情報を読み出す(S21)。読み出した搭載情報は、メインボード交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する情報を示す。コントローラ2は、搭載情報に基づき、オプション・カードが搭載されていたコネクタの近傍に設けられているLEDを点灯させる制御を行う(S22)。図1の例の場合、LED・5a,5nがこの制御で点灯する。LEDが点灯すると、保守員は点灯しているLEDに対応するコネクタにオプション・カードを順に搭載していく作業を進める。
コントローラ2は、コネクタ3a~3nの各スイッチ4a~4nからの信号により、オプション・カードのコネクタへの搭載を検知すると、搭載情報に基づき、検知されたコネクタが、点灯させたLEDの近傍のコネクタであるか判断する(ステップ23)。検知されたコネクタが、点灯させたLEDの近傍のコネクタである場合(ステップ23:Yes)、コントローラ2は、そのLEDスイッチを消灯させる制御を行う(S24)。図1の例で、コネクタ3aにオプション・カードが搭載させると、LED・5aはこの制御で消灯する。検知されたコネクタが、点灯させたLEDの近傍のコネクタでない、すなわち、保守員が、誤ったコネクタにオプション・カードを搭載した場合(ステップ23:No)、コントローラ2は、そのLEDスイッチの点灯を維持する。この際、LEDの発光色が変えられる場合、コントローラ2は、ステップS22でのLEDの点灯色と異なる点灯色となるように誤ってオプション・カードが搭載されたコネクタに対応するLEDの点灯制御を行い、保守員に対して保守作業の誤りの警告を示すことができるようにしても良い。また、コントローラ2は、スイッチ4aから4nの信号から、保守員により、誤ったコネクタ、すなわち、メインボード1の交換前にオプション・カードが搭載されていなかったコネクタに対して搭載したオプション・カードが外されたことを検知すると、ステップS22でのLEDの点灯色と異なる点灯色となるように点灯制御をしたLEDを消灯させる制御を行っても良い。
コントローラ2は、搭載情報およびスイッチ4a~4nからの信号に基づき、メインボード1の交換前にオプション・カードが搭載させていたすべてのコネクタに、メインボード1の交換後に、オプション・カードの搭載が行われたかを判断する(S25)。メインボード1の交換前にオプション・カードが搭載させていたすべてのコネクタへの、メインボード1の交換後に、オプション・カードの搭載が完了した場合(S25:Yes)、コントローラ2は、実装再現モードを終了する。実装再現モードの終了時点で、ステップS22にて点灯制御を行ったLEDは全て消灯することになる。これにより、保守員は、実装再現モードの終了を認識できる。一方、メインボード1の交換前にオプション・カードが搭載させていたすべてのコネクタに対する、メインボード1の交換後に、オプション・カードの搭載が完了していない場合(S25:No)、コントローラ2は、ステップS23に戻る。
次に、コントローラ2による実装確認モードにおける処理フローについて説明する。図5は、コントローラ2の実装確認モードにおける処理フローを示した図である。実装確認モードに移るために、保守員は、コントローラ2を実装確認モードに設定する。モードの設定は、ディップスイッチ等により行う。実装再現モード終了の後、保守員により、メインボード1から保守治具9が取り外されていれば、改めて、保守員は、メインボード1のコネクタ8に保守治具9を接続する。実装確認モードでは、保守治具9の外部バッテリ92より、コントローラ2、LED・5a~5nのほか、メインボード交換後に搭載されたオプション・カードにも電力が供給される。
コントローラ2は保守治具9の外部メモリ91から、メインボード交換前の搭載情報・判別情報を読み出す(S31)。また、コントローラ2は現在搭載されているオプション・カードのROMより、オプション・カードを特定する判別情報を読み出すとともに、読み出したオプション・カードが搭載されるコネクタの位置を特定する(S32)。コントローラ2は、外部メモリ91から読み出した搭載情報・判別情報と、オプション・カードが搭載されているコネクタに関する搭載情報およびそのオプション・カードの判別情報とを順次、比較し、正しいコネクタに正しいオプション・カードが搭載されたかを判断する(ステップS33)。図1の例では、コネクタ3aに搭載されるオプション・カードが正しいか、コネクタ3nに搭載されるオプション・カードが正しいかが、順次判断される。コネクタに正しいオプション・カードが搭載されていない場合(ステップS33:No)、コントローラ2は、正しくないオプション・カードが搭載されたコネクタ近傍のLEDを点灯させる制御を行う(S34)。なお、コントローラ2は、作業員により、正しいオプション・カードがコネクタに搭載され直されたことを検知すると、点灯していたLEDの消灯制御を行う。
コントローラ2は、外部メモリ91から読み出した搭載情報・判別情報と、オプション・カードのコネクタ搭載位置およびそのオプション・カードの判別情報との比較により、メインボード1の交換前と同様に全てのオプション・カードが正しいく搭載されたかを判断する(ステップS35)。全てのオプション・カードが正しいく搭載された場合(ステップS35:Yes)、コントローラ2は、実装確認モードを終了する。一方、全てのオプション・カードが正しいく搭載されていない場合ステップS35:No)、コントローラ2は、ステップS23に処理を移す。なお、保守員は、全LEDが消灯することで、オプション・カードの正しい移設が出来たことを確認することができる。
以上の通り、メインボード保守交換時にメインボードに搭載されているコネクタに搭載されるオプション・カード搭載情報とオプション・カードに記憶されている判別情報(固有情報)を保守治具9の外部メモリ91に記録する。そして、メインボード交換後に外部メモリ91に記憶した搭載情報と判別情報を元にメインボード1のコネクタ近傍にそれぞれ配されたLEDでメインボード交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタの位置を示す。これにより、オプション・カードを正しく実装することが可能となり、保守時のミスを無くすることができる。すなわち、作業内容の明確化、視覚化により状態の記録・確認工数の削減と保守ミスの防止を図ることが可能となる。
また、メインボード1に搭載されているコントローラ2は「情報採取」「実装再現」「実装確認」の3つの動作モードを持つ。これにより、保守員は、コネクタへの搭載位置の確認、次に、正しいオプション・カードの搭載確認を順次、行うことができる。
コントローラ2や、LED・5a~5n等は、外部バッテリ92から電力の供給をうけて動作するので、メインボード1の主電源に依存せず、作業が可能となる。
保守時にメインボード故障でBCMなどによる情報採取が出来ない場合でも、オプション・カードを正しく移設することができる。
保守作業は、メインボード1を含む装置本体と保守治具9のみでオプション・カード等の搭載位置を複製できる。よって、PCやキーボード、マウス、LCE、ネットワークは必要としない。その結果、データセンタでの保守作業において、PCやタブレットなど持ち込みのための持ち込み申請が不要となる、という効果も得られる。
コントローラ2や、LED5・a~5n等は、保守治具9には情報記録用の外部メモリ91と電源供給用の外部バッテリ92を搭載しており、装置の電源に依存しない。
なお、一実施の形態として、メインボードの交換後におけるコントローラ2のモードとして実装再現モードと実装確認モードの2つのモードとして説明した。この2つのモードをまとめて1つのモードとしても良い。例えば、LEDが複数色で発光が可能とする。この場合、コントローラ2は、搭載情報に基づきオプション・カードを搭載するべきコネクタ近傍のLEDを緑色で点灯し(S22)、正しいオプション・カードが正しいコネクタに搭載されたことを検知すると(S23、S33)、そのLEDを消灯させる(S24)。一方、コントローラ2は、正しくないオプション・カードがコネクタに搭載されたことを検知すると(S33)、そのLEDを赤色で点灯するように制御する(S34)。
また、コントローラ2のモード変更は、例えば、ディップスイッチより行うと説明したが、これに限定されるものではない。例えば、保守治具9にモード設定部を設け、保守治具9をメインボード1に接続した際、保守治具9を介してコントローラ2のモード変更を行えるようしても良い。
また、交換サポートのために保守治具9を用いるものとして説明した。例えば、コントローラ2にUSB(Universal Serial Bus)コントロール機能を持たせた場合、市販されているUSBメモリとモバイルバッテリなどを使用することで保守治具9の代替とすることも可能となる。
交換サポートシステムとしてのコントローラ2は下記のような使用も可能である。コントローラ2の情報採取モードと実装再現モードを使用することで、製造時に複数同じ構成の装置を組みあげる場合、1台目の装置を組みあげた後、保守治具9を用いて情報採取モードにて搭載情報を読み込む。そして2台目以降は実装再現モードを使うことでオプション・カードの搭載位置をLEDで指示することができるようになる。
メインボードに搭載されているROM情報、例えば、BIOS(Basic Input Output System)などをコピーできるようにコントローラ2をプログラムすることで、コントローラ2を用いてオプション・ボードの移設と同時に、ROM情報の移転をすることが可能になる。
コネクタのスイッチを応用して、CPU(Central Processing Unit)ソケットへのスイッチの取り付けとLEDの配置をすることにより、CPUヒートシンクのねじ・クランプ等の締め付け忘れを検出することへの応用も可能になる。
図6は、本発明の一実施形態による交換サポートシステムの最小構成図を示す図である。交換サポートシステム10は、コントローラ2を備える。コントローラ2は、メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報に基づき、該コネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる第1の点灯制御をする。
1 メインボード
2 コントローラ
3a~3n コネクタ
4a~4n スイッチ
5a~5n LED
6a,6n オプション・カード
7a,7n ROM
8 コネクタ
9 保守治具
91 外部メモリ
92 外部バッテリ
10 交換サポートシステム
2 コントローラ
3a~3n コネクタ
4a~4n スイッチ
5a~5n LED
6a,6n オプション・カード
7a,7n ROM
8 コネクタ
9 保守治具
91 外部メモリ
92 外部バッテリ
10 交換サポートシステム
Claims (9)
- メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報に基づき、該コネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる第1の点灯制御をするコントローラ
を備えた交換サポートシステム。 - 前記コントローラは、
前記メインボードの交換前に、各コネクタへのオプション・カード搭載の有無に関する前記搭載情報を取得して、外部メモリに記憶させ、
前記メインボードの交換後に、前記外部メモリより前記搭載情報を読み込み、読み込んだ搭載情報を用いて前記点灯部に対しての前記第1の点灯制御を行う、
請求項1に記載の交換サポートシステム。 - 前記コントローラは、前記第1の点灯制御を行った点灯部の近傍のコネクタにオプション・カードが搭載されたことを検出することにより、前記点灯部に対しての前記第1の点灯制御を終了する、
請求項1または2に記載の交換サポートシステム。 - 前記コントローラは、オプション・カードを搭載するためのコネクタに設けられたスイッチからの信号に基づき、前記オプション・カードが搭載されたことを検出する、請求項3に記載の交換サポートシステム。
- 前記コントローラは、前記メインボードの交換前にコネクタに搭載されていたオプション・カードの第1の識別情報と、前記メインボードの交換後に前記コネクタに搭載されたオプション・カードの第2の識別情報とが一致しない場合、前記コネクタの近傍に設置される前記点灯部に対して第2の点灯制御を行う、請求項3または4に記載の交換サポートシステム。
- 前記コントローラは、
前記メインボードの交換前に、前記コネクタに搭載されるオプション・カードの前記第1の識別情報を取得して、前記第1の識別情報を外部メモリに記憶させ、
前記メインボードの交換後に、前記外部メモリより前記第1の識別情報を読み出し、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報との比較を行なう、
請求項5に記載の交換サポートシステム。 - 前記メインボードの交換作業中において、前記コントローラは、外部電源より電力の供給を受ける、
請求項1から6のいずれか1項に記載の交換サポートシステム。 - メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報を読み出し、
前記搭載情報に基づき、前記メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる制御を行う
交換サポートのための方法。 - 交換サポートのためのコンピュータプログラムであって、
メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタに関する搭載情報を読み出し、
前記搭載情報に基づき、前記メインボードに実装されるオプション・カードを搭載するコネクタの近傍に設けられた点灯部であって、前記メインボードの交換前にオプション・カードが搭載されていたコネクタの近傍に設けられた前記点灯部を点灯させる制御を行う
ことをプロセッサに実行させるための交換サポートのためのコンピュータプログラム。
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