JP7281670B2 - 配線ダクト支持部品及び配線ダクトシステム - Google Patents

配線ダクト支持部品及び配線ダクトシステム Download PDF

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Description

本開示は、一般に配線ダクト支持部品及び配線ダクトシステムに関し、より詳細には配線ダクトを支持する配線ダクト支持部品及び配線ダクトシステムに関する。
従来、レイアウト変更に対応できる天井用タスク照明が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の配電システムは、レールと、照明器具と、T型フックと、可動天井材と、で構成される。レールは、レール支持部により天井躯体に取り付けられる。照明器具は、レール上を自在に移動できる可動器具支持部により吊り下げた周辺に可動天井材を載せるL型フックを有する。T型フックはレール上を自在に移動できる可動T型フック支持部により吊り下げた可動天井材を載せる。上記構成により、オフィス、店舗等でのレイアウト変更に対応できる。
特開平9-63344号公報
電力の供給経路を構成する配線ダクトを吊り下げたいとの要望がある。特許文献1のレールは照明器具を取り付けることはできるが、配線ダクトを支持することはできない。
本開示は上記課題に鑑みてなされ、配線ダクトを支持し、脱落を抑制する配線ダクト支持部品及び配線ダクトシステムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る配線ダクト支持部品は、ハンガー本体部と、キャップ部と、を備える。前記ハンガー本体部は、配線ダクトを保持する。前記ハンガー本体部は、吊り下げ部と、一対の保持部と、を有する。前記吊り下げ部は、吊り下げパイプが貫通する貫通孔を有する。前記一対の保持部は、前記吊り下げ部の両端側から前記吊り下げ部に対して垂直に下方に延び、前記配線ダクトの両側から前記配線ダクトを保持する。前記キャップ部は、前記ハンガー本体部を覆う。前記キャップ部は、ベース部と、一対の当接部と、を有する。前記一対の当接部は、前記ベース部の両端側から垂直に下方に延び、前記一対の保持部の外面の少なくとも一部に当接する。
本開示の一態様に係る配線ダクトシステムは、前記配線ダクト支持部品と、前記配線ダクトと、を含む。
本開示によると、配線ダクト支持部品が拡開するのを阻止して、配線ダクトの脱落を抑制することができる。
図1Aは、配線ダクトの断面図である。図1Bは、配線ダクトの斜視図である。 図2は、実施形態1に係る配線ダクトシステムを説明する図である。 図3は、実施形態1に係る配線ダクト支持部品の第1位置を説明する図である。 図4は、同上の配線ダクト支持部品の第2位置を説明する図である。 図5は、実施形態2に係る配線ダクトシステムを説明する図である。 図6は、実施形態2に係る配線ダクト支持部品の第1位置を説明する図である。 図7は、同上の配線ダクト支持部品の第2位置を説明する図である。 図8は、実施形態3に係る配線ダクトシステムを説明する図である。 図9は、実施形態3に係る配線ダクト支持部品の第1位置を説明する図である。 図10は、同上の配線ダクト支持部品の第2位置を説明する図である。 図11は、実施形態4に係るハンガー本体部を説明する図である。 図12は、実施形態4の変形例に係るハンガー本体部を説明する図である。 図13は、実施形態4の変形例に係るハンガー本体部を説明する図である。
以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、各実施形態及び変形例に限定されない。これらの実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施形態1)
以下、本実施形態に係る配線ダクト支持部品及び配線ダクトシステムについて、図1~図4を用いて説明する。
(1)概要
本実施形態における配線ダクトシステム100は、例えば施設における電気機器等に電力を供給するために用いられる。配線ダクトシステム100は、図2に示すように、配線ダクト支持部品50と配線ダクト10とを備える。配線ダクト支持部品50は、配線ダクト10を支持する。配線ダクト10は、例えば施設内に配置され、電力の供給経路を構成する。配線ダクト10は、配線ダクト支持部品50により天井等から吊り下げられている。配線ダクト10における適宜の位置に、例えば、抜止コンセントプラグ、ターミナルプラグ、リーラ―コンセントプラグが配置され、配線ダクト10はコンセントの電源を供給することができる。また配線ダクト10は照明器具等の電気機器が着脱できるように構成されている。配線ダクトシステム100は、例えば、工場、データセンタといった多数の電気機器が使用される施設に設置される。本実施形態では、施設は、例えば、オフィス、飲食店、百貨店、店舗等を想定している。
以下の説明では、直交する方向とは、厳密な90°方向のみを意味するのではなく、技術常識に照らし、本実施形態が所期の作用を奏する限り、90°方向と同視しうる方向も含む。
また、以下の説明では、配線ダクトシステム100が図2に示す通り設置された状態での、水平面に対して垂直な(直交する)方向を「上下方向」とし、上下方向における下方(鉛直)を「下方」として説明する。また、上下方向に直交し、かつ後述する一対の当接部32が対向する方向を左右方向とする。図面中の「上下方向」、「左右方向」を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。これらの方向は配線ダクトシステム100の設置状態を限定する趣旨ではない。
(2)構成
本実施形態に係る配線ダクトシステム100は、図2に示すように、配線ダクト10と配線ダクト支持部品50を備える。
(2.1)配線ダクト
配線ダクト10は、図1Aに示すように、断面は方形状である。また図1Bに示すように、配線ダクト10は所定の長さの長尺状である。配線ダクト10の長手方向において、配線ダクト10は、適宜の位置で配線ダクト支持部品50を介して天井等から吊り下げられている。配線ダクト10の下面104は長尺方向に沿って開口しており、上述した各種プラグ等が挿入できるようになっている。配線ダクト10は、上面101、側面102,103、下面104を備える。配線ダクト10は、一対の電源ライン105及び一対の電源ライン106を有する。一対の電源ライン105のうち一方は側面102に、他方は側面103に、それぞれ設けられている。一対の電源ライン106のうち一方は側面102に、他方は側面103に、それぞれ設けられている。一対の電源ライン106は、一対の電源ライン105の下方に設置されている。これにより、3相であれば1回線、単相であれば2回路が同時に取ることができる。本実施形態では、2回路として説明する。
本実施形態の配線ダクト10は、図1Aに示すように、配線ダクト10の側面103から突出するリブ107を有する。これにより、配線ダクト10は、断面視において左右非対称形状である。リブ107は、側面103を下方向に延長した方向で、下面104とは垂直に交わる方向に突出している。リブ107は、配線ダクト10の位置決めを行う。
(2.2)配線ダクト支持部品
本実施形態の配線ダクト支持部品50は、配線ダクト10を支持(保持)する。配線ダクト支持部品50は、図2に示すように、ハンガー本体部1とキャップ部3とを備える。
ハンガー本体部1は、吊り下げ部12と、一対の保持部13と、ストッパ18と、を有する。
吊り下げ部12は、ハンガー本体部1の上面にあり、天井に設けられた吊り下げパイプ108が貫通する貫通孔11を有する。吊り下げ部12の貫通孔11に吊り下げパイプ108が貫通し、フランジで接続される。吊り下げ部12は、吊り下げパイプ108にフランジ接続されることで、天井から吊り下げられる。このとき、ハンガー本体部1は吊り下げパイプ108から外れにくくなっている。
一対の保持部13は、吊り下げ部12の両端側から吊り下げ部12に対して下方向に延び、配線ダクト10の両側から配線ダクト10を保持する。一対の保持部13の一方は、配線ダクト10の側面102と、他方は側面103とそれぞれ当接する。一対の保持部13は、後述するように配線ダクト10をハンガー本体部1が収容するときに拡開する。一対の保持部13は、ハンガー本体部1が配線ダクト10を収容すると、配線ダクト10に当接し、配線ダクト10を保持する。このため、一対の保持部13の素材は、ステンレス鋼であり、SUS301等である。一対の保持部13の素材の弾性係数は鋼材の弾性係数に比べて高くなっている。
一対の保持部13は、折り曲げ部14を有する。折り曲げ部14のそれぞれは、対応する保持部13の先端が湾曲形状(例えばU字形状)に折り曲げられて形成されている。各折り曲げ部14は、対応する保持部13の先端であり、それぞれ対称な形状をしている。各折り曲げ部14は配線ダクト10の下面104で保持する。また、一対の保持部13のうち側面103と当接する保持部13の折り曲げ部14は、配線ダクト10のリブ107を収容する。つまり、配線ダクト10を支持するハンガー本体部1の配線ダクト10における位置が決定される。
ハンガー本体部1のストッパ18は、キャップ部3の上方向への移動を規制する。ストッパ18は、各保持部13に設けられている。つまり、ハンガー本体部1は、2つのストッパ18を有する。各ストッパ18は、対応する保持部13の外面から突出するように設けられている。各ストッパ18は、吊り下げ部12の両端の中央部から吊り下げ部12に対して垂直に延びる。具体的には、左右方向における吊り下げ部12の両端部から下方向に向けて各保持部13に設けられた開口部において、当該開口部の上端から下方向に向けて延びるように、各ストッパ18は設けられている。ここで、吊り下げ部12と各ストッパ18とは結合している。例えば、一対の保持部13aに対して、逆U字形状の切り込みを入れることで、ストッパ18の元になる直線形状の部位が形成される。当該部位の端部を端部24の形状に成形することで、ストッパ18が形成される。各ストッパ18の端部24は、図2に示すように、対応する保持部13と平行な面から斜め下方向に突出する斜面21を有している。ストッパ18の端部24は、斜面21と結合し、対応する保持部13に平行な面22を形成している。ストッパ18の端部24は、面22と結合する端面23を有する。端面23は、面22から垂直方向に、対応する保持部13の方向に突出している。端面23の突出方向の端部は、左右方向及び上下方向の双方に直交する方向(以下、前後方向ともいう)からハンガー本体部1を見た場合において、保持部13の内面から突出していない。
各ストッパ18は、ハンガー本体部1の上部からキャップ部3を下したときに、キャップ部3のストッパ孔35(後述)と嵌合する。これにより、ストッパ18は、キャップ部3の上方向への移動を規制する。
キャップ部3は、ベース部31と、一対の当接部32と、複数(ここでは、4つ)のガイド部33と、を有する。本実施形態では、キャップ部3の材料の弾性係数は、ハンガー本体部1の材料の弾性係よりも低い。逆に言うと、ハンガー本体部1の材料の弾性係数は、キャップ部3の材料の弾性係数に比べて高い。
ベース部31は、吊り下げパイプが貫通するキャップ部貫通孔34を有する。ベース部31は、吊り下げパイプ108に固定されていない。このため、キャップ部3は、左右方向に回転自在であり、またハンガー本体部1のストッパ18で固定されない限り、上下方向にも移動自在である。
一対の当接部32は、ベース部31の左右方向における両端から垂直に下方に延び、対向するように設けられている。すなわち、一対の当接部32は、ベース部31の左右方向における両端側から垂直に下方に延び、対向するように設けられている。一対の当接部32は、ハンガー本体部1の一対の保持部13の外面の少なくとも一部にそれぞれ対向して当接する。ハンガー本体部1が配線ダクト10を保持した状態において、一対の当接部32の下端は、配線ダクト10の上面101よりも低い位置にある。
一対の当接部32は、ハンガー本体部1の有するストッパ18に嵌まるストッパ孔35を有する。ストッパ孔35は、上下方向が長辺である長方形の孔である。ストッパ孔35はハンガー本体部1のストッパ18に嵌まることによって、キャップ部3が上下に動くことを抑制している。一対の当接部32の素材は、ハンガー本体部1の一対の保持部13の拡開を抑制するために、剛性の高い鋼材となっている。各当接部32は、一対のガイド部33と接続されている。
ガイド部33は、前後方向において、対応する当接部32の両端に、キャップ部3の内側に向くように突出して設けられている。つまり、本実施形態では、キャップ部3は、4つのガイド部33を有する。各ガイド部33は、対応する当接部32と直交し、当該当接部32と対向する当接部32に向けて突出している。各ガイド部33は、ハンガー本体部1の一対の保持部13をキャップ部3の内部へと案内する。各ガイド部33の上下方向における長さは、対応する当接部32の上下方向における長さよりも短い。例えば、各ガイド部33の上下方向における長さは、対応する当接部32の上下方向における長さ半分程度である。各ガイド部33は、キャップ部3のハンガー本体部1に対する横ずれ又は回転を防止する。
(3)配線ダクトの取り付け
次に、配線ダクト10の配線ダクト支持部品50への取り付けについて説明する。ハンガー本体部1の折り曲げ部14は、下方向から配線ダクト10を挿入しやすいように、一対の保持部13の先端の両側がU字形状となっている。配線ダクト10のリブ107は、片方の側面103に入っているが、取り付けにあたっては配線ダクト10の本体の向きを問わない。このため、ハンガー本体部1の折り曲げ部14を両側に導入したことにより、折り曲げ部14を両側に導入しない場合に比べて、配線ダクト10の施工性は向上している。
キャップ部3は、一対の当接部32とハンガー本体部1の一対の保持部13とが対向する第1位置(図3参照)と、一対の当接部32とハンガー本体部1の一対の保持部13とが対向しない第2位置(図4参照)と、の間で変位する。本実施形態では、キャップ部3が第2位置に位置する場合に、キャップ部3の一対の当接部32とハンガー本体部1の一対の保持部13とは、一対の当接部32と一対の保持部13とのうち一方を上下方向を回転軸として90°回転させることで、一対の当接部32と一対の保持部13とが重なる位置にある。つまり、キャップ部3は、第1位置に変位する。
配線ダクト支持部品50に配線ダクト10を取り付けるには、キャップ部3が第2位置にある状態で、配線ダクト10を配線ダクト支持部品50の下方向から天井方向に押し上げる(挿入する)。このとき、ハンガー本体部1の一対の保持部13は、左右方向(両外側)に拡開する。このとき、キャップ部3は、ハンガー本体部1の吊り下げ部12にガイド部33が引っかかる形で載置されている。
ハンガー本体部1が配線ダクト10を収容すると、一対の保持部13は、その弾性力により元の位置に復元する。一対の保持部13の先端にある折り曲げ部14は、配線ダクト10のリブ107を収容する。つまり、ハンガー本体部1と配線ダクト10との位置決めが完了する。
ハンガー本体部1と配線ダクト10の位置決めが完了した状態で、キャップ部3を上下方向を回転軸として90°回転させると、一対の当接部32と一対の保持部13とは対向する(図3参照)。これにより、キャップ部3は第1位置に変位する。
一対の当接部32と一対の保持部13とが対向する状態において、キャップ部3はガイド部33に沿って、ハンガー本体部1の下方向へ移動する。キャップ部3は、キャップ部3のストッパ孔35とハンガー本体部1のストッパ18とが嵌合するまで下方向に移動する。このとき、キャップ部3の一対の当接部32の先端は、配線ダクト10の上面101よりも低い位置にある。
また、ストッパ18の端部24の形状は上方向からは斜面21があるため、移動可能である。一方、下方向から上方向にキャップ部3が移動するときには、ストッパ18の端面23が移動方向及び一対の保持部13に対して垂直であるので、移動は抑制される。つまり、キャップ部3の上下方向の変位は抑制される。また、キャップ部3は、ハンガー本体部1の少なくとも一部を覆っている。ハンガー本体部1の材料の弾性係数は、キャップ部3の材料の弾性係数に比べて高いため、キャップ部3の一対の当接部32は、ハンガー本体部1の一対の保持部13に覆うことにより一対の保持部13の拡開を抑制する。
(4)利点
本実施形態の配線ダクト支持部品50は、ハンガー本体部1とキャップ部3とを備える。ハンガー本体部は配線ダクト10を保持する。ハンガー本体部は、吊り下げ部12と、一対の保持部13と、を有する。吊り下げ部12は、吊り下げパイプが貫通する貫通孔11を有する。一対の保持部13は、吊り下げ部12の両端側から吊り下げ部12に対して垂直に下方に延び、配線ダクト10の両側から配線ダクト10を内側で保持する。キャップ部3は、ハンガー本体部を覆う。キャップ部3は、一対の当接部32を有する。一対の当接部32は、キャップ部3の上面に配置されるベース部31の両端側から垂直に下方に延び、一対の保持部13の外側にそれぞれ対向して当接する。この構成により、ハンガー本体部1が拡開するのを阻止して、配線ダクトの脱落を抑制する配線ダクト支持部品50を提供することができる。
(5)変形例
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態1と適宜組み合わせて適用可能である。
実施形態1では、配線ダクトは2回路取れる構成としたが、この構成に限定されない。単相1回路であってもよいし、3相1回線であってもよい。2回路や3相1回線の場合には、配線ダクト10の高さが高くなる。つまり、ハンガー本体部1に配線ダクト10を取り付けるときに、押し広げる量が大きくなる。2回路で一対の保持部13の拡開が抑制できれば、同様に3相1回線や単相1回路の場合にも対応することができる。
キャップ部3はキャップ部貫通孔34を有する、としたが、この構成に限定されない。キャップ部貫通孔34は孔が形成されている必要は無く、切り欠きが入っている状態であってもよい。切り欠きが入ることにより、キャップ部3を施工の後から取り付けることができる。また、故障した場合にも取り換えることができる。
キャップ部3は、一対の当接部32と一対の保持部13とが対向する第1位置と、一対の当接部32と一対の保持部13とが対向しない第2位置と、を変位する。実施形態1では、上下方向を回転軸として90°回転すれば一対の当接部32と一対の保持部13とが重なる位置にある、としたが、この構成に限定されない。90°回転せず、上方向にのみ退避する位置であってもよい。この場合には、ハンガー本体部1が配線ダクト10を収容し、キャップ部3がハンガー本体部1を覆う場合には、ストッパ18とストッパ孔35が嵌合するまでキャップ部3を下方向に下げるだけでよい。また、キャップ部3は上方向には退避せずに、回転した状態であってもよい。キャップ部3がハンガー本体部1を覆う場合には、上下方向を回転軸として90°回転するだけでよい。
キャップ部3は実施形態1では4つのガイド部33を有する構成としたが、この構成に限定されない。ガイド部33は、3つでもよい。また、2つであってもよい。2つのガイド部33は、4辺のうち、対角上の2つガイド部33と、同一辺上の2つのガイド部33と、を選択可能であるが、同一辺上の2つのガイド部33であるほうが好適である。
(実施形態2)
本実施形態に係る配線ダクトシステム100aは、図5に示すように、吊り下げパイプ108と、配線ダクト支持部品50aと、配線ダクト10と、を備える。配線ダクト支持部品50aは、ハンガー本体部1aと、キャップ部3aを備える。配線ダクト支持部品50aでは、ハンガー本体部1aに配線ダクト10を折り曲げ部14に押し付ける押圧部を設ける点が実施形態1とは異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
ハンガー本体部1aは、図6及び図7に示すように、貫通孔11と、吊り下げ部12と、一対の保持部13aと、複数(ここでは、2つ)の押圧部15と、を有する。
一対の保持部13aは、折り曲げ部14を有する。各保持部13aには、押圧部15が当該保持部13aから設けられている。具体的には、左右方向における吊り下げ部12の両端部から下方向に向けて各保持部13aに設けられた開口部において、当該開口部の下端から上方向に向けて延びるように、各押圧部15は設けられている。各押圧部15の端部は、斜め下方向に折り曲げられている。ここで、吊り下げ部12と各押圧部15とは結合している。例えば、一対の保持部13aに対して、上方を頂点とする逆U字形状の切り込みを入れることで、押圧部15のもとになる直線形状の部位が形成される。当該部位の端部を斜め下方向折り曲げることで、押圧部15が形成される。押圧部15は、一対の保持部13aと同様、素材はステンレス鋼であり、弾性係数は鋼材の弾性係数に比べて高くなっている。押圧部15は、弾性を有し、配線ダクト10を折り曲げ部14に押し付ける。つまり押圧部15は、配線ダクト10の上下方向の揺動を抑制する。
キャップ部3aは、ベース部31aと、一対の当接部32aと、一対のガイド部33(以下、第1ガイド部33ともいう)と、ガイド部33a(以下、第2ガイド部33aともいう)と、を有する。本実施形態では、キャップ部3aの材料の弾性係数は、ハンガー本体部1aの材料の弾性係よりも低い。逆に言うと、ハンガー本体部1aの材料の弾性係数は、キャップ部3aの材料の弾性係数に比べて高い。
ベース部31aは吊り下げパイプが貫通するキャップ部貫通孔34を有する。
第2ガイド部33aは、左右方向及び上下方向の双方に直交する方向(前後方向)において、ベース部31aの一端から下方に延びるように設けられている。
一対の当接部32aは、第2ガイド部33aの左右方向における両端から、前後方向に向って延びるように配置されている。さらに、一対の当接部32aは、下方に延びて配置されている。すなわち、一対の当接部32aは、キャップ部3aを上下方向から見た場合においてベース部31aの左右方向の両端側に、下方向に延びるように配置されている。前後方向において、一対の当接部32aの一端は、第2ガイド部33aの左右方向における両端に接続されている。本実施形態では、一対の当接部32aの上下方向の長さは、第2ガイド部33aの上下方向の長さより長い。ここで、一対の当接部32aの上端は、ベース部31aと接続されていない。
さらに、ハンガー本体部1aが配線ダクト10を保持した状態において、一対の当接部32aの下端は、配線ダクト10の上面101と下面104との間に位置する。すなわち、ハンガー本体部1aが配線ダクト10を保持した状態において、一対の当接部32aの下端は、配線ダクト10の上面101よりも低い位置にある。
各第1ガイド部33は、一対の当接部32aと接続されている。具体的には、各第1ガイド部33は、対応する当接部32aの前後方向における端部、第2ガイド部33aから延びた端部からキャップ部3aの内側に向くように突出して設けられている。つまり、本実施形態では、キャップ部3aは、2つの第1ガイド部33を有する。各第1ガイド部33は、対応する当接部32aと直交し、第2ガイド部33aと対向するように、対応する当接部32aの端部から延びて配置されている(図5~図7参照)。
次に配線ダクト10の配線ダクト支持部品50aへの取り付けについて説明する。配線ダクト10のリブ107は、側面103にある。キャップ部3aは、一対の当接部32aと一対の保持部13aとが対向する第1位置(図6参照)と、一対の当接部32aと一対の保持部13aとが対向しない第2位置(図7参照)と、を変位する。配線ダクト10が取り付けられる前では、キャップ部3aは、第2位置に位置している(図7参照)。また、キャップ部3aは、ハンガー本体部1aの吊り下げ部12に載置されている。
配線ダクト10が下方向から上方向(天井方向)へ押し入れられると、一対の保持部13aは左右方向(両外側)に拡開する。配線ダクト10がハンガー本体部1aに収容されると、拡開していた一対の保持部13aは弾性を利用して元の形状に戻る。元の形状に戻ると、折り曲げ部14は、配線ダクト10のリブ107を収容し、配線ダクト10の位置決めは終了する。このとき、押圧部15は配線ダクト10を折り曲げ部14の方向(下方向)に押圧する。押圧部15は配線ダクト10を押圧することにより、押圧部15は配線ダクト10が上下方向に動くことを抑制する。
ハンガー本体部1aが配線ダクト10を収容した後、ハンガー本体部1aの一対の保持部13aが拡開することを抑制するために、キャップ部3aをハンガー本体部1aに装着する。キャップ部3aは上下方向を回転軸として90°回転し、ガイド部33,33aに沿って、ハンガー本体部1aを覆うように下方向に移動する。ガイド部33,33aが配線ダクト10に当接すると、キャップ部3aは下方向への移動を終了する(図5参照)。つまり、配線ダクト10の配線ダクト支持部品50aへの取り付けは完了する。施工の観点からは、施工主はキャップ部3aが下がっていると施工が完了したことが目視でもわかる。
(変形例)
以下に、本実施形態における変形例について説明する。
実施形態2では、キャップ部3aは、2つのガイド部33とガイド部33aを有する構造としたが、この構造に限定されない。キャップ部3aは、1つのガイド部33とガイド部33aを有する構造であってもよい。
(実施形態3)
本実施形態に係る配線ダクトシステム100bは、配線ダクト支持部品50bと、配線ダクト10と、吊り下げパイプ108と、を備える。配線ダクト支持部品50bは、図8に示すように、ハンガー本体部1bと、キャップ部3bと、を備える。ハンガー本体部1bは、図9及び図10に示すように、吊り下げ部12と、一対の保持部13bと、ストッパ18bと、を有する。
一対の保持部13bは、折り曲げ部14と、押圧部15bと、を有する。
押圧部15bは、実施形態2の押圧部15と同じ形状、同じ機能である。押圧部15bは、一対の保持部13bと同様、素材はステンレス鋼、例えば、SUS301等であり、弾性係数は鋼材の弾性係数に比べて高くなっている。押圧部15bは、弾性を有し、配線ダクト10に当接して折り曲げ部14に押し付ける。このため、押圧部15bは、配線ダクト10の上下方向の揺動を抑制する。
ストッパ18bは、実施形態1のストッパ18と同じ形状、同じ機能であるので、ここでの説明は省略する。
キャップ部3bについて説明する。キャップ部3bは、ベース部31と、一対の当接部32bと、を有する。本実施形態では、キャップ部3bの材料の弾性係数は、ハンガー本体部1bの材料の弾性係よりも低い。逆に言うと、ハンガー本体部1bの材料の弾性係数は、キャップ部3bの材料の弾性係数に比べて高い。さらに、本実施形態では、ハンガー本体部1bが配線ダクト10を保持した状態において、一対の当接部32bの下端は、配線ダクト10の上面101よりも低い位置にある。
一対の当接部32bは、ストッパ孔35bと、退避孔36を有する。ストッパ孔35bは、退避孔36とつながっている。ストッパ孔35bは、キャップ部3bの下方向の移動を規制する。ストッパ孔35bは、ストッパ18と嵌合することにより、キャップ部3bとハンガー本体部1bとの上下方向の位置ずれを抑制する。退避孔36は、キャップ部3bをハンガー本体部1bに装着する際に、押圧部15bの可動範囲を大きくする、押圧部15bの可動の自由度を高める。左右方向から配線ダクトシステム100bを見た場合、押圧部15bと退避孔36とは重なっている。
上述したように、ストッパ孔35bと退避孔36とはつながっているので、1回の製品成形動作でストッパ孔35bと退避孔36とを形成することができる。
次に配線ダクト10の配線ダクト支持部品50bへの取り付けについて説明する。キャップ部3bは、一対の当接部32bと一対の保持部13bとが対向する第1位置(図9参照)と、一対の当接部32bと一対の保持部13bとが対向しない第2位置(図10参照)と、を変位する。配線ダクト10が取り付けられる前では、キャップ部3bは、第2位置に位置している(図10参照)。また、キャップ部3bは、ハンガー本体部1bの吊り下げ部12に載置されている。配線ダクト10がハンガー本体部1bに挿入されると、一対の保持部12bが拡開する。配線ダクト10がハンガー本体部1bに収容されると、押圧部15bは弾性力を利用して配線ダクト10を下方向に押圧する。折り曲げ部14は、配線ダクト10のリブ107を収容する。これにより、配線ダクト10の位置決めが完了する。
配線ダクト10の位置決めが完了すると、キャップ部3bは第2位置(図10参照)から第1位置(図9参照)を経て、図8に示すように、ハンガー本体部1bに装着される。具体的には、キャップ部3bはハンガー本体部1bに載置された第2位置から、上下方向を回転軸として90°回転し、図9に示す第1位置に移動する。次にキャップ部3bは、吊り下げパイプ108に沿って下方向に移動する。このとき、キャップ部3bの内部は押し上げる力が働くため、両外側に開く。キャップ部3bが両外側に開くと、キャップ部3bの中にハンガー本体部1bを収容しにくくなるため、これを回避する退避孔36がキャップ部3bに設けられる。退避孔36はストッパ孔35bとつながっている。
キャップ部3cがさらに下がり、ベース部31が吊り下げ部12に接すると、キャップ部3cの降下が完了し、ストッパ18bがストッパ孔35bと嵌合する。ストッパ18bとストッパ孔35bとの嵌合が完了すると、ハンガー本体部1bとキャップ部3bの上下方向の揺動は抑制される。また、ハンガー本体部1bの素材よりもキャップ部3bの素材の方が剛性が高いために、キャップ部3bがハンガー本体部1bの少なくとも一部を覆うことによって、ハンガー本体部1bの拡開を抑制する。
(実施形態4)
本実施形態に係る配線ダクト支持部品50cは、図11に示すように、ハンガー本体部1cと接続部16とを備える。ハンガー本体部1cでは、接続部16を設けたことが実施形態1とは異なる。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。キャップ部3の記載については省略する。また、本実施形態は、実施形態2又は3にも適用可能である。
ハンガー本体部1cは、吊り下げ部12と、一対の保持部13cと、接続部16と、を備える。吊り下げ部12の両端側から一対の保持部13cが垂直に下方向に延びている。一対の保持部13cは、折り曲げ部14と、押圧部15cと、凹部17と、を有する。押圧部15cは、実施形態2で示した押圧部15と同じ形状、同じ機能であるので、ここでの説明は省略する。
一対の保持部13cの各々の先端は、左右対称の形状をしており、折り曲げ部14がU字形状に形成されている。2つの折り曲げ部14のうち一方の折り曲げ部14の先端には凹部17が設けられている。凹部17に後述する接続部16が挿入されることで、一対の保持部13cは接続される。
接続部16は、ハンガー本体部1cとは別部材として形成される。接続部16は、一対の保持部13cを接続し、一対の保持部13cが配線ダクト10を保持した状態において配線ダクト10の落下を防止する。接続部16は、回転可能に、一対の保持部13cの下部に設けられている。具体的には、接続部16の一端が一対の保持部13cのうち一方の保持部13cに接続されることで、接続部位を回転軸として回転可能になる。すなわち、接続部16は、接続部16の一端を回転軸として回転可能な蓋として機能する。接続部16の他端は、凹部17に嵌め合せられるように形成されている。接続部16の他端が凹部17に嵌め合せられていない状態が、蓋が開いている状態となる。接続部16の他端が凹部17に嵌め合せられた状態が、蓋が閉じている状態、つまり一対の保持部13cを接続した状態となる。この状態において、ハンガー本体部1cは、一対の保持部13cが拡開することを抑制する。さらには、ハンガー本体部1cは、一対の保持部13cが配線ダクト10を保持した状態において配線ダクト10の落下を防止することができる。
配線ダクト10及びキャップ部3の取り付けについては、他の実施形態と同様であるので省略する。また、本実施形態においても、ハンガー本体部1cの材料の弾性係数は、キャップ部3の材料の弾性係数に比べて高い。
(変形例)
以下に、変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は、上記各実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
本変形例のハンガー本体部1dを図12に示す。本変形例のハンガー本体部1dは、吊り下げ部12から所定の角度(例えば45°)で下方向(斜め下方向)に突出する押圧部15dを有する点が上記各実施形態とは異なる。一対の保持部13dにおいて吊り下げ部12の左右方向の一端かつ前後方向における一端からL字形状に切り込みを入れ、吊り下げ部12との接続部位から内側に折り曲げ、右から左(又は左から右)に向かって下方向に所定の角度(ここでは45°)の角度で押圧部15dが突出している。吊り下げ部12の対角(つまり、左右方向の他端かつ前後方向における他端)にも同様に、左から右に向かって下方向に所定の角度(45°)で押圧部15dが突出している。こうして2本の押圧部15dが形成されている。配線ダクト10が挿入されたときは、押圧部15dは配線ダクト10の上面101に当接し、配線ダクト10を折り曲げ部14の方向へ押圧する。各押圧部15dが配線ダクト10を押圧することにより、ハンガー本体部1dは、配線ダクト10が上下方向に動くことを抑制する。キャップ部3(又は3a,3b)の取り付けについては、他の実施形態と同様であるので省略する。なお、押圧部15は、吊り下げ部12から下方向に延びてもよい。
次に本変形例のハンガー本体部1eを図13に示す。本変形例のハンガー本体部1eは、押圧部15b及び接続部16を持たず、ハンガー本体部1eの拡開を抑制する方法として、ねじ部19を使用することが上記各実施形態とは異なる。ハンガー本体部1eは、吊り下げ部12と、一対の保持部13eと、ねじ部19と、複数(ここでは、4つ)のハンガーリブ部20と、を有する。一対の保持部13eの各々には、2つのハンガーリブ部20が設けられている。各保持部13eに2つのハンガーリブ部20を設けることにより、各保持部13eの剛性をあげることができる。ねじ部19は一対の保持部13eの各々を接続する。一対の保持部13eの各々を接続することで、一対の保持部13eが拡開することを抑制する。また、ねじ部19は、配線ダクト10の上下方向の揺動を抑制する。つまり、ねじ部19は押圧部15b及び接続部16と同様の機能を有する。また、ねじ部19は、一対の保持部13eの各々を接続するので、上述した接続部16に相当する。配線ダクト10及びキャップ部3(又は3a,3b)の取り付けについては他の実施形態と同様であるので省略する。
その他の変形例として、ハンガー本体部が接続部16又はねじ部19を有する場合には、ハンガー本体部が有する接続部16又はねじ部19が一対の保持部13c,13d及び13eの拡開を抑制する。ハンガー本体部が接続部16又はねじ部19を有する場合には、配線ダクト支持部品は、キャップ部3(又は3a,3b)を備えなくてもよい。
(まとめ)
以上、説明したように、第1の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)は、ハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)と、キャップ部(3;3a;3b)と、を備える。ハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)は、吊り下げ部(12;12a)と、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)と、を有する。吊り下げ部(12;12a)は、吊り下げパイプ(108)が貫通する貫通孔(11)を有する。一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)は、吊り下げ部(12;12a)の両側端から吊り下げ部(12;12a)に対して垂直に下方に延び、配線ダクト(10)の両側から配線ダクト(10)を保持する。キャップ部(3;3a;3b)は、ハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)を覆う。キャップ部(3;3a;3b)は、ベース部(31;31a)と、一対の当接部(32;32a;32b)と、を有する。一対の当接部(32;32a;32b)は、ベース部(31;31a)の両側端から垂直に下方向に延び、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)の外面の少なくとも一部に当接する。
この構成によると、配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)が拡開することを阻止して、配線ダクト(10)の脱落を抑制することができる。
第2の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1の態様において、キャップ部(3;3a;3b)は、一対の当接部(32;32a;32b)と一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)とが対向する第1位置と、一対の当接部(32;32a;32b)と一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)とが対向しない第2位置との間で変位する。
この構成によると、キャップ部(3;3a;3b)が吊り下げパイプ(108)に繋がり、キャップ部(3;3a;3b)がハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)を覆うことができる。また、施工上の観点からもキャップ部(3;3a;3b)の施工を忘れると目視で判断できるので施工上の作業が終了しているかわかりやすい。
第3の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1又は第2の態様において、キャップ部(3;3a;3b)は、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)をキャップ部(3;3a;3b)の内部へ案内するガイド部(33;33a)を、更に有する。
この構成によると、キャップ部(3;3a;3b)とハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)との位置ずれ、回転を抑制することができる。
第4の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1又は第2の態様において、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)は、先端が折り曲げられた折り曲げ部(14)を有する。折り曲げ部(14)は、配線ダクト(10)の下面(104)で配線ダクト(10)を保持する。
この構成によると、折り曲げ部(14)は、配線ダクト(10)の落下を防ぐことができる。
第5の態様の配線ダクト支持部品(50a;50b;50c;50d)では、第4の態様において、ハンガー本体部(1a;1b;1c;1d)は、配線ダクト(10)の上面(101)を下方向に押して配線ダクト(10)を折り曲げ部(14)へ押し付ける押圧部(15;15c;15d)を、更に有する。
この構成によると、押圧部(15;15c;15d)は、配線ダクト(10)を折り曲げ部(14)の方向に押圧することで、配線ダクト(10)の上下方向の揺動を抑制できる。
第6の態様の配線ダクト支持部品(50d)では、第5の態様において、押圧部(15d)は、吊り下げ部(12)から斜め下方向又は下方に延びる。
この構成によると、押圧部(15d)は、配線ダクト(10)を折り曲げ部(14)の方向に押圧することで、配線ダクト(10)の上下方向の揺動を抑制できる。
第7の態様の配線ダクト支持部品(50a;50b;50c;50d)では、第5又は第6の態様において、押圧部(15;15c)は、一対の保持部(13a;13b;13c)から延在している。
この構成によると、押圧部(15;15c)は、配線ダクト(10)を折り曲げ部(14)の方向に押圧することで、配線ダクト(10)の上下方向の揺動を抑制できる。
第8の態様の配線ダクト支持部品(50c;50d)では、第1~第7のいずれかの態様において、一対の保持部(13c;13d)を接続し、一対の保持部(13c;13d)が配線ダクト(10)を保持した状態において、配線ダクト(10)の落下を防止する接続部(16)を、更に備える。
この構成によると、一対の保持部(13c;13d)が拡開することを阻止して、配線ダクト(10)の脱落を抑制することができる。
第9の態様の配線ダクト支持部品(50c;50d)では、第8の態様において、接続部(16)はハンガー本体部(1c;1d)とは別部材で構成される。
この構成によると、ハンガー本体部(1c;1d)とは別部材とすることで、素材選択の自由度が高まる。接続部(16)にハンガー本体部(1c;1d)とは別部材とすることで、ハンガー本体部(1c;1d)の素材よりも剛性が高い接続部(16)を形成することやねじ部(19)を使用することができる。
第10の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1~第9のいずれかの態様において、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)の各々の先端は、対称な形状である。
この構成によると、配線ダクト(10)を施工するときに、配線ダクト(10)の向きを問わず、施工上の利便性が向上する。
第11の態様の配線ダクト支持部品(50c;50d)では、第8又は第9の態様において、一対の保持部(13c;13d)のうち一方の保持部の先端は、接続部(16)を挿入する凹部(17)を有する。
この構成によると、一対の保持部(13c;13d)の先端は凹部(17)を有し、接続部(16)と接続することができる。このため、一対の保持部(13c;13d)が拡開することを阻止して、配線ダクト(10)の脱落を抑制することができる。
第12の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1~第11のいずれかの態様において、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)の先端は、湾曲形状である。
この構成によると、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)の先端は、配線ダクト(10)のリブ(107)を収容することができ、配線ダクト(10)とハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)との位置決めをすることができる。
第13の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1~第12のいずれかの態様において、ベース部(31;31a)は、吊り下げパイプ(108)が貫通するキャップ部貫通孔(34)を有する。
この構成によると、吊り下げパイプ(108)がキャップ部貫通孔(34)を貫通することで、施工上キャップ部(3;3a;3b)の取り付け忘れを抑制することができる。
第14の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1~第13のいずれかの態様において、一対の当接部(32;32a;32b)は、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)の少なくとも一部を覆い、その下端は配線ダクト(10)の上面(101)よりも低い位置にある。
この構成によると、一対の当接部(32;32a;32b)は一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)を介して配線ダクト(10)の側面(102;103)の少なくとも一部を覆う。このため、一対の保持部(13;13a;13b;13c;13d;13e)が拡開することを阻止して、配線ダクト(10)の脱落を抑制することができる。
第15の態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)では、第1~第14のいずれかの態様において、ハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)の材料の弾性係数は、キャップ部(3;3a;3b)の材料の弾性係数に比べて高い。
この構成によると、ハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)は、配線ダクト(10)が挿入されるときに一対の保持部13;13a;13b;13c;13d;13e)が両外側に拡開するが、配線ダクト(10)がハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)に収容されると、復元力を利用して元の形状に戻る。このため、ハンガー本体部(1;1a;1b;1c;1d;1e)の材料の弾性係数は、キャップ部(3;3a;3b)の材料の弾性係数に比べて高い。キャップ部(3;3a;3b)の材料は、変形しにくい剛性の高い材料が用いられる。
第16の態様の配線ダクト支持部品(50;50b)では、第1~第15のいずれかの態様において、キャップ部(3;3b)は、ストッパ孔(35;35b)を、更に有する。ハンガー本体部(1;1b)は、ストッパ(18;18b)を、更に有する。ストッパ(18;18b)は、ストッパ孔(35;35b)に嵌合することで、キャップ部(3;3b)の移動を規制する。
この構成によると、ハンガー本体部(1;1b)のストッパ(18;18b)と、キャップ部(3;3b)のストッパ孔(35;35b)とが嵌合することで、キャップ部(3;3b)が上方向にずれることを抑制する。
第17の態様の配線ダクト支持部品(50b)では、第5~第7のいずれかの態様において、キャップ部(3b)は、押圧部(15b)の可動範囲を大きくする退避孔(36)を、更に有する。
この構成によると、キャップ部(3b)が下降し、ハンガー本体部(1b)を覆うときに、動きにくくならない。このため、施工時において利便性が向上する。
第18の態様の配線ダクト支持部品(50b)では、第17の態様において、キャップ部(3b)において、ストッパ孔(35b)と退避孔(36)とはつながっている。
この構成によると、ストッパ孔(35b)と退避孔(36)とはつながっていることで、製品を成形する際に一度の成形でストッパ孔(35b)と退避孔(36)とを形成することができる。
第19の態様の配線ダクトシステム(100;100a;100b)は、第1~第18のいずれかの態様の配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)と、配線ダクト(10)と、を含む。
この態様によると、配線ダクト支持部品(50;50a;50b;50c;50d;50e)が拡開することを阻止して、配線ダクト(10)の脱落を抑制する配線ダクトシステムを提供することができる。
1,1a,1b,1c,1d,1e ハンガー本体部
10 配線ダクト
12 吊り下げ部
13,13a,13b,13c,13d,13e 一対の保持部
14 折り曲げ部
15,15a,15b,15c 押圧部
16 接続部
17 凹部
18,18b ストッパ
3,3a,3b キャップ部
31,31a ベース部
32,32a,32b 一対の当接部
33 ガイド部(第1ガイド部)
33a ガイド部(第2ガイド部)
34 キャップ部貫通孔
35,35b ストッパ孔
36 退避孔
50,50a,50b,50c,50d,50e 配線ダクト支持部品
100,100a,100b 配線ダクトシステム
101 上面
104 下面

Claims (19)

  1. 配線ダクトを保持するハンガー本体部と、
    前記ハンガー本体部を覆うキャップ部と、を備え、
    前記ハンガー本体部は、
    吊り下げパイプが貫通する貫通孔を有する吊り下げ部と、
    前記吊り下げ部の両端側から前記吊り下げ部に対して垂直に下方に延び、前記配線ダクトの両側から前記配線ダクトを保持する一対の保持部と、を有し、
    前記キャップ部は、
    ベース部と、
    前記ベース部の両端側から垂直に下方に延び、前記一対の保持部の外面の少なくとも一部に当接する前記一対の当接部と、を有する、
    配線ダクト支持部品。
  2. 前記キャップ部は、
    前記一対の当接部と前記一対の保持部とが対向する第1位置と、前記一対の当接部と前記一対の保持部とが対向しない第2位置との間で変位する、
    請求項1に記載の配線ダクト支持部品。
  3. 前記キャップ部は、前記一対の保持部を前記キャップ部の内部へ案内するガイド部を、更に有する、
    請求項1又は2に記載の配線ダクト支持部品。
  4. 前記一対の保持部は、先端が折り曲げられた折り曲げ部を有し、
    前記折り曲げ部は、前記配線ダクトの下面で前記配線ダクトを保持する、
    請求項1又は2に記載の配線ダクト支持部品。
  5. 前記ハンガー本体部は、前記配線ダクトの上面を下方向に押して前記配線ダクトを前記折り曲げ部へ押し付ける押圧部を、更に有する、
    請求項4に記載の配線ダクト支持部品。
  6. 前記押圧部は、前記吊り下げ部から斜め下方向又は下方向に延びる、
    請求項5に記載の配線ダクト支持部品。
  7. 前記押圧部は、前記一対の保持部から延在している、
    請求項5又は6に記載の配線ダクト支持部品。
  8. 前記一対の保持部を接続し、前記一対の保持部が前記配線ダクトを保持した状態において前記配線ダクトの落下を防止する接続部を、更に備える、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  9. 前記接続部は前記ハンガー本体部とは別部材で構成される、
    請求項8に記載の配線ダクト支持部品。
  10. 前記一対の保持部の各々の先端は、対称な形状である、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  11. 前記一対の保持部のうち一方の保持部の先端は、前記接続部を挿入する凹部を有する、
    請求項8又は9のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  12. 前記一対の保持部の先端は、湾曲形状である、
    請求項1~11のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  13. 前記ベース部は、前記吊り下げパイプが貫通するキャップ部貫通孔を有する、
    請求項1~12のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  14. 前記一対の当接部は、前記一対の保持部の少なくとも一部を覆い、その下端は前記配線ダクトの上面よりも低い位置にある、
    請求項1~13のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  15. 前記ハンガー本体部の材料の弾性係数は、前記キャップ部の材料の弾性係数に比べて高い、
    請求項1~14のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  16. 前記キャップ部は、ストッパ孔を、更に有し、
    前記ハンガー本体部は、前記ストッパ孔に嵌合することで、前記キャップ部の上方向への移動を規制するストッパを、更に有する、
    請求項1~15のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  17. 前記キャップ部は、前記押圧部の可動範囲を大きくする退避孔を、更に有する、
    請求項5~7のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品。
  18. 前記キャップ部は、前記キャップ部の上方向の移動を規制するストッパ孔を、更に有し、
    前記ストッパ孔は前記退避孔とつながっている、
    請求項17に記載の配線ダクト支持部品。
  19. 請求項1~18のいずれか1項に記載の配線ダクト支持部品と、
    配線ダクトを含む、
    配線ダクトシステム。
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