JP7279794B2 - 現像装置及び現像方法 - Google Patents

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Description

本開示は、現像装置及び現像方法に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、フォトリソグラフィ工程が含まれる。当該フォトリソグラフィ工程では、基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)の表面におけるレジスト膜の形成、所望のパターンに沿ったレジスト膜の露光、現像液の供給によるレジスト膜の現像が順に行われて、レジストパターンが形成される。特許文献1には上記の現像を行う装置として、ウエハに現像液を供給するノズルと、現像液が液盛りされたウエハの中央部に温度調整用の不活性ガスを供給するノズルと、を備える装置が示されている。
特開2016-81964号公報
本開示は、露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板に現像液を供給して現像するにあたり、基板の面内の各部に形成されるレジストパターンの寸法の均一性を高くすることができる技術を提供する。
本開示の現像装置は、露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板を囲むカップと、
前記カップの外側から当該カップ内へ向かう気流を形成する気流形成部と、
前記基板の表面に現像液を供給して現像する現像液供給部と、
現像された前記基板の表面に洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
前記現像液供給部及び前記洗浄液供給部とは別個に設けられ、第1の位置に位置して前記現像液が供給された基板の一部を限定的に覆い、当該基板の表面に形成される気流を規制するための気流規制部材と、
前記洗浄液が前記基板に供給されたときに前記気流規制部材を前記第1の位置とは当該基板に対して相対的に異なる第2の位置に位置させる移動機構と、
を含み、
前記第2の位置は、前記第1の位置に対して上方の位置である
本開示の他の現像装置は、露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板を保持する基板保持部と、
前記基板保持部に保持された前記基板を囲むカップと、
前記カップの外側から当該カップ内へ向かう気流を形成する気流形成部と、
前記基板の表面に現像液を供給して現像する現像液供給部と、
現像された前記基板の表面に洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
前記現像液供給部及び前記洗浄液供給部とは別個に設けられ、第1の位置に位置して前記現像液が供給された基板の一部を限定的に覆い、当該基板の表面に形成される気流を規制するための気流規制部材と、
前記洗浄液が前記基板に供給されたときに前記気流規制部材を前記第1の位置とは当該基板に対して相対的に異なる第2の位置に位置させる移動機構、または前記第1の位置は前記カップの外側の位置であり、前記洗浄液が基板に供給されているときにおいても前記気流規制部材が当該第1の位置に位置することと、
を含み、
前記気流規制部材は、前記基板の中心部を限定的に覆う。
本開示によれば、露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板に現像液を供給して現像するにあたり、基板の面内の各部に形成されるレジストパターンの寸法の均一性を高くすることができる。
本開示の現像装置の一実施形態を示す縦断側面図である。 前記現像装置の平面図である。 前記現像装置における処理の一例を示すタイミングチャート図である。 前記現像装置により処理されるウエハの状態を示す説明図である。 前記現像装置により処理されるウエハの状態を示す説明図である。 前記現像装置により処理されるウエハの状態を示す説明図である。 前記現像装置における処理の他の例を示すタイミングチャート図である。 前記現像装置により処理されるウエハの状態を示す説明図である。 前記現像装置における処理のさらに他の例を示すタイミングチャート図である。 前記現像装置に設けられるリングプレートの変形例を示す縦断側面図である。 前記リングプレートの他の変形例を示す縦断側面図である。 前記リングプレートのさらに他の変形例を示す縦断側面図である。 前記現像装置の他の例を示す縦断側面図である。 リングプレート以外の気流規制部材の例を示す上面図である。 リングプレートの他の移動例を示す説明図である。 他の気流規制部材を備える現像装置の縦断側面図である。 前記他の気流規制部材を備える現像装置の平面図である。 評価試験の結果を示すグラフ図である。
本開示の現像装置の一実施形態である現像装置1について説明する。この現像装置1には、表面に露光済みのレジスト膜が形成された円形基板であるウエハWが搬送され、当該ウエハWに現像液の供給による現像処理と、洗浄液の供給による洗浄処理と、が順に行われる。上記のレジスト膜について詳しく説明すると、光源として例えば水銀ランプから照射されるi線(波長が365nmの光)によって、所望のパターンに沿って露光されている。そのようにi線によって露光されるように設計されるレジストは、現像液が供給されることで、露光領域が溶解すると共に、未露光領域が硬化するように構成される場合が有る。その場合、ウエハWに処理が行われる温度帯域において、温度が低くなるほど露光領域の溶解も起こり難くなるが、未露光領域の硬化についても起こり難くなるため、形成されるレジストパターンの凸部の幅が細くなる。即ち、現像が進行した状態となる。
そして、現像装置1については液処理によって発生するミストの飛散を防ぐために、ウエハWを収容する後述のカップ内が排気される。このようにしてカップ内に形成される排気流はウエハWの中心部よりも周縁部において強くなるため、ウエハWの周縁部については、比較的低い温度となる。この現像装置1はそのような状況下において、現像時のウエハWの面内における温度のばらつきを抑制し、レジストパターンの寸法であるCD(Critical Dimension)の均一性が高くなるように構成されている。
以下、図1の縦断側面図、図2の平面図を夫々参照しながら、現像装置1について説明する。現像装置1は、ウエハWの裏面中央部を吸着して水平に保持する基板保持部であるスピンチャック11を備え、スピンチャック11は回転軸12を介して回転機構13と接続されている。当該回転機構13により、スピンチャック11はウエハWを保持した状態で、鉛直軸回りに回転自在に構成されている。なお、ウエハWの直径は例えば300mmである。
また現像装置1は、スピンチャック11に載置されたウエハWの側周を囲むカップ20を備えている。カップ20は、外カップ21と、その内側に設けられる内カップ22と、により構成されている。外カップ21は角筒状に形成されている。内カップ22は円筒の上部側が上方内側に傾斜し、上部側開口部が下部側開口部より狭くなるように形成されている。外カップ21が昇降機構23により上昇すると、内カップ22は、当該外カップ21に連動して昇降する。カップ20は、後述の現像液ノズル41との干渉を防ぐために、当該現像液ノズル41がウエハW上を移動するときは、図1に実線で示す下降位置に位置する。そして、洗浄液の供給が開始されるまでに図1に点線で示す上昇位置に移動し、洗浄時のウエハWの回転による周囲への液の飛散を防止する。
上記のスピンチャック11の下方側には、回転軸12を囲む水平な円板14が設けられている。図中15は、円板14を貫通する昇降ピンであり、昇降機構16により昇降し、図示しないウエハWの搬送機構とスピンチャック11との間でウエハWを受け渡す。さらに、円板14の外側全周に亘って凹部を形成する液受け部24が設けられており、当該液受け部24には排液口25が開口している。また、円板14の周縁部には上端がウエハWの裏面に接近し、落下した液を液受け部24にガイドするために縦断面視山型に形成されたリング体17が設けられている。
また、液受け部24には、カップ20内を排気するための排気管26が設けられており、排気管26の下流側は、ダンパー27を介して、排気部28に接続されている。この排気部28は、例えば現像装置1が設けられる工場の排気路により構成されており、排気量切り替え部であるダンパー27の開度が変更されることで、排気管26からの排気量が変更される。この例では、カップ20内における単位時間あたりの排気量が大きい高排気の状態、及びカップ20内における単位時間あたりの排気量が小さい低排気の状態のうちのいずれかとなるように、ダンパー27の開度の変更が行われる。
また、カップ20の上方にはフィルタユニット31が設けられており、図示しない供給路から供給された空気が当該フィルタユニット31によって清浄化されて、カップ20へ向けて供給される。このフィルタユニット31による空気の供給とカップ20内の排気とにより、フィルタユニット31からカップ20へ向かう下降気流が形成される。フィルタユニット31及びカップ20のダンパー27は、カップ20の外部からカップ20内へ向かう気流を形成する気流形成部を構成する。
現像装置1は、ウエハWに現像液を供給する現像液供給部である現像液ノズル41を備えている。例えば現像液ノズル41は、下方に開口すると共に後述する現像液ノズル41の移動方向に直交して伸びる長尺なスリット状の吐出口42を備えている。現像液ノズル41は、供給管43を介して現像液の供給機構44に接続されている。供給機構44は、例えばバルブやマスフローコントローラや現像液の供給源を含む。そして、上記の現像液ノズル41は、ノズルアーム45を介して移動機構46に接続されており、移動機構46は、現像液ノズル41を昇降且つ水平移動させることができる。図中47は、移動機構46が水平移動するためのガイドであり、図中48は、カップ20の外側で現像液ノズル41を待機させる待機部である。
また現像装置1には、ウエハWに例えば純水である洗浄液を供給する洗浄液供給部であり、小径の吐出口を備える洗浄液ノズル51が設けられている。洗浄液ノズル51は、供給管52を介して洗浄液の供給機構53に接続されている。供給機構53は、例えばバルブやマスフローコントローラや洗浄液の供給源を含む。そして、上記の洗浄液ノズル51は、ノズルアーム54を介して移動機構55に接続されている。移動機構55により、ノズルアーム54を介して洗浄液ノズル51は、昇降且つ水平移動することができる。図中56は、移動機構55が水平移動するためのガイドであり、図中57は、カップ20の外側で洗浄液ノズル51を待機させる待機部である。
続いて、現像装置1に設けられるリングプレート61について説明する。このリングプレート61は、ウエハWの表面における気流を規制する気流規制部材であり、その気流の規制によってウエハWの面内の温度分布を調整し、既述したようにレジストパターンのCDの均一性を高める。リングプレート61は水平な円形板として構成されており、スピンチャック11に保持されるウエハW上に設けられている。リングプレート61の中央部には円形の貫通孔62が開口している。そして平面視、貫通孔62の中心とウエハWの中心とが重なると共に、リングプレート61の端とウエハWの端とが重なっている。従って、リングプレート61はウエハWの周に沿って形成された環状体として構成されており、平面視、ウエハWの周縁部を限定的に覆う。貫通孔62の直径が大きすぎると、後述のようにリングプレート61によってウエハWの中心部に集められる空気の量が少なくなり、貫通孔62の直径が小さすぎると、当該貫通孔62を通過できる単位時間あたりの空気の流量が少なくなる。それ故に、後述するウエハWの中心部を冷却する作用が確実に得られるように、例えばウエハWの直径に対する貫通孔62の直径の比率を0.1~0.33とすることが好ましい。
リングプレート61の下面は、ウエハWの表面と対向する水平面をなす。貫通孔62を形成するリングプレート61の内周側面及びリングプレート61の外周側面は垂直面として形成されている。従ってこのリングプレート61においては、下側の内周縁部、外周縁部は夫々角張っている。また、リングプレート61の貫通孔62の孔縁部は上方に向かって突出して、環状突起63を形成している。なお、貫通孔62の大きさを適宜設定するなどして、当該環状突起63が設けられない構成とされてもよい。
リングプレート61は、接続部64を介して平面視カップ20の外側に設けられた昇降機構65に接続されている。なお図示の便宜上、図1では昇降機構65をカップ20の上方位置に示している。移動機構である昇降機構65によってリングプレート61は、下方位置(図1中に実線で示す位置)と、当該下方位置の上方における上方位置(図1中に点線で示す位置)との間で垂直に昇降する。このように昇降するため、リングプレート61は現像液ノズル41及び洗浄液ノズル51とは別個に設けられた部材である。この別個に設けられるとは、本例のようにリングプレート61が、現像液ノズル41及び洗浄液ノズル51とは独立して移動できるように構成されるか、後述の例のようにカップ20に対して固定されているということである。つまり、リングプレート61は、ノズルアーム45、54のような現像液ノズル41及び洗浄液ノズル51の移動に伴って移動する部材ではないということである。
ウエハWの表面から下方位置(第1の位置)におけるリングプレート61の下面までの高さH1は、例えば、2mmである。この下方位置にリングプレート61が位置するときに、フィルタユニット31からリングプレート61の上面に向けて供給された空気のうちの一部は、リングプレート61の上面を外側へ向かって流れ、排気が行われているカップ20内に供給されて除去される。リングプレート61の上面に供給される空気の他の一部は、リングプレート61の上面を内側に向かって流れ、環状突起63を乗り越えて貫通孔62へ向かって流れこみ、フィルタユニット31から直接貫通孔62内へ供給された空気と合流する。
このように貫通孔62に空気が導入されることで、ウエハWの中心部に供給される空気の量は比較的大きくなり、結果として、ウエハWの中心部に向かう気流は比較的強くなる。そして、そのような気流に曝されることで、ウエハWの中心部における現像液の温度は低下する。このようにウエハWの中心部に供給された空気は、カップ20内が排気されていることで、リングプレート61とウエハWとの間の隙間を通ってウエハWの周端へ向かう。このように、リングプレート61の作用によって、フィルタユニット31から供給される空気についてはウエハWの中心部に集まる気流となり、さらにウエハWの中心部からウエハWの周縁へと流れる比較的高さが低い気流となるように、その流れが規制される。
ウエハWの表面から上方位置(第2の位置)におけるリングプレート61の下面までの高さH2は、例えば、200mmである。この上方位置は、ウエハW上を移動する現像液ノズル41、洗浄液ノズル51、ノズルアーム45、54に各々干渉しない位置として設定される。リングプレート61が上方位置に位置するとき、当該リングプレート61とウエハWとの距離は比較的長いため、リングプレート61の上面に供給された空気はリングプレート61の下面に回り込み、下降気流としてウエハWの表面全体に供給される。つまり、ウエハWの表面における気流は、リングプレート61が設けられていない場合における気流と同様ないしは略同様となる。従って、下方位置にリングプレート61を配置したときに比べると、このようにリングプレート61を上方位置に配置したときには、ウエハWの中心部に向かう気流は弱くなる。
図1、図2に示すように、現像装置1は例えばコンピュータにより構成される制御部100を備えている。制御部100はプログラムを備えており、当該プログラムによって制御部100から現像装置1の各部に制御信号が送られる。この制御信号により、現像液供給機構44からの現像液の供給、洗浄液供給機構53からの洗浄液の供給、回転機構13によるウエハWの回転数、昇降機構65によるリングプレート61の昇降、昇降機構16による昇降ピン15の昇降が制御される。その他には、移動機構46による現像液ノズル41の移動、移動機構55による洗浄液ノズル51の移動、及びダンパー27の開度の変更などが、制御信号により制御される。上記のプログラムは、このように各部の動作を制御し、後述するウエハWの処理を進行させるように命令(各ステップ)が組み込まれている。このプログラムは、コンピュータ記憶媒体例えばコンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)メモリーカード、DVDなどの記憶媒体に格納されて制御部100にインストールされる。
続いて、図3のタイミングチャートと、ウエハW及びリングプレート61の状態を示す図4~図6とを参照しながら、現像装置1の動作の一例について説明する。図3のタイミングチャートは、ウエハWの回転数の変化の概略と、現像液ノズル41から現像液Dが供給されるタイミングと、洗浄液ノズル51から洗浄液Rが供給されるタイミングと、リングプレート61の位置と、排気管26によるカップ20内の排気量の変化と、を示している。なお、この図3で示す処理シーケンスを第1の処理シーケンスと記載する場合が有る。また図4~図6においては、ウエハW及びリングプレート61の周囲に形成される気流を、矢印で示している。
フィルタユニット31から清浄な空気が下方に供給され、カップ20内が低排気で排気され、且つリングプレート61が上方位置に配置された状態で、ウエハWが現像装置1に搬送されて、スピンチャック11に保持される。待機部48から現像液ノズル41が、回転せずに静止した状態のウエハWの一端上に移動すると、当該現像液ノズル41による現像液Dの吐出が開始され、現像液ノズル41は現像液を吐出したまま、ウエハWの他端上に向けて水平移動する。それにより、ウエハW表面に現像液Dのパドル(液溜まり)が形成される(チャート中の時刻t1、図4)。
現像液ノズル41がウエハWの他端上に到達し、ウエハWの表面全体に現像液Dのパドルが形成されると、現像液ノズル41からの現像液Dの供給が停止し、現像液ノズル41は待機部48に退避すると共に、高排気となる。なお、このように現像液Dのパドルの形成が終わるまで低排気としているのは、排気量が大きいことによる現像液Dのパドルの揺れを抑え、ウエハWの面内の各部で均一性高く現像液Dが盛られるようにするためである。そして、このように現像液Dが盛られたウエハWの周縁部上では、既述したようにカップ20内の排気によってウエハWの中心部に比べて強い(速度が大きい)排気流が形成されており、当該ウエハWの周縁部における現像液Dは比較的低い温度となる。
上記の現像液ノズル41による現像液Dの吐出の停止と共に、上方位置のリングプレート61が下方位置へと移動し、既述したようにリングプレート61の貫通孔62に流入する空気が比較的強い気流を形成する。この気流に曝されることで、ウエハWの中心部における現像液の温度が低下し、結果としてウエハWの中心部と周縁部との間で現像液Dの温度が揃い、ウエハWの面内全体で反応速度が揃うように現像が進行する(時刻t2、図5)。そして、貫通孔62からウエハWの中心部に供給された空気は、上記したようにウエハWの周縁部に向かう気流を形成し、ウエハWの外側へ流れてカップ20内から除去される。このようにウエハWの中心部から周縁部へと向かう気流が形成されることにより、ウエハWの表面全体における温度が低下する。さらに高排気とされているため、当該気流の速度は大きく、ウエハWの表面全体における現像液の温度はさらに低いものとなる。結果として、ウエハWの表面全体で現像が速やかに進行する。
然る後、リングプレート61が上方位置に戻り、続いて待機領域57からウエハWの中心部上に洗浄液ノズル51が移動し、当該中心部に洗浄液Rが吐出されると共にウエハWが回転し、現像液DがウエハW表面から除去される。フィルタユニット31から供給される空気は、既述のようにリングプレート61の上方側から下方側に回り込んでウエハWに向かう下降気流を形成し、当該ウエハWの表面全体に供給される。この下降気流により、ミスト化した現像液D及び洗浄液Rがカップ20内へと押しやられ、カップ20外へ飛散することが抑制される(時刻t3、図6)。なお、このようにミストの飛散を防止する目的から、カップ20内の排気についてはリングプレート61の下方位置への配置時から引き続き、高排気の状態に維持される。
その後、洗浄液ノズル51から洗浄液Rの供給が停止し、当該洗浄液ノズル51は待機領域57に戻る。なお、ウエハWへの洗浄液Rの供給が開始されてから洗浄液Rの供給が停止されるまでの期間は、洗浄液が基板に供給されたときに相当する。洗浄液Rの供給停止後もウエハWの回転が続けられ、洗浄液Rが振り切られて、ウエハWの表面が乾燥すると、ウエハWの回転が停止する。その後、ウエハWは現像装置1から搬出される。
この現像装置1によれば、現像液の液溜まりがウエハWの表面全体に形成された状態で、リングプレート61がウエハWに近い下方位置に配置され、ウエハWの中心部が比較的強い気流に曝されることで、当該中心部における温度が低下する。それにより、当該ウエハWの中心部における現像液の温度が、カップ20内の排気によって温度が低下するウエハWの周縁部における現像液の温度と揃い、ウエハWの中心部と周縁部との間でレジストと現像液との反応が同様に進行する。その結果として、ウエハWの面内各部においてCDの均一性が高くなるようにレジストパターンを形成することができる。また、下方位置に配置されたリングプレート61によって形成されるウエハWの中心部から周縁部に向かう気流に曝されて、ウエハWの表面全体の現像液の温度が、より低下する。それ故に、現像が速やかに進行する。従って、現像液の液溜まりを形成してから洗浄処理を開始するまでの時間を短縮化させることができるので、現像装置1については、高いスループットを得ることができる。
続いて、現像装置1における第2の処理シーケンスについて、図7のタイミングチャートを参照して、図3の第1の処理シーケンスとの差異点を中心に説明する。この第2の処理シーケンスを行うために現像装置1には現像液ノズル41の代わりに、図8に示す現像液ノズル49が設けられている。この現像液ノズル49は、ウエハWに局所的に現像液を供給するために、小径の吐出口を備えている。
第2の処理シーケンスにおいては、ウエハWに現像液Dを供給する前にリングプレート61が、下方位置に配置される。そして図8に示すように、現像液ノズル49からウエハWの中心部に現像液Dを吐出すると共にウエハWを回転させ、遠心力により現像液DをウエハWの周縁部へと広げる。現像液DがウエハW表面全体に供給されてパドルが形成されたら、現像液Dの吐出とウエハWの回転とを停止し、現像液ノズル49を待機部48へ退避させる。そして、リングプレート61を下方位置に位置させたまま、現像を進行させる。
このようにリングプレート61が下方位置へ移動するタイミング、現像液の供給時にウエハWが回転することを除いて、第2の処理シーケンスは第1の処理シーケンスと同様である。なお、図7のタイミングチャートでは排気の切り替えについてのタイミングについては表示を省略しているが、例えば第1の処理シーケンスと同様のタイミングで排気の切り替えが行われる。
上記の第2の処理シーケンスを行う場合も、第1の処理シーケンスを行った場合と同様の効果が得られる。ところで、説明の便宜上、現像液ノズルからウエハWに現像液が吐出される期間を現像液供給期間、現像液ノズルからウエハWへの現像液の供給が停止し、ウエハWに洗浄液の供給が開始されるまでの期間をパドル現像期間、洗浄液の供給が開始される時点以降の期間を洗浄期間とする。この第2の処理シーケンスでは、パドル現像期間だけではなく、現像液供給期間においてもリングプレート61を下方位置に配置しているので、現像開始直後からウエハWの中心部の温度をより確実に低下させて現像を促進する。そして、このリングプレート61の下方位置への配置が、現像液が供給される前から行われていることで、さらに確実にウエハWの中心部の温度を低下させることができる。このように中心部の温度を確実に低下させることによって、ウエハWの面内におけるレジストパターンのCDの均一化を、より確実に図ることができる。ただし、第1の処理シーケンスのように現像液供給期間においてリングプレート61を下方位置に配置しない場合、リングプレート61と現像液ノズル41との接触を確実に防ぐように、リングプレート61及び現像液ノズル41の動作を設定することが容易であるという利点が有る。
ところで、この第2の処理シーケンスにおいて、現像液ノズル41の代わりに現像液ノズル49を用いる理由を説明すると、現像液ノズル41を用いて現像を行う場合には、現像液がウエハWの一端側に供給されるタイミングとウエハWの他端側に供給されるタイミングとがずれることになる。第2の処理シーケンスでは、現像液の供給時に既にリングプレート61を下方位置に配置することでウエハWが比較的強い気流に曝されて冷却されており、現像が速やかに進行する状態となっている。そのような状態であることから、ウエハWの一端側と他端側との間において、現像液が供給されるタイミングの時間差に起因してパターンのCDに差が生じることを防ぐために、現像液ノズル49を用いて、ウエハWの中心から現像液が広がるようにパドルを形成している。
現像装置1における第3の処理シーケンスを示すタイミングチャートを図9に示している。この第3の処理シーケンスは、現像液ノズル49を用いて第2の処理シーケンスと略同様に行われる。第2の処理シーケンスとの差異点としては、現像液ノズル49からの現像液の吐出が停止すると共に、下方位置におけるリングプレート61を上方位置に移動させることである。つまり、第3の処理シーケンスでは現像液供給期間のみ、リングプレート61を下方位置に配置している。既述したウエハWの中心部の温度を低下させる効果を得ることができれば、この第3の処理シーケンスのように、リングプレート61が下方位置に位置する時間が比較的短くてもよい。
第1~第3の処理シーケンスで示されるように、リングプレート61としては、ウエハWに現像液が供給された状態であるときに下方位置に位置して、ウエハWの中心部を冷却できればよい。即ち、現像液供給期間(第2の期間)及び/またはパドル現像期間(第1の期間)で、リングプレート61が下方位置に配置されていればよい。
また、第1の処理シーケンスにおいて、現像液ノズル49を用いて現像液の供給を行ってもよい。その場合、第2及び第3のシーケンスと同様、ウエハWを回転させてウエハW全体に現像液のパドルを形成することができる。なお、現像液ノズル49を用いる場合にウエハWを回転させるものとして説明してきたが、ウエハWを回転させず、ウエハW表面における現像液のぬれ性を利用して、ウエハWの中心部から周縁部へ現像液を広げてパドルを形成してもよい。また、現像液ノズルとしては、現像液ノズル41、71の他に、例えばウエハWの径方向に沿って伸びるように若干幅広の吐出口を備えた現像液ノズルを用いてもよい。当該現像液ノズルをウエハWの径方向に沿って移動させつつ、回転するウエハWに現像液を供給することで、ウエハWの表面全体に現像液のパドルを形成することができる。このように現像液ノズルとしては、必要であればウエハWの回転を用いて、ウエハWの表面全体に現像液を供給することができればよく、既述した現像液ノズル41、71を用いることには限られない。
ところで、低排気と高排気との切替えについては上記の例に限られない。現像液供給期間を高排気、パドル現像期間を低排気としてもよいし、現像液供給期間の開始から洗浄期間の終わりまで高排気の状態に保ってもよい。ただし、上記したように現像液ノズル41を用いる場合は、排気の影響を防ぐために少なくとも現像液供給期間において低排気にすることが好ましい。また、洗浄期間においては既述のようにミストの飛散を防ぐために高排気にすることが好ましい。
なお、この低排気と高排気との切り替えは、現像液供給期間の終了時点、あるいはパドル現像期間の終了時点で行われることには限られず、ウエハWの面内の温度分布が適切なものとなるように、これらの終了時点からずれたタイミングで行ってもよい。ただし、リングプレート61が下方位置に位置するときに排気の切り替えを行うと、ウエハW表面の気流が大きく変化し、現像液のパドルが揺れるおそれが有る。そのため、排気の切替えはリングプレート61が下方位置と上方位置との間を移動中あるいは上方位置に位置するときに行うことが好ましい。従って、第1の処理シーケンスで述べたタイミングで排気を切り替えることは好ましい。
さらにリングプレート61の昇降するタイミングについても、既述した例には限られない。例えば第1の処理シーケンスにおいて、パドル現像期間では下方位置に固定しておく例を示したが、パドル現像期間が開始されると、上方位置から下方位置へ次第に降下するようにしてもよい。同様に現像液供給期間において、そのように上方位置から下方位置へ降下させてもよい。また、この上方位置から下方位置への移動、及び下方位置から上方位置への移動については、段階的に行ってもよい。つまり、リングプレート61が上方位置及び下方位置の一方から他方へ向けての移動中に、上方位置と下方位置との間の中間位置で静止してもよい。
ところで、既述したようにリングプレート61の下面側においては、内周縁部、外周縁部が夫々角張っている。そのようにリングプレート61の内周縁部が角張ることで、下方位置に位置するリングプレート61の貫通孔62を通過する気流は、横方向への広がりが防止された状態でウエハWの中心部に供給される。このように広がりが防止され、集中してウエハWの中心部に供給されるため、上記の気流としては強くなり、結果としてウエハWの中心部における現像液の温度の低下が促進される。
また、ウエハWの中心部から周縁部に向かう気流はリングプレート61の下面に沿って流れるが、上記のようにリングプレート61の下面の外周縁部が角張ることで、ウエハWのリングプレート61とウエハWの周縁部との間隔が狭くなっている。そのため、ウエハWの周縁部上を通過する気流は比較的強くなることから、当該ウエハWの周縁部における現像液の温度の低下が促進される。
当該リングプレート61としては、ウエハWの面内でパターンのCDがより均一化されるように、適宜変形して用いることができる。以下、リングプレート61の変形例について説明する。図10に示したリングプレート61の内周縁部の下面は、貫通孔62の内周面と連続すると共に、当該内周面から前記リングプレートの周縁側に向かうにつれて下降してウエハWに近づく第1の傾斜面66として構成されている。貫通孔62を通過する気流は、この第1の傾斜面66に沿って流れることで、ウエハWの中心部に過度に集中することが抑制されるので、当該ウエハWの中心部における現像液の温度の低下が緩和される。
また、図11に示したリングプレート61の外周縁部の下面は、当該外周縁部よりも内側の水平面に連続するように形成されると共に、リングプレート61の周端に向かうにつれて上昇してウエハWから離れる第2の傾斜面67として構成されている。この第2の傾斜面67により、ウエハWの周縁部とリングプレート61との間隔が大きくなることで、ウエハWの周縁部における気流の速度が抑制され、ウエハWの周縁部における現像液の温度の低下が緩和される。図12に示すリングプレート61のように第1の傾斜面66、第2の傾斜面67を共に備える構成としてもよい。なお、第1の傾斜面66及び第2の傾斜面67は、リングプレート61の縦断面視、曲線となるように形成してもよいし、直線となるように形成してもよく、図10~図12の各図では曲線を形成するものとして示している。
また、リングプレート61としては、ウエハWの中心部に比較的強い気流を供給して当該中心部を冷却できればよいので、ウエハWの周縁部全体を被覆する構成であることには限られず、リングプレート61の外径はウエハWの直径よりも小さくてもよい。また、リングプレート61の外径は、ウエハWの直径よりも大きくてもよい。
図13は、リングプレート61が昇降機構65に接続されておらず、カップ20に対して固定された構成例を示している。当該リングプレート61は、ウエハWの中心部に気流を集めて低温化させる既述の効果が得られるように、適切な高さに配置されており、現像液ノズル41及び洗浄液ノズル51が干渉しないように、カップ20よりも上方の領域に位置している。つまりこの構成例においてリングプレート61は、カップ20の外側の位置である第1の位置に位置して現像液が供給されたウエハWを覆うと共に、ウエハWに洗浄液が供給されるときにも第1の位置に位置する。
なお、ウエハWの処理中、このように現像液ノズル41及び洗浄液ノズル51に干渉することがない上方領域において、リングプレート61が昇降する構成であってもよい。つまり、ウエハWに現像液が供給されたときにリングプレート61が位置する第1の位置と、ウエハWに洗浄液が供給されたときにリングプレート61が位置する第1の位置と、は同じ位置であることには限られない。
また、上記したようにウエハW上における気流を規制することができればよいので、気流規制部材としてはリングプレートとして構成することには限られない。例えばウエハWを覆うと共に中心部に限定して複数の貫通孔71を備えるシャワープレート72を、気流規制部材としてリングプレート61の代わりに現像装置1に設けてもよい。図14は、当該シャワープレート72の平面図を示している。なお、このシャワープレート72の下面の周縁部について、上記の第2の傾斜面67を備えていてもよい。
リングプレート61については、図15に示すようにウエハWの上方領域と、当該上方領域から横方向にずれた外部領域との間で移動するように構成されてもよい。図15に示す例では、そのような移動を行うためにリングプレート61は、当該リングプレート61を旋回させるための回転機構73に接続されている。そして、既述の各処理シーケンスで下方位置に配置されると説明したタイミングで上方領域に、上方位置に配置されると説明したタイミングで外部領域に、夫々リングプレート61を配置して処理を行うことができる。このように、リングプレート61は昇降移動することには限られない。
ところで、既述のようにi線によって露光されるレジスト膜の現像の進行は温度の影響を受けるが、i線以外の波長の光によって露光されるレジスト膜の現像の進行についても温度の影響を受ける。そのため、i線による露光が行われないレジスト膜を現像処理するにあたり、仮にリングプレート61を使用せずに現像を行うとすると、現像装置が置かれる環境の温度分布などの要因によっては、ウエハWの周縁部の方が中心部に比べて現像が進む場合が有ることが考えられる。そのような場合において、リングプレート61を用いて、面内におけるレジストパターンのCDの均一性を高めることができる。つまり、現像装置1はi線によって露光されたレジスト膜を現像する際に好適に用いられるが、当該レジスト膜の現像に使用が限定されるものではない。
続いて図16、図17を参照して、現像装置8について説明する。この現像装置8の現像装置1に対する差異点としては、気流規制部材としてリングプレート61の代わりに円板81が設けられていることが挙げられる。円板81の直径はウエハWの直径よりも小さく、平面視円板81の中心とウエハWの中心とが互いに揃っている。従って、円板81はウエハWの中心部を限定的に覆うように形成されている。この現像装置8には、例えばKrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザーによって露光されたレジスト膜が表面に形成されたウエハWが搬送される。従って、当該レジスト膜は波長が248nmの光により露光されている。このようにKrFエキシマレーザーにより露光されるレジストは、例えば既述したi線で露光されるレジストと異なり、現像液の供給による未露光領域の硬化が起こらない。そのような性質により、現像時においてウエハWの温度が低い方が、レジストパターンの凸部の幅が大きくなる。即ち、現像が進行し難い状態となる。
現像装置8については、仮に円板81が設けられない状態で処理を行った場合に、装置が置かれる環境の温度分布によって、ウエハWの周縁部側の方が中心部側に比べて現像が進行し、レジストパターンの凸部が細るものとする。例えば現像装置8において、例えば第1~第3の処理シーケンスのうちのいずれかの処理シーケンスに従って円板81を昇降させて処理を行う。つまり、現像液供給期間及び/またはパドル現像期間において、下方位置に円板81を配置する。それによってフィルタユニット31からウエハWの中心部に向かう気流を遮蔽して規制し、当該中心部の温度を上昇させて現像を促進する。その結果として、ウエハWの面内各部のレジストパターンのCDについて、均一性を高くすることができる。
ところで気流規制部材としては板であることに限られず、例えば比較的厚さが大きいブロック状のものを用いてもよい。また、ウエハWに供給するガスについては空気であることに限られず、例えば窒素などの不活性ガスであってもよい。このガスについて、カップ20の外側に供給され、カップ20外からカップ20内のウエハWに向かう気流が形成できればよく、フィルタユニット31によりウエハWの上方から供給することには限られない。ただしミストの飛散を抑制するためにはウエハWの上方から供給して、確実に下降気流が形成できるようにすることが好ましい。また、上記の各例ではウエハWに対してリングプレート61を昇降させているが、カップ20、スピンチャック11及び回転機構13を昇降機構に接続し、ウエハWをリングプレート61に対して昇降させてもよい。つまり、カップ20に対してリングプレート61を固定しない場合、下方位置と、当該下方位置とはウエハWに対して相対的に異なる上方位置との間でリングプレート61が移動する構成とすればよい。また各処理シーケンスでパドルの形成後、現像液の供給を停止するものとしたが、洗浄液を供給する直前まで現像液の供給を続け、この供給中にリングプレート61を昇降させてもよい。
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよいし、互いに組み合わされてもよい。
本開示の技術に関連して行われた試験について説明する。評価試験1として、既述した現像装置1を用いて、直径が300mmのウエハWに処理を行った。この処理中において、ウエハWと現像液とが接している間、ウエハWの上方にリングプレート61を配置した。そして処理後、ウエハWの半径に沿った各位置について、レジストパターンのCDを測定した。CDは、より詳しくは、レジストパターンを構成する凸部における幅である。また、比較試験1として評価試験1と略同様の試験を行い、CDを取得した。ただし、この比較試験1においては、ウエハWと現像液とが接している間、ウエハWの上方にリングプレート61を配置しなかった。評価試験1及び比較試験1より得られたCDは、比較を簡単にするため、比較試験1内の最大値を1.00とするように補正値を乗算し、標準化CDとした。この時の補正値は、(1/比較試験1内の最大値データ)としたものであり、評価試験1のデータにもこの補正値を乗算して標準化CDとして算出した。
図18のグラフは評価試験1、比較試験1の各結果を示したものであり、グラフの横軸はウエハWの中心からの距離(単位:mm)、縦軸は標準化CDを夫々示している。このグラフに示されるように、ウエハWの中心部における標準化CDと周縁部における標準化CDとの差を、評価試験1と比較試験1とで比較すると、評価試験1の方が差が小さい。つまり、評価試験1の方が比較試験1よりもウエハWの面内におけるCDの均一性が高く、従ってこの試験結果から、本技術の効果が示された。
11 スピンチャック
20 カップ
27 ダンパー
31 フィルタユニット
41 現像液ノズル
51 洗浄液ノズル
61 リングプレート

Claims (16)

  1. 露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された前記基板を囲むカップと、
    前記カップの外側から当該カップ内へ向かう気流を形成する気流形成部と、
    前記基板の表面に現像液を供給して現像する現像液供給部と、
    現像された前記基板の表面に洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
    前記現像液供給部及び前記洗浄液供給部とは別個に設けられ、第1の位置に位置して前記現像液が供給された基板の一部を限定的に覆い、当該基板の表面に形成される気流を規制するための気流規制部材と、
    前記洗浄液が前記基板に供給されたときに前記気流規制部材を前記第1の位置とは当該基板に対して相対的に異なる第2の位置に位置させる移動機構と、
    を含み、
    前記第2の位置は、前記第1の位置に対して上方の位置である現像装置。
  2. 前記気流規制部材は、前記カップ内へ向かう気流を前記基板の中心部に導入する貫通孔を備える請求項1記載の現像装置。
  3. 前記気流規制部材は、前記基板の周に沿って形成された環状体である請求項2記載の現像装置。
  4. 前記環状体の下面は、前記貫通孔を形成する内周面に連続すると共に当該内周面から当該環状体の周縁側に向かうにつれて前記基板に近づく第1の傾斜面を備える請求項3記載の現像装置。
  5. 前記気流規制部材の周縁部の下面は、当該気流規制部材の周縁に向かうにつれて前記基板から離れる第2の傾斜面を含む請求項2記載の現像装置。
  6. 前記レジスト膜は、i線により露光されたレジスト膜である請求項1記載の現像装置。
  7. 露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された前記基板を囲むカップと、
    前記カップの外側から当該カップ内へ向かう気流を形成する気流形成部と、
    前記基板の表面に現像液を供給して現像する現像液供給部と、
    現像された前記基板の表面に洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
    前記現像液供給部及び前記洗浄液供給部とは別個に設けられ、第1の位置に位置して前記現像液が供給された基板の一部を限定的に覆い、当該基板の表面に形成される気流を規制するための気流規制部材と、
    前記洗浄液が前記基板に供給されたときに前記気流規制部材を前記第1の位置とは当該基板に対して相対的に異なる第2の位置に位置させる移動機構、または前記第1の位置は前記カップの外側の位置であり、前記洗浄液が基板に供給されているときにおいても前記気流規制部材が当該第1の位置に位置することと、
    を含み、
    前記気流規制部材は、前記基板の中心部を限定的に覆う現像装置。
  8. 前記移動機構が設けられる請求項1記載の現像装置。
  9. 前記気流規制部材は、前記現像液供給部による前記基板への現像液の供給が終了してから前記洗浄液供給部による前記基板へ前記洗浄液の供給が開始されるまでの第1の期間において、前記第1の位置に位置する請求項8記載の現像装置。
  10. 前記気流規制部材は、前記現像液供給部による前記基板への現像液の供給が行われる第2の期間において、第2の位置に位置する請求項9記載の現像装置。
  11. 前記気流形成部は、前記カップ内の単位時間あたりの排気量を切り替える排気量切り替え部を含み、
    第2の期間に比べて第1の期間における前記排気量が大きくなるように前記排気量切り替え部が動作する請求項10記載の現像装置。
  12. 前記気流規制部材は、前記現像液供給部による前記基板への現像液の供給が行われる第2の期間において、前記第1の位置に位置する請求項8記載の現像装置。
  13. 前記気流規制部材は、前記現像液供給部による前記基板への現像液の供給が開始される前に前記第1の位置に位置する請求項12記載の現像装置。
  14. 前記気流規制部材は、前記現像液供給部による前記基板へ現像液の供給が終了してから前記洗浄液供給部による前記基板へ前記洗浄液の供給が開始されるまでの第1の期間において、前記第2の位置に位置する請求項12記載の現像装置。
  15. 露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板を基板保持部により保持する工程と、
    カップにより前記基板保持部に保持された前記基板を囲む工程と、
    気流形成部により前記カップの外側から当該カップ内へ向かう気流を形成する工程と、
    現像液供給部により前記基板の表面に現像液を供給して現像する工程と、
    洗浄液供給部により前記現像された基板の表面に洗浄液を供給する工程と、
    前記現像液供給部及び前記洗浄液供給部とは別個に設けられると共に第1の位置に位置する気流規制部材により、前記現像液が供給された基板の一部を限定的に覆い、当該基板の表面に形成される気流を規制する工程と、
    移動機構により、前記洗浄液が前記基板に供給されたときに前記気流規制部材を前記第1の位置とは当該基板に対して相対的に異なる第2の位置に位置させる工程と、
    を含み、
    前記第2の位置は、前記第1の位置に対して上方の位置である現像方法。
  16. 露光済みのレジスト膜が表面に形成された基板を基板保持部により保持する工程と、
    カップにより前記基板保持部に保持された前記基板を囲む工程と、
    気流形成部により前記カップの外側から当該カップ内へ向かう気流を形成する工程と、
    現像液供給部により前記基板の表面に現像液を供給して現像する工程と、
    洗浄液供給部により前記現像された基板の表面に洗浄液を供給する工程と、
    前記現像液供給部及び前記洗浄液供給部とは別個に設けられると共に第1の位置に位置する気流規制部材により、前記現像液が供給された基板の一部を限定的に覆い、当該基板の表面に形成される気流を規制する工程と、
    移動機構により、前記洗浄液が前記基板に供給されたときに前記気流規制部材を前記第1の位置とは当該基板に対して相対的に異なる第2の位置に位置させる工程、または前記第1の位置は前記カップの外側の位置であり、前記洗浄液が基板に供給されているときにおいても前記気流規制部材を当該第1の位置に位置させる工程と、
    を含み、
    前記気流を規制する工程は、前記気流規制部材により前記基板の中心部を限定的に覆う工程を含む現像方法。
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