JP7281582B1 - 物品取付用部材の固定具及び固定構造 - Google Patents

物品取付用部材の固定具及び固定構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 石膏ボード等からなる脆弱な壁面に、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を簡単な作業により十分な強度で固定できる、物品取付用部材の固定具を提供する。【解決手段】 第1係止部14と第2係止部15を壁面50aに接触させた状態で、それらのガイド孔14a及び15aに挿通させた釘20を壁面50aに押し込んで、壁面50aに係止する。係合壁11と第1側壁12及び第2側壁13によって形成された空間Sに、物品取付用部材40の被係合部41を挿入して、空間Sに受け入れられた物品取付用部材40の被係合部41と係合壁11とを係合させ、もって物品取付用部材40を壁面50aの所望の位置に固定する。被係合部41と係合壁11は、結合手段(例えばネジ部材、釘又はピン、接着剤、粘着剤、磁石等)で相互に結合されるのが好ましい。【選択図】 図9

Description

本発明は、物品取付用部材の固定具及び固定構造に関し、さらに言えば、ネジや釘を用いた物品の取付が困難な壁面(例えば、石膏ボード等からなる壁面)(以下、脆弱壁面ともいう)に対する、ネジや釘や磁力等を用いた物品の取付を、簡単な作業により実現可能とする物品取付用部材の固定具と、当該固定具を用いた物品取付用部材の固定構造に関する。
石膏ボードは、硫酸カルシウムと水からなる鉱物「石膏」を芯材に、両面と側面をボード用原紙で包んだ板状の建築資材であり、住宅、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院などあらゆる建築現場で、内壁や天井などの下地材などに広く利用されている。
石膏ボードは、釘やネジを打ってもすぐに抜けたり、石膏それ自体がボロボロと崩れたりするという特性がある。このため、所望の物品(例えばフック、ハンガー等)を石膏ボードよりなる壁面に固定する際には、例えば「石膏ボードアンカー」を使って確実に取り付ける必要がある。しかし、「石膏ボードアンカー」を使用すると、壁面に大きな孔があいてしまうと共に、その修復も困難であるため、好ましくない場合が多い。そこで、以前から、「石膏ボードアンカー」を使用せずに、フックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した器具が開発・提案されている。
例えば、特許文献1(実願昭61―099031号(実開昭63-006215号)のマイクロフィルム)には、頭部の対象位置から底面の中心付近に互いに斜めで収束する方向に形成された複数(例えば3個)の貫通孔を有する本体と、前記本体の前記頭部に形成された取付用部分とを備えた物品取付具が開示されている。前記取付用部分には、例えば、雌ネジ孔を有する円筒状凸部が形成されたり、雌ネジ孔部が形成されたり、雄ねじ片が装着されたりする。当該物品取付具は、前記底面を石膏ボードよりなる壁面に押し当てた状態で、前記複数の貫通孔の各々に釘、ビス等の固定片を挿通することで、石膏ボードよりなる壁面に固定(取付)されるようになっている。前記取付用部分には、必要に応じて、フック、時計、ラック等の種々の物品を取り付けることが可能である、とされている。
上述した特許文献1の物品取付具では、前記複数の貫通孔に挿通された複数の釘、ビス等の固定片は、前記複数の貫通孔に沿って、すなわち、前記本体の前記頭部の対象位置から前記底面の中心付近に互いに斜めで収束する方向に、前記壁面に対して押し込まれるため、当該物品取付具は、フック、時計、ラック等の物品を保持するのに十分な強度で前記壁面に固定(取付)されることができる、とされている(第4頁~第8頁、第1図~第7図参照)。
以上述べたところから理解されるように、上述した特許文献1の物品取付具は、フック、時計、ラック等の種々の物品を当該物品取付具それ自体(具体的には、当該物品取付具の頭部)に取付可能とした上で、当該物品取付具を複数の釘、ビス等の固定片を互いに斜めで収束する方向に打ち込むことで、石膏ボードよりなる壁面に固定(取付)するようにしたもの、ということができる。
また、特許文献2(特開2002-168210号公報)には、基盤体の表面に形成された椀状の窪み部に、その内周斜面から裏側に向けて斜めに貫通する複数(例えば5個)の指向性ガイド孔を形成し、前記ガイド孔の各々に挿入した釘が前記基盤体の裏側にて四方に放射状に拡開するように設定し、前記釘の各々の頭部を押し止めるキャップを前記窪み部に嵌着するようにした物品固定構造が開示されている。前記窪み部には、キャップが着脱可能に嵌め込み可能とされており、前記ガイド孔の各々に挿入した前記釘が抜けるのを防止することができる。被固定物を固定する際には、前記基盤体の裏側に形成された対面部を前記被固定物の取付孔に挿入し、前記対面部を壁面にあてがって前記ガイド孔の各々に前記釘を挿入して打ち付ければよい。前記被固定物は、前記基盤体と前記壁面との間に挟持された形で固定される、とされている。
なお、前記窪み部の内底部中心には、木ネジ用の貫通孔が形成されており、石膏ボードの裏側に桟木が存在するような場合には、前記貫通孔に木ネジを通すことで前記基盤体を固着し、前記釘による固定強度をさらに補強することが可能となっている。
上述した特許文献2の物品固定構造では、前記基盤体の前記窪み部に、前記内周斜面から前記裏側に向けて斜めに貫通する前記複数の指向性ガイド孔を形成しているため、前記ガイド孔の各々に挿入した釘が壁面中に四方に放射状に拡開して広範囲に進入する。その結果、石膏ボード、薄手合板のような軟弱な壁面に対し、棚、フック、手すり、タオル掛け等の物品(被固定物)を、従来品(複数の釘を本体の底面中心の近傍に互いに接近して収束するようにしたもの)よりも強固に固定することができる、とされている(段落0001、0004~0011、図1~図9参照)。
以上述べたところから理解されるように、上述した特許文献2の物品固定構造は、前記複数の釘を前記基盤体の裏側、つまり前記壁面の内側(石膏ボードの内部)にて、四方に放射状に拡開するようにして、前記基盤体の固定強度を高めている点で、上述した特許文献1の物品取付具と共通しているが、棚、フック、手すり、タオル掛け等の物品(被固定物)を前記基盤体それ自体に取付可能とするのではなく、前記基盤体と石膏ボードよりなる壁面とで前記被固定物を挟持するようになっている点で、上述した特許文献1の物品取付具とは異なっている。
実願昭61―099031号(実開昭63-006215号)のマイクロフィルム 特開2002-168210号公報
ところで、上述した特許文献1の物品取付具では、種々の物品を当該物品取付具それ自体(具体的には、当該物品取付具の頭部)に取付可能とした上で、当該物品取付具を複数の釘、ビス等の固定片を互いに斜めで収束する方向に打ち込むことで、石膏ボードよりなる壁面に固定するようにしているから、十分な強度で前記壁面に固定されることができる。しかし、前記本体は、例えば略円柱状とされ、また、種々の物品を当該物品取付具の頭部に形成された前記取付用部分には、雌ネジ孔や雌ネジ孔部が形成され、あるいは、雄ねじ片が装着されていて、それら雌ネジ孔や雌ネジ孔部や雄ねじ片を用いて前記取付用部分に前記物品を保持するように構成されている。従って、当該物品取付具で前記壁面に取付(固定)できる物品は、雌ネジ孔、雌ネジ孔部あるいは雄ねじ片、又は、それらの類似物によって前記取付用部分に保持できるものに限定される、という難点がある。
上述した特許文献2の物品固定構造では、前記基盤体の前記窪み部に、前記内周斜面から前記裏側に向けて斜めに貫通する前記複数の指向性ガイド孔を形成することで、前記ガイド孔の各々に挿入した釘が壁面中に四方に放射状に拡開して広範囲に進入するようになっているから、石膏ボードよりなる壁面に対し、棚、フック、手すり、タオル掛け等の物品(被固定物)を、従来構造(円錐状又は角錐状の本体の底面中心の近傍に複数の釘が互いに接近して収束するようにしたもの)よりも強固に固定することができる。しかし、前記基盤体は、球面状の表面に碗状の窪み部が形成された円盤状とされ、また、前記基盤体と石膏ボードよりなる壁面とで種々の物品を挟持するようになっているため、当該物品固定構造で前記壁面に固定できる物品は、前記基盤体と前記壁面とで挟持できるものに限定される、という難点がある。
さらに、上述した特許文献2の物品固定構造では、2以上の物品を前記壁面に固定しようとすると、当該物品固定構造をそれら物品と同数、前記壁面に設置することが必要である、という難点もある。
さらに、上述した特許文献1の物品取付具でも、上述した特許文献2の物品固定構造でも、そのベースにある発想は、「物品取付具や基盤体それ自体により、石膏ボードよりなる壁面の所望の箇所に所望の物品を取付又は固定する」というものであるから、取付又は固定が可能な物品は、物品取付具や基盤体それ自体で前記壁面に取付又は固定できる程度の大きさ、形状、構成又は重量を持つものに限定されてしまう、という難点もある。
本発明は、以上のような従来の事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を簡単な作業により十分な強度で固定することができる、物品取付用部材の固定具と、当該固定具を用いた物品取付用部材の固定構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、上述した特許文献1の物品取付具や特許文献2の物品固定構造のような、「石膏ボードアンカー」を使用せずにフックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品等を使用しなくても、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して所望の物品を取り付けることが可能な、物品取付用部材の固定具と、当該固定具を用いた物品取付用部材の固定構造を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して取付可能な物品の種類と数の双方を、従来よりも大幅に拡大することが可能な、物品取付用部材の固定具と、当該固定具を用いた物品取付用部材の固定構造を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、石膏ボード等からなる脆弱な壁面を有する建築物の使用者や購入者だけでなく、この種の建築物の建築に携わる建築業者にも、高い利便性を提供することができる、物品取付用部材の固定具と、当該固定具を用いた物品取付用部材の固定構造を提供することにある。
ここに明記しない本発明のさらに他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかである。
(1) 本発明の物品取付用部材の固定具は、
石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を固定するのに用いられる固定具であって、
前記物品取付用部材の所定の被係合部と係合するように形成された、互いに異なる方向に延在する第1接続部(例えば、図1の辺11-1に対応する側縁)及び第2接続部(例えば、図1の辺11-2に対応する側縁)を有する係合壁と、
前記係合壁の前記第1接続部に接続され、且つ、前記係合壁と交差するように形成された第1側壁と、
前記係合壁の前記第2接続部に接続され、且つ、前記係合壁と交差するように形成された第2側壁と、
前記第1側壁の前記係合壁とは反対側にある端部に形成された、釘又はピンを挿通させて所定方向にガイドするための複数のガイド孔を有する第1係止部と、
前記第2側壁の前記係合壁とは反対側にある端部に形成された、釘又はピンを挿通させて所定方向にガイドするための複数のガイド孔を有する第2係止部とを備え、
前記係合壁の前記第1係止部及び前記第2係止部が存在する側には、前記係合壁と前記第1側壁及び前記第2側壁とによって、前記物品取付用部材の前記被係合部を受け入れ可能な空間が形成されており、
前記第1係止部は、前記壁面に接触させた状態で、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ釘又はピンを挿通させて前記壁面に押し込むことで、前記壁面に係止されるように構成され、
前記第2係止部は、前記壁面に接触させた状態で、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ釘又はピンを挿通させて前記壁面に押し込むことで、前記壁面に係止されるように構成され、
前記物品取付用部材を前記壁面の所望の位置に固定する際には、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通されて前記壁面に押し込まれた釘又はピンによって、前記第1係止部が前記壁面に係止されると共に、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通されて前記壁面に押し込まれた釘又はピンによって、前記第2係止部が前記壁面に係止され、さらに、前記係合壁が、前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の前記被係合部と係合せしめられて、それによって前記物品取付用部材が前記所望の位置に固定されるようになっていることを特徴とするものである。
本発明の物品取付用部材の固定具は、上述したような構成を有しているので、前記第1係止部を前記壁面に接触させた状態で、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通させた釘又はピンを前記壁面に押し込んで、前記第1係止部を前記壁面に係止し、さらに、前記第2係止部を前記壁面に接触させた状態で、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通させた釘又はピンを前記壁面に押し込んで、前記第2係止部を前記壁面に係止すると、前記壁面には、前記係合壁と前記第1側壁及び前記第2側壁とによって形成された前記空間が配置される。前記空間は、前記物品取付用部材の前記被係合部を受け入れ可能とされており、また、前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の前記被係合部は、前記係合壁と係合せしめられるようになっている。
そこで、例えば、複数の釘又はピンを用いて上述したようにして前記第1係止部及び前記第2係止部を前記壁面に係止する前に、前記空間の中で前記係合壁を前記物品取付用部材の前記被係合部と係合せしめておけば、前記第1係止部及び前記第2係止部を前記壁面に係止するだけで、前記物品取付用部材を前記壁面の前記所望の位置に固定することが可能となる。
あるいは、複数の釘又はピンを用いて上述したようにして前記第1係止部及び前記第2係止部を前記壁面に係止した後に、前記空間の中で前記係合壁を前記物品取付用部材の前記被係合部と係合させてもよい。この場合でも、前記第1係止部及び前記第2係止部を前記壁面に係止するだけで、前記物品取付用部材を前記壁面の前記所望の位置に固定することが可能となる。
また、前記第1係止部及び前記第2係止部は、それぞれ、前記係合壁の互いに異なる方向に延在する前記第1接続部及び前記第2接続部に接続されていると共に、前記係合壁と交差するように形成されているから、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通されて前記壁面に押し込まれた釘又はピンと、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通されて前記壁面に押し込まれた釘又はピンとは、互いに離れた(ずれた)位置(領域)にあり、また、前記壁面の内側では互いに異なる方向に延在する。このため、当該固定具は、互いに離れた(ずれた)位置(領域)において、互いに異なる方向に延在する複数の釘又はピンによって、前記壁面に機械的に支持されることになる。従って、当該固定具が前記壁面に固定される際の機械的強度は、十分なものとなる。
しかも、当該固定具を前記壁面に固定するために必要なのは、複数の釘又はピンを用いて上述したようにして前記第1係止部及び前記第2係止部を前記壁面に係止する作業と、前記空間の中で前記係合壁を前記物品取付用部材の前記被係合部と係合させる作業だけである。従って、当該固定具が前記壁面に固定されるために必要な作業は、簡単なものである。
よって、本発明の物品取付用部材の固定具は、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を簡単な作業により十分な機械的強度で固定することができる。この機械的強度としては、前記物品取付用部材の重量だけでなく、後に前記物品取付用部材に取り付けられると想定される1又は2以上の種々の物品(被取付物品)の重量をも含めた総重量を支持するのに十分な機械的強度を実現できることが、本発明者により確認済みである。
なお、本発明の物品取付用部材の固定具は、前記物品取付用部材の前記被係合部の形状及び数に応じて、2個以上組み合わせて使用するのが好ましい。前記物品取付用部材の前記被係合部のすべてを2個以上の当該固定具を用いて2か所以上で固定することになるから、当該固定具が1個の場合よりも高い機械的強度で前記壁面に固定されることができ、前記物品取付用部材の全体としての固定強度をいっそう高めることができるからである。
本発明の物品取付用部材の固定具は、上述した効果に加えて、以下のような効果をも有する。
すなわち、本発明の物品取付用部材の固定具を用いれば、上述したように、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材を使って、所望の物品を任意に取り付けることが可能となる。よって、本発明の物品取付用部材の固定具では、上述した特許文献1の物品取付具や特許文献2の物品固定構造のような、「石膏ボードアンカー」を使用せずにフックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品等を使用しなくても、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して所望の物品を取り付けることが可能である、という効果がさらに得られる。
さらに、本発明の物品取付用部材の固定具を用いれば、上述したように、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材を使って、所望の物品を所望の数だけ任意に取り付けることが可能となる。すなわち、所望の物品は、前記壁面に直接的に固定されるのではなく、当該固定具を用いて前記壁面に固定された前記物品取付用部材に固定されるため、前記物品取付用部材の形状や材質を適宜選定することにより、前記壁面に所望の物品をネジや釘を用いて機械的に取り付けたり、磁力等を用いて物理的に取り付けたりすることが可能である。例えば、前記物品取付用部材として木製の板材を使用すれば、例えばフック、ハンガー等の物品をネジや釘を用いて機械的に取付可能であるし、前記物品取付用部材として鉄製の板材を使用すれば、例えば磁力を用いてフック、ハンガー等の物品を物理的に取付可能となる。しかも、取り付ける物品の個数は、前記物品取付用部材の大きさや耐重量(限界許容重量)に応じて許容される値まで増やすことができる。
よって、本発明の物品取付用部材の固定具では、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して取付可能な物品の種類と数の双方を、従来よりも大幅に拡大することが可能である、という効果がさらに得られる。
さらに、本発明の物品取付用部材の固定具を用いれば、上述したように、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材を使って、所望の物品を所望の数だけ任意に取り付けることが可能となる。これは、石膏ボード等からなる脆弱な壁面を有する建築物の使用者や購入者にとっては、当該固定具を購入してそれを前記壁面に固定する簡単な作業をするだけで、日常生活での利便性が飛躍的に高まることを意味する。
また、これは、この種の建築物の建築に携わる建築業者にとっては、内装工事の際に、当該固定具を石膏ボード等からなる脆弱な壁面の適当な箇所に設置する作業を追加するだけで、(多少の追加コストはかかるが、)この種の建築物の使用者や購入者にとっての「日常生活の利便性向上」という長所・利点が付加されることを意味する。従って、安価であるが非常に丈夫であり、しかも断熱性・遮音性が高いという特性を持つ石膏ボード(やその類似物)を使用した建築物に関し、広告・宣伝では潜在顧客に対し、「ネジや釘を用いた物品の取付が困難」という石膏ボード(やその類似物)の持つ難点が解消されるだけでなく、「石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品を使用しなくても、壁面に直接、所望の物品をいくつでも取り付けできる」という高い利便性を訴求できることになる。これは、建築業者にとっても、利便性が高いことを意味する。
よって、本発明の物品取付用部材の固定具では、石膏ボード等からなる脆弱な壁面を有する建築物の使用者や購入者だけでなく、この種の建築物の建築に携わる建築業者に対しても、高い利便性が提供される、という効果もさらに得られる。
(2) 本発明の物品取付用部材の固定具の好ましい例では、前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、前記被係合部と前記係合壁とを結合するための結合手段(例えばネジ部材、釘又はピン、接着剤、粘着剤、磁石等)をさらに備えており、
複数の釘又はピンを用いて前記物品取付用部材を前記所望の位置に固定する際に、前記結合手段によって前記係合壁と前記被係合部とを結合することが可能とされる。
この例では、前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、前記結合手段を用いて前記被係合部と前記係合壁とを結合することで、当該固定具と前記物品取付用部材とを結合することができるため、複数の釘又はピンを用いて前記物品取付用部材を前記壁面に固定する作業、すなわち、前記第1係止部を前記壁面に接触させた状態で、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ釘又はピンを挿通させて前記壁面に押し込み、さらに、前記第2係止部を前記壁面に接触させた状態で、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ釘又はピンを挿通させて前記壁面に押し込む、といった作業が容易になる、という利点が得られる。
さらに、当該固定具を2個以上使用する場合には、複数の釘又はピンを用いて前記物品取付用部材を前記壁面に固定する前に、各々の当該固定具を前記物品取付用部材の対応する前記被係合部に結合しておくことで、前記物品取付用部材の取り扱いが容易になる、という利点がさらに得られる。
(3) 本発明の物品取付用部材の固定具の他の好ましい例では、前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、雄ネジを持つネジ部材(例えば木ネジ)とされる。
この例では、前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、前記係合壁を貫通するように前記ネジ部材を前記被係合部にねじ込むだけで、当該固定具を前記被係合部に結合することができるので、前記被係合部と前記係合壁とを結合する作業が非常に簡単である、という利点が得られる。この場合、前記係合壁を貫通するように前記ネジ部材を前記被係合部にねじ込む際に、その作業が容易になるように、前記ネジ部材が貫通する貫通孔を前記係合壁に予め形成しておくのが好ましい。
(4) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、結合用の釘又はピンとされる。
この例では、前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、前記係合壁を貫通するように前記結合用の釘又はピン(前記第1係止部又は前記第2係止部を係止するための釘又はピンとは異なる)を前記被係合部に押し込む(打ち込む)だけで、当該固定具を前記被係合部に結合することができるので、前記被係合部と前記係合壁とを結合する作業が非常に簡単である、という利点が得られる。この場合、前記係合壁を貫通するように前記結合用の釘又はピンを押し込む際に、その作業が容易になるように、前記結合用の釘又はピンが貫通する貫通孔を前記係合壁に予め形成しておくのが好ましい。
(5) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、接着剤又は粘着剤とされる。
この例では、前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、前記係合壁と前記被係合部の間に前記接着剤又は前記粘着剤を配置するだけで、当該固定具を前記被係合部に結合することができるので、前記被係合部と前記係合壁とを結合する作業が非常に簡単である、という利点が得られる。
(6) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、磁石とされる。
この例では、例えば、前記被係合部と前記係合壁にそれぞれ小型の磁石を配置・埋設等しておけば、前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、磁力によって当該固定具を前記被係合部に結合することができるので、前記被係合部と前記係合壁とを結合する作業が非常に簡単(ほぼ不要)である、という利点が得られる。なお、物品取付用部材それ自体が鉄製であるか、少なくとも前記被係合部が鉄製である場合は、前記磁石を前記係合壁に埋設しておくだけでよく、便利である。
(7) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記係合壁の前記第1側壁と前記第2側壁とがそれらの対向する端縁で相互に接続されていると共に、前記第1側壁と前記第2側壁との接続箇所に角部が形成されていて、前記係合壁が前記角部を含む板状(好ましくは略三角形の板状)をなしており、
前記空間に前記被係合部が受け入れられた状態で、前記係合壁と前記第1側壁及び前記第2側壁とが前記被係合部に係合可能となるように構成される。なお、前記係合壁が前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の前記被係合部と係合可能とされていれば、前記角部の角は面取りされていてもよいし、丸められていてもよい。
この例では、前記係合壁の前記第1側壁と前記第2側壁とが、それらの対向する端縁で相互に接続されており、しかも、前記第1側壁と前記第2側壁との接続箇所に角部が形成されているため、前記係合壁ひいては当該固定具の機械的強度が高められる、という利点がある。また、前記空間に前記被係合部が受け入れられた状態で、前記係合壁と前記第1側壁及び前記第2側壁とが前記被係合部に係合可能となるように構成されるので、当該固定具による前記被係合部の保持強度が高められる、という利点もある。
(8) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記係合壁の前記第1側壁と前記第2側壁とがそれらの対向する端縁で相互に接続されていると共に、前記第1側壁と前記第2側壁との接続箇所に角部が形成されていて、前記係合壁が前記角部を含む板状(好ましくは略三角形の板状)をなしており、
前記空間に前記被係合部が受け入れられた状態で、前記係合壁が前記被係合部に面接触することで、前記被係合部が前記壁面に保持されるように構成される。
この例では、前記空間に前記被係合部が受け入れられた状態で、前記係合壁が前記被係合部に面接触することで、前記被係合部が前記壁面に保持されるため、前記係合壁に応力が集中する可能性が小さくなり、従って、前記被係合部の機械的強度が時間と共に低下し難く、当該固定具の耐久性が向上する、という利点が得られる。
(9) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記第1係止部が、前記第1側壁の前記係合壁とは反対側にある前記端部において前記第1側壁に沿って形成された帯状とされ、
前記第1係止部の複数の前記ガイド孔が、前記第1側壁に沿って間隔をあけて並列され、
前記第2係止部が、前記第2側壁の前記係合壁とは反対側にある前記端部において前記第2側壁に沿って形成された帯状とされ、
前記第2係止部複数の前記ガイド孔が、前記第2側壁に沿って間隔をあけて並列される。
この例では、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通せしめられた釘又はピンは、前記壁面上では、前記第1側壁に沿って間隔をあけて並列されて前記壁面に押し込まれ、また、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通せしめられた釘又はピンは、前記壁面上では、前記第2側壁に沿って間隔をあけて並列されて前記壁面に押し込まれるが、前記第1係止部に係る前記釘又はピンの並列方向と、前記第2係止部に係る前記釘又はピンの並列方向とは、互いに異なっている。このため、当該固定具は、互いに離れた(ずれた)2つの位置(領域)において互いに異なる2つの方向に並列された複数の前記釘又はピンによって、前記壁面に機械的に支持されるから、当該固定具が前記壁面に固定される際の機械的強度が簡単な構成で高められる、という利点がある。
(10) 本発明の物品取付用部材の固定具のさらに他の好ましい例では、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔が、前記第1側壁の内側に向かって傾斜していて、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にその全体がそれぞれ挿通された釘又はピンの先端が、前記第1側壁よりも内側に位置し、
前記第2係止部の複数の前記ガイド孔が、前記第2側壁の内側に向かって傾斜していて、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にその全体がそれぞれ挿通された釘又はピンの先端が、前記第2側壁よりも内側に位置するように構成される。
この例では、前記第1側壁の内側に向かって傾斜した前記第1係止部の複数の前記ガイド孔に、その全体がそれぞれ挿通された釘又はピンの先端が、前記第1側壁よりも内側に位置し、また、前記第2側壁の内側に向かって傾斜した前記第2係止部の複数の前記ガイド孔に、その全体がそれぞれ挿通された釘又はピンの先端が、前記第2側壁よりも内側に位置しているので、前記釘又はピンが前記壁面からより脱落し難くなる。従って、当該固定具が前記壁面に固定される際の機械的強度が簡単な構成で高められる、という利点がある。
(11) 本発明の物品取付用部材の固定構造は、上述した(1)~(10)のいずれかに記載の本発明の物品取付用部材の固定具を複数個備えており、
複数個の前記固定具の各々では、
前記第1係止部が、前記壁面に接触された状態にあって、複数の釘又はピンが、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ挿通されて前記壁面に押し込まれることで、前記壁面に係止されており、
前記第2係止部が、前記壁面に接触された状態にあって、複数の釘又はピンが、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ挿通されて前記壁面に押し込まれることで、前記壁面に係止されており、
前記係合壁が、前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の対応する前記被係合部と係合せしめられていて、それによって前記物品取付用部材が前記所望の位置に固定されていることを特徴とするものである。
本発明の物品取付用部材の固定構造は、上述した(1)~(10)のいずれかに記載の本発明の物品取付用部材の固定具を複数個備えており、複数個の前記固定具の各々では、上述したようにして、前記第1係止部と前記第2係止部が前記壁面に係止されていると共に、前記係合壁が、前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の対応する前記被係合部と係合せしめられていて、それによって前記物品取付用部材が前記所望の位置に固定されている。従って、本発明の物品取付用部材の固定具について上述したのと同じ理由により、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を簡単な作業により十分な機械的強度で固定することができる。この機械的強度としては、前記物品取付用部材の重量だけでなく、後に前記物品取付用部材に取り付けられると想定される1又は2以上の種々の物品(被取付物品)の重量をも含めた総重量を支持するのに十分な機械的強度を実現できることが、本発明者により確認済みである。
本発明の物品取付用部材の固定構造は、上述した効果に加えて、以下のような効果も有する。
すなわち、本発明の物品取付用部材の固定構造を用いれば、上述したように、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、複数個の前記固定具を用いて、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材を使って、所望の物品を任意に取り付けることが可能となる。よって、本発明の物品取付用部材の固定構造では、上述した特許文献1の物品取付具や特許文献2の物品固定構造のような、「石膏ボードアンカー」を使用せずにフックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品等を使用しなくても、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して所望の物品を取り付けることが可能である、という効果がさらに得られる。
さらに、本発明の物品取付用部材の固定構造を用いれば、上述したように、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、複数個の前記固定具を用いて、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材を使って、所望の物品を所望の数だけ任意に取り付けることが可能となる。すなわち、所望の物品は、前記壁面に直接的に固定されるのではなく、当該固定具を用いて前記壁面に固定された前記物品取付用部材に固定されるため、前記物品取付用部材の形状や材質を適宜選定することにより、前記壁面に所望の物品をネジや釘を用いて機械的に取り付けたり、磁力等を用いて物理的に取り付けたりすることが可能である。例えば、前記物品取付用部材として木製の板材を使用すれば、例えばフック、ハンガー等の物品をネジや釘を用いて機械的に取付可能であるし、前記物品取付用部材として鉄製の板材を使用すれば、例えば磁力を用いてフック、ハンガー等の物品を物理的に取付可能となる。しかも、取り付ける物品の個数は、前記物品取付用部材の大きさや耐重量(限界許容重量)に応じて許容される値まで増やすことができる。
よって、本発明の物品取付用部材の固定構造では、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して取付可能な物品の種類と数の双方を、従来よりも大幅に拡大することが可能である、という効果がさらに得られる。
さらに、本発明の物品取付用部材の固定構造を用いれば、上述したように、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材を使って、所望の物品を所望の数だけ任意に取り付けることが可能となる。これは、石膏ボード等からなる脆弱な壁面を有する建築物の使用者や購入者にとっては、当該固定具を購入してそれを前記壁面に固定する簡単な作業をするだけで、日常生活での利便性が飛躍的に高まることを意味する。
また、これは、この種の建築物の建築に携わる建築業者にとっては、内装工事の際に、当該固定具を石膏ボード等からなる脆弱な壁面の適当な箇所に設置する作業を追加するだけで、(多少の追加コストはかかるが、)この種の建築物の使用者や購入者にとっての「日常生活の利便性向上」という長所・利点が付加されることを意味する。従って、安価であるが非常に丈夫であり、しかも断熱性・遮音性が高いという特性を持つ石膏ボード(やその類似物)を使用した建築物に関し、広告・宣伝では潜在顧客に対し、「ネジや釘を用いた物品の取付が困難」という石膏ボード(やその類似物)の持つ難点が解消されるだけでなく、「石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品を使用しなくても、壁面に直接、所望の物品をいくつでも取り付けできる」という高い利便性を訴求できることになる。これは、建築業者にとっても、利便性が高いことを意味する。
よって、本発明の物品取付用部材の固定構造では、石膏ボード等からなる脆弱な壁面を有する建築物の使用者や購入者だけでなく、この種の建築物の建築に携わる建築業者に対しても、高い利便性が提供される、という効果もさらに得られる。
(12) 本発明の物品取付用部材の固定構造の好ましい例では、前記物品取付用部材が木製、鉄製又は合成樹脂製の板状部材とされる。
この例では、前記物品取付用部材が木製の板状部材である場合は、ピンや釘を用いて機械的に、前記物品取付用部材が鉄製の板状部材である場合は、磁力を用いて物理的に、前記物品取付用部材が合成樹脂製の板状部材である場合は、粘着剤を用いて物理的に、1又は複数の所望の物品(例えばフック、ハンガー等び)を前記物品取付用部材に取り付けることが可能であるから、前記壁面が実際は石膏ボードよりなるものであるにもかわらず、前記壁面が木製又は鉄製のものである場合と同様にして、1又は複数の所望の物品(例えばフック、ハンガー等)を自由に取り付けることが可能となる、という利点が得られる。
(13) なお、本発明において、「固定具」の素材は、前記物品取付用部材の重量だけでなく、後に前記物品取付用部材に取り付けられると想定される1又は2以上の種々の物品(被取付物品)の重量をも含めた総重量を支持するのに十分な機械的強度を実現できる剛性が得られるものであれば、任意に設定可能である。例えば、剛性、耐衝撃性、加工容易性のすべてにおいて優れているABS樹脂や、ABS樹脂に近似する物性を持つ合成樹脂を用いるのが好ましいが、これらに限定されるものではない。これら以外の合成樹脂も使用可能であるし、金属材料も使用可能である。
本発明において、「物品取付用部材」とは、所望の物品(以下、被取付物品ともいう)が取り付けられる部材を意味し、その形状や材質は任意である。所望の物品は、ピンや釘や磁力等を用いて「物品取付用部材」に直接取り付けられたり、適当な部材や器具を介して「物品取付用部材」に間接的に取り付けられたりするが、いずれの方法で取り付けられてもよい。
「物品取付用部材」は、前記壁面に固定されることを考慮すると、板状又は略板状とされるのが通常である。しかし、板状又は略板状状には限定されず、「物品取付用部材」が固定される前記壁面の所望の場所に応じて、板状以外の任意の形状としてもよいことは言うまでもない。
「物品取付用部材」の材質は、好ましくは、木製又は鉄製の板状部材とされる。これは、前記壁面には、所望の物品をピンや釘を用いて機械的に取り付けることが多いからであり、また、その点を重視する場合は、木製とするのが好ましいと考えられるからである。さらに、前記壁面には、所望の物品を磁力を用いて物理的に取り付けることもしばしばあるから、その点を重視する場合は、鉄製とするのが好ましいと考えられるからである。
本発明において、「物品取付用部材」に取り付けられる「物品」とは、前記壁面にしばしば取り付けられるの任意の物品であり、例えばフックやハンガー、ラック、時計、手すり、タオル掛け等、多くの物品が当該「物品」に該当する。当該「物品」は、「物品取付用部材」に直接、ネジや釘を用いて取り付けられてもよいし、物品の取付を容易にする何らかの器具を介して取り付けられてもよい。
本発明の物品取付用部材の固定具と、当該固定具を用いた物品取付用部材の固定構造では、(a)石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を簡単な作業により十分な強度で固定することができる、(b)上述した特許文献1の物品取付具や特許文献2の物品固定構造のような、「石膏ボードアンカー」を使用せずにフックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品等を使用しなくても、石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して所望の物品を取り付けることが可能である、(c)石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対して取付可能な物品の種類と数の双方を、従来よりも大幅に拡大することが可能である、(d)石膏ボード等からなる脆弱な壁面を有する建築物の使用者や購入者だけでなく、この種の建築物の建築に携わる建築業者にも、高い利便性を提供することができる、といった効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定具の正面図である。 図1に示した物品取付用部材の固定具の背面図である。 図1に示した物品取付用部材の固定具の左側面図である。 図1に示した物品取付用部材の固定具の右側面図である。 図1に示した物品取付用部材の固定具の斜視図で、その第1側壁と第2側壁と係合壁により画定された空間の内部形状を示している。 図1に示した物品取付用部材の固定具の斜視図で、その第1側壁と第2側壁と係合壁の外形を示している。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の使用状態を示す正面図で、その第1係止部と第2係止部の各ガイド孔に釘が挿通され、その係合壁の貫通孔に木ネジが挿通された状態を示している。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の使用状態を示す右側面図で、その第1係止部と第2係止部の各ガイド孔に釘が挿通され、その係合壁の貫通孔に木ネジが挿通された状態を示している。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の使用状態を示す右側面図で、その空間に矩形板状の物品取付用部材の1つの角部(被係合部)が係合され、その第1係止部と第2係止部の各ガイド孔に挿通された釘が石膏ボードよりなる壁面に押し込まれ、その係合壁の貫通孔に挿通された木ネジが物品取付用部材にねじ込まれた状態を示している。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の使用状態(これは本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定構造でもある)を示す斜視図で、合計4個の当該固定具の空間を矩形板状の物品取付用部材の4つの角部(被係合部)にそれぞれ係合させることで、前記物品取付用部材を石膏ボードよりなる壁面に固定した状態を示している。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の使用状態(本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定構造)を示す斜視図で、図10に示した状態で石膏ボードよりなる壁面に固定された矩形板状の物品取付用部材の略中央部に、被取付物品としてのハンガーをねじ止めした状態を示している。 効果確認試験で使用した、図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の寸法を示す正面図である。 効果確認試験で使用した、図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の寸法を示す右側面図である。 効果確認試験で使用した、物品取付用部材に取り付けられたポール状フック(被取付物品)の斜視図である。 効果確認試験で使用した、物品取付用部材に取り付けられたポール状フック(被取付物品)の寸法を示す図で、(a)はその右側面図、(b)はその背面図である。 効果確認試験で使用したポール状フック(被取付物品)用固定部材の固定状況を示す写真で、(a)はピンによって壁面に固定された固定部材(比較例)を示し、(b)はタッピングネジによって壁面に固定された固定部材(本発明)を示している。 効果確認試験で使用したポール状フック(被取付物品)用固定部材の固定状況を示す写真で、(a)はピンによって壁面に固定される場合の図(比較例)を示し、(b)はタッピングネジによって壁面に固定される場合の図(本発明)を示している。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の効果確認試験で使用した躯体の構成と寸法を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその背面図である。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具の効果確認試験の試験方法を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその右側面図である。 比較例の試験方法を示す図で、(a)はその斜視図、(b)はその右側面図である。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具と比較例の効果確認試験の試験結果を示すグラフである。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具と比較例の効果確認試験の試験結果を示す表である。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具により固定される物品取付用部材を示す平面図である。 図1~図6に示した物品取付用部材の固定具で固定される物品取付用部材の他の例を示す平面図で、(a)は4つの角が面取りされた矩形板状の物品取付用部材を、(b)は4つの角が丸められた矩形板状の物品取付用部材を示している。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
(物品取付用部材の固定具の構成)
まず、本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定具1の構成について、添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る物品取付用部材の固定具1は、図1~図6に示すように、全体形状が、略直角二等辺三角形状の断面を持つ略三角筒状とされている。これは、この固定具1が、矩形板状の物品取付部材40(図10及び図23参照)の被係合部41としての1つの角部を係合させることで、石膏ボード50よりなる壁面50a(図9及び図10参照)に物品取付部材40を固定することを企図しているからである。
固定具1は、ここでは、剛性と耐衝撃性が共に高く、加工も容易なABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンを共重合して得られる合成樹脂)に近似した物性を持つ合成樹脂によって製作されているが、当該樹脂に限定されるわけではない。当該樹脂と同様の特性(剛性、耐衝撃性、加工容易性等)を持つ他の合成樹脂によっても製作可能であることは言うまでもない。
本実施形態に係る固定具1は、直角二等辺三角形状で板状の係合壁11を一面(表面、すなわち、壁面50aに固定した状態で壁面50aとは反対側の面)に有している。係合壁11とは反対側の面(裏面、すなわち、壁面50aに固定した状態で壁面50aと同じ側の面)には、係合壁は存在せず、外部に開放されている。係合壁11は、図1に示したように、直角11-4を挟む2つの等しい辺11-1及び11-2と、直角11-4に対向する斜辺11-3とを有している。
係合壁11の直角11-4を挟む一方の辺11-1に対応する側縁には、矩形板状の第1側壁12の係合壁11に近い側の端縁が接続されている。係合壁11の前記側縁(直角11-4を挟む一方の辺11-1に対応する側縁)は、第1側壁12が接続される第1接続部として機能する。第1側壁12と係合壁11の接続の角度は直角である。係合壁11の直角11-4を挟む他の辺11-2に対応する側縁には、矩形板状の第2側壁13の係合壁11に近い側の端縁が接続されている。係合壁11の前記側縁(直角11-4を挟む他の辺11-2に対応する側縁)は、第2側壁13が接続される第2接続部として機能する。第2側壁13と係合壁11の接続の角度も直角である。係合壁11の直角11-4に対向する斜辺11-3に対応する側縁には、側壁は接続されておらず、外部に開放されている。
第1側壁12は、係合壁11に対して直交していると共に、係合壁11の直角11-4を挟む辺11-1に対応する側縁(第1接続部)に沿って延在している。第2側壁13は、係合壁11に対して直交していると共に、係合壁11の直角11-4を挟む辺11-2に対応する側縁(第2接続部)に沿って延在している。さらに、第1側壁12の係合壁11の直角11-4の側の端縁と、第2側壁13の係合壁11の直角11-4の側の端縁とは、係合壁11の直角11-4に対応する箇所において相互に接続されている。第1側壁12と第2側壁13の当該端縁同士の接続の角度は直角である。このようにして、係合壁11と第1側壁12と第2側壁13によって画定された領域には、直角二等辺三角形状の断面を持つ略三角柱状の空間Sが形成されている。
上述したようにして固定具1に形成された空間Sの大きさは、後述する矩形板状の物品取付部材40(図23参照)の被係合部41としての1つの角部(これは直角二等辺三角形状の断面を持つ三角柱状である)を空間Sに挿入することが可能であり、且つ、挿入された被係合部41(前記角部)が係合壁11と第1側壁12と第2側壁13とによって3方向から係合・保持されるような大きさに設定されている。なお、被係合部41(前記角部)は、必ずしも、係合壁11と第1側壁12と第2側壁13とによって3方向から係合・保持されなくてもよい。壁面50aから脱落しないように被係合部41を主として支持するのは、係合壁11であるから、係合壁11が被係合部41と何らかの形で係合していることは必須であるが、第1側壁12と第2側壁13の双方、又は、第1側壁12と第2側壁13のいずれか一方は、必ずしも、被係合部41と係合していなくてもよい。
第1側壁12の係合壁11とは反対側(固定具1の裏面側)の端部には、第1係止部14が、第1側壁12から直角に外方に向かって少し突出した形状で形成されている。第1係止部14は、ここでは、第1側壁12の外面に沿って一定の幅で延在する帯状とされていて、第1側壁12と一体的に形成されている。第1係止部14には、第1側壁12の外面に沿って、釘20を挿通するための3つの直線状のガイド孔14aが、間隔をあけて並列形成されている。これら3つのガイド孔14aの係合壁11の側(固定具1の表面側)にある開口部は、第1側壁12の外側に位置しているが、当該ガイド孔14aの係合壁11とは反対側にある開口部は、第1側壁12の係合壁11とは反対側にある端部の近傍に位置している。つまり、これら3つのガイド孔14aは、係合壁11の側にある前記開口部から係合壁11とは反対側にある前記開口部に向かって少し傾斜しているのである。その結果、これら3つのガイド孔14aに固定具1の表面側から挿通された釘20は、図7~図9に示すように、第1側壁12に対して斜めに押し込まれて、釘20の先端部が第1側壁12の内側に入り込み、空間Sと重なる状態となる。
なお、釘20が第1側壁12に対して斜め内側に傾斜して押し込まれるようになっているため、対応するガイド孔14aに挿通された釘20の頭部は、常に、第1側壁12から外方に向かって少し離れた箇所に位置し、第1側壁12が邪魔にならない。従って、釘20の挿入作業とその押し込み(打ち込み)作業が容易であるという利点がある。
第1係止部14の係合壁11とは反対側の端部は、第1側壁12の係合壁11とは反対側の端部と同一の平面内に位置している。換言すれば、第1係止部14の係合壁11とは反対側の端部は、第1側壁12の係合壁11とは反対側の端部と面一となっている。また、第1係止部14の係合壁11の側の端部は、テーパー面となっており、当該テーパー面は、第1側壁12の外面に対して鈍角をなしている。これは、これら3つのガイド孔14aに挿通された釘20が、第1側壁12に対して斜めに押し込まれるようになっていることを考慮し、対応するガイド孔14aに挿通された釘20の頭部のほぼ全体が、前記テーパー面に密着して停止するようにするためである。このため、第1係止部14に接触するまで押し込まれなかった釘20の頭部に指等を引っ掛けたりして生じる怪我を防止できる、という利点もある。
第2側壁13の係合壁11とは反対側(固定具1の裏面側)の端部には、第1側壁12の場合と同様に、第2係止部15が、第2側壁13から直角に外方に向かって少し突出した形状で形成されている。第2係止部15は、ここでは、第2側壁13の外面に沿って一定の幅で延在する帯状とされていて、第2側壁13と一体的に形成されている。第2係止部15には、第2側壁13の外面に沿って、釘20を挿通するための3つのガイド孔15aが、間隔をあけて並列形成されている。これら3つのガイド孔15aの係合壁11の側(固定具1の表面側)にある開口部は、第2側壁13の外側に位置しているが、当該ガイド孔15aの係合壁11とは反対側にある開口部は、第2側壁13の係合壁11とは反対側にある端部の近傍に位置している。つまり、これら3つのガイド孔15aは、係合壁11の側にある前記開口部から係合壁11とは反対側にある前記開口部に向かって少し傾斜しているのである。その結果、これら3つのガイド孔15aに固定具1の表面側から挿通された釘20は、図7~図9に示すように、第2側壁13に対して斜めに押し込まれて、釘20の先端部が第2側壁12の内側に入り込み、空間Sと重なる状態となる。
なお、第1側壁12の場合と同様に、釘20が第2側壁13に対して斜め内側に傾斜して押し込まれるようになっているため、対応するガイド孔15aに挿通された釘20の頭部は、常に、第2側壁13から外方に向かって少し離れた箇所に位置し、第2側壁13が邪魔にならない。従って、釘20の挿入作業とその押し込み(打ち込み)作業が容易であるという利点もある。
第2係止部15の係合壁11とは反対側の端部は、第2側壁13の係合壁11とは反対側の端部と同一の平面内に位置している。換言すれば、第2係止部15の係合壁11とは反対側の端部は、第2側壁13の係合壁11とは反対側の端部と面一となっている。また、第2係止部15の係合壁11の側の端部は、テーパー面となっており、当該テーパー面は、第2側壁13の外面に対して鈍角をなしている。これは、これら3つのガイド孔15aに挿通された釘20が、第2側壁13に対して斜めに押し込まれるようになっていることを考慮し、対応するガイド孔15aに挿通された釘20の頭部のほぼ全体が、前記テーパー面に密着して停止するようにするためである。このため、第2係止部15に接触するまで押し込まれなかった釘20の頭部に指等を引っ掛けたりして生じる怪我を防止できる、という利点もある。
上述したように、第1側壁12と第2側壁13は、それぞれ、係合壁11の直角11-4を挟む二辺11-1(第1接続部)及び11-2(第2接続部)に沿って延在していて、相互に直交している。第1係止部14と第2係止部15も、それぞれ、係合壁11の直角11-4を挟む二辺11-1(第1接続部)及び11-2(第2接続部)に沿って延在しており、相互に直交している。従って、3つのガイド孔14aに挿通された合計3本の釘20は、第1側壁12に対して斜めに押し込まれて、それらの釘20の先端部が第1側壁12の内側に入り込み、また、3つのガイド孔15aに挿通された合計3本の釘20は、第2側壁13に対して斜めに押し込まれて、それらの釘20の先端部が第2側壁13の内側に入り込むため、合計6本の釘20の先端部は空間Sと重なる位置に配置されることになる。
第1側壁12には切欠部12aが形成され、第2側壁13には切欠部13aが形成されている。これらの切欠部12a及び13aは、空間Sに係合・保持された物品取付部材40の角部を、固定具1の外部から視認できるようにするために設けられている。従って、そのような視認が不要である場合は、切欠部12a及び13aの省略が可能である。
係合壁11の直角11-4に対応する角部には、断面が矩形の突起16が形成されている。突起16は、係合壁11に平行な平面内で、外方に向かって、斜辺11-3に直交する方向に突出している。突起16は、石膏ボード50よりなる壁面50aに固定具1を用いて物品取付部材40を固定した後に、固定具1の表面を覆う化粧用キャップ部材(図示せず)を係止するために設けられている。この化粧用キャップ部材は、固定具1が釘20によって壁面50aに係止された時に、物品取付部材40の表面40aの側に露出するため、看者(使用者等)に悪印象を与える恐れがある恐れがあることを考慮し、係止後の固定具1の外観の見た目を良くするために付加されるものであるが、本発明との関係が薄いため、それについての説明は省略する。
(物品取付用部材の構成)
以上のような構成を持つ固定具1によって壁面50aに固定される物品取付部材40の例を、図23に示す。同図から分かるように、物品取付部材40は、本実施形態では、矩形板状とされている。物品取付部材40の矩形で平坦な表面40aは、室内等に露出して種々の物品(被取付物品)が取り付けられる面であり、物品取付部材40の矩形で平坦な裏面、つまり表面40aの反対側の面は、壁面50aに対向・接触せしめられる面である。物品取付部材40は、表面40aの周囲に4つの側面、すなわち、上位側面40b、左側面40c、下位側面40d及び右側面40eを有している。物品取付部材40の4つの角部の各々は、固定具1と係合せしめられる被係合部41とされている。物品取付部材40は、図10に示したように、その裏面の全体が壁面50aに対向・接触せしめられた状態で、4つの固定具1によって壁面50aに固定される。
物品取付部材40の他の例を図24(a)及び(b)に示す。
図24(a)の例は、図23に示した物品取付部材40の4つの角部(被係合部41)を面取りした形状を有している。この例では、被係合部41の角が面取りされているため、被係合部41を固定具1の空間Sに挿入した時に、被係合部41が係合壁11の直角11-4に対応する箇所に接触することがない。この場合でも、空間Sに挿入された被係合部41は、固定具1の係合壁11と第1側壁12と第2側壁13とによって3方向から係合・保持される構成になっているため、図23に示した物品取付部材40の場合と同様にして、固定具1を用いて石膏ボード50よりなる壁面50aに固定されることができる。
図24(b)の例は、図23に示した物品取付部材40の4つの角部(被係合部41)を丸く落とした(除去した)形状を有している。この例でも、図24(a)に示した例と同様に、固定具1を用いて石膏ボード50よりなる壁面50aに固定されることができる。
(物品取付用部材の固定具の使用形態)
次に、上述した構成を有する本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定具1の使用形態について説明する。
本実施形態に係る固定具1の使用形態の説明の前提として、図9に示すように、住宅やオフィスビル等の内壁として、石膏ボード50が垂直方向に固定されており、従って、石膏ボード50よりなる壁面50aが垂直方向に形成されている、と仮定する。そして、固定具1を合計4個用いることで、矩形板状の物品取付部材40(図10及び図23参照)を垂直な壁面50aの所望の箇所に固定する場合を考える。
上述したように、本実施形態に係る固定具1の空間Sは、このような形状の物品取付部材40の被係合部41としての1つの角部(これは直角二等辺三角形状の断面を持つ三角柱状である)を、係合壁11の斜辺11-3に対応する側縁にある開口と、係合壁11とは反対側(固定具1の裏面側)にある開口とを介して、挿入することが可能であり、且つ、挿入された被係合部41(前記角部)が、係合壁11と第1側壁12と第2側壁13とによって係合・保持されるように、その形状及び大きさが調整されている。
まず、石膏ボード50よりなる垂直な壁面50aにおいて、所望の設置箇所に矩形板状の物品取付部材40を仮に押し当てて、物品取付部材40の被係合部41としての角部が配置される位置(4箇所)に、鉛筆等でL字状の印を付ける。こうして、壁面50aにおいて物品取付部材40の4つの被係合部41の位置決めをするのである。
次に、物品取付部材40を壁面50aから引き離してから、物品取付部材40の4つの被係合部41に第1~第4の固定具1の空間Sをそれぞれ挿入して係合させる。この時、物品取付部材40の被係合部41の各々を挟む2つの側面(例えば、上位側面40bと左側面40c)が、対応する固定具1の係合壁11の直交配置された第1側壁12及び第2側壁13の内面にそれぞれ接するようにして、当該対応する固定具1の係合壁11とは反対側にある開口面と、その係合壁11の斜辺11-3に対応する側縁にある開口とを介して、当該被係合部41がその空間Sに押し込まれるようにする。
そして、その係合状態を保持しながら、各々の固定具1の係合壁11に設けられた貫通孔11aに、係合壁11の外側から木ネジ30をねじ込み、第1~第4の固定具1を物品取付部材40の対応する被係合部41にそれぞれ固定する。このとき、各々の木ネジ30の先端部は物品取付部材40の内部に入り込むため、4つの固定具1は物品取付部材40の4つの対応する被係合部41にそれぞれ固定される。この状態では、各々の被係合部41は、対応する固定具1の係合壁11と共に、その第1側壁12及び第2側壁13にも係合しているから、各々の被係合部41が係合壁11のみと係合している場合よりも、各々の被係合部41を壁面50aに固定する強度と安定性が高まり、好ましい。
続いて、4つの固定具1が対応する4つの被係合部41にそれぞれ固定された物品取付部材40を、先ほど壁面50aに付けた4つのL字状の印を参照しながら、物品取付部材40の位置と姿勢を調整し、壁面50aの所望の設置箇所に押し当てる。
その後、例えば、物品取付部材40の左上(上位側面40bと左側面40cに挟まれた角部)に配置された第1の固定具1について、その第1係止部14の3つのガイド孔14aと第2係止部15の3つのガイド孔15aのいずれか1つに、第1の釘20をその先端部が壁面50aに届く程度まで挿し込む。そして、当該釘20の頭部を適当な工具(例えば小型ハンマーや専用治具等)で叩き、当該釘20を壁面50aに仮に押し(打ち)込む。
以後、同様にして、第1の固定具1の第1係止部14と第2係止部15の残った5つのガイド孔14a及び15aのそれぞれに、第2~第6の釘20をその先端部が壁面50aに届く程度まで挿し込み、当該釘20の頭部を前記工具で叩いて、当該第2~第6の釘20を壁面50aに仮に押し(打ち)込む。
最後に、第1の固定具1に係る前記第1~第6の釘20を前記工具でさらに叩いて、これらの釘20の頭部が第1係止部14又は第2係止部15の対応するテーパー面に密着するまで、押し(打ち)込む。これにより、押し(打ち)込んだ第1~第6の釘20によって、第1の固定具1の第1係止部14と第2係止部15が壁面50aに係止されるため、第1の固定具1それ自体も壁面50aに固定されることになる。これで、第1の固定具1の壁面50aへの固定は完了である。
以上のような工程を経ることで、第1の固定具1に係る第1~第6の釘20の先端部は、壁面50aを貫通して石膏ボード50の内部に深く入り込む。この時、第1~第3の釘20は、第1係止部14の対応するガイド孔14aに案内されて、石膏ボード50の内部に第1側壁12に対して斜め内側に入り込み、さらに、第4~第6の釘20は、第1係止部14に対して直交配置された第2係止部15の対応するガイド孔15aに案内されて、石膏ボード50の内部に第2側壁12に対して斜め内側に入り込む。しかも、壁面50a上において、第4~第6の釘20の並列方向は第1~第3の釘20の並列方向に直交している。従って、物品取付部材40の当該被係合部41(角部)は、第1の固定具1によって十分に高い強度で壁面50aに保持されることができる。さらに、物品取付部材40の重量だけでなく、後に物品取付部材40の表面40aに取り付けられる種々の物品(例えば、取付金具60と棒状ハンガー70)の重量をも、十分に保持できる強度とすることができる。
例えば、物品取付部材40に対して設定される耐重量(限界許容重量)に応じて、第1の固定具1に使用する釘20の総数、あるいは、個々の釘20の強度(例えば、直径や全長、材質等)、又はそれらの双方を調整したり、固定具1それ自体の剛性や耐衝撃性、耐久性等を調整したりすることで、物品取付部材40の耐重量(限界許容重量)を超える強度を、容易に実現することができる。
次に、第2の固定具1についても、上記と同様にして壁面50aに固定する、すなわち、この段階では、物品取付部材40の1つの被係合部41(角部)が第1の固定具1によって壁面50aに固定されているから、物品取付部材40は第1の固定具1のみによって壁面50aに保持された状態にある。そこで、第2の固定具1について、上記と同様にして、第1~第6の釘20によって順次、固定していけばよい。
例えば、物品取付部材40の右上(上位側面40bと右側面40eに挟まれた角部)に配置された第2の固定具1について、その第1係止部14の3つのガイド孔14aと第2係止部15の3つのガイド孔15aのいずれか1つに、第1の釘20をその先端部が壁面50aに届く程度まで挿し込む。そして、当該釘20の頭部を前記工具で叩き、当該釘20を壁面50aに仮に押し(打ち)込む。
以後、同様にして、第2の固定具1の第1係止部14と第2係止部15の残った5つのガイド孔14a及び15aのそれぞれに、第2~第6の釘20をその先端部が壁面50aに届く程度まで挿し込み、当該釘20の頭部を前記工具で叩いて、当該第2~第6の釘20を壁面50aに仮に押し(打ち)込む。
最後に、第2の固定具1に係る前記第1~第6の釘20を前記工具でさらに叩いて、これらの釘20の頭部が第1係止部14又は第2係止部15の対応するテーパー面に密着するまで、押し(打ち)込む。これにより、第2の固定具1の第1係止部14と第2係止部15が第1~第6の釘20によって壁面50aに係止されるため、第2の固定具1それ自体も壁面50aに固定されることになる。これで、第2の固定具1の壁面50aへの固定が完了する。
さらに続いて、例えば、物品取付部材40の左下(左側面40cと下位側面40dに挟まれた角部)に配置された第3の固定具1について、上記と同様にして、第3の固定具1に係る第1~第6の釘20を、これらの釘20の頭部が第1係止部14又は第2係止部15の対応するテーパー面に密着するまで、押し(打ち)込む。これにより、第3の固定具1の第1係止部14と第2係止部15が第1~第6の釘20によって壁面50aに係止されるため、第3の固定具1それ自体も壁面50aに固定されることになる。これで、第3の固定具1の壁面50aへの固定が完了する。
最後に、例えば、物品取付部材40の右下(下位側面40dと右側面40eとに挟まれた角部)に配置された第4の固定具1について、上記と同様にして、第4の固定具1に係る第1~第6の釘20を押し(打ち)込む。これにより、第4の固定具1の第1係止部14と第2係止部15が第1~第6の釘20によって壁面50aに係止されるため、第4の固定具1それ自体も壁面50aに固定されることになる。これで、第4の固定具1の壁面50aへの固定が完了する。
以上のようにして、合計24本の釘20を用いて第1~第4の固定具1を壁面50aに固定する作業が完了すると、物品取付部材40は、その4つの被係合部41(角部)に配置された第1~第4の固定具1によって、図10に示すような状態で、壁面50aに固定される。この状態では、第1~第4の固定具1によって、物品取付部材40の4つの被係合部41が十分な強度で壁面50aに保持される。しかも、その強度は、物品取付部材40の重量に、後に物品取付部材40の表面40aに取り付けられる種々の物品(例えば、取付金具60と棒状ハンガー70)の重量を加えた総重量を、安定して保持するに十分なものとなる。
なお、図10に示された、物品取付部材40が4つの固定具1によって壁面50aに固定された構造は、本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定構造をも示している。
図10の状態では、矩形板状の物品取付部材40が、その4つの被係合部41(角部)に配置された第1~第4の固定具1によって、壁面50aに固定されているが、こうして固定された物品取付部材40の表面40aには、例えば、図11に示すように、取付金具60を介して所望の物品、例えば棒状ハンガー70、が取り付けられる。この場合、まず、物品取付部材40に取付金具60がネジ61によって固定され、その後、そうして固定された取付金具60に棒状ハンガー70が取り付けられる。あるいは、棒状ハンガー70が先に取付金具60に取り付けられ、その後、棒状ハンガー70を備えた取付金具60が物品取付部材40にネジ61によって固定されるようにしてもよい。なお、必要に応じて、例えば、物品取付部材40のサイズを拡大する等により、単一つの物品取付部材40に複数の物品を同時に取り付けできるようにしてもよい。
物品取付部材40に取り付けられる物品(被取付物品)は、図11に示したような棒状ハンガー70に限定されず、これ以外の任意の物品(例えば、棚、フック、手すり、タオル掛け、時計、ラック等)を取付可能であることは言うまでもない。また、取付金具60についても、図11に示したものに限定されず、これ以外の任意の取付部材を使用可能であることは言うまでもない。
さらに言えば、石膏ボードよりなる壁面50aは、ネジや釘を用いた物品の取付が困難であるが、本実施形態では、4つの固定具1により壁面50aに木製の物品取付用部材40が固定されているため、上述した特許文献1の物品取付具や特許文献2の物品固定構造のような、「石膏ボードアンカー」を使用せずにフックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品等を使用する必要がない。ネジや釘を用いて木製等の壁面に取付可能な多くの物品を、そのまま、石膏ボードよりなる壁面50a(具体的には、物品取付部材40の表面40a)に取り付け可能であるのは、非常に便利である。
(効果確認試験)
本発明者は、以上説明した構成を持つ本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定具1を実際に製作し、その固定強度を確認するために試験(効果確認試験)を行った。そこでは、株式会社島津製作所製の精密万能試験機AG-X 50kNを用いて、固定具1の固定強度を室温(約20℃)にて測定した。併せて、比較例(後述)についても、同様の試験を行った。
試験要領は次のとおりとした。
(本発明の一実施形態に係る固定具1の試験)
本発明の一実施形態に係る固定具1は、図1~図6に示した構成を有しており、図12及び図13に示すような寸法で、ABS樹脂に近似した物性を持つ合成樹脂より、3Dプリンタを用いて製作した。
図12及び図13から分かるように、当該試験のために製作した固定具1は、全厚(全高)が14mmである。その直角二等辺三角形状の係合壁11は、厚さが1.5mm、直角11-4を挟む二つの辺11-1と11-2の長さが、いずれも32mmである。係合壁11の、係合壁11の貫通孔11aの直径は3.5mmである。第1側壁12と第2側壁13は、いずれも、厚さが1.5mm、高さが12.5mm(=14-1.5)である。第1係止部14と第2側壁15は、いずれも、厚さ(高さ)が4mm~2.5mm(テーパー面があるため)であり、第1側壁12又は第2側壁13からの外向きの突出量が3.5mmである。ガイド孔14aと15aの傾斜角は、いずれも、係合壁11に垂直な方向に対し30度である。
建築物の躯体として、矩形状に組まれたパイン集成材からなる枠材の一方の開口面に、標準石膏ボード50を固定して、当該開口面を塞いだものを用意した。前記枠材(躯体)の他方の開口面は、開放したままとした。前記躯体の具体的な構造と寸法は、図18に示す通りとした。すなわち、図18に示すように、石膏ボード50(吉野石膏製)は、縦横450mmの正方形で、その厚さは12.5mmである。前記躯体を構成する左右の縦板は、それぞれ、縦450mm、横113mmの長方形状で、厚みは25mmである。前記躯体を構成する上下の横板は、それぞれ、縦400mm、横90mmの長方形状で、厚さは25mmである。前記躯体に固定された石膏ボード50よりなる壁面50aの中央部には、図19(a)及び(b)に示すように、物品取付用部材40として縦横250mmの正方形で、厚みが12mmのJAS認定構造用合板を、本発明の一実施形態に係る固定具1を4つ用いて固定した。
物品取付用部材40としてのJAS認定構造用合板の中央部には、壁面50aに対して直角となるように、物品取付用部材40に取り付けられる物品の例として、市販のポール状フック(合成樹脂製)を取り付けた。当該フックの構造と寸法は、図14及び図15に示した通りである。すなわち、円板状の基部と、同じく円板状の先端部と、前記基部と前記先端部の間に形成された円柱状の保持部とを備えている。前記基部は、直径45mm、高さ11.5mmである。前記先端部は、直径37mm、高さ8mmである。前記保持部は、直径30mm、高さ44.7mmである。
図14及び図15に示した前記ポール状フックは、その本体(フック本体)を、図16(b)及び図17(b)に示すような構成を持つ専用の固定部材を用いて、物品取付用部材40としてのJAS認定構造用合板の中央部に固定した。その際に、当該フックに付属のタッピングネジではなく、別途用意した市販の「木材用サラ頭タッピングビス 3mm×12mm」を2本用いた。これは、付属のタッピングネジの全長が長いため、物品取付用部材40(前記構造用合板)を貫通して石膏ボード50にまで到達してしまったからである。石膏ボード50を貫通しないように、前記木材用サラ頭タッピングビスを代替使用したものである。
図14及び図15の前記ポール状フックの前記フック本体を前記固定部材に係止する際には、次のようにした。すなわち、物品取付用部材40(前記構造用合板)に固定された専用の前記固定部材は、図16(b)及び図17(b)に示すように、その左右両側の外縁が平行になっていて、その全体が上下方向に延在する「突条」を形成している。他方、前記フック本体の底面(円板状の前記基部の裏面)には、図15(a)及び(b)に示すように、「縦溝」(上下方向に延びる窪み)が形成されており、当該「縦溝」が前記固定部材の前記「突条」に嵌合するようになっている。そこで、当該「縦溝」の下端を、前記固定部材の前記「突条」の上端から前記「突条」に嵌合させながら下方に押し込むと、当該「縦溝」は前記「突条」に嵌合しながら下降するが、当該「縦溝」の上端のストッパー部(図15(b)参照)が前記「突条」の上端の当接部(図16(b)及び図17(b)参照)に当接し、それ以上の下降ができなくなる。こうして、前記フック本体は、その停止位置において、前記固定部材によって確実に、物品取付用部材40(前記構造用合板)に保持・固定される(図19(a)及び(b)参照)。前記フック本体の前記固定部材への係止は、このようにして行った。
物品取付用部材40(前記構造用合板)の中央部に前記ポール状フックが固定された前記躯体は、図19(a)及び(b)に示すようにして、前記精密万能試験機の定盤上に固定した。具体的には、水平に配置された前記定盤上に、石膏ボード50の壁面50aに対して垂直となるように前記躯体を固定した。その固定には、2つの棒状の連結部材と4本の六角ボルトを用いた。2つの前記連結部材は、前記躯体の上端面に間隔をおいて配置した。さらに、2本の六角ボルトは、前記躯体の前方に配置して、それらの上端部を対応する前記連結部材の前端部に係合させ、前記六角ボルトの前記上端部に六角ナットをそれぞれねじ込んで固定した。同様に、他の2本の六角ボルトは、前記躯体の後方に配置して、それらの上端部を対応する前記連結部材の後端部に係合させ、前記六角ボルトの前記上端部に六角ナットを、それぞれ、ねじ込んで固定した。この時の状態は、図19(a)及び(b)に示す通りである。
以上のようにして準備を完了した後、前記精密万能試験機により、図14及び図15に示した前記ポール状フックの中央の円柱状の前記保持部(前記基部と前記先端部の間にある部分)の中心に対し、鉛直下向きの荷重を連続的に印加した(図19(b)の矢印A参照)。そして、最大荷重に達した後、荷重が最大荷重の60%に低下するまで、又は、変位が10mm以上に達するまで、鉛直下向きの荷重の印加を継続した。
(比較例の試験)
上述した本発明に係る固定具1の試験結果と比較するため、比較例について、同様の試験を行った。比較例の試験では、上述した本発明に係る固定具1に対する試験で用いたのと同様の構成を持つ躯体を使用した。比較例の試験で使用した躯体は、上述した本発明に係る固定具1の試験で使用された前記躯体と同様に、矩形状に組まれたパイン集成材からなる枠材の一方の開口面に、標準石膏ボード50を固定して当該開口面を塞いだものを用いた。前記枠材(躯体)の他方の開口面は、開放したままとした。前記躯体の具体的な構造と寸法は、図18に示す通りとした。ただし、上述した本発明に係る固定具1の試験で使用された前記躯体とは異なり、前記躯体に固定された石膏ボード50よりなる壁面50aの中央部には、物品取付用部材40としてのJAS認定構造用合板は固定しなかった。従って、比較例の試験では、前記躯体に固定された石膏ボード50よりなる壁面50aの全体が露出したものを使用した(図20(a)及び(b)参照)。
前記躯体に固定された石膏ボード50の中央部には、壁面50aに対して直角となるように、上述した本発明に係る固定具1の試験で使用されたのと同一の市販のポール状フック(合成樹脂製)を取り付けた。当該フックの構造と寸法は図14及び図15に示した通りである。
図14及び図15に示した前記ポール状フックは、その本体(フック本体)を、図16(a)及び図17(a)に示すような構成を持つ専用の固定部材を用いて、石膏ボード50の中央部に固定した。その際に、当該フックに付属の専用ピンを8本用いた。
図14及び図15の前記ポール状フックの前記フック本体を前記固定部材に係止する際には、本発明に係る固定具1の場合と同様に、前記フック本体の底面の前記「縦溝」の下端を、前記固定部材の前記「突条」の上端から前記「突条」に嵌合させながら下方に押し込み、当該「縦溝」を前記「突条」に嵌合しながら、当該「縦溝」の上端のストッパー部(図15(b)参照)が前記「突条」の上端の当接部(図16(b)及び図17(b)参照)に当接するまで、下降させた。これにより、前記フック本体は、その停止位置において、前記固定部材によって確実に、壁面50aに保持・固定された(図20(a)及び(b)参照)。
前記石膏ボード50の壁面50aの中央部に前記ポール状フックが固定された前記躯体は、図20(a)及び(b)に示すようにして、前記精密万能試験機の定盤上に固定した。その固定方法は、上述した本発明に係る固定具1の試験で使用されたのと同一とした。
以上のようにして準備を完了した後、前記精密万能試験機により、図14及び図15に示した前記ポール状フックの中央の円柱状の前記保持部(前記基部と前記先端部の間にある部分)の中心に対し、鉛直下向きの荷重を連続的に印加した(図20(b)の矢印B参照)。そして、最大荷重に達した後、荷重が最大荷重の60%に低下するまで、又は、変位が10mm以上に達するまで、鉛直下向きの荷重の印加を継続した。これは、上述した本発明に係る固定具1の試験と同一である。
(試験結果)
以上のようにして行った効果確認試験の試験結果を図21及び図22に示す。この試験結果から明らかなように、上述した本発明に係る固定具1の試料1では、444.26Nの最大荷重が得られており、試料2では488.45N、試料3では498.88Nの最大荷重が得られている。いずれも、石膏ボード50等からなり、ネジや釘を用いた物品の取付が困難な脆弱な壁面50aに対し、所望の物品をネジや釘を用いて機械的に固定したり、磁力等を用いて物理的に固定したりするのには十分な強度である。また、最大変位は、前記試料1では8.87mm、前記試料2では8.05mm、前記試料3では7.65mmとなっているが、後述するように、固定具1や物品取付用部材40(前記構造用合板)には何ら異常がなかったから、上述した本発明に係る固定具1では、この程度の変位があっても問題は生じないと推測される。
しかも、上述した本発明に係る固定具1には何ら異常は見られなかったし、物品取付用部材40(前記構造用合板)のガタやズレも生じなかった。上述した本発明に係る固定具1の前記試料1~3のいずれについても、固定具1が破壊される前に前記ポール状フックが破損したが、その原因は前記フック用の固定部材の破損によるものであった。前記固定部材はタッピングネジで強固に固定されていたため、前記タッピングネジは脱落しなかったが、その代わりに前記固定部材それ自体が破損し、結果として、前記ポール状フックの破損につながったものと推測される。
これに対し、比較例の試験においては、比較例の試料1では80.80Nの最大荷重であり、試料2では65.93N、試料3では74.85Nの最大荷重が得られている。従って、比較例における最大荷重は、本発明に係る固定具1でのそれの(1/5)~(1/6)の低さであることが分かる。また、比較例の最大変位は、前記試料1では4.32mm、前記試料2では6.77mm、前記試料3では5.47mmとなっているから、本発明に係る固定具1のそれの(1/2)~(2/3)程度であることが分かる。比較例では、前記固定部材が8本の専用ピンで固定されていたため、前記試料1~3のいずれについても、印加荷重に耐えきれず、前記専用ピンが石膏ボード50から脱落してしまい、結果として、前記フックそれ自体も脱落した。よって、比較例では、本発明に係る固定具1の最大荷重の(1/5)~(1/6)しか得られないため、重量の大きい物品は取付できないが、本発明に係る固定具1では十分大きい(比較例の約5~6倍)の最大荷重が得られるため、物品取付用部材40(前記構造用合板)の重量に、物品取付用部材40の上に取り付けられる物品(被取付物品)の重量を加算した重量、すなわち物品取付用部材40と被取付物品の総重量にも、十分に耐えられることが分かる。
なお、上述した効果確認試験は、本発明に係る固定具1の実際の使用状況を想定した状態で、合計4つの固定具1の全体による強度を測定しており、単一の固定具1による強度を測定してはいないが、何ら問題は生じないと解される。なぜならば、本発明に係る固定具1は、上記実施形態で説明したように、物品取付用部材40の形状や物品取付用部材40の被係合部40aの数に応じて、複数個の固定具1が組み合わされて使用されることを前提としたものだからである。
(物品取付用部材の固定具の効果)
以上詳細に説明したところから明らかなように、本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定具1は、上述した構成を有しているので、第1係止部14を壁面50aに接触させた状態で、第1係止部14の3つのガイド孔14aのそれぞれに挿通させた釘20を壁面50aに押し込んで、第1係止部14を壁面50aに係止し、さらに、第2係止部15を壁面50aに接触させた状態で、第2係止部15の3つのガイド孔15aのそれぞれに挿通させた釘20を壁面50aに押し込んで、第2係止部15を壁面50aに係止すると、壁面50aには、係合壁11と第1側壁12及び第2側壁13とによって形成された空間Sが配置される。空間Sは、物品取付用部材40の1つの被係合部41を受け入れ可能とされており、また、空間Sに受け入れられた物品取付用部材40の被係合部41は、係合壁11と係合せしめられるようになっている。
そこで、例えば、複数の釘20を用いて上述したようにして第1係止部14及び第2係止部15を壁面50aに係止する前に、空間Sの中で係合壁11を物品取付用部材40の被係合部41と係合せしめておけば、第1係止部14及び第2係止部15を壁面50aに係止するだけで、物品取付用部材40を壁面50aの前記所望の位置に固定することが可能となる。
あるいは、複数の釘を用いて上述したようにして第1係止部14及び第2係止部15を壁面50aに係止した後に、空間Sの中で係合壁11を物品取付用部材40の被係合部41と係合させてもよい。この場合でも、第1係止部14及び第2係止部15を壁面50aに係止するだけで、物品取付用部材40を壁面50aの前記所望の位置に固定することが可能となる。
また、第1係止部14及び第2係止部15は、それぞれ、係合壁11の互いに直交する方向に延在する辺11―1に対応する側縁(前記第1接続部)及び辺11―2に対応する側縁(前記第2接続部)に接続されていると共に、係合壁11と直交するように形成されているから、第1係止部14のガイド孔14aのそれぞれに挿通されて壁面50aに押し込まれた釘20と、第2係止部15のガイド孔15aのそれぞれに挿通されて壁面50aに押し込まれた釘20は、互いに離れた(ずれた)位置(領域)にあり、また、壁面50aの内側では互いに異なる方向に延在する。このため、固定具1は、互いに離れた(ずれた)位置(領域)において、互いに異なる方向に延在する複数の釘20によって、壁面50aに機械的に支持されることになる。従って、固定具1が壁面50aに固定される際の機械的強度は、十分なものとなる。
しかも、固定具1を壁面50aに固定するために必要なのは、複数の釘20を用いて上述したようにして第1係止部14及び第2係止部15を壁面50aに係止する作業と、空間Sの中で係合壁11を物品取付用部材40の被係合部41と係合させる作業だけである。従って、固定具1が壁面50aに固定されるために必要な作業は、簡単なものである。
よって、本実施形態に係る固定具1は、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aに対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材40を簡単な作業により十分な機械的強度で固定することができる。この機械的強度としては、物品取付用部材40の重量だけでなく、物品取付用部材40に取り付けられると想定される1又は2以上の種々の物品(被取付物品)の重量をも含めた総重量を支持するのに十分な機械的強度を実現できることが、確認されている(上述した効果確認試験を参照)。
なお、本実施形態に係る固定具1は、物品取付用部材40の被係合部41の形状及び数に応じて、2個以上組み合わせて使用するのが好ましい。物品取付用部材40を2個以上の固定具1を用いて2か所以上で固定することになるから、固定具1が1個の場合よりも高い機械的強度で壁面50aに固定されることができ、物品取付用部材40の全体としての固定強度をいっそう高めることができるからである。
本実施形態に係る固定具1は、上述した効果に加えて、以下のような効果をも有する。
すなわち、本実施形態に係る固定具1を用いれば、上述したように、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aに対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材40を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材40を使って、所望の物品を任意に取り付けることが可能となる。よって、本実施形態に係る固定具1では、上述した特許文献1の物品取付具や特許文献2の物品固定構造のような、「石膏ボードアンカー」を使用せずにフックやハンガー等の物品を石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品等を使用しなくても、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aに対して所望の物品を取り付けることが可能である、という効果がさらに得られる。
さらに、本実施形態に係る固定具1を用いれば、上述したように、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aに対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材40を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材40を使って、所望の物品を所望の数だけ任意に取り付けることが可能となる。すなわち、所望の物品は、壁面50aに直接的に固定されるのではなく、固定具1を用いて壁面50aに固定された物品取付用部材40に固定されるため、物品取付用部材40の形状や材質を適宜選定することにより、壁面50aに所望の物品をネジや釘を用いて機械的に取り付けたり、磁力等を用いて物理的に取り付けたりすることが可能である。例えば、物品取付用部材40として木製の板材を使用すれば、例えばフック、ハンガー等の物品をネジや釘を用いて機械的に取付可能であるし、物品取付用部材40として鉄製の板材を使用すれば、例えば磁力を用いてフック、ハンガー等の物品を物理的に取付可能となる。しかも、取り付ける物品の個数は、物品取付用部材40の大きさと耐重量(限界許容重量)に応じて許容される値まで増やすことができる。
よって、本実施形態に係る固定具1では、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aに対して取付可能な物品の種類と数の双方を、従来よりも大幅に拡大することが可能である、という効果がさらに得られる。
さらに、本実施形態に係る固定具1を用いれば、上述したように、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aに対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材40を十分な機械的強度で固定することができるから、こうして固定された物品取付用部材40を使って、所望の物品を所望の数だけ任意に取り付けることが可能となる。これは、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aを有する建築物の使用者や購入者にとっては、固定具1を購入してそれを壁面50aに固定する簡単な作業をするだけで、日常生活での利便性が飛躍的に高まることを意味する。
また、これは、この種の建築物の建築に携わる建築業者にとっては、内装工事の際に、固定具1を石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aの適当な箇所に設置する作業を追加するだけで、(多少の追加コストはかかるが、)この種の建築物の使用者や購入者にとっての「日常生活の利便性向上」という長所・利点が付加されることを意味する。従って、安価であるが非常に丈夫であり、しかも断熱性・遮音性が高いという特性を持つ石膏ボード50(やその類似物)を使用した建築物に関し、広告・宣伝では潜在顧客に対し、「ネジや釘を用いた物品の取付が困難」という石膏ボード50(やその類似物)の持つ難点が解消されるだけでなく、「石膏ボードよりなる壁面に固定できるように工夫した製品を使用しなくても、壁面に直接、所望の物品をいくつでも取り付けできる」という高い利便性を訴求できることになる。これは、建築業者にとっても、利便性が高いことを意味する。
よって、本実施形態に係る固定具1では、石膏ボード50等からなる脆弱な壁面50aを有する建築物の使用者や購入者だけでなく、この種の建築物の建築に携わる建築業者に対しても、高い利便性が提供される、という効果もさらに得られる。
なお、本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定構造では、本発明の一実施形態に係る物品取付用部材の固定具1によって得られる上述した効果と同じ効果が得られることが、明らかである。
(他の実施形態)
上述した実施形態は、本発明を具体化した例を示すものである。従って、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態の固定具1は、全体形状が、略直角二等辺三角形状の断面を持つ略三角筒状とされており、空間Sが直角二等辺三角形状の断面を持つ略三角柱状とされているが、本発明はこれには限定されない。固定具1は、係合壁11と、係合壁11の第1接続部(図1の辺11-1に対応する側縁)に接続され、且つ、係合壁11と交差するように形成された第1側壁12と、係合壁11の第2接続部(図1の辺11-2に対応する側縁)に接続され、且つ、係合壁11と交差するように形成された第2側壁13とを有していて、それらによって物品取付用部材40の被係合部41を受け入れ可能な空間Sが形成されていれば足りるのであり、空間Sの形状と大きさは任意である。
換言すれば、空間Sは、物品取付用部材40の1つの被係合部41を受け入れることができると共に、受け入れた被係合部41が係合壁11と係合可能な形状と大きさであればよい。空間Sに受け入れられた被係合部41は、第1側壁12と第2側壁13の双方、又はそのいずれか一方と係合しても、係合しなくてもよい。しかし、空間Sに受け入れられた被係合部41が、係合壁11と係合しているだけでなく、第1側壁12及び第2側壁13、又はそのいずれか一方とも係合している方が、当該被係合部41が係合壁11のみと係合している場合よりも、当該被係合部41を壁面50aに固定する強度と安定性が高まるから、好ましい。
また、上述した実施形態の固定具1では、係合壁11が直角二等辺三角形状とされているが、本発明はこれには限定されず、係合壁11の形状は任意であることは言うまでもない。係合壁11は、物品取付用部材40の対応する被係合部41が係合して物品取付用部材40を壁面50aに所望の強度で保持できるものであればよいのであり、従って、係合壁11の形状は強度面や装飾面を考慮して決定することが可能である。例えば、係合壁11の第1側壁12と第2側壁13との長さ(幅)を異ならせて、通常の(二等辺ではない)直角三角形状としてもよいし、直角二等辺三角形状の直角部分を切欠して、係合壁11が等脚台形状となるようにしてもよいし、等脚でない(不等脚の)台形状となるようにしてもよい。係合壁11の直角11-4に対応する箇所が切欠された場合は、当該直角11-4に対応する箇所に側壁は存在しないから、係合壁11の斜辺11-3に対応する箇所にある開口と、係合壁11とは反対側(固定具1の裏面側)にある開口に加えて、当該直角11-4に対応する箇所にも開口が存在することになる。
さらに、上述した実施形態の固定具1において、係合壁11の斜辺11-3に対応する部分の形状も、適宜変更することができる。例えば、2つの直角三角形をそれらの斜辺11-3同士が対向するように組み合わせて、係合壁11を略正方形状や略長方形状としてもよいし、係合壁11の斜辺11-3に対応する部分を凸円弧状又は凹円弧状にして、係合壁11を凸状の略扇形状あるいは凹状の略扇形状としてもよい。
さらに、上述した実施形態の固定具1において、第1側壁12と第2側壁13の形状も、適宜変更することができる。第1側壁12と第2側壁13の各々は、上述した実施形態のように矩形板状とするのが好ましい。しかし、第1側壁12の係合壁11とは反対側の端部に第1係止部14が形成可能であり、第2側壁13の係合壁11とは反対側の端部に第2係止部15が形成可能であって、機械的強度や耐久性に問題が生じなければ、第1側壁12と第2側壁13の各々は、一部に透孔や空所を設けた矩形板状、あるいは、複数の柱を間隔をあけて並列させた形状としてもよい。第1側壁12と第2側壁13の各々は、第1側壁12の係合壁11とは反対側の端部に第1係止部14が形成され、第2側壁13の係合壁11とは反対側の端部に第2係止部15が形成されて、第1係止部14と第2係止部15を介して係合壁11を壁面50aに係止する、という機能を果たせればよいのであり、その形状や大きさは任意に設定可能である。
さらに、上述した実施形態の固定具1において、第1係止部14と第2係止部15の形状も、適宜変更することができる。第1係止部14と第2係止部15の各々は、上述した実施形態のように帯状とするのが好ましいが、機械的強度や耐久性に問題が生じなければ、第1係止部14と第2係止部15の各々は、帯状以外の任意の形状としてもよい。第1側壁12と第2側壁13に対して、第1係止部14と第2係止部15をそれぞれ一体的に形成することで、第1側壁12と第2側壁13がそれぞれ第1係止部14と第2係止部15の機能を果たすようにしてもよい。釘20又はピンを用いて、第1側壁12と第2側壁13の各々を介して係合壁11を壁面50aに係止する、という機能を果たせればよいのであり、第1係止部14と第2係止部15の形状や大きさは任意に設定可能である。
さらに、上述した実施形態の固定具1では、前記第1接続部及び前記第2接続部は、それぞれ、係合壁11の二つの側縁(これらは図1の辺11-1及び11-2に対応する)に設けられているが、本発明はこれに限定されない。前記第1接続部は、第1側壁12と係合壁11が接続される部分であれば足り、それ自体の形状と位置は任意である。従って、前記第1接続部は、係合壁11の一方の側縁である必要はなく、前記第1接続部を当該側縁よりも内側に設けて、係合壁11の前記端縁が第1側壁12の外側に突出するようにしてもよい。同様に、前記第2接続部も、第2側壁13と係合壁11が接続される部分であれば足り、それ自体の形状と位置は任意である。従って、前記第2接続部も、係合壁11の他方の側縁である必要はなく、前記第2接続部を当該側縁よりも内側に設けて、係合壁11の前記端縁が第2側壁13の外側に突出するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態の固定具1では、係合壁11に結合手段としての木ネジ30を挿通させるための透孔11aが設けられているが、透孔11aは省略してもよい。この場合は、例えば、結合手段として、係合壁11と物品取付部材40の被係合部41の間に適当な接着剤あるいは粘着剤を配置することで、係合壁11と被係合部41とを結合することができる。木ネジ30に代えて、結合手段としての結合用の釘又はピンを係合壁11の貫通孔に挿通するようにしてもよい。また、係合壁11に貫通孔を形成し、被係合部41に小ボルトを埋め込んでおけば、被係合部41の小ボルトの露出した端部を係合壁11の貫通孔に貫通させてから、ナットをねじ込むことで、係合壁11と被係合部41とを結合することができる。さらに、被係合部41と係合壁11にそれぞれ小型の磁石を配置しておく等しておけば、空間Sに被係合部41を受け入れた状態で、磁力によって固定具1を被係合部41に結合することができる。物品取付用部材40それ自体が鉄製であるか、少なくともその被係合部41が鉄製である場合は、前記磁石を係合壁11に埋設しておくだけで、磁力によって固定具1を被係合部41に結合することが可能となる。
さらに、上述した実施形態の固定具1では、物品取付部材40が木製の矩形板とされており、その4つの角部がそれぞれ被係合部41とされている(図23参照)が、これは、石膏ボード50の壁面50aにその一部を覆うように物品取付部材40を固定する場合を念頭に置いたためであり、その作業を行う建築業者の作業性の向上を考慮している。しかし、物品取付部材40の形状、大きさ、材質はいずれも任意であり、必要に応じて選定することができる。例えば、図24(a)に示すように、図23の物品取付部材40の4つの角を面取りした矩形板状としてもよいし、図24(b)に示すように、図23の物品取付部材40の4つの角を丸く落とした矩形板状としてもよい。他方、物品取付部材40それ自体を壁面50aの装飾としても使用するような場合も考えられる。その場合には、物品取付部材40の形状を、設置場所をも考慮して、デザイン性(装飾性)を加味した形状(例えば、八角形、ハート形、山形、島形等)とすることができる。
さらに、上述した実施形態の固定具1は、ABS樹脂に近似した物性を持つ合成樹脂より3Dプリンタを用いて形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。固定具1は、当該樹脂以外の合成樹脂、例えばABS樹脂やABS樹脂以外の合成樹脂によっても形成可能であり、また、量産する場合は、3Dプリンタではなく公知の一体成型法を使用する方が好ましく、3Dプリンタや一体成型法以外の方法によっても、形成可能であることは言うまでもない。
さらに、上述した実施形態の固定具1は、固定される対象である物品取付用部材40が木製とされているが、本発明はこれに限定されるものではない。物品取付用部材40は、木製以外の任意の材料により製造されたもの、例えば鉄製の板材も使用可能であることは言うまでもない。この場合、所望の物品(被取付物品)を、例えば磁力を用いて物品取付用部材40に取り付けることが可能である。合成樹脂製の板材も、物品取付用部材40として使用可能である。この場合、所望の物品(被取付物品)を、例えば粘着剤を用いて物品取付用部材40に取り付けることが可能である。
さらに、上述した実施形態の固定具1では、石膏ボード50からなる壁面50aについて説明したが、本発明はこれには限定されないことは言うまでもない。石膏ボード50以外の材料からなる壁面であっても、石膏ボード50と同様に、ネジや釘を用いた物品の取付が困難な壁面であれば、本発明は適用可能である。
さらに、上述した実施形態では、固定具1を壁面50aに固定するために釘20が使用されているが、本発明はこれには限定されない。釘20に代えて、ピンを使用してもよい。辞書によれば、釘は、「一端をとがらせた金属や竹・木などの細い棒。打ち込んで物と物とを接合・固定したり、物を掛けたりするのに用いる。」とされている
(https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E9%87%98/ 参照)。これに対し、ピンは、「つき刺したりはさんだりして、物を留める道具。虫ピン・ネクタイピン・ヘアピン・安全ピンなど。」とされている(https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%83%94%E3%83%B3/#jn-189018 参照)。従って、釘もピンも、物を固定するための道具である点で共通しているが、釘は、ある程度重量の大きい物を固定するのに適しているものを指すと解され、ピンは、釘の使用対象よりも軽量の物を固定するのに適しているものを指すと解されるから、両者はその点で相違していると言うことができる。しかし、要は、固定具1のガイド孔14a又は15aに挿通されて壁面50aに押し込まれることが可能であり、それによって、固定具1を壁面50aに固定できるものであれば足りるから、その要件を満たすものであれば、「釘」又は「ピン」のいずれの呼称に該当するかにかかわらず、本発明に適用可能である。
本発明の物品取付用部材の固定具とそれを用いた物品固定構造は、ネジや釘を用いた物品の取付が困難な脆弱な壁面(例えば、石膏ボード等からなる壁面)に対する種々の物品の取付を、簡単かつ低コストで実現することが求められる場合に、広く利用可能である。
1 固定具
11 係合壁
11a 貫通孔
11b テーパー面
11-1 辺
11-2 辺
11-3 斜辺
11-4 直角
12 第1側壁
12a 切欠部
13 第2側壁
13a 切欠部
14 第1係止部
14a ガイド孔
15 第2係止部
15a ガイド孔
16 突起
20 釘
30 木ネジ
40 物品取付用部材
50 石膏ボード
50a 壁面
60 取付金具
61 ネジ
70 棒状ハンガー
S 空間

Claims (12)

  1. 石膏ボード等からなる脆弱な壁面に対し、所望の物品が取付可能な物品取付用部材を固定するのに用いられる固定具であって、
    前記物品取付用部材の所定の被係合部と係合するように形成された、互いに異なる方向に延在する第1接続部及び第2接続部を有する係合壁と、
    前記係合壁の前記第1接続部に接続され、且つ、前記係合壁と交差するように形成された第1側壁と、
    前記係合壁の前記第2接続部に接続され、且つ、前記係合壁と交差するように形成された第2側壁と、
    前記第1側壁の前記係合壁とは反対側にある端部に形成された、釘又はピンを挿通させて所定方向にガイドするための複数のガイド孔を有する第1係止部と、
    前記第2側壁の前記係合壁とは反対側にある端部に形成された、釘又はピンを挿通させて所定方向にガイドするための複数のガイド孔を有する第2係止部とを備え、
    前記係合壁の前記第1係止部及び前記第2係止部が存在する側には、前記係合壁と前記第1側壁及び前記第2側壁とによって、前記物品取付用部材の前記被係合部を受け入れ可能な空間が形成されており、
    前記空間の前記係合壁とは反対側の部分と、前記第1側壁及び前記第2側壁とは反対側の部分とは、外部に開放されており
    前記第1係止部は、前記壁面に接触させた状態で、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ釘又はピンを挿通させて前記壁面に押し込むことで、前記壁面に係止されるように構成され、
    前記第2係止部は、前記壁面に接触させた状態で、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ釘又はピンを挿通させて前記壁面に押し込むことで、前記壁面に係止されるように構成され、
    前記物品取付用部材を前記壁面の所望の位置に固定する際には、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通されて前記壁面に押し込まれた釘又はピンによって、前記第1係止部が前記壁面に係止されると共に、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔のそれぞれに挿通されて前記壁面に押し込まれた釘又はピンによって、前記第2係止部が前記壁面に係止され、さらに、前記係合壁が、前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の前記被係合部と係合せしめられて、それによって前記物品取付用部材が前記所望の位置に固定されるようになっており、
    前記物品取付用部材が前記壁面の所望の位置に固定された際には、前記空間に受け入れられて前記係合壁と係合せしめられた前記被係合部の裏面と、前記物品取付用部材の前記被係合部以外の部分の裏面とが、前記壁面に接触するようになっていることを特徴とする、物品取付用部材の固定具。
  2. 前記空間に前記被係合部を受け入れた状態で、前記被係合部と前記係合壁とを結合するための結合手段をさらに備えており、
    複数の釘又はピンを用いて前記物品取付用部材を前記所望の位置に固定する際に、前記結合手段によって前記係合壁と前記被係合部とを結合することが可能とされている請求項1に記載の物品取付用部材の固定具。
  3. 前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、雄ネジを持つネジ部材とされている請求項2に記載の物品取付用部材の固定具。
  4. 前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、結合用の釘又はピンとされている請求項2に記載の物品取付用部材の固定具。
  5. 前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、接着剤又は粘着剤とされている請求項2に記載の物品取付用部材の固定具。
  6. 前記被係合部と前記係合壁とを結合するための前記結合手段が、磁石とされている請求項2に記載の物品取付用部材の固定具。
  7. 前記第1側壁と前記第2側壁とがそれらの対向する端縁で相互に接続されていると共に、前記第1側壁と前記第2側壁との接続箇所に角部が形成されていて、前記係合壁が前記角部を含む板状をなしており、
    前記空間に前記被係合部が受け入れられた状態で、前記係合壁と前記第1側壁及び前記第2側壁とが前記被係合部に係合可能となるように構成されている請求項1~6のいずれか1項に記載の物品取付用部材の固定具。
  8. 前記第1側壁と前記第2側壁とがそれらの対向する端縁で相互に接続されていると共に、前記第1側壁と前記第2側壁との接続箇所に角部が形成されていて、前記係合壁が前記角部を含む板状をなしており、
    前記空間に前記被係合部が受け入れられた状態で、前記係合壁が前記被係合部に面接触することで、前記被係合部が前記壁面に保持されるように構成されている請求項1~6のいずれか1項に記載の物品取付用部材の固定具。
  9. 前記第1係止部が、前記第1側壁の前記係合壁とは反対側にある前記端部において前記第1側壁に沿って形成された帯状とされ、
    前記第1係止部の複数の前記ガイド孔が、前記第1側壁に沿って間隔をあけて並列され、
    前記第2係止部が、前記第2側壁の前記係合壁とは反対側にある前記端部において前記第2側壁に沿って形成された帯状とされ、
    前記第2係止部複数の前記ガイド孔が、前記第2側壁に沿って間隔をあけて並列されている請求項1~6のいずれか1項に記載の物品取付用部材の固定具。
  10. 前記第1係止部の複数の前記ガイド孔が、前記第1側壁の内側に向かって傾斜していて、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にその全体がそれぞれ挿通された釘又はピンの先端が、前記第1側壁よりも内側に位置し、
    前記第2係止部の複数の前記ガイド孔が、前記第2側壁の内側に向かって傾斜していて、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にその全体がそれぞれ挿通された釘又はピンの先端が、前記第2側壁よりも内側に位置するように構成されている請求項1~6のいずれか1項に記載の物品取付用部材の固定具。
  11. 石膏ボード等からなる脆弱な壁面に固定された、請求項1~6のいずれか1項に記載の前記固定具を複数個備えており、
    複数個の前記固定具の各々では、
    前記第1係止部が、前記壁面に接触された状態にあって、複数の釘又はピンが、前記第1係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ挿通されて前記壁面に押し込まれることで、前記壁面に係止されており、
    前記第2係止部が、前記壁面に接触された状態にあって、複数の釘又はピンが、前記第2係止部の複数の前記ガイド孔にそれぞれ挿通されて前記壁面に押し込まれることで、前記壁面に係止されており、
    前記係合壁が、前記空間に受け入れられた前記物品取付用部材の対応する前記被係合部と係合せしめられていて、それによって前記物品取付用部材が前記壁面の前記所望の位置に固定されており、
    前記空間に受け入れられて前記係合壁と係合せしめられた前記被係合部の裏面と、前記物品取付用部材の前記被係合部以外の部分の裏面とが、前記壁面に接触していることを特徴とする、物品取付用部材の固定構造。
  12. 前記物品取付用部材が木製、鉄製又は合成樹脂製の板状部材とされている請求項11に記載の物品取付用部材の固定構造。
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